JPH07277987A - ステロイド消炎性外用剤 - Google Patents
ステロイド消炎性外用剤Info
- Publication number
- JPH07277987A JPH07277987A JP6743894A JP6743894A JPH07277987A JP H07277987 A JPH07277987 A JP H07277987A JP 6743894 A JP6743894 A JP 6743894A JP 6743894 A JP6743894 A JP 6743894A JP H07277987 A JPH07277987 A JP H07277987A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steroid
- antiphlogistic
- compound
- inflammatory
- external agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Steroid Compounds (AREA)
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 21位に炭素数12〜22の脂肪族カルボン
酸由来のエステル結合を有し、かつ16位,17位に一
般式(I) 【化1】 〔式中、R1 は水素または炭素数1〜5のアルキル基、
R2 は炭素数1〜5のアルキル基を示す。〕で示される
環状アセタール構造を有するステロイド化合物を含有す
る消炎性外用剤。 【効果】 炎症患部に投与することにより、該ステロイ
ドエステル体は経皮吸収後、炎症部位に特異的に集中
し、炎症の程度にしたがってエステル結合が切れてステ
ロイドの薬効が発現する。余剰のステロイドエステル体
は、そのまま血中に移行して解毒代謝排泄される。非炎
症部に経皮投与されたものは、不活性なエステル体のま
ま余剰分と同経路を経て排泄される。
酸由来のエステル結合を有し、かつ16位,17位に一
般式(I) 【化1】 〔式中、R1 は水素または炭素数1〜5のアルキル基、
R2 は炭素数1〜5のアルキル基を示す。〕で示される
環状アセタール構造を有するステロイド化合物を含有す
る消炎性外用剤。 【効果】 炎症患部に投与することにより、該ステロイ
ドエステル体は経皮吸収後、炎症部位に特異的に集中
し、炎症の程度にしたがってエステル結合が切れてステ
ロイドの薬効が発現する。余剰のステロイドエステル体
は、そのまま血中に移行して解毒代謝排泄される。非炎
症部に経皮投与されたものは、不活性なエステル体のま
ま余剰分と同経路を経て排泄される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプロドラッグタイプの消
炎性ステロイドを含有する消炎性外用剤であって、消炎
効果に優れ、且つ副作用の極めて少ない消炎性外用剤に
関する。
炎性ステロイドを含有する消炎性外用剤であって、消炎
効果に優れ、且つ副作用の極めて少ない消炎性外用剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】ステロイドは抗炎症、抗アレルギー、免
疫抑制など多くの作用を有し、医薬品として広く用いら
れ、その使用目的、作用部位等に応じて注射剤、経口
剤、坐剤、外用剤等の種々の剤型の製剤が知られてい
る。このようなステロイド製剤の広範な使用はステロイ
ドが強い活性を持つためであるが、この活性に比例して
副作用も強く発現する。このため、臨床上、ステロイド
の使用にあたっては常に効果と副作用を考慮しながら使
用しているのが現状である。特に皮膚科領域における経
皮投与においては、より活性の強いステロイド剤の開発
が積極的に行われてきたため、長期使用並びに老人及び
小児への使用においては、副腎機能低下などの全身副作
用、皮膚萎縮、酒さ様皮膚炎など局所副作用の問題がク
ローズアップされている。特に活性本体のままのステロ
イドは勿論のこと、プロドラッグタイプのステロイド誘
導体を用いる製剤であっても経皮吸収後すぐにステロイ
ド活性体に変化し、必要以上に効力を発揮し、同時に副
作用を引き起こしている。そこで、消炎を意図する組織
への集中性に優れているがゆえに効率的に薬効を発揮
し、しかも必要以上の効力を発揮せず、従って副作用の
極めて少ないステロイド外用剤の開発が望まれている。
疫抑制など多くの作用を有し、医薬品として広く用いら
れ、その使用目的、作用部位等に応じて注射剤、経口
剤、坐剤、外用剤等の種々の剤型の製剤が知られてい
る。このようなステロイド製剤の広範な使用はステロイ
ドが強い活性を持つためであるが、この活性に比例して
副作用も強く発現する。このため、臨床上、ステロイド
の使用にあたっては常に効果と副作用を考慮しながら使
用しているのが現状である。特に皮膚科領域における経
皮投与においては、より活性の強いステロイド剤の開発
が積極的に行われてきたため、長期使用並びに老人及び
小児への使用においては、副腎機能低下などの全身副作
用、皮膚萎縮、酒さ様皮膚炎など局所副作用の問題がク
ローズアップされている。特に活性本体のままのステロ
イドは勿論のこと、プロドラッグタイプのステロイド誘
導体を用いる製剤であっても経皮吸収後すぐにステロイ
ド活性体に変化し、必要以上に効力を発揮し、同時に副
作用を引き起こしている。そこで、消炎を意図する組織
への集中性に優れているがゆえに効率的に薬効を発揮
し、しかも必要以上の効力を発揮せず、従って副作用の
極めて少ないステロイド外用剤の開発が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、消炎効果に優れ、且つ副作用の極めて少ないステロ
イド外用剤を提供することである。特に本発明の目的
は、消炎を対象とする組織への集中性に優れているがゆ
えに効率的に薬効を発揮し、しかも単に薬剤投与量に比
例して効力を発揮するのではなく、投与薬剤の余剰分は
不活性体として代謝排泄され得る副作用の少ない消炎外
用剤を提供することである。
は、消炎効果に優れ、且つ副作用の極めて少ないステロ
イド外用剤を提供することである。特に本発明の目的
は、消炎を対象とする組織への集中性に優れているがゆ
えに効率的に薬効を発揮し、しかも単に薬剤投与量に比
例して効力を発揮するのではなく、投与薬剤の余剰分は
不活性体として代謝排泄され得る副作用の少ない消炎外
用剤を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明者らは種々の研究を重ねたところ、消
炎性ステロイドの21位に炭素数12〜22の脂肪族カ
ルボン酸由来のエステル結合を有し、かつ16位,17
位に特定の環状アセタール構造を有するステロイド化合
物を含有する外用剤により上記課題が解決できることを
見出して本発明を完成するに至った。
るために、本発明者らは種々の研究を重ねたところ、消
炎性ステロイドの21位に炭素数12〜22の脂肪族カ
ルボン酸由来のエステル結合を有し、かつ16位,17
位に特定の環状アセタール構造を有するステロイド化合
物を含有する外用剤により上記課題が解決できることを
見出して本発明を完成するに至った。
【0005】即ち、本発明の消炎性外用剤は、消炎性ス
テロイドの21位に炭素数12〜22の脂肪族カルボン
酸由来のエステル結合を有し、かつ16位,17位に一
般式(I):
テロイドの21位に炭素数12〜22の脂肪族カルボン
酸由来のエステル結合を有し、かつ16位,17位に一
般式(I):
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、R1 は水素または炭素数1〜5の
アルキル基、R2 は炭素数1〜5のアルキル基を示
す。〕で示される環状アセタール構造を有するステロイ
ド化合物を含有することを特徴とするものである。
アルキル基、R2 は炭素数1〜5のアルキル基を示
す。〕で示される環状アセタール構造を有するステロイ
ド化合物を含有することを特徴とするものである。
【0008】ここに、消炎性ステロイドの16位,17
位および21位は、下記消炎性ステロイドの基本骨格に
おいて、各々下記の位置を意味する。
位および21位は、下記消炎性ステロイドの基本骨格に
おいて、各々下記の位置を意味する。
【0009】
【化3】
【0010】本発明において、21位の炭素数12〜2
2の脂肪族カルボン酸由来のエステル結合とは、当該脂
肪族カルボン酸のカルボキシル基から−OH基が脱離し
た基が消炎性ステロイドの21位の水酸基とエステル結
合を形成していることをいう。当該炭素数12〜22の
脂肪族カルボン酸としては、脂肪酸が好ましく、直鎖状
及び分枝状並びに飽和及び不飽和のいずれでもよい。特
に、直鎖状のミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノ
レイン酸、エイコサペンタエン酸等が好ましいものとし
て挙げられる。
2の脂肪族カルボン酸由来のエステル結合とは、当該脂
肪族カルボン酸のカルボキシル基から−OH基が脱離し
た基が消炎性ステロイドの21位の水酸基とエステル結
合を形成していることをいう。当該炭素数12〜22の
脂肪族カルボン酸としては、脂肪酸が好ましく、直鎖状
及び分枝状並びに飽和及び不飽和のいずれでもよい。特
に、直鎖状のミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リノール酸、リノ
レイン酸、エイコサペンタエン酸等が好ましいものとし
て挙げられる。
【0011】また、本発明において、16位,17位に
構成される環状アセタール構造(I)中のR1 またはR
2 の炭素数1〜5のアルキル基は直鎖状、分枝状及び環
状のいずれでもよい。特に直鎖状のメチル基,エチル
基,プロピル基,ブチル基等が好適である。また、R1
とR2 との好適な組合せとしてはメチル基−メチル基,
エチル基−エチル基,メチル基−水素,エチル基−水
素,プロピル基−水素(R 1 −R2 として示す)が挙げ
られる。本発明の外用剤において、ステロイド化合物は
一種を用いてもよく、また二種以上を併用してもよい。
構成される環状アセタール構造(I)中のR1 またはR
2 の炭素数1〜5のアルキル基は直鎖状、分枝状及び環
状のいずれでもよい。特に直鎖状のメチル基,エチル
基,プロピル基,ブチル基等が好適である。また、R1
とR2 との好適な組合せとしてはメチル基−メチル基,
エチル基−エチル基,メチル基−水素,エチル基−水
素,プロピル基−水素(R 1 −R2 として示す)が挙げ
られる。本発明の外用剤において、ステロイド化合物は
一種を用いてもよく、また二種以上を併用してもよい。
【0012】本発明で用いられるステロイド化合物は、
例えば16位,17位および21位に、それぞれ水酸
基,もしくは水酸基由来の酸素原子をもつ消炎性ステロ
イドを、16位,17位に環状アセタール構造を有しな
い場合においてはこれを環状アセタール化した後、該消
炎性ステロイドの21位の水酸基をエステル化すること
によって製造することができる。原料としての消炎性ス
テロイドとしては、例えばトリアムシノロン,トリアム
シノロンアセトニド,吉草酸酢酸プレドニゾロン,ブデ
ソニド,フルオシノニド,フルオシノロンアセトニド,
フルドキシコルチド等が例示され、特に、トリアムシノ
ロンアセトニド,フルオシノロンアセトニドを用いるの
が好ましい。より具体的には、16位,17位および2
1位に水酸基を有する消炎性ステロイドを、必要に応じ
て過塩素酸の存在下でR1 基およびR2 基を有するケト
ン、もしくはアルデヒドのカルボニル化合物と反応させ
て、16位,17位に環状アセタール構造(I)を有す
るステロイド(以下、16,17−アセタール体ともい
う。)を製造し(第1工程)、当該16,17−アセタ
ール体を、例えば脂肪酸ハライド等のカルボン酸の反応
性誘導体と反応させて21位をエステル化する(第2工
程)ことによって製造される。なお、16位,17位に
環状アセタール構造(I)を有する市販のステロイド
(例えば、トリアムンシノロンアセトニド,ブデソニ
ド,フルオシノロンアセトニド,フルドロキシコルチド
等)を原料として用いる場合は、直ちに第2工程の反応
を行うことによってステロイド化合物が製造される。
例えば16位,17位および21位に、それぞれ水酸
基,もしくは水酸基由来の酸素原子をもつ消炎性ステロ
イドを、16位,17位に環状アセタール構造を有しな
い場合においてはこれを環状アセタール化した後、該消
炎性ステロイドの21位の水酸基をエステル化すること
によって製造することができる。原料としての消炎性ス
テロイドとしては、例えばトリアムシノロン,トリアム
シノロンアセトニド,吉草酸酢酸プレドニゾロン,ブデ
ソニド,フルオシノニド,フルオシノロンアセトニド,
フルドキシコルチド等が例示され、特に、トリアムシノ
ロンアセトニド,フルオシノロンアセトニドを用いるの
が好ましい。より具体的には、16位,17位および2
1位に水酸基を有する消炎性ステロイドを、必要に応じ
て過塩素酸の存在下でR1 基およびR2 基を有するケト
ン、もしくはアルデヒドのカルボニル化合物と反応させ
て、16位,17位に環状アセタール構造(I)を有す
るステロイド(以下、16,17−アセタール体ともい
う。)を製造し(第1工程)、当該16,17−アセタ
ール体を、例えば脂肪酸ハライド等のカルボン酸の反応
性誘導体と反応させて21位をエステル化する(第2工
程)ことによって製造される。なお、16位,17位に
環状アセタール構造(I)を有する市販のステロイド
(例えば、トリアムンシノロンアセトニド,ブデソニ
ド,フルオシノロンアセトニド,フルドロキシコルチド
等)を原料として用いる場合は、直ちに第2工程の反応
を行うことによってステロイド化合物が製造される。
【0013】第1工程は16,17−アセタール体を製
造する工程である。該工程は、過塩素酸,硫酸,p−ト
ルエンスルホン酸等の酸触媒の存在下に、アセトン,ジ
エチルケトン,アセトアルデヒド,プロピルアルデヒ
ド,n−ブチルアルデヒド等の基質と反応させることに
より行われる。なお、反応溶媒はこれらの基質がそのま
ま使用できる。反応温度は通常−10〜100℃、好ま
しくは室温程度であり、反応時間は通常30分〜48時
間、好ましくは1〜20時間である。また、当該工程は
J.Am.Chem.Soc., 80 p.2338 (1958) に記
載の方法に準じて行うこともできる。
造する工程である。該工程は、過塩素酸,硫酸,p−ト
ルエンスルホン酸等の酸触媒の存在下に、アセトン,ジ
エチルケトン,アセトアルデヒド,プロピルアルデヒ
ド,n−ブチルアルデヒド等の基質と反応させることに
より行われる。なお、反応溶媒はこれらの基質がそのま
ま使用できる。反応温度は通常−10〜100℃、好ま
しくは室温程度であり、反応時間は通常30分〜48時
間、好ましくは1〜20時間である。また、当該工程は
J.Am.Chem.Soc., 80 p.2338 (1958) に記
載の方法に準じて行うこともできる。
【0014】第2工程は第1工程で得られた16,17
−アセタール体を、脂肪酸ハライド、脂肪酸無水物等の
脂肪酸の反応性誘導体と反応させて21位のエステル化
を行う工程である。当該反応は、トリエチルアミン、ジ
メチルアミノピリジン、ピリジン等の脱酸剤の存在下に
行ってもよい。溶媒としては、塩化メチレン、クロロホ
ルム等が使用される。処理時間は通常30分〜30時
間、好ましくは1〜18時間であり、反応温度は通常−
10℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
−アセタール体を、脂肪酸ハライド、脂肪酸無水物等の
脂肪酸の反応性誘導体と反応させて21位のエステル化
を行う工程である。当該反応は、トリエチルアミン、ジ
メチルアミノピリジン、ピリジン等の脱酸剤の存在下に
行ってもよい。溶媒としては、塩化メチレン、クロロホ
ルム等が使用される。処理時間は通常30分〜30時
間、好ましくは1〜18時間であり、反応温度は通常−
10℃〜50℃、好ましくは0℃〜室温である。
【0015】本発明の外用剤の剤型としては、医薬品と
して利用できる剤型で且つ経皮吸収により薬物投与しえ
るものであればよく、例えば軟膏剤、クリーム剤、貼付
剤、テープ剤、スプレー剤等の剤型が挙げられる。これ
らの製剤は、必要に応じて賦形剤、乳化剤、安定剤等の
慣用の担体を用いて、製剤上の常套手段により調製する
ことができる。使用される賦形剤、乳化剤、安定剤等の
担体としては、生理学的に利用可能なものであればいず
れも用いることができる。
して利用できる剤型で且つ経皮吸収により薬物投与しえ
るものであればよく、例えば軟膏剤、クリーム剤、貼付
剤、テープ剤、スプレー剤等の剤型が挙げられる。これ
らの製剤は、必要に応じて賦形剤、乳化剤、安定剤等の
慣用の担体を用いて、製剤上の常套手段により調製する
ことができる。使用される賦形剤、乳化剤、安定剤等の
担体としては、生理学的に利用可能なものであればいず
れも用いることができる。
【0016】本発明の外用剤におけるステロイドエステ
ル体の含量は、外用剤の投与方法、適応疾患、剤型等に
より適宜変更することが可能であるので特に限定されな
いが、同種ステロイドの薬剤を基準にした量を標準とし
て用いるのが好ましい。用法は、適用疾患、疾患の程
度、患者の年齢等により適宜決定され得るので特に限定
されないが、通常、1日数回患部に塗布される。
ル体の含量は、外用剤の投与方法、適応疾患、剤型等に
より適宜変更することが可能であるので特に限定されな
いが、同種ステロイドの薬剤を基準にした量を標準とし
て用いるのが好ましい。用法は、適用疾患、疾患の程
度、患者の年齢等により適宜決定され得るので特に限定
されないが、通常、1日数回患部に塗布される。
【0017】
【発明の作用・効果】本発明の外用剤を炎症患部に経皮
投与することにより、ステロイドエステル体は経皮吸収
後、炎症部位に特異的に集中し、炎症の程度にしたがっ
て21位のエステル結合が切れてステロイドの薬効が発
現する。しかしながら投与薬剤の余剰分は、不活性なス
テロイドエステル体のままで皮膚内を通過し、血中に移
行し、肝臓で解毒代謝排泄される。また、炎症が生じて
いない部分に対して経皮投与された本発明の外用剤は、
不活性なステロイドエステル体のままで存在し、上記余
剰分と同じ経路を経て排泄される。
投与することにより、ステロイドエステル体は経皮吸収
後、炎症部位に特異的に集中し、炎症の程度にしたがっ
て21位のエステル結合が切れてステロイドの薬効が発
現する。しかしながら投与薬剤の余剰分は、不活性なス
テロイドエステル体のままで皮膚内を通過し、血中に移
行し、肝臓で解毒代謝排泄される。また、炎症が生じて
いない部分に対して経皮投与された本発明の外用剤は、
不活性なステロイドエステル体のままで存在し、上記余
剰分と同じ経路を経て排泄される。
【0018】従って、本発明の外用剤を経皮投与した場
合、炎症疾患部位にステロイドエステル体が集中し、必
要量の薬剤が有効に働き、十分な薬効を奏すると共に余
剰の薬剤及び疾患部位以外に投与された薬剤は、副作用
を惹起することなく不活性体のままで代謝排泄されるの
で、ステロイドに起因する副作用を著しく軽減すること
ができるという効果を奏する。
合、炎症疾患部位にステロイドエステル体が集中し、必
要量の薬剤が有効に働き、十分な薬効を奏すると共に余
剰の薬剤及び疾患部位以外に投与された薬剤は、副作用
を惹起することなく不活性体のままで代謝排泄されるの
で、ステロイドに起因する副作用を著しく軽減すること
ができるという効果を奏する。
【0019】
【実施例】以下、参考例、実施例及び臨床例などに基づ
いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれによ
ってなんら限定されるものではない。
いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれによ
ってなんら限定されるものではない。
【0020】参考例1 トリアムシノロンアセトニド−
21−パルミテート トリアムシノロンアセトニド(500mg)、ジメチル
アミノピリジン(14mg)、塩化メチレン(16m
l)、トリエチルアミン(0.24ml)の溶液を氷浴
で冷却し、パルミチン酸クロライド(384mg)を加
えた。1.5時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。抽出液を飽和
食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶
媒留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン−酢酸エチル)により精製を行い、結晶73
5mg(収率95%)を得た。これを再結晶化(ヘキサ
ン−エーテル)し、トリアムシノロンアセトニド−21
−パルミテートの白色結晶533mgを得た。融点:1
49〜150℃
21−パルミテート トリアムシノロンアセトニド(500mg)、ジメチル
アミノピリジン(14mg)、塩化メチレン(16m
l)、トリエチルアミン(0.24ml)の溶液を氷浴
で冷却し、パルミチン酸クロライド(384mg)を加
えた。1.5時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム
水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。抽出液を飽和
食塩水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶
媒留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン−酢酸エチル)により精製を行い、結晶73
5mg(収率95%)を得た。これを再結晶化(ヘキサ
ン−エーテル)し、トリアムシノロンアセトニド−21
−パルミテートの白色結晶533mgを得た。融点:1
49〜150℃
【0021】IR(KBr):3300, 2910, 2840, 174
2, 1725, 1654, 1602cm-1 1 HNMR(DMSO-d 6 ) :δ 0.83 (3H, s), 0.85 (3H, t, J=7.1H), 1.14 (3H, s),
1.19 - 1.40 (27H, m),1.35 (3H, s), 1.49 (3H, s),
1.50 - 1.61 (4H, m), 1.71 (1H, d, J=12.9Hz),1.78 -
1.85 (1H, m), 1.94 (1H, dt, J=6.3, 12.1Hz),2.04
(1H, dt, J=13.6, 3.4Hz), 2.33 (1H, dd, J=3.7, 13.8
Hz),2.40 (2H, t, J=7.3Hz), 2.40 - 2.54 (1H, m),2.6
3 (1H, dt, J=5.3, 12.5Hz), 4.20 (1H, brs) 4.74 (1
H, d, J=17.9Hz),4.86 (1H, d, J=4.8Hz), 5.13 (1H,
d, J=17.9Hz), 5.45 (1H, d, J=3.7Hz),6.04 (1H, s),
6.23 (1H, dd, J=1.9, 10.1Hz), 7.29 (1H, d, J=10.1H
z)
2, 1725, 1654, 1602cm-1 1 HNMR(DMSO-d 6 ) :δ 0.83 (3H, s), 0.85 (3H, t, J=7.1H), 1.14 (3H, s),
1.19 - 1.40 (27H, m),1.35 (3H, s), 1.49 (3H, s),
1.50 - 1.61 (4H, m), 1.71 (1H, d, J=12.9Hz),1.78 -
1.85 (1H, m), 1.94 (1H, dt, J=6.3, 12.1Hz),2.04
(1H, dt, J=13.6, 3.4Hz), 2.33 (1H, dd, J=3.7, 13.8
Hz),2.40 (2H, t, J=7.3Hz), 2.40 - 2.54 (1H, m),2.6
3 (1H, dt, J=5.3, 12.5Hz), 4.20 (1H, brs) 4.74 (1
H, d, J=17.9Hz),4.86 (1H, d, J=4.8Hz), 5.13 (1H,
d, J=17.9Hz), 5.45 (1H, d, J=3.7Hz),6.04 (1H, s),
6.23 (1H, dd, J=1.9, 10.1Hz), 7.29 (1H, d, J=10.1H
z)
【0022】参考例2 フルオシノロンアセトニド−2
1−パルミテート 参考例1の合成の手法により行った。試薬としてフルオ
シノロンアセトニド(264mg)、ジメチルアミノピ
リジン(8mg)、塩化メチレン(8ml)、トリエチ
ルアミン(0.12ml)、パルミチン酸クロライド
(195mg)を用い、結晶374mg(収率93%)
を得た。これを再結晶化(ヘキサン−エーテル)し、フ
ルオシノロンアセトニド−21−パルミテートの白色結
晶334mgを得た。融点:170〜172℃ IR(KBr):3320, 2910, 2840, 1742, 1726, 166
0, 1620cm-1 1 HNMR(DMSO-d 6 ) :δ 0.82 (3H, s), 0.85 (3H, t, J=7.1H), 1.15 (3H, s),
1.17 - 1.40 (26H, m),1.35 (3H, s), 1.49 (3H, s),
1.41 - 1.64 (5H, m), 1.74 (1H, d, J=13.1Hz),1.97 -
2.08 (2H, m), 2.24 - 2.30 (1H, m), 2.40 (2H, t, J
=7.3Hz),2.53 - 2.67 (1H, m), 4.21 (1H, brs), 4.76
(1H, d, J=17.9Hz),4.88 (1H, d, J=4.5Hz), 5.13 (1
H, d, J=17.9Hz), 5.54 (1H, d, J=3.8Hz),5.53 - 5.70
(1H, m), 6.11 (1H, s), 6.30 (1H, dd, J=1.9, 10.2H
z),7.27 (1H, dd, J=1.2, 10.2Hz)
1−パルミテート 参考例1の合成の手法により行った。試薬としてフルオ
シノロンアセトニド(264mg)、ジメチルアミノピ
リジン(8mg)、塩化メチレン(8ml)、トリエチ
ルアミン(0.12ml)、パルミチン酸クロライド
(195mg)を用い、結晶374mg(収率93%)
を得た。これを再結晶化(ヘキサン−エーテル)し、フ
ルオシノロンアセトニド−21−パルミテートの白色結
晶334mgを得た。融点:170〜172℃ IR(KBr):3320, 2910, 2840, 1742, 1726, 166
0, 1620cm-1 1 HNMR(DMSO-d 6 ) :δ 0.82 (3H, s), 0.85 (3H, t, J=7.1H), 1.15 (3H, s),
1.17 - 1.40 (26H, m),1.35 (3H, s), 1.49 (3H, s),
1.41 - 1.64 (5H, m), 1.74 (1H, d, J=13.1Hz),1.97 -
2.08 (2H, m), 2.24 - 2.30 (1H, m), 2.40 (2H, t, J
=7.3Hz),2.53 - 2.67 (1H, m), 4.21 (1H, brs), 4.76
(1H, d, J=17.9Hz),4.88 (1H, d, J=4.5Hz), 5.13 (1
H, d, J=17.9Hz), 5.54 (1H, d, J=3.8Hz),5.53 - 5.70
(1H, m), 6.11 (1H, s), 6.30 (1H, dd, J=1.9, 10.2H
z),7.27 (1H, dd, J=1.2, 10.2Hz)
【0023】参考例3 ブデソニド−21−パルミテー
ト 参考例1の合成の手法に従って、合成した。試薬として
ブデソニド(498mg)、ジメチルアミノピリジン
(14mg)、塩化メチレン(12ml)、トリエチル
アミン(0.24ml)、パルミチン酸クロライド(3
84mg)を用い、無色透明のオイル740mg(収率
95%)を得た。 IR(KBr):3400, 2910, 1725, 1655, 1618cm-1 1 HNMR(DMSO-d 6 ) :δ 0.81 - 0.90 (9H, m), 0.93 - 1.15 (2H, m), 1.17 -
1.43 (27H, m),1.43 - 1.62 (8H, m), 1.70 - 1.86 (3
H, m), 1.95 - 2.12 (2H, m),2.26 - 2.33 (1H, m), 2.
38 (2H, t, J=7.3Hz), 2.48 - 2.56 (1H, m),4.27 - 4.
34 (1H, m), 4.64 (0.5H, t, J=4.5Hz), 4.68 - 5.05
(4H, m),5.19 (0.5H, t, J=4.9Hz), 5.92 (1H, s), 6.1
4 - 6.19 (1H, m),7.31 (0.5H, d, J=10.1Hz), 7.32
(0.5H, d, J=10.1Hz)
ト 参考例1の合成の手法に従って、合成した。試薬として
ブデソニド(498mg)、ジメチルアミノピリジン
(14mg)、塩化メチレン(12ml)、トリエチル
アミン(0.24ml)、パルミチン酸クロライド(3
84mg)を用い、無色透明のオイル740mg(収率
95%)を得た。 IR(KBr):3400, 2910, 1725, 1655, 1618cm-1 1 HNMR(DMSO-d 6 ) :δ 0.81 - 0.90 (9H, m), 0.93 - 1.15 (2H, m), 1.17 -
1.43 (27H, m),1.43 - 1.62 (8H, m), 1.70 - 1.86 (3
H, m), 1.95 - 2.12 (2H, m),2.26 - 2.33 (1H, m), 2.
38 (2H, t, J=7.3Hz), 2.48 - 2.56 (1H, m),4.27 - 4.
34 (1H, m), 4.64 (0.5H, t, J=4.5Hz), 4.68 - 5.05
(4H, m),5.19 (0.5H, t, J=4.9Hz), 5.92 (1H, s), 6.1
4 - 6.19 (1H, m),7.31 (0.5H, d, J=10.1Hz), 7.32
(0.5H, d, J=10.1Hz)
【0024】実施例1〜3軟膏剤の製造 参考例1〜3に示されるいずれかのステロイドエステル
体1gを無水エタノール2gに溶解し、これを約60℃
に加温したゲル化炭化水素(局外規)99gに添加し、
攪拌溶解する。均一になった後、エタノールを減圧留去
し、室温まで冷却して軟膏剤を製造した。なお、参考例
1のステロイドエステル体を使用したものが実施例1で
あり、以下同様に使用した参考例2および3のステロイ
ドエステル体に対応する実施例が実施例2および3であ
る。
体1gを無水エタノール2gに溶解し、これを約60℃
に加温したゲル化炭化水素(局外規)99gに添加し、
攪拌溶解する。均一になった後、エタノールを減圧留去
し、室温まで冷却して軟膏剤を製造した。なお、参考例
1のステロイドエステル体を使用したものが実施例1で
あり、以下同様に使用した参考例2および3のステロイ
ドエステル体に対応する実施例が実施例2および3であ
る。
【0025】実施例4〜6クリーム剤の製造 参考例1〜3に示されるいずれかのステロイドエステル
体1g、セタノール1g、パラフィン9.5g、白色ワ
セリン11.4g、流動パラフィン3.8g、さらし蜜
蝋2g、鯨蝋2g、スクワラン5.7g、オクチルドデ
カノール9.5g、パラペン類0.04g、クロタミト
ン1g及び乳化剤(モノステアリン酸グリセリンエステ
ル:ポリオキシエチレンセチルエーテル:モノステアリ
ン酸ソルビタンエステル=3:3:1の混合物、以下同
じ)13.3gを秤量し、70〜75℃に加温し均一液
とする(これをA液という)。一方、プロピレングリコ
ール8g、クエン酸0.3g及び精製水32gを秤量
し、75〜80℃に加温溶解する(これをB液とい
う)。次に、B液を3〜4分割し、A液中に分割投入し
て乳化させた後放冷してクリーム剤を製造した。なお、
参考例1のステロイドエステル体を使用したものが実施
例4であり、以下同様に使用した参考例2および3のス
テロイドエステル体に対応する実施例が実施例5および
6である。
体1g、セタノール1g、パラフィン9.5g、白色ワ
セリン11.4g、流動パラフィン3.8g、さらし蜜
蝋2g、鯨蝋2g、スクワラン5.7g、オクチルドデ
カノール9.5g、パラペン類0.04g、クロタミト
ン1g及び乳化剤(モノステアリン酸グリセリンエステ
ル:ポリオキシエチレンセチルエーテル:モノステアリ
ン酸ソルビタンエステル=3:3:1の混合物、以下同
じ)13.3gを秤量し、70〜75℃に加温し均一液
とする(これをA液という)。一方、プロピレングリコ
ール8g、クエン酸0.3g及び精製水32gを秤量
し、75〜80℃に加温溶解する(これをB液とい
う)。次に、B液を3〜4分割し、A液中に分割投入し
て乳化させた後放冷してクリーム剤を製造した。なお、
参考例1のステロイドエステル体を使用したものが実施
例4であり、以下同様に使用した参考例2および3のス
テロイドエステル体に対応する実施例が実施例5および
6である。
【0026】試験例 クロトン油による耳浮腫抑制作
用 起炎処理は、4%クロトン油エーテル溶液25μlを耳
に裏面に滴下することによって行った。被験薬(参考例
1、参考例2)は、4%クロトン油エーテル溶液滴下1
時間前に約20mgを右側の耳の表面に塗布してその効
果を調べた。該被験薬の効果の評価は、クロトン油エー
テル溶液を滴下した4時間後にマウスを殺して両耳を切
断して直径8mmの puncherを用いて打ち抜き、重量を
測定し、左側の無処理耳の重量と右側の処理耳の重量の
値から浮腫率を算出することにより行った。結果を表1
に記載する。
用 起炎処理は、4%クロトン油エーテル溶液25μlを耳
に裏面に滴下することによって行った。被験薬(参考例
1、参考例2)は、4%クロトン油エーテル溶液滴下1
時間前に約20mgを右側の耳の表面に塗布してその効
果を調べた。該被験薬の効果の評価は、クロトン油エー
テル溶液を滴下した4時間後にマウスを殺して両耳を切
断して直径8mmの puncherを用いて打ち抜き、重量を
測定し、左側の無処理耳の重量と右側の処理耳の重量の
値から浮腫率を算出することにより行った。結果を表1
に記載する。
【0027】
【表1】
【0028】
臨床例1 健常人3名(男子、20〜35才)に対し、実施例1の
軟膏(濃度1%)、実施例1で使用したと同じ基剤にて
希釈した軟膏(濃度0.1%)、同基剤および市販吉草
酸ベタメタゾン軟膏(0.12%)を用いて、血管収縮
能試験を行った。試験には各薬剤100mg入ったフィ
ンチャンバー(内径10mm、アルミ皿)を用い、背面
に6時間塗布固定し、フィンチャンバー除去後、3、
6、24時間後の血管収縮能を観察した。この結果、吉
草酸ベタメタゾン軟膏では、3、6時間後に血管収縮能
による蒼白化現象が明らかに見られ、24時間後には消
失していた。特に、6時間後では強い蒼白化現象が見ら
れた。一方、他の三剤については全観察時において、い
ずれも同現象が見られなかった。よって、他の三剤につ
いては正常皮膚においては不活性のままであることがわ
かった。
軟膏(濃度1%)、実施例1で使用したと同じ基剤にて
希釈した軟膏(濃度0.1%)、同基剤および市販吉草
酸ベタメタゾン軟膏(0.12%)を用いて、血管収縮
能試験を行った。試験には各薬剤100mg入ったフィ
ンチャンバー(内径10mm、アルミ皿)を用い、背面
に6時間塗布固定し、フィンチャンバー除去後、3、
6、24時間後の血管収縮能を観察した。この結果、吉
草酸ベタメタゾン軟膏では、3、6時間後に血管収縮能
による蒼白化現象が明らかに見られ、24時間後には消
失していた。特に、6時間後では強い蒼白化現象が見ら
れた。一方、他の三剤については全観察時において、い
ずれも同現象が見られなかった。よって、他の三剤につ
いては正常皮膚においては不活性のままであることがわ
かった。
【0029】臨床例2 乾癬(男45才、背部)に対し、臨床例1と同様な方法
で、実施例1の軟膏について試験を行った。なお、観察
時間はフィンチャンバー除去後、3、6時間後のみとし
た。この結果、いずれの場合も蒼白化現象が見られ、本
剤がプロドラッグであることが確認された。
で、実施例1の軟膏について試験を行った。なお、観察
時間はフィンチャンバー除去後、3、6時間後のみとし
た。この結果、いずれの場合も蒼白化現象が見られ、本
剤がプロドラッグであることが確認された。
【0030】臨床例3 乾癬(男53才、肘頭)に対し、実施例6のクリーム
(濃度1%)を1日2〜3回、2週間塗布した。患部は
塗布後8日目より症状緩解し、以後塗布中は急速に治癒
した。この間、ステロイド特有の副作用は特に見られな
かった。
(濃度1%)を1日2〜3回、2週間塗布した。患部は
塗布後8日目より症状緩解し、以後塗布中は急速に治癒
した。この間、ステロイド特有の副作用は特に見られな
かった。
【0031】臨床例4 アトピー性皮膚炎(女33才、膝膕)の苔癬化型の患部
に実施例6のクリーム(濃度1%)を1日数回、1週間
塗布した。塗布後、3日目より塗布部位は緩解し、1週
間後にはきれいに治癒した。副作用は特に見られなかっ
た。臨床例3、4により本剤が患部で活性体として有効
な効力を発揮されることが確認された。
に実施例6のクリーム(濃度1%)を1日数回、1週間
塗布した。塗布後、3日目より塗布部位は緩解し、1週
間後にはきれいに治癒した。副作用は特に見られなかっ
た。臨床例3、4により本剤が患部で活性体として有効
な効力を発揮されることが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉浦 正典 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 深谷 力 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 消炎性ステロイドの21位に炭素数12
〜22の脂肪族カルボン酸由来のエステル結合を有し、
かつ16位,17位に一般式(I) 【化1】 〔式中、R1 は水素または炭素数1〜5のアルキル基、
R2 は炭素数1〜5のアルキル基を示す。〕で示される
環状アセタール構造を有するステロイド化合物を含有す
る消炎性外用剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6743894A JPH07277987A (ja) | 1994-04-05 | 1994-04-05 | ステロイド消炎性外用剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6743894A JPH07277987A (ja) | 1994-04-05 | 1994-04-05 | ステロイド消炎性外用剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07277987A true JPH07277987A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=13344938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6743894A Pending JPH07277987A (ja) | 1994-04-05 | 1994-04-05 | ステロイド消炎性外用剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07277987A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002088169A3 (en) * | 2001-04-27 | 2003-01-09 | Astrazeneca Ab | Preparation of glucocorticosteroids, 16, 17 acetals or ketals of pregnane derivatives |
US7390796B2 (en) * | 2002-10-08 | 2008-06-24 | Sepracor Inc. | Fatty acid modified forms of glucocorticoids |
JP2016172753A (ja) * | 2011-05-12 | 2016-09-29 | 日本水産株式会社 | 炎症性疾患用皮膚外用組成物 |
-
1994
- 1994-04-05 JP JP6743894A patent/JPH07277987A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002088169A3 (en) * | 2001-04-27 | 2003-01-09 | Astrazeneca Ab | Preparation of glucocorticosteroids, 16, 17 acetals or ketals of pregnane derivatives |
US7390796B2 (en) * | 2002-10-08 | 2008-06-24 | Sepracor Inc. | Fatty acid modified forms of glucocorticoids |
JP2016172753A (ja) * | 2011-05-12 | 2016-09-29 | 日本水産株式会社 | 炎症性疾患用皮膚外用組成物 |
JP2018076367A (ja) * | 2011-05-12 | 2018-05-17 | 日本水産株式会社 | 炎症性疾患用皮膚外用組成物 |
JP2019178165A (ja) * | 2011-05-12 | 2019-10-17 | 日本水産株式会社 | 炎症性疾患用皮膚外用組成物 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4743597A (en) | Composition comprising an oxygenated cholesterol and use thereof for topical treatment of diseases | |
JP4541166B2 (ja) | 睡眠を誘導するための方法および組成物 | |
JP2018150361A (ja) | 皮膚の炎症を処置するためのpufaの使用 | |
PL118567B1 (en) | Process for preparing novel esters of 4-halogen-3-ketoandrosteno-4-carbo-17 betha-thiolic acidosteno-4-karbotiolovojj-17 kisloty | |
NZ208596A (en) | A penetration-enhancing corticosteroid topical preparation | |
JPH06505233A (ja) | 新規ステロイドエステル | |
JPS62145019A (ja) | 抗炎症剤 | |
JPH02174719A (ja) | ステロリンおよび/またはスピロケタリンを含有する経皮投与用医薬組成物 | |
ES2247141T3 (es) | 7-beta-hidroxiesteroides neuroprotectores. | |
US4661519A (en) | Method for dermatological application | |
JPH07277987A (ja) | ステロイド消炎性外用剤 | |
EP0072268B1 (fr) | Stéroides estérifiés en la position 17 et thioestérifiés en la position 21, leur procédé de préparation et leur application comme médicament | |
JPH08510988A (ja) | 改良された抗アンドロゲン | |
US7390796B2 (en) | Fatty acid modified forms of glucocorticoids | |
CN111743853A (zh) | 一种近中性丁酸氢化可的松的外用药物组合物 | |
EP0141684B1 (fr) | 17-oxo-21-thioesters d'hydrocortisone, leur préparation et leurs applications comme médicament | |
US4107161A (en) | Bis(triamcinolone acetonide)-4,4'-methylenebis-(3-methoxy-2-naphthoate) | |
JPS6116249B2 (ja) | ||
EP1658083B1 (en) | Enhancement of activity and/or duration of action of selected anti-inflammatory steroids | |
EP0468969A1 (en) | Topical anti-angiogenic as hair growth inhibitors | |
JPH06234643A (ja) | ステロイド外用剤 | |
US3899581A (en) | Triamcinolone acetonide derivative | |
JP3174590B2 (ja) | ステロイド軟膏剤 | |
JPH08283150A (ja) | 抗炎症剤 | |
CH631997A5 (en) | Process for the preparation of novel derivatives of 9-chloro-prednisolone |