JPH07274725A - 農作物の耐凍性向上方法 - Google Patents

農作物の耐凍性向上方法

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JPH07274725A
JPH07274725A JP9073394A JP9073394A JPH07274725A JP H07274725 A JPH07274725 A JP H07274725A JP 9073394 A JP9073394 A JP 9073394A JP 9073394 A JP9073394 A JP 9073394A JP H07274725 A JPH07274725 A JP H07274725A
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JP
Japan
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composition
resistance
crop
frost
alginic acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP9073394A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Tomota
善久 友田
Atsushi Nagaki
篤 長岐
Toshiaki Kono
敏明 河野
Shin Hiranuma
紳 平沼
Hideo Yoshihara
秀夫 吉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Co Op Chemical Co Ltd
Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Co Op Chemical Co Ltd
Meiji Seika Kaisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルギン酸オリゴ糖を用いることを特徴とす
る農作物の耐凍性を向上させる方法。 【効果】 本発明によれば、簡便な方法によって農作物
の耐凍性を向上させ、霜害や凍害を効果的に防ぐことが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農作物の耐凍性向上方
法に関し、詳しくは植物生育促進作用を有するアルギン
酸オリゴ糖を作物体に直接施用するか、または土壌に施
用することにより、農作物の耐凍性を向上させる方法を
提供するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】旧来
より、植物、特に農作物の凍結による生育障害(霜害等
を含む)は、農産物の安定生産の上で大きな問題となっ
ている。例えば茶,ジャガイモ等の若芽が晩霜により障
害を受けて生産性が低下する場合や、暖地における冬取
り野菜(キャベツ等)が収穫期近くに凍害を受けて商品
価値をなくす場合がある。これらの障害に対する予防策
としては、物理的には防霜ファンや寒冷紗の浮きがけを
導入した栽培環境の改良、また物質的にはヒドロキサム
酸類,グリセリン,グリコール,ワックス,油脂,糖
質,アミノ酸等の凍害防止剤や氷核形成能欠損微生物を
施用することにより、農作物の耐凍性を増強させる方法
がとられている。しかし、これらの技術はコストや作業
性、さらには効果の点で問題が多いため、十分浸透して
いないのが現状であり、新しい技術の開発が望まれてい
た。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討を行った結果、アルギン酸オリゴ
糖(以下、AOと略記することがある。)が農作物の耐
凍性を向上させる作用を有していることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0004】すなわち、本発明はアルギン酸オリゴ糖を
用いることを特徴とする農作物の耐凍性を向上させる方
法に関する。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明においてAOとはアルギン酸,アルギン酸ナトリウ
ムまたはアルギン酸を含有する昆布等の藻類や微生物起
源の多糖体などをアルギン酸リアーゼなどの酵素で分解
するか、または塩酸などの酸で加水分解して得られるオ
リゴ糖組成物であり、具体的には(a)重合度が2〜2
0でグルロン酸のみで構成されるオリゴ糖、(b)重合
度が2〜20でマンヌロン酸のみで構成されるオリゴ糖
及び(c)重合度が2〜20でグルロン酸とマンヌロン
酸で構成されるオリゴ糖の混合物よりなるアルギン酸を
分解して得られるオリゴ糖、または該オリゴ糖をpH1
〜9、好ましくはpH1〜3、温度60〜130℃、好
ましくは100〜130℃の条件下で15〜180分加
熱処理して得られるものを意味する。なお、このアルギ
ン酸オリゴ糖の詳細については、特開昭63−1013
02号公報及び特開昭63−214192号公報に記載
されている。
【0006】本発明に用いるAOはそのまま希釈して用
いるか、予め肥料やその他の担体に混合して施用するこ
とができる。別法として、肥料だけでなく凍害軽減効果
のある物質(前記凍害防止剤など)と混合使用してもよ
い。施用方法について述べると、AOを植物に施用する
部位としては地上部でも地下部でもよい。希釈したAO
液体を単独で、またはAOを液肥などの液体と混ぜて施
用する場合は、葉面散布,潅水などの方法がよく、AO
を固形の肥料などの担体に混合させて施用する場合は、
株間に施肥したり全体にすき込むことができる。施用時
期については、例えばキャベツなどの冬取り野菜の場合
は、苗床に播種してから圃場に定植するまでの期間、さ
らには定植時や結球開始前に施用することが好ましい。
また、霜害を受け易いものについては、新芽の出始める
頃や、霜の害が心配される時期より1〜2ヶ月前頃から
施用することが望ましい。
【0007】本発明者らはこれらの方法を用いて農作物
の耐凍性を高める方法を種々検討した結果、例えばキャ
ベツのポット育苗においては、AO液を潅水施用するこ
とで耐凍性の指標とされる電気伝導度法(五十嵐ら、J.
Agr. Met. 49, 91-98, 1993)で求めたLT50が低下
し、耐凍性が向上することを見出した。また、キャベツ
苗を、圃場へ移植する時にAO液を潅水施用することで
冬季収穫時の凍害を軽減できることを見出した。AOの
施用濃度は施用法に応じて適宜定められるが、潅水など
液状で施用する場合は100〜1000ppmが好まし
く、haあたり固形分として1〜7.5kgの施用が適
当である。
【0008】次に、本発明の対象となる農作物は、栽培
期間中に低温による凍害、霜害を受け易いものが該当す
る。例えば茶、キャベツ,ハクサイなどの葉菜類、じゃ
がいも,タマネギなどの根菜類、リンゴ,桃,みかんな
どの果実などである。
【0009】
【実施例】以下に、実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって何等限定されるもので
はない。 実施例1 農作物の耐凍性を評価する方法として、リーフディスク
を用いた電気伝導度法(五十嵐ら、上記)を採用し、キ
ャベツ幼植物耐凍性に及ぼすAOの施用効果を比較し
た。キャベツ「金春」を500gの育苗用培土の入った
4号ポットで展開葉が10枚になるまで栽培した。栽培
期間中AO液(0、100、500、1000ppm)
をそれぞれ潅水施用し、第7葉をコルクボウラーでくり
ぬいたものをサンプルとした(1区5連)。各サンプル
の電気伝導度から求めたLT50を第1表に示した。
【0010】
【表1】 *表示濃度のAO液をポット当たり30ml、計4回施
用した。
【0011】上記のようにAOを施用することにより、
耐凍性の指標であるLT50が低下し凍害軽減に有効であ
ることが認められた。
【0012】実施例2 キャベツ「金春」苗を10月上旬に1区当たり約40m
2 の圃場に定植距離54×36cmで定植し、AO液(0
または250ppm)を株元に潅水した。その後、2月
末に各区120個体ずつ収穫し、生育量、凍害を受けた
割合、凍害を受けた後の軟腐病罹病率を調べた。結果を
第2表に示す。
【0013】
【表2】 第2表 ────────────────────────────────── AO濃度(ppm) 玉重/個(%) 凍害率(%) 軟腐病罹病率(%) ────────────────────────────────── 0 100 86 82 250 106 67 50 250×3回 106 80 67 ────────────────────────────────── ・玉重はAO濃度ゼロを100とした相対値で表示し
た。 ・凍害及び罹病率は120個体中の割合を示した。
【0014】上記のようにAOを施用することによっ
て、キャベツの生育量が増加すると共に凍害率、罹病率
が低下した。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、簡便な方法によって農
作物の耐凍性を向上させ、霜害や凍害を効果的に防ぐこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 敏明 埼玉県坂戸市千代田5−3−1 明治製菓 株式会社生物科学研究所内 (72)発明者 平沼 紳 茨城県下館市乙1159−2 (72)発明者 吉原 秀夫 千葉県市川市宮久保2−7−4

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギン酸オリゴ糖を用いることを特徴
    とする農作物の耐凍性を向上させる方法。
  2. 【請求項2】 農作物が茶、葉菜類、根菜類及び果実の
    うちのいずれかである請求項1記載の方法。
JP9073394A 1994-04-06 1994-04-06 農作物の耐凍性向上方法 Pending JPH07274725A (ja)

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Cited By (3)

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