JPH0727764B2 - マイクロ波イオン源 - Google Patents

マイクロ波イオン源

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JPH0727764B2
JPH0727764B2 JP1060992A JP6099289A JPH0727764B2 JP H0727764 B2 JPH0727764 B2 JP H0727764B2 JP 1060992 A JP1060992 A JP 1060992A JP 6099289 A JP6099289 A JP 6099289A JP H0727764 B2 JPH0727764 B2 JP H0727764B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はマイクロ波イオン源に係り、例えば、イオン打
込みやイオンビームスパツタ、イオンによる表面改質等
を行なうイオン加工機に採用され、特に、酸素やフツ素
などの反応性の高い元素のイオンを必要とする装置に好
適なマイクロ波イオン源に関する。
〔従来の技術〕
一般に、マイクロ波イオン源は、マイクロ波を放電室内
に導入して放電を起こさせ、この放電によつて放電室内
のガスをプラズマ化させ、このプラズマからイオンを取
り出すためのものである。
ところで、従来、マイクロ波の送り方としては、次の3
種類があつた。
1.矩形の導波管を通して送る。
2.中空の円筒形の導波管を通して送る。
3.同軸の導波管あるいは同軸ケーブルを用い、外部導体
と内部導体の間を送る。
上記3種類の中で同軸導波管を用いる方法は、下記の特
徴を有しているため広く用いられている。
a.マイクロ波イオン源を小形にしてもマイクロ波を導入
することができる。
b.同じインピーダンスで小形にできる。
c.同軸導波管として市販の同軸ケーブルを用いることが
できる。
従来のこのような同軸構造を有するマイクロ波イオン源
は、特開昭59−96632号公報に記載のように、磁場発生
のための永久磁石がプラズマ室(放電室)の外周に設置
され、プラズマ室とは異なる電圧の印加されるイオン引
出し電極を高透磁率部材で形成していた。また、マイク
ロ波をプラズマ室に供給するための電気伝導の高い金属
より成る同軸線路が、プラズマ室内にむき出しの状態に
なつていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来技術は、以下に示す点について
問題があつた。即ち、加速電極と減速電極(イオン引出
し電極)間の電界のかかつた空間に、0.1T程度の強い磁
場があるため、両電極間の耐放電電圧を高くできず、大
電流イオンの引出しに向いていない。又、永久磁石がプ
ラズマ室の周囲にあるため、プラズマ室断面を断面方向
に二次元的に大きくすることが困難である。
更に、マイクロ波の同軸線路がプラズマ室にむき出しに
なつているため、そこからスパツタされたCu、Ti等の金
属元素がプラズマに混ざり、プラズマの純度を低下させ
る。さらに、同軸線路の内部導体と外部導体間にある誘
電体絶縁物表面にCu、Ti等の金属元素が付着し、プラズ
マ室にマイクロ波を供給できなくなる。
本発明は上述の点に鑑みなされたもので、その第1の目
的とするところは、高電界によるイオン引出しが可能
で、大電流イオンビームを長時間引出せるマイクロ波イ
オン源を提供するにある。
又、本発明の第2の目的とするところは、横方向に任意
の広がりを有する大面積のプラズマ室を備えたマイクロ
波イオン源を実現することにある。
更に、本発明の第3の目的とするところは、プラズマ室
部分のマイクロ波同軸線路からのプラズマ中への金属元
素混入を減らし、イオン源を長時間動作させることので
きるマイクロ波イオン源を提供するにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記第1の目的は、加速電極が高透磁率部材と低透磁率
部材とから成り、該低透磁率部材がプラズマ室側に配置
され、かつ、該低透磁率部材にイオン出射孔が設けられ
たり、あるいは加速電極が磁場吸収部材と磁場非吸収部
材とから成り、該磁場非吸収部材がプラズマ室側に配置
され、かつ、該磁場非吸収部材にイオン出射孔が設けら
れていることにより達成される。
また、第2の目的は、磁場発生手段が前記同軸線路の周
囲に設置されると共に、該磁場発生手段と加速電極とを
囲むように磁気通路を配置し、前記磁場発生手段、磁気
通路、及び加速電極からなる磁気通路を形成したり、あ
るいはプラズマ室を1つとし、この1つのプラズマ室へ
のマイクロ波導入口を複数設けると共に、各マイクロ波
導入口に同軸線路と、該同軸線路の周囲に設置された磁
場発生手段とをそれぞれ設けたり、プラズマ室を複数個
並列に設置し、該各々のプラズマ室に同軸線路と、該同
軸線路の周囲に設置された磁場発生手段とを独立に設け
ることにより達成される。
さらに、本発明の第3の目的は、プラズマ室をマイクロ
波を良く透過する誘電体絶縁物で形成したり、あるいは
少なくともプラズマ室内の同軸線路を誘電体絶縁物で覆
うことにより達成される。
〔作用〕
これらの手段は、以下の作用a〜cを持つている。
a.高透磁率部材で形成した加速電極は、プラズマ室内に
発生している0.1T程度の磁場の大部分を吸収し、イオン
引出し電界のかかつている空間への磁場の漏洩を減少さ
せる。これにより、イオン引出し空間で発生した荷電粒
子に与える影響を少なくすることができ、この部分での
耐放電電圧をあげられる。また、高透磁率部材よりもプ
ラズマに近い部分にイオン出射孔を設けることで、磁場
にトラツプされているプラズマ中のイオンをイオン出射
孔部分に導くことができ、問題なく高密度のイオンを引
出せる。
b.磁場発生手段(永久磁石)をプラズマ室上部の同軸線
路部分に設置することで、プラズマ室周辺の構造物をな
くすることができ、大面積のプラズマ室を実現できる。
また、同軸線路が1つ、あるいは一次元的に並んでいる
場合は、永久磁石と加速電極を高透磁率部材で結合して
磁路を形成することにより、磁場の利用効率を上げるこ
とができる。
c.プラズマを誘電体絶縁物で形成したり、プラズマ室内
の同軸線路を誘電体絶縁物で覆うことで同軸線路部材が
プラズマにさらされなくなり、この部分からのプラズマ
中への金属元素混入を減らし、プラズマの汚染を防げる
と同時に長時間の連続動作が可能になる。
〔実施例〕
本発明の実施例を説明する前に、本発明に用いられるマ
イクロ波イオン源の動作原理を以下に説明する。
第4図は、本発明によるマイクロ波イオン源のプラズマ
室内に発生する電場と磁場の関係を示す。
第4図に於いて、マイクロ波21による電界31は交番電界
で、プラズマ室7に突出した同軸線路の内部導体5aと同
軸型放電箱6の間に発生する。一方、永久磁石より成る
磁場発生手段9による磁力線32は、磁場発生手段9と加
速電極11の高透磁率部材11a間に発生する。加速電極11
のプラズマ室7側に低透磁率部材11bがあるため、磁力
線32は低透磁率部材11bに設けられたイオン出射孔12を
通過することができる。この状態でプラズマ室7内に電
子が存在すると、電子は磁力線32に巻きつくように旋回
運動をしながらマイクロ波電界による加速、減速を受け
る。
このような電子が、プラズマ室7内に導入された試料ガ
ス22分子に衝突し、プラズマが発生する。発生したプラ
ズマ中のイオンも、マイクロ波電界と磁場発生手段9に
よる磁場から相互作用を受けるが、イオンは質量が大き
いため、マイクロ波の交番電界の変化に追従できず、磁
力線に巻きつくように磁力線32にそつて動く。そして、
イオン出射孔12に到達したイオンが、イオンビーム23と
して引出される。
次に、本発明の第1の実施例を第1図により説明する。
本実施例によるイオン源は、マイクロ波発生器1と、該
マイクロ波からのマイクロ波21をプラズマ室7へ供給す
る同軸線路(同軸形状導波管)2と、内部導体より成る
同軸線路導入部5と、同軸型放電箱6と、この同軸型放
電箱6内に形成されるプラズマ室7と、プラズマ室に設
置される誘電体絶縁物8と、永久磁石9より成る磁場発
生手段と、磁気通路10と、磁場中のマイクロ波放電で発
生させたプラズマに電界をかけてイオンを引き出す加速
電極11、及び減速電極13と、接地電極14と、各電極を支
持する絶縁碍子15,16と、プラズマ室7内部に試料ガス
を導入する試料ガス導入パイプ17とで概略構成させる。
そして、本実施例においては、減速電極13を低透磁率部
材で構成し、加速電極11は高透磁率部材と低透磁率部材
の重ね合わせ構造となつている。また、プラズマ室7の
上部で、同軸線路導入部5の周囲に設置される永久磁石
9は、円筒形状で軸方向に磁化されている。極性に関す
る制限はなくどちらをN極としてもよい。しかも、永久
磁石9のマイクロ波を導入する側の端面と加速電極11の
高透磁率部材の周囲を、他の高透磁率部材で結合し、磁
気通路10を形成している。これにより、磁場損失が少な
くなり小形の永久磁石9で良いことになる。更に、プラ
ズマ室7は、同軸型放電箱6内部に誘電体絶縁物8が設
置されて形成され、この誘電体絶縁物8は、プラズマ室
7内の同軸線路導入部5の先端も覆つている。
プラズマ室7内の磁場強度は0.05〜0.1T程度であり、本
イオン源においては、プラズマ室7内にマイクロ波21と
BF3,Ar,O2,N2等の試料ガス22を導入してプラズマを発生
させ、加速電極11に正の電圧、減速電極13に負の電圧を
印加すれば、プラズマからイオンビーム23を引出すこと
ができる。
第2図は第1図に於けるプラズマ室7の回わりのIII部
分の詳細を、第3図は第2図に於けるIV−IV方向から見
た図をそれぞれ示す。
第2図、及び第3図に於いて、加速電極11にはイオン出
射孔12が設けられており、このイオン出射孔12は、直径
3mmの単孔を形成する開口部12aを円周上に6個設けら
れ、かつ、プラズマ室7からイオン引出し方向に向つて
円錐状に開いた形状になつている。また、加速電極11
は、高透磁率部材11aと低透磁率部材11bを重ねた構造で
あり、低透磁率部材11bの厚さ(h)は、イオン出射孔1
2のプラズマ室7側の直径(d)と同程度、即ちh≒d
(=約3mm)にしている。本実施例の場合、高密度プラ
ズマの発生に必要なマイクロ波電力は100W程度で充分で
あり、マイクロ波の同軸線路導入部5を同軸ケーブルに
することも可能である。本実施例によれば、20mA程度の
大電流イオンが得られるイオン源を、第1図に示すよう
に、直径100mm,長さ100mm程度に小型で、低消費電力で
達成できる。又、プラズマ室7部分の同軸線路導入部5
が全て誘電体絶縁物8で覆われているため、この部分か
らのプラズマ中へ金属元素混入を減らすことができ、イ
オン源の長時間動作が可能になる。
なお、第3図から明らかなように、イオン出射孔12は、
同軸線路2の内部導体の延長線上の位置Eからずらした
位置に設置している。
本発明による第2の実施例を第5図により説明する。
本実施例は、均一で大面積、大電流のイオンビームを長
時間引き出すのに好適なイオン源である。
該図に示す如く、本実施例では、マイクロ波21を同軸分
岐線路3で複数本、例えば9本に分岐し、それぞれを同
軸ケーブル4を通してプラズマ室7に供給している。プ
ラズマ室7は1つの部屋になつており、その構成は、永
久磁石9と同軸線路3との組が複数組設置されている他
は、上述の実施例と同様である。永久磁石9は第1の実
施例と同じ筒状のものを、それぞれのマイクロ波導入部
に各同軸ケーブル4を中に通すような形で設置してい
る。永久磁石9の極性は9個すべて同じ向きになつてい
る。
第6図に、マイクロ波導入位置とプラズマ室7の関係を
示す。該図の如く、大面積で均一なプラズマを発生させ
るために、マイクロ波導入位置を対称な形に配置すると
共に、試料ガス導入パイプ17も対称形に配置してある。
第7図にイオン出射孔12とプラズマ室7の位置関係を示
す。該図の如く、イオン出射孔12の単体構造は、第1の
実施例と同じで、1つのマイクロ波導入系に対して複数
個、例えば4個のイオン出射孔12をセツトにし、複数個
のイオン出射孔12を互いに等間隔に配置している。これ
は、各イオン出射孔12から引出されるイオンビーム23の
特性を合わせ、トータルとして大面積で均一なイオンビ
ーム23を得るための方策である。本実施例によれば、総
電流120mA程度の大電流、大面積で特性のそろつた均一
なイオンビームを得ることができる。
上記第2の実施例では、第5図に於いて、永久磁石9の
極性をすべて同じ方向にそろえていたが、これを、1個
ずつ逆方向にし、1つの永久磁石から出た磁場が、とな
りの永久磁石に入るように設置しても、原理的には第2
の実施例と同様の効果を得ることができる。この場合、
第5図に示される磁気通路10が不要となる。
上記第2の実施例は、均一大面積イオンビームの取得を
目的としているが、第2の実施例において、同軸分岐線
路3に分岐先に送るマイクロ波電力をそれぞれ調整する
機構、例えば減衰器24を付加すれば、プラズマ室7内の
プラズマの密度分布を変化させることができ、大面積イ
オンビームの強度分布を制御可能にする効果がある。ま
た、第2の実施例において、プラズマ室7に供給する試
料ガス22の量を、それぞれ独立に制御することによつて
も、同様の効果を得ることができる。
このような本実施例の構成とすることにより、永久磁石
からプラズマ室内に出た磁力線は、加速電極に入つてし
まうため、加速電極と減速電極間の空間に強磁場が存在
しなくなる。このため、高電界によるイオン引出しが可
能となり、容易に大電流イオンビームを得ることができ
る。
又、永久磁石をプラズマ室上部に複数個設置しているた
め、プラズマ室が横方向に任意に広がり、大面積のイオ
ンビームが実現できる。更に、プラズマ室部分のマイク
ロ波同軸線路がすべて誘電体絶縁物でおおわれているた
め、この部分からのプラズマ中への金属元素混入を減ら
すことができ、イオン源の長時間動作が可能になる。
本発明による第3の実施例を第8図により説明する。該
図に示す本実施例も第2の実施例と同様で、大面積、大
電流のイオンビームを長時間引き出すのに好適なイオン
源である。第2の実施例と異なるのは、プラズマ室7の
形状である。第2の実施例ではプラズマ室7が1つの大
きな部屋になつていたが、本実施例では、マイクロ波を
導入する各々の同軸線路5a,5b,5c,……に対し、それぞ
れ同軸線路5a,5b,5cを囲む永久磁石9、プラズマ室7a,7
b,7c……と試料ガス導入パイプ17a,17b,17c,……を対応
させて設置している。マイクロ波21の分岐方法、磁場発
生手段9の設置方法、加速電極11、プラズマ室7a,7b,7c
の構造等は、第2の実施例と同様になつている。
本実施例によれば、その効果は第2の実施例と同様で、
総電流120mA程度の大電流大面積で特性のそろつた均一
なイオンビームを得ることができる。さらに、それぞれ
のプラズマ室7a,7b,7c……に発生させるプラズマの有
無、イオン種、密度などを自由に制御できるようにな
る。その結果、1つのイオン源からいろいろな特性のイ
オンビームを引き出すことが可能になり、本イオン源の
利用分野を広げることができる。
〔発明の効果〕
以上説明した本発明のマイクロ波イオン源によれば、加
速電極が高透磁率部材と低透磁率部材とから成り、該低
透磁率部材がプラズマ室側に配置され、かつ、該低透磁
率部材にイオン出射孔が設けられたり、あるいは加速電
極が磁場吸収部材と磁場非吸収部材とから成り、該磁場
非吸収部材がプラズマ室側に箔置され、かつ、該磁場非
吸収部材にイオン出射孔が設けられているものであるか
ら、高透磁率部材、あるいは磁場吸収部材で形成された
加速電極は、プラズマ室内に発生している0.1T程度の磁
場の大部分を吸収し、イオン引出し電界のかかつている
空間への磁場の漏洩を減少させ、これにより、イオン引
出し空間で発生した荷電粒子に与える影響を少なくする
ことができ、この部分での耐放電電圧が上げられるた
め、高電界によるイオンの引出しが可能で、大電流のイ
オンビームを長時間引出せるし、高透磁率部材、あるい
は磁場吸収部材よりもプラズマに近い部分にイオン出射
孔を設けることで、磁場にトラツプされているプラズマ
中のイオンをイオン出射孔部分に導くことができ、問題
なく高密度のイオンを引出すことができる。
また、磁場発生手段が同軸線路の周囲に設置されると共
に、該磁場発生手段と加速電極とを囲むように磁気通路
を配置し、前記磁場発生手段、磁気通路、及び加速電極
からなる磁気通路を形成したり、あるいはプラズマ室を
1つとし、この1つのプラズマ室へのマイクロ波導入口
を複数設けると共に、各マイクロ波導入口に同軸線路
と、該同軸線路の周囲に設置された磁場発生手段とをそ
れぞれ設けたり、プラズマ室を複数個並列に設置し、該
各々のプラズマ室に同軸線路と、該同軸線路の周囲に設
置された磁場発生手段とを独立に設けたものであるか
ら、磁場発生手段(永久磁石)をプラズマ室上部の同軸
線路部分に設置することで、プラズマ室周辺の構造物を
無くすことができ、大面積のプラズマ室を実現できる。
また、同軸線路が1つ、あるいは一次元的に並んでいる
場合は、永久磁石と加速電極を高透磁率部材、あるいは
磁場吸収部材で結合して磁路を形成することにより、磁
場の利用効率を上げることができる。
さらに、プラズマ室をマイクロ波を良く透過する誘電体
絶縁物で形成したり、あるいは少なくともプラズマ室内
の同軸線路を誘電体絶縁物で覆ったものであるから、プ
ラズマ室部分のマイクロ波同軸線路が全て誘電体絶縁物
で覆われているため、この部分からのプラズマ中への金
属元素混入を減らすことができ、イオン源の長時間動作
が可能になる等優れた効果のあるマイクロ波イオン源が
提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のマイクロ波イオン源の第1の実施例を
示す断面図、第2図は第1図のIIIの部分の詳細断面
図、第3図は第2図に於いてIV−IV方向に見た平面図、
第4図は本発明のマイクロ波イオン源における動作原理
を説明するための断面図、第5図は本発明のマイクロ波
イオン源の第2の実施例を示す断面図、第6図は第5図
に於いてVI−VI方向に見た断面図、第7図は第5図に於
いてVII−VII方向に見た断面図、第8図は本発明のマイ
クロ波イオン源の第3の実施例を示す断面図である。 1……マイクロ波発生器、2……同軸線路、3……同軸
分岐線路、4……同軸線路、5……同軸線路導入部、5a
……同軸線路内部導体、6……同軸型放電箱、7……プ
ラズマ室、8……誘電体絶縁物、9……永久磁石、10…
…磁気通路、11……加速電極、11a……加速電極の高透
磁率部分、11b……加速電極の低透磁率部分、12……イ
オン出射孔、12a……開口部、13……減速電極、14……
接地電極、15……絶縁碍子、16……絶縁碍子、17……試
料ガス導入パイプ、21……マイクロ波、22……試料ガ
ス、23……イオンビーム、24……減衰器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 孝義 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 雨宮 健介 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−108428(JP,A)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波源と、該マイクロ波源からのマ
    イクロ波をプラズマ室へ供給する同軸線路と、前記プラ
    ズマ室に磁場を発生させる磁場発生手段と、前記磁場中
    のマイクロ波放電で発生させたプラズマにイオン引出し
    電界をかけてイオンを引き出す加速電極、及び減速電極
    とを備えたマイクロ波イオン源において、 前記加速電極は高透磁率部材と低透磁率部材とから成
    り、該低透磁率部材が前記プラズマ室側に配置され、か
    つ、該低透磁率部材にイオン出射孔が設けられているこ
    とを特徴とするマイクロ波イオン源。
  2. 【請求項2】前記イオン出射孔は、前記プラズマ室側に
    開口部を有し、この開口部よりイオン引出し方向に向っ
    て円錐状に開いた形状となっていることを特徴とする請
    求項1記載のマイクロ波イオン源。
  3. 【請求項3】前記イオン出射孔を、前記同軸線路の内部
    導体延長線上の位置からずらした位置に配置したことを
    特徴とする請求項1、又は2記載のマイクロ波イオン
    源。
  4. 【請求項4】1本の前記同軸線路に対し前記イオン出射
    孔を複数個設置することを特徴とする請求項1、2、又
    は3記載のマイクロ波イオン源。
  5. 【請求項5】前記低透磁率部材の厚さhと前記イオン出
    射孔の開口部の直径dとの間に、h≒dの関係があるこ
    とを特徴とする請求項1、又は2記載のマイクロ波イオ
    ン源。
  6. 【請求項6】マイクロ波源と、該マイクロ波源からのマ
    イクロ波をプラズマ室へ供給する同軸線路と、前記プラ
    ズマ室に磁場を発生させる磁場発生手段と、前記磁場中
    のマイクロ波放電で発生させたプラズマにイオン引出し
    電界をかけてイオンを引き出す加速電極、及び減速電極
    とを備えたマイクロ波イオン源において、 前記磁場発生手段は、前記同軸線路の周囲に設置される
    と共に、該磁場発生手段と前記加速電極とを囲むように
    磁気通路を配置し、前記磁場発生手段、磁気通路、及び
    加速電極からなる磁気通路を形成することを特徴とする
    マイクロ波イオン源。
  7. 【請求項7】マイクロ波源と、該マイクロ波源からのマ
    イクロ波をプラズマ室へ供給する同軸線路と、前記プラ
    ズマ室に磁場を発生させる磁場発生手段と、前記磁場中
    のマイクロ波放電で発生させたプラズマにイオン引出し
    電界をかけてイオンを引き出す加速電極、及び減速電極
    とを備えたマイクロ波イオン源において、 前記プラズマ室を1つとし、この1つのプラズマ室への
    マイクロ波導入口を複数設けると共に、各マイクロ波導
    入口に同軸線路と、該同軸線路の周囲に設置された磁場
    発生手段とをそれぞれ設けたことを特徴とするマイクロ
    波イオン源。
  8. 【請求項8】マイクロ波源と、該マイクロ波源からのマ
    イクロ波をプラズマ室へ供給する同軸線路と、前記プラ
    ズマ室に磁場を発生させる磁場発生手段と、前記磁場中
    のマイクロ波放電で発生させたプラズマにイオン引出し
    電界をかけてイオンを引き出す加速電極、及び減速電極
    とを備えたマイクロ波イオン源において、 前記プラズマ室を複数個並列に設置し、該各々のプラズ
    マ室に同軸線路と、該同軸線路の周囲に設置された磁場
    発生手段とを独立に設けたことを特徴とするマイクロ波
    イオン源。
  9. 【請求項9】前記複数個の同軸線路の各々に、マイクロ
    波調整機構を設けたことを特徴とする請求項7、又は8
    記載のマイクロ波イオン源。
  10. 【請求項10】前記プラズマ室への試料ガス導入系を複
    数個設け、各試料ガス導入系の試料ガス流量をそれぞれ
    独立に制御することを特徴とする請求項7、又は8記載
    のマイクロ波イオン源。
  11. 【請求項11】マイクロ波源と、該マイクロ波源からの
    マイクロ波をプラズマ室へ供給する同軸線路と、前記プ
    ラズマ室に磁場を発生させる磁場発生手段と、前記磁場
    中のマイクロ波放電で発生させたプラズマにイオン引出
    し電界をかけてイオンを引き出す加速電極、及び減速電
    極とを備えたマイクロ波イオン源において、 前記加速電極は磁場吸収部材と磁場非吸収部材とから成
    り、該磁場非吸収部材が前記プラズマ室側に配置され、
    かつ、該磁場非吸収部材にイオン出射孔が設けられてい
    ることを特徴とするマイクロ波イオン源。
  12. 【請求項12】マイクロ波源と、該マイクロ波源からの
    マイクロ波をプラズマ室へ供給する同軸線路と、前記プ
    ラズマ室に磁場を発生させる磁場発生手段と、前記磁場
    中のマイクロ波放電で発生させたプラズマにイオン引出
    し電界をかけてイオンを引き出す加速電極、及び減速電
    極とを備えたマイクロ波イオン源において、 前記プラズマ室内に前記同軸線路の先端を突出させ、か
    つ、少なくとも前記プラズマ室内の同軸線路を誘電体絶
    縁物で覆ったことを特徴とするマイクロ波イオン源。
  13. 【請求項13】マイクロ波源と、該マイクロ波源からの
    マイクロ波をプラズマ室へ供給する同軸線路と、前記プ
    ラズマ室に磁場を発生させる磁場発生手段と、前記磁場
    中のマイクロ波放電で発生させたプラズマにイオン引出
    し電界をかけてイオンを引き出す加速電極、及び減速電
    極とを備えたマイクロ波イオン源において、 前記プラズマ室を誘電体絶縁物で形成したことを特徴と
    するマイクロ波イオン源。
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