JPH07274281A - ハウリング抑圧装置 - Google Patents

ハウリング抑圧装置

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JPH07274281A
JPH07274281A JP8383394A JP8383394A JPH07274281A JP H07274281 A JPH07274281 A JP H07274281A JP 8383394 A JP8383394 A JP 8383394A JP 8383394 A JP8383394 A JP 8383394A JP H07274281 A JPH07274281 A JP H07274281A
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JP
Japan
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howling
gain
noise
signal
unit
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JP8383394A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Ishiyama
克義 石山
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Victor Company of Japan Ltd
Original Assignee
Victor Company of Japan Ltd
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Publication date
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  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)
  • Circuit For Audible Band Transducer (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ワイヤレスマイクロフォンを用いても正確な
ハウリング要素を簡単に測定できて効率的にハウリング
抑圧を行なうことができる。 【構成】 ワイヤレスマイクロフォン9と、このワイヤ
レスマイクからの信号レベルが所定値以上になるとオン
動作する音声スイッチ10Bを用いた音声拡声システム
8のハウリング抑圧装置11において、前記音声スイッ
チを経て入力してくる入力信号の所定の周波数成分の利
得を下げることによりハウリングを抑圧するハウリング
抑圧部15と、モード切替スイッチ17により前記ハウ
リング抑圧部と切替え可能になされて、ハウリング要素
を測定するためのハウリング要素測定手段16とを有す
る。ハウリング要素の測定を行った後、制御部は、ハウ
リング抑圧部に測定結果に基づいてハウリング周波数成
分の利得を抑制するように設定し、実際使用時にハウリ
ングが生じないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイヤレスマイクロフ
ォンを用いた音声拡声システムのハウリング抑圧装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、特定の人の声をその近傍に居る
多数の人々に認識させる装置として、拡声器のような音
声拡声システムが知られている。このようなシステム
は、例えばバンケットホール、パチンコホール、講堂等
のように広い空間に多数の人々を収容できる施設に設け
られる。この場合、マイクロフォンとこのマイクロフォ
ンで受けた音声信号を拡声するスピーカ部は同じ空間に
存在し、そのために例えばスピーカ部から出た音がマイ
クロフォンに入り、これが増幅されて再びスピーカ部か
ら出るという帰還ループで発振する、いわゆるハウリン
グの問題が生ずる。
【0003】このため、ある種の音声拡声システムでは
ハウリング要素(ハウリング開始レベル、ハウリング周
波数)を手動或いは自動で測定し、ハウリングが生じな
いように特定の周波数成分を抑圧することが行なわれて
いる。
【0004】ところで、近年、特に有線マイクロフォン
から無線のワイヤレスマイクロフォンを用いた音声拡声
システムが多く使用される傾向にあり、この種のワイヤ
レスマイクロフォンを用いた拡声システムにおいてもハ
ウリング要素の正しい測定とその抑圧が適正になされる
ことが望まれている。
【0005】ハウリング要素を手動或いは自動測定する
場合、測定に使用するマイクロフォンが問題となる。上
述したようなワイヤレスマイクロフォンでは、これが持
つ機能(信号レベルを圧縮して送信したり、圧縮した信
号を伸長して再生したりする機能等)により、音声スイ
ッチが加わったと同様な動作になり、正しくハウリング
要素を測定することができない場合が発生する。このよ
うな状態を具体的に説明する。
【0006】図6はハウリング要素を測定するための従
来の装置のブロック図である。マイクロフォン1、マイ
ク増幅器2、拡声利得調整部3、イコライザ4、パワー
増幅器5及びスピーカ部6を順次接続して音声拡声ルー
プを形成しており、拡声利得調整部3にて徐々に拡声利
得を上げる。そして、最初にハウリングが開始したレベ
ルを測定し、その後、小さなハウリングを起こさせなが
らそのハウリング周波数を測定するようになっている。
【0007】この場合、ハウリング開始レベルの正しい
測定がハウリング周波数の測定に大きな影響を持つこと
になる。すなわち、ハウリング開始レベルの近傍で、次
々に発生するハウリング周波数を測定することがハウリ
ング要素の測定の重要なポイントになる。
【0008】図7はハウリング開始レベル近傍における
伝送周波数特性を示すグラフであり、拡声利得を上げて
ハウリング開始レベル近傍に達するにつれて、特定の周
波数にてハウリングが生じ、伝送周波数特性が大きく変
化する。この特性変化のピークP1、P2、P3、P
4、P5に対応する周波数を測定し、その周波数成分に
デップ、すなわち抑圧を加えることによりハウリングを
抑制することが可能となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、マイクロフ
ォンが有線のマイクロフォンの場合には、図8(A)に
示すようにハウリング要素を測定するために徐々に拡声
利得を上げて行くと、何ら問題なく拡声利得Aをハウリ
ング開始レベルとして測定することができる。
【0010】しかしながら、ワイヤレスマイクロフォン
の場合には図8(B)に示すように拡声利得を徐々に上
げて行くと、ハウリング開始レベルを越えた、音声スイ
ッチ開閉レベルで拡声が始まる場合がある。この場合に
は、拡声利得Bがハウリング開始レベルとして誤って測
定されてしまって正しいハウリング要素が測定できな
い。すなわちハウリング周波数ではなく音声スイッチの
周波数特性を測定したことになってしまう。
【0011】そのため、図9に示すように音声スイッチ
がONした時にはどの周波数においても既にハウリング
開始レベルを越えているので、大きなハウリングに一気
に成長してしまう。尚、音声スイッチとは、音声レベル
自動検出機能を有しており、一定の音声信号が入力した
時にON状態となり、レベルがダウンした時も、一定時
間はON状態を維持するスイッチである。
【0012】そこで、音声スイッチのこのような特性に
対応するために、図10に示すようにハウリング開始レ
ベルよりも低い拡声利得の時点で、ピンクノイズ7等を
拡声して出力することにより音声スイッチをONにし、
その後、音声スイッチがON状態になっている間に拡声
利得を徐々に上げて行くことで正しいハウリング開始レ
ベルを測定することも考えられる。
【0013】しかしながら、このような測定方法は、手
動或いは自動で行なうとしてもかなり複雑であり、ハウ
リング抑圧装置全体の大幅なコスト高を招来してしま
い、好ましくない。
【0014】本発明は、以上のような問題点に着目し、
これを有効に解決すべく創案されたものであり、その目
的は、ワイヤレスマイクロフォンを用いても正確なハウ
リング要素を簡易に測定できて効果的にハウリング抑圧
を行なうことができるハウリング抑圧装置を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上のような
目的を達成するために、ワイヤレスマイクロフォンと、
このワイヤレスマイクからの信号レベルが所定値以上に
なるとオン動作する音声スイッチを用いた音声拡声シス
テムのハウリング抑圧装置において、前記音声スイッチ
を経て入力してくる入力信号の所定の周波数成分の利得
を下げることによりハウリングを抑圧するハウリング抑
圧部と、モード切替スイッチにより前記ハウリング抑圧
部と切替え可能になされて、ハウリング要素を測定する
ためのハウリング要素測定手段とを有し、このハウリン
グ要素測定手段は、前記音声スイッチをオンさせるため
のノイズを発生するノイズ発生器と、このノイズ発生器
からのノイズ信号の拡声利得を変化させるノイズ拡声利
得可変部と、前記入力信号のレベルを検出する信号レベ
ル検出器と、前記入力信号の拡声利得を変化させる入力
信号拡声利得可変部と、前記入力信号拡声利得可変部か
ら出力されるハウリング信号の周波数を測定するハウリ
ング周波数測定部と、前記音声スイッチのオンレベルを
測定する時は前記ノイズ発生器と前記ノイズ拡声利得可
変部を動作し、前記ハウリング要素を測定する時は、前
記音声スイッチをオンさせるノイズ信号を繰り返し出力
させつつ前記入力信号拡声利得可変部の利得を変化させ
る制御部とを備えるようにしたものである。
【0016】
【作用】本発明は、以上のように構成したので、音声ス
イッチがONになるレベルを測定する時には、制御部に
より入力信号拡声利得可変部をOFFにし、ノイズ発生
器からノイズ信号を出力してこの拡声利得をノイズ拡声
利得可変部により徐々に上げて行く。そして、信号レベ
ル検出器がワイヤレスマイクロフォン側からの信号の入
力を検出した時の拡声利得が音声スイッチのONレベル
として認識される。
【0017】次に、ハウリング要素(ハウリング開始レ
ベル、ハウリング周波数)を測定する時には、入力信号
拡声利得可変部及びハウリング周波数測定部側も作動さ
せて、上記した音声スイッチのONレベルのノイズ信号
をパルス状に繰り返して周期的に発生させ、その都度、
音声信号をONにする。ここで、入力信号拡声利得可変
部の拡声利得は当初零にしておき、ノイズ信号を1パル
ス出力する毎に所定のデジベル、例えば1dBずつ上昇
させて行き、その都度、信号レベル検出器にてハウリン
グが発生したか否かチェックする。ハウリングが発生し
た時にはその時の拡散利得とハウリング周波数測定部に
て検出したハウリング周波数を記憶する。
【0018】このようにして、ハウリング要素の測定が
終了したら、制御部は、ハウリング抑圧部に上記測定結
果に基づいてハウリング周波数成分の利得を抑制するよ
うに設定し、実際使用時にハウリングが生じないように
する。これにより、ハウリング対策を短時間で簡単に行
なうことができる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明に係るハウリング抑圧装置の
一実施例を添付図面に基づいて詳述する。図1は本発明
のハウリング抑圧装置を用いた音声拡散システムを示す
ブロック構成図、図2は本発明のハウリング抑圧装置に
より行なうハウリング要素測定動作を示す全体のフロー
チャート、図3は音声スイッチをONするノイズ拡声利
得の測定を行なうフローチャート、図4はハウリング開
始拡散利得及びハウリング周波数の測定を行なうフロー
チャート、図5は拡声音量、ノイズ拡声利得及び入力信
号拡声利得との関係を示すタイミングチャートである。
【0020】図示するようにこの音声拡声システム8
は、ワイヤレスマイクロフォン9と、これから送信され
た電波を受けるチューナ装置10と、本発明に係るハウ
リング抑圧装置11と、この抑圧装置11からの出力を
受けるイコライザ12と、このイコライザ12の出力を
電力増幅するパワー増幅器13と、増幅器13の出力信
号を音波に変換するスピーカ部14とにより主に構成さ
れている。
【0021】上記ワイヤレスマイクロフォン9は、音波
を感知して電気信号に変換するマイクロフォン部9A
と、この変換された電気信号を送信する送信部9Bとに
より構成される。また、上記チューナ装置10は、送信
部9Bからの電波を受ける受信部10Aと、音声レベル
自動検出部10Cを備えた音声スイッチ10Bとよりな
り、所定のレベル以上の信号が入力すると音声スイッチ
10BをONにし、その信号が消えても、或いは所定の
レベル以下になっても、その後、僅かな時間、例えば数
10msec〜数秒の範囲でON状態を維持するように
なっている。尚、この音声スイッチ10Bは、上記ワイ
ヤレスマイクロフォン9自体に内蔵してあってもよい。
【0022】上記ハウリング抑圧装置11は、上記音声
スイッチ10Bを経て入力してくる入力信号の所定の周
波数成分の利得を下げる(デップ)することによりハウ
リングを抑圧するハウリング抑圧部15とハウリング要
素を測定するためのハウリング要素測定手段16とによ
り主に構成されており、これらはモード切替スイッチ1
7により切替可能になされている。上記ハウリング抑圧
部15は、後述する制御部からの制御により周波数、デ
ップ利得が制御可能なノッチフィルタ等により構成され
ており、ハウリング要素測定手段16にて測定された周
波数成分を抑圧してハウリングの発生を阻止するように
なっている。
【0023】上記ハウリング要素測定手段16は、図示
するようにノイズ発生器18と、ノイズ拡声利得可変部
19と、信号レベル検出器20と、入力信号拡声利得可
変部21と、ハウリング周波数測定部22と、例えばマ
イクロコンピュータ等よりなる制御部23とにより主に
構成されている。
【0024】上記ノイズ発生器18は、例えばピンクノ
イズ等を発生させて上記音声スイッチ10BをONさせ
るために使用される。上記ノイズ拡声利得可変部19
は、上記制御部23により制御される電子ボリューム等
により構成され、上記ノイズ発生器18からのノイズ信
号のノイズ拡声利得を変化し得るようになっている。ハ
ウリング測定時には、このノイズ拡声利得可変部19は
OFFにされ、ノイズの拡声を止める動作を行なう。
【0025】上記信号レベル検出器20は、入力信号の
レベルを検出するためのもので、A/D変換器により構
成され、上記ワイヤレスマイクロフォン9に入力された
信号レベルをこのA/D変換を通じて上記制御部23で
読み取り、その信号レベルを確認することで、ノイズ拡
声時には音声スイッチ10BがONしたことの確認及び
ハウリング要素測定時にはハウリングの発生の確認に使
用される。
【0026】上記入力信号拡声利得可変部21は、入力
信号の拡声利得を変化させるもので、上記制御部23に
より制御される電子ボリュームで構成され、ハウリング
要素測定時の拡声利得の可変に使用する。また、音声ス
イッチのON動作測定時及び音声スイッチをONするた
めのノイズ信号拡声時にはハウリングを起こすループを
断つためにOFFになされる。
【0027】上記ハウリング周期数測定部22は、上記
入力信号拡声利得可変部21から出力されるハウリング
信号の周波数を測定するもので、周波数アナライザで構
成され、ここで測定された各周波数成分は上記制御部2
2により読み取られ、発生したハウリング音の周波数の
測定に使用される。
【0028】上記制御部23は、上記各部の動作を制御
するものであり、制御プログラムを記憶したROM 2
3Aや一時記憶用のRAM 23Bを有し、ハウリング
要素の測定、ハウリングの抑圧制御等を行なう。この制
御部23は、音声スイッチ10BのONレベルを測定す
る時は、入力信号拡声利得可変部21をOFFにしてハ
ウリングループ側を断つと共にノイズ発生器18とノイ
ズ拡声利得可変部19を動作してONレベル測定を行な
い、ハウリング要素測定時には音声スイッチをオンさせ
るノイズ信号を周期的に繰り返し出力させつつその間に
上記入力信号拡声利得可変部21の拡声利得を徐々に上
げてハウリングの発生を検知するように制御する。
【0029】また、上記ハウリング周期数測定部22の
出力及びノイズ拡声利得可変部19の出力は、それぞれ
ミキシング増幅器24へ入力されてその増幅出力は、上
記イコライザ12側へ向けられている。尚、図中、2
4、25はそれぞれハウリング抑圧装置11に電力を供
給するための測定開始スイッチ、測定ランプである。
【0030】次に、以上のように構成された本実施例の
動作について説明する。まず、図2に示すフローチャー
トに基づいて、ハウリング要素測定動作の全体の流れに
ついて説明する。まず、ハウリング測定用のワイヤレス
マイクロフォン9を設定し(S1)、ハウリング抑圧装
置11のモード切替スイッチ17をハウリング要素測定
モードに設定する(S2)。図1に示すスイッチの状態
は測定モードになっている状態を示す。
【0031】次に、測定開始スイッチ24をONにして
測定ランプ25を点灯させて電力等を供給する(S
3)。そして、まず最初に音声スイッチ10BをONに
する、ノイズ拡声利得可変部19におけるノイズ拡声利
得を測定し(S4)、次にこの測定結果に基づいて上記
音声スイッチ10BをONさせながらハウリング開始拡
声利得及びハウリング周波数特性をそれぞれ測定する
(S5、S6)。
【0032】次に、測定されたハウリング開始拡声利得
及びハウリング周波数特性に基づいて制御部23は、ハ
ウリング抑圧部15のノッチに周波数成分毎にデップ利
得を設定する(S7)。そして、上記した各測定をハウ
リング抑圧部15のノッチフィルター数全てに関して行
なうようにS5〜S7を繰り返して行ない(S8)、ノ
ッチフィルター数全てに関して測定が完了したならば、
測定開始スイッチ24をOFFにして測定ランプ25を
消し(S9、S10)、全体の測定動作を終了する。
【0033】次に、上記フローチャートのS4におけ
る、音声スイッチをONするノイズ拡声利得を測定する
動作の詳細を図3に基づいて説明する。まず、制御部2
3により入力信号拡声利得可変部21をOFFにしてハ
ウリングを起こすループの動作を停止させる(S1)。
そして、ノイズ発生器18からピンクノイズ等のノイズ
信号を発生してこれをノイズ拡声利得可変部19にて所
定の利得で拡声し、出力する。このノイズ拡声利得は当
初、音声スイッチがONしないレベル、例えば零レベル
に設定しておく(S2)。尚、この初期設定利得は、音
声スイッチが確実にOFFになることが判明しているレ
ベルがあるならば、その利得を設定してもよい。この信
号は、ミキシング増幅器24、イコライザ12、パワー
増幅器13を経た後、スピーカ部14から音波として放
出される。
【0034】この音波は、ワイヤレスマイクロフォン9
によりキャッチされてその信号はチューナ装置10へ送
信される。この受信信号のレベルが所定の値よりも小さ
い場合には、音声スイッチ10Bは動作しないでOFF
状態が維持される。従って、信号レベル検出器20へは
何ら信号が入力されないので検出信号は零となり、ノイ
ズは確認されない(S3、NO)。ノイズが確認されな
い場合には、制御部23は上記ノイズ拡声利得を所定
値、例えば1dBだけアップし(S4)、上記と同様に
信号レベル検知器20にてノイズが確認されたか判断す
る。尚、利得アップ率は1dBに限定されず、これより
大きくても、また小さくてもよい。このような操作はノ
イズが確認されるまで、すなわち音声スイッチ10Bが
ONするまで行なわれ、1dBずつノイズ拡声利得がそ
の都度上げられて行く。
【0035】信号レベル検出器20によりノイズが確認
されると(S3、YES)、制御部23は、その時のノ
イズ拡声利得可変部19におけるノイズ拡声利得を音声
スイッチ10BのONレベルとしてRAM23B等に記
憶し(S5)、音声スイッチをONするノイズ拡声利得
の測定操作を終了する。
【0036】次に、図2に示すフローチャートのS5及
びS6における、音声スイッチをONさせながらハウリ
ング開始拡声利得の測定及びハウリング周波数の測定動
作の詳細を図4及び図5に基づいて説明する。図4は、
ハウリング開始拡声利得及びハウリング周波数の測定操
作を示すフローチャート、図5はその時の拡声音量、ノ
イズ拡声利得及び入力信号拡声利得との関係を示すタイ
ミングチャートである。ここで図5(A)中において区
間Aは音声スイッチをONするノイズ拡声利得を測定す
る区間を示し、区間Bは音声スイッチをONさせるため
にノイズを拡声する区間を示し、区間Cはハウリング開
始拡声利得を測定する区間を示す。まず、この入力信号
拡声利得可変部21の入力信号拡声利得をOdBに設定
し(S1)、入力信号拡声利得可変部21をOFFとす
る(S2)。
【0037】次に、先の測定で求められた、音声スイッ
チ10BがONとなるレベルとして記憶されたノイズ拡
声利得をノイズ拡声利得可変部19に設定してノイズ信
号を所定の短い時間T1(区間B)だけ出力し、この
時、信号レベル検出器でノイズが発生したか否か確認す
る(S3)。
【0038】次に、ノイズ信号の出力が停止した後、直
ちに入力信号拡声利得可変部21をONとして(S
4)、ハウリング開始拡声利得を測定する区間Bに入
り、信号レベル検出器20によりハウリングが発生した
か否かを判断する(S5)。ここでノイズ信号発生中に
入力信号拡声利得可変部21をOFFする理由は、ノイ
ズ信号発生中にこの可変部21がONになっているとハ
ウリングが発生してしまうのでこれを断つために上述の
ようにOFFにするのである。また、ノイズ信号が消滅
しても、音声スイッチ10Bの特性上、信号消滅後、僅
かな時間だけ音声スイッチ10BはON状態を維持して
いるので、例えば区間Cの途中まで音声スイッチ10B
はON状態となっており、その後、OFF状態となる。
【0039】ここで、ハウリングが発生しない場合(N
O)には、上記入力信号拡声利得可変部21における入
力信号拡声利得調整値に所定の値、例えば1dBだけ加
えて(S6)、アップしたこの新しい入力信号拡声利得
調整値を入力信号拡声利得可変部21に設定する(S
7)。
【0040】そして、再度S2、S3、S4のステップ
を繰り返し行ない、この操作はハウリングが発生するま
で行なわれる。従って、図5(C)に示すようにハウリ
ングが発生しない間においては入力信号拡声利得は1d
Bずつ徐々に上昇して行くことになる。尚、この利得の
上昇率は1dBに限定されず、これより大きくしても、
また小さくしてもよく、例えば測定精度を高める場合に
はこれより小さい値に設定すればよい。
【0041】入力信号拡声利得を徐々に上げた結果、こ
の利得がハウリング開始レベルを越えた状態になるとハ
ウリングが発生し、この状態は信号レベル検出器20に
よって検知される。また、このようにハウリングが一旦
発生するとその音量によって音声スイッチはONし続
け、更に大きなハウリングに成長して行くことになる。
【0042】制御部23はこのようにハウリングが発生
すると、その時の入力信号拡声利得調整値をハウリング
開始拡声利得としてRAM 23Bに記憶する(S
8)。また、この時の信号の周波数は、ハウリング周波
数測定部22の周波数アナライザで分析されて測定さ
れ、ハウリング周波数として同様にRAM 23Bに記
憶する(S9)。このようにしてハウリング開始拡声利
得とハウリングの周波数の測定を終了する。
【0043】以後は、この測定結果に基づいて制御部2
3はハウリング抑圧部15の対応する周波数成分にデッ
プ利得を設定して利得を押さえ、ハウリングの発生を抑
制する。尚、通常使用時には、モード切替スイッチ17
をハウリング抑圧部15側へ切替えておく。
【0044】このように本実施例によれば、音声スイッ
チがONになるノイズ拡声利得をまず測定し、この結果
に基づいて、音声スイッチのON作動を繰り返しつつ入
力信号拡声利得を徐々に上げて行くことによりハウリン
グ開始拡声利得を測定することができる。従って、ハウ
リング要素を自動的に測定して、簡単且つ短時間でハウ
リング対策を施すことが可能となる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のハウリン
グ抑圧装置によれば次のように優れた作用効果を発揮す
ることができる。ワイヤレスマイクロフォン、音声スイ
ッチを用いた音声拡声システムにおいて、ハウリング開
始レベル、ハウリング周波数等のハウリング要素を正確
に且つ自動的に測定することができる。従って、誰でも
が簡単に且つ短時間でハウリング対策を行なうことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハウリング抑圧装置を用いた音声拡声
システムを示すブロック構成図である。
【図2】本発明のハウリング抑圧装置により行なうハウ
リング要素測定動作を示す全体のフローチャートであ
る。
【図3】音声スイッチをONするノイズ拡声利得の測定
を行なうフローチャートである。
【図4】ハウリング開始拡声利得及びハウリング周波数
の測定を行なうフローチャートである。
【図5】拡声音量、ノイズ拡声利得及び入力信号拡声利
得との関係を示すタイミングチャートである。
【図6】ハウリング要素を測定するための従来の装置を
示すブロック図である。
【図7】ハウリング開始レベル近傍における伝送周波数
特性を示すグラフである。
【図8】有線マイクロフォンとワイヤレスマイクロフォ
ンにおけるハウリング開始レベルと音声スイッチ開閉レ
ベルとの関係を示すグラフである。
【図9】ワイヤレスマイクロフォンの音声スイッチ開閉
レベルとハウリング開始レベルとの関係を示すグラフで
ある。
【図10】ピンクノイズにより音声スイッチをONにし
てハウリング開始レベルを測定する時の状態を示すグラ
フである。
【符号の説明】
8…音声拡声システム、9…ワイヤレスマイクロフォ
ン、10B…音声スイッチ、11…ハウリング抑圧装
置、14…スピーカ部、15…ハウリング抑圧部、16
…ハウリング要素測定手段、17…モード切替スイッ
チ、18…ノイズ発生器、19…ノイズ拡声利得可変
部、20…信号レベル検出器、21…入力信号拡声利得
可変部、22…ハウリング周波数測定部、23…制御
部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤレスマイクロフォンと、このワイ
    ヤレスマイクからの信号レベルが所定値以上になるとオ
    ン動作する音声スイッチを用いた音声拡声システムのハ
    ウリング抑圧装置において、前記音声スイッチを経て入
    力してくる入力信号の所定の周波数成分の利得を下げる
    ことによりハウリングを抑圧するハウリング抑圧部と、
    モード切替スイッチにより前記ハウリング抑圧部と切替
    え可能になされて、ハウリング要素を測定するためのハ
    ウリング要素測定手段とを有し、このハウリング要素測
    定手段は、前記音声スイッチをオンさせるためのノイズ
    を発生するノイズ発生器と、このノイズ発生器からのノ
    イズ信号の拡声利得を変化させるノイズ拡声利得可変部
    と、前記入力信号のレベルを検出する信号レベル検出器
    と、前記入力信号の拡声利得を変化させる入力信号拡声
    利得可変部と、前記入力信号拡声利得可変部から出力さ
    れるハウリング信号の周波数を測定するハウリング周波
    数測定部と、前記音声スイッチのオンレベルを測定する
    時は前記ノイズ発生器と前記ノイズ拡声利得可変部を動
    作し、前記ハウリング要素を測定する時は、前記音声ス
    イッチをオンさせるノイズ信号を繰り返し出力させつつ
    前記入力信号拡声利得可変部の利得を変化させる制御部
    とを備えたことを特徴とするハウリング抑圧装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007212611A (ja) * 2006-02-08 2007-08-23 Yamaha Motor Co Ltd アクティブ消音ヘルメット、およびこれを用いた車両システム
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