JPH07281209A - 酸化インジウム錫薄膜およびその形成方法と表示装置と薄膜トランジスタ - Google Patents

酸化インジウム錫薄膜およびその形成方法と表示装置と薄膜トランジスタ

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JPH07281209A
JPH07281209A JP6714994A JP6714994A JPH07281209A JP H07281209 A JPH07281209 A JP H07281209A JP 6714994 A JP6714994 A JP 6714994A JP 6714994 A JP6714994 A JP 6714994A JP H07281209 A JPH07281209 A JP H07281209A
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JP6714994A
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Tatsuo Imada
龍夫 今田
Jun Kuwata
純 桑田
Katsuo Iwasaki
勝男 岩崎
Tomoji Dobashi
友次 土橋
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れたステップカバレッジを得るためのエッ
チング断面に良好なテーパー形状を形成できる酸化イン
ジウム錫薄膜およびその形成方法を提供する。 【構成】 透明絶縁基板1上に酸化インジウム錫薄膜2
を直流スパッタ法で堆積する。この際、不活性ガスと酸
素との混合ガス3をスパッタガスとして導入、膜厚の増
大にともない混合ガス3中の酸素の割合を増加させるこ
とにより、膜表面の酸素濃度が高く、膜表面から膜厚方
向に酸素濃度の減少する酸化インジウム錫薄膜2が得ら
れる。つぎに、通常のフォトリソグラフィー等の方法で
フォトレジストパターン4を形成し、塩化第2鉄水溶液
等のエッチング液により酸化インジウム錫薄膜2をエッ
チングすると、エッチング断面に良好なテーパー形状を
有する酸化インジウム錫薄膜パターン5が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、透明導電膜として用
いられる酸化インジウム錫薄膜およびその形成方法と表
示装置と薄膜トランジスタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化インジウム錫は、表示装置の透明電
極材料として最も一般的に用いられている。従来の画素
電極あるいは配線電極として用いられる酸化インジウム
錫薄膜の断面形状を図5に示す。この図5に示す酸化イ
ンジウム錫薄膜18の形成方法は、スパッタ法等により
基板17上全面に酸化インジウム錫を堆積後、フォトリ
ソグラフィー法を用いて所望のレジストパターンを形成
し、露出した酸化インジウム錫をウェットエッチングあ
るいはドライエッチングによりエッチングしてパターン
化した酸化インジウム錫薄膜18を形成し、最後にレジ
ストパターンを除去するものであった。
【0003】また、このようにして形成された酸化イン
ジウム錫薄膜の膜厚方向の組成の概略図を図7に示す。
この図7では、ガラス基板上に成膜した酸化インジウム
錫薄膜について、2次イオン質量分析による各元素の膜
厚方向の相対強度比を示している。図7に示すように、
従来の酸化インジウム錫薄膜は、膜内部においてインジ
ウムと酸素の比が一定である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】酸化インジウム錫薄膜
からなる画素電極とスイッチング素子を備えた表示装置
においては、画素電極とスイッチング素子の電極とを電
気的に絶縁するために電極相互間に絶縁膜を形成する必
要がある。しかしながら、画素電極のエッチング形状が
図5に示すような場合には、図6に示すように、画素電
極(酸化インジウム錫薄膜18)の段差部への絶縁膜1
9のステップカバレッジが悪くなり、ピンホール、クラ
ック等の膜欠陥の原因となる。このため、絶縁膜19の
絶縁耐圧性が劣化し、画素電極とスイッチング素子の電
極が電気的に短絡する等の不良が発生する。あるいは、
絶縁膜19に、表面に滴下された電解液の表面張力に経
時変化がないほどの極く微小なピンホールが存在しさえ
すれば、そのピンホールを通じて現像液等の電解液を界
して透明電極材料と金属配線材料が電気化学的につなが
る。このとき、これらの材料の間で電気化学反応いわゆ
る電池効果が生じ、金属配線材料が溶出し、透明電極材
料が還元される等の不良が発生する。このように、画素
電極の段差部で生じた絶縁膜19の膜欠陥は、歩留まり
を低下させる要因の一つとなる。
【0005】また、従来の酸化インジウム錫薄膜をゲー
ト,ソース,ドレインの配線電極として用いた薄膜トラ
ンジスタでは、配線電極への絶縁膜のステップカバレッ
ジが悪くなり、ピンホール,クラック等の膜欠陥が生
じ、この膜欠陥を通して、電極相互間の電気的および化
学的短絡が生じるため、歩留りを低下させる要因の一つ
となる。
【0006】この発明の第1の目的は、優れたステップ
カバレッジを得るためのエッチング断面に良好なテーパ
ー形状を形成できる酸化インジウム錫薄膜およびその形
成方法を提供することである。また、第2の目的は、画
素電極とスイッチング素子の電極との電気的および化学
的短絡を抑制できる表示装置を提供することである。
【0007】また、第3の目的は、酸化インジウム錫薄
膜を配線電極に用いた場合に電極相互間の電気的および
化学的短絡を抑制できる薄膜トランジスタを提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の酸化イン
ジウム錫薄膜は、基板上に形成され、膜表面の酸素濃度
が基板側の面より高く、膜厚方向に酸素濃度が傾斜して
いることを特徴とする。請求項2記載の酸化インジウム
錫薄膜の形成方法は、スパッタリング法により基板上に
酸化インジウム錫薄膜を形成する際に、膜厚の増大につ
れて導入するスパッタガス中の酸素ガスの割合を増加す
ることにより、膜表面の酸素濃度が基板側の面より高
く、膜厚方向に酸素濃度が傾斜した酸化インジウム錫薄
膜を形成する工程と、酸素濃度が傾斜した酸化インジウ
ム錫薄膜の上にレジストパターンを形成しウェットエッ
チングまたはドライエッチングにより所望のパターンに
形成する工程とを含んでいる。
【0009】請求項3記載の酸化インジウム錫薄膜の形
成方法は、基板上に形成された膜中の酸素濃度が一定の
酸化インジウム錫薄膜の表面から、酸素ガスによるプラ
ズマ照射または酸素イオンの注入を行うことにより、膜
表面の酸素濃度が基板側の面より高く、膜厚方向に酸素
濃度が傾斜した酸化インジウム錫薄膜を形成する工程
と、酸素濃度が傾斜した酸化インジウム錫薄膜の上にレ
ジストパターンを形成しウェットエッチングまたはドラ
イエッチングにより所望のパターンに形成する工程とを
含んでいる。
【0010】請求項4記載の表示装置は、画素電極とス
イッチング素子とを備え、請求項1記載の酸化インジウ
ム錫薄膜を画素電極として用いたことを特徴とする。請
求項5記載の薄膜トランジスタは、請求項1記載の酸化
インジウム錫薄膜を配線電極として用いたことを特徴と
する。
【0011】
【作用】この発明によれば、膜表面の酸素濃度が基板側
の面より高く、膜厚方向に酸素濃度が傾斜した酸化イン
ジウム錫薄膜を、その上にレジストパターンを形成して
ウェットエッチングまたはドライエッチングすることに
より、エッチング断面に良好なテーパー形状を有する酸
化インジウム錫薄膜パターンが得られる。これは、エッ
チングレートは膜中の酸素濃度が高いほど大きくなり、
膜表面では酸素濃度が高く、エッチングレートが大きい
ため、サイドエッチング量も大きく、膜厚方向にエッチ
ングが進行するにつれ、酸素濃度が減少して、エッチン
グレートが減少するとともにサイドエッチング量が小さ
くなり、しかも、膜表面ほどエッチングレートが大きい
うえに、エッチング液またはエッチングガスと接触する
時間が長いため、エッチング断面に良好な正テーパー形
状が実現できる。その結果、酸化インジウム錫薄膜パタ
ーン上に絶縁膜等を形成したとしても、優れたステップ
カバレッジを得ることができ、ピンホール、クラック等
の膜欠陥を防止することができる。
【0012】また、画素電極とスイッチング素子を備え
た表示装置において、上述したエッチング断面に良好な
テーパー形状を有する酸化インジウム錫薄膜パターンを
画素電極として用いることにより、画素電極上に形成す
る絶縁膜のステップカバレッジが良好となり、ピンホー
ル、クラック等の発生を低減できるため、画素電極とス
イッチング素子の電極との電気的および化学的短絡を抑
制できる。
【0013】また、上述したエッチング断面に良好なテ
ーパー形状を有する酸化インジウム錫薄膜パターンを薄
膜トランジスタの配線電極として用いることにより、配
線電極上に形成する絶縁膜のステップカバレッジが良好
となり、ピンホール、クラック等の膜欠陥の発生を低減
できるため、このような膜欠陥による酸化インジウム錫
薄膜パターンの配線電極と薄膜トランジスタの他の電極
との電気的および化学的短絡を抑制できる。
【0014】
【実施例】以下、この発明の実施例について、図面を用
いて説明する。 〔第1の実施例〕図1はこの発明の第1の実施例におけ
る酸化インジウム錫薄膜の形成方法を示す工程断面図で
ある。
【0015】まず、ガラス等の透明絶縁基板1上に酸化
インジウム錫薄膜2を直流スパッタ法で堆積する。この
酸化インジウム錫薄膜2を直流スパッタ法で作製する場
合、アルゴン等の不活性ガスと酸素との混合ガス3をス
パッタガスとして導入する。このとき、膜厚の増大にと
もない混合ガス3中の酸素の割合を増加させることによ
り、膜表面の酸素濃度を最大として、膜表面から膜厚方
向に酸素濃度の減少する酸化インジウム錫薄膜2が得ら
れる(図1(A))。
【0016】図2は上記のような方法で作製した酸化イ
ンジウム錫薄膜の膜厚方向の組成の概略図である。この
図2では、ガラス基板上に成膜した酸化インジウム錫薄
膜について、2次イオン質量分析による各元素の膜厚方
向の相対強度比を示している。図2に示すように、この
実施例による酸化インジウム錫薄膜の酸素濃度は、膜表
面を最大として膜厚方向に減少している。
【0017】図3は酸化インジウム錫薄膜をスパッタリ
ング法で作製する場合に用いられる、不活性ガスと酸素
からなる混合ガス中の酸素の割合とエッチングレートの
関係を示す図である。膜厚の増大にともない混合ガス中
の酸素の割合を増加させることにより、膜表面に近づく
につれ混合ガス中の酸素の割合が高くなり、これに伴っ
てエッチングレートが大きくなるような酸化インジウム
錫薄膜を実現できる。したがって、図1(A)に示す酸
化インジウム錫薄膜2は、膜表面のエッチングレートが
最大で、膜厚方向にエッチングレートが減少することに
なる。
【0018】つぎに、通常のフォトリソグラフィー等の
方法でフォトレジストパターン4を形成し(図1
(B))、その後、塩化第2鉄水溶液等のエッチング液
により酸化インジウム錫薄膜2をエッチングする(図1
(C))。このとき、酸化インジウム錫薄膜2を通常の
等方性を有するウェットエッチングによりエッチングす
る場合、上述したように、膜表面では酸素濃度が高く、
エッチングレートが大きいため、サイドエッチング量も
大きい。一方、膜厚方向にエッチングが進行するにつ
れ、酸素濃度が減少して、エッチングレートが減少する
とともにサイドエッチング量は小さくなる。しかも、膜
表面ほどエッチングレートが大きいうえに、エッチング
液と接触する時間が長いため、エッチング断面に良好な
正テーパー形状が実現できる。
【0019】最後に、フォトレジストパターン4を除去
すると、従来に比べて良好なテーパー形状を有する酸化
インジウム錫薄膜パターン5が形成される(図1
(D))。以上のようにこの実施例によれば、膜表面の
酸素濃度が基板側の面より高く、膜厚方向に酸素濃度が
傾斜した酸化インジウム錫薄膜2を形成し、その上にフ
ォトレジストパターン4を形成してエッチングすること
により、エッチング断面に良好なテーパー形状を有する
酸化インジウム錫薄膜パターン5が得られる。その結
果、酸化インジウム錫薄膜パターン5上に絶縁膜等を形
成したとしても、優れたステップカバレッジを得ること
ができ、ピンホール、クラック等の膜欠陥を防止するこ
とができる。
【0020】なお、この実施例では、酸化インジウム錫
薄膜2の膜中酸素の濃度傾斜の実現を、直流スパッタ法
により酸化インジウム錫薄膜2を形成する際に、原料ガ
スとして混合する酸素ガスの割合を膜厚の増大につれて
増加させる方法を用いたが、通常の膜中酸素の濃度が一
定である酸化インジウム錫薄膜を形成した後に、酸素ガ
スによるプラズマ照射、または酸素のイオン注入を行う
ことにより、膜表面の酸素濃度を最大として、膜表面か
ら膜厚方向に酸素濃度の減少する酸化インジウム錫薄膜
を形成してもよい。
【0021】また、この実施例では、酸化インジウム錫
薄膜2のエッチング液として塩化第2鉄水溶液を用いた
が、塩化水素溶液、王水等の酸化インジウム錫をエッチ
ングできるエッチング液であればよいことはいうまでも
ない。また、この実施例では、酸化インジウム錫薄膜2
をエッチングするために塩化第2鉄水溶液を用いたウェ
ットエッチングの場合について説明したが、酸化インジ
ウム錫をエッチングできるガスによるドライエッチング
法を用いてもよいことはいうまでもない。
【0022】また、この実施例では、酸化インジウム錫
薄膜2の形成を直流スパッタ法で行ったが、他のスパッ
タリング法、例えばRFスパッタ法,直流マグネトロン
スパッタ法を用いてもよい。 〔第2の実施例〕図4はこの発明の第2の実施例におけ
る液晶表示装置に用いられる薄膜トランジスタアレイの
要部を示し、(A)はその平面図、(B)は(A)のX
−X′断面図である。以下、この薄膜トランジスタアレ
イの製造プロセスを説明する。
【0023】まず、ガラス等の透明絶縁基板6上に、第
1の実施例に示す方法により酸化インジウム錫薄膜パタ
ーンを形成し、画素電極7とする。つぎに、この画素電
極7を覆うように酸化珪素膜等の層間絶縁膜8を常圧化
学気相成長(CVD)法等で堆積する。この後、スパッ
タリング法等でアルミニウム等の金属材料を堆積し、ゲ
ート電極および配線9を形成する。つぎに、このゲート
電極および配線9上に窒化珪素等のゲート絶縁膜10、
さらに非ドープ水素化アモルファスシリコン等の真性半
導体膜11、および真性半導体膜11に対して充分なエ
ッチング選択比を有する窒化珪素等のパッシベーション
膜12をプラズマCVD法等により連続して堆積する。
【0024】つぎに、パッシベーション膜12を少なく
とも薄膜トランジスタのチャネル部に島状にパターン形
成した後、りん等をドープした水素化アモルファスシリ
コン等のオーミックコンタクト半導体膜13をプラズマ
CVD法等で堆積する。つぎに、画素電極7とドレイン
電極16とを接続するためのコンタクトホール14をド
ライエッチング等により形成した後、アルミニウム等の
金属をスパッタリング法等により堆積し、ソース電極お
よび配線15とドレイン電極16を形成する。最後に、
ソース電極および配線15とドレイン電極16を形成す
るためのマスクおよびパッシベーション膜12をエッチ
ングストッパとして用いて、オーミックコンタクト半導
体膜13および真性半導体膜11における図4(B)の
破線部分を除去する。
【0025】以上のようにこの実施例によれば、第1の
実施例による方法で酸化インジウム錫薄膜パターンを形
成して画素電極7とすることで、画素電極7のエッチン
グ断面の良好なテーパー化が可能となる。したがって、
その上に形成する層間絶縁膜8のステップカバレッジが
良好になり、ピンホール、クラックの発生を低減できる
ため、画素電極7とゲート電極9およびソース・ドレイ
ン電極15,16の電気的および化学的短絡を抑制で
き、歩留まりの向上を図ることができる。
【0026】なお、この実施例では、画素電極7を薄膜
トランジスタの形成前に形成したが、画素電極7の形成
を、ゲート電極形成後でソース・ドレイン電極の形成前
に行ってもよいことはいうまでもない。この場合には、
画素電極とコンタクトするドレイン電極の画素電極への
ステップカバレッジが良好になる。また、この実施例で
は、液晶表示装置におけるスイッチング素子として薄膜
トランジスタを用いた場合について説明したが、非線形
な特性を示す能動素子であれば、これ以外のもの、例え
ば薄膜ダイオード,MIMダイオード,多結晶シリコン
トランジスタ等でも適用できることはいうまでもない。
【0027】また、この実施例では、ゲート絶縁膜10
としてプラズマCVD法による窒化珪素を用いたが、ゲ
ート電極材料であるアルミニウムの陽極酸化膜を用いて
もよいし、前記陽極酸化膜とプラズマCVD法による窒
化珪素の積層構造を用いてもよいし、耐薬品性に優れる
酸化タンタルと前記陽極酸化膜あるいはプラズマCVD
法による窒化珪素の積層構造を用いてもよい。
【0028】また、この実施例では、真性半導体膜11
およびオーミックコンタクト半導体膜13としてアモル
ファスシリコンを用いたものを示したが、多結晶シリコ
ン等シリコン系の半導体であればよいことはいうまでも
ない。また、この実施例では、スイッチング素子として
の薄膜トランジスタを設けた薄膜トランジスタアレイに
ついて説明したが、透明電極配線自体がマトリクス構造
を採り、スイッチング素子となる単純マトリクスパネル
の透明電極配線にも適用できることはいうまでもない。
【0029】また、薄膜トランジスタのゲート,ソー
ス,ドレインの配線電極として、第1の実施例による酸
化インジウム錫薄膜パターンを適用してもよい。この場
合、配線電極への層間絶縁膜のステップカバレッジが良
好となり、電極相互間の電気的および化学的短絡を抑制
できる。
【0030】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、膜表面
の酸素濃度が基板側の面より高く、膜厚方向に酸素濃度
が傾斜した酸化インジウム錫薄膜を、その上にレジスト
パターンを形成してウェットエッチングまたはドライエ
ッチングすることにより、エッチング断面に良好なテー
パー形状を有する酸化インジウム錫薄膜パターンが得ら
れる。その結果、酸化インジウム錫薄膜パターン上に絶
縁膜等を形成したとしても、優れたステップカバレッジ
を得ることができ、ピンホール、クラック等の膜欠陥を
防止することができる。
【0031】また、画素電極とスイッチング素子を備え
た表示装置において、上述したエッチング断面に良好な
テーパー形状を有する酸化インジウム錫薄膜パターンを
画素電極として用いることにより、画素電極上に形成す
る絶縁膜のステップカバレッジが良好となり、ピンホー
ル、クラック等の発生を低減できるため、画素電極とス
イッチング素子の電極との電気的および化学的短絡を抑
制でき、歩留りの向上を図ることができる。
【0032】また、上述したエッチング断面に良好なテ
ーパー形状を有する酸化インジウム錫薄膜パターンを薄
膜トランジスタの配線電極として用いることにより、配
線電極上に形成する絶縁膜のステップカバレッジが良好
となり、ピンホール、クラック等の発生を低減できるた
め、電極相互間の電気的および化学的短絡を抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例における酸化インジウ
ム錫薄膜の形成方法を示す工程断面図である。
【図2】この発明の第1の実施例における酸化インジウ
ム錫薄膜の膜厚方向の組成の概略図である。
【図3】この発明の第1の実施例におけるスパッタリン
グ法で用いる不活性ガスと酸素からなる混合ガス中の酸
素の割合とエッチングレートの関係を示す図である。
【図4】この発明の第2の実施例における液晶表示装置
に用いられる薄膜トランジスタアレイの要部を示す平面
図および断面図である。
【図5】従来の酸化インジウム錫薄膜の断面図である。
【図6】従来の酸化インジウム錫薄膜上に絶縁膜を堆積
したときの断面図である。
【図7】従来の酸化インジウム錫薄膜の膜厚方向の組成
の概略図である。
【符号の説明】
1 透明絶縁基板 2 酸化インジウム錫薄膜 3 不活性ガスと酸素からなる混合ガス 4 フォトレジストパターン 5 酸化インジウム錫薄膜パターン 6 透明絶縁基板 7 画素電極 8 層間絶縁膜 9 ゲート電極および配線 10 ゲート絶縁膜 15 ソース電極および配線 16 ドレイン電極
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02F 1/1343 H01B 5/14 A 13/00 503 B H01L 29/40 A 29/786 (72)発明者 土橋 友次 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成され、膜表面の酸素濃度が
    基板側の面より高く、膜厚方向に酸素濃度が傾斜してい
    ることを特徴とする酸化インジウム錫薄膜。
  2. 【請求項2】 スパッタリング法により基板上に酸化イ
    ンジウム錫薄膜を形成する際に、膜厚の増大につれて導
    入するスパッタガス中の酸素ガスの割合を増加すること
    により、膜表面の酸素濃度が基板側の面より高く、膜厚
    方向に酸素濃度が傾斜した酸化インジウム錫薄膜を形成
    する工程と、 前記酸素濃度が傾斜した酸化インジウム錫薄膜の上にレ
    ジストパターンを形成しウェットエッチングまたはドラ
    イエッチングにより所望のパターンに形成する工程とを
    含む酸化インジウム錫薄膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 基板上に形成された膜中の酸素濃度が一
    定の酸化インジウム錫薄膜の表面から、酸素ガスによる
    プラズマ照射または酸素イオンの注入を行うことによ
    り、膜表面の酸素濃度が基板側の面より高く、膜厚方向
    に酸素濃度が傾斜した酸化インジウム錫薄膜を形成する
    工程と、 前記酸素濃度が傾斜した酸化インジウム錫薄膜の上にレ
    ジストパターンを形成しウェットエッチングまたはドラ
    イエッチングにより所望のパターンに形成する工程とを
    含む酸化インジウム錫薄膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 画素電極とスイッチング素子とを備え、
    請求項1記載の酸化インジウム錫薄膜を前記画素電極と
    して用いたことを特徴とする表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の酸化インジウム錫薄膜を
    配線電極として用いたことを特徴とする薄膜トランジス
    タ。
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