JPH07278104A - 5−アセトキシメチルピロール−2−カルボン酸誘導体の製造方法 - Google Patents

5−アセトキシメチルピロール−2−カルボン酸誘導体の製造方法

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JPH07278104A
JPH07278104A JP6862094A JP6862094A JPH07278104A JP H07278104 A JPH07278104 A JP H07278104A JP 6862094 A JP6862094 A JP 6862094A JP 6862094 A JP6862094 A JP 6862094A JP H07278104 A JPH07278104 A JP H07278104A
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JP
Japan
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carboxylic acid
acid derivative
acetoxymethylpyrrole
formula
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JP6862094A
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English (en)
Inventor
Hisao Takayanagi
久男 高柳
Tadashi Shirasaka
正 白坂
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリフィリン類の合成中間体として有用な5
−アセトキシメチルピロール−2−カルボン酸誘導体の
安定かつ容易な製造方法の提供。 【構成】 下記一般式(I) 【化1】 (式中で、R1はC1〜C4のアルキル基、H等;R2、R
3はC1〜C5のアルキル基、H等を表す。)で表される
5−メチルピロール−2−カルボン酸誘導体に酢酸塩の
存在下、ハロゲン化試薬を反応させることにより下記一
般式(II) 【化2】 (式中で、R1、R2、R3は既に定義したとおりであ
る。)で表される5−アセトキシメチルピロール−2−
カルボン酸誘導体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療分野をはじめ多方
面において重要な化合物であるポルフィリン類の製造に
有用な合成中間体である5−アセトキシメチルピロール
−2−カルボン酸誘導体を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決使用とする課題】5−ア
セトキシメチルピロール−2−カルボン酸誘導体類は種
々のポルフィリン類を製造するための重要な合成中間体
であることが知られている(The Total Sy
nthesis of Natural Produc
ts,,143〜278(1973)およびThe
Total Synthesisof Natural
Products,,237〜280(198
4))。従来、これらの化合物の合成には種々の方法に
より得られた5−メチルピロール−2−カルボン酸誘導
体に四酢酸鉛を反応させる方法が用いられてきた(A.
W.Johnson,etc.,J.Chem.So
c.,3416(1959))。しかし、この反応に用
いられる四酢酸鉛は毒性が極めて高いため、取り扱いに
注意を要し、また反応後の鉛廃液の処理に大きな問題が
あった。
【0003】一方、5−メチルピロール−2−カルボン
酸誘導体にハロゲン化剤を1モル当量反応させて生成す
る5−ハロゲン化メチル−2−カルボン酸誘導体は、5
−アセトキシメチルピロール−2−カルボン酸誘導体類
と同様の目的に使用できることが知られているが、これ
らの化合物は極めて不安定であり、取り扱いに注意を要
し、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの通常の精
製方法により純度を上げることが困難であるという問題
があった。
【0004】これらの問題点より、5−アセトキシメチ
ルピロール−2−カルボン酸誘導体の合成方法は未だ不
十分であり、より工業的な製造方法が強く求められてき
た。
【0005】
【問題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、5−メチル
ピロール−2−カルボン酸誘導体を酢酸塩の存在下、ハ
ロゲン化剤と反応させることにより容易に5−アセトキ
シメチルピロール−2−カルボン酸誘導体が得られるこ
とを見い出し、本発明に到達した。
【0006】即ち、本発明の要旨は、下記一般式(I)
【0007】
【化3】
【0008】[上記式中で、R1は水素原子、C1〜C4
のアルキル基または(C1〜C4のアルキレン)−フェニ
ル基を表し、R2およびR3はそれぞれ独立して水素原
子、C1〜C5のアルキル基または−(CH2m4で表
される基(R4はハロゲン原子、水酸基、C1〜C4のア
ルコキシ基、C1〜C4のアシル基、C1〜C4のアシルオ
キシ基、C2〜C5のアルコキシカルボニル基、またはカ
ルボキシル基を表し、mは0〜5の整数を表す。)を表
す。]で表される5−メチルピロール−2−カルボン酸
誘導体に酢酸塩の存在下、ハロゲン化試薬を反応させる
ことを特徴とする下記一般式(II)
【0009】
【化4】
【0010】(上記式中で、R1、R2およびR3は既に
定義したとおりである。)で表される5−アセトキシメ
チルピロール−2−カルボン酸誘導体の製造方法に存す
る。以下、本発明につき詳細に説明する。本発明は、一
般式(I)で表される化合物である5−メチルピロール
−2−カルボン酸誘導体に酢酸塩の存在下、ハロゲン化
試薬を反応させて、一般式(II)で表される化合物であ
る5−アセトキシメチルピロール−2−カルボン酸誘導
体を製造する。
【0011】一般式(I)および一般式(II)で表され
る化合物において、R1は水素原子、C1〜C4のアルキ
ル基または(C1〜C4のアルキレン)−フェニル基を表
し、R2およびR3はそれぞれ独立して水素原子、C1
5のアルキル基または−(CH2m4で表される(R
4はハロゲン原子、水酸基、C1〜C4のアルコキシ基、
1〜C4のアシル基、C1〜C4のアシルオキシ基、C2
〜C5のアルコキシカルボニル基、またはカルボキシル
基を表し、mは0〜5の整数を表す。)を表している。
【0012】R1において、C1〜C4のアルキル基とし
てはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t
−ブチル基等が挙げられる。(C1〜C4のアルキレン)
−フェニル基としてはベンジル基、2−フェニルエチル
基、3−フェニルプロピル基、4−フェニルブチル基等
が挙げられる。
【0013】R2およびR3において、C1〜C5のアルキ
ル基としてメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル
基、t−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、
ネオペンチル基等が挙げられる。R4において、ハロゲ
ン原子としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素
原子等が挙げられる。C1〜C4のアルコキシ基としてメ
トキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポ
キシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキ
シ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。C1〜C4のアシ
ル基としてはホルミル基、アセチル基、プロピオニル
基、ブチリル基、イソブチリル基、バレリル基等が挙げ
られる。C1〜C4のアシルオキシ基としてはホルミルオ
キシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリ
ルオキシ基、イソブチリルオキシ基、バレリルオキシ基
等が挙げられる。C2〜C5のアルキルオキシカルボニル
基としてはメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカル
ボニル基、n−ブチルオキシカルボニル基等が挙げられ
る。
【0014】一般式(II)の5−アセトキシメチルピロ
ール−2−カルボン酸誘導体は、一般式(I)の5−メ
チルピロール−2−カルボン酸誘導体、および当該化合
物に対して0.5〜10モル当量、好ましくは1〜5モ
ル当量の酢酸塩を溶媒中にて溶解させ、次いで一般式
(I)の5−メチルピロール−2−カルボン酸誘導体に
対して0.5〜1.5モル当量、好ましくは0.8〜
1.2モル当量のハロゲン試薬を添加し、−20℃から
溶媒の沸点の温度範囲、好ましくは0℃〜70℃の温度
範囲で反応させて得られる。得られた生成物は、反応液
に水などを添加し析出する結晶を濾取するか、または適
当な溶媒で抽出することにより単離される。更に通常の
再結晶、カラムクロマログラフィー、蒸留等の精製方法
により、より高純度にできる。
【0015】溶媒としては、反応に悪影響を与えなけれ
ば特に制限はないが、酢酸、N,N−ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロホルム、塩化エチレン、テトラヒドロフ
ラン等が使用できる。酢酸塩としては、酢酸リチウム、
酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸マグネシウム、酢
酸カルシウム、酢酸アンモニウム等が使用できる。
【0016】ハロゲン化試薬としては、塩化スルフリ
ル、塩素、臭素、ヨウ素、N−ブロモコハク酸イミド、
N−クロロコハク酸イミド等が使用できる。また、本反
応において原料となる5−メチルピロール−2−カルボ
ン酸誘導体は、その由来について特に限定されないが、
例えば既知の方法(The Total Synthe
sis of Natural Products,
1,143〜278(1973)、およびThe To
tal Synthesisof Natural P
roducts,6,237〜280(1984))に
より容易に製造できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
により限定されるものではない。
【0018】実施例1 3,5−ジメチル−4−(2−メトキシカルボニルエチ
ル)ピロール−2−カルボン酸ベンジルエステル1.5
8gと無水酢酸ナトリウム1.64gを酢酸20mlに
溶解し、これに塩化スルフリル0.42mlおよび酢酸
2mlを混合した溶液を12〜18℃で滴下した。室温
にて1時間撹拌後、水30mlを添加し30分間撹拌
し、析出した結晶を濾取し、水洗した。これを含水メタ
ノールより再結晶し、白色結晶の5−アセトキシメチル
−4−(2−メトキシカルボニルエチル)−3−メチル
ピロール−2−カルボン酸ベンジルエステル1.15g
(収率62%)を得た。 m.p.:111〜112℃1 H−NMR(250MHz,CDCl3)δ:1.73
−1.82(m,2H),2.06(s,6H),2.
28(s,3H),2.54(t,J=7.2Hz,2
H),4.02(t,J=6.4Hz,2H),4.9
9(s,2H),5.31(S,2H),7.32−
7.45(M,5H),9.02(BR S,1H)
【0019】実施例2 4−(3−アセトキシプロピル)−3,5−ジメチルピ
ロール−2−カルボン酸ベンジルエステル11.53g
を原料とし、実施例1と同様な操作で反応を行い、5−
アセトキシメチル−4−(3−アセトキシプロピル)−
3−メチルピロール−2−カルボン酸ベンジルエステル
8.27g(収率61%)を得た。 m.p.:103〜104℃1 H−NMR(250MHz,CDCl3)δ:1.73
−1.82(m,2H),2.06(s,6H),2.
28(s,3H),2.54(t,J=7.2Hz,2
H),4.02(t,J=6.4Hz,2H),4.9
9(s,2H),5.31(S,2H),7.32−
7.45(M,5H),9.02(br s,1H) 実施例3 実施例1と同様の方法によりつぎの化合物を得た。これ
らを表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、医療分野等で重
要な化合物であるポリフィリン類の合成中間体として有
用な5−アセトキシメチルピロール−2−カルボン酸誘
導体を、毒性の高い反応試薬を使用する従来の製造方法
と異なり、安定かつ容易な製造方法にて高純度に製造で
きる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I) 【化1】 [上記式中で、R1は水素原子、C1〜C4のアルキル基
    または(C1〜C4のアルキレン)−フェニル基を表し、
    2およびR3はそれぞれ独立して水素原子、C1〜C5
    アルキル基または−(CH2m4で表される基(R4
    ハロゲン原子、水酸基、C1〜C4のアルコキシ基、C1
    〜C4のアシル基、C1〜C4のアシルオキシ基、C2〜C
    5のアルコキシカルボニル基、またはカルボキシル基を
    表し、mは0〜5の整数を表す。)を表す。]で表され
    る5−メチルピロール−2−カルボン酸誘導体に酢酸塩
    の存在下、ハロゲン化試薬を反応させることを特徴とす
    る下記一般式(II) 【化2】 (上記式中で、R1、R2およびR3は既に定義したとお
    りである。)で表される5−アセトキシメチルピロール
    −2−カルボン酸誘導体の製造方法。
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