JPH07274564A - モータの過負荷検出方法 - Google Patents
モータの過負荷検出方法Info
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- JPH07274564A JPH07274564A JP6087640A JP8764094A JPH07274564A JP H07274564 A JPH07274564 A JP H07274564A JP 6087640 A JP6087640 A JP 6087640A JP 8764094 A JP8764094 A JP 8764094A JP H07274564 A JPH07274564 A JP H07274564A
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- motor
- cycle
- overload
- period
- pulse
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- Control Of Direct Current Motors (AREA)
- Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
- Window Of Vehicle (AREA)
- Protection Of Generators And Motors (AREA)
- Stopping Of Electric Motors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 モータの過負荷検出を、印加電圧の大小に左
右されずに常に一定の過負荷を検出する。 【構成】 モータの回転に伴って連続発生するパルスか
ら周期tnを測定し、次のパルス発生時に次の周期tn+1
を測定し、周期tnと周期tnの2乗に定数Bを乗算した
値との和からなる判別値よりも周期tn+1が小さい場合
にはその周期tn+1を新たな周期tnとしてサイクルを続
け、上記判別値よりも周期tn+1が大きい場合には過負
荷と判別してモータを停止する。上記定数Bは、使用す
るモータによって定まる各定数に機械的時定数による遅
れを補正する係数を乗算した値である。 【効果】 回転数に変換することなく、過負荷を周期を
用いた式で判別でき、処理を簡略化しかつ電圧変動に左
右されない判別が可能である。
右されずに常に一定の過負荷を検出する。 【構成】 モータの回転に伴って連続発生するパルスか
ら周期tnを測定し、次のパルス発生時に次の周期tn+1
を測定し、周期tnと周期tnの2乗に定数Bを乗算した
値との和からなる判別値よりも周期tn+1が小さい場合
にはその周期tn+1を新たな周期tnとしてサイクルを続
け、上記判別値よりも周期tn+1が大きい場合には過負
荷と判別してモータを停止する。上記定数Bは、使用す
るモータによって定まる各定数に機械的時定数による遅
れを補正する係数を乗算した値である。 【効果】 回転数に変換することなく、過負荷を周期を
用いた式で判別でき、処理を簡略化しかつ電圧変動に左
右されない判別が可能である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータの過負荷検出方
法に関し、特に、モータの回転に伴って発生するパルス
の所定数発生時間から当該モータの周期を算出し、周期
の変化によりモータの過負荷を判別するようにしたモー
タの過負荷検出方法に関する。
法に関し、特に、モータの回転に伴って発生するパルス
の所定数発生時間から当該モータの周期を算出し、周期
の変化によりモータの過負荷を判別するようにしたモー
タの過負荷検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車に於いて、パワーウィンド
ゥやサンルーフなどの開閉体をモータにより開閉駆動す
る装置を装着したものがある。そのような開閉体を開閉
動作させる際に、氷結など何らかの外的要因によりモー
タに過負荷が生じた場合には過負荷を検出してモータを
停止させる必要がある。
ゥやサンルーフなどの開閉体をモータにより開閉駆動す
る装置を装着したものがある。そのような開閉体を開閉
動作させる際に、氷結など何らかの外的要因によりモー
タに過負荷が生じた場合には過負荷を検出してモータを
停止させる必要がある。
【0003】従来、上記したような装置のモータ過負荷
検出に於いて、モータの周期を常に監視し、その異常な
周期変化により過負荷を検出することができる。その周
期は、モータの回転に伴って発生するパルスの所定数発
生時間を測定して、パルス発生毎に周期に換算して算出
することができる。例えば、今回検出時の周期をtn、
その次の検出時の周期をtn+1とすると、周期の変化
を、tn+1と(tn+B×tn)とを比較することにより
(Bは定数)、検出することができる。
検出に於いて、モータの周期を常に監視し、その異常な
周期変化により過負荷を検出することができる。その周
期は、モータの回転に伴って発生するパルスの所定数発
生時間を測定して、パルス発生毎に周期に換算して算出
することができる。例えば、今回検出時の周期をtn、
その次の検出時の周期をtn+1とすると、周期の変化
を、tn+1と(tn+B×tn)とを比較することにより
(Bは定数)、検出することができる。
【0004】しかしながら、上記従来の方法では、バッ
テリ電圧が高くなると同一回転数に於ける駆動トルクが
増大することから所定の過負荷検出レベルの回転数が設
定時(通常電圧)よりも上方に移動して検出感度が低下
する。またバッテリ電圧が低くなると反対に検出感度が
高くなるなど、高電圧時に所望の荷重を検出できなかっ
たり、低電圧時に比較的低い荷重で過負荷発生と判断し
てしまうなどの問題があった。
テリ電圧が高くなると同一回転数に於ける駆動トルクが
増大することから所定の過負荷検出レベルの回転数が設
定時(通常電圧)よりも上方に移動して検出感度が低下
する。またバッテリ電圧が低くなると反対に検出感度が
高くなるなど、高電圧時に所望の荷重を検出できなかっ
たり、低電圧時に比較的低い荷重で過負荷発生と判断し
てしまうなどの問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来技術の
問題点に鑑み、本発明の主な目的は、モータの印加電圧
の大小に左右されずに常に一定の過負荷を検出し得るモ
ータの過負荷検出方法を提供することにある。
問題点に鑑み、本発明の主な目的は、モータの印加電圧
の大小に左右されずに常に一定の過負荷を検出し得るモ
ータの過負荷検出方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、モータの回転に伴って連続発生するパルス
に基づいて当該モータの周期を算出する過程と、前記パ
ルスの前回発生時に算出した前記モータの前周期に当該
前周期の2乗項を加算した判別値と前記パルスの今回発
生時に測定された前記モータの現周期とを比較する過程
とを有し、前記現周期が前記判別値よりも大きい場合に
は前記モータの過負荷であると判別することを特徴とす
るモータの過負荷検出方法、または、モータの回転に伴
って連続発生するパルスに基づいて当該モータの周期を
算出する過程と、前記パルスの前回発生時に算出した前
記モータの前周期に当該前周期の2乗項を加算したタイ
マ割り込み時間を算出する過程と、前記パルスの前回発
生時から前記タイマ割り込み時間が経過する前に前記パ
ルスの次の発生が生じなかった場合には過負荷であると
判別することを特徴とするモータの過負荷検出方法を提
供することにより達成される。
明によれば、モータの回転に伴って連続発生するパルス
に基づいて当該モータの周期を算出する過程と、前記パ
ルスの前回発生時に算出した前記モータの前周期に当該
前周期の2乗項を加算した判別値と前記パルスの今回発
生時に測定された前記モータの現周期とを比較する過程
とを有し、前記現周期が前記判別値よりも大きい場合に
は前記モータの過負荷であると判別することを特徴とす
るモータの過負荷検出方法、または、モータの回転に伴
って連続発生するパルスに基づいて当該モータの周期を
算出する過程と、前記パルスの前回発生時に算出した前
記モータの前周期に当該前周期の2乗項を加算したタイ
マ割り込み時間を算出する過程と、前記パルスの前回発
生時から前記タイマ割り込み時間が経過する前に前記パ
ルスの次の発生が生じなかった場合には過負荷であると
判別することを特徴とするモータの過負荷検出方法を提
供することにより達成される。
【0007】
【作用】DCモータに於いて、回転数Nと出力軸トルク
Tとの関係は、それぞれを横軸と縦軸とにしたグラフ上
では、モータ印加電圧の大小にかかわらず傾きが一定の
直線で表せる特性となる(図5参照)。図5に示される
ように、過負荷によりΔTだけ負荷が増加した場合には
電圧にかかわらず一定回転数ΔNだけ回転数が低下す
る。
Tとの関係は、それぞれを横軸と縦軸とにしたグラフ上
では、モータ印加電圧の大小にかかわらず傾きが一定の
直線で表せる特性となる(図5参照)。図5に示される
ように、過負荷によりΔTだけ負荷が増加した場合には
電圧にかかわらず一定回転数ΔNだけ回転数が低下す
る。
【0008】負荷増加分ΔTと回転数変化分ΔNとの関
係は、トルク定数をKT、逆起電力定数をKE、電機子抵
抗をRaとすると、
係は、トルク定数をKT、逆起電力定数をKE、電機子抵
抗をRaとすると、
【0009】 ΔT=−[(KE×KT)/Ra]×ΔN …(1)式 となる。また、回転数の変化(N+ΔN)(rpm)を
周期の変化(t+Δt)(sec)で表すと、
周期の変化(t+Δt)(sec)で表すと、
【0010】 N+ΔN=60/(t+Δt) …(2)式 となり、回転数の変化分ΔNは、
【0011】 ΔN=−(60×ΔT)/(t2+t×Δt) …(3)式 となる。
【0012】(3)式を(1)式に代入すると、 Δt=C×t2/(1−C×t) …(4)式 となる。ここで、
【0013】C=(Ra×ΔT)/60×KE×KT =Δt/(t2+t×Δt) と表すことができる。発生しているトルクTに対し、変
動トルクΔTが非常に小さい場合にはΔt<<tであ
り、(4)式の分母は、 1−Δt/(t+Δt)→1 となる。従って、(4)式を、
動トルクΔTが非常に小さい場合にはΔt<<tであ
り、(4)式の分母は、 1−Δt/(t+Δt)→1 となる。従って、(4)式を、
【0014】 Δt=[(Ra×ΔT)/60×KE×KT]×t2 …(5)式 とすることができる。
【0015】(5)式に於いて、Ra・KE・KTは、使
用するモータによって定まり、1周期当たりの過負荷検
出用の増加トルク設定値ΔTが決定されれば、(5)式
は、
用するモータによって定まり、1周期当たりの過負荷検
出用の増加トルク設定値ΔTが決定されれば、(5)式
は、
【0016】 Δt=A×t2 …(6)式 となり、周期の2乗項を用いて表すことができる。
【0017】パルス発生時に算出した1周期当たりの周
期変化分と(6)式とを比較して、その周期変化分が
(6)式で求めた値Δtよりも小さい場合には正常とみ
なせる小変動範囲内であり、大きい場合には過負荷とな
る大きな変動であると判別できる。
期変化分と(6)式とを比較して、その周期変化分が
(6)式で求めた値Δtよりも小さい場合には正常とみ
なせる小変動範囲内であり、大きい場合には過負荷とな
る大きな変動であると判別できる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の好適実施例を添付の図面につ
いて詳しく説明する。
いて詳しく説明する。
【0019】図1に、本発明が適用された自動車用パワ
ーウィンドゥの制御回路の要部を示す。図1に於て、パ
ワーウィンドゥ制御回路のコントローラ1内には、図示
されない開閉体としての窓ガラスを開閉動作させるため
のモータ2の正逆転駆動回路3と、手動オープンスイッ
チ4及び自動オープンスイッチ5、手動クローズスイッ
チ6及び自動クローズスイッチ7の各スイッチの操作に
応じて駆動回路3を適切に作動させるための制御手段と
してのCPU8とが設けられている。また、コントロー
ラ1内に於て、図示されない車載バッテリから供給され
る正の電圧が、各電源端子Vを介してCPU8及び駆動
回路3に供給される。
ーウィンドゥの制御回路の要部を示す。図1に於て、パ
ワーウィンドゥ制御回路のコントローラ1内には、図示
されない開閉体としての窓ガラスを開閉動作させるため
のモータ2の正逆転駆動回路3と、手動オープンスイッ
チ4及び自動オープンスイッチ5、手動クローズスイッ
チ6及び自動クローズスイッチ7の各スイッチの操作に
応じて駆動回路3を適切に作動させるための制御手段と
してのCPU8とが設けられている。また、コントロー
ラ1内に於て、図示されない車載バッテリから供給され
る正の電圧が、各電源端子Vを介してCPU8及び駆動
回路3に供給される。
【0020】各スイッチ4〜7は、通常開接点であり、
手動オープンスイッチ4の一端が接地され、その他端
が、CPU8の入力端子I2に接続されていると共に、
自動オープンスイッチ5を介してCPU8の入力端子I
1に接続されている。尚、自動オープンスイッチ5及び
端子I1の間と手動オープンスイッチ4及び端子I2の
間とがそれぞれ抵抗R1と抵抗R2とを介して電源端子
Vに接続されている。手動クローズスイッチ6及び自動
クローズスイッチ7と、電源端子Vに接続された各抵抗
R4及びR3とが、上記と同様の構成にてCPU8の各
入力端子I4及びI3に接続されている。
手動オープンスイッチ4の一端が接地され、その他端
が、CPU8の入力端子I2に接続されていると共に、
自動オープンスイッチ5を介してCPU8の入力端子I
1に接続されている。尚、自動オープンスイッチ5及び
端子I1の間と手動オープンスイッチ4及び端子I2の
間とがそれぞれ抵抗R1と抵抗R2とを介して電源端子
Vに接続されている。手動クローズスイッチ6及び自動
クローズスイッチ7と、電源端子Vに接続された各抵抗
R4及びR3とが、上記と同様の構成にてCPU8の各
入力端子I4及びI3に接続されている。
【0021】手動オープンスイッチ4は、自動オープン
スイッチ5が操作された時にも連動して作動状態になる
ようにされており、手動オープンスイッチ4が操作され
た時には入力端子I2のみに低レベル信号が入力され、
自動オープンスイッチ5が操作された時には両入力端子
I1・I2に共に低レベル信号が入力される。このよう
にして、各スイッチ4・5の操作状態を判別することが
できる。尚、各クローズスイッチ6・7の場合の両入力
端子I3・I4に対する信号入力状態も同様である。
スイッチ5が操作された時にも連動して作動状態になる
ようにされており、手動オープンスイッチ4が操作され
た時には入力端子I2のみに低レベル信号が入力され、
自動オープンスイッチ5が操作された時には両入力端子
I1・I2に共に低レベル信号が入力される。このよう
にして、各スイッチ4・5の操作状態を判別することが
できる。尚、各クローズスイッチ6・7の場合の両入力
端子I3・I4に対する信号入力状態も同様である。
【0022】CPU8の正転駆動用出力端子O1が、ア
ンプAP1を介してリレーRL1のソレノイドの一端に
接続され、そのソレノイドの他端が電源端子Vに接続さ
れている。リレーRL1の接点の通常開端子が電源端子
Vに接続されていると共に、その通常閉端子が接地さ
れ、そのコモン端子がモータ2の一端に接続されてい
る。CPU8の逆転駆動用端子O2には、上記と同様に
構成されたアンプAP2及びリレーRL2が接続されて
おり、リレーRL2のコモン端子がモータ2の他端に接
続されている。
ンプAP1を介してリレーRL1のソレノイドの一端に
接続され、そのソレノイドの他端が電源端子Vに接続さ
れている。リレーRL1の接点の通常開端子が電源端子
Vに接続されていると共に、その通常閉端子が接地さ
れ、そのコモン端子がモータ2の一端に接続されてい
る。CPU8の逆転駆動用端子O2には、上記と同様に
構成されたアンプAP2及びリレーRL2が接続されて
おり、リレーRL2のコモン端子がモータ2の他端に接
続されている。
【0023】モータ2には、その回転に同期してパルス
波を発生するための例えば一対のホール素子9a・9b
が設けられている。これらホール素子9a・9bは、モ
ータ2の回転に伴って、図2に示されるように所定の回
転角差にてかつ所定の幅のパルス波を発生し、それぞれ
分周回路10に入力している。分周回路10からは、両
ホール素子9a・9bからの各パルス波の立ち上がり及
び立ち下がりでパルス波が発生し、CPU8の入力端子
I5に入力するようになっている。この分周回路10か
らのパルス波の例えば所定数発生時間を計測して、モー
タ2の周期を測定し得る。また、このパルスを波をカウ
ントすることで、窓ガラスの位置がどこにあるのかを知
り得る。
波を発生するための例えば一対のホール素子9a・9b
が設けられている。これらホール素子9a・9bは、モ
ータ2の回転に伴って、図2に示されるように所定の回
転角差にてかつ所定の幅のパルス波を発生し、それぞれ
分周回路10に入力している。分周回路10からは、両
ホール素子9a・9bからの各パルス波の立ち上がり及
び立ち下がりでパルス波が発生し、CPU8の入力端子
I5に入力するようになっている。この分周回路10か
らのパルス波の例えば所定数発生時間を計測して、モー
タ2の周期を測定し得る。また、このパルスを波をカウ
ントすることで、窓ガラスの位置がどこにあるのかを知
り得る。
【0024】次に、CPU8内での動作ルーチンを、ク
ローズ動作を示す図3のフロー図を参照して以下に示
す。まずステップST1でモータ2の前周期としての周
期tnを測定する。本装置にあっては、上記したように
分周回路10からのパルス波を検出しており、周期tn
をパルス発生毎に測定し得るようにされている。次のス
テップST2では、周期tn測定時の次のパルス発生時
に於ける現周期値としての周期tn+1を測定し、ステッ
プST3に進む。
ローズ動作を示す図3のフロー図を参照して以下に示
す。まずステップST1でモータ2の前周期としての周
期tnを測定する。本装置にあっては、上記したように
分周回路10からのパルス波を検出しており、周期tn
をパルス発生毎に測定し得るようにされている。次のス
テップST2では、周期tn測定時の次のパルス発生時
に於ける現周期値としての周期tn+1を測定し、ステッ
プST3に進む。
【0025】ステップST3では、周期tn+1と、周期
tn及び周期tnの2乗項(B×tn 2)の和からなる判別
値との比較を行う。なお、この2乗項の係数Bは、前記
(5)式の2乗項の係数のAに補正係数αを乗算したA
×αで示されるものである。αは、機械的時定数による
遅れを補正する係数(0<α<=1)であり、負荷増加
と周期変化との関係に於いてロータの慣性など機械的時
定数による遅れが生じて、その遅れが無視できない場合
の補正を行う必要がある場合に適用することにより、応
答速度の改善を可能にするものである。
tn及び周期tnの2乗項(B×tn 2)の和からなる判別
値との比較を行う。なお、この2乗項の係数Bは、前記
(5)式の2乗項の係数のAに補正係数αを乗算したA
×αで示されるものである。αは、機械的時定数による
遅れを補正する係数(0<α<=1)であり、負荷増加
と周期変化との関係に於いてロータの慣性など機械的時
定数による遅れが生じて、その遅れが無視できない場合
の補正を行う必要がある場合に適用することにより、応
答速度の改善を可能にするものである。
【0026】ステップST3で周期tn+1がtn+B×t
n 2よりも小さい場合には負荷変動が小さく許容範囲内の
場合であり、その場合にはステップST2の周期tn+1
を次サイクルに於ける前周期tnとして、ステップST
2に戻る。ステップST3で周期tn+1がtn+B×tn 2
よりも大きい場合には負荷変動が大きく過負荷レベルに
達した場合であり、その場合にはステップST5に進
む。ステップST5では、モータ2を停止させると良い
が、例えば窓ガラスを閉じた際の過負荷の発生では何か
を挟み込んだことも考えられ、その場合にはモータを逆
転させて窓ガラスを開くようにしても良い。
n 2よりも小さい場合には負荷変動が小さく許容範囲内の
場合であり、その場合にはステップST2の周期tn+1
を次サイクルに於ける前周期tnとして、ステップST
2に戻る。ステップST3で周期tn+1がtn+B×tn 2
よりも大きい場合には負荷変動が大きく過負荷レベルに
達した場合であり、その場合にはステップST5に進
む。ステップST5では、モータ2を停止させると良い
が、例えば窓ガラスを閉じた際の過負荷の発生では何か
を挟み込んだことも考えられ、その場合にはモータを逆
転させて窓ガラスを開くようにしても良い。
【0027】このようにして、測定した周期を、1つ前
(例えばモータの1パルス前)に測定した前周期及びそ
の前周期の2乗値の係数を定数Bとした2乗項の和から
なる判別値と比較して過負荷の判別を行う。前記したよ
うに、モータ印加電圧(本実施例ではバッテリ電圧)が
変動した場合でも回転数と軸トルクとの変化率が一定で
あることから、周期の変化分Δtを前周期の2乗項A×
t2で表すことができ、その係数Aに含まれている負荷
増加分ΔTを過負荷レベルに対応させて設定して、過負
荷の判別を行っている。また、周期測定の1サイクル毎
に過負荷の有無を判別でき、実施例のようにモータ回転
パルスの発生毎に過負荷を判別する場合には、そのパル
ス発生器(本実施例ではホール素子9a・9b及び分周
回路10)の分解値を高めることにより、極めて微小角
度単位での過負荷の発生を判別可能になる。以上の処理
は、パルス波をカウントして窓ガラスが全開位置近傍以
外の時に、窓ガラスのクローズ動作により何かを挟み込
んだか否かを判定しているが、窓ガラスが全開位置近傍
にある時にはステップST3の定数Bを先の処理に対し
て所定量大きくすることで、窓ガラスの全開を確実なも
のとすることができる。
(例えばモータの1パルス前)に測定した前周期及びそ
の前周期の2乗値の係数を定数Bとした2乗項の和から
なる判別値と比較して過負荷の判別を行う。前記したよ
うに、モータ印加電圧(本実施例ではバッテリ電圧)が
変動した場合でも回転数と軸トルクとの変化率が一定で
あることから、周期の変化分Δtを前周期の2乗項A×
t2で表すことができ、その係数Aに含まれている負荷
増加分ΔTを過負荷レベルに対応させて設定して、過負
荷の判別を行っている。また、周期測定の1サイクル毎
に過負荷の有無を判別でき、実施例のようにモータ回転
パルスの発生毎に過負荷を判別する場合には、そのパル
ス発生器(本実施例ではホール素子9a・9b及び分周
回路10)の分解値を高めることにより、極めて微小角
度単位での過負荷の発生を判別可能になる。以上の処理
は、パルス波をカウントして窓ガラスが全開位置近傍以
外の時に、窓ガラスのクローズ動作により何かを挟み込
んだか否かを判定しているが、窓ガラスが全開位置近傍
にある時にはステップST3の定数Bを先の処理に対し
て所定量大きくすることで、窓ガラスの全開を確実なも
のとすることができる。
【0028】図4は、本発明に基づく第2の実施例を示
すフロー図である。この第2の実施例に於いても装置の
構成は前記第1の実施例と同様であって良い。図4に於
いて、まずステップST11で、上記と同様にモータ2
の回転に伴って発生する分周回路10のパルス波の立ち
上がりを読み込み、次のステップST12でモータの前
周期としての周期tnを測定する。ステップST13で
は、前記実施例の判別値と同じtn+B×tn 2を算出
し、その算出結果をタイマ割り込み時間tiとしてセッ
トする。
すフロー図である。この第2の実施例に於いても装置の
構成は前記第1の実施例と同様であって良い。図4に於
いて、まずステップST11で、上記と同様にモータ2
の回転に伴って発生する分周回路10のパルス波の立ち
上がりを読み込み、次のステップST12でモータの前
周期としての周期tnを測定する。ステップST13で
は、前記実施例の判別値と同じtn+B×tn 2を算出
し、その算出結果をタイマ割り込み時間tiとしてセッ
トする。
【0029】そして、ステップST14で、前回のパル
ス発生後からタイマ割り込み時間ti経過後の割り込み
信号発生タイミングと、次のパルス発生タイミングとの
先後を比較する。すなわち、割り込み信号発生時よりも
パルス発生時の方が先であった場合には、負荷変動が小
さく許容範囲内の場合であり、その場合にはステップS
T15で今回のパルス発生に基づく周期tn+1を測定
し、ステップST16でその周期tn+1を次サイクルに
於ける前周期tnとして、ステップST12に戻る。
ス発生後からタイマ割り込み時間ti経過後の割り込み
信号発生タイミングと、次のパルス発生タイミングとの
先後を比較する。すなわち、割り込み信号発生時よりも
パルス発生時の方が先であった場合には、負荷変動が小
さく許容範囲内の場合であり、その場合にはステップS
T15で今回のパルス発生に基づく周期tn+1を測定
し、ステップST16でその周期tn+1を次サイクルに
於ける前周期tnとして、ステップST12に戻る。
【0030】割り込み信号発生時に今回のパルスが発生
していなかった場合には、負荷変動が過負荷レベルに達
した場合であり、その場合にはステップST17に進
み、ステップST17では前記実施例と同様にモータを
停止させる。なお、この場合にも窓ガラスを開くように
しても良い。この第2の実施例の場合には、過負荷によ
りモータが停止して次のパルスが発生しないような場合
でも、タイマ割り込み時間のタイムアップ後に過負荷の
判別を行い得るため、常に過負荷の判別が可能である。
していなかった場合には、負荷変動が過負荷レベルに達
した場合であり、その場合にはステップST17に進
み、ステップST17では前記実施例と同様にモータを
停止させる。なお、この場合にも窓ガラスを開くように
しても良い。この第2の実施例の場合には、過負荷によ
りモータが停止して次のパルスが発生しないような場合
でも、タイマ割り込み時間のタイムアップ後に過負荷の
判別を行い得るため、常に過負荷の判別が可能である。
【0031】
【発明の効果】このように本発明によれば、今回の周期
変動分を、定数に過負荷検出用負荷増加分を設定した前
周期の2乗項を用いた値と比較することにより、負荷の
変動による周期の変化が過負荷レベルに達しているか否
かを判別でき、その判別を周期測定で行うことから、回
転数への変換を必要としないため計算処理を簡略化し得
ると共に、モータ印加電圧の変動に影響されない過負荷
検出を行うことができる。
変動分を、定数に過負荷検出用負荷増加分を設定した前
周期の2乗項を用いた値と比較することにより、負荷の
変動による周期の変化が過負荷レベルに達しているか否
かを判別でき、その判別を周期測定で行うことから、回
転数への変換を必要としないため計算処理を簡略化し得
ると共に、モータ印加電圧の変動に影響されない過負荷
検出を行うことができる。
【図1】本発明が適用された自動車用パワーウィンドゥ
の要部制御回路図。
の要部制御回路図。
【図2】モータの回転に伴うパルス波の測定要領を示す
説明図。
説明図。
【図3】本発明が適用されたモータ過負荷検出フロー
図。
図。
【図4】第2の実施例を示すモータ過負荷検出フロー
図。
図。
【図5】モータの回転数とトルクとの関係を示す図。
1 コントローラ 2 モータ 3 駆動回路 4 手動オープンスイッチ 5 自動オープンスイッチ 6 手動クローズスイッチ 7 自動クローズスイッチ 8 CPU 9a・9b ホール素子 10 分周回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H02P 7/06 K (72)発明者 川倉 孝之 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社三ツ葉電機製作所内 (72)発明者 島田 正志 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社三ツ葉電機製作所内
Claims (2)
- 【請求項1】 モータの回転に伴って連続発生するパル
スに基づいて当該モータの周期を算出する過程と、前記
パルスの前回発生時に算出した前記モータの前周期に当
該前周期の2乗項を加算した判別値と前記パルスの今回
発生時に測定された前記モータの現周期とを比較する過
程とを有し、前記現周期が前記判別値よりも大きい場合
には前記モータの過負荷であると判別することを特徴と
するモータの過負荷検出方法。 - 【請求項2】 モータの回転に伴って連続発生するパル
スに基づいて当該モータの周期を算出する過程と、前記
パルスの前回発生時に算出した前記モータの前周期に当
該前周期の2乗項を加算したタイマ割り込み時間を算出
する過程と、前記パルスの前回発生時から前記タイマ割
り込み時間が経過する前に前記パルスの次の発生が生じ
なかった場合には過負荷であると判別することを特徴と
するモータの過負荷検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08764094A JP3373290B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | モータの過負荷検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08764094A JP3373290B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | モータの過負荷検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07274564A true JPH07274564A (ja) | 1995-10-20 |
JP3373290B2 JP3373290B2 (ja) | 2003-02-04 |
Family
ID=13920588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08764094A Expired - Fee Related JP3373290B2 (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | モータの過負荷検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3373290B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016095200A (ja) * | 2014-11-13 | 2016-05-26 | 株式会社カワデン | 電動アクチュエータ |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP08764094A patent/JP3373290B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016095200A (ja) * | 2014-11-13 | 2016-05-26 | 株式会社カワデン | 電動アクチュエータ |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3373290B2 (ja) | 2003-02-04 |
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