JPH07275263A - 歯科用根管処置装置 - Google Patents

歯科用根管処置装置

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JPH07275263A
JPH07275263A JP6066866A JP6686694A JPH07275263A JP H07275263 A JPH07275263 A JP H07275263A JP 6066866 A JP6066866 A JP 6066866A JP 6686694 A JP6686694 A JP 6686694A JP H07275263 A JPH07275263 A JP H07275263A
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impedance
treatment device
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JP6066866A
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Takeshi Saito
毅 斎藤
Masaru Yamaoka
大 山岡
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C19/00Dental auxiliary appliances
    • A61C19/04Measuring instruments specially adapted for dentistry
    • A61C19/042Measuring instruments specially adapted for dentistry for determining the position of a root apex

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  • Dental Tools And Instruments Or Auxiliary Dental Instruments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 予め臨床的に設定値を求める必要がなく、所
望の根管内位置を自動的に正確に検出できる歯科用根尖
処理装置を提供することを目的とする。 【構成】 測定針と片電極間の周波数信号に対応するイ
ンピーダンス変化特性に基づいて根管内位置を検出する
歯科用根管処置装置において、前記周波数信号に対応し
て前記インピーダンス変化特性に基づく出力を検出する
手段と、前記検出された出力の特異的に変化する変化点
を検出し、該検出された変化点に基づいて根管内の所望
の位置を検出する手段とを備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は歯科用根管処置装置に関
し、特に根管の拡大・形成作業中に予め臨床的に求めた
設定値を用いることなく根管位置を自動的に測定するこ
とができる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に歯内療法における根管治療におい
て、根管内には感染などにより壊死物質や細菌が存在す
る。とくに感染した根管の場合は、象牙質内に細菌が奥
深く侵入しており、再感染を防止するという観点から、
これを含めて根管内容物を機械的および化学的に除去す
る必要がある。また、根管が狭窄している根尖狭窄部ま
で根管系を確実に封鎖して根管由来の刺激源を完全に消
滅させる必要もある。
【0003】このため、根尖周囲組織を傷つけずに、根
管の根尖最大狭窄部の位置を正確に検出する根管長測定
とリーマ・ファイルによる機械的根管拡大法によって根
尖最大狭窄部を破壊せずに根尖狭窄部まで拡大、形成を
確実に行うことが必要不可欠とされている。
【0004】この従来の一連の操作を歯根の状態を拡大
して示す図1を用いて説明する。
【0005】歯科医師は、リーマRを根管内に挿入し、
根尖部1付近の根管が狭窄している根尖狭窄部2まで進
める。根尖狭窄部2には、根管が最も狭窄している根尖
最大狭窄部3が存在するため、リーマRに受ける摩擦力
を手指の感覚で認識し、根尖最大狭窄部3を探知する。
このとき根管内のリーマRを固定してX線撮影を行い、
X線写真から根尖狭窄部2を決定するものである。
【0006】しかし、X線像からの根尖最大狭窄部3の
検出は、歯種や根尖付近での透明象牙質の石灰化の状態
等によって解像度が悪く、根尖狭窄部2が明瞭でないた
めX線写真上からは該根尖最大狭窄部3を見いだすこと
はできない。
【0007】また、これら操作を迅速に行なうには、豊
富な臨床経験を持つ医師にとっても困難であり、リーマ
Rが根尖最大狭窄部3を破壊し、根尖孔4から突出して
根尖周囲組織を損傷することがある。したがって、治療
時間がかかり、患者に相当な時間、苦痛を与える欠点が
ある。
【0008】この欠点を改良するものとして、図10に
示す様な装置が知られている。即ち、図10の装置は根
管6に挿入する機械切削装置7に取り付けたリーマ8と
口腔粘膜9に接触させた片電極10との間のインピーダ
ンスを検出する内部に周波数200HZの交流電源を備
えた電気的根管長測定器11とリレースイッチ13で構
成されている。
【0009】図10に示した装置においては、リーマ8
と片電極10間に交流電圧を印加した状態で機械切削装
置7に取り付けたリーマ8が根管6を拡大しながら根尖
狭窄部12に進み、リーマ8が根尖狭窄部12に至った
時に生じるリーマ8と片電極10間のインピーダンスの
変化を電気的根管長測定器11によって検出し、その検
出出力をリレースイッチ13に入力することによって機
械切削装置7を停止させるものである。
【0010】この種の従来装置では根尖狭窄部12にリ
ーマ8が到達した時のインピーダンス応答の値を予め臨
床手段により測定し、この値を統計処理して根尖狭窄部
到達指示値として使用している。しかし、予め臨床的に
根尖狭窄部達成指示値を設定するには、根管内に挿入し
たリーマ電極と歯根とのX線写真をとり、X線写真上の
リーマ電極先端と根尖との距離的関係から前記インピー
ダンス応答の値を決定する必要がある。
【0011】しかし、該根尖狭窄部到達指示値は患者の
年齢、歯種、根管の形状等によりバラツキを生じること
が報告されており、この為に該臨床値を正確に決定する
ことが困難である等の欠点を有する。
【0012】また、該臨床値をX線写真から決定する場
合、歯根が3次元の立体であるのに対し、X線写真は歯
根を2次元へと変換した歯根像となるため、実長と写真
像との長さには誤差が生じる。更に、先に述べたX線の
解像度の不良からX線写真上で該根尖最大狭窄部を見い
だすことはできない。したがって、該臨床値を用いた前
記従来装置では根尖最大狭窄部を測定できない不都合が
ある。
【0013】更に、該装置では根管内を乾燥状態にして
使用することが条件ずけられており、根管の拡大および
形成時にリーマと象牙質との摩擦によりリーマが破折す
る欠点も有する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこの点を改良
するもので、予め臨床値を設定せずに根管内の環境や歯
種に影響されずに、正確に根尖部の所望の位置を検出す
ることができ、しかも根管の拡大および形成動作中に併
用可能な根管処置装置を提供することを目的とする。
【0015】
【問題点を解決するための手段】本発明は、測定針と片
電極間の単一周波数信号または多周波数信号に対応する
インピーダンス変化特性に基づいて根管内位置を検出す
る歯科用根管処置装置において、前記周波数信号に対応
して前記インピーダンス変化特性に基づく出力を検出す
る手段と、前記検出された出力又は該出力の相対変化量
の変曲点、最大値等の特異的に変化する点を検出し、該
検出された点から根管内の根尖最大狭窄部、根尖狭窄位
置、根尖孔等の特定な位置を検出する手段とを備えるこ
とを特徴とする。また、相対変化量に変化の少ない根管
中央部の各々のインピーダンス特性値の値を基準値とし
て各々のインピーダンス特性の変化分の相対変化量を使
用することもできる。
【0016】
【作用】従って、従来装置の様に予め臨床的に根管内位
置を求める必要がなく、自動的に正確に根管処置に必要
な所望の根管内位置を検出することができる。また、多
周波数信号を使用する場合には根尖最大狭窄部直前の根
管の狭窄がおこる根尖狭窄位置を正確に検出することが
できる。
【0017】また、相対変化量に基準値を取った補償値
を使用すると薬液や血液の影響が除去されより正確に根
管内位置を検出できる。
【0018】
【実施例】
【0019】
【発明の原理】まず、本発明の原理を説明する。
【0020】一般にリーマ電極と口腔電極間のインピー
ダンスは根尖部付近に達すると低下することが知られて
いる。この電極間インピーダンスは、歯自身のインピー
ダンス(以下、生体インピーダンス)と原理的には細管
に一様な抵抗率および誘電率の媒質が充填されているこ
とで生じるインピーダンス(以下、根管インピーダン
ス)とで構成されている。
【0021】根尖最大狭窄部での根管インピーダンス
は、根管が最も狭窄するため、根管の内径が小さくな
り、根管インピーダンスが根管中央部のそれよりも大き
くなる。また、根尖最大狭窄部は歯の硬組織である象牙
質がセメント質へと移行する接合部の境界であるため、
象牙質に対しインピーダンスが非常に大きいセメント質
へと材質が変化することによって生体インピーダンスが
大きく変化する。
【0022】このことから、根尖最大狭窄部で電極間イ
ンピーダンスに特異的な変化を生じる。その変化は根管
が急に狭窄したことによる根尖最大狭窄部の形状に起因
したものであり、電極間インピーダンス特性曲線の変曲
点としてあらわれることが実験的に証明されている。こ
こで、変曲点とは2次微分が零となる点である。
【0023】
【第一実施例】本発明の第一実施例を図2に基づいて説
明する。図2は本発明第一実施例の要部ブロック構成図
を示す。図2で図10と同一の符号は図10のものとそ
れぞれ同一のものを示す。
【0024】即ち、図2において、29は10KHzの
発振器を示し、この出力は減衰器20に接続される。こ
の減衰器20の出力はリーマ8に接続される。また、片
電極10は増幅器21に接続される。この増幅器21の
出力は、10KHzの狭帯域フィルタ22および整流器
23を介して接続される。
【0025】また、リーマ電極8は変位−電圧変換器2
6に接続される。整流器23および変位−電圧変換器2
6は本発明の特徴の一つである微分回路24に接続さ
れ、この微分回路24の出力がピーク検出器25に接続
される。また、前記ピーク検出器25の出力には表示器
27が接続される。
【0026】更に、このピーク検出器25の出力にはパ
ワー制御器28に接続される。このパワー制御器28の
出力は機械切削装置7に接続される。
【0027】
【動作】上述の様に構成した本発明第一実施例の特徴あ
る動作を説明する。
【0028】図2において、発振器29から10KHz
の電源電圧が出力され、この電源電圧が減衰器20を通
り、印加電圧を20mVP-Pとなる様に調整して定電圧
源として動作させる。この印加電圧をリーマ8と片電極
10間に印加し、この間に生じるインピーダンス変化の
電圧応答波形を増幅器21で増幅し、この増幅出力を狭
帯域フィルタ22に通してノイズをとった10KHzの
正弦波を抽出する。この抽出された電圧波形を整流器2
3で直流とする。この直流に整流された10KHzに対
するインピーダンス応答電圧は本発明の特徴の1である
微分回路24に入力する。また、微分回路24にはリー
マ電極変位を電圧変換する変位−電圧変換器26の出力
が出力され、微分回路24で10KHzに対するインピ
ーダンス応答電圧の微分が行われる。微分回路24の出
力はピーク検出器25に入力し、表示器27で表示され
る。
【0029】ここで、整流器23からの出力波形を図3
に、微分回路24の出力波形を図4にそれぞれ示す。
【0030】即ち、図3はリーマ8の根管内での変位に
基づく前記単一周波数電圧に対するリーマ8と片電極1
0間の電極間インピーダンス特性を示す整流器23から
の出力波形を示したものであり、該インピーダンス特性
は歯根中央部(図3中、X2と示す)ではインピーダン
スの変化が少なく、根尖最大狭窄部(図3中、X1と示
す)までの範囲で電極間インピーダンスの変化に依存し
た特性変化を示し、根尖最大狭窄部X1で変曲する変曲
点を示す。
【0031】このため、整流器23から出力される該イ
ンピーダンス特性曲線の変曲点から根管が最も狭窄して
いる根尖最大狭窄部を検出できる。この変曲点を求める
ために該インピーダンス特性を微分回路24で微分する
と、図4はの如き該インピーダンス特性を微分した微分
特性曲線が得られる。図4は、該インピーダンスの微分
値を縦軸に取り、リーマ8の根管内での変位量(位置)
を横軸に取って示したものであり、該インピーダンスの
微分特性は、根尖最大狭窄部X1で最大値を示してお
り、この最大値を検出することで根尖最大狭窄部がもと
まる。
【0032】すなわち、歯科医師等の操作者が機械切削
装置7により根管6を切削(拡大、形成)していき、リ
ーマ8が検出目標位置である根尖最大狭窄部に到達する
と、ピーク検出器25が該微分値の最大値を検出してピ
ーク信号を出力し、根尖最大狭窄部が自動的に正確に検
出される。このピーク信号はパワー制御器28に出力さ
れ、パワー制御器28は機械切削装置7を自動的に停止
させる。
【0033】
【第二実施例】前記インピーダンス特性の変曲点から根
尖最大狭窄部を検出できるが、本第二実施例はさらに多
周波数電源を用いてインピーダンス特性の相対変化量に
より根尖狭窄部および根尖最大狭窄部直前の根管の狭窄
がおこる位置(以下、単に「根尖狭窄位置」と言う)を
検出するものである。更に、補償回路を用いてインピー
ダンス特性を基準値により補償してこの補償されたイン
ピーダンス特性により相対変化量を求めて根尖狭窄部お
よび根尖狭窄位置を自動的に検出するものである。
【0034】本発明の第二実施例を図に基づいて説明す
る。図5は本発明第二実施例の要部ブロック構成図を示
す。図5で図10と同一の符号は図10のものとそれぞ
れ同一のものを示す。
【0035】即ち、図5において、49は1KHzの発
振器、50は10KHzの発振器をそれぞれ示し、この
出力はそれぞれ減衰器51、52にそれぞれ接続され
る。この減衰器51、52の出力は加算器53に接続さ
れ、この加算器53の出力がリーマ8に接続される。ま
た、片電極10は増幅器54に接続される。この増幅器
54の出力は、1KHzの狭帯域フィルタ55および整
流器56を介して、又10KHzの狭帯域フィルタ57
および整流器58を介してアナログスイッチ59に接続
される。アナログスイッチ59の出力は、演算器60に
接続される。この演算器60は例えば、差、または比等
の相対変化量の演算器で構成される。また、アナログス
イッチ59のもう一方の出力も補償回路61を介して演
算器60に接続される。
【0036】また、リーマ電極8は変位−電圧変換器6
3に接続される。演算器60および変位−電圧変換器6
3は本発明の特徴の一つである微分回路62に接続さ
れ、この微分回路62の出力がピーク検出器64に接続
される。また、前記ピーク検出器64の出力には表示器
66が接続される。
【0037】更に、このピーク検出器64の出力には本
発明の第2の特徴部であるパワー制御器65に接続され
る。このパワー制御器65の出力は機械切削装置7に接
続される。
【0038】図6は前記補償回路61の詳細図を示す。
図6において図5と同一の符号はそれぞれ図5と同一の
ものを示す。即ち、図6に示す様にアナログスイッチ5
9の1KHzの出力はオペアンプ71の+端子とホール
ド回路73に接続され、ホールド回路70の出力はオペ
アンプ71の−端子に接続される。また、アナログスイ
ッチ59の10KHzの出力はオペアンプ73の+端子
とホールド回路72に接続され、ホールド回路72の出
力はオペアンプ73の−端子に接続される。オペアンプ
71、73の出力は演算器60に接続されている。ま
た、74はセット&リセット回路を示し、このセット&
リセット回路74の出力はホールド回路70、72に接
続されている。
【0039】
【動作】上述の様に構成した第二実施例の特徴ある動作
を説明する。
【0040】図5において、歯科医師等の操作者が機械
切削装置7により根管6を切削(拡大、形成)してい
く。発振器49および50からそれぞれ1KHzおよび
10KHzの電源電圧が出力され、この電源電圧が減衰
器51および52をそれぞれ通り、加算器53によって
波形合成される。ここで、前記減衰器によって1KHz
と10KHzの加算する割合を 1:1 とし、合成波形
の最大振幅を20mVP-Pとなる様に調整して定電圧源
として動作させる。この合成波形をリーマ8と片電極1
0間に印加し、この間に生じるインピーダンス変化の電
圧応答波形を増幅器54で増幅し、この増幅出力をそれ
ぞれ狭帯域フィルタ55および57に通して1KHzと
10KHzの正弦波を抽出する。この抽出されたそれぞ
れの電圧波形を整流器56および58でそれぞれ直流と
する。
【0041】この整流器56および58の出力v1とv2
を図7にそれぞれ示す。
【0042】この直流に整流された1KHzに対するイ
ンピーダンス応答電圧(v1)と10KHzに対するイ
ンピーダンス応答電圧(v2)はアナログスイッチ59
に入力する。歯科医師等の操作者はリーマ8がが歯頚部
(根管口から根管中央部)に到達したことを目視により
確認すると、このアナログスイッチ59を操作し、この
インピーダンス応答電圧(v1)及び10KHzに対す
るインピーダンス応答電圧(v2)を演算器60または
補償回路61に選択的に入力する。
【0043】まず、アナログスイッチ59で演算器60
が選択された場合を説明する。
【0044】演算器60からは、図8に示すインピーダ
ンス応答電圧波形が出力される。即ち、図8で曲線a1
は1KHzに対するインピーダンス応答電圧(v1)と
10KHzに対するインピーダンス応答電圧(v2)と
の差分を表すインピーダンス応答電圧の相対変化量特性
が出力される。また、曲線a2は1KHzに対するイン
ピーダンス応答電圧(v1)と10KHzに対するイン
ピーダンス応答電圧(v2)との比を表すインピーダン
ス応答電圧の相対変化量特性を示すものであり、演算器
60をa2が出力されるように構成してもよい。
【0045】リーマ8の根管内における変位に応答する
各相対変化量特性a1およびa2は、歯根中央部X2から
根尖最大狭窄部(図8中、X1と示す)の範囲で電極間
インピーダンスの変化に依存した特性変化を示し、根尖
狭窄位置(図8中、X3と示す)で変曲し、最も狭窄し
ている根尖最大狭窄部X1で最大値を示す。したがっ
て、最大値を検出値とし、根尖最大狭窄部を検出するこ
とができる。また、根尖最大狭窄部の破壊を僅少とする
には、根尖最大狭窄部直前の根管の狭窄がおこる位置、
即ち根尖狭窄位置X3を検出することが実際の根管処理
の上で望ましい。
【0046】この演算器60の出力a1(またはa2
は、本発明の特徴の一つである微分回路62に入力され
る。微分回路62からは、相対変化量a1(またはa2
の図9に示す微分出力a’1(またはa’2)が出力され
る。即ち、図9は微分値を縦軸に取り、リーマ8の根管
内での変位での変位量(位置)を横軸に取って示したも
のである。相対変化量の微分特性は、根尖狭窄位置X3
で最大値を示し、根尖最大狭窄部X1では零とる。した
がって、微分値の最大値と零からX3およびX1が検出で
きる。
【0047】次に、アナログスイッチ59で補償回路6
1が選択された場合を説明する。
【0048】補償回路61の動作を図6を参照して説明
する。セット&リセット回路74のセット信号をホール
ド回路70および72に出力して、歯根中央部X2での
インピーダンス応答電圧(V1)と(V2)(図7参照)
をホールド回路70および72に保持する。ホールド回
路70および72の各々の出力信号は、セット&リセッ
ト回路74のリセット信号がホールド回路70および7
2に入力されるまで演算増幅器71および73の減算端
子に入力される。他方、演算増幅器71および73の加
算端子にはインピーダンス電圧応答(v1)および
(v2)がそのまま入力され、ホールド回路74の作動
後の演算増幅器70および72は歯根中央部X2でのイ
ンピーダンス応答電圧(v1)と(v2)からの変化量△
V1、△V2が演算器60に出力される。即ち、補償回路
61は各周波数のインピーダンス特性の変化の少ない範
囲である歯根中央部(図7中、X2と示す)のインピー
ダンスをそれぞれ基準として各インピーダンス特性を補
償し、リーマ8の変位に応答する各周波数のインピーダ
ンス特性の変化量△V1、△V2間の相対変化量を出力す
る。
【0049】演算器60からは、図8に示すインピーダ
ンス応答電圧波形が出力する。即ち、図8の曲線b1
示される1KHzに対する補償されたインピーダンス応
答電圧(△V1)と10KHzに対する補償されたイン
ピーダンス応答電圧(△V2)との差分を表すインピー
ダンス応答電圧の相対変化量特性が出力される。また、
曲線b2は1KHzに対する補償されたインピーダンス
応答電圧(△V1)と10KHzに対する補償されたイ
ンピーダンス応答電圧(△V2)との比を表すインピー
ダンス応答電圧の相対変化量特性を示すものであり、演
算器60をb2が出力されるように構成してもよい。
【0050】リーマ8の根管内における変位に応答する
各補償された相対変化量特性b1(またはb2)は、歯根
中央部X2から根尖最大狭窄部(図8中、X1と示す)の
範囲で電極間インピーダンスの変化に依存した特性変化
を示し、根尖狭窄位置(図8中、X3と示す)で変曲
し、最も狭窄している根尖最大狭窄部X1で最大値を示
す。したがって、最大値を検出値とし、根尖最大狭窄部
を検出することができる。また、根尖最大狭窄部の破壊
を僅少とするには、根尖最大狭窄部直前の根管の狭窄が
おこる位置、即ち根尖狭窄位置X3を検出することが実
際の根管処理の上で望ましい。
【0051】この演算器60の出力b1(またはb2
は、本発明の特徴の一つである微分回路62に入力され
る。微分回路62からは、補償された相対変化量b
1(またはb2)の図9に示す微分出力b’1または
(b’2)が出力される。即ち、図9は微分値がを縦軸
に取り、リーマ8の根管内での変位での変位量(位置)
を横軸に取って示したものである。相対変化量の微分特
性は、根尖狭窄位置X3で最大値を示し、根尖最大狭窄
部では零とる。したがって、微分値の最大値と零からX
3およびX1が検出できる。
【0052】医師等の操作者により検出目標位置が根尖
狭窄位置に初期設定されていると、リーマ8が検出目標
位置である根尖狭窄位置に到達したときに、ピーク検出
器64が該微分値のピーク値を検出してピーク信号を出
力し、根尖狭窄位置が自動的に正確に検出される。この
ピーク信号はパワー制御器65に出力され、パワー制御
器65は機械切削装置7を自動的に停止させる。
【0053】また、医師等の操作者により検出目標位置
が根尖最大狭窄部に初期設定されていると、ピーク検出
器64が微分値の最大値の次のゼロ値を検出して根尖最
大狭窄部検出信号を出力し、根尖最大狭窄部が自動的に
正確に検出される。この検出信号はパワー制御器65に
出力され、パワー制御器65は機械切削装置7を自動的
に停止させる。
【0054】また、根尖孔を検出する場合には、次の微
分値の負のピーク値を検出するように初期設定すること
により自動的に根尖孔を検出できる。
【0055】
【効果】以上説明したように、本発明は測定針と片電極
間の単一周波数信号または多周波数信号に対応するイン
ピーダンス変化特性に基づいて根管内位置を検出する歯
科用根管処置装置において、前記周波数信号に対応して
前記インピーダンス変化特性に基づく出力を検出する手
段と、前記検出された出力又は該出力の相対変化量の変
曲点、最大値等の特異的に変化する点を検出し、該検出
された点から根管内の根尖最大狭窄部、根尖狭窄位置ま
たは根尖孔等の特定な位置を検出する手段とを備えるよ
うに構成した。
【0056】したがって、従来装置の様に予め臨床的に
根管内位置を求める必要がなく、自動的に正確に根管処
置に必要な所望の根管内位置を検出することができる。
【0057】多周波数信号を使用する場合には根管処置
に最も必要とされる根尖狭窄位置を正確に検出すること
ができる。
【0058】また、相対変化量に変化の少ない根管中央
部の各々のインピーダンス特性値の値を基準値として各
々のインピーダンス特性の変化分の相対変化量を使用す
るように構成することもでき、この場合には、薬液や血
液等の影響が除去されより正確に根管内位置を検出で
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】根管の状態を拡大して示す図。
【図2】本発明第一実施例の要部ブロック構成図。
【図3】整流器23からの出力波形を示す図。
【図4】微分回路24からの出力波形を示す図。
【図5】本発明第二実施例の要部ブロック構成図。
【図6】補償回路61の詳細図。
【図7】整流器56および58出力波形。
【図8】演算器60の出力波形。
【図9】微分回路62の出力波形。
【図10】従来装置の説明図。
【符号の説明】
1 根尖部 2 根尖狭窄部 3 根尖最大狭窄部 4 根尖孔 8 リーマ 10 片電極 24、62 微分回路 25、64 ピーク検出器 60 演算器

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定針と片電極間の周波数信号に対応す
    るインピーダンス変化特性に基づいて根管内位置を検出
    する歯科用根管処置装置において、 前記周波数信号に対応して前記インピーダンス変化特性
    に基づく出力を検出する手段と、 前記検出された出力の特異的に変化する変化点を検出
    し、該検出された変化点に基づいて根管内の所望の位置
    を検出する手段と、を備えることを特徴とする歯科用根
    管処置装置。
  2. 【請求項2】 前記根管内の所望の位置を検出する手段
    の検出出力に基づいて根管の拡大・形成を行う切削装置
    の動作状態を制御する請求項1記載の歯科用根尖処理装
    置。
  3. 【請求項3】 測定針と片電極間の単一周波数信号に対
    応するインピーダンス変化特性に基づいて根管内位置を
    検出する歯科用根管処置装置において、 前記周波数信号に対応して前記インピーダンス変化特性
    に基づく出力を検出する第1の手段と、 前記第1の手段で検出された各出力の変曲点を検出する
    第2の手段と、 前記第2の手段で検出された変曲点に基づいて根尖最大
    狭窄部を検出する第3の手段と、 を備えることを特徴とする歯科用根管処置装置。
  4. 【請求項4】 測定針と片電極間の多周波数信号に対応
    する各インピーダンス変化特性に基づいて根管内位置を
    検出する歯科用根管処置装置において、 各々の前記周波数信号に対応して各々の前記インピーダ
    ンス変化特性に基づく出力を検出する第1の手段と、 前記第1の手段で検出された出力の相対変化量を求めて
    出力する第2の手段と、 前記第2の手段の出力の最初
    の変曲点に基づいて根尖狭窄部位置を検出する第3の手
    段と、 を備えることを特徴とする歯科用根管処置装置。
  5. 【請求項5】測定針と片電極間の多周波数信号に対応す
    る各インピーダンス変化特性に基づいて根管内位置を検
    出する歯科用根管処置装置において、 各々の前記周波数信号に対応して各々の前記インピーダ
    ンス変化特性に基づく出力を検出する第1の手段と、 前記第1の手段で検出された出力の相対変化量を求めて
    出力する第2の手段と、 前記第2の手段の出力の最大
    値点に基づいて根尖最大狭窄部を検出する第3の手段
    と、 を備えることを特徴とする歯科用根管処置装置。
  6. 【請求項6】 測定針と片電極間の多周波数信号に対応
    する各インピーダンス変化特性に基づいて根管内位置を
    検出する歯科用根管処置装置において、 各々の前記周波数信号に対応して各々の前記インピーダ
    ンス変化特性に基づく出力を検出する第1の手段と、 前記第1の手段で検出された出力の相対変化量を求めて
    出力する第2の手段と、 前記第2の手段の出力の2個
    目の変曲点に基づいて根尖孔を検出する第3の手段と、 を備えることを特徴とする歯科用根管処置装置。
  7. 【請求項7】 前記第3の手段が微分回路からなること
    を特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の歯科用
    根尖処理装置。
  8. 【請求項8】 前記第3の手段の検出出力に基づいて根
    管の拡大・形成を行う切削装置の動作状態を制御する請
    求項3乃至7のいずれかに記載の歯科用根尖処理装置。
  9. 【請求項9】 前記相対変化量が各々の前記インピーダ
    ンス特性の差または比であることを特徴とする請求項4
    乃至8のいずれかに記載の歯科用根尖処理装置。
  10. 【請求項10】 前記相対変化量が、各々の前記インピ
    ーダンス特性の根管中央部の値を基準値とした各々のイ
    ンピーダンス特性の変化分の相対変化量でるあことを特
    徴とする請求項4乃至9のいずれかに記載の歯科用根尖
    処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013517022A (ja) * 2010-01-14 2013-05-16 エンドセーフ ゲーエムベーハー 歯根管の尖部の位置を決定する装置及び方法

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