JPH0727743A - 非破壊検査装置 - Google Patents

非破壊検査装置

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JPH0727743A
JPH0727743A JP5195126A JP19512693A JPH0727743A JP H0727743 A JPH0727743 A JP H0727743A JP 5195126 A JP5195126 A JP 5195126A JP 19512693 A JP19512693 A JP 19512693A JP H0727743 A JPH0727743 A JP H0727743A
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magnetic
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JP5195126A
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English (en)
Inventor
Yuichi Hisagai
裕一 久貝
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】被検査物Sに内在する欠陥または異物を非破壊
で検出することができる非破壊検査装置であって、磁気
的に安定した検査領域を画成する磁気遮蔽容器1と、磁
気遮蔽容器1内に磁界を発生する磁界発生手段と、被検
査物Sにより検査領域内に発生した磁界の変動をSQU
IDにより検出する複数の磁気センサ21 〜2nと、検
査領域内に被検査物S標準を置いた時の磁界の変動を画
像情報として格納する第1格納手段4aと、検査領域内
に被検査物Sを置いた時の磁界の変動を画像情報として
格納する第2格納手段4bと、第1および第2の格納手
段の画像情報を比較して、被検査物Sに含まれる異常を
検出する情報処理装置5とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非破壊検査装置に関す
る。より詳細には、本発明は、被検査物に含まれる異物
や欠陥を極めて高感度に検出でき、且つ、静止した異形
の被検査物に対してもその検出動作が有効な新規な非破
壊検査装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機や宇宙機器等の苛酷な条件で使用
される金属あるいはセラミックス等の部材では、極めて
微細な異物の混入や欠陥の発生が重大な障害の原因にな
る場合がある。従って、この種の部材に対しては製造工
程における厳重な品質管理や、定期的な分解点検並びに
保守および交換が厳しく実施されている。
【0003】しかしながら、種々のセラミックス製ある
いは金属製の部材では、材料自体の厚さが大きかったり
変則的な形状をしているために、特に材料内部で発生し
た欠陥や内部に含まれている微小な異物を検出すること
が非常に難しい。従って、実際に実施できる検査は、作
業者による目視や音響的な検査に止まり、被検査物の内
部の状態については充分な検査することができなかっ
た。また、作業効率も極めて低い。このため、安全性が
要求される部材は、その部材の寿命の遙か前に定期的に
交換する等しており、維持費上昇の原因となっていた。
【0004】また、この種の部材の製造工程では、製品
の全数に対して検査を行うことが望ましいが、実際に
は、製品の全数を内部まで精度良く且つ効率良く非破壊
検査する方法はまだ実現されていない。このため出荷す
る製品の品質は、僅かな数の抜取り試料に対する破壊検
査等によって類推する他はなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、異形の
または塊状の部材に内在する微小な異物や欠陥を効率良
く検出することが多くの分野で求められているが、実際
にこのような要求に対応できるような検査装置は開発さ
れていない。そこで、本発明は、これらの要求に答えら
れる新規な検査装置を提供することをその目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に従う
と、磁気的に安定した検査領域を画成する磁気遮蔽容器
と、該磁気遮蔽容器内に磁界を発生する磁界発生手段
と、該検査領域内で被検査物により発生した磁界の変動
をSQUIDにより検出する複数の磁気センサと、該検
査領域内に標準の被検査物を置いた時の磁界の変動を画
像情報として格納する第1格納手段と、該検査領域内に
被検査物を置いた時の磁界の変動を画像情報として格納
する第2格納手段と、該第1および第2の格納手段に格
納された画像情報を比較して両者の差異を検出する情報
処理装置とを備えることを特徴とする非破壊検査装置が
提供される。
【0007】
【作用】本発明に係る検査装置は、被検査物に内在する
異物や欠陥により生じる微小な磁界の変化を高感度な磁
束センサであるSQUIDにより磁界の変化として検出
できるように構成されており、特に、静止した被検査物
に対して有効な検査を実施できるように構成されている
点にその主要な特徴がある。
【0008】即ち、外部磁界の影響を遮断する磁気遮蔽
容器により画成された検査領域内に所定の磁界を発生さ
せた上でその磁界中に被検査物を置くと、被検査物の磁
化率または透磁率等に応じて磁界に一定の変化が生じ
る。更に、その被検査物に異物または欠陥が含まれてい
た場合、その異物または欠陥の存在により磁界の変化は
正常な場合とは異なったものになる。従って、被検査物
による磁界の変化をSQUIDにより観測し、予め正常
であることが判っている被検査物の測定結果と検査対象
である被検査物の測定結果とを比較すれば、極めて精密
に異常の存在を検出することができる。尚、標準試料の
測定結果は、例えば、まず検査を行って測定結果を記録
した後に破壊検査により異常の有無を確認し、正常であ
ることが確認された試料に対応する測定結果を用いれば
よい。
【0009】以上のように構成された本発明に係る非破
壊検査装置では、SQUIDを用いた磁気センサが通常
の磁気センサでは到底検出することができない10-14
スラ程度までの高感度を有することから、極めて精密な
検査を非破壊で行うことができる。
【0010】また、本発明に係る非破壊検査装置は、S
QUIDを用いた高感度な磁気センサを複数備えている
ので、被検査物により変化の生じた検査領域内の磁界を
画像情報として検出することができ、更に、この画像情
報を格納する手段を複数備えている。従って、予め異常
がないことが判っている標準試料に対する検査結果をひ
とつの格納手段に格納しておき、被検査物に対する磁界
測定により抽出した画像情報と比較することにより、迅
速且つ正確な異常の検出が行える。また、この異常の検
出は、単に異物や欠陥の有無だけではなく、その位置あ
るいは分布まで検出することができる。尚、ここでいう
『複数の』の格納手段とは、ひとつのメモリ上の異なる
領域等も含んでいる。
【0011】更に、磁気センサの数を増加させ、且つ、
適切に配置することにより、3次元的な画像情報を使用
したり、時間的な変化をも含めて検査することも可能で
ある。従って、例えば、焼成前のセラミックスのグリー
ンシート等の検査やその品質管理にも好適に使用でき
る。
【0012】本発明に係る非破壊検査装置においては、
外部磁界およびその変動で検査領域の磁界が擾乱されな
いように、磁気遮蔽機能を有する部材で検査領域が画成
されている。具体的には、例えばパーマロイ等により構
成することができる。
【0013】更に、本発明の好ましい実施態様に従う
と、検査領域に対する外部磁界の影響を監視するための
磁気センサを別途設けることにより、検査結果の信頼性
をより向上させることができる。
【0014】また更に、磁気センサとして、電流の伝播
方向が互いに反対になるような1対以上のピックアップ
コイルを含む磁束トランスを備えたグラジオメータを使
用して検査結果の信頼性を更に向上させることができ
る。
【0015】本発明の他の実施態様に従うと、上記磁束
センサとしてのSQUIDは、酸化物超電導薄膜により
形成されたものを使用することが好ましい。この種の超
電導体は廉価な液体窒素で有効な超電導特性を発揮する
ので、低いランニングコストで使用することができ、取
扱いも容易である。
【0016】以下、実施例を挙げて本発明をより具体的
に説明するが、以下の開示は本発明の一実施例に過ぎ
ず、本発明の技術的範囲を何ら限定するものではない。
【0017】
【実施例】図1は、本発明に係る検査装置の基本的な構
成を模式的に示す図である。
【0018】同図に示すように、この検査装置は、検査
領域を画成する磁気遮蔽容器1と、磁気遮蔽容器1内に
配置された複数の磁気センサ21 〜2n と、磁界発生手
段3とを備えている。更に、この非破壊検査装置は、磁
気センサ21 〜2n により検出された検査領域の磁界の
状態を画像情報として格納する格納手段4と、格納手段
4内の画像情報を処理するための情報処理装置5とを備
えている。格納手段4は、少なくとも2つの異なる画像
情報を格納するための格納領域4a、4bを含む複数の
格納領域を備えている。
【0019】図2は、図1に示した検査装置で使用でき
るSQUIDを用いた磁気センサの基本的な構成を示す
図である。
【0020】所謂SQUIDは単体でも磁束センサとし
て機能するが、図2(a) に示すように、磁束トランス21
を付加することにより感度を向上させることができる。
磁束トランス21およびSQUID22を収容した断熱容器
24には、例えば液体窒素などの冷却媒体23が満たされて
いる。尚、この図ではひとつの断熱容器24に唯ひとつの
SQUID22および磁束トランス21を収容しているが、
実際には、ひとつの容器に複数の磁気センサを収容した
ものを使用した方が取扱いは容易である。
【0021】更に、図2(b) に示すように、グラジオメ
ータを用いて磁気センサを構成してもよい。即ち、同図
に示した磁気センサは、基本的には図2(a) と同じ構成
であるが、ここで使用されている磁束トランス21aは、
互いに反対向きに巻かれた1対のピックアップコイルを
備えている。従って、環境磁界の変動等に起因する検査
領域のバックグラウンドの変動を相殺させることができ
る。
【0022】図3は、図1に示した非破壊検査装置の動
作原理を説明するための模式図である。
【0023】図3(a) に示すように、磁界発生用コイル
等の磁界発生手段3により発生したほぼ一様な磁界B内
に被検査物が存在するとき、被検査物Sの磁化率または
透磁率に応じて磁界Bは一定の状態で安定する。更に、
図3(b) に示すように被検査物Sに欠陥Xがあったり、
図3(c) に示すように非検査物S内に異物Yが含まれて
いた場合、形成される磁界は、欠陥Xまたは異物Yの磁
化率または透磁率に応じて異なったものとなる。
【0024】以上のような構成要素を備えた図1の非破
壊検査装置では、まず、欠陥または異物の混入が全く無
いことが予め判っている標準試料を検査装置にセットし
て、標準試料によって生じる磁界の変化を測定する。前
述のように、この検査装置は複数の磁気センサを備えて
おり、測定結果は画像情報として、格納手段4の特定の
領域、例えば格納領域4aに格納される。続いて、検査
装置に被検査物をセットして磁界の変化を測定する。こ
の測定結果は、格納手段の他の領域、例えば格納領域4
bに格納される。
【0025】情報処理装置5は、格納領域4aに格納さ
れた画像情報と、格納領域4bに格納された画像情報と
を比較し、所定の範囲で両者が実質的に一定していれば
被検査物には異常がなかったものと判断する。また、格
納領域4aに格納された画像情報と格納領域4bに格納
された画像情報とを比較して相違があった場合はその相
違が被検査物の異常に対応している。ここで、磁界の状
態は画像情報として処理されているので、適切なユーザ
インターフェイスを介して異常箇所を表示すれば、被検
査物における欠陥または異物の有無のみならずその存在
位置や分布、更に、異常の種類等を特定することができ
る。
【0026】図4は、本発明に係る非破壊検査装置の他
の構成例を示す図である。尚、図中で図1に示した非破
壊検査装置と共通の構成要素には共通の参照番号を付し
ている。
【0027】この検査装置の基本的な構成は図1に示し
た非破壊検査装置と共通だが、図4(a) 、(b) に示すよ
うに、この装置は水平なマトリックス状に縦横各4列に
配列された磁気センサ2-11 〜2-14 、2-21 〜2-
24 、2-31 〜2-34 、2-31 〜2-34 を備えている。
このような構成により、検査領域内の磁界の状態を3次
元的な画像情報として観測することが可能になる。尚、
この場合、測定結果の処理も、高次情報の処理ができる
並列型の情報処理装置を使用することにより測定結果の
判定を極めて高速に行うことができる。また、いわゆる
ニューロン型の情報処理装置を使用することにより、判
定の際の標準となる格納情報の抽出が容易になると共に
各試料に対する判定結果も有効性の高いものとなる。
【0028】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る非破壊検査装置は、静止した異形の被検査物に対し
て、その形状を問わず、極めて微細な欠陥あるいは異物
の検出を迅速に行うことができる。また、この装置によ
れば、欠陥の有無だけではなく、欠陥の位置や分布の検
出もできる。従って、通常の非破壊検査用途の他、製造
工程における全量検査等にも適用することができる。
【0029】また、センサであるSQUIDを超電導臨
界温度の高い酸化物超電導材料を用いて構成することに
より、廉価で供給の安定した液体窒素を用いて検査を実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非破壊検査装置の基本的な構成を
示す図である。
【図2】本発明に係る非破壊検査装置において好適に使
用することができる磁気センサの構造を示す図である。
【図3】本発明に係る非破壊検査装置の動作を説明する
ための図である。
【図4】本発明に係る非破壊検査装置の、他の構成例を
示す図である。
【符号の説明】
1・・・磁気遮蔽容器、 21 〜2n 、201 〜20n ・・・磁気センサ、 21、21a・・・磁束トランス、 22・・・SQUID、 23・・・断熱容器、 24・・・冷却媒体、 3・・・磁界発生手段、 4・・・画像情報格納手段、 4a、4b・・・格納領域、 5・・・情報処理装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気的に安定した検査領域を画成する磁気
    遮蔽容器と、該磁気遮蔽容器内に磁界を発生する磁界発
    生手段と、該検査領域内で被検査物により発生した磁界
    の変動をSQUIDにより検出する複数の磁気センサ
    と、該検査領域内に標準の被検査物を置いた時の磁界の
    変動を画像情報として格納する第1格納手段と、該検査
    領域内に被検査物を置いた時の磁界の変動を画像情報と
    して格納する第2格納手段と、該第1および第2の格納
    手段に格納された画像情報を比較して両者の差異を検出
    する情報処理装置とを備えることを特徴とする非破壊検
    査装置。
JP5195126A 1993-07-12 1993-07-12 非破壊検査装置 Pending JPH0727743A (ja)

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Effective date: 20021119