JPH07281140A - 電気光学変調器 - Google Patents

電気光学変調器

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JPH07281140A
JPH07281140A JP6088653A JP8865394A JPH07281140A JP H07281140 A JPH07281140 A JP H07281140A JP 6088653 A JP6088653 A JP 6088653A JP 8865394 A JP8865394 A JP 8865394A JP H07281140 A JPH07281140 A JP H07281140A
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JP
Japan
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electro
crystal
optical
pair
optic
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JP6088653A
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English (en)
Inventor
Hiroki Kikuchi
啓記 菊池
Gojiru Ashifu
ゴジル アシフ
Tatsuo Fukui
達雄 福井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/03Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on ceramics or electro-optical crystals, e.g. exhibiting Pockels effect or Kerr effect
    • G02F1/0305Constructional arrangements
    • G02F1/0316Electrodes
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F2201/00Constructional arrangements not provided for in groups G02F1/00 - G02F7/00
    • G02F2201/12Constructional arrangements not provided for in groups G02F1/00 - G02F7/00 electrode

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半波長電圧の低くい電気光学変調器を得る。 【構成】 電気光学結晶1(2)の光通路を挟んで一対
の電極3、5(4、6)が形成され、その一対の電極
3、5(4、6)間に信号電圧を印加するようにした電
気光学変調器において、一対の電極3、5(4、6)の
少なくも一方5(6)を、電気光学結晶1の光通路に沿
って形成された溝の側面に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、光記録等に適
用して好適な電気光学変調器に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録のレーザ光源として、例えば、励
起用半導体レーザと、レーザ媒質と、非線形光学素子と
を有する光源部を設けた構成を採り、半導体レーザのレ
ーザ光によってレーザ媒質を励起して取り出したレーザ
光を基本波として非線形光学素子に導入し、その非線形
光学素子から、例えば、2次高調波による短波長のレー
ザ光を得るようにした、低消費電力で高パワー密度が得
れるレーザ光発生装置が知られている。このようなレー
ザ光発生装置を光記録のレーザ光源として用いた場合、
その出力レーザ光を変調する外部光強度変調器が必要で
ある。この光変調器としては次のような性能が要求され
る。
【0003】変調帯域が広いこと。 光記録に十分な光強度に対して光損傷が発生しないこ
と。 消光比(出力光強度の最大値と最小値との比)が大き
いこと。 駆動電圧(半波長電圧)が小さいこと。 入射光ロスが小さいこと。
【0004】従来の外部光強度変調器としては、音響光
学変調器及び電気光学変調器が知られている。この内、
音響光学変調器は、変調帯域が狭く(40MHz)、入
射光ロスが大きい(30%)という欠点がある。そこ
で、音響光学変調器に比べて変調速度が速く(500M
Hz以上)、入射光ロスの小さい電気光学変調器の光記
録への応用が検討されてきた。
【0005】次に、図9を参照して、従来の電気光学変
調器を説明する。1、2は電気光学結晶で、ここではL
iTaO3 又はLiNbO3 である。これら電気光学結
晶1、2は、それぞれ共に結晶軸のa軸、b軸及びc軸
方向にカットされた直方体である。電気光学結晶1の直
方体の互いに対向する平行な平面1a、1a′がa面、
平面1a、1a′と直交する互いに対向する平行な平面
1b、1b′がb面、平面1a、1a′及び平面1b、
1b′と直交する互いに対向する平行な平面1c、1
c′がc面とされる。同様に、電気光学結晶2の直方体
の互いに対向する平行な平面2a、2a′がa面、平面
2a、2a′と直交する互いに対向する平行な平面2
b、2b′がb面、平面2a、2a′及び平面2b、2
b′と直交する互いに対向する平行な平面2c、2c′
がc面とされる。
【0006】この電気光学結晶1、2の寸法は、共にa
軸、b軸及びc軸方向の長さがそれぞれ2mm、12m
m、2mmである。電気光学結晶1、2の各b面1b、
1b′及び2b、2b′は光学グレードで研磨され、更
に、使用するレーザ光に対する無反射コートが施されて
いる。そして、結晶1、2は、c軸が互いに90°傾く
ように配置されており、これにより自然複屈折が除去さ
れると共に、温度の揺らぎによる出力光強度変化が防止
し得るようになされている。
【0007】結晶1、2の両方のc面1c、1c′及び
2c、2c′上の全面に、それぞれ蒸着による電極3、
3及び4、4を被着形成する。信号源(発振器)9の一
端を結晶1、2の各一方の電極3、3に接続し、他端を
各他方の電極 4、4に接続する。これにより、結晶
1、2のc軸方向に信号電圧が印加される。
【0008】そして、結晶1のa軸及びc軸に対し45
°の方向に偏光方向(偏波面)を有するコリメートされ
た偏光レーザ光7を、結晶1のb面1bの中央部に垂直
に入射せしめ、結晶1、2の内部を通過して、結晶2の
b面2b′から出射し、偏光子(検光子)10を通じて
受光素子11に入射せしめるようにする。偏光子10
は、その偏光方向(偏波面)が結晶1のb面に入射する
レーザ光7の偏光方向(偏波面)と直交するように設定
しておく。信号源9の信号電圧を、結晶1、2の電極
3、4及び5、6間に印加すれば、その信号電圧に応じ
て、電気光学結晶1、2の屈折率が変化し、これによっ
てレーザ光7の偏波面(偏光方向)が回転せしめられ、
その偏波面(偏光方向)の回転されたレーザ光7が偏光
子(検光子)10を通じて、受光素子11に入射するの
で、受光素子11より信号源9の信号電圧に応じたレベ
ルの検出信号が得られる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図9で説明した従来の
電気光学変調器には次のような欠点がある。
【0010】半波長電圧が大きい。半波長電圧は電気
光学結晶に設けられる電極間距離に反比例し、結晶中の
光路長に比例する。そこで、半波長電圧を小さくするに
は、極めて細く長い結晶をを得ることが必要であるが、
通常の研磨加工プロセスによってそのような結晶を得る
ことは困難である。因みに、図9の従来例の電気光学光
変調器では、その半波長電圧を100V以下にすること
は困難である。
【0011】半波長電圧(halfwave voltage)とは、電気
光学変調器において、直交する二つの直線偏光成分間の
光学的位相差が電気光学効果によりπrad 変化するよう
な印加電圧を言い、この電圧により変調度100%の強
度変調か可能なので、光変調器や光変調用材料の良さの
指標の一つに用いられる。この電圧は、素子の形状にも
依存するので、その影響を除いて材料の良さの指標とす
るには、光路長と電極間距離が等しい場合の値で規格化
して表示する。又、位相変調の場合に拡張して、着目し
ている偏光成分に、πrad の位相変化を与える印加電圧
を言うこともある。この用語の説明は「光用語事典」
(昭和56年11月30日発行 発行所:株式会社オー
ム社)による。
【0012】光損傷が発生し易い。高い消光比を得る
には、電気光学結晶内においてレーザ光のビーム径を小
さく絞る必要がある。ところが、その結果、結晶内での
光密度が大きくなる。電気光学結晶としてLiTaO3
やLiNbO3 を用いる場合は、光記録に必要な高出力
のレーザ光を入射し、ビーム径を小さく絞ると、光密度
は光損傷発生の閾値を越えて光損傷が発生し、変調器と
して使用することができなくなってしまう。
【0013】光損傷(optical damage)とは、一般的に
は、強力なレーザ光の照射による固体の損傷現象を言
い、温度上昇、プラズマ生成、自己集束、誘導ブリュア
ン効果(stimulated Brillouin effect) 等により、固体
表面又は内部が非可逆的に損傷する現象を言う。又、光
損傷は、狭義には、LiNbO3 等において、光により
励起されたキャリアが移動し、トラップに捕らえられて
内部電界が発生し、電気光学効果を介して屈折率が局部
的に変化する可逆的現象を指すこともある。この用語の
説明は前掲書による。
【0014】消光比が悪い。光損傷を防ぐために電気
光学結晶に入射するレーザ光のビーム径を大きくして光
密度を大きくすると、消光比が劣化する。
【0015】消光比(extinction ratio)とは、光波の強
度変調において、出力光強度の取り得る最小値Imin
最大値Imax との比Imin /Imax (又はその逆数)を
言い、光変調器の良さの指数の一つであり、特にデジタ
ル変調の場合に重要で、符号伝送誤り率を小さくするた
めに小さな消光比が要求される。この用語の説明も前掲
書による。
【0016】このような点に鑑み、第1の本発明は、半
波長電圧の低くい電気光学変調器を提案することであ
る。
【0017】第2の本発明は、半波長電圧が低くく、且
つ、光損傷に対する耐久性が高く、消光比の改善された
電気光学変調器を提案しょうとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1の本発明は、電気光
学結晶1(2)の光通路を挟んで一対の電極3、5
(4、6)が形成され、その一対の電極3、5(4、
6)間に信号電圧を印加するようにした電気光学変調器
において、一対の電極3、5(4、6)の少なくも一方
5(6)を、電気光学結晶1の光通路に沿って形成され
た溝8の側面に形成したことを特徴とする電気光学変調
器である。
【0019】第2の本発明は、第1の本発明において、
電気光学結晶は、一対の電極の電極面が互いに直交する
ように光通路方向に配置された一対以上(2以上)の電
気光学結晶1、2から構成されることを特徴とする電気
光学変調器である。
【0020】第3の本発明は、電気光学結晶14(14
A、14B)の光通路を挟んで一対の電極15、17;
16、18が形成され、その一対の電極15、171;
6、18間に信号電圧を印加するようにした電気光学変
調器において、各一対の電極15、17;16、18の
それぞれ少なくも一方17、18を、電気光学結晶14
の一対の光通路に沿って形成された溝19(19A、1
9B)の側面にそれぞれ形成し、電気光学結晶14の一
方の端面側において一対の光通路を連結する光路連結光
学素子20(22A、22B)(又は20′、21)を
設けたことを特徴とする電気光学変調器である。
【0021】第4の本発明は、第3の本発明において、
光路連結光学素子20(又は20′、21)は、光学的
位相差を1/2波長だけ与えることにより常光線及び異
常光線を互いに入れ換える光学素子であることを特徴と
する電気光学変調器である。
【0022】第5の本発明は、第4の本発明において、
光路連結光学素子は、反射プリズム20又は一対のミラ
ー22A、22Bのみにて構成されてなることを特徴と
する電気光学変調器である。
【0023】第6の本発明は、第4の本発明において、
光路連結光学素子は、反射プリズム20′並びに電気光
学結晶14及び反射プリズム20′間に配された波長板
21にて構成されてなることを特徴とする電気光学変調
器である。
【0024】第7の本発明は、第4の本発明において、
光路連結光学素子は、入射光及び出射光の偏光状態を変
化させずにしかも位相差を与えない反射プリズム20′
並びに電気光学結晶14及び反射プリズム20′間に配
された1/4波長板21から構成されてなることを特徴
とする電気光学変調器である。
【0025】第8の本発明は、第1〜第7の本発明のい
ずれかにおいて、電気光学結晶1、2(又は14)はK
TiOPO4 であることを特徴とする電気光学変調器で
ある。
【0026】
【作用】第1の本発明によれば、一対の電極3、5
(4、6)の少なくも一方5(6)を、電気光学結晶1
の光通路に沿って形成された溝8の側面に形成したの
で、一対の電極3、5(4、6)間の距離を短くするこ
とがで、よって、半波長電圧を短くすることができる。
【0027】
【実施例】以下に、図1及び図2を参照して、本発明の
実施例を詳細に説明する。図1は実施例の電気光学変調
器の斜視図、図2は図1の電気光学変調器を構成する電
気光学結晶1の横断面図である。1、2は電気光学結晶
で、ここではKTP(KTiOPO4 )結晶であるが、
上述のLiTaO3 、LiNbO3 等でも良い。これら
KTP結晶1、2は、それぞれ共に結晶軸のa軸、b軸
及びc軸方向にカットされた直方体である。KTP結晶
1の直方体の互いに対向する平行な平面1a、1a′が
a面、平面1a、1a′と直交する互いに対向する平行
な平面1b、1b′がb面、平面1a、1a′及び平面
1b、1b′と直交する互いに対向する平行な平面1
c、1c′がc面とされる。同様に、KTP結晶2の直
方体の互いに対向する平行な平面2a、2a′がa面、
平面2a、2a′と直交する互いに対向する平行な平面
2b、2b′がb面、平面2a、2a′及び平面2b、
2b′と直交する互いに対向する平行な平面2c′、2
cがc面とされる。
【0028】このKTP結晶1、2の寸法は、共にa
軸、b軸及びc軸方向の長さがそれぞれ2mm、12m
m、2mmである。電気光学結晶1、2の各b面1b、
1b′及び2b、2b′は光学グレードで研磨され、更
に、使用するレーザ光に対する無反射コートが施されて
いる。そして、結晶1、2は、c軸が互いに90°傾く
ように配置されており、これにより自然複屈折が除去さ
れると共に、温度の揺らぎによる出力光強度変化が防止
し得るようになされている。
【0029】結晶1、2の各一方のc面1c、2c′上
の全面に、それぞれ蒸着による電極3、4を被着形成す
る。又、図2に示す如く、結晶1のa面1aには、これ
と電極3の形成されたc面1cとの交わる稜から、例え
ば、約0.4mm離れた位置に、例えば、0.3mmの
幅及び0.5mmの深さを有し、c面1cと平行な2つ
の側面及びa面1aと平行な底面からなる直方体形状の
溝8を形成する。この溝8の加工は、刄厚が0.3mm
のダイシングソーを用いて、底面(a面1a′)よりの
高さが1.5mm、a面1aと電極3の形成されたc面
1cとの交わる稜から約0.4mm離れた位置で、結晶
1を切ることによって行う。尚、結晶2にもこの溝8と
同様の溝を形成する。
【0030】そして、結晶1のこの溝8内の両側面及び
底面に亘って蒸着により溝電極5を形成する。この溝電
極5は、溝8のc面1cと平行な2つの側面及びa面1
aと平行な底面上の電極部5a、5c及び5bからなる
一体とされた電極であるが、溝電極5の内重要なのは、
結晶1の一部を介して電極3と対向する電極部5aであ
って、他の電極部5c、5bは有っても無くても良い。
尚、結晶2にもこの溝電極5と同様の溝電極6を形成す
る。
【0031】結晶1、2にそれぞれ被着形成される電極
3、4及び溝電極5、6は、それぞれの結晶1、2のc
軸方向に対し互いに面対称の位置関係を有している。換
言すれば、結晶1では、溝電極5から電極3に向かう方
向が結晶1のc軸方向と一致しているが、結晶2では、
溝電極6から電極4に向かう方向が結晶1のc軸方向と
逆向きになっている。
【0032】信号源(発振器)9の一端を結晶1、2の
電極3、4に接続し、他端を結晶1、2の溝電極5、6
に接続する。これにより、結晶1、2の光通路となる
0.4mm×0.4mm×12mmの細い柱状部(尚、
溝8の深さは実際には0.5mmであるが、0.4mm
に対し少し余裕を持たせたものである)のc軸方向に信
号電圧が印加される。この場合、結晶1、2の両電極
3、4及び5、6間の電界強度は、両電極が結晶1、2
の外側の両c面上にある場合と比べて、電極間距離がか
なり短くなるため、その間の電界強度は著しく高くなっ
て、半波長電圧が大幅に低減される。電極間距離が0.
4mmの場合、レーザ光の波長が532nmのときは半
波長電圧は50Vになる。
【0033】そして、直径80μmにコリメートされ、
結晶1のa軸及びc軸に対し45°の方向に偏光方向
(偏波面)を有する偏光レーザ光7を、結晶1のb面1
bの上述した隅部に垂直に入射せしめ、結晶1、2の内
部を通過して、結晶2のb面2b′から出射し、偏光子
(検光)10を通じて受光素子11に入射せしめるよう
にする。
【0034】又、偏光子10は、その偏光方向(偏波
面)が結晶1のb面に入射するレーザ光7の偏光方向
(偏波面)と直交するように設定しておく。従って、結
晶1、2の各電極3、4及び5、6間に電圧を印加しな
い場合は、レーザ光7は偏光子10によって阻止され
て、受光素子11には全く受光されないが、信号源9の
信号電圧を、結晶1、2の電極3、4及び5、6間に印
加すれば、その信号電圧に応じて、電気光学結晶1、2
の屈折率が変化し、これによってレーザ光7の偏波面
(偏光方向)が回転せしめられ、その偏波面(偏光方
向)の回転されたレーザ光7が偏光子(検光子)10を
通じて、受光素子11に入射するので、受光素子11よ
り信号源9の信号電圧に応じたレベルの検出信号が得ら
れる。以上の実施例の構成の光変調器によれば、速度が
3.4nsec と高速の光強度変調が可能になった。
【0035】次に、図3を参照して、実施例の電気光学
変調器の電気光学結晶の製造方法を説明する。例えば、
KTP結晶1をその一方のa面及びその一方のc面が露
出し、他の面をマスクする如く、ホルダー12に固定す
る。結晶1の溝8の部分を除いてレジスト層13をマス
クとして被着形成した後、真空蒸着によって、結晶1の
露出面上に、チタン層(20nm)を被着形成し、その
上に、例えば、500nm厚の金層を被着形成して、電
極3及び溝電極5を形成する。その後、溶剤によってレ
ジスト層13を除去する。これにより、結晶1に電極3
及び溝電極5が一挙に形成される。尚、他方のKTP結
晶2も、KTP結晶1と同様に製造される。
【0036】次に、図4を参照して、本発明の他の実施
例を説明する。この図4の実施例は図1及び図2の実施
例の変形例であって、図4において、図1及び図2と対
応する部分には同一符号を付して、重複説明を省略す
る。
【0037】上述したように、図1及び図2の実施例で
は、結晶1、2にそれぞれ被着形成される電極3、4及
び溝電極5、6は、それぞれの結晶1、2のc軸方向に
対し互いに面対称の位置関係を有している。換言すれ
ば、結晶1では、溝電極5から電極3に向かう方向が結
晶1のc軸方向と一致しているが、結晶2では、溝電極
6から電極4に向かう方向が結晶1のc軸方向と逆向き
になっている。
【0038】これに対し、図4の実施例では、結晶1、
2にそれぞれ被着形成される電極3、4及び溝電極5、
6は、それぞれの結晶1、2のc軸方向に対し同じ位置
関係を有している。換言すれば、結晶1では、溝電極5
から電極3に向かう方向が結晶1のc軸方向と一致し、
結晶2でも、溝電極6から電極4に向かう方向が結晶1
のc軸方向と一致している。このため、結晶1、2とし
ては、同じように電極が被着形成された結晶を使用し得
るので、実用上便利であり、2個の結晶を用いる場合
は、図1及び図2の実施例に比べて、電気光学変調器の
価格を低くできる。但し、信号源9の電極3、4及び溝
電極5、6に対する接続は、図1及び図2の実施例とは
異なっている。
【0039】即ち、信号源(発振器)9の一端を結晶1
の溝電極5及び結晶2の電極4に接続し、他端を結晶1
の電極3及び結晶2の溝電極6に接続する。これによ
り、結晶1、2の光通路となる0.4mm×0.4mm
×12mmの細い柱状部(尚、溝8の深さは実際には
0.5mmであるが、0.4mmに対し少し余裕を持た
せたものである)のc軸方向に信号電圧が印加される。
その他の構成及び動作は、図1及び図2の実施例と同様
である。
【0040】次に、図5及び図6を参照して、本発明の
他の実施例を説明する。図5はこの実施例の電気光学変
調器の斜視図、図6のその電気光学結晶14の横断面図
である。14は電気光学結晶で、ここではKTP(KT
iOPO4 )結晶であるが、上述のLiTaO3 、Li
NbO3 等でも良い。この電気光学結晶14は、結晶軸
のa軸、b軸及びc軸方向にカットされた直方体であ
る。電気光学結晶14の直方体の互いに対向する平行な
平面14a、14a′がa面、平面14a、14a′と
直交する互いに対向する平行な平面14b、14b′が
b面、平面14a、14a′及び平面14b、14b′
と直交する互いに対向する平行な平面14c、14c′
がc面とされる。
【0041】この電気光学結晶14の寸法は、共にa
軸、b軸及びc軸方向の長さがそれぞれ2mm、12m
m、2mmである。電気光学結晶14の各b面14b、
14b′は光学グレードで研磨され、更に、使用するレ
ーザ光に対する無反射コートが施されている。
【0042】結晶14の両方のc面14c、14c′上
の全面に、それぞれ蒸着による電極15、16を被着形
成する。又、図6に示す如く、結晶14のa面14aに
は、このa面14aと電極15、16の形成されたc面
との交わる稜から、それぞれ、例えば、約0.4mm離
れた位置に、例えば、1.2mmの幅及び0.5mmの
深さを有し、c面14cと平行な2つの側面及びa面1
4aと平行な底面(a面14a′)からなる直方体形状
の溝19を形成する。そして、結晶14のこの溝19内
両側面に蒸着により溝電極17、18を被着形成する。
【0043】尚、これらの溝電極17、18は、電気光
学結晶14に別個の溝の側面に、それぞれ電極15、1
6と対向するように被着形成するようにしても良い。
【0044】信号源(発振器)9の一端を結晶14の電
極15、16に接続し、他端を溝電極17、18に接続
する。これにより、結晶14の光通路である0.4mm
×0.4mm×12mmの細い一対の柱状部(実際の深
さは0.5mmであるが、0.4mmに対し余裕を持た
せたものである)のc軸方向に信号電圧が印加される。
この場合も、結晶14の両電極15、16及び17、1
8間の電界強度は、電極間距離がかなり短くなるため、
その間の電界強度は著しく高くなるので、半波長電圧が
大幅に低減される。それぞれの電極間距離が0.4mm
の場合、レーザ光の波長が532nmのときは半波長電
圧は50Vになる。
【0045】結晶14のb面14b′側に、連結光学素
子としての直角2等辺三角柱の反射プリズム20を配し
て、そのプリズム20の2等辺面(それぞれ平面)が結
晶14のb面14b′と45°の角度をなし、その直角
の稜が電気光学結晶14のb面14b′の垂直2等分線
と対応するように、プリズム20の直角の稜と対向する
平面が結晶14のb面14b′に貼付される。尚、この
プリズム20の2等辺面上に形成される反射膜について
は後述する。
【0046】そして、直径80μmにコリメートされ、
結晶1のa軸及びc軸に対し45°の方向に偏光方向
(偏波面)を有する偏光レーザ光7を、結晶14の一方
のb面14bの上述した一方の隅部に垂直に入射せし
め、結晶14の一方の柱状部の内部を通過して、結晶1
4の他方のb面14b′の一方の隅部から出射し、プリ
ズム20の2等辺面に対する2回の90°反射により、
レーザ光7の光路が180°変更され、再び、結晶14
の他方のb面14b′の他方の隅部に入射し、結晶14
の他方の柱状部の内部を通過して、結晶14の一方のb
面14bの他方の隅部から出射し、図示を省略した偏光
子(検光子)を通じて、受光素子に入射せしられる。
【0047】又、その偏光子の偏光方向(偏波面)が結
晶14の一方のb面に入射するレーザ光7の偏光方向
(偏波面)と直交するように設定しておく。信号源9の
信号電圧を、結晶14の電極15、16及び17、18
間に印加すれば、その信号電圧に応じて、電気光学結晶
14の屈折率が変化し、これによってレーザ光7の偏波
面(偏光方向)が回転せしめられ、その偏波面(偏光方
向)の回転されたレーザ光7が偏光子を通じて、受光素
子に入射するので、受光素子より信号源9の信号電圧に
応じたレベルの検出信号が得られる。
【0048】特に、結晶14の他方のb面14b′の一
方の隅部から出射して、プリズム20に入射しようとす
るレーザ光7と、プリズム20から出射して、結晶14
の他方のb面14b′の他方の隅部に入射しようとする
レーザ光とが、偏光状態は変化しないが、常光線及び異
常光線が入れ替わるように、即ち、その偏光の回転方向
が逆になるように、即ち、結晶14の他方のb面14
b′の一方の隅部から出射して、プリズム20に入射し
ようとするレーザ光7の偏光の回転方向が左回り(又は
右回り)であれば、プリズム20から出射して、結晶1
4の他方のb面14b′の他方の隅部に入射しようとす
るレーザ光の偏光の回転方向は右回り(又は左回り)に
なるように、プリズム20の2等辺面上に形成される反
射膜の構造を選定する。
【0049】かくすると、1個の電気光学結晶14を用
いるだけで、レーザ光7がプリズム20に入射して2回
の90°反射することにより、プリズム20を通過する
レーザ光が180°移相せしめられて、常光線及び異常
光線が入れ替わるため、自然複屈折が除去されると共
に、温度の揺らぎによる出力光強度変化を防止できる。
【0050】次に、図7を参照して、本発明の更に他の
例を説明する。この図7の実施例は図5及び図6の実施
例の変形例である。この実施例では、図5の実施例の反
射プリズム20に代えて、結晶14のb面14b′側
に、連結光学素子としての、各反射面が90°の角度を
以て配された一対のミラー(平面ミラー)22B、22
Aを配して、その一対のミラー22B、22Aと45°
の角度をなし、その直角の稜が電気光学結晶14のb面
14b′の垂直2等分線と対応するように配される。そ
の他の構成及び動作は、図5及び図6に示す実施例と同
様であるので、重複説明は省略する。
【0051】そして、この図7の実施例においても、結
晶14の他方のb面14b′の一方の隅部から出射し
て、ミラー22Bに入射しようとするレーザ光7と、ミ
ラー22Aから反射して、結晶14の他方のb面14
b′の他方の隅部に入射しようとするレーザ光とが、偏
光状態は変化しないが、常光線及び異常光線が入れ替わ
るように、即ち、その偏光の回転方向が逆になるよう
に、即ち、結晶14の他方のb面14b′の一方の隅部
から出射して、ミラー22Bに入射しようとするレーザ
光7の偏光の回転方向が左回り(又は右回り)であれ
ば、ミラー22Aから反射して、結晶14の他方のb面
14b′の他方の隅部に入射しようとするレーザ光の偏
光の回転方向は右回り(又は左回り)になるように、一
対のミラー22B、22Aの反射膜の構造を選定する。
【0052】従って、この場合も、1個の電気光学結晶
14を用いるだけで、レーザ光7が一対のミラー22
B、22Aに入射して2回の90°反射することによ
り、レーザ光が180°移相せしめられて、常光線及び
異常光線が入れ替わるため、自然複屈折が除去されると
共に、温度の揺らぎによる出力光強度変化を防止でき
る。
【0053】図7の実施例の場合は、図5及び図6の実
施例に比べて、1個の反射プリズム20に対し、2枚の
ミラー22B、22Aが必要で、取扱は多少不便である
が、その各反射面の角度が90°となるようにする調整
は可能である。プリズム20の場合は、後にそのような
調整ができないので、その各反射面の角度が90°とな
るように製造することになる。
【0054】次に、図8を参照して、本発明の更に他の
実施例を説明する。この図8の実施例は、図5及び図6
の実施例の変形例である。尚、図8において、図5及び
図6と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省
略する。
【0055】この実施例では、電気光学結晶14の他方
のb面14b′と直角2等辺三角柱の反射プリズム2
0′(図5の反射プリズム20と略同様のプリズム)と
の間に、適切な角度に方位した1/4波長板(位相板)
(複屈折板)21を設ける。そして、波長板21を設け
ない場合において、結晶14の他方のb面14b′の一
方の隅部から出射して、プリズム20′に入射しようと
するレーザ光7と、プリズム20から出射して、結晶1
4の他方のb面14b′の他方の隅部に入射しようとす
るレーザ光とが、偏光状態が変化せず、且つ、その間に
位相差が生じないように、プリズム20′の2等辺面上
に形成される反射膜の構造を選定する。
【0056】直径80μmにコリメートされ、結晶1の
a軸及びc軸に対し45°の方向に偏光方向(偏波面)
を有する偏光レーザ光7を、結晶14の一方のb面14
bの上述した一方の隅部に垂直に入射せしめ、結晶14
の一方の柱状部の内部を通過して、結晶14の他方のb
面14b′の一方の隅部から出射し、1/4波長板21
を通過した後、プリズム20′に入射して2等辺面に対
する2回の90°反射により、レーザ光7の光路が18
0°変更され、再び、1/4波長板21を通過した後、
結晶14の他方のb面14b′の他方の隅部に入射し、
結晶14の他方の柱状部の内部を通過して、結晶14の
一方のb面14bの他方の隅部から出射し、図示を省略
した偏光子(検光子)を通じて、受光素子に入射せしめ
られる。
【0057】その偏光子の偏光方向(偏波面)が結晶1
4の一方のb面に入射するレーザ光7の偏光方向(偏波
面)と直交するように設定しておく。信号源9の信号電
圧を、結晶14の電極15、16及び17、18間に印
加すれば、その信号電圧に応じて、電気光学結晶14の
屈折率が変化し、これによってレーザ光7の偏波面(偏
光方向)が回転せしめられ、その偏波面(偏光方向)の
回転されたレーザ光7が偏光子を通じて、受光素子に入
射するので、受光素子より信号源9の信号電圧に応じた
レベルの検出信号が得られる。
【0058】結晶14の他方のb面14b′の一方の隅
部から出射し、1/4波長板21に入射しようとするレ
ーザ光7と、プリズム20′から出射し、1/4波長板
21を通過した後、結晶14の他方のb面14b′の他
方の隅部に入射しようとするレーザ光とが、レーザ光の
1/4波長板21の2度の通過によって180°移相せ
しめられて、偏光状態は変化しないが、偏光の常光線及
び異常光線が入れ替わり、即ち、偏光の回転方向が逆に
なり、即ち、結晶14の他方のb面14b′の一方の隅
部から出射して、1/4波長板21に入射しようとする
レーザ光7の偏光の回転方向が左回り(又は右回り)で
あれば、1/4波長板21から出射して結晶14の他方
の面14b′に入射しようとするレーザ光7の偏光の回
転方向は右回り(又は左回り)になる。
【0059】かくすると、1個の電気光学結晶14を用
いるだけで、レーザ光7が1/4波長板21を2回通過
することにより、プリズム20を通過するレーザ光が1
80°移相せしめらて、常光線及び異常光線が入れ替わ
るため、自然複屈折が除去されると共に、温度の揺らぎ
による出力光強度変化を防止できる。
【0060】尚、図8において、反射プリズム20′に
も所定の位相量の移相機能を有するようにその2等辺面
の反射膜の構造を選定すると共に、波長板21の移相量
を所定値に設定し、レーザ光7の波長板21の2回の通
過及びプリズム20′の2回の90°反射によって、結
晶14の他方のb面14b′の一方の隅部から出射し、
波長板21に入射しようとするレーザ光7と、プリズム
20′から出射し、波長板21を通過した後、結晶14
の他方のb面14b′の他方の隅部に入射しようとする
レーザ光とが、偏光の常光線及び異常光線が入れ替わ
り、即ち、偏光の回転方向が逆になり、即ち、結晶14
の他方のb面14b′の一方の隅部から出射して、1/
4波長板21に入射しようとするレーザ光7の偏光の回
転方向が左回り(又は右回り)であれば、1/4波長板
21から出射して結晶14の他方の面14b′に入射し
ようとするレーザ光7の偏光の回転方向は右回り(又は
左回り)になるようにしても良い。
【0061】次に図1〜図8を参照して説明した各実施
例の電気光学変調器の効果を述べる。
【0062】半波長電圧の低減 一般に半波長電圧を小さくするには、電極間距離を短く
する必要がある。ところが、通常の電気光学結晶の通常
の研磨、カットの工程を用いて、極めて薄い結晶を加工
するするのは困難であるが、図1及び図2の実施例、図
4の実施例、図5及び図6の実施例、図7の実施例並び
に図8の実施例によれば、電気光学結晶の光通路を挟ん
で形成された一対の電極の少なくも一方を、電気光学結
晶の光通路に沿って形成された溝の側面に形成したこと
により、短い電極間距離を実現して、半波長電圧の低減
化が実現できる。
【0063】光損傷に対する耐久性 図1及び図2の実施例、図4の実施例、図5及び図6の
実施例、図7の実施例並びに並びに図8の実施例によれ
ば、電気光学変調器を構成する電気光学結晶として、特
にKTPを使用した場合は、光損傷に対する耐久性の大
きな光変調器を得ることができる。使用したレーザ光7
の波長が532nmの場合、KTP結晶の光損傷の発生
する光密度は、100kW/cm2 以上であって、光損
傷に対する耐久性が高いことが分かる。
【0064】消光比の改善 図1及び図2の実施例、図4の実施例、図5及び図6の
実施例、図7の実施例並びに図8の実施例によれば、光
変調器を構成する電気光学結晶としてKTPを使用した
場合、光損傷に対する耐久性が高くなるので、電気光学
結晶に入射するレーザ光のビーム径をより小さく絞るこ
とができ、その結果結晶中の光路の体積が小さくなるこ
とから、電気光学効果の作用体積中での屈折率均一性が
相対的に高まり、消光比が改善される。一例として、光
記録に必要な光強度である50mWのレーザ光を直径8
0μmのビーム径に絞る場合、光密度は1kW/cm2
となり、光損傷発生の閾値は十分小さいことが分かる。
この場合、100:1以上の消光比が観測され、従来の
市販のLiTaO3 を用いた光変調器スペック(50:
1)に比べかなり改善されていることが分かる。
【0065】自然複屈折の除去及び温度の揺らぎによ
る出力光強度変化の防止 図1及び図2の実施例並びに図4の実施例によれば、電
気光学結晶は、一対の電極の電極面が互いに直交するよ
うに光通路方向に配置された一対の電気光学結晶から構
成されるので、自然複屈折が除去されると共に、温度の
揺らぎによる出力光強度変化を防止することができる。
又、図5及び図6の実施例並びに図7の実施例によれ
ば、プリズム又はプリズム及び波長板によって、1/2
波長の光学的位相差が与えられることにより常光線及び
異常光線の入替えが行われるので、図1及び図2の実施
例並びに図4の実施例のように、2個の電気光学結晶を
設けなくても、1個の電気光学結晶だけで、自然複屈折
が除去されると共に、温度の揺らぎによる出力光強度変
化を防止することができる。更に、図8の実施例におい
ては、特に、一対の光通路を連結する光路連結光学素子
をプリズムにて構成し、常光線及び異常構成を入れ換え
るための光学素子として1/4波長板にて構成したの
で、電気光学変調器の設計及び製造が容易となる。
【0066】実施例の第1の電気光学変調器によれば、
電気光学結晶1、2の光通路を挟んで一対の電極3、
5;4、6が形成され、その一対の電極3、5;4、6
間に信号電圧を印加するようにした電気光学変調器にお
いて、一対の電極3、5;4、6の少なくも一方5;6
を、電気光学結晶1の光通路に沿って形成された溝8の
側面に形成したので、一対の電極3、5;4、6間の距
離を短くすることがで、よって、半波長電圧を短くする
ことができる。
【0067】実施例の第2の電気光学変調器によれば、
第1の実施例の電気光学変調器において、電気光学結晶
は、一対の電極の電極面が互いに直交するように光通路
方向に配置された一対以上の電気光学結晶1、2から構
成されるようにしたので、半波長電圧を短くすることが
できると共に、自然複屈折が除去され且つ温度の揺らぎ
による出力光強度変化を防止することができる。
【0068】実施例の第3の電気光学変調器によれば、
電気光学結晶14(14A、14B)の光通路を挟んで
一対の電極15、17;16、18が形成され、その一
対の電極15、171;6、18間に信号電圧を印加す
るようにした電気光学変調器において、各一対の電極1
5、17;16、18のそれぞれ少なくも一方17、1
8を、電気光学結晶14の一対の光通路に沿って形成さ
れた溝19(19A、19B)の側面にそれぞれ形成
し、電気光学結晶14の一方の端面側において一対の光
通路を連結する光路連結光学素子20(22A、22
B)(又は20′、21)を設けたので、各一対の電極
15、17;16、18間の距離を短くすることがで
き、よって、半波長電圧を短くすることができる。
【0069】実施例の第4、第5、第6及び第7の電気
光学変調器によれば、第3の実施例の電気光学変調器に
おいて、光路連結光学素子20(又は20′、21)
は、光学的位相差を1/2波長だけ与えることにより常
光線及び異常光線を互いに入れ換える光学素子であるの
で、各一対の電極15、17;16、18間の距離を短
くすることができ、よって、半波長電圧を短くすること
ができると共に、電気光学結晶は1個で済み、且つ、自
然複屈折が除去され且つ温度の揺らぎによる出力光強度
変化を防止することができる。
【0070】実施例の第8の電気光学変調器によれば、
実施例の第1〜第7の電気光学変調器のいずれかにおい
て、電気光学結晶1、2(又は14)はKTiOPO4
であるので、上述した第1〜第7の実施例の電気光学変
調器の作用に加えて、光損傷に対する耐久性が高くな
り、消光比が改善される。
【0071】本発明は上述の実施例に限定されるもので
はなく、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更、変
形が可能である。例えば、電気光学結晶の長さが12m
mの場合、電極間距離を0.24mmまで短くすること
ができ、その場合の半波長電圧は27V程度にすること
ができるが、それ以下にすることは、レーザ光の回折現
象によって、自ずから限界がある。又、電気光学結晶の
光通路を挟んで一対の電極が形成され、その一対の電極
間に信号電圧を印加するようしにした電気光学変調器に
おいて、一対の電極の両方のそれぞれを、電気光学結晶
の光通路に沿って形成された溝の側面に形成しても良
い。又、この溝は、電気光学結晶の内部に設けても良
い。
【0072】
【発明の効果】第1の本発明によれば、電気光学結晶の
光通路を挟んで一対の電極が形成され、その一対の電極
間に信号電圧を印加するようにした電気光学変調器にお
いて、一対の電極の少なくも一方を、電気光学結晶の光
通路に沿って形成された溝の側面に形成したので、一対
の電極間の距離を短くすることができるので、半波長電
圧を短くすることができる。
【0073】第2の本発明によれば、第1の本発明にお
いて、電気光学結晶は、一対の電極の電極面が互いに直
交するように光通路方向に配置された一対以上の電気光
学結晶から構成されるようにしたので、半波長電圧を短
くすることができると共に、自然複屈折が除去され且つ
温度の揺らぎによる出力光強度変化を防止することがで
きる。
【0074】第3の本発明によれば、電気光学結晶の一
対の光通路を挟んでそれぞれ一対の電極が形成され、そ
の各一対の電極間に信号電圧が印加され、その各一対の
電極のそれぞれ少なくも一方を、電気光学結晶の一対の
光通路に沿って形成された溝の側面にそれぞれ形成し、
電気光学結晶の一方の端面側において一対の光通路を連
結する光路連結光学素子を設けたので、各一対の電極間
の距離を短くすることができ、よって、半波長電圧を短
くすることができると共に、電気光学結晶は1個で済
み、これによって、電気光学結晶を2個以上使う場合に
比べて、電気光学変調器の価格が低くなる。
【0075】第4、第5、第6及び第7の本発明によれ
ば、第3の本発明において、光路連結光学素子は、光学
的位相差を1/2波長だけ与えることにより常光線及び
異常光線を互いに入れ換える光学素子であるので、各一
対の電極間の距離を短くすることができ、よって、半波
長電圧を短くすることができると共に、電気光学結晶は
1個で済み、且つ、自然複屈折が除去され且つ温度の揺
らぎによる出力光強度変化を防止することができる。
【0076】更に、第6の本発明によれば、特に、一対
の光通路を連結する光路連結光学素子をプリズムにて構
成し、常光線及び異常構成を入れ換えるための光学素子
として1/4波長板にて構成したので、電気光学変調器
の設計及び製造が容易となる。
【0077】第8の本発明によれば、電気光学結晶はK
TiOPO4 であるので、上述した第1〜第7の本発明
の作用に加えて、光損傷に対する耐久性が高くなり、消
光比が改善される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図
【図2】その実施例のKTP結晶の一部を示す断面図
【図3】その実施例のKTP結晶の製造方法を示す斜視
【図4】本発明の他の実施例を示す斜視図
【図5】本発明の他の実施例を示す斜視図
【図6】その実施例のKTP結晶の一部を示す断面図
【図7】本発明の他の実施例を示す斜視図
【図8】本発明の他の実施例を示す斜視図
【図9】従来例を示す斜視図
【符号の説明】
1 電気光学結晶 2 電気光学結晶 3 電極 4 電極 5 溝電極 6 溝電極 7 レーザ光 8 電気光学結晶の溝 9 信号源 10 偏光子(検光子) 11 受光素子 14 電気光学結晶 14A 電気光学結晶 14B 電気光学結晶 15 電極 16 電極 17 溝電極 18 溝電極 19 電気光学結晶の溝 20 プリズム 20′プリズム 21 波長板 22A ミラー 22B ミラー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学結晶の光通路を挟んで一対の電
    極が形成され、該一対の電極間に信号電圧を印加するよ
    うにした電気光学変調器において、 上記一対の電極の少なくも一方を、上記電気光学結晶の
    光通路に沿って形成された溝の側面に形成したことを特
    徴とする電気光学変調器。
  2. 【請求項2】 上記電気光学結晶は、上記一対の電極の
    電極面が互いに直交するように上記光通路方向に配置さ
    れた一対以上の電気光学結晶から構成されることを特徴
    とする請求項1に記載の電気光学変調器。
  3. 【請求項3】 電気光学結晶の一対の光通路を挟んでそ
    れぞれ一対の電極が形成され、該各一対の電極間に信号
    電圧が印加され、該各一対の電極のそれぞれ少なくも一
    方を、上記電気光学結晶の上記一対の光通路に沿って形
    成された溝の側面にそれぞれ形成し、上記電気光学結晶
    の一方の端面側において上記一対の光通路を連結する光
    路連結光学素子を設けたことを特徴とする電気光学変調
    器。
  4. 【請求項4】 上記光路連結光学素子は、光学的位相差
    を1/2波長だけ与えることにより常光線及び異常光線
    を互いに入れ換える光学素子であることを特徴とする請
    求項3に記載の電気光学変調器。
  5. 【請求項5】 上記光路連結光学素子は、反射プリズム
    又は一対のミラーのみにて構成されてなることを特徴と
    する請求項4に記載の電気光学変調器。
  6. 【請求項6】 上記光路連結光学素子は、反射プリズム
    並びに上記電気光学結晶及び上記反射プリズム間に配さ
    れた波長板にて構成されてなることを特徴とする請求項
    4に記載の電気光学変調器。
  7. 【請求項7】 上記光路連結光学素子は、入射光及び出
    射光の偏光状態を変化させずにしかも位相差を与えない
    反射プリズム並びに上記電気光学結晶及び上記反射プリ
    ズム間に配された1/4波長板から構成されることを特
    徴とする請求項4に記載の電気光学変調器。
  8. 【請求項8】 上記電気光学結晶はKTiOPO4 であ
    ることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電
    気光学変調器。
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