JPH07275696A - 生物活性炭の製造方法及び再生方法並びに微生物膜除去方法 - Google Patents
生物活性炭の製造方法及び再生方法並びに微生物膜除去方法Info
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- JPH07275696A JPH07275696A JP6075116A JP7511694A JPH07275696A JP H07275696 A JPH07275696 A JP H07275696A JP 6075116 A JP6075116 A JP 6075116A JP 7511694 A JP7511694 A JP 7511694A JP H07275696 A JPH07275696 A JP H07275696A
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Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02W—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
- Y02W10/00—Technologies for wastewater treatment
- Y02W10/10—Biological treatment of water, waste water, or sewage
Landscapes
- Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 活性炭を微生物懸濁液に接触させて生物活性
炭化する。使用済みの生物活性炭を加熱再生する前に微
生物膜を除去する。生物活性炭を超音波処理して微生物
を脱離させる。 【効果】 活性炭の生物活性炭化及び使用済み生物活性
炭の加熱再生を効率よく行うことができる。使用済みの
生物活性炭から微生物を活性を保持したまま脱離するこ
とができる。
炭化する。使用済みの生物活性炭を加熱再生する前に微
生物膜を除去する。生物活性炭を超音波処理して微生物
を脱離させる。 【効果】 活性炭の生物活性炭化及び使用済み生物活性
炭の加熱再生を効率よく行うことができる。使用済みの
生物活性炭から微生物を活性を保持したまま脱離するこ
とができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生物活性炭の製造方法
及び再生方法並びに微生物膜除去方法に関する。
及び再生方法並びに微生物膜除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】生物活性炭は、活性炭表面に微生物が付
着して微生物膜を形成したものであり、活性炭の吸着作
用と、微生物の活性利用とにより効率よく作用する。そ
のため、生物活性炭を使用した水処理方法は水中の微量
有機汚染物質などを効率的に除去できる水処理方法であ
る。
着して微生物膜を形成したものであり、活性炭の吸着作
用と、微生物の活性利用とにより効率よく作用する。そ
のため、生物活性炭を使用した水処理方法は水中の微量
有機汚染物質などを効率的に除去できる水処理方法であ
る。
【0003】生物活性炭を製造する方法としては、従来
は、原料となる賦活した活性炭をカラムに充填するなど
して、活性炭上に自然発生的に生育する微生物膜の成長
を長期間をかけて待つより他に方法がなかった。この方
法は、生物活性炭の製造に長期間を要するため効率的な
方法とは言えない。
は、原料となる賦活した活性炭をカラムに充填するなど
して、活性炭上に自然発生的に生育する微生物膜の成長
を長期間をかけて待つより他に方法がなかった。この方
法は、生物活性炭の製造に長期間を要するため効率的な
方法とは言えない。
【0004】また、長期間使用して処理効率の低下した
生物活性炭の再生方法については有効な方法は知られて
いない。そのため、生物活性炭の再生方法としては従来
より水処理において行われていた使用済みの活性炭の再
生方法である水蒸気による加熱再生法が採用されている
に過ぎない。この方法では、活性炭表面に付着している
微生物も活性炭の失活原因物質とともに処理してしまう
ため、活性炭の再生の効率が悪い。すなわち、使用済み
活性炭上に付着している微生物のために、揮発分が高く
且つ灰分も高くなる傾向があり、これらの傾向は効率的
な加熱再生のためには障害となる。さらに、加熱再生さ
れた活性炭はその吸着性能は回復しているものの、生物
は死滅しているので、再度、微生物膜を形成して生物活
性炭化する必要がある。
生物活性炭の再生方法については有効な方法は知られて
いない。そのため、生物活性炭の再生方法としては従来
より水処理において行われていた使用済みの活性炭の再
生方法である水蒸気による加熱再生法が採用されている
に過ぎない。この方法では、活性炭表面に付着している
微生物も活性炭の失活原因物質とともに処理してしまう
ため、活性炭の再生の効率が悪い。すなわち、使用済み
活性炭上に付着している微生物のために、揮発分が高く
且つ灰分も高くなる傾向があり、これらの傾向は効率的
な加熱再生のためには障害となる。さらに、加熱再生さ
れた活性炭はその吸着性能は回復しているものの、生物
は死滅しているので、再度、微生物膜を形成して生物活
性炭化する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、水の高度
処理分野において生物活性炭法による水処理技術は水中
の微量有機物の除去に効果のある方法として評価されて
いるが、生物活性炭を効率的に製造乃至再生する方法に
ついては知られていない。本発明は、効率的な生物活性
炭の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、また、長期間使用して処理効率の低下してき
た生物活性炭を再生して使用するための技術に関するも
ので、活性炭の加熱再生と生物活性炭化の効率化を図る
ことを目的とするものである。
処理分野において生物活性炭法による水処理技術は水中
の微量有機物の除去に効果のある方法として評価されて
いるが、生物活性炭を効率的に製造乃至再生する方法に
ついては知られていない。本発明は、効率的な生物活性
炭の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、また、長期間使用して処理効率の低下してき
た生物活性炭を再生して使用するための技術に関するも
ので、活性炭の加熱再生と生物活性炭化の効率化を図る
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な課題を解決するため鋭意研究を行った結果、活性炭を
微生物懸濁液に接触させると活性炭表面に効率よく微生
物膜が形成すること、付着している微生物を脱離させる
と生物活性炭を効率よく加熱再生できること、及び使用
済みの生物活性炭を超音波処理すると付着している微生
物を効率よく脱離させることができることを見出し、本
発明を完成した。
な課題を解決するため鋭意研究を行った結果、活性炭を
微生物懸濁液に接触させると活性炭表面に効率よく微生
物膜が形成すること、付着している微生物を脱離させる
と生物活性炭を効率よく加熱再生できること、及び使用
済みの生物活性炭を超音波処理すると付着している微生
物を効率よく脱離させることができることを見出し、本
発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、活性炭を微生物懸濁
液に接触させて微生物を付着させることを特徴とする生
物活性炭の製造方法にある。
液に接触させて微生物を付着させることを特徴とする生
物活性炭の製造方法にある。
【0008】本発明は、また、微生物膜を除去した生物
活性炭を加熱処理することを特徴とする生物活性炭の再
生方法にある。
活性炭を加熱処理することを特徴とする生物活性炭の再
生方法にある。
【0009】さらに、本発明は、微生物膜を除去した生
物活性炭を加熱処理した後、微生物懸濁液に接触させて
微生物を付着させることを特徴とする生物活性炭の再生
方法にある。
物活性炭を加熱処理した後、微生物懸濁液に接触させて
微生物を付着させることを特徴とする生物活性炭の再生
方法にある。
【0010】また、本発明は、生物活性炭を超音波処理
し、付着している微生物を脱離させることを特徴とする
生物活性炭の微生物膜の除去方法にある。
し、付着している微生物を脱離させることを特徴とする
生物活性炭の微生物膜の除去方法にある。
【0011】生物活性炭の製造方法 本発明の生物活性炭の製造方法において、原料として使
用する活性炭については、特に限定はなく、公知の活性
炭を使用することができる。具体的には、ヤシ殻活性
炭、石炭系活性炭、木質系活性炭、石油系又は石炭系の
ピッチを原料として得られるピッチ系活性炭等を使用す
ることができる。また、本発明において使用する原料活
性炭は、新たに製造されたものでも、使用済みのものを
再生したものでもよい。例えば、使用済みの生物活性炭
を加熱処理して再生した活性炭を使用することもでき
る。
用する活性炭については、特に限定はなく、公知の活性
炭を使用することができる。具体的には、ヤシ殻活性
炭、石炭系活性炭、木質系活性炭、石油系又は石炭系の
ピッチを原料として得られるピッチ系活性炭等を使用す
ることができる。また、本発明において使用する原料活
性炭は、新たに製造されたものでも、使用済みのものを
再生したものでもよい。例えば、使用済みの生物活性炭
を加熱処理して再生した活性炭を使用することもでき
る。
【0012】なお、特に限定するものでないが、本発明
において使用する活性炭としては、よう素吸着性能が6
00mg/g以上、好ましくは800mg/g以上、更
に好ましくは900〜1500mg/g程度の活性炭
が、比表面積(N2 −BET法)が600m2 /g以
上、好ましくは800m2 /g以上、更に好ましくは9
00〜1500m2 /g程度の活性炭が、細孔容積(N
2 −BET法)が0.4ml/g以上、好ましくは0.
5ml/g以上、更に好ましくは0.6〜0.8ml/
g程度の活性炭が、灰分が10%以下、好ましくは8%
以下、更に好ましくは2.0〜7.0%程度の活性炭
が、また、揮発分が3%以下、好ましくは2.5%以
下、更に好ましくは0.1〜2.0%程度の活性炭が好
適である。
において使用する活性炭としては、よう素吸着性能が6
00mg/g以上、好ましくは800mg/g以上、更
に好ましくは900〜1500mg/g程度の活性炭
が、比表面積(N2 −BET法)が600m2 /g以
上、好ましくは800m2 /g以上、更に好ましくは9
00〜1500m2 /g程度の活性炭が、細孔容積(N
2 −BET法)が0.4ml/g以上、好ましくは0.
5ml/g以上、更に好ましくは0.6〜0.8ml/
g程度の活性炭が、灰分が10%以下、好ましくは8%
以下、更に好ましくは2.0〜7.0%程度の活性炭
が、また、揮発分が3%以下、好ましくは2.5%以
下、更に好ましくは0.1〜2.0%程度の活性炭が好
適である。
【0013】活性炭表面に微生物膜を形成させる微生物
の種類については特に限定はなく、生物活性炭の使用目
的に従って選択することができる。具体的には、好気的
環境下に生息する微生物が望ましく、細菌、硝化細菌、
原生動物等の微生物を使用することができる。例えば、
浄水用の生物活性炭の場合に使用する微生物としては、
Pseudomonas、Flavobacteriu
m、Bacillus、Acinetobacter、
Alcaligenes等の微生物が好適である。
の種類については特に限定はなく、生物活性炭の使用目
的に従って選択することができる。具体的には、好気的
環境下に生息する微生物が望ましく、細菌、硝化細菌、
原生動物等の微生物を使用することができる。例えば、
浄水用の生物活性炭の場合に使用する微生物としては、
Pseudomonas、Flavobacteriu
m、Bacillus、Acinetobacter、
Alcaligenes等の微生物が好適である。
【0014】本発明においては、原料活性炭を微生物懸
濁液に接触させることにより生物活性炭を得る。すなわ
ち、活性炭を微生物懸濁液に接触させると、懸濁液中の
微生物が活性炭表面に付着して微生物膜を形成する。使
用する微生物懸濁液は、活性炭表面に付着させる微生物
が分散した液状物であれば特に限定はない。但し、本発
明において使用する微生物懸濁液としては水性懸濁液が
好ましい。例えば、使用済みの活性炭を水性媒体に懸濁
し、超音波処理することにより、生物活性炭に付着して
いる微生物が脱離して水性媒体中に分散するが、このと
き得られる懸濁液から活性炭を除去したものを、そのま
ま使用することもできる。
濁液に接触させることにより生物活性炭を得る。すなわ
ち、活性炭を微生物懸濁液に接触させると、懸濁液中の
微生物が活性炭表面に付着して微生物膜を形成する。使
用する微生物懸濁液は、活性炭表面に付着させる微生物
が分散した液状物であれば特に限定はない。但し、本発
明において使用する微生物懸濁液としては水性懸濁液が
好ましい。例えば、使用済みの活性炭を水性媒体に懸濁
し、超音波処理することにより、生物活性炭に付着して
いる微生物が脱離して水性媒体中に分散するが、このと
き得られる懸濁液から活性炭を除去したものを、そのま
ま使用することもできる。
【0015】原料活性炭と微生物懸濁液とを接触させる
方法については、特に限定はないが、例えば、回分式の
方法として、原料活性炭と微生物懸濁液とを混合した
後、僅かに振とうを加えながら放置する方法(回分振と
う法)を挙げることができ、また、連続式として、原料
活性炭を充填したカラムに微生物懸濁液を通水する方法
(カラム通水法)を挙げることができる。
方法については、特に限定はないが、例えば、回分式の
方法として、原料活性炭と微生物懸濁液とを混合した
後、僅かに振とうを加えながら放置する方法(回分振と
う法)を挙げることができ、また、連続式として、原料
活性炭を充填したカラムに微生物懸濁液を通水する方法
(カラム通水法)を挙げることができる。
【0016】回分振とう法における原料活性炭に対する
微生物懸濁液の使用割合については、微生物懸濁液の種
類及び濃度並びに原料活性炭の性状等により好ましい範
囲が異なるが、一般に、微生物懸濁液に対して5〜50
%、好ましくは10〜40%、更に好ましくは15〜3
0%(体積基準)の原料活性炭を混合するのがよい。ま
た、回分振とう法における振とう放置時間についても、
得られる生物活性炭の微生物付着量や処理効率を考慮し
て、適宜選定することができるが、一般に、1〜30日
間、好ましくは5〜20日間、更に好ましくは7〜15
日間とするのがよい。該放置時間が短すぎると、微生物
の付着量が十分でなく、逆に、必要以上に長くしても効
果は少なく、また、処理時間が長くなるので製造効率が
低下するので好ましくない。
微生物懸濁液の使用割合については、微生物懸濁液の種
類及び濃度並びに原料活性炭の性状等により好ましい範
囲が異なるが、一般に、微生物懸濁液に対して5〜50
%、好ましくは10〜40%、更に好ましくは15〜3
0%(体積基準)の原料活性炭を混合するのがよい。ま
た、回分振とう法における振とう放置時間についても、
得られる生物活性炭の微生物付着量や処理効率を考慮し
て、適宜選定することができるが、一般に、1〜30日
間、好ましくは5〜20日間、更に好ましくは7〜15
日間とするのがよい。該放置時間が短すぎると、微生物
の付着量が十分でなく、逆に、必要以上に長くしても効
果は少なく、また、処理時間が長くなるので製造効率が
低下するので好ましくない。
【0017】カラム通水法における微生物懸濁液の通水
時間及び原料活性炭の量に対する通水量については、得
られる生物活性炭の微生物付着量や処理効率を考慮し
て、適宜選定することができ、カラムの大きさや形状に
もよるが、一般に、LV(m/H)で0.1〜3、好ま
しくは1〜2、更に好ましくは1.2〜1.5程度、S
V(1/H)で1〜15、好ましくは3〜10、更に好
ましくは4〜7程度の条件で、30〜150時間、好ま
しくは50〜120時間、更に好ましくは70〜100
時間程度通水するのが効果的である。
時間及び原料活性炭の量に対する通水量については、得
られる生物活性炭の微生物付着量や処理効率を考慮し
て、適宜選定することができ、カラムの大きさや形状に
もよるが、一般に、LV(m/H)で0.1〜3、好ま
しくは1〜2、更に好ましくは1.2〜1.5程度、S
V(1/H)で1〜15、好ましくは3〜10、更に好
ましくは4〜7程度の条件で、30〜150時間、好ま
しくは50〜120時間、更に好ましくは70〜100
時間程度通水するのが効果的である。
【0018】生物活性炭の再生方法 本発明の微生物活性炭の再生方法においては、微生物膜
を除去した生物活性炭を加熱処理することにより再生活
性炭を得る。すなわち、本発明においては、使用済みの
微生物活性炭を加熱再生する前に、付着している微生物
の一部又は全物を脱離させる。生物活性炭から微生物膜
を除去する方法については、特に限定はなく、加熱処理
の際に揮発物又は灰分として作用する物質を脱離させる
ことができればよい。例えば、使用済みの生物活性炭を
水中で超音波処理することにより、微生物を脱離させる
ことができる。この方法は、微生物を生きたまま脱離さ
せることができるので、脱離した微生物を再使用する場
合に有効である。
を除去した生物活性炭を加熱処理することにより再生活
性炭を得る。すなわち、本発明においては、使用済みの
微生物活性炭を加熱再生する前に、付着している微生物
の一部又は全物を脱離させる。生物活性炭から微生物膜
を除去する方法については、特に限定はなく、加熱処理
の際に揮発物又は灰分として作用する物質を脱離させる
ことができればよい。例えば、使用済みの生物活性炭を
水中で超音波処理することにより、微生物を脱離させる
ことができる。この方法は、微生物を生きたまま脱離さ
せることができるので、脱離した微生物を再使用する場
合に有効である。
【0019】微生物を脱離させる程度については、特に
限定はなく、例えば、加熱処理の効率等を考慮して適宜
選定することができ、また、生物活性炭に付着している
微生物の量によっても好ましい程度が異なる。通常は、
生物活性炭の灰分又は揮発分が、加熱処理前の灰分又は
揮発分の値に対して5重量%以上、好ましくは10〜2
0重量%、更に好ましくは7〜15重量%程度減少する
まで微生物を脱離させるのがよい。脱離の程度が低いと
微生物を脱離させた効果が小さく、逆に、脱離の程度を
高くすることは技術的に困難であり、また、付着してい
る微生物の量にもよるが、前記の程度を超えた範囲で脱
離させることはあまり技術的な意義がない。
限定はなく、例えば、加熱処理の効率等を考慮して適宜
選定することができ、また、生物活性炭に付着している
微生物の量によっても好ましい程度が異なる。通常は、
生物活性炭の灰分又は揮発分が、加熱処理前の灰分又は
揮発分の値に対して5重量%以上、好ましくは10〜2
0重量%、更に好ましくは7〜15重量%程度減少する
まで微生物を脱離させるのがよい。脱離の程度が低いと
微生物を脱離させた効果が小さく、逆に、脱離の程度を
高くすることは技術的に困難であり、また、付着してい
る微生物の量にもよるが、前記の程度を超えた範囲で脱
離させることはあまり技術的な意義がない。
【0020】微生物膜を除去した生物活性炭の加熱処理
については、特に限定はなく、通常の活性炭を製造(賦
活)する際、又は再生する際に採用されている加熱処理
方法及び条件を採用することができる。例えば、水蒸気
を用いた加熱処理方法を挙げることができ、その場合の
条件としては、650℃以上、好ましくは700〜10
00℃、更に好ましくは800〜900℃の温度で、5
分間以上、好ましくは10〜60分間、更に好ましくは
15〜30分間加熱処理するのがよい。
については、特に限定はなく、通常の活性炭を製造(賦
活)する際、又は再生する際に採用されている加熱処理
方法及び条件を採用することができる。例えば、水蒸気
を用いた加熱処理方法を挙げることができ、その場合の
条件としては、650℃以上、好ましくは700〜10
00℃、更に好ましくは800〜900℃の温度で、5
分間以上、好ましくは10〜60分間、更に好ましくは
15〜30分間加熱処理するのがよい。
【0021】本発明の活性炭の加熱再生方法における処
理条件の制御方法については、特に限定はないが、得ら
れる再生活性炭のよう素吸着性能が600mg/g以
上、好ましくは800mg/g以上、更に好ましくは9
00〜1500mg/g程度、比表面積(N2 −BET
法)が600m2 /g以上、好ましくは800m2 /g
以上、更に好ましくは900〜1500m2 /g程度、
細孔容積(N2 −BET法)が0.4ml/g以上、好
ましくは0.5ml/g以上、更に好ましくは0.6〜
0.8ml/g程度、灰分が10%以下、好ましくは8
%以下、更に好ましくは2.0〜7.0%程度、また、
揮発分が3%以下、好ましくは2.5%以下、更に好ま
しくは0.1〜2.0%程度となるように調節するのが
よい。
理条件の制御方法については、特に限定はないが、得ら
れる再生活性炭のよう素吸着性能が600mg/g以
上、好ましくは800mg/g以上、更に好ましくは9
00〜1500mg/g程度、比表面積(N2 −BET
法)が600m2 /g以上、好ましくは800m2 /g
以上、更に好ましくは900〜1500m2 /g程度、
細孔容積(N2 −BET法)が0.4ml/g以上、好
ましくは0.5ml/g以上、更に好ましくは0.6〜
0.8ml/g程度、灰分が10%以下、好ましくは8
%以下、更に好ましくは2.0〜7.0%程度、また、
揮発分が3%以下、好ましくは2.5%以下、更に好ま
しくは0.1〜2.0%程度となるように調節するのが
よい。
【0022】本発明の生物活性炭の再生方法において
は、必要に応じて、上記のようにして得られた再生活性
炭に微生物を付着させることにより、生物活性炭として
再生(生物活性炭化)することもできる。微生物を付着
させる方法については、特に限定はなく、従来の微生物
膜を自然発生的に成長させる方法でも、また、再生活性
炭を微生物懸濁液に接触させる方法でもよいが、前記本
発明の微生物活性炭の製造方法に準じて再生活性炭を微
生物懸濁液に接触させる方法が有効である。
は、必要に応じて、上記のようにして得られた再生活性
炭に微生物を付着させることにより、生物活性炭として
再生(生物活性炭化)することもできる。微生物を付着
させる方法については、特に限定はなく、従来の微生物
膜を自然発生的に成長させる方法でも、また、再生活性
炭を微生物懸濁液に接触させる方法でもよいが、前記本
発明の微生物活性炭の製造方法に準じて再生活性炭を微
生物懸濁液に接触させる方法が有効である。
【0023】この際に使用する微生物懸濁液としては、
新たに調製した微生物懸濁液を使用してもよいが、生物
活性炭から除去した微生物膜に由来する微生物の懸濁液
を使用することもできる。具体的には、微生物膜を除去
する方法として、使用済みの生物活性炭を水中で超音波
処理し、付着している微生物を脱離させる方法を採用す
る場合には、この工程で副生する微生物懸濁液〔超音波
脱離液〕を使用することが有効である。
新たに調製した微生物懸濁液を使用してもよいが、生物
活性炭から除去した微生物膜に由来する微生物の懸濁液
を使用することもできる。具体的には、微生物膜を除去
する方法として、使用済みの生物活性炭を水中で超音波
処理し、付着している微生物を脱離させる方法を採用す
る場合には、この工程で副生する微生物懸濁液〔超音波
脱離液〕を使用することが有効である。
【0024】微生物膜の除去方法 本発明の微生物膜の除去方法においては、生物活性炭を
超音波処理し、付着している微生物を脱離させる。すな
わち、本発明においては、使用済みの生物活性炭を水等
の分散媒体に分散させ、超音波処理を行うことにより、
付着している微生物が脱離して分散媒体中に分散する。
分散媒体については、特に限定はないが、副生する超音
波脱離液を微生物懸濁液として再使用する観点より、水
性媒体が好適である。
超音波処理し、付着している微生物を脱離させる。すな
わち、本発明においては、使用済みの生物活性炭を水等
の分散媒体に分散させ、超音波処理を行うことにより、
付着している微生物が脱離して分散媒体中に分散する。
分散媒体については、特に限定はないが、副生する超音
波脱離液を微生物懸濁液として再使用する観点より、水
性媒体が好適である。
【0025】超音波としては周波数が20KHz以上の
音波が有効であり、特に22〜150KHz、好ましく
は25〜100KHz、更に好ましくは28〜50KH
zの超音波が好適である。超音波処理を行う時間につい
ては、特に限定はないが、通常5〜60分間、好ましく
は10〜45分間、更に好ましくは10分間〜30分間
程度でよい。なお、超音波処理による微生物膜の除去の
程度は、生物活性炭の灰分及び揮発分の減少並びによう
素吸着性能の向上によって判定することができる。
音波が有効であり、特に22〜150KHz、好ましく
は25〜100KHz、更に好ましくは28〜50KH
zの超音波が好適である。超音波処理を行う時間につい
ては、特に限定はないが、通常5〜60分間、好ましく
は10〜45分間、更に好ましくは10分間〜30分間
程度でよい。なお、超音波処理による微生物膜の除去の
程度は、生物活性炭の灰分及び揮発分の減少並びによう
素吸着性能の向上によって判定することができる。
【0026】
【作用】本発明では、生物活性炭の再生に関し、活性炭
上に付着している微生物膜を超音波などの方法により脱
離し、活性炭の加熱再生の効率を高めるとともに、脱離
した微生物膜に由来する微生物懸濁液をいったん回収
し、再生した活性炭と接触させることにより微生物を付
着させて、速やかに生物活性炭化させる。すなわち、加
熱再生に際して微生物を取り除くことにより、効率的な
再生が可能であり、かつ取り除いた脱離液は微生物懸濁
液として、再生された活性炭と接触させることにより生
物活性炭化を迅速且つ容易に達成することができる。
上に付着している微生物膜を超音波などの方法により脱
離し、活性炭の加熱再生の効率を高めるとともに、脱離
した微生物膜に由来する微生物懸濁液をいったん回収
し、再生した活性炭と接触させることにより微生物を付
着させて、速やかに生物活性炭化させる。すなわち、加
熱再生に際して微生物を取り除くことにより、効率的な
再生が可能であり、かつ取り除いた脱離液は微生物懸濁
液として、再生された活性炭と接触させることにより生
物活性炭化を迅速且つ容易に達成することができる。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば原料活性炭の生物活性炭
化において微生物懸濁液を使用するので、生物活性炭を
迅速且つ容易に製造することができる。
化において微生物懸濁液を使用するので、生物活性炭を
迅速且つ容易に製造することができる。
【0028】本発明によれば活性炭の再生を効率よく行
うことができる。すなわち、本発明によれば、使用済み
の生物活性炭から微生物膜を取り除くため、従来法に比
べて、加熱再生を行うときの使用済み炭の性状として、
灰分及び揮発分が少ない。このため、同一の条件で加熱
再生を行うと、従来法に比べて、得られる再生活性炭の
灰分及び揮発分が減少し、さらに比表面積やよう素吸着
性能などが高くなり効率の良い再生が行える。また、本
発明によれば再生活性炭の生物活性炭化において微生物
懸濁液を使用するので、微生物活性炭を迅速且つ容易に
再生することができる。
うことができる。すなわち、本発明によれば、使用済み
の生物活性炭から微生物膜を取り除くため、従来法に比
べて、加熱再生を行うときの使用済み炭の性状として、
灰分及び揮発分が少ない。このため、同一の条件で加熱
再生を行うと、従来法に比べて、得られる再生活性炭の
灰分及び揮発分が減少し、さらに比表面積やよう素吸着
性能などが高くなり効率の良い再生が行える。また、本
発明によれば再生活性炭の生物活性炭化において微生物
懸濁液を使用するので、微生物活性炭を迅速且つ容易に
再生することができる。
【0029】本発明によれば、生物活性炭に付着してい
る微生物を超音波処理により脱離させるので、効率よく
微生物膜を除去することができ、しかも、副生する超音
波脱離液は、生物活性炭の製造及び再生の生物活性炭化
工程において使用する微生物懸濁液として再使用でき
る。
る微生物を超音波処理により脱離させるので、効率よく
微生物膜を除去することができ、しかも、副生する超音
波脱離液は、生物活性炭の製造及び再生の生物活性炭化
工程において使用する微生物懸濁液として再使用でき
る。
【0030】
【実施例】実施例1:超音波処理による微生物膜の除去 浄水高度処理に使用した使用済みの生物活性炭上の微生
物を取り除く目的で、水溶液中で超音波処理を行なっ
た。具体的には、容積200m の容器中で乾燥重量換
算で約10gの生物活性炭を100m の水に分散させ
て超音波処理した。超音波装置は100Wの出力のもの
で周波数を28KHzと100KHzでそれぞれ10
分、30分の条件で超音波処理を行なった。未処理およ
び超音波処理した生物活性炭の灰分、揮発分、よう素吸
着性能について測定した。結果を表1に示す。表1に示
した結果より、超音波処理したものは未処理のものに比
べて、灰分および揮発分が減少し、よう素吸着性能が向
上することが判った。この傾向はいずれの超音波処理条
件でも同様であった。
物を取り除く目的で、水溶液中で超音波処理を行なっ
た。具体的には、容積200m の容器中で乾燥重量換
算で約10gの生物活性炭を100m の水に分散させ
て超音波処理した。超音波装置は100Wの出力のもの
で周波数を28KHzと100KHzでそれぞれ10
分、30分の条件で超音波処理を行なった。未処理およ
び超音波処理した生物活性炭の灰分、揮発分、よう素吸
着性能について測定した。結果を表1に示す。表1に示
した結果より、超音波処理したものは未処理のものに比
べて、灰分および揮発分が減少し、よう素吸着性能が向
上することが判った。この傾向はいずれの超音波処理条
件でも同様であった。
【0031】
【表1】 No. 超音波処理条件 灰 分 揮発分 よう素吸着性能 周波数 処理時間 (%) (%) (mg/g) 1 未処理(比較例) 7.0 8.3 820 2 28KHz 10分間 6.2 7.3 840 3 28KHz 30分間 6.0 7.2 870 4 100KHz 10分間 5.9 7.6 8505 100KHz 30分間 6.7 7.1 870 。
【0032】実施例2:微生物(超音波)脱離液の生物
活性試験 使用済みの生物活性炭を超音波処理することにより、活
性炭上に付着していた微生物が活性を保持したまま脱離
されることを確認するため、ここでは生物活性炭を超音
波処理した際に副生した微生物懸濁液〔超音波脱離液〕
をいったん回収し、その生物活性をアンモニアの硝化作
用から評価した。超音波処理は2条件(28KHz:3
0分〔実施例1のNo. 3〕、100KHz:30分〔実
施例1のNo. 5〕)とし、この微生物懸濁液に塩化アン
モニウム溶液(アンモニア濃度:0.5ppm)を添加
して、3日間のアンモニア濃度を追跡した。
活性試験 使用済みの生物活性炭を超音波処理することにより、活
性炭上に付着していた微生物が活性を保持したまま脱離
されることを確認するため、ここでは生物活性炭を超音
波処理した際に副生した微生物懸濁液〔超音波脱離液〕
をいったん回収し、その生物活性をアンモニアの硝化作
用から評価した。超音波処理は2条件(28KHz:3
0分〔実施例1のNo. 3〕、100KHz:30分〔実
施例1のNo. 5〕)とし、この微生物懸濁液に塩化アン
モニウム溶液(アンモニア濃度:0.5ppm)を添加
して、3日間のアンモニア濃度を追跡した。
【0033】測定結果をアンモニアの除去率として図1
に示した。いずれの条件でもアンモニアの分解除去が起
こっており、微生物懸濁液における硝化細菌の存在が確
認できた。すなわち、超音波脱離液には微生物が存在し
ていることが明らかになった。また、超音波処理の周波
数の違いでは28KHzの方が100KHzに比べて、
アンモニアの分解除去が優れていることが判った。
に示した。いずれの条件でもアンモニアの分解除去が起
こっており、微生物懸濁液における硝化細菌の存在が確
認できた。すなわち、超音波脱離液には微生物が存在し
ていることが明らかになった。また、超音波処理の周波
数の違いでは28KHzの方が100KHzに比べて、
アンモニアの分解除去が優れていることが判った。
【0034】実施例3:微生物を脱離させた生物活性炭
の加熱再生 使用済みの生物活性炭を超音波処理(28KHz、30
分)したもの〔実施例1のNo. 3〕と未処理のもの〔実
施例1のNo. 1〕について、同一の加熱処理条件(加熱
温度:850℃、処理時間20分間)で水蒸気による加
熱再生を行った。それぞれの再生活性炭の性状を表2に
示した。超音波処理を行なったものは未処理のものに比
べて、灰分および揮発分が減少し、よう素吸着性能、比
表面積(N2 −BET法)および細孔容積(N2 −BE
T法)の向上が認められており、超音波処理は加熱再生
における活性炭の性能向上の面で有利であることが判っ
た。
の加熱再生 使用済みの生物活性炭を超音波処理(28KHz、30
分)したもの〔実施例1のNo. 3〕と未処理のもの〔実
施例1のNo. 1〕について、同一の加熱処理条件(加熱
温度:850℃、処理時間20分間)で水蒸気による加
熱再生を行った。それぞれの再生活性炭の性状を表2に
示した。超音波処理を行なったものは未処理のものに比
べて、灰分および揮発分が減少し、よう素吸着性能、比
表面積(N2 −BET法)および細孔容積(N2 −BE
T法)の向上が認められており、超音波処理は加熱再生
における活性炭の性能向上の面で有利であることが判っ
た。
【0035】
【表2】 No. 灰 分 揮発分 よう素吸着性能 比表面積 細孔容積 (%) (%) (mg/g) (m 2 /g) (ml/g) 1 7.8 2.2 1020 874 0.57 (比較例)3 7.6 2.0 1030 929 0.61 。
【0036】実施例4:再生活性炭の生物活性炭化(回
分式振とう法) ここでは、実施例3において加熱再生した再生活性炭
〔No. 3〕を、実施例2において微生物が存在している
ことが明らかになった実施例1〔No. 3〕において得ら
れた超音波脱離液〔微生物懸濁液〕に接触させることに
より、微生物を再生活性炭に付着させ、生物活性炭とし
て再生した。
分式振とう法) ここでは、実施例3において加熱再生した再生活性炭
〔No. 3〕を、実施例2において微生物が存在している
ことが明らかになった実施例1〔No. 3〕において得ら
れた超音波脱離液〔微生物懸濁液〕に接触させることに
より、微生物を再生活性炭に付着させ、生物活性炭とし
て再生した。
【0037】具体的には、再生活性炭と微生物懸濁液を
混合して再生活性炭配合量が20%(体積基準)になる
ように調製して、25℃の恒温下で僅かに振とうを加え
ながら10日間放置した。この活性炭を、水切り程度の
状態にして微生物懸濁液と分離した後、あらかじめ作成
した塩化アンモニウム溶液のpH値の異なる溶液中(p
H6、7、8)に投入して再生活性炭の生物活性試験を
行なった。また、生物接触を行なっていない再生活性炭
についてpH7の塩化アンモニウム溶液中で同様の操作
を行なった。
混合して再生活性炭配合量が20%(体積基準)になる
ように調製して、25℃の恒温下で僅かに振とうを加え
ながら10日間放置した。この活性炭を、水切り程度の
状態にして微生物懸濁液と分離した後、あらかじめ作成
した塩化アンモニウム溶液のpH値の異なる溶液中(p
H6、7、8)に投入して再生活性炭の生物活性試験を
行なった。また、生物接触を行なっていない再生活性炭
についてpH7の塩化アンモニウム溶液中で同様の操作
を行なった。
【0038】それぞれのアンモニア除去率の傾向を図2
に示した。生物接触を行なっていない再生活性炭は、6
日間後でも硝化活性を発現しないのに対し、生物接触を
行った再生活性炭は3日後には溶液のpH値が6から8
の範囲において、ほぼ90%以上のアンモニア除去活性
を示し、6日後ではいずれも100%となった。このこ
とは実施例1のようにして生物活性炭を超音波処理する
際に副生する超音波脱離液を利用することにより、再生
活性炭に生物付与して生物活性炭として再生又は製造で
きることを示すものである。
に示した。生物接触を行なっていない再生活性炭は、6
日間後でも硝化活性を発現しないのに対し、生物接触を
行った再生活性炭は3日後には溶液のpH値が6から8
の範囲において、ほぼ90%以上のアンモニア除去活性
を示し、6日後ではいずれも100%となった。このこ
とは実施例1のようにして生物活性炭を超音波処理する
際に副生する超音波脱離液を利用することにより、再生
活性炭に生物付与して生物活性炭として再生又は製造で
きることを示すものである。
【0039】実施例5:再生活性炭の生物活性炭化(カ
ラム通水法) ガラスカラム(直径30mm、長さ1m)に再生活性炭
〔実施例3のNo. 3〕を充填し、蒸留水中に浸した後、
これに実施例1〔No. 3〕で副生した超音波脱離液〔微
生物懸濁液〕を下向流で通水した。その後、この活性炭
カラムに通水液として、塩化アンモニウム溶液(濃度
0.5ppm)をLV=1.3(m/H)、SV=5
(1/H)の条件で88時間の通水を行なった。また、
別のカラムに、同様にして再生活性炭を充填し、微生物
懸濁液による処理を行なわずに、塩化アンモニウム溶液
の通水を同様にして行なった。
ラム通水法) ガラスカラム(直径30mm、長さ1m)に再生活性炭
〔実施例3のNo. 3〕を充填し、蒸留水中に浸した後、
これに実施例1〔No. 3〕で副生した超音波脱離液〔微
生物懸濁液〕を下向流で通水した。その後、この活性炭
カラムに通水液として、塩化アンモニウム溶液(濃度
0.5ppm)をLV=1.3(m/H)、SV=5
(1/H)の条件で88時間の通水を行なった。また、
別のカラムに、同様にして再生活性炭を充填し、微生物
懸濁液による処理を行なわずに、塩化アンモニウム溶液
の通水を同様にして行なった。
【0040】図3、図4にアンモニアの除去率と紫外部
吸光度の波長260nm(E260)の除去率をそれぞ
れ示した。生物接触した再生活性炭と未処理の再生活性
炭では基本的に生物の有無に違いがある。このため紫外
部吸光度E260ではともに高い除去率を示したが、ア
ンモニアの除去率を見ると両者の差は顕著に現われてい
る。未処理の再生活性炭はアンモニアの除去は認められ
ないのに対して、生物付与した再生活性炭は徐々にアン
モニア除去率が上昇する傾向にある。これは活性炭カラ
ム内での微生物の増殖が起こっていると考えられる。
吸光度の波長260nm(E260)の除去率をそれぞ
れ示した。生物接触した再生活性炭と未処理の再生活性
炭では基本的に生物の有無に違いがある。このため紫外
部吸光度E260ではともに高い除去率を示したが、ア
ンモニアの除去率を見ると両者の差は顕著に現われてい
る。未処理の再生活性炭はアンモニアの除去は認められ
ないのに対して、生物付与した再生活性炭は徐々にアン
モニア除去率が上昇する傾向にある。これは活性炭カラ
ム内での微生物の増殖が起こっていると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 生物活性炭の超音波脱離液〔微生物懸濁液〕
についての生物活性試験の結果を示すグラフ(実施例
2)。
についての生物活性試験の結果を示すグラフ(実施例
2)。
【図2】 回分振とう法により再生した生物活性炭の生
物活性試験の結果を示すグラフ(実施例4)。
物活性試験の結果を示すグラフ(実施例4)。
【図3】 カラム通水法により再生した生物活性炭の生
物活性試験の結果を示すグラフ(実施例5)。
物活性試験の結果を示すグラフ(実施例5)。
【図4】 カラム通水法により再生した生物活性炭のE
260の除去率を示すグラフ(実施例5)。
260の除去率を示すグラフ(実施例5)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 重和 兵庫県芦屋市茶屋之町8番21号406
Claims (5)
- 【請求項1】 活性炭を微生物懸濁液に接触させて微生
物を付着させることを特徴とする生物活性炭の製造方
法。 - 【請求項2】 微生物膜を除去した生物活性炭を加熱処
理することを特徴とする生物活性炭の再生方法。 - 【請求項3】 微生物膜を除去した生物活性炭を加熱処
理した後、微生物懸濁液に接触させて微生物を付着させ
ることを特徴とする生物活性炭の再生方法。 - 【請求項4】 微生物懸濁液が、生物活性炭から除去し
た微生物膜に由来する微生物の懸濁液である請求項3に
記載の生物活性炭の再生方法。 - 【請求項5】 生物活性炭を超音波処理し、付着してい
る微生物を脱離させることを特徴とする生物活性炭の微
生物膜の除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6075116A JPH07275696A (ja) | 1994-04-13 | 1994-04-13 | 生物活性炭の製造方法及び再生方法並びに微生物膜除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6075116A JPH07275696A (ja) | 1994-04-13 | 1994-04-13 | 生物活性炭の製造方法及び再生方法並びに微生物膜除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07275696A true JPH07275696A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=13566905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6075116A Pending JPH07275696A (ja) | 1994-04-13 | 1994-04-13 | 生物活性炭の製造方法及び再生方法並びに微生物膜除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07275696A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20010074185A (ko) * | 2001-04-06 | 2001-08-04 | 김정술 | 초음파와 고주파에 의한 활성탄 자동세정 공법 |
CN103203227A (zh) * | 2013-04-12 | 2013-07-17 | 复旦大学 | 一种过硫酸盐原位再生吸附饱和活性炭的方法 |
CN103252223A (zh) * | 2013-05-15 | 2013-08-21 | 东华大学 | 一种微波活化过硫酸钾再生吸附有机物饱和活性炭的方法 |
CN103721692A (zh) * | 2014-01-22 | 2014-04-16 | 呼伦贝尔东北阜丰生物科技有限公司 | 一种废弃粉末活性炭的再生利用方法 |
CN104528718A (zh) * | 2014-11-28 | 2015-04-22 | 河南恒瑞源实业有限公司 | 一种杜仲活性炭的制备方法 |
JP2016121040A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 株式会社Zen | 複合炭素材、この複合炭素材の製造方法およびボード |
-
1994
- 1994-04-13 JP JP6075116A patent/JPH07275696A/ja active Pending
Cited By (7)
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