JPH0727591U - 薬液持続注入器 - Google Patents

薬液持続注入器

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JPH0727591U
JPH0727591U JP3707393U JP3707393U JPH0727591U JP H0727591 U JPH0727591 U JP H0727591U JP 3707393 U JP3707393 U JP 3707393U JP 3707393 U JP3707393 U JP 3707393U JP H0727591 U JPH0727591 U JP H0727591U
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JP3707393U
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Inventor
寛幸 浅野
正利 藤原
Original Assignee
加藤発条株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 薬液の流量が一定し、安全性が高く、形状に
自由度がある薬液持続注入器を提供する。 【構成】 ケース12に気密室14とボンベ収容室15
を設け、気密室14には、例えば可撓性を有するプラス
チック製の容器からなる薬液充填容器18を配置し、そ
の流出口19にチューブ21、流量制御弁22を介して
注入針23を接続する。ボンベ収容室15には、小型ボ
ンベ24を配置してその口部25を開封したとき、ガス
が気密室14内に流入するようにする。そして、このガ
ス流入部に、気密室14内の圧力が所定値を超えるとガ
ス送入口を閉じ、気密室14内の圧力が所定値未満にな
るとガス送入口を開くガス制御弁28を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、薬液を持続的に人体に投与するための薬液持続注入器に関し、特に 携帯に適していて比較的安価に製造できるものに関する。
【0002】
【従来の技術】
特に、体力消耗の大きい成人病患者などの治療に使用される薬液の投与には、 その患者の体力の状態にあわせて長時間かけて投与する薬液投与システムが必要 である。これの対象とされる薬液としては、制ガン剤や鎮痛剤、局所麻酔剤、血 糖値調整剤などがあり、これらの薬液は、静脈内、動脈内、皮下などから体内へ 投与されている。
【0003】 従来、このような薬液投与システムとしては、ポンプを駆動源として前記薬液 を少量ずつ投与する装置が使用されていた。しかし、この装置では、ポンプの駆 動源の音が高くなって耳ざわりであり、患者に対する処置としては不適当であっ た。また、この装置は常時携帯には向かないような大がかりなものであり、従っ て価格的にも高くなり不適当であった。
【0004】 そこで、近年、ポンプという駆動源を使用しない薬液投与システムが開発され た。図9にはこのような装置の一例が示されている。
【0005】 この装置は、バルーン5を内蔵する筒状の充填器4を備えている。充填器4の 後端には、逆止弁を内蔵する薬液充填口6が取付けられ、この充填口6の管状の 先端6aはバルーン5内に挿入されている。また、充填器4の先端には、薬液流 出口7が取付けられ、この流出口7の管状の後端7aはバルーン5内に挿入され ている。更に、薬液流出口7には、チューブ8の後端が連結され、チューブ8の 先端には、流量制御管8aを介して注射針9が接続されている。
【0006】 この装置の使用に際しては、先ず、別体である注射器1を用い、そのピストン 2を矢印P1 方向へ引いて薬液3を吸い込み、次いで充填器4の後端にある薬液 充填口6に先端を合わせて、前記ピストン2をP2 方向へ押圧することにより、 前記薬液3を充填口6を介してバルーン5の中へ注入する。そして、患者の血管 等に注射針9を差し込み、バルーン5の収縮力を利用して流量制御管8aによっ て薬液の流量を調節しながら、薬液をバルーン5から薬液流出口7、チューブ8 、流量制御管8a及び注射針9を通して、人体に投与する。
【0007】 このような薬液投与システムによれば、構造が簡単で安価に製造できるので、 使い捨てとすることができ、また、軽量で持ち運びも可能であるという利点が得 られる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図9に示した装置は、バルーン5の収縮力を利用して薬液 を押し出すものであるため、薬液の排出速度を一定化しにくく、特にバルーン5 内の薬液が殆どなくなってバルーン5が最後に萎むときに、薬液の排出速度が急 激に高まり、薬液が一度に多量に投与されてしまうという欠点があった。このた め、例えば末期癌患者の鎮痛剤(モルヒネなど)を投与している場合には、一度 に多量に投与されてしまうことにより、生命に危険を及ぼす虞れがある。
【0009】 また、バルーンは、例えば外部からの衝撃や、製造不良や、材質の劣化などの 理由により、使用中に破裂する虞れがないとはいえず、安全性及び信頼性に乏し いという問題があった。
【0010】 更に、バルーンが円筒状に膨らむので、円筒以外の形状には作りにくく、その 結果、例えばポケットに入れやすい形状などにすることができず、携帯性に不便 なところがあった。
【0011】 本考案は、このような従来技術の問題点に鑑み考案されたものであり、その目 的は、薬液の流量が一定し、安全性が高く、形状に自由度がある薬液持続注入器 を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本考案の薬液持続注入器は、 内部に気密室を有するケースと、 このケースの前記気密室内に配置され、その流出口を前記ケースの外側に延出 された、外圧によって収縮可能な薬液充填容器と、 前記ケースに収容され、開封することにより前記気密室内に加圧ガスを送入す る小型ボンベと、 前記気密室内のガス圧が所定値を超えると前記小型ボンベからのガス送入口を 閉じ、前記ガス圧が所定値未満になると前記ガス送入口を開かせる、前記気密室 に設けられたガス制御弁と、 前記薬液充填容器の前記流出口にチューブ及び流量制御弁を介して連結された 注入針とを備えていることを特徴とする。
【0013】 本考案の実施に際し、前記気密室内のガス圧が所定値以上になったときに、ガ スをリークさせる安全リーク弁が設けられていることが好ましい。また、前記薬 液充填容器は、可撓性を有するプラスチック製の容器であることが好ましい。更 に、前記気密室を解放する圧力解除機構が設けられていることが好ましい。更に また、前記薬液充填容器には、外部から薬液を充填するための充填口が形成され 、この充填口内に逆止弁が設けられていることが好ましい。
【0014】
【作用】
本考案の薬液持続注入器によれば、薬液充填容器は、適度な濃度の薬液を必要 量外部から充填され、ケースの気密室内に収容されている。そして、同じくケー スに収容された小型ボンベを開封すると、小型ボンベ内の高圧ガスが気密室内に 流入して、気密室内に配置された薬液充填容器を加圧する。薬液充填容器は収縮 可能な構造又は材質からなるので、薬液充填容器内の薬液が押し出され、チュー ブ及び流量制御弁を通って注入針から流れ出す。
【0015】 小型ボンベから流出するガス圧は、バルーンが縮まろうとする圧力に比べて、 精度が高く、一定している。また、このようなボンベには、本考案の薬液持続注 入器の気密室の容量に比べてずっと大きな容量のガスが充填されているので、気 密室内にガスが送入され、薬液充填容器が徐々に小さくなる程度の容量の変化で は、加圧力が変化することもない。したがって、薬液充填容器に常に一定した加 圧力がかかり、薬液を最後まで一定の流速で流出させることができる。
【0016】 また、気密室内のガス圧が所定値を超えると小型ボンベからのガス送入口を閉 じ、ガス圧が所定値未満のときにガス送入口を開かせるガス制御弁が設けられて いるので、気密室内のガス圧を常に一定に保って薬液を一定速度で流出させるこ とができる。なお、このガス制御弁を設けずに、安全リーク弁だけを設けた場合 には、小型ガスボンベ内のガスが連続的に出てしまい、薬液が吐出する前にボン ベ内のガスが出きってしまうという問題点があることがわかった。
【0017】 更に、小型ボンベは、バルーンに比べて品質が一定しており、材質の劣化等も 起こらず、外部からの衝撃が多少加わっても破裂する虞れがないので、安全性及 び信頼性が高められる。
【0018】 加えて、気密室を有するケースに、薬液充填容器と、小型ボンベとを収容した 構造をなすので、形状の自由度が高められ、例えばポケットに入れたり、ベルト につけて腰に下げたりしやすい形状にすることができ、携帯に適したものとする ことができる。
【0019】
【実施例】
図1には、本考案による薬液持続注入器の一実施例が示されている。 この薬液持続注入器11は、比較的扁平で、腰に下げたときに体に適合するよ うな形状に成形されたプラスチック製のケース12を有している。このケース1 2内には、隔壁13で区画された気密室14と、ボンベ収容室15とが設けられ ている。ケース12の一方の端面は、左右にスライドさせて開閉できる後蓋16 をなしており、ケース12の他方の端面は、ネジ止め等の手段によって着脱可能 に取付けられる前蓋17をなしている。なお、ケース12は、上面が開口してい るが、この上面を閉塞するケースの他の部分(図示せず)があり、両者が貼り合 わせされて気密室14内が封止されるようになっている。
【0020】 気密室14内には、可撓性を有するプラスチック製の容器に、必要とされる薬 液を滅菌した状態で充填してなる薬液充填容器18が収容されている。この容器 18の薬液流出口19は、ケース12の外側に開口する管部20に連結されてい る。なお、薬液流出口19、管部20の部分に、一時的に薬液の流出を防止する 蓋や弁を設けてもよい。また、薬液充填容器18には、外部から薬液を充填する ための充填口70が設けられており、この充填口70は、ケース12の外側に開 口する管部71に連結されていて、管部71内には逆止弁が設置されている。
【0021】 図2には、この逆止弁の例が示されている。同図(a)の逆止弁72は、一端 が閉じた円筒体73に切り込み74を入れたもので、薬液を図中矢印Aから流入 させるときは切り込み74が開き、薬液が図中矢印Bから流入しようとすると切 り込み74が閉じるようになっている。また、同図(b)の逆止弁75は、円筒 体76の一端77をテーパ状に閉塞させ、その真ん中に切り込み78を入れたも ので、薬液を図中矢印Aから流入させるときは切り込み78が開き、薬液が図中 矢印Bから流入しようとすると切り込み78が閉じるようになっている。
【0022】 ケース12の外側に開口する上記管部20には、適度な長さを有する可撓性の チューブ21が接続され、このチューブ21の先端に、流量制御弁22を介して 注入針23が取付けられている。流量制御弁22としては、後述する小型ボンベ の加圧力に対して、適切な流量が得られるようなものを選択する。
【0023】 一方、ボンベ収容室15には、金属の円筒型カプセルに、例えば炭酸ガス、窒 素ガス、空気などを圧縮して充填した小型ボンベ24が収容されている。小型ボ ンベ24のガス充填圧は、5〜8kg/cm2のものが好ましい。この実施例では、窒 素ガス0.05g を7.5 kg/cm2の圧力で封入したボンベ(日本炭酸瓦斯株式会社製) を用いている。
【0024】 図3を併せて参照すると、この小型ボンベ24は、口部25をケース12の隔 壁13に形成された管部26に挿入され、この管部26内には隔壁13を連通さ せる針27が挿着されている。また、小型ボンベ24の後部には、ケース12の 後蓋16があり、この後蓋16をスライドさせて開放し、小型ボンベ22の後部 を指で矢印C方向に押すと、口部25に針27が突き刺さって開封され、ボンベ 24内の窒素ガスが針27を通して気密室14内に流入するようになっている。 なお、後蓋16の対応する部分にネジやプッシュボタンを設けておき、後蓋16 を閉じた状態で、ネジやプッシャボタンを押して小型ボンベ22を押し込むよう にしてもよい。
【0025】 こうして小型ボンベ24を押し込んで開封させると、ボンベ24内の窒素ガス が針27を通して気密室14内に流入する。この流入部に何の弁も設けられてい ないとすると、気密室14内のガス圧がボンベ24内のガス圧と等しくなった時 点でガスの流入が停止することになる。このガス圧は、かなり高いものとなるの で、ケース12の耐圧構造等の観点から実用的ではない。また、ケース12の気 密室14に安全リーク弁だけを設けると、気密室14内にガスが流入してガス圧 が所定値を超えると、安全リーク弁を通してガスが逃がされることになるが、小 型ボンベ24内のガス圧が安全リーク弁で設定される圧力以下になるまでガスが 流出しつづけてしまい、小型ボンベ24内のガスがまたたく間に消費されてしま うという問題がある。
【0026】 このため、この薬液持続注入器11には、気密室14内のガス圧が所定値を超 えると小型ボンベ22からのガス送入口を閉じ、ガス圧が所定値未満のときにガ ス送入口を開かせるガス制御弁28と、気密室14内のガス圧が所定値を超えた ときに気密室14内のガスを外部にリークさせる安全リーク弁29とが設けられ ている。
【0027】 図4を併せて参照すると、ガス制御弁28及び安全リーク弁29は、気密室1 4内に配置された受け板32に一体に形成され、互いに連動して開閉動作を行う ようになっている。すなわち、隔壁13には、小型ボンベ24の口部25に刺し 込まれる針27の開口部であるガス送入口27aと、気密室14内のガスを外部 にリークさせるための流出口13aとが形成されている。
【0028】 ガス制御弁28は、上記受け板32から突設され、ガス送入口27aへ向けて 伸びる軸31と、軸31の先端に設けられ、ガス送入口27aを開閉する弁体3 0とで構成されている。弁体30としては、例えば図5(a)に示すように、先 端が球面状をなすものや、同図(b)に示すように、先端がニードル状をなすも のなどを用いることができる。
【0029】 一方、安全リーク弁29は、隔壁13の流出口13aを気密室14の外側より 塞ぐような形状をなす弁体33と、この弁体33から柄状に伸びて気密室14内 に入り、気密室14内において他端を受け板32に連接される軸34と、軸34 の周りに装着され、下端が受け板32に圧接され、上端が隔壁13の気密室14 側に圧接されたスプリング35とで構成されている。
【0030】 そこで、今仮に、ガス送入口27aの内径aを2mm、ガス流出口13aの内径 bを12.5mmとし、小型ボンベ24内のガス充填圧を5kg/cm2とすると、ガス送入 口27aにおいて弁体30にかかる荷重は160gとなる。一方、気密室14内の設 定圧力を0.4kg/cm2 とすると、ガス流出口13aにおいて弁体33にかかる荷重 は490gとなる。しかし、スプリング35の付勢力によってこの荷重は軽減される ので、スプリング35のばね力を330gに設定すると、気密室14の外側から弁体 30にかかる荷重と、気密室14の内側から弁体33にかかる荷重とがバランス することになる。
【0031】 すなわち、気密室14内の圧力が0.4kg/cm2 未満のときは、気密室14の外側 から弁体30にかかる荷重が勝って、弁体30が開いてガスが気密室14内に流 入する。このとき、弁体33は、受け板32が内方に押されることにより閉じた 状態となる。気密室14内の圧力が0.4kg/cm2 を超えると、気密室14の内側か ら弁体33にかかる荷重が勝って、弁体33が開いて気密室14内のガスが外部 に流出する。このとき、弁体30は、受け板32が外方に押されることにより閉 じた状態となる。こうして、気密室14内の圧力を常に0.4kg/cm2 前後に維持す ることができ、薬液充填容器18内の薬液を常に一定の流速で吐出させることが できる。
【0032】 更に、この薬液持続注入器11においては、使い終わった注入器11を捨てる 場合を考慮して、捨てる前に小型ボンベ22に残ったガスを放出させる圧力解除 機構が設けられている。図6を併せて参照すると、この圧力解除機構は、ケース 12の壁に、肉厚の薄い部分36を例えば丸く形成し、この部分の外側に突起3 7を形成したもので構成されている。したがって、突起37を図中矢印Dで示す ように強く押すと、肉厚の薄い部分36でケース12の壁が割れて孔が開き、気 密室14内に流入するガスが外部に抜けるようになっている。このような圧力解 除機構を設けておくことにより、使い終わった後の容器を安全に廃棄することが できる。
【0033】 図7、8には、本考案による薬液持続注入器の他の実施例が示されている。 この薬液持続注入器41は、円筒形状のプラスチック製のケース42を有し、 ケース42は、隔壁43によって、気密室44とボンベ収容室45とに仕切られ ている。ケース42の後端には、後キャップ46がネジ込みにより着脱自在に取 付けられている。そして、ボンベ収容室45内には、小型ボンベ24がその口部 25を、隔壁43に形成された管部47に挿入されて設置されている。この管部 47には、図8に示すように、小型ボンベ24の口部25を開封して気密室44 内にガスを挿入させるための針27が設けられている。そして、管部47の気密 室44側の開口がガス送入口48をなしている。
【0034】 気密室44内には、可撓性のプラスチック容器からなる薬液充填容器49が設 置されている。この容器49の薬液流出口50が、ケース42の前端面に螺着さ れる前キャップ51の管部52に内側から差し込まれている。管部52には、前 記実施例と同様に、図示しないチューブ、流量制御弁及び注入針が接続されるよ うになっている。
【0035】 更に、気密室44内のガス送入口48の部分には、ガス制御弁53が取付けら れている。このガス制御弁53は、ケース44の内壁に固着され、前端側に開口 する凹部54と、凹部54の底部から後端側に貫通する貫通孔55と、凹部54 内を外部に解放させる通気孔56とを備えたシリンダ状のブロック57を有して いる。そして、このブロック57には、上記貫通孔55に挿通された軸58と、 この軸58の一端に固着され、ガス挿入口48を開閉する弁体59と、前記軸5 8の他端に固着され、凹部54内を摺動するピストン60とを有するスライド部 材61が装着されている。このスライド部材61のピストン60と、凹部54の 底壁との間には、スプリング61が装着されていて、スライド部材61をケース 44の前端側に向けて付勢している。
【0036】 そこで、今仮に、ガス送入口48の内径aを2mm、ガス流出口13aの内径b を12.5mmとし、小型ボンベ24内のガス充填圧を5kg/cm2とすると、ガス送入口 48において弁体59を気密室44の内側に押そうとする荷重は160gとなる。一 方、また、気密室14内の設定圧力を0.4kg/cm2 とすると、凹部54の開口部に おいてピストン60を押そうとする荷重は490gとなる。しかし、スプリング61 の付勢力によってこの荷重は軽減されるので、スプリング61のばね力を330gに 設定すると、小型ボンベ24内のガス圧によって弁体59を気密室44の内側に 押そうとする荷重と、ピストン60を気密室44の外側に押そうとする荷重とが バランスすることになる。
【0037】 すなわち、気密室44内の圧力が0.4kg/cm2 未満のときは、弁体59を気密室 44の内側に押す荷重が勝って、弁体59が開いてガスが気密室44内に流入す る。また、気密室44内の圧力が0.4kg/cm2 を超えると、ピストン60を気密室 44の外側に押す荷重が勝って、弁体59が閉じてガスの流入が停止する。こう して、気密室44内のガス圧を一定に保ち、薬液充填容器49内の薬液を常に一 定の流速で吐出させることができる。
【0038】 なお、図示を省略したが、気密室44には、上記ガス制御弁53とは別に、安 全リーク弁を設けることがより好ましい。この安全リーク弁の設定圧は、上記ガ ス制御弁53の設定圧よりやや高くすることが好ましい。
【0039】 また、ガス制御弁の構造、安全リーク弁の構造、圧力解除機構の構造は、前記 のものに限定されるわけではなく、各種構造のものが採用できる。更に、小型ボ ンベは、ケース内に完全に収容されるのではなく、ケースに付設されるような態 様で取付けられていてもよい。
【0040】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、薬液を最後まで一定の流速で流出させ ることができ、使用中の破損等の心配が少なく、安全性及び信頼性が高く、形状 の自由度が高められるので、携帯に適した形状にすることができるという優れた 効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による薬液持続注入器の一実施例を示す
一部切欠き斜視図である。
【図2】同薬液持続注入器における薬液充填容器の薬液
充填口に設けられる逆止弁の例を示す断面図である。
【図3】同薬液持続注入器のボンベ収容室の構造を示す
部分断面図である。
【図4】同薬液持続注入器のガス制御弁及び安全リーク
弁の構造を示す部分断面図である。
【図5】同薬液持続注入器のガス制御弁のシール部の構
造を示す部分断面図である。
【図6】同薬液持続注入器の圧力解除機構を示す部分断
面図である。
【図7】本考案による薬液持続注入器の他の実施例を示
す断面図である。
【図8】同薬液持続注入器のガス制御弁の構造を示す部
分断面図である。
【図9】従来の薬液持続注入器の一例を示す模式断面図
である。
【符号の説明】
11、41 薬液持続注入器 12、42 ケース 14、44 気密室 15、45 ボンベ収容室 18、49 薬液充填容器 21 チューブ 22 流量制御弁 23 注入針 28、53 ガス制御弁 29 安全リーク弁

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に気密室(14、44)を有するケ
    ース(12、42)と、 このケース(12、42)の前記気密室(14、44)
    内に配置され、その流出口(19、50)を前記ケース
    (12、42)の外側に延出された、外圧によって収縮
    可能な薬液充填容器(18、49)と、 前記ケース(12、42)に収容され、開封することに
    より前記気密室(14、44)内に加圧ガスを送入する
    小型ボンベ(24)と、 前記気密室(14、44)内のガス圧が所定値を超える
    と前記小型ボンベ(24)からのガス送入口(27a、
    48)を閉じ、前記ガス圧が所定値未満になると前記ガ
    ス送入口(27a、48)を開かせる、前記気密室(1
    4、44)に設けられたガス制御弁(28、53)と、 前記薬液充填容器(18、49)の前記流出口(19、
    50)にチューブ(21)及び流量制御弁(22)を介
    して連結された注入針(23)とを備えていることを特
    徴とする薬液持続注入器。
  2. 【請求項2】 前記気密室(14、44)内のガス圧が
    所定値以上になったときに、ガスをリークさせる安全リ
    ーク弁(29)が設けられている請求項1記載の薬液持
    続注入器。
  3. 【請求項3】 前記薬液充填容器(18)が、可撓性を
    有するプラスチック製の容器である請求項1又は2記載
    の薬液持続注入器。
  4. 【請求項4】 前記気密室(14、44)を解放する圧
    力解除機構(36、37)が設けられている請求項1〜
    3のいずれか1つに記載の薬液持続注入器。
  5. 【請求項5】 前記薬液充填容器(18)には、外部か
    ら薬液を充填するための充填口(70)が形成され、こ
    の充填口(70)内に逆止弁(72、75)が設けられ
    ている請求項1〜4のいずれか1つに記載の薬液持続注
    入器。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015536184A (ja) * 2012-10-24 2015-12-21 ニュアンス デザインズ オブ シーティー, エルエルシー 自動注入装置用のパワーパック及びそれを含む自動注入装置
JP2020505145A (ja) * 2017-01-24 2020-02-20 サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 薬剤送達デバイス

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