JPH07278614A - 銅粉末の製造方法 - Google Patents
銅粉末の製造方法Info
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- JPH07278614A JPH07278614A JP7003988A JP398895A JPH07278614A JP H07278614 A JPH07278614 A JP H07278614A JP 7003988 A JP7003988 A JP 7003988A JP 398895 A JP398895 A JP 398895A JP H07278614 A JPH07278614 A JP H07278614A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 銅粉末に対する酸化防止処理を極めて容易に
行うことができる銅粉末の製造方法を提供する。 【構成】 本発明に係る銅粉末の製造方法は、乾式微粉
砕処理時の銅粉末に対して0.1ないし3wt%の配合
比率とされたステアリン酸を添加したうえ、2ないし1
6時間にわたってポット粉砕を行うことを特徴としてい
る。
行うことができる銅粉末の製造方法を提供する。 【構成】 本発明に係る銅粉末の製造方法は、乾式微粉
砕処理時の銅粉末に対して0.1ないし3wt%の配合
比率とされたステアリン酸を添加したうえ、2ないし1
6時間にわたってポット粉砕を行うことを特徴としてい
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は銅粉末の製造方法に係
り、詳しくは、導電性ペーストを作製する際に必要とな
る銅粉末、つまり粒径が0.3ないし7μmで球状を有
する銅粉末の製造方法に関する。
り、詳しくは、導電性ペーストを作製する際に必要とな
る銅粉末、つまり粒径が0.3ないし7μmで球状を有
する銅粉末の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、多層基板を含む配線基板や積
層型電子部品における電極などの銅厚膜導体を形成する
にあたっては、卑金属である銅粉末を非還元性のガラス
フリットとともに有機ビヒクルに分散させてなる導電性
ペーストが用いることが行われている。そして、これら
銅厚膜導体を形成する際には、セラミック基板上に導電
性ペーストを周知のスクリーン印刷によって塗布したう
えで乾燥させた後、N2などの非酸化性雰囲気中もしく
は弱酸化性の雰囲気中での焼成処理によって導電性ペー
ストを焼き付けて銅厚膜導体である電極を形成するとい
う手順が採用されている。
層型電子部品における電極などの銅厚膜導体を形成する
にあたっては、卑金属である銅粉末を非還元性のガラス
フリットとともに有機ビヒクルに分散させてなる導電性
ペーストが用いることが行われている。そして、これら
銅厚膜導体を形成する際には、セラミック基板上に導電
性ペーストを周知のスクリーン印刷によって塗布したう
えで乾燥させた後、N2などの非酸化性雰囲気中もしく
は弱酸化性の雰囲気中での焼成処理によって導電性ペー
ストを焼き付けて銅厚膜導体である電極を形成するとい
う手順が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の導
電性ペーストにおいては、これに含まれる銅粉末の粒度
分布が均一化されており、しかも、銅粉末が酸化してい
ないことが重要となる。すなわち、銅粉末が粗粒を含む
場合にはスクリーン印刷時におけるスクリーンの目詰ま
りというような不都合が生じる一方、粒度分布が不均一
である場合には均質な銅厚膜導体の形成が不可能となる
からである。また、銅粉末が酸化していると、焼成後の
銅厚膜導体における外観不良や半田付け性の劣化という
ような不都合が生じてしまうのである。
電性ペーストにおいては、これに含まれる銅粉末の粒度
分布が均一化されており、しかも、銅粉末が酸化してい
ないことが重要となる。すなわち、銅粉末が粗粒を含む
場合にはスクリーン印刷時におけるスクリーンの目詰ま
りというような不都合が生じる一方、粒度分布が不均一
である場合には均質な銅厚膜導体の形成が不可能となる
からである。また、銅粉末が酸化していると、焼成後の
銅厚膜導体における外観不良や半田付け性の劣化という
ような不都合が生じてしまうのである。
【0004】そこで、これらの不都合を防止すべく、銅
粉末に対しての微粉砕処理を予め実施しておくととも
に、導電性ペーストに酸化防止剤を添加したり、銅粉末
そのものに対して湿式の酸化防止処理を施したりするこ
とが行われている。なお、この際の酸化防止処理として
は、アルコール系(メタノール)の溶媒からなるホウ酸
含有溶液やステアリン酸含有溶液中に浸漬して引き上げ
られた銅粉末を加熱処理することによって銅粉末の表面
上をホウ酸やステアリン酸からなる被膜によって覆う方
法が実用化されている。
粉末に対しての微粉砕処理を予め実施しておくととも
に、導電性ペーストに酸化防止剤を添加したり、銅粉末
そのものに対して湿式の酸化防止処理を施したりするこ
とが行われている。なお、この際の酸化防止処理として
は、アルコール系(メタノール)の溶媒からなるホウ酸
含有溶液やステアリン酸含有溶液中に浸漬して引き上げ
られた銅粉末を加熱処理することによって銅粉末の表面
上をホウ酸やステアリン酸からなる被膜によって覆う方
法が実用化されている。
【0005】しかしながら、銅粉末に対する微粉砕処理
を行ったうえで導電性ペーストに酸化防止剤を添加す
る、あるいはまた、銅粉末の微粉砕処理及び酸化防止処
理を各別に実行する従来方法では、いずれにしても余分
な手間を要することになってしまう。また、ホウ酸含有
溶液やステアリン酸含有溶液を用いて湿式の酸化防止処
理を施す方法では、揮発性エステルが形成される結果、
撹拌や混合、加熱中においてもホウ酸の蒸発が起こると
いうような別の不都合も生じる。
を行ったうえで導電性ペーストに酸化防止剤を添加す
る、あるいはまた、銅粉末の微粉砕処理及び酸化防止処
理を各別に実行する従来方法では、いずれにしても余分
な手間を要することになってしまう。また、ホウ酸含有
溶液やステアリン酸含有溶液を用いて湿式の酸化防止処
理を施す方法では、揮発性エステルが形成される結果、
撹拌や混合、加熱中においてもホウ酸の蒸発が起こると
いうような別の不都合も生じる。
【0006】本発明は、このような不都合に鑑みて創案
されたものであって、銅粉末に対する酸化防止処理を極
めて容易に行うことが可能であり、粒径が0.3ないし
7μmで球状を有する銅粉末を得ることができる銅粉末
の製造方法に関する。
されたものであって、銅粉末に対する酸化防止処理を極
めて容易に行うことが可能であり、粒径が0.3ないし
7μmで球状を有する銅粉末を得ることができる銅粉末
の製造方法に関する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る銅粉末の製
造方法は、このような目的を達成するため、乾式微粉砕
処理時の銅粉末に対して0.1ないし3wt%の配合比
率とされたステアリン酸を添加したうえ、2ないし16
時間にわたってポット粉砕を行うことを特徴としてい
る。
造方法は、このような目的を達成するため、乾式微粉砕
処理時の銅粉末に対して0.1ないし3wt%の配合比
率とされたステアリン酸を添加したうえ、2ないし16
時間にわたってポット粉砕を行うことを特徴としてい
る。
【0008】
【作用】上記方法によれば、乾式微粉砕処理時に添加さ
れたステアリン酸が微粉砕処理された銅粉末の表面上に
被着したうえで表面を覆うことになる結果、銅粉末に対
しての酸化防止処理が施されたことになる。
れたステアリン酸が微粉砕処理された銅粉末の表面上に
被着したうえで表面を覆うことになる結果、銅粉末に対
しての酸化防止処理が施されたことになる。
【0009】
【実施例】以下、本発明方法の実施例を説明する。
【0010】本発明に係る銅粉末の製造方法は、導電性
ペーストに導電成分として含まれる銅粉末の乾式微粉砕
処理に際し、これらの銅粉末に対して0.1ないし3w
t%の配合比率とされたステアリン酸を添加したうえ、
2ないし16時間にわたってポット粉砕を行うことを特
徴とする方法であり、粒径が0.3ないし7μmの球状
となった銅粉末を得ることを目的として採用される方法
である。
ペーストに導電成分として含まれる銅粉末の乾式微粉砕
処理に際し、これらの銅粉末に対して0.1ないし3w
t%の配合比率とされたステアリン酸を添加したうえ、
2ないし16時間にわたってポット粉砕を行うことを特
徴とする方法であり、粒径が0.3ないし7μmの球状
となった銅粉末を得ることを目的として採用される方法
である。
【0011】すなわち、本実施例における製造方法は、
具体的には、1リットルの内容積を有するアルミナ製の
ポットと、直径5mm程度とされたアルミナ製の玉石
(ボール)1Kg分とを用意し、かつ、100gの銅粉
末及び0ないし5g(0ないし5wt%)のステアリン
酸を玉石とともにポット内に投入した後、60rpmの
回転数でもって2ないし16時間にわたってポットを回
転させながら銅粉末を粉砕することによって銅粉末の微
粉砕処理を行うものである。
具体的には、1リットルの内容積を有するアルミナ製の
ポットと、直径5mm程度とされたアルミナ製の玉石
(ボール)1Kg分とを用意し、かつ、100gの銅粉
末及び0ないし5g(0ないし5wt%)のステアリン
酸を玉石とともにポット内に投入した後、60rpmの
回転数でもって2ないし16時間にわたってポットを回
転させながら銅粉末を粉砕することによって銅粉末の微
粉砕処理を行うものである。
【0012】まず、本実施例中の銅粉末に対するステア
リン酸の配合比率は表1で示すように調整されており、
表1中の実施例試料1ないし6のそれぞれは本発明通り
の配合比率とされたステアリン酸が添加され、かつ、2
ないし16時間にわたるポット粉砕を行って得られたも
のである一方、比較例試料aはステアリン酸が全く添加
されずに微粉砕処理も全く施されなかったものである。
さらに、比較例試料bはステアリン酸が全く添加されな
いままの微粉砕処理が施されたものである一方、比較例
試料cは過剰量のステアリン酸が添加されることによっ
て本発明の範囲外となり、また、比較例試料dはポット
粉砕が24時間にわたって行われたことにより本発明の
範囲外となったものである。
リン酸の配合比率は表1で示すように調整されており、
表1中の実施例試料1ないし6のそれぞれは本発明通り
の配合比率とされたステアリン酸が添加され、かつ、2
ないし16時間にわたるポット粉砕を行って得られたも
のである一方、比較例試料aはステアリン酸が全く添加
されずに微粉砕処理も全く施されなかったものである。
さらに、比較例試料bはステアリン酸が全く添加されな
いままの微粉砕処理が施されたものである一方、比較例
試料cは過剰量のステアリン酸が添加されることによっ
て本発明の範囲外となり、また、比較例試料dはポット
粉砕が24時間にわたって行われたことにより本発明の
範囲外となったものである。
【0013】
【表1】
【0014】すなわち、銅粉末に対する乾式微粉砕処理
時にステアリン酸を投入しておいた場合には微粉砕処理
された銅粉末の表面上にステアリン酸が付着しており、
ステアリン酸によって銅粉末それぞれの表面が覆われて
いる一方、ステアリン酸を投入しておかなかった場合、
つまりステアリン酸の配合比率が0wt%である場合の
銅粉末の表面は何によっても覆われておらずに露出した
ままとなる。そこで、本発明の発明者らが、いわゆるマ
イクロトラック粒度分布計を用いたうえで実施例試料1
〜6及び比較例試料a〜dそれぞれに係る銅粉末の粒度
分布を測定したところによれば、表1中に付記している
ように、D10,D50,D90のいずれにおいても実施例試
料1〜6の方が比較例試料a〜dよりも均一化されてお
り、粒径0.3ないし7μmの球状となった銅粉末が得
られていることが分かる。なお、比較例試料dでは、粉
砕時間が長すぎたことに基づき、偏平状などのような球
状でない銅粉末が混入しているために粒径が大きくなっ
ていると考えられる。
時にステアリン酸を投入しておいた場合には微粉砕処理
された銅粉末の表面上にステアリン酸が付着しており、
ステアリン酸によって銅粉末それぞれの表面が覆われて
いる一方、ステアリン酸を投入しておかなかった場合、
つまりステアリン酸の配合比率が0wt%である場合の
銅粉末の表面は何によっても覆われておらずに露出した
ままとなる。そこで、本発明の発明者らが、いわゆるマ
イクロトラック粒度分布計を用いたうえで実施例試料1
〜6及び比較例試料a〜dそれぞれに係る銅粉末の粒度
分布を測定したところによれば、表1中に付記している
ように、D10,D50,D90のいずれにおいても実施例試
料1〜6の方が比較例試料a〜dよりも均一化されてお
り、粒径0.3ないし7μmの球状となった銅粉末が得
られていることが分かる。なお、比較例試料dでは、粉
砕時間が長すぎたことに基づき、偏平状などのような球
状でない銅粉末が混入しているために粒径が大きくなっ
ていると考えられる。
【0015】つぎに、以上の手順に従って作製された銅
粉末のそれぞれと、ガラスフリット及び有機ビヒクルと
を加え合わせた後、これらの配合比率が80wt%:7
wt%:13wt%となるように調合したうえで混練す
ることによって実施例試料1〜6及び比較例試料a〜d
それぞれの銅粉末を含んでなる導電性ペーストを作製し
た。なお、この際、ガラスフリットとしてはホウケイ酸
鉛系やホウケイ酸亜鉛系を、また、有機ビヒクルとして
はエチルセルロース系樹脂やアルキッド系樹脂をテルピ
ネオール系溶剤やアルコール系溶剤によって溶解したも
のを使用しており、いずれの導電性ペーストにおいても
同一組成のガラスフリット及び有機ビヒクルが用いられ
ている。
粉末のそれぞれと、ガラスフリット及び有機ビヒクルと
を加え合わせた後、これらの配合比率が80wt%:7
wt%:13wt%となるように調合したうえで混練す
ることによって実施例試料1〜6及び比較例試料a〜d
それぞれの銅粉末を含んでなる導電性ペーストを作製し
た。なお、この際、ガラスフリットとしてはホウケイ酸
鉛系やホウケイ酸亜鉛系を、また、有機ビヒクルとして
はエチルセルロース系樹脂やアルキッド系樹脂をテルピ
ネオール系溶剤やアルコール系溶剤によって溶解したも
のを使用しており、いずれの導電性ペーストにおいても
同一組成のガラスフリット及び有機ビヒクルが用いられ
ている。
【0016】さらにまた、本発明方法の作用及び効果を
確認すべく本発明の発明者らが行った比較試験、すなわ
ち、焼成後の銅厚膜導体における外観や半田付け性の比
較試験について説明する。
確認すべく本発明の発明者らが行った比較試験、すなわ
ち、焼成後の銅厚膜導体における外観や半田付け性の比
較試験について説明する。
【0017】まず、図示していないが、アルミナ基板を
用意したうえ、各基板の表面上に実施例試料1〜6及び
比較例試料a〜dそれぞれの銅粉末を含む導電性ペース
トをスクリーン印刷によって各別に塗布した。そして、
150℃の温度下で10分間放置しておくことによって
銅導電性ペーストを乾燥させた後、N2 雰囲気中におい
て600℃の温度下で1時間にわたって焼成することに
よって銅導電性ペーストを焼き付けた。すると、表1の
配合比率とされた実施例試料1〜6及び比較例試料a〜
dそれぞれの銅粉末を含んでなる導電性ペーストからな
る銅厚膜導体が形成されたアルミナ基板が作製されたこ
とになる。
用意したうえ、各基板の表面上に実施例試料1〜6及び
比較例試料a〜dそれぞれの銅粉末を含む導電性ペース
トをスクリーン印刷によって各別に塗布した。そして、
150℃の温度下で10分間放置しておくことによって
銅導電性ペーストを乾燥させた後、N2 雰囲気中におい
て600℃の温度下で1時間にわたって焼成することに
よって銅導電性ペーストを焼き付けた。すると、表1の
配合比率とされた実施例試料1〜6及び比較例試料a〜
dそれぞれの銅粉末を含んでなる導電性ペーストからな
る銅厚膜導体が形成されたアルミナ基板が作製されたこ
とになる。
【0018】そこで、このような手順に従って作製され
た銅厚膜導体それぞれの焼成後における外観及び半田付
け性を調査してみたところ、表1中に付記したような結
果が得られた。すなわち、実施例試料1〜6の銅粉末を
含んでなる導電性ペーストを用いた場合には焼成後外観
及び半田付け性ともに良好な銅厚膜導体が形成されてい
るのに対し、ステアリン酸が全く添加されておらずに微
粉砕処理も施されていない比較例試料aの銅粉末を含む
導電性ペーストを用いた場合における銅厚膜導体の焼成
後外観及び半田付け性はともに不良となっている。
た銅厚膜導体それぞれの焼成後における外観及び半田付
け性を調査してみたところ、表1中に付記したような結
果が得られた。すなわち、実施例試料1〜6の銅粉末を
含んでなる導電性ペーストを用いた場合には焼成後外観
及び半田付け性ともに良好な銅厚膜導体が形成されてい
るのに対し、ステアリン酸が全く添加されておらずに微
粉砕処理も施されていない比較例試料aの銅粉末を含む
導電性ペーストを用いた場合における銅厚膜導体の焼成
後外観及び半田付け性はともに不良となっている。
【0019】そして、微粉砕処理が施されたにも拘わら
ずステアリン酸が全く添加されていない比較例試料bの
導電性ペーストを用いた場合、また、過剰量のステアリ
ン酸が添加された比較例試料cの導電性ペーストを用い
た場合には、焼成後外観及び半田付け性のやや不良とな
った銅厚膜導体しか得られないことが明らかとなってい
る。さらにまた、比較例試料dの銅粉末を含んでなる導
電性ペーストを用いた場合にも、焼成後外観及び半田付
け性がやや不良となっていることが分かる。
ずステアリン酸が全く添加されていない比較例試料bの
導電性ペーストを用いた場合、また、過剰量のステアリ
ン酸が添加された比較例試料cの導電性ペーストを用い
た場合には、焼成後外観及び半田付け性のやや不良とな
った銅厚膜導体しか得られないことが明らかとなってい
る。さらにまた、比較例試料dの銅粉末を含んでなる導
電性ペーストを用いた場合にも、焼成後外観及び半田付
け性がやや不良となっていることが分かる。
【0020】すなわち、このような結果が得られたの
は、0.1ないし3wt%の配合比率とされたステアリ
ン酸を添加したうえでの銅粉末に対する乾式微粉砕処理
を行った際には、微粉砕処理された銅粉末の表面上にス
テアリン酸が付着し、ステアリン酸によって銅粉末それ
ぞれの表面が覆われているためである。そして、比較試
験結果によれば、銅粉末に対するステアリン酸の配合比
率が0.1wt%未満では微粉砕効果が得られるものの
良好な焼成後外観及び半田付け性は得られず、また、ス
テアリン酸の配合比率が3wt%を越える場合には過剰
なステアリン酸が銅粉末の焼結を阻害する結果、外観及
び半田付け性ともに不良となることが分かる。
は、0.1ないし3wt%の配合比率とされたステアリ
ン酸を添加したうえでの銅粉末に対する乾式微粉砕処理
を行った際には、微粉砕処理された銅粉末の表面上にス
テアリン酸が付着し、ステアリン酸によって銅粉末それ
ぞれの表面が覆われているためである。そして、比較試
験結果によれば、銅粉末に対するステアリン酸の配合比
率が0.1wt%未満では微粉砕効果が得られるものの
良好な焼成後外観及び半田付け性は得られず、また、ス
テアリン酸の配合比率が3wt%を越える場合には過剰
なステアリン酸が銅粉末の焼結を阻害する結果、外観及
び半田付け性ともに不良となることが分かる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る銅粉
末の製造方法によれば、乾式微粉砕処理時の銅粉末に対
して0.1ないし3wt%の配合比率とされたステアリ
ン酸を添加したうえ、2ないし16時間にわたってポッ
ト粉砕を行うことにより、銅粉末の微粉砕処理による粒
度分布の均一化を図ると同時に、銅粉末に対する酸化防
止処理を行い得ることになる。従って、銅粉末に対する
酸化防止処理を極めて容易に行うことができることにな
り、スクリーン印刷時におけるスクリーンの目詰まりと
いうような不都合とともに、焼成後の銅厚膜導体におけ
る外観不良や半田付け性の劣化というような不都合の発
生を解消できるという優れた効果が得られる。
末の製造方法によれば、乾式微粉砕処理時の銅粉末に対
して0.1ないし3wt%の配合比率とされたステアリ
ン酸を添加したうえ、2ないし16時間にわたってポッ
ト粉砕を行うことにより、銅粉末の微粉砕処理による粒
度分布の均一化を図ると同時に、銅粉末に対する酸化防
止処理を行い得ることになる。従って、銅粉末に対する
酸化防止処理を極めて容易に行うことができることにな
り、スクリーン印刷時におけるスクリーンの目詰まりと
いうような不都合とともに、焼成後の銅厚膜導体におけ
る外観不良や半田付け性の劣化というような不都合の発
生を解消できるという優れた効果が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 乾式微粉砕処理時の銅粉末に対して0.
1ないし3wt%の配合比率とされたステアリン酸を添
加したうえ、2ないし16時間にわたってポット粉砕を
行うことを特徴とする銅粉末の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7003988A JPH07278614A (ja) | 1994-02-16 | 1995-01-13 | 銅粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-19196 | 1994-02-16 | ||
JP1919694 | 1994-02-16 | ||
JP7003988A JPH07278614A (ja) | 1994-02-16 | 1995-01-13 | 銅粉末の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07278614A true JPH07278614A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=26337678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7003988A Pending JPH07278614A (ja) | 1994-02-16 | 1995-01-13 | 銅粉末の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07278614A (ja) |
-
1995
- 1995-01-13 JP JP7003988A patent/JPH07278614A/ja active Pending
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