JPH07276971A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JPH07276971A
JPH07276971A JP9374194A JP9374194A JPH07276971A JP H07276971 A JPH07276971 A JP H07276971A JP 9374194 A JP9374194 A JP 9374194A JP 9374194 A JP9374194 A JP 9374194A JP H07276971 A JPH07276971 A JP H07276971A
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JP
Japan
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opening
air
door
bypass passage
temperature control
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JP9374194A
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Inventor
Masami Nohara
正美 野原
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造で、暖房時の風量の確保を行うこ
とのできる車両用空調装置を提供する。 【構成】 エバポレータ及びミックスドアをバイパスす
るバイパス通路を形成し、このバイパス通路を暖房運転
時に開放するようにしたことによって、通気抵抗となる
エバポレータ及びミックスドアを迂回する空気流路を確
保でき、また前記バイパス通路を、前記温調ユニットの
ケース側面の前記冷却用熱交換器の上流側に位置する部
分に形成された上流側開口部と、前記温調ユニットのケ
ースの側面の前記ミックスドアと前記加熱用熱交換器の
間に位置する部分に形成された下流側開口部とを前記温
調ユニットのケースと別体に形成されたカバーで覆うこ
とによって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、極寒地で使用される
建設機械等の車両に搭載され、冷却用熱交換器をバイパ
スするバイパス通路を有する車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】冷却用熱交換器をバイパスするバイパス
通路を有する従来の車両用空調装置としては、先ず特開
昭62−23810号公報に開示される車両用空調装置
があげられる。この車両用空調装置は、極度の湿度の低
下を防止する目的で、冷却用熱交換器(エバポレータ)
を迂回する迂回路と、この迂回路を開閉する湿度調整ド
アを設けたもので、エバポレータにおいて除湿される空
気量と、エバポレータを迂回する空気量を湿度調整ドア
にて分配して吹出空気の湿度を調整するようにしたもの
である。
【0003】また、特開平2−102815号公報に開
示される車両用空調装置は、内気循環モードで除湿を行
った場合、エバポレータに氷が付着して通気抵抗が大き
くなることを防止するために、エバポレータを迂回する
バイパス通路を形成すると共に、切り換えドアによって
このバイパス通路を開閉するもので、各センサによって
エバポレータ凍結状態、内気循環状態、外気温度が所定
温度より低温状態が検知されると、インテークドアを介
して外気が導入され、さらにバイパス通路が開放され
て、低温の外気が通風抵抗の少ないバイパス通路を通っ
て車室内に送風されることから、車室内に導入される風
量を確保できるものである。
【0004】さらに、特開昭62−71717号公報に
開示される車両用空調装置は、窓ガラスの曇り除去ある
いは防止を行いながらなお足元にも充分な温風を供給
し、暖房感を向上させることを目的とするもので、エバ
ポレータを内設した第1ダクトと、エバポレータをバイ
パスする第2ダクトを設けると共に、第1ダクトと第2
ダクトを跨ぐようにヒータコアを配し、さらに第2ダク
トを開閉する第2ダクト開閉用ダンパ手段とを設けたこ
とにある。これによって、デフヒータモード時には、エ
バポレータをバイパスする第2ダクトに導入された空気
はそのままヒータコアにより加熱され、さらにエバポレ
ータにより除湿されないことから、第2ダクトにおいて
は温度の高く湿度の高い温風が得られる。さらに、第1
ダクトにおいては、デフドスタ吹出口から、エバポレー
タを通過して除湿冷却され、さらにヒータコアによって
加熱された空気が吹き出すので、窓ガラスの曇り除去、
防止が行えるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、極寒地
で使用される建設機械等の車両においては、作業環境の
向上のため、前記建設機械等の車両に搭載される空調装
置に対して暖房時の風量確保が要望されるが、生産数量
の関係上専用のシステムを設定することができないた
め、なるべく安価に暖房時の風量確保を達成することが
望まれ、通気抵抗となるエバポレータを迂回するバイパ
ス通路を形成することが考えられた。
【0006】これに対して、特開昭62−23810号
公報に開示される引例は、バイパス通路を有するもの
の、暖房時において、降雨時や降雪時における車室内の
湿度が高い場合には、湿度調整ドア(バイパスドア)が
閉扉してバイパス通路を閉鎖してしまうため、暖房時の
風量を確保できないという問題点がある。
【0007】また、特開平2−102815号公報に開
示される引例は、除湿暖房運転時においてエバポレータ
の凍結の恐れが有る場合に、バイパス通路を開放して低
温の外気をバイパス通路を介して車室内に導入し、ウィ
ンドウの曇りを防止するもので、エバポレータの凍結の
恐れのない最大暖房時においては、通常バイパス通路は
閉鎖されるため、暖房時の風量を確保できないという問
題点がある。
【0008】さらに、特開昭62−71717号公報に
開示される引例は、ヒートモード時においてバイパス通
路はダンパによって閉扉されることを開示しているため
に、暖房時の風量を確保できないという問題点を有して
いる。
【0009】さらに、上記特開昭62−23810号公
報及び特開平2−102815号公報に開示される引例
においては、バイパス通路を通過することでエバポレー
タをバイパスした外気若しくは内気は、エバポレータの
後流側で、エバポレータを通過して冷却除湿された空気
と混合され、さらにこの混合された空気をヒータコアを
通過する空気とバイパスする空気にミックスドアにて分
配することから、吹出空気の熱条件の設定が複雑となる
ため、各空調制御機器の制御因子の設定が難しくなると
いう問題点がある。
【0010】このために、この発明は、簡単な構造で、
暖房時の風量を確保することのできる車両用空調装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】しかして、請求項1記載
の発明によれば、送風機、この送風機の可動によって内
気若しくは外気を吸入する空気吸入口、この空気吸入口
を選択するインテークドアを有するインテークユニット
と、モードドアによって適宜開閉される吹出口を有する
吹出ユニットとの間に配され、前記インテークユニット
から送られる空気を冷却する冷却用熱交換器と、前記空
気を加熱する加熱用熱交換器と、前記冷却用熱交換器を
通過した空気を前記加熱用熱交換器を通過する空気とバ
イパスする空気とに振り分けるミックスドアとを具備す
る温調ユニットを有する車両用空調装置において、前記
温調ユニットに、前記冷却用熱交換器及び前記ミックス
ドアを迂回し、前記冷却用熱交換器の上流側と前記加熱
用熱交換器の上流側とを連通するバイパス通路と、この
バイパス通路に配され、同一駆動源によって前記ミック
スドアと連動するバイパス通路開閉手段とを設け、前記
バイパス通路は、前記温調ユニットのケース側面の前記
冷却用熱交換器の上流側に位置する部分に形成された上
流側開口部と、前記温調ケースの側面の前記ミックスド
アと前記加熱用熱交換器の間に位置する部分に形成され
た下流側開口部とを前記温調ユニットのケースと別体に
形成されたカバーで覆うことによって形成されたことに
ある。
【0012】また、請求項2記載の発明は、前記バイパ
ス通路開閉手段は、前記上流側開口部と前記下流側開口
部との間に配され、前記温調ユニットのケースと前記カ
バーとに支持される回動軸を有し、この回動軸を軸とし
て回動することによって、前記上流側開口部と前記下流
側開口部との間の形成された空間を遮断し開放する開閉
ドアで、この開閉ドアは、前記ミックスドアと連動して
駆動され、暖房運転時に前記バイパス通路を全開するこ
とにある。
【0013】
【作用】したがって、請求項1記載の発明によれば、エ
バポレータ及びミックスドアをバイパスするバイパス通
路を形成し、このバイパス通路を暖房運転時に開放する
ようにしたことによって、通気抵抗となるエバポレータ
及びミックスドアを迂回する空気流路を確保できるため
に、暖房運転時の風量を確保することができ、またミッ
クスドアも同時に迂回するために、ミックスドアによる
バイパス空気量への影響力をなくすることができ、安定
したバイパス空気量を得ることができる。
【0014】さらに、前記バイパス通路を、前記温調ユ
ニットのケース側面の前記冷却用熱交換器の上流側に位
置する部分に形成された上流側開口部と、前記温調ユニ
ットのケースの側面の前記ミックスドアと前記加熱用熱
交換器の間に位置する部分に形成された下流側開口部と
を前記温調ユニットのケースと別体に形成されたカバー
で覆うことによって形成したために、従来の空調装置の
温調ケースに若干の変更を行うだけでバイパス通路を形
成でき、上記課題が達成できる。
【0015】また、請求項2記載の発明によれば、前記
バイパス通路開閉手段を、前記上流側開口部と前記下流
側開口部との間に配され、前記温調ケースと前記カバー
とに支持される回動軸を有し、この回動軸を軸として回
動することによって、前記上流側開口部と前記下流側開
口部との間の形成された空間を遮断し開放する開閉ドア
としたことから、簡易な構造でバイパス通路を開閉でき
るバイパス通路開閉手段を得ることができ、さらに前記
開閉ドアを、前記ミックスドアと連動して駆動して、暖
房運転時において、前記バイパス通路を全開するように
したことから、風量を必要とする暖房時の風量を確保す
ることができる。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面により
説明する。
【0017】図1において示される車両用空調装置1
は、主に極寒地で使用される建設機械等の車両に搭載さ
れることを目的とするものであるが、通常の車両用空調
装置と同様に、インテークユニット2と、温調ユニット
3と、吹出ユニット4によって構成されている。
【0018】インテークユニット2は、車室内と連通す
る内気導入口5と、車外と連通する外気導入口6とが形
成され、この内気導入口5と外気導入口6とをアクチュ
エータ7の駆動によって適宜開閉するインテークドア8
と、このインテークドア8によって選択された内気導入
口5若しくは外気導入口6から空気を吸入する送風機9
とを有している。尚、この送風機9は、ブラシレスモー
タ等の直流電動機からなる駆動部10と、この駆動部に
よって回転して空気を吸入して送風するシロッコファン
等からなるファン部11からなる。また、吸入空気モー
ドが、内気循環モードの場合には前記内気導入口5が開
口され、外気導入モードの場合には前記外気導入口6が
開口され、さらに混合吸入モードの場合には内気導入口
5及び外気導入口6が所定の割合で開口されるものであ
る。
【0019】温調ユニット3は、前記インテークユニッ
トの吹出側と連通される温調ケース50と、この温調ケ
ース50内に配されるフィルター13、このフィルタ1
3の下流に配される冷却用熱交換器(エバポレータ)1
4、加熱用熱交換器(ヒータコア)15、及びこのヒー
タコア15に流入する空気量を調整するためにアクチュ
エータ16によって駆動されるミックスドア17とによ
って構成されている。尚、前記エバポレータ14は、図
示しない冷凍サイクルの一部を構成するもので、図示し
ないコンプレッサによって圧縮され、コンデンサで凝縮
された後、膨張機構で断熱膨張された冷媒が供給され、
通過する空気の熱を吸収して冷却するものである。ま
た、ヒータコア15には、通常図示しないエンジンの熱
を吸収して高温となった冷却水が供給され、これを熱源
として通過する空気を加熱するものである。
【0020】さらに、この温調ユニット3には、本発明
に係るバイパス通路30が、フィルター13の上流に位
置する上流側開口部31と、ヒータコア15の上流側で
前記ミックスドア17の下流側に位置する下流側開口部
32とを連通して形成され、さらにこのバイパス通路3
0には、このバイパス通路30を開閉するバイパス通路
開閉手段としての開閉ドア33が設けられている。尚、
前記フィルター13は、エバポレータ14の上流側から
バイパス通路30に渡って配されており、エバポレータ
14を通過する空気及びバイパス通路30を通過する空
気から塵埃を除去するものである。
【0021】この温調ユニット3の下流に配される吹出
ユニット4には、ベント吹出口18、ヒート吹出口1
9、及びデフ吹出口20が形成され、これらの吹出口1
8,19,20を開閉するモードドア22a,22b,
22cと、このモードドア22a,22b,22cを駆
動するアクチュエータ21とが設けられている。
【0022】以上の構成の車両用空調装置1において、
図2(a)で示す急速冷房(フルクール)モードの場
合、ミックスドア17はヒータコア15の上流側を完全
に閉塞し、また開閉ドア33はバイパス通路30を閉塞
する。これによって、送風機9の稼働によって吸入され
た空気(本実施例においては、図面上、インテークドア
8により内気循環モードとすべく内気導入口5を開口
し、車室内の空気が吸入される状態を開示したが、吸入
空気モードは特に限定されない)は、温調ユニット3に
送風され、フィルター13を通過して塵埃が除去された
後、エバポレータ14を通過して冷却される。この冷却
された空気は、ヒータコア15をバイパスしてベント吹
出口18から車室内に吹き出し、車室内を冷却するもの
である。
【0023】また、図2(b)で示すバイレベルモード
の場合、ミックスドア17は、図示しない温度設定器か
らの設定信号と、内気温度、外気温度等の熱負荷信号に
基づいて演算された制御因子により所定の開度に開くも
ので、このミックスドア開度に比例して開閉ドア33の
開度が開くものである。
【0024】これによって、送風機9の稼働によって吸
入された空気は、フィルター13を介してエバポレータ
14を通過することで冷却され、さらにミックスドア1
7の開度によりヒータコア15を通過する空気と冷却さ
れたままの空気に分けられる。このヒータコア15を通
過して加熱された空気は、ヒータコア15の下流側でヒ
ータコア15を迂回した空気と混合されるが、ヒータコ
ア15で加熱された空気の混合比が大きい空気はヒート
吹出口19から吹き出し、ヒータコア15で加熱された
空気の混合比が小さい空気はベント吹出口18から吹き
出すこととなるため、ヒート吹出口19からはベント吹
出口18から吹き出す空気より少し温かい空気が吹き出
されるために、乗員の頭寒足熱が達成でき、車室内の心
地好い温調を行うことができる。
【0025】尚、このバイレベルモードにおいて、暖房
要求が強い場合には、ヒータコア15を通過する空気量
を多くするように、ミックスドア17が開度を大きくす
る方向に移動する。これによって、ミックスドア17の
開度に比例してエバポレータ14及びヒータコア15を
通過する空気量が多くなることから、温調ユニット内を
通過する空気の通気抵抗も相対的に大きくなる。このた
めに、バイパス通路30をミックスドア17の開度に比
例して開くことによって、通気抵抗の増大を抑制して、
吹出風量を維持することができ、車室内の温調効果を向
上させることができる。
【0026】また、バイパス通路30の下流側開口部3
2がミックスドア17の下流側に形成されているため
に、バイパスした吸入空気はミックスドア17の影響を
受けることなく直接ヒータコア15に流入するために、
ミックスドア17によって分流されヒータコア15を迂
回する冷却除湿された空気の冷却度を維持でき、さらに
バイパスされた空気と前記エバポレータ14で冷却除湿
された空気の混合気をヒータコア15で加熱することか
ら、ヒータコア15での加熱効率を向上させることがで
きるものである。
【0027】図2(c)で示す暖房(ヒート)モードの
場合、ミックスドア17は全開してヒータコア15をバ
イパスする通路を塞ぎ、開閉ドア33はバイパス通路3
0を全開とする。これによって、送風機9の稼働により
吸入された空気は、フィルター13を通過した後、エバ
ポレータ14で必要に応じて除湿冷却され若しくはエバ
ポレータ14の稼働停止によりそのままの状態でヒータ
コア15に送られる。この場合、吸入された空気はエバ
ポレータ14及びヒータコア15を通過するために通気
抵抗が大となり、吹出風量が低下することとなるが、バ
イパス通路30を全開とすることから、吸入空気の一部
が通気抵抗の大きいエバポレータ14を迂回して通気抵
抗を減少させることができるために、吹出風量を確保で
きることとなり、車室内の暖房能力を向上させることが
できるものである。
【0028】以上説明した実施例は、バイパス通路30
の開閉ドア33をミックスドア17と連動させ、ミック
スドア17の開度に比例して開くようにしたものである
が、別の実施例として、図2(b)で示すバイレベルモ
ードにおいては開閉ドア33を制御せず、図2(c)の
ヒートモード、特に最大暖房(マックスヒートモード)
時においてのみ、バイパス通路30を開放するようにし
ても良いものである。この場合、最も吹出風量の確保が
要求される最大暖房時のみにバイパス通路30を開放す
ることとして、バイパス通路制御を簡易に行い、通常の
制御時においては従来と同一の空調制御を行うことがで
きるようにしたものである。
【0029】以下、この発明の実施例をより具体的に説
明する。図3及び図4、さらに図5の概略構成図に示さ
れる車両用空調装置は、寒冷地に使用される建設機械等
の車両に搭載される空調装置の一例で、前述の車両用空
調装置1をより具体的に示したものである。この車両用
空調装置1において、インテークユニット2は上部に内
気導入口5及び外気導入口6が開口する吸入ユニット2
aを有し、この吸入ユニット2aの側部にこの吸入ユニ
ット2aの内気導入口5及び外気導入口6を開閉するイ
ンテークドア8を駆動するアクチュエータ7が装着され
ている。また、送風機9のファン11を駆動する駆動部
10からは、この駆動部10のモータを駆動する電力を
供給するケーブル10aが延出して設けられている。
【0030】温調ユニット3は、上部温調ケース50a
と下部温調ケース50bをネジで結合させて構成される
温調ケース50と、この温調ケース50内に配されるエ
バポレータ14、ミックスドア17a,17b及びサブ
ミックスドア17c、ヒータコア15とによって構成さ
れている。尚、51,52は、エバポレータ14に冷媒
を供給するための冷媒供給パイプと冷媒吐出パイプを示
したものである。さらに、53はエバポレータ14の下
方に形成されたドレン水排出口で、エバポレータ14に
付着した水滴をケース外に放水するためのものである。
さらに、この温調ケース50の上面には、前記ミックス
ドア17a,17b、サブミックスドア17c及び下記
する開閉ドア33を駆動するアクチュエータ16が装着
されている。
【0031】吹出ユニット5は、温調ケース50の側部
に形成された開口部(図6の60)に固着されており、
ベント吹出口18、ヒート吹出口19、デフ吹出口20
が開口されると共に、これらの吹出口18,19,20
を開閉するモードドア22a,22b,22cを駆動す
るアクチュエータ21をその側壁に装着している。
【0032】この車両用空調装置1においては、図6
(a),(b)で示すように、前述のミックスドア17
の役目をミックスドア17a,17bで行っており、ミ
ックスドア17aはヒータコア15に至る通路15aを
開閉し、ミックスドア17bはヒータコア15をバイパ
スする通路15bを開閉するものである。また、サブミ
ックスドア17cは、フルクール時において、ヒータコ
ア15の後流側から加熱された空気が吹出側に対流し、
冷却された空気に影響を与えることを防止するためにヒ
ータコア15の後流側を閉塞するために配されたもので
ある。これによって、フククール時は図6(a)の位置
に、フルホット時は図6(b)の位置に、ミックスドア
17a,17b及びサブミックスドア17cが移動する
ものである。これによって、送風機9によって吸入され
た空気は、開口部61からフィルター13を介してエバ
ポレータ14を通過し、ミックスドア17a,17bに
よって選択された通路を通過して温調され、開口部60
から吹出ユニット4に至るものである。
【0033】また、図7に示すように、前記温調ユニッ
ト3の上部には、フィルター13の上流側の上部温調ケ
ース3aに開口する上流側開口部31と、ミックスドア
17aとヒータコア15の間の上部温調ケース3aに開
口する下流側開口部32とが形成され、前記上流側開口
部31と前記下流側開口部32との間には開閉ドア33
が配されている。この開閉ドアは、前記上部温調ケース
3aと下記するカバー40とに支持する回転軸33a
と、両端が前記カバー40の側部に当接して前記上流側
開口部31と前記下流側開口部32とを遮断するダンパ
ー33bによって構成されている。
【0034】前記カバー40は、図8(a),(b)に
示すように、前記上流側開口部31及び前記下流側開口
部32を覆う形状をしており、所定の箇所をネジ止めさ
れて前記上部温調ケース3aに固着されるものである。
このカバー40には、前記回転軸33aの一端を回動自
在に支持する支持部41と、前記ダンパー33bの回動
をガイドするガイド凹部42が形成され、さらに前記フ
ィルター13の上端を支持する支持凹部43が形成され
ている。また、このカバー40の外周部分の所定箇所に
は、ネジ止め部44が複数形成されている。
【0035】このカバー40を前記上部温調カバー3a
に固着することによって、図9で示すように、フィルタ
ー13の上流側に形成された上流側開口部31からヒー
タコア15の上流側に開口した下流側開口部32に至る
バイパス通路30が画成されるものである。
【0036】また、ミックスドア17a,17b,サブ
ミックスドア17c、及び開閉ドア33は、図10で示
すように、アクチュエータ16によって連動されるもの
である。図10の実線で示す状態は、ミックスドア17
bによってヒータコア15をバイパスする通路15bが
開放され、ヒータコア15に至る通路15aがミックス
ドア17aによって閉鎖され、さらにサブミックスドア
17cがヒータコア15の下流側を閉鎖し、開閉ドア3
3がバイパス通路30を閉鎖していることを示すもの
で、アクチュエータ16が回転することによって、ノブ
16aが図に示すA方向に移動する。これによって、ノ
ブ16aの一端に取付られたロッド71がノブ81を押
すために、このノブ81と同じ軸91に取付けられたサ
ブミックスドア17cは矢印の方向に回動してC1 で示
す閉の位置からO1 で示す開の位置に移動する。また、
前記ノブ16aの他端に取付られたロッド72はノブ8
2を押すために、このノブ82と同じ軸92に固着され
たミックスドア17bはO2で示す開の位置からC2
示す閉の位置に回動する。
【0037】さらに、ノブ83が前記ノブ81と所定の
角度を有して同じ軸91に取付られており、このノブ8
3に一端が取付られたロッド73が、前記サブミックス
ドア17cと同時に回動するノブ83によって押される
ことから、このロッド73の他端に取付られたノブ84
が押され、これによってこのノブ84と同じ軸93に固
着されたミックスドア17aが回動して、C3 で示す閉
の位置からO3 で示す開の位置に移動するものである。
【0038】前記軸93には前記ノブ84と所定の角度
を有してノブ85が固着され、このノブ85の先端に取
付られたロッド74が、ノブ85の回動により押され
て、このロッド74の他端に取付られた開閉ドア33を
押すことによって、開閉ドア33は、C4 で示す閉の位
置からO4 で示す開の位置に移動する。以上のことか
ら、前記開閉ドア33は、ミックスドア17a,17b
及びサブミックスドア17cと連動するもので、特にヒ
ータコア15に至るミックスドア17aの開度に比例し
てバイパス通路30を開閉することができるものであ
る。
【0039】これによって、前述したように、急速冷房
(フルクール)モードの場合、ミックスドア17aはヒ
ータコア15の上流側を完全に閉塞し、また開閉ドア3
3はバイパス通路30を閉塞する。これによって、送風
機9の稼働によって吸入された空気は、温調ユニット3
に送風され、フィルター13を通過して塵埃が除去され
た後、エバポレータ14を通過して冷却される。この冷
却された空気は、ミックスドア17aが閉、ミックスド
ア17bが開となることから、ヒータコア15をバイパ
スして吹出ユニット4に至り、車室内を冷却するもので
ある。
【0040】また、バイレベルモードの場合、ミックス
ドア17a,17bは、図示しない温度設定器からの設
定信号と、内気温度、外気温度等の熱負荷信号に基づい
て演算された制御因子により所定の開度に開くもので、
このミックスドア開度に比例して開閉ドア33の開度が
開くものである。これによって、送風機9の稼働によっ
て吸入された空気は、フィルター13を介してエバポレ
ータ14を通過することで冷却され、さらにミックスド
ア17a,17bの開度によりヒータコア15を通過す
る空気と冷却されたままの空気に分けられる。このヒー
タコア15を通過して加熱された空気は、ヒータコア1
5の下流側でヒータコア15を迂回した空気と混合さ
れ、吹出ユニット4に至り、車室内の温調を行うことが
できる。
【0041】暖房(ヒート)モードの場合、ミックスド
ア17aは全開、ミックスドア17bは全閉となって、
ヒータコア15をバイパスする通路15bを塞ぎ、開閉
ドア33はバイパス通路30を全開とする。これによっ
て、送風機9の稼働により吸入された空気は、フィルタ
ー13を通過した後、エバポレータ14で必要に応じて
除湿冷却され若しくはエバポレータ14の稼働停止によ
りそのままの状態でヒータコア15に送られる。この場
合、吸入された空気はエバポレータ14及びヒータコア
15を通過するために通気抵抗が大となり、吹出風量が
低下することとなるが、バイパス通路30を全開とする
ことから、吸入空気の一部が通気抵抗の大きいエバポレ
ータ14を迂回して通気抵抗を減少させることができる
ために、吹出風量を確保できることとなり、車室内の暖
房能力を向上させることができるものである。
【0042】さらに、前記上流側開口部と前記下流側開
口部とをカバーによって閉塞することによって、バイパ
ス通路を有しない車両用空調装置を形成することができ
るために、車両用空調装置自体に汎用性を持たせること
ができるものである。尚、その場合には、フィルター1
3はエバポレータ14と略等しい大きさとして温調ケー
スからはみ出さないようにすることが必要であり、また
開閉ドア33とミックスドア17aとの連動はロッド7
4を外すだけで解除できるものである。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、温調ユニットに、エバポレータ及びミックスドアを
迂回するバイパス通路と、暖房運転時にこのバイパス通
路を開放するバイパス通路開閉手段とを設けたことによ
って、暖房運転時における通気抵抗の増大に起因する吹
出量の減少を防止して吹出風量を確保できることから、
車室内の急速な暖房が達成でき、また暖房能力を向上さ
せることができるために、極寒地においても充分な暖房
能力を得ることができ、快適な作業空間を得ることがで
きる。
【0044】また、前記バイパス通路を、前記温調ケー
ス側面の前記冷却用熱交換器の上流側に位置する部分に
形成された上流側開口部と、前記温調ケースの側面の前
記ミックスドアと前記加熱用熱交換器の間に位置する部
分に形成された下流側開口部とを温調ケースと別体に形
成されたカバーで覆うことによって形成したために、従
来の空調装置の温調ケースに若干の変更を行うだけでバ
イパス通路を形成でき、簡易で安価な車両用空調装置を
多量の生産することができる。
【0045】さらに、前記バイパス通路開閉手段を、前
記上流側開口部と前記下流側開口部との間に配され、前
記温調ケースと前記カバーとに支持される回動軸を有
し、この回動軸を軸として回動することによって、前記
上流側開口部と前記下流側開口部との間の形成された空
間を遮断し開放する開閉ドアとしたことから、簡易な構
造でバイパス通路を開閉できるバイパス通路開閉手段を
得ることができ、ミックスドアとの連動機構を簡単に付
加することができる。
【0046】さらにまた、前記開閉ドアを、前記ミック
スドアと連動して駆動し、暖房運転時に前記バイパス通
路を開放するようにしたことから、ミックスドアの開度
状態に応じて、例えば暖房要求が大きく、ミックスドア
開度が大きく開いた場合には、バイパス通路を大きく開
くことができるために、暖房運転時において暖房要求に
応じた風量を確保できる。
【0047】以上のことから、極寒地用の車両用空調装
置を簡単に安価に製造することが可能となると共に、前
記上流側開口部と下流側開口部とをカバーにより閉塞す
ることによりバイパス通路を有しない通常の車両用空調
装置とすることもできるので、車両用空調装置自体に汎
用性を持たせることもでき、さらにコストダウンを図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る車両用空調装置の概略
構成図である。
【図2】(a)は上記車両用空調装置のフルクール時の
状態を示した説明図であり、(b)は上記車両用空調装
置のバイレベル時の状態を示した説明図であり、(c)
は上記車両用空調装置のヒートモード時の状態を示した
説明図である。
【図3】この発明の実施例に係る車両用空調装置の具体
例の正面図である。
【図4】この発明の実施例に係る車両用空調装置の具体
例の平面図である。
【図5】この発明の実施例に係る車両用空調装置の具体
例の概略説明図である。
【図6】(a)は前記車両用空調装置の具体例の温調ユ
ニットのフルクール時の状態を示した説明図であり、
(b)は前記車両用空調装置の具体例の温調ユニットの
ヒートモード時の状態を示した説明図である。
【図7】前記車両用空調装置の具体例のバイパス通路を
説明した説明図である。
【図8】(a)はバイパス通路を画成するためのカバー
の構成を示した平面図であり、(b)はバイパス通路を
画成するためのカバーの構成を示した正面図である。
【図9】前記車両用空調装置の具体例の温調ユニットの
断面図である。
【図10】ミックスドア、サブミックスドア、開閉ドア
の連結の一例を示した説明図である。
【符号の説明】
1 車両用空調装置 2 インテークユニット 3 温調ユニット 4 吹出ユニット 5 車室内吹出口 6 外気導入口 7,16,21 アクチュエータ 8 インテークドア 9 送風機 13 フィルター 14 エバポレータ(冷却用熱交換器) 15 ヒータコア(加熱用熱交換器) 17,17a,17b ミックスドア 17c サブミックスドア 30 バイパス通路 31 上流側開口部 32 下流側開口部 33 開閉ドア 40 カバー 50 温調ケース

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送風機、この送風機の可動によって内気
    若しくは外気を吸入する空気吸入口、この空気吸入口を
    選択するインテークドアを有するインテークユニット
    と、モードドアによって適宜開閉される吹出口を有する
    吹出ユニットとの間に配され、前記インテークユニット
    から送られる空気を冷却する冷却用熱交換器と、前記空
    気を加熱する加熱用熱交換器と、前記冷却用熱交換器を
    通過した空気を前記加熱用熱交換器を通過する空気とバ
    イパスする空気とに振り分けるミックスドアとを具備す
    る温調ユニットを有する車両用空調装置において、 前記温調ユニットに、前記冷却用熱交換器及び前記ミッ
    クスドアを迂回し、前記冷却用熱交換器の上流側と前記
    加熱用熱交換器の上流側とを連通するバイパス通路と、
    このバイパス通路に配され、同一駆動源によって前記ミ
    ックスドアと連動するバイパス通路開閉手段とを設け、
    前記バイパス通路は、前記温調ユニットのケース側面の
    前記冷却用熱交換器の上流側に位置する部分に形成され
    た上流側開口部と、前記温調ケースの側面の前記ミック
    スドアと前記加熱用熱交換器の間に位置する部分に形成
    された下流側開口部とを前記温調ユニットのケースと別
    体に形成されたカバーで覆うことによって形成されたこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 前記バイパス通路開閉手段は、前記上流
    側開口部と前記下流側開口部との間に配され、前記温調
    ユニットのケースと前記カバーとに支持される回動軸を
    有し、この回動軸を軸として回動することによって、前
    記上流側開口部と前記下流側開口部との間の形成された
    空間を遮断し開放する開閉ドアで、この開閉ドアは、前
    記ミックスドアと連動して駆動され、暖房運転時に前記
    バイパス通路を全開することを特徴とする請求項1記載
    の車両用空調装置。
JP9374194A 1994-04-07 1994-04-07 車両用空調装置 Pending JPH07276971A (ja)

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