JPH07277857A - 下地調整材組成物及びそれを用いたコンクリート被覆工法 - Google Patents

下地調整材組成物及びそれを用いたコンクリート被覆工法

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JPH07277857A
JPH07277857A JP10073994A JP10073994A JPH07277857A JP H07277857 A JPH07277857 A JP H07277857A JP 10073994 A JP10073994 A JP 10073994A JP 10073994 A JP10073994 A JP 10073994A JP H07277857 A JPH07277857 A JP H07277857A
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    • C04B41/45Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
    • C04B41/50Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
    • C04B41/5076Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with masses bonded by inorganic cements

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Abstract

(57)【要約】 【目的】被塗物に美装や保護の為の塗装を行うにあた
り、被塗物が湿潤状態であっても塗布でき、美装や保護
の為の塗装を行うための時間が自由に選択できる下地調
整材を提供する。 【構成】イソシアネート官能基の重量分率が特定比率で
あるウレタンプレポリマー溶液に、水硬性セメントを特
定比率で添加してなる下地調整材組成物及びこの下地調
整材により下地調整を行い、さらに上塗材を塗布するこ
とにより被塗物表面に美装や保護の為の塗膜を形成す
る。 【効果】被塗物が湿潤状態であっても良好な密着性を示
し、上塗材との密着可能時間も飛躍的に向上させ、現場
における施工管理が容易に出来る。さらに、コンクリー
ト防食ライニング用のプライマーとしても使用出来、特
定の上塗材を塗布することにより防食性に優れた強靭な
塗膜を形成出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、下地に対する密着性が
高く、湿潤コンクリートの湿潤面にも密着可能な下地調
整材組成物であり、さらに上塗材を塗布する際、上塗材
の密着が可能な時間(以下、工程間隔時間という)を飛
躍的に延ばすことの出来る下地調整材組成物及び該組成
物を用いるコンクリート被覆工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、合成樹脂塗材をコンクリー
ト、アスファルト、金属などの下地に塗布する場合に
は、下地との密着性を向上させ下地の影響を受けないよ
うにする目的で予め下地調整材を塗布し、その後合成樹
脂塗材を塗布する工法が一般的に用いられている。この
下地調整材としては、ポリウレタン樹脂系塗材・エポキ
シ樹脂系塗材・アクリル樹脂系塗材などが挙げられ、下
地の種類、上塗材の合成樹脂の種類に応じて適宜使い分
けて使用されるのが一般的である。このなかでコンクリ
ート下地に対して一般的に用いられている一液湿気硬化
型ポリウレタン樹脂は、一液による取り扱い易さと二液
性に匹敵する優れた塗膜性能を兼ね備えているため幅広
く利用されている。この湿気硬化型ポリウレタン樹脂の
特徴は、空気中の湿気分と反応することにより硬化する
ウレタンプレポリマーを含んだ硬化性組成物であり、硬
化後は気密性、耐久性に優れた塗膜となり下地の影響を
ブロックするよう働く。一方、コンクリート構造物への
塗装においては、コンクリート下地の表面が十分に乾燥
した状態(コンクリート表面の含水率がほぼ10%以
下)で、該乾燥下地面に下地調整材を塗布後、上塗材を
塗布するのが一般的であった。しかし、コンクリート下
地の表面が十分に乾燥するまでにはコンクリート打設後
28日程度待たなければならない。その間工期は大幅に
遅れる事になり、それだけ人件費等の経費もかかってい
た。そこで、コンクリート下地が十分乾燥していない状
態(含水率10%以上)、例えば若齢コンクリート下地
などでも塗装できるような湿潤コンクリートの湿潤面用
プライマーが用いられるようになった。この湿潤面用プ
ライマーとして先に出願されたものに、 エポキシ樹脂系成分とトリフェニルホスファイト、吸
水性無機充填剤を含有するもの 適量の硬化剤を添加させるエポキシ樹脂を先ず塗布
し、該樹脂が完全に硬化しない間にその上に天然ゴム又
は合成ゴムとビニル基を有する単量体から得られるグラ
フト重合体を主成分とする下塗材を塗布するもの 不飽和シラン化合物を主体としたプライマーで、コン
クリート面に塗布、含浸させ、アルコキシシラン基とコ
ンクリート成分の結合と不飽和基の重合とを同時に行う
もの 等の技術が挙げられるが、いずれもエポキシ樹脂・不飽
和シラン化合物などを主体とするものである。ここで下
地の水分とこれら樹脂類との関係を見てみると、不飽和
シラン化合物においては下地の水分は硬化に関与してお
らず邪魔な存在である。一方、エポキシ樹脂においては
水と微量ながら反応をおこすが、水と反応したエポキシ
樹脂より形成された塗膜(塗膜を形成できない場合がほ
とんどであるが)は物性的にはおおいに問題があり、高
水分が存在する環境でエポキシ樹脂を硬化させた場合、
プライマー層としては機能しない塗膜が形成されるか又
は塗膜を形成できなくなる。つまり、やはり水分は邪魔
な存在なのである。従来の技術においても、邪魔な下地
の水分を吸水性無機充填剤によりある程度吸水するなど
の処置を行っている。他方、コンクリート防食とはコン
クリート構造物の表面に塗装等を施すことにより塩害・
中性化を防ぐものであり、一般的にはプライマーとして
エポキシ樹脂系プライマー、ポリウレタン樹脂系プライ
マー、ビニルエステル樹脂系プライマー等を施工した
後、防食被覆材としてエポキシ樹脂又はポリエステル樹
脂系の塗材を塗布する方法で行われている。このプライ
マーを塗布する際、コンクリート下地が若齡コンクリー
トの場合や、コンクリートの湿潤面の場合、湿潤用下地
調整材等を被覆した後プライマーを塗布する必要があ
り、工程数が多くなり経費も高くなりがちであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで、本発明者らは
下地が含水している場合でも下地の水分を有効に活用で
き、高含水率の下地にも密着できる下地調整材として前
述のような一液湿気硬化型ポリウレタン樹脂をコンクリ
ート面に応用することを試みた。しかし、前述のような
一液湿気硬化型ポリウレタン樹脂を湿潤コンクリートの
湿潤面に塗布した場合、含水率15%以上のコンクリー
ト湿潤面では表面の水分と急激に反応してしまい下地内
部に含浸することが出来ず、本来下地に含浸することで
下地に密着するといった下地調整材としての機能が発揮
できずに層間剥離を引き起こしてしまう欠点がある。ま
た、一液湿気硬化型ポリウレタン樹脂は完全硬化した後
に網目状の架橋構造をとるため、上塗材との密着性は無
くなる。上塗材との工程間隔時間は、通常ポリウレタン
樹脂を塗布後1〜7時間程度が限界であり、施工性に問
題がある。このように、一液湿気硬化型ポリウレタン樹
脂の現場での施工管理は非常に難しく、作業の能率を向
上させるため、下地との密着性、特に湿潤面での密着性
及び上塗材との工程間隔時間を延長させる必要があっ
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】これに対して本発明者ら
は、一液湿気硬化型ポリウレタン樹脂溶液中に水硬性セ
メントを特定比率で配合することにより、上記課題を解
決した下地調整材組成物を発明した。すなわち、(A)
ウレタンプレポリマー溶液全体に対するイソシアネート
官能基の重量分率(以下遊離イソシアネート基含有率と
いう)が2.5〜15重量%のウレタンプレポリマー溶
液100重量部に対して、(B)水硬性セメントを40
〜150重量部添加してなる一液湿気硬化型ポリウレタ
ン下地調整材組成物である。本発明の(A)成分である
ウレタンプレポリマー溶液は、2個以上のイソシアネー
ト基を有するポリイソシアネートとポリオールを反応し
て得られるウレタンプレポリマーに、必要に応じて溶剤
を添加することにより遊離イソシアネート基含有率を
2.5〜15重量%に調整したものである。(A)成分
の構成要素であるポリイソシアネート化合物としては、
例えば4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
トリレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシア
ネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシア
ネート、キシリレンジイソシアネート、水素化キシリレ
ンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート等が挙げられる。特に、2個以上の
イソシアネート基を有するポリイソシアネートを用いる
ことが好ましい。またポリオールとしては、水、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の
多価アルコールにエチレンオキサイド、プロピレンオキ
サイド等のアルキレンオキサイドの1種又は2種以上を
付加重合して得たポリエーテルポリオールが挙げられ
る。プレポリマーを製造するにあたっては、ポリイソシ
アネートとポリオール、必要に応じて多価アルコールを
混合、反応させプレポリマーとする。また、本発明でウ
レタンプレポリマー溶液をつくる際に必要に応じて使用
する溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香
族炭化水素、酢酸エチル等のエステル類、メチルエチル
ケトン等のケトン類、セロソルブアセテート等のエーテ
ルエステル類等を使用する。これにより調整されたウレ
タンプレポリマー溶液の遊離イソシアネート基含有量は
2.5〜15重量%となる。ここで、本発明ではウレタ
ンプレポリマー溶液の遊離イソシアネート基含有量は
2.5〜15重量%であるが、遊離イソシアネート基が
2.5重量%以下ではウレタンプレポリマーが湿気硬化
しなくなり塗膜が形成できない。固形分が低い場合でも
遊離イソシアネート基の含有量が2.5重量%以下にな
ることがあるが、この場合は下地調整材を下地に塗布し
たとき吸い込みが大きくなり下地調整材の機能を果たせ
なくなる。また、遊離イソシアネート基含有量が15重
量%以上のときは、反応性が高くなりすぎ施工時に発泡
をおこしてしまう。よって、下地と密着できず、上塗材
との密着もできなくなり下地調整材の機能を果たせなく
なる。また、このウレタンプレポリマー溶液の粘度は、
セメントを添加しても作業性に影響を与えない程度であ
るべきであり、B形粘度計を用いて測定した粘度が10
0ポイズ以下程度が好ましい。さらに、本発明では特
に、上塗材がメタクリル酸メチルのモノマー及び/又は
オリゴマーを含むMMA系の上塗材の場合は下地調整材
が溶解されないように4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネートとポリオールを反応して得られるMDI系
ウレタンプレポリマーを(A)成分として用いることが
好ましい。一方、本発明の(B)成分である水硬性セメ
ントは通常無機結合材として知られたセメント類が包含
され、具体的には、例えば普通ポルトランドセメント、
白色ポルトランドセメント、早強セメント、超早強セメ
ント、中庸熱ポルトランドセメント、フライアッシュセ
メント、シリカセメント、コロイドセメント、アルミナ
セメント等が挙げられる。これらは単独で用いても良い
し、2種以上を組み合わせて使用することも出来る。こ
こで、本発明では(A)成分100重量部に対して
(B)成分は40〜150重量部を添加しなければなら
ない。(B)成分が40重量部以下の場合、含水率15
%以上の下地に対して密着性が無くなり、層間剥離を起
こしてしまい、乾燥下地に対しても工程間隔時間が短く
なり、さらに(B)成分が150重量部以上の場合、セ
メントのウレタンプレポリマー溶液に対する分散性が悪
化し、作業性に問題がでてくるためである。本発明を実
施する際は、施工現場にて(A)成分と(B)成分を混
合攪拌し、均質な組成物とし、施工対象物に塗布する。
形成した塗膜は、コンクリート下地に対して良好な密着
性を示し、さらには湿潤面においても密着性が良好であ
る。さらに、従来の一液湿気硬化型ポリウレタン樹脂等
の下地調整材では1〜7時間程度であった工程間隔時間
を1〜48時間程度まで延ばすことが可能となる。これ
により、現場における施工管理は格段に容易になり、作
業能率も飛躍的に向上することになる。コンクリート被
覆工法では、該下地調整材組成物を塗布する第一工程
と、上塗材を塗布する第二工程を有するが、更にトップ
コート層を設ける第三工程等多工程におよんでも何ら支
障はない。さらに、MMA系の上塗材を塗布する場合、
下地調整材組成物はMDI系ウレタンプレポリマーを用
いることが好ましい。また湿潤コンクリートの湿潤面に
対しての被覆工法においても、該湿潤面用下地調整材組
成物を塗布する第一工程と、上塗材を塗布する第二工程
を有するが、前述したような多工程におよんでも何ら支
障はない。同様に、MMA系の上塗材を塗布する場合、
湿潤面用下地調整材組成物はMDI系ウレタンプレポリ
マーを用いることが好ましい。また、該下地調整材組成
物はコンクリートの防食ライニング用のプライマーとし
ても使用でき、上塗材としてエポキシ樹脂系塗材やポリ
エステル樹脂系塗材を塗布することにより防食性に優れ
た塗膜を形成できる。特に下地が湿潤面である場合、一
般的には湿潤面用の素地調整を行わなければならない
が、該湿潤面用下地調整材組成物を用いることにより、
素地調整とプライマー処理を同時に行い短期間で防食被
覆できる利点がある。このコンクリート防食ライニング
工法により被覆されたヒューム管は、強靭な塗膜により
被覆され、塩害・中性化などの劣化要因により劣化する
ことがないため、上下水道の他、色々な箇所に応用でき
るものとなる。
【0005】
【実施例】
(実施例1)遊離イソシアネート基含有率が7.8重量
%のMDI系ウレタンプレポリマー溶液100重量部に
対して、普通ポルトランドセメントを40重量部混合
し、充分に攪拌して下地調整材組成物を調整した。この
下地調整材組成物を充分に乾燥させた3mm厚スレート
板6枚、及び下記に示すような方法で作成した吸水量が
約0.18g/cm3 の湿潤状態の3mm厚スレート板
6枚にそれぞれ塗布し、乾燥スレート板及び湿潤スレー
ト板の各1枚を1時間後にJIS K 5400 8.5.2 碁盤目テ
ープ法に準じて付着性の試験(試験方法は下記の方法に
よる)を行った。さらに、上塗材としてMMA系塗材を
下地調整材組成物塗付後1時間、6時間、12時間、2
4時間、48時間経過後に塗布し、それぞれを上塗材塗
付後24時間標準状態で乾燥させた後、JIS K 5400 8.
5.2 碁盤目テープ法に準じて付着性の試験を行った。
これらの試験結果を表4に示した。その結果は、乾燥下
地、及び湿潤下地に対して良好な付着性を示し、さらに
上塗材との工程間隔時間も1〜48時間と飛躍的に伸び
ており、良好な付着性を示すことがわかった。 (湿潤状態のスレート板の作成方法)200×150×
3(mm)(体積は90cm3 )のスレート板の側面、
裏面を無溶剤型のエポキシ樹脂でシールし、50℃で2
4時間乾燥させた。このスレート板を水に30分浸漬さ
せ、湿潤状態のスレート板を作成した。ここで湿潤状態
のスレート板とは、水から取り出し、試験室内に試験面
を上にして放置し、表面の浮き水がなくなった状態のも
のをいい、この時の吸水量は、50℃にて24時間乾燥
させた時のスレート板の重量を測定しW0 (g)とし、
水に浸漬した後にもう一度スレート板の重量を測定しW
1 (g)とし、次式のように求めた。 吸水量(g/cm3 )=((W1 −W0 )/90c
3 ) これにより求めた水へ30分浸漬後の吸水量の平均は、
0.18g/cm3 であった。 (付着性試験方法)試験板はスレート板を用い、JIS K
5400 8.5.2 碁盤目テープ法に基づき試験片上の塗膜を
貫通して、素地面に達する切り傷を碁盤目状に付け、こ
の碁盤目の上に粘着テープをはり、剥した後の塗膜の付
着状態を目視によって観察した。評価は、表1の碁盤目
試験の評価点数表(出典:JIS K 5400 8.5.1 表18より)
に基づいて0〜10点で評価した。 (実施例2)配合処方を表2のようにした以外は実施例
1と同様に試験を行った。結果は表4に示した。その結
果は実施例1と同様に、乾燥下地、及び湿潤下地に対し
て良好な付着性を示し、さらに上塗材との工程間隔時間
も1〜48時間と飛躍的に伸びており、良好な付着性を
示すことがわかった。 (実施例3)配合処方を表2のようにした以外は実施例
1と同様に試験を行った。結果は表4に示した。その結
果は実施例1、2と同様に、良好な結果が得られた。 (実施例4)トリレンジイソシアネートとポリオールを
反応して得られる遊離イソシアネート基含有量が2.5
重量%であるTDI系ウレタンプレポリマーを用い、配
合処方を表2のようにし、さらに上塗材としてポリウレ
タン系の塗材を塗布した以外は実施例1と同様に試験を
行った。結果は表4に示した。MDI系ウレタンプレポ
リマーを用いた場合にくらべて上塗材を塗布する際に、
初期には若干の密着性低下が見られるが、概ね良好な結
果が得られた。 (実施例5)遊離イソシアネート基含有率が15重量%
であるMDI系ウレタンプレポリマーを用い、配合処方
を表2のようにし、上塗材としてポリエステル系の塗材
を塗布した以外は実施例1と同様に試験を行った。結果
は表4に示した。その結果は実施例1〜4と同様に、良
好な結果が得られた。 (実施例6)早強ポルトランドセメントを用い、配合処
方を表2のようにした以外は実施例1と同様に試験を行
った。結果は表4に示した。その結果は実施例1〜5と
同様に、良好な結果が得られた。 (実施例7)配合処方を表2のようにし、上塗材として
エポキシ系の塗材を塗布した以外は実施例1と同様に試
験を行った。結果は表4に示した。その結果は実施例1
〜6と同様に、良好な結果が得られた。 (実施例8)遊離イソシアネート基含有率が2.5重量
%であるTDI系ウレタンプレポリマーを用い、配合処
方を表2のようにし、上塗材としてエポキシ系の塗材を
塗布した以外は実施例1と同様に試験を行った。結果は
表4に示した。その結果は実施例4と同様に初期の密着
性が若干低下するが、概ね良好な結果が得られた。 (比較例1)配合処方を表3のようにし、セメントを添
加せずに実施例1と同様の試験を行った。結果は表5に
示した。その結果は乾燥下地に対する付着性は問題ない
が、含水下地に対する付着性は殆どなく層間剥離を起こ
した。さらに、乾燥下地において上塗材との工程間隔時
間は1〜5時間と短かった。 (比較例2)遊離イソシアネート基含有率が2.5重量
%であるTDI系ウレタンプレポリマー溶液を用い、配
合処方を表3のようにし、セメントを添加せず、上塗材
としてポリウレタン系の塗材を塗布して実施例1と同様
の試験を行った。結果は表5に示した。その結果は比較
例1と同様に、乾燥下地に対する付着性は問題ないが、
含水下地に対する付着性は殆どなく層間剥離を起こし
た。さらに、乾燥下地において上塗材との工程間隔時間
は1〜24時間と本発明の下地調整材よりも短かった。 (比較例3)配合処方を表3のようにし、実施例1と同
様の試験を行った。結果は表5に示した。その結果は比
較例1、2と同様に、含水下地に対する付着性が殆どな
く層間剥離を起こした。さらに、乾燥下地において上塗
材との工程間隔時間は1〜40時間程度と本発明の下地
調整材組成物よりも短かった。 (比較例4)配合処方を表3のようにし、実施例1と同
様の試験を行った。結果は表5に示した。その結果は、
乾燥下地では下地調整材の樹脂成分のみが下地に吸い込
まれて塗膜形成が不可能であった。さらに、湿潤下地に
対しても付着性は低く、工程間隔時間も短かった。 (比較例5)遊離イソシアネート基含有率2.0重量%
のMDI系ウレタンプレポリマー溶液を用い、配合処方
を表3のようにし、実施例1と同様の試験を行った。結
果は表5に示した。その結果は、乾燥下地及び湿潤下地
に対して下地調整材組成物が硬化不良を起こし、さらに
上塗材を塗布した場合も硬化不良を起こした。 (比較例6)遊離イソシアネート基含有率20重量%の
MDI系ウレタンプレポリマー溶液を用い、配合処方を
表3のようにし、実施例1と同様の試験を行った。結果
は表5に示した。その結果は、乾燥下地、含水下地とも
に下地調整材組成物を塗布した時点で発泡してしまい下
地調整の役目を果たさないものとなった。 (比較例7)遊離イソシアネート基含有率2.0重量%
のMDI系ウレタンプレポリマー溶液を用い、配合処方
を表3のようにし、実施例1と同様の試験を行った。結
果は表5に示した。その結果は、乾燥下地では下地調整
材組成物が硬化不良を起こし、更に上塗材を塗布しても
硬化不良をおこした。含水下地では、下地との付着性が
殆どなく層間剥離を起こした。 (比較例8)遊離イソシアネート基含有率2.0重量%
のMDI系ウレタンプレポリマー溶液を用い、配合処方
を表3のようにし、実施例1と同様の試験を行った。結
果は表5に示した。その結果は、乾燥下地では下地調整
材の樹脂溶液成分のみが下地に吸い込まれて塗膜形成が
不可能であった。さらに、湿潤下地に対して付着性が低
く、工程間隔時間も短かった。 (比較例9)遊離イソシアネート基含有率20重量%の
MDI系ウレタンプレポリマー溶液を用い、配合処方を
表3のようにし、実施例1と同様の試験を行った。結果
は表5に示した。その結果は、乾燥下地、含水下地とも
に下地調整材組成物を塗布した時点で発泡してしまい下
地調整の役目を果たさないものとなった。 (比較例10)遊離イソシアネート基含有率20重量%
のMDI系ウレタンプレポリマー溶液を用い、配合処方
を表3のようにし、実施例1と同様の試験を行った。結
果は表5に示した。その結果は、乾燥下地、含水下地と
もに下地調整材組成物を塗布した時点で発泡してしまい
下地調整の役目を果たさないものとなった。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【表5】
【0006】
【発明の効果】本発明の下地調整材組成物は、イソシア
ネート官能基の重量分率が特定比率であるウレタンプレ
ポリマー溶液に対して特定比率の水硬性セメントを添加
することにより、下地に対する密着性が高く、湿潤コン
クリートの湿潤面にも密着可能となり、若齡コンクリー
トや湿潤コンクリート面の下地調整を可能とし、工期の
短縮が図れるものである。さらに、上塗材を塗布する工
程との工程間隔時間を飛躍的に延ばすことが出来るた
め、現場における施工管理において優れており、作業効
率を格段に向上させることが出来、人件費等の経費の節
約も出来るものである。更に、コンクリート防食ライニ
ング用のプライマーとしても使用出来、上塗としてエポ
キシ樹脂系塗材又はポリエステル樹脂系塗材を塗布する
ことにより、防食性に優れた強靭な塗膜を形成出来る。
特にコンクリート湿潤面の防食ライニングに関しては、
素地調整とプライマー処理を一度に行え、工程を短縮出
来る利点がある。またさらに、該コンクリート防食ライ
ニング工法により被覆したヒューム管は、劣化のおそれ
がないため上下水道等色々な箇所に応用できるものとな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 75/04 NFY (C04B 28/02 24:28) Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ウレタンプレポリマー溶液全体に対
    するイソシアネート官能基の重量分率(以下遊離イソシ
    アネート基含有率という)が2.5〜15重量%のウレ
    タンプレポリマー溶液100重量部に対して、(B)水
    硬性セメントを40〜150重量部添加してなる一液湿
    気硬化型ポリウレタン下地調整材組成物。
  2. 【請求項2】ウレタンプレポリマーが、4,4’−ジフ
    ェニルメタンジイソシアネートとポリオールを反応して
    得られるMDI系ウレタンプレポリマーである請求項1
    に記載の下地調整材組成物。
  3. 【請求項3】(A)遊離イソシアネート基含有率が2.
    5〜15重量%のウレタンプレポリマー溶液100重量
    部に対して、(B)水硬性セメントを40〜150重量
    部添加してなるコンクリート湿潤面用一液湿気硬化型ポ
    リウレタン下地調整材組成物。
  4. 【請求項4】ウレタンプレポリマーが、4,4’−ジフ
    ェニルメタンジイソシアネートとポリオールを反応して
    得られるMDI系ウレタンプレポリマーである請求項3
    に記載のコンクリート湿潤面用下地調整材組成物。
  5. 【請求項5】コンクリート面を被覆する工法において、
    〔I〕請求項1又は2に記載の下地調整材組成物を塗布
    する第一工程と、〔II〕上塗材を塗布する第二工程か
    ら成ることを特徴とするコンクリート被覆工法。
  6. 【請求項6】コンクリート面を被覆する工法において、
    〔I〕請求項2に記載の下地調整材組成物を塗布する第
    一工程と、〔II〕メタクリル酸メチルのモノマー及び
    /又はオリゴマーを含むMMA系の上塗材を塗布する第
    二工程から成ることを特徴とする請求項5記載のコンク
    リート被覆工法。
  7. 【請求項7】湿潤コンクリートの湿潤面を被覆する工法
    において、〔I〕請求項3又は4に記載の湿潤面用下地
    調整材組成物を塗布する第一工程と、〔II〕上塗材を
    塗布する第二工程から成ることを特徴とするコンクリー
    ト湿潤面被覆工法。
  8. 【請求項8】湿潤コンクリートの湿潤面を被覆する工法
    において、〔I〕請求項4に記載の下地調整材組成物を
    塗布する第一工程と、〔II〕メタクリル酸メチルのモ
    ノマー及び/又はオリゴマーを含むMMA系の上塗材を
    塗布する第二工程から成ることを特徴とする請求項7に
    記載のコンクリート湿潤面被覆工法。
  9. 【請求項9】請求項1から4の何れかに記載の下地調整
    材組成物をプライマーとして用いることを特徴とするコ
    ンクリート防食ライニング工法。
  10. 【請求項10】請求項1から4の何れかに記載の下地調
    整材組成物をプライマーとして塗布し、防食被覆材とし
    てエポキシ樹脂系又はポリエステル樹脂系の塗材を塗布
    することを特徴とする請求項9記載のコンクリート防食
    ライニング工法。
  11. 【請求項11】請求項9又は10記載のコンクリート防
    食ライニング工法を用いて被覆されたヒューム管。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0934991A1 (de) * 1998-02-09 1999-08-11 Köster Bauchemie Gmbh Abdichtungssysteme
KR20010078853A (ko) * 2001-04-27 2001-08-22 김형봉 이소시아넷(수지) 열분해 중합 콘크리트 성형 복원재의제조 합성기술
JP2003128451A (ja) * 2001-10-19 2003-05-08 Aica Kogyo Co Ltd ライニング層並びにその施工法
JP2011032155A (ja) * 2009-07-07 2011-02-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The 下地調整材組成物
JP2011099207A (ja) * 2009-11-04 2011-05-19 Abc Trading Co Ltd 耐熱性塗床の施工方法

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