JPH0728096A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents
液晶表示装置及びその製造方法Info
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- JPH0728096A JPH0728096A JP17384293A JP17384293A JPH0728096A JP H0728096 A JPH0728096 A JP H0728096A JP 17384293 A JP17384293 A JP 17384293A JP 17384293 A JP17384293 A JP 17384293A JP H0728096 A JPH0728096 A JP H0728096A
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Abstract
(57)【要約】
この発明は、工程数を増加させることなくコントラスト
比を向上し、且つ配線容量の増加及び点欠陥による歩留
まりの低下を抑制したアレイ基板を有する液晶表示装置
及びその製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 この発明は、非線形抵抗素子を配設したアレ
イ基板を有するアクティブマトリクス型液晶表示装置に
おいて、配線電極と電気的に絶縁され隣接する画素間に
配置される島状の遮光体と配線電極とを陽極酸化が可能
な低抵抗金属層と高低抵抗金属層の積層構造とし、遮光
体の表面を覆う絶縁体を非線形抵抗素子を構成する絶縁
体と同時に形成することにより、上記目的を達成するも
のである。
比を向上し、且つ配線容量の増加及び点欠陥による歩留
まりの低下を抑制したアレイ基板を有する液晶表示装置
及びその製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 この発明は、非線形抵抗素子を配設したアレ
イ基板を有するアクティブマトリクス型液晶表示装置に
おいて、配線電極と電気的に絶縁され隣接する画素間に
配置される島状の遮光体と配線電極とを陽極酸化が可能
な低抵抗金属層と高低抵抗金属層の積層構造とし、遮光
体の表面を覆う絶縁体を非線形抵抗素子を構成する絶縁
体と同時に形成することにより、上記目的を達成するも
のである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、各々の画素表示電極
に下部金属−絶縁体−上部金属構造からなる非線形抵抗
素子を備えた液晶表示装置及びその製造方法に関する。
に下部金属−絶縁体−上部金属構造からなる非線形抵抗
素子を備えた液晶表示装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置を用いた画像表示装置は、
それぞれの基板上に所定のピッチで配列された行および
列電極を互いに直交するように対向配置し、これらの行
および列電極で区画された最小領域を画素とし、これら
の間にネマチック型などの液晶組成物を挟持したマトリ
クス型の液晶表示装置が一般に用いられている。中でも
テレビ画像やグラフィックディスプレイなどを指向した
大容量で高精度の液晶表示装置としては、クロストーク
のない高コントラスト表示が行えるように、各画素の駆
動と制御手段として各画素ごとにスイッチング素子を配
置したアクティブマトリクス型液晶表示装置が実用化さ
れている。
それぞれの基板上に所定のピッチで配列された行および
列電極を互いに直交するように対向配置し、これらの行
および列電極で区画された最小領域を画素とし、これら
の間にネマチック型などの液晶組成物を挟持したマトリ
クス型の液晶表示装置が一般に用いられている。中でも
テレビ画像やグラフィックディスプレイなどを指向した
大容量で高精度の液晶表示装置としては、クロストーク
のない高コントラスト表示が行えるように、各画素の駆
動と制御手段として各画素ごとにスイッチング素子を配
置したアクティブマトリクス型液晶表示装置が実用化さ
れている。
【0003】このようなスイッチング素子としては、3
端子型の薄膜トランジスタと、金属−絶縁体−金属から
なる2端子型のMIM非線形抵抗素子に大別される。こ
の内MIM非線形抵抗素子は、3端子型の薄膜トランジ
スタと比較して構造が簡単であり、製造工程も少ないこ
とから製造歩留まりも高く製造コストが低い利点を有す
る。
端子型の薄膜トランジスタと、金属−絶縁体−金属から
なる2端子型のMIM非線形抵抗素子に大別される。こ
の内MIM非線形抵抗素子は、3端子型の薄膜トランジ
スタと比較して構造が簡単であり、製造工程も少ないこ
とから製造歩留まりも高く製造コストが低い利点を有す
る。
【0004】また、アクティブマトリクス型液晶表示装
置では、コントラストを向上させるために、隣接する各
画素の間に遮光体、いわゆるブラックマトリクスを配置
したものもある。即ち、白黒表示を行う場合、製造コス
トの利点をさらに生かすために、非変調領域を遮光する
このようなブラックマトリクスを配置しない場合も多
い。しかしながら、ブラックマトリクスを配置しないア
クティブマトリクス型液晶表示装置では、表示画面全体
を黒く点灯させた場合において、画素部と配線電極の間
隙が黒くならないのでコントラストは低下する。
置では、コントラストを向上させるために、隣接する各
画素の間に遮光体、いわゆるブラックマトリクスを配置
したものもある。即ち、白黒表示を行う場合、製造コス
トの利点をさらに生かすために、非変調領域を遮光する
このようなブラックマトリクスを配置しない場合も多
い。しかしながら、ブラックマトリクスを配置しないア
クティブマトリクス型液晶表示装置では、表示画面全体
を黒く点灯させた場合において、画素部と配線電極の間
隙が黒くならないのでコントラストは低下する。
【0005】そこで、このような問題点を解決する一つ
の手段として特開昭61−140982号公報に示されているよ
うに、配線電極を用いて隣接する画素表示電極間の間隙
を埋めることによって簡易的なブラックマトリクスとす
る方法が提案されている。
の手段として特開昭61−140982号公報に示されているよ
うに、配線電極を用いて隣接する画素表示電極間の間隙
を埋めることによって簡易的なブラックマトリクスとす
る方法が提案されている。
【0006】図5(A)乃至(C)は、上記の構造と製
造方法を説明するためのもので、図5(A)はブラック
マトリクス部分の概略構成を示す断面を、図5(B)は
MIM素子及び配線電極部分の概略構成を示す断面を、
図5(C)は1画素部分の概略構成を示す平面図であ
る。
造方法を説明するためのもので、図5(A)はブラック
マトリクス部分の概略構成を示す断面を、図5(B)は
MIM素子及び配線電極部分の概略構成を示す断面を、
図5(C)は1画素部分の概略構成を示す平面図であ
る。
【0007】まず、ガラス基板1上に金属膜としてTaを
スパッタリング法により成膜し、1回目のフォトリソグ
ラフィ工程により所定の形状にパターニングする。これ
により、配線電極3と非線形抵抗素子6の下部金属3と
が形成される。この時、隣接する画素表示電極7の間隙
に相当する部分にもブラックマトリクス、即ち遮光体8
となる配線電極を設ける。次に、このTa膜を陽極酸化法
を用いて下部金属3の表面に非線形抵抗素子6の絶縁体
4となる酸化膜を化成する。その後、この絶縁体4層の
上にさらに非線形抵抗素子6の上部金属5を成膜し、2
回目のフォトリソグラフィ工程により所定の形状にパタ
ーニングし非線形抵抗素子(MIM)6が完成する。さ
らにこの後、画素表示電極7を3回目のフォトリソグラ
フィ工程により所定の形状にパターニングすることによ
って、アレイ基板が準備される。
スパッタリング法により成膜し、1回目のフォトリソグ
ラフィ工程により所定の形状にパターニングする。これ
により、配線電極3と非線形抵抗素子6の下部金属3と
が形成される。この時、隣接する画素表示電極7の間隙
に相当する部分にもブラックマトリクス、即ち遮光体8
となる配線電極を設ける。次に、このTa膜を陽極酸化法
を用いて下部金属3の表面に非線形抵抗素子6の絶縁体
4となる酸化膜を化成する。その後、この絶縁体4層の
上にさらに非線形抵抗素子6の上部金属5を成膜し、2
回目のフォトリソグラフィ工程により所定の形状にパタ
ーニングし非線形抵抗素子(MIM)6が完成する。さ
らにこの後、画素表示電極7を3回目のフォトリソグラ
フィ工程により所定の形状にパターニングすることによ
って、アレイ基板が準備される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、配線電
極3を隣接する画素表示電極7間にまで延長して遮光体
8とすることにより、工程を増加させることなくコント
ラスト比の向上が可能となる。しかしながら、このよう
な手法を用いた場合、次のような問題を生ずる。
極3を隣接する画素表示電極7間にまで延長して遮光体
8とすることにより、工程を増加させることなくコント
ラスト比の向上が可能となる。しかしながら、このよう
な手法を用いた場合、次のような問題を生ずる。
【0009】まず、遮光体を配線電極と一体で形成する
ため、遮光体面積分の配線電極の面積が増加してしまい
配線容量が増加し、液晶表示装置としての駆動条件に大
きな制約を受ける。また、画素表示電極のパターニング
時に、図6(B)に示すように従来の構造であれば表示
欠陥とはならない程度の不良が生じた場合でも点欠陥と
なってしまい製造歩留まりの低下の原因となる。
ため、遮光体面積分の配線電極の面積が増加してしまい
配線容量が増加し、液晶表示装置としての駆動条件に大
きな制約を受ける。また、画素表示電極のパターニング
時に、図6(B)に示すように従来の構造であれば表示
欠陥とはならない程度の不良が生じた場合でも点欠陥と
なってしまい製造歩留まりの低下の原因となる。
【0010】本発明は上記問題点を解決するためのもの
であり、工程数を増加させることなくコントラスト比を
向上し、且つ配線容量の増加及び点欠陥による歩留まり
の低下を抑制したアレイ基板を有する液晶表示装置及び
その製造方法を提供することを目的とする。
であり、工程数を増加させることなくコントラスト比を
向上し、且つ配線容量の増加及び点欠陥による歩留まり
の低下を抑制したアレイ基板を有する液晶表示装置及び
その製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、ガラス基板
上に形成された複数の画素表示電極と、この複数の画素
表示電極の各々に電気的に接続された下部金属−絶縁体
−上部金属構造からなる非線形抵抗素子と、この非線形
抵抗素子を行または列ごとに接続する配線電極と、隣接
する前記画素表示電極間に配置された遮光体とを少なく
とも備えたアレイ基板と、このアレイ基板に対向配置さ
れた対向基板と、前記アレイ電極と前記対向基板との間
に挟持された液晶組成物とを少なくとも備えた液晶表示
装置において、前記非線形抵抗素子の下部金属及び前記
配線電極は低抵抗金属層と高抵抗金属層の積層構造から
なり、前記遮光体は低抵抗金属層、高抵抗金属層及び絶
縁層の積層構造からなり、前記下部金属、配線電極及び
遮光体部分を除く前記ガラス基板全面は絶縁層で被覆さ
れ、且つ前記遮光体は前記配線電極と電気的に独立して
いる液晶表示装置であり、また、アレイ基板は、前記ガ
ラス基板の全面に低抵抗金属層を形成する工程と、前記
非線形抵抗素子の下部金属、配線電極及び遮光体の対応
部分に所定の形状の高抵抗金属層を形成する工程と、前
記高抵抗金属層及び低抵抗金属層の露出部分を同時に陽
極酸化して絶縁層を形成する工程と、前記非線形抵抗素
子の絶縁層の上に所定の形状の前記非線形抵抗素子の上
部金属を形成する工程と、前記上部金属に電気的に接続
される前記画素表示電極を所定の形状に形成する工程と
を備えた液晶表示装置の製造方法である。
上に形成された複数の画素表示電極と、この複数の画素
表示電極の各々に電気的に接続された下部金属−絶縁体
−上部金属構造からなる非線形抵抗素子と、この非線形
抵抗素子を行または列ごとに接続する配線電極と、隣接
する前記画素表示電極間に配置された遮光体とを少なく
とも備えたアレイ基板と、このアレイ基板に対向配置さ
れた対向基板と、前記アレイ電極と前記対向基板との間
に挟持された液晶組成物とを少なくとも備えた液晶表示
装置において、前記非線形抵抗素子の下部金属及び前記
配線電極は低抵抗金属層と高抵抗金属層の積層構造から
なり、前記遮光体は低抵抗金属層、高抵抗金属層及び絶
縁層の積層構造からなり、前記下部金属、配線電極及び
遮光体部分を除く前記ガラス基板全面は絶縁層で被覆さ
れ、且つ前記遮光体は前記配線電極と電気的に独立して
いる液晶表示装置であり、また、アレイ基板は、前記ガ
ラス基板の全面に低抵抗金属層を形成する工程と、前記
非線形抵抗素子の下部金属、配線電極及び遮光体の対応
部分に所定の形状の高抵抗金属層を形成する工程と、前
記高抵抗金属層及び低抵抗金属層の露出部分を同時に陽
極酸化して絶縁層を形成する工程と、前記非線形抵抗素
子の絶縁層の上に所定の形状の前記非線形抵抗素子の上
部金属を形成する工程と、前記上部金属に電気的に接続
される前記画素表示電極を所定の形状に形成する工程と
を備えた液晶表示装置の製造方法である。
【0012】
【作用】本発明における液晶表示装置のアレイ基板は、
隣接する画素表示電極間に非線形抵抗素子を構成する金
属と同一で、全表面に絶縁膜を有する電気的に独立した
島状の遮光体を設けることにより、工程数を増加させる
ことなく非画素部分から漏れる光を減少させコントラス
ト比を向上することを可能とする。遮光体は配線電極と
電気的に独立しているため配線容量が増加することはな
い。また、従来の構造では欠陥にならない程度のパター
ン不良であれば欠陥にはならず、遮光体を設けない場合
と比較しても製造歩留まりが低下することはない。
隣接する画素表示電極間に非線形抵抗素子を構成する金
属と同一で、全表面に絶縁膜を有する電気的に独立した
島状の遮光体を設けることにより、工程数を増加させる
ことなく非画素部分から漏れる光を減少させコントラス
ト比を向上することを可能とする。遮光体は配線電極と
電気的に独立しているため配線容量が増加することはな
い。また、従来の構造では欠陥にならない程度のパター
ン不良であれば欠陥にはならず、遮光体を設けない場合
と比較しても製造歩留まりが低下することはない。
【0013】ここで、工程を増加させることなく形成で
きる簡単な製造方法として、工程中で使用する遮光性の
金属層をパターニングの工程で隣接する画素表示電極間
に島状に残す方法も考えられる。しかしながら、この方
法では画素のピッチが小さくなると周辺の画素電極や液
晶層を介しての対向電極との間でカップリングを生じ表
示画面上でフリッカーや残像が観察されることになる。
即ち、今後ますます要求される大容量、高精細の液晶表
示装置としては適用できない。
きる簡単な製造方法として、工程中で使用する遮光性の
金属層をパターニングの工程で隣接する画素表示電極間
に島状に残す方法も考えられる。しかしながら、この方
法では画素のピッチが小さくなると周辺の画素電極や液
晶層を介しての対向電極との間でカップリングを生じ表
示画面上でフリッカーや残像が観察されることになる。
即ち、今後ますます要求される大容量、高精細の液晶表
示装置としては適用できない。
【0014】このようなフリッカーなどの原因は、周囲
の電極のパルス的な電位変動であるから、これを吸収で
きる層を遮光体上に設けてやればよい。そして、このよ
うな層の材料としては、非線形抵抗素子部に用いる絶縁
体と同じ材料でも有効であることが確認された。従っ
て、陽極酸化法を用いて非線形抵抗素子の絶縁膜となる
酸化膜を下部金属の表面に形成すると同時に、遮光体上
にも絶縁膜を形成すればよい。
の電極のパルス的な電位変動であるから、これを吸収で
きる層を遮光体上に設けてやればよい。そして、このよ
うな層の材料としては、非線形抵抗素子部に用いる絶縁
体と同じ材料でも有効であることが確認された。従っ
て、陽極酸化法を用いて非線形抵抗素子の絶縁膜となる
酸化膜を下部金属の表面に形成すると同時に、遮光体上
にも絶縁膜を形成すればよい。
【0015】このために、配線電極及び遮光体を低抵抗
金属と高抵抗金属の積層構造とし、この低抵抗金属には
陽極酸化が可能な金属を選択すればよい。このような低
抵抗金属が全面に存在することにより、遮光体は配線電
極と電気的に独立しているにもかかわらず、非線形抵抗
素子の絶縁体と同時に遮光体の全表面を覆う絶縁膜を形
成することができる。また同時に、配線電極の構造を低
抵抗金属と高抵抗金属の積層構造とすることにより配線
抵抗を低下させ、配線容量を低下させることができる。
金属と高抵抗金属の積層構造とし、この低抵抗金属には
陽極酸化が可能な金属を選択すればよい。このような低
抵抗金属が全面に存在することにより、遮光体は配線電
極と電気的に独立しているにもかかわらず、非線形抵抗
素子の絶縁体と同時に遮光体の全表面を覆う絶縁膜を形
成することができる。また同時に、配線電極の構造を低
抵抗金属と高抵抗金属の積層構造とすることにより配線
抵抗を低下させ、配線容量を低下させることができる。
【0016】
【実施例】以下に本発明の一実施例について図1乃至図
4を用いて詳細に説明する。尚、図1乃至図4におい
て、図番(A)は遮光体となるブラックマトリクス部分
の概略構成を示す断面を、図番(B)はMIM素子及び
配線電極部分の概略構成を示す断面を、図番(C)は1
画素部分の概略構成をそれぞれ示す平面図である。
4を用いて詳細に説明する。尚、図1乃至図4におい
て、図番(A)は遮光体となるブラックマトリクス部分
の概略構成を示す断面を、図番(B)はMIM素子及び
配線電極部分の概略構成を示す断面を、図番(C)は1
画素部分の概略構成をそれぞれ示す平面図である。
【0017】まず、アレイ基板となるガラス基板11上に
配線電極の下層とMIM素子の下部電極とブラックマト
リクスの下層となる低抵抗金属層12をスパッタリング法
を用いて成膜する。この低抵抗金属層12はMIM素子の
下部電極の上層である高抵抗金属層とパターニング時に
十分な選択比を持ち、且つ陽極酸化が可能な金属とし
て、ここではAlを選択し、膜厚0.02μmとした。続いて
同様に、この低抵抗金属層12の上に、即ち、配線電極の
上層とMIM素子の下部電極の上層とブラックマトリク
スの上層となる高低抵抗金属層13として、Taを0.3 μm
の厚さに成膜する。そして、1回目のフォトリソグラフ
ィ工程を用いて図1に示すように、低抵抗金属層12と高
低抵抗金属層13からなる配線電極とMIM素子の下部電
極及び遮光体をそれぞれ所定の形状にパターニングす
る。
配線電極の下層とMIM素子の下部電極とブラックマト
リクスの下層となる低抵抗金属層12をスパッタリング法
を用いて成膜する。この低抵抗金属層12はMIM素子の
下部電極の上層である高抵抗金属層とパターニング時に
十分な選択比を持ち、且つ陽極酸化が可能な金属とし
て、ここではAlを選択し、膜厚0.02μmとした。続いて
同様に、この低抵抗金属層12の上に、即ち、配線電極の
上層とMIM素子の下部電極の上層とブラックマトリク
スの上層となる高低抵抗金属層13として、Taを0.3 μm
の厚さに成膜する。そして、1回目のフォトリソグラフ
ィ工程を用いて図1に示すように、低抵抗金属層12と高
低抵抗金属層13からなる配線電極とMIM素子の下部電
極及び遮光体をそれぞれ所定の形状にパターニングす
る。
【0018】次に、陽極酸化法を用いて、配線電極の上
層とMIM素子の下部電極の上層及びブラックマトリク
スの上層の高低抵抗金属層13であるTaの表面に酸化膜を
形成する。この酸化膜はMIM素子の絶縁体14となる。
この時、図2に示すように、高低抵抗金属層13に覆われ
ていない低抵抗金属層12の露出部分にも、同時に陽極酸
化法により酸化膜19が形成される。以上の工程により、
MIM素子の下部金属と絶縁体14、低抵抗金属層12と高
低抵抗金属層13及び酸化膜14の積層構造からなる配線電
極22及びブラックマトリクスとなる遮光体18がそれぞれ
形成される。
層とMIM素子の下部電極の上層及びブラックマトリク
スの上層の高低抵抗金属層13であるTaの表面に酸化膜を
形成する。この酸化膜はMIM素子の絶縁体14となる。
この時、図2に示すように、高低抵抗金属層13に覆われ
ていない低抵抗金属層12の露出部分にも、同時に陽極酸
化法により酸化膜19が形成される。以上の工程により、
MIM素子の下部金属と絶縁体14、低抵抗金属層12と高
低抵抗金属層13及び酸化膜14の積層構造からなる配線電
極22及びブラックマトリクスとなる遮光体18がそれぞれ
形成される。
【0019】そして、MIM素子の絶縁体14の上にMI
M素子の上部金属15としてTiをスパッタリング法によ
り、0.12μmの厚さに成膜し、図3に示すように、2回
目のフォトリソグラフィ法により上部金属15を所定の形
状にパターニングし、MIM素子16が完成する。
M素子の上部金属15としてTiをスパッタリング法によ
り、0.12μmの厚さに成膜し、図3に示すように、2回
目のフォトリソグラフィ法により上部金属15を所定の形
状にパターニングし、MIM素子16が完成する。
【0020】その後、ITOよりなる透明電極をスパッ
タリング法により成膜し、図4に示すように、3回目の
フォトリソグラフィ法により画素対応部分とMIM素子
16の上部金属15を電気的に接続するように所定の形状に
パターニングし、画素表示電極17が形成される。そし
て、これらの全面にポリイミドからなる配向膜を形成
し、所定の一方向にラビング処置を施してアレイ基板が
準備される(図示せず)。
タリング法により成膜し、図4に示すように、3回目の
フォトリソグラフィ法により画素対応部分とMIM素子
16の上部金属15を電気的に接続するように所定の形状に
パターニングし、画素表示電極17が形成される。そし
て、これらの全面にポリイミドからなる配向膜を形成
し、所定の一方向にラビング処置を施してアレイ基板が
準備される(図示せず)。
【0021】さらに、別のガラス基板にはITOよりな
る所定の形状の透明電極及びラビング処置が施された配
向膜が形成され、対向基板が準備される(図示せず)。
これらのアレイ基板と対向基板は両者の配向方向が直交
するように、所定の間隔で対向配置され、周辺部が接着
剤で接着固定されて後、両基板の間に例えばTN型の液
晶組成物が注入される。さらに、両基板の外側にはそれ
ぞれの配向方向と一致する偏光板が配設され液晶表示装
置が完成する(図示せず)。
る所定の形状の透明電極及びラビング処置が施された配
向膜が形成され、対向基板が準備される(図示せず)。
これらのアレイ基板と対向基板は両者の配向方向が直交
するように、所定の間隔で対向配置され、周辺部が接着
剤で接着固定されて後、両基板の間に例えばTN型の液
晶組成物が注入される。さらに、両基板の外側にはそれ
ぞれの配向方向と一致する偏光板が配設され液晶表示装
置が完成する(図示せず)。
【0022】以上の製造方法によれば、低抵抗金属層及
び高低抵抗金属層を連続成膜後、高低抵抗金属層のみを
選択的にエッチングし配線電極及び遮光体のパターニン
グを行う。そして、MIM素子部分の絶縁体として下部
金属の表面を陽極酸化する時に、配線電極と電気的に独
立した島状の遮光体の表面全体にも絶縁体を形成し、同
時に配線電極、MIM素子部及び遮光体以外の露出して
いる低抵抗金属層を陽極酸化する。従って、その製造工
程数は従来と比較しても増加することなく、コントラス
ト比の向上を可能とする。
び高低抵抗金属層を連続成膜後、高低抵抗金属層のみを
選択的にエッチングし配線電極及び遮光体のパターニン
グを行う。そして、MIM素子部分の絶縁体として下部
金属の表面を陽極酸化する時に、配線電極と電気的に独
立した島状の遮光体の表面全体にも絶縁体を形成し、同
時に配線電極、MIM素子部及び遮光体以外の露出して
いる低抵抗金属層を陽極酸化する。従って、その製造工
程数は従来と比較しても増加することなく、コントラス
ト比の向上を可能とする。
【0023】また、図6(A)に示すように、パターニ
ング不良が生じても、従来構造において図6(C)に示
すような表示欠陥とはならない程度であれば欠陥とはな
らない。さらに、配線電極を低抵抗金属層及び高低抵抗
金属層の積層構造とすることにより、低抵抗金属層の厚
さがわずか0.02μm程度であっても抵抗率が小さいた
め、配線抵抗は従来の一層構造の場合と比較して配線抵
抗を半分以下に低減することが可能となる。さらに、配
線電極、MIM素子部及び遮光体以外の低抵抗金属層は
全面陽極酸化されているのでカップリングなどの表示に
不具合な問題を生ずることはない。
ング不良が生じても、従来構造において図6(C)に示
すような表示欠陥とはならない程度であれば欠陥とはな
らない。さらに、配線電極を低抵抗金属層及び高低抵抗
金属層の積層構造とすることにより、低抵抗金属層の厚
さがわずか0.02μm程度であっても抵抗率が小さいた
め、配線抵抗は従来の一層構造の場合と比較して配線抵
抗を半分以下に低減することが可能となる。さらに、配
線電極、MIM素子部及び遮光体以外の低抵抗金属層は
全面陽極酸化されているのでカップリングなどの表示に
不具合な問題を生ずることはない。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、配線電極
と電気的に絶縁され隣接する画素間に配置される島状の
遮光体と配線電極とを陽極酸化が可能な低抵抗金属層と
高低抵抗金属層の積層構造とし、遮光体の表面を覆う絶
縁体を非線形抵抗素子を構成する絶縁体と同時に形成す
ることにより、従来の製造工程を増加させることなく、
容易にコントラスト比を向上し、さらに配線電極の配線
抵抗を低減させ、配線容量の増加及び点欠陥などによる
製造歩留まりの低下のないアレイ基板を有する液晶表示
装置を提供することができる。
と電気的に絶縁され隣接する画素間に配置される島状の
遮光体と配線電極とを陽極酸化が可能な低抵抗金属層と
高低抵抗金属層の積層構造とし、遮光体の表面を覆う絶
縁体を非線形抵抗素子を構成する絶縁体と同時に形成す
ることにより、従来の製造工程を増加させることなく、
容易にコントラスト比を向上し、さらに配線電極の配線
抵抗を低減させ、配線容量の増加及び点欠陥などによる
製造歩留まりの低下のないアレイ基板を有する液晶表示
装置を提供することができる。
【図1】本発明の液晶表示装置の一実施例の製造方法を
説明するための工程図で、(A)は遮光体部分の断面の概
略構成を、(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成
を、(C) は一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示
す。
説明するための工程図で、(A)は遮光体部分の断面の概
略構成を、(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成
を、(C) は一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示
す。
【図2】本発明の液晶表示装置の一実施例の製造方法を
説明するための工程図で、(A)は遮光体部分の断面の概
略構成を、(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成
を、(C) は一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示
す。
説明するための工程図で、(A)は遮光体部分の断面の概
略構成を、(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成
を、(C) は一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示
す。
【図3】本発明の液晶表示装置の一実施例の製造方法を
説明するための工程図で、(A)は遮光体部分の断面の概
略構成を、(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成
を、(C) は一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示
す。
説明するための工程図で、(A)は遮光体部分の断面の概
略構成を、(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成
を、(C) は一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示
す。
【図4】本発明の液晶表示装置の一実施例の製造方法を
説明するための工程図で、(A)は遮光体部分の断面の概
略構成を、(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成
を、(C) は一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示
す。
説明するための工程図で、(A)は遮光体部分の断面の概
略構成を、(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成
を、(C) は一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示
す。
【図5】従来の液晶表示装置の製造方法を説明するため
の工程図で、(A) は遮光体部分の断面の概略構成を、
(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成を、(C) は
一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示す。
の工程図で、(A) は遮光体部分の断面の概略構成を、
(B) は非線形抵抗素子部分の断面の概略構成を、(C) は
一画素部分の平面の概略構成をそれぞれ示す。
【図6】(A) 乃至(C) は液晶表示装置の点欠陥を説明す
るための模式図。
るための模式図。
11…ガラス基板 12…低抵抗金属層 13…高抵抗金属層 14…絶縁体 15…上部金属 16…非線形抵抗素子 17…画素表示電極 18…遮光体 19…絶縁膜 22…配線電極
Claims (2)
- 【請求項1】 ガラス基板上に形成された複数の画素表
示電極と、この複数の画素表示電極の各々に電気的に接
続された下部金属−絶縁体−上部金属構造からなる非線
形抵抗素子と、この非線形抵抗素子を行または列ごとに
接続する配線電極と、隣接する前記画素表示電極間に配
置された遮光体とを少なくとも備えたアレイ基板と、こ
のアレイ基板に対向配置された対向基板と、前記アレイ
電極と前記対向基板との間に挟持された液晶組成物とを
少なくとも備えた液晶表示装置において、前記非線形抵
抗素子の下部金属及び前記配線電極は低抵抗金属層と高
抵抗金属層の積層構造からなり、前記遮光体は低抵抗金
属層、高抵抗金属層及び絶縁層の積層構造からなり、前
記下部金属、配線電極及び遮光体部分を除く前記ガラス
基板全面は絶縁層で被覆され、且つ前記遮光体は前記配
線電極と電気的に独立していることを特徴とする液晶表
示装置。 - 【請求項2】 ガラス基板上に形成された複数の画素表
示電極と、この複数の画素表示電極の各々に電気的に接
続された下部金属−絶縁体−上部金属構造からなる非線
形抵抗素子と、この非線形抵抗素子を行または列ごとに
接続する配線電極と、隣接する前記画素表示電極間に配
置された遮光体とを少なくとも備えたアレイ基板と、こ
のアレイ基板に対向配置された対向基板と、前記アレイ
電極と前記対向基板との間に挟持された液晶組成物とを
少なくとも備えた液晶表示装置の製造方法において、前
記アレイ基板は、前記ガラス基板の全面に低抵抗金属層
を形成する工程と、前記非線形抵抗素子の下部金属、配
線電極及び遮光体の対応部分に所定の形状の高抵抗金属
層を形成する工程と、前記高抵抗金属層及び低抵抗金属
層の露出部分を同時に陽極酸化して絶縁層を形成する工
程と、前記非線形抵抗素子の絶縁層の上に所定の形状の
前記非線形抵抗素子の上部金属を形成する工程と、前記
上部金属に電気的に接続される前記画素表示電極を所定
の形状に形成する工程とを備えたことを特徴とする液晶
表示装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17384293A JPH0728096A (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 液晶表示装置及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17384293A JPH0728096A (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 液晶表示装置及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0728096A true JPH0728096A (ja) | 1995-01-31 |
Family
ID=15968176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17384293A Pending JPH0728096A (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 液晶表示装置及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0728096A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6333771B1 (en) | 1997-12-26 | 2001-12-25 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device capable of reducing the influence of parasitic capacities |
-
1993
- 1993-07-14 JP JP17384293A patent/JPH0728096A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6333771B1 (en) | 1997-12-26 | 2001-12-25 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device capable of reducing the influence of parasitic capacities |
US6608655B2 (en) | 1997-12-26 | 2003-08-19 | Sharp Kabushiki Kaisha | Liquid crystal display device including identical shape dummy wire surrounding each pixel and capable of reducing the influence of parasitic capacities |
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