JPH072775U - 熱交換器のコア - Google Patents
熱交換器のコアInfo
- Publication number
- JPH072775U JPH072775U JP3441793U JP3441793U JPH072775U JP H072775 U JPH072775 U JP H072775U JP 3441793 U JP3441793 U JP 3441793U JP 3441793 U JP3441793 U JP 3441793U JP H072775 U JPH072775 U JP H072775U
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- JP
- Japan
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- layer
- alloy layer
- core
- plate
- brazing
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- Pending
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- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 熱交換コアのプレートを、保護層、芯材、保
護層、ろう材層の4層でなるクラッド材とし、プレート
をろう付けすることによりろう材層がろう付け部分に誘
導されて残存層が薄くなっても、その下面の保護層によ
り芯材の腐食を防ぐ。 【構成】 熱交換コア10はプレート2を重ね合わせて
形成される。プレート2はAl−Zn合金層a、Al−
Mn合金層b、Al−Zn合金層c、Al−Si合金層
dの4層のクラッド材で、b層が芯材、d層がろう材で
ある。ろう材層dが溶融してろう付け個所に誘導されて
薄くなっても、その下面の保護層c層により芯材b層は
保護されるので、耐食性のすぐれた熱交換コアとなる。
護層、ろう材層の4層でなるクラッド材とし、プレート
をろう付けすることによりろう材層がろう付け部分に誘
導されて残存層が薄くなっても、その下面の保護層によ
り芯材の腐食を防ぐ。 【構成】 熱交換コア10はプレート2を重ね合わせて
形成される。プレート2はAl−Zn合金層a、Al−
Mn合金層b、Al−Zn合金層c、Al−Si合金層
dの4層のクラッド材で、b層が芯材、d層がろう材で
ある。ろう材層dが溶融してろう付け個所に誘導されて
薄くなっても、その下面の保護層c層により芯材b層は
保護されるので、耐食性のすぐれた熱交換コアとなる。
Description
【0001】
この考案は、例えば内燃機関のオイルクーラ等に用いられる熱交換器のコアに 関し、特にそれを構成するプレートの材質に関する。
【0002】
例えば内燃機関のオイルクーラ等に用いられる熱交換器には、皿形のプレート を重ね合わせてろう付けにより固着し、プレート間に形成される空室をオイル又 は冷却水の流路とした熱交換コアを備えるものが知られている。この例として、 実開平3−30075号公報に開示されたものは、中央開口を有する一対の環状 皿形のプレートを交互に同じ向きに所要枚数を重ね合わせ、層状に偏平な空室を 形成させてこの空室を交互にオイルおよび冷却水の流路とするものであり、いわ ゆるハウジングレス型と称される形式のものである。
【0003】 また実開平4−10265号公報に開示された熱交換器のコアは、中央開口を 有する一対の皿形プレートを向かい合わせに重ね合わせて偏平な空室を形成し、 これらを一定間隔をおいて連結し、空室内を例えばオイル流路、その外周を冷却 水流路としたもので、いわゆる多板型と称される形式のものである。
【0004】 これらの熱交換器のコアには、ステンレス鋼板等を用いていたが、軽量化を目 的としてアルミニウム系金属が用いられるようになっている。そのプレートの材 料として従来は例えばJIS合金番号7072(Al−Zn合金)、3003( Al−Mn合金)、BA4045(Al−Si合金)の3層でなるクラッド材の 板が用いられていた。(以下合金名は数字のみで記し、金属名はアルミニウムを Al、亜鉛をZn、シリコンをSiと記す。)
【0005】 上記のクラッド材のAl−Mn合金層は芯材であり、Al−Si合金層はろう 材である。
【0006】
上記のプレートを重ね合わせると、プレートの一方の表面には耐食性の強いA l−Zn合金層が存在するが他方の表面のAl−Si合金層は溶融してろう付け すべきプレートの接合部へ誘導されるので、芯材の表面にはAl−Si合金が薄 く残存する程度となる。
【0007】 このAl−Si合金はSiが粒界に偏析することにより腐食を受けやすいうえ 、この層が薄いから芯材のAl−Mn層は十分な保護層を持たず、流体によって 腐食を受ける。この傾向は流体がオイルと水の場合水側に著しく、流速の激しい 場所では特に腐食が大で時には穴あきとなり洩れやオイルと水の混合を生ずる。
【0008】
この考案の熱交換コアは、それを構成するプレートに、Al−Zn合金層、A l−Mn合金層、Al−Zn合金層およびAl−Si合金層を順次に重ねた4層 でなりAl−Mn合金層を芯材としたクラッド材を用いたものであり、上記Al −Si合金層でプレートの接合部をろう付けするものである。
【0009】
この考案の熱交換コアは、プレートを互に重ね合わせ、ときにはさらに周縁を かしめてろう付けにより固着して形成される。このプレートはAl−Si合金層 がろう材として流出し、プレート表面に残存するAl−Si合金層がきわめて薄 くなったときでも、その下面で芯材のAl−Mn合金層との間にAl−Zn合金 層が存在するから、残存したAl−Si合金層が腐食した場合でも芯材はAl− Zn合金層により保護され腐食の進行が阻止される。
【0010】
図2に示す熱交換器コア1はプレート2を重ね合わせて空室10を形成したも のである。プレート2は、図3、図4に示すように中央開口3を有し、内周縁 、外周縁に周縁フランジ4、5を有する環状皿形をなしており、さらに底面の同 心円上に90゜毎に開口6を設け、そのうち対向する二つの開口6に開口フラン ジ7を設けたものである。また空室10内の流路に乱流を生じさせる小突起8を 多数設ける。プレート2は図2のX−X線方向のものとY−Y線方向のものとを 90゜転向して一対とし、交互に重ね合わせることにより、偏平な空室10が層 状に形成され、開口フランジ7により交互に連通する2種の流体の流路が形成さ れ、図2の熱交換コア1が構成される。
【0011】 プレート2の材料は図1(図2のZ部分)に示すようにクラッド層a、b、c 、dで成っており、芯材bは3003(Al−Mn合金)であり、その両面のa 、c層は耐食性の優れた7072(Al−Zn合金)である。それらの一方面に 4045(Al−Si合金)層を有する。4045層はプレート2を重ね合わせ て、ろう付けするとき溶融してろう材となり2枚のプレートの接合部に誘導され る。従ってプレート2が流体と触れる面にはきわめて薄く残存することとなる。
【0012】 上記の図1〜図4に示す例はハウジングレス型の熱交換コア1である。図5に 多板型の熱交換コア11の例を示す。中央開口3を有する1対のプレート12、 13は互に向かい合わせに重ねられて周縁をかしめられて空室14を形成する。 各空室14はプレート12、13に形成した開口フランジ15、16を嵌合する ことにより連通し例えばオイルの流路となり、その外周が冷却水で包囲される。 プレート12は図1と同じa、b、c、d層のクラッド材でなり、プレート13 はd、c、b、a層のクラッド材でなる構成である。
【0013】
この考案の熱交換コアはプレートが上記4層で成るので、Al−Si合金層が プレートの接合部にろう材として誘導され、Al−Si合金の表面層はきわめて 薄い層になっても、その下面にAl−Zn合金層が存在し、芯材のAl−Mn合 金層を保護するから、耐食性の強い熱交換コアとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の要部を示す断面図。
【図2】この考案の実施例を示す断面図。
【図3】図2の実施例のプレート平面図。
【図4】図3のプレートの断面(X−Y線)図。
【図5】他の実施例のプレートの要部の断面図。
2、12、13 プレート 10、14 空室 a、c Al−Zn合金層 b Al−Mn合金層 d Al−Si合金層
Claims (1)
- 【請求項1】 皿状のプレートを重ね合わせ、ろう付け
により固着して形成した偏平な空室を流体の流路とする
熱交換器のコアにおいて、前記プレートを、アルミニウ
ムー亜鉛合金層、アルミニウムーマンガン合金層、アル
ミニウムー亜鉛合金層およびアルミニウムーシリコン合
金層を順次に重ね、前記アルニミウムーマンガン合金層
を芯材とした4層のクラッド材とし、前記アルミニウム
ーシリコン合金層をろう材としてプレートをろう着した
ことを特徴とする熱交換器のコア。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3441793U JPH072775U (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 熱交換器のコア |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3441793U JPH072775U (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 熱交換器のコア |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH072775U true JPH072775U (ja) | 1995-01-17 |
Family
ID=12413629
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3441793U Pending JPH072775U (ja) | 1993-05-31 | 1993-05-31 | 熱交換器のコア |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH072775U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014115048A (ja) * | 2012-12-12 | 2014-06-26 | Mahle Filter Systems Japan Corp | 多板積層式熱交換器及びそのコアプレート |
-
1993
- 1993-05-31 JP JP3441793U patent/JPH072775U/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014115048A (ja) * | 2012-12-12 | 2014-06-26 | Mahle Filter Systems Japan Corp | 多板積層式熱交換器及びそのコアプレート |
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