JPH07273518A - アンテナ転倒警報機 - Google Patents
アンテナ転倒警報機Info
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- JPH07273518A JPH07273518A JP6056921A JP5692194A JPH07273518A JP H07273518 A JPH07273518 A JP H07273518A JP 6056921 A JP6056921 A JP 6056921A JP 5692194 A JP5692194 A JP 5692194A JP H07273518 A JPH07273518 A JP H07273518A
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- Japan
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- antenna
- communication
- radio wave
- monitoring
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- Details Of Aerials (AREA)
- Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 移動通信方式の基地局の通信用アンテナの転
倒などの事故を検出する装置に関し、これを経済的で信
頼性が高く、また基地局設備に大きな変更を加えること
なく実現し得る手段の提供を目的とする。 【構成】 通信用アンテナの近傍に監視用アンテナを設
けると共に該監視用アンテナによって前記通信用アンテ
ナから送信された電波を一定の測定条件の基で受信して
受信レベルに係る値を求める手段と、該受信レベルに係
る値について、以前の値と今回の値とを比較してその差
が一定値を越える場合に警報信号を送出する手段とを設
けることにより構成する。
倒などの事故を検出する装置に関し、これを経済的で信
頼性が高く、また基地局設備に大きな変更を加えること
なく実現し得る手段の提供を目的とする。 【構成】 通信用アンテナの近傍に監視用アンテナを設
けると共に該監視用アンテナによって前記通信用アンテ
ナから送信された電波を一定の測定条件の基で受信して
受信レベルに係る値を求める手段と、該受信レベルに係
る値について、以前の値と今回の値とを比較してその差
が一定値を越える場合に警報信号を送出する手段とを設
けることにより構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動通信方式における基
地局設備の異常検出に関し、特に、基地局の通信用アン
テナが転倒したり傾いたりした場合などに、これを検出
することのできる異常検出技術に係る。
地局設備の異常検出に関し、特に、基地局の通信用アン
テナが転倒したり傾いたりした場合などに、これを検出
することのできる異常検出技術に係る。
【0002】
【従来の技術】無線通信で用いるアンテナは鉄塔に設置
される大型パラボラアンテナから、街角の電柱などに設
置される小型アンテナのようなものまで各種のものがあ
る。このようなアンテナの内、送信アンテナと受信アン
テナが固定され1対1で通信を行う固定通信において
は、受信側で把握できる受信レベルの低下等で無線設備
の異常を検出できる。しかし、固定された1つの基地局
と複数の移動局で構成される移動通信においては、移動
局側では、どの基地局と交信をしているかさえ把握でき
ない状態にあるから、移動局側で基地局アンテナの異常
を検出することは、困難である。
される大型パラボラアンテナから、街角の電柱などに設
置される小型アンテナのようなものまで各種のものがあ
る。このようなアンテナの内、送信アンテナと受信アン
テナが固定され1対1で通信を行う固定通信において
は、受信側で把握できる受信レベルの低下等で無線設備
の異常を検出できる。しかし、固定された1つの基地局
と複数の移動局で構成される移動通信においては、移動
局側では、どの基地局と交信をしているかさえ把握でき
ない状態にあるから、移動局側で基地局アンテナの異常
を検出することは、困難である。
【0003】一方、アンテナが損傷を受ける機会につい
て考えて見ると、鉄塔等に設置される大型アンテナは機
械的な安全率も高く、立入り禁止等の予防策により人為
的な被害も少ない。しかし、街角に小型アンテナを設置
して行う移動通信のシステムではアンテナが受ける被害
の確率は高いと言える。
て考えて見ると、鉄塔等に設置される大型アンテナは機
械的な安全率も高く、立入り禁止等の予防策により人為
的な被害も少ない。しかし、街角に小型アンテナを設置
して行う移動通信のシステムではアンテナが受ける被害
の確率は高いと言える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】無線設備のアンテナ部
が風や地震、いたずら等でケーブルから切断された場合
には、送信部出力端での電気的な整合がとれなくなるの
で、送信部において電圧の反射してくる程度をモニター
しておけば異常を検出できる。しかし、アンテナが傾く
程度の被害ですんでいる状態では、ケーブル切断やアン
テナ落下、破損の状況に到らないため基地局は自局のア
ンテナの異常を検出できない。
が風や地震、いたずら等でケーブルから切断された場合
には、送信部出力端での電気的な整合がとれなくなるの
で、送信部において電圧の反射してくる程度をモニター
しておけば異常を検出できる。しかし、アンテナが傾く
程度の被害ですんでいる状態では、ケーブル切断やアン
テナ落下、破損の状況に到らないため基地局は自局のア
ンテナの異常を検出できない。
【0005】また、電波の届く範囲を広げたり、不要方
向への電波放射を防ぐため、ビーム角度が鋭い指向性ア
ンテナを基地局アンテナに用いた場合には、少しでもア
ンテナが傾くとサービスエリアが減少しかねない。
向への電波放射を防ぐため、ビーム角度が鋭い指向性ア
ンテナを基地局アンテナに用いた場合には、少しでもア
ンテナが傾くとサービスエリアが減少しかねない。
【0006】一方、サービスエリア確保以外に、アンテ
ナ転倒を早期に検出しないと、アンテナ落下による人的
事故に繋がる危険性もあるので、早期な異常検出法の実
現が望まれる所でもある。
ナ転倒を早期に検出しないと、アンテナ落下による人的
事故に繋がる危険性もあるので、早期な異常検出法の実
現が望まれる所でもある。
【0007】従来から有る技術でアンテナが傾くなどの
障害を検出するにはビデオカメラ等で監視する方法が考
えられる。しかし、小型アンテナを用いるようなシステ
ムでは、サービスエリア内の基地局数も多数あり、監視
設備に経済的な負荷をかけられない。他の検出法として
アンテナに検出信号線を結びつける方法もある。
障害を検出するにはビデオカメラ等で監視する方法が考
えられる。しかし、小型アンテナを用いるようなシステ
ムでは、サービスエリア内の基地局数も多数あり、監視
設備に経済的な負荷をかけられない。他の検出法として
アンテナに検出信号線を結びつける方法もある。
【0008】この方法によれば、アンテナが転倒するこ
とで検出信号線が切断され異常を検出できる。これは簡
易な方法だが機械的な方法であるため、アンテナに異常
が起きる前に検出信号線に異常が起きる可能性も高く、
異常検出器としての信頼度が低い。
とで検出信号線が切断され異常を検出できる。これは簡
易な方法だが機械的な方法であるため、アンテナに異常
が起きる前に検出信号線に異常が起きる可能性も高く、
異常検出器としての信頼度が低い。
【0009】本発明はこのような従来の課題に鑑み、移
動通信の基地局アンテナが傾いたり転倒した場合の検出
を少ない経済的負担で、信頼度が高く、基地局設備の大
きな変更を必要とすることなく実現し得る手段を提供す
ることを目的としている。
動通信の基地局アンテナが傾いたり転倒した場合の検出
を少ない経済的負担で、信頼度が高く、基地局設備の大
きな変更を必要とすることなく実現し得る手段を提供す
ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記課
題は前記特許請求の範囲に記載した手段により解決され
る。すなわち、請求項1の発明は、移動通信システムの
基地局設備において、通信用アンテナの近傍に監視用ア
ンテナを設けると共に該監視用アンテナによって前記通
信用アンテナから送信された電波を一定の測定条件の基
で受信して受信レベルを求める手段と、該受信レベルに
ついて、以前の値と今回の値とを比較してその差が一定
値を越える場合に警報信号を送出する手段とを設けたア
ンテナ転倒警報機である。
題は前記特許請求の範囲に記載した手段により解決され
る。すなわち、請求項1の発明は、移動通信システムの
基地局設備において、通信用アンテナの近傍に監視用ア
ンテナを設けると共に該監視用アンテナによって前記通
信用アンテナから送信された電波を一定の測定条件の基
で受信して受信レベルを求める手段と、該受信レベルに
ついて、以前の値と今回の値とを比較してその差が一定
値を越える場合に警報信号を送出する手段とを設けたア
ンテナ転倒警報機である。
【0011】請求項2の発明は、請求項1記載の発明に
おいて、基地局の複数の通信用アンテナの内の1本のア
ンテナを必要に応じて監視用アンテナとして用いるよう
に構成したものである。
おいて、基地局の複数の通信用アンテナの内の1本のア
ンテナを必要に応じて監視用アンテナとして用いるよう
に構成したものである。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2記載の発明において、監視用電波として通信用アンテ
ナから一定出力の電波を特定の時間に送出する手段を備
えたものである。
2記載の発明において、監視用電波として通信用アンテ
ナから一定出力の電波を特定の時間に送出する手段を備
えたものである。
【0013】請求項4の発明は、請求項1〜請求項3記
載の発明において、受信レベルの測定条件を、通信用ア
ンテナからの送信電波を一定回数または一定時間受信し
て受信レベルの平均値を求め、その値を比較するように
構成したものである。
載の発明において、受信レベルの測定条件を、通信用ア
ンテナからの送信電波を一定回数または一定時間受信し
て受信レベルの平均値を求め、その値を比較するように
構成したものである。
【0014】請求項5の発明は請求項1〜請求項3記載
の発明において、受信レベルの測定条件を通信用アンテ
ナからの送信電波を一定回数受信してその間に予め定め
たレベル値を越えたものを計数するか、あるいは予め定
めたレベル値に達しなかったものを計数して、該計数値
を比較するように構成したものである。
の発明において、受信レベルの測定条件を通信用アンテ
ナからの送信電波を一定回数受信してその間に予め定め
たレベル値を越えたものを計数するか、あるいは予め定
めたレベル値に達しなかったものを計数して、該計数値
を比較するように構成したものである。
【0015】請求項6の発明は請求項1〜請求項3記載
の発明において、受信レベルの測定条件を、通信用アン
テナからの送信電波を一定回数または一定時間受信し
て、その間の受信レベルの累積値を比較するように構成
したものである。
の発明において、受信レベルの測定条件を、通信用アン
テナからの送信電波を一定回数または一定時間受信し
て、その間の受信レベルの累積値を比較するように構成
したものである。
【0016】請求項7の発明は請求項1〜請求項6記載
の発明において、通信用アンテナから監視のための電波
を送信するとき、あるいは、通信用電波の出力を切り替
えるとき、これを監視用アンテナ系に通知し、監視アン
テナ系で該通知の内容に基づいて監視を行なうように構
成したものである。
の発明において、通信用アンテナから監視のための電波
を送信するとき、あるいは、通信用電波の出力を切り替
えるとき、これを監視用アンテナ系に通知し、監視アン
テナ系で該通知の内容に基づいて監視を行なうように構
成したものである。
【0017】請求項8の発明は請求項1〜請求項7記載
の発明において、通信用アンテナと監視用アンテナの偏
波面が同一となるように構成したものである。
の発明において、通信用アンテナと監視用アンテナの偏
波面が同一となるように構成したものである。
【0018】
【作用】本発明は上述のような構成によって、基地局の
通信用アンテナが傾斜してその偏波面と、監視用アンテ
ナの偏波面との関係が異なって、監視用アンテナの受信
レベルが低下することや、通信用アンテナが転倒して、
通信用アンテナと監視用アンテナの距離が大きくなっ
て、監視用アンテナの受信レベルが低下すること等を利
用して、通信用アンテナが傾いたり転倒したりしたこと
を検出するものである。
通信用アンテナが傾斜してその偏波面と、監視用アンテ
ナの偏波面との関係が異なって、監視用アンテナの受信
レベルが低下することや、通信用アンテナが転倒して、
通信用アンテナと監視用アンテナの距離が大きくなっ
て、監視用アンテナの受信レベルが低下すること等を利
用して、通信用アンテナが傾いたり転倒したりしたこと
を検出するものである。
【0019】更に、請求項2の発明では、基地局に複数
の通信用アンテナがある場合、その内の1本のアンテナ
を必要に応じて監視用アンテナとして用いるようにして
いるので、特に監視専用のアンテナを設けなくても良い
から系をより経済的に構成し得る効果がある。
の通信用アンテナがある場合、その内の1本のアンテナ
を必要に応じて監視用アンテナとして用いるようにして
いるので、特に監視専用のアンテナを設けなくても良い
から系をより経済的に構成し得る効果がある。
【0020】請求項3の発明によれば、監視用電波とし
て通信用アンテナから一定出力の電波を特定の時間に送
出する手段を備えているので、これを測定源として用い
ることにより、確実で信頼性の高い監視を行なうことが
できる。
て通信用アンテナから一定出力の電波を特定の時間に送
出する手段を備えているので、これを測定源として用い
ることにより、確実で信頼性の高い監視を行なうことが
できる。
【0021】請求項4の発明によれば、受信レベルの測
定条件として通信用アンテナからの送信電波を一定回数
または一定時間受信して受信レベルの平均値を求め、そ
の値を比較するようにしているので、安定性に勝れた検
出を行なうことができる。
定条件として通信用アンテナからの送信電波を一定回数
または一定時間受信して受信レベルの平均値を求め、そ
の値を比較するようにしているので、安定性に勝れた検
出を行なうことができる。
【0022】請求項5の発明によれば、受信レベルの測
定方法を通信用アンテナからの送信電波を一定回数受信
してその間に予め定めたレベル値を越えたものを計数す
るか、あるいは予め定めたレベル値に達しなかったもの
を計数して、該計数値を比較するようにしているので、
ディジタル回路で実現する場合などに好都合である。
定方法を通信用アンテナからの送信電波を一定回数受信
してその間に予め定めたレベル値を越えたものを計数す
るか、あるいは予め定めたレベル値に達しなかったもの
を計数して、該計数値を比較するようにしているので、
ディジタル回路で実現する場合などに好都合である。
【0023】請求項6の発明によれば、受信レベルの測
定条件を、通信用アンテナからの送信電波を一定回数ま
たは一定時間受信して、その間の受信レベルの累積値を
比較するように構成しているので、回路構成を簡略なも
のとすることができる。
定条件を、通信用アンテナからの送信電波を一定回数ま
たは一定時間受信して、その間の受信レベルの累積値を
比較するように構成しているので、回路構成を簡略なも
のとすることができる。
【0024】請求項7の発明によれば、通信用アンテナ
から監視のための電波を送信するとき、あるいは、通信
用電波の出力を切り替えるとき、これを監視用アンテナ
系に通知し、監視アンテナ系で該通知の内容に基づいて
監視を行なうようにしているので、誤動作を防ぎ、確実
で信頼度の高い監視を行なうことができる。
から監視のための電波を送信するとき、あるいは、通信
用電波の出力を切り替えるとき、これを監視用アンテナ
系に通知し、監視アンテナ系で該通知の内容に基づいて
監視を行なうようにしているので、誤動作を防ぎ、確実
で信頼度の高い監視を行なうことができる。
【0025】このような通知を行なう手段としては、基
地局の共通制御部から、通信系の送信部と監視系の受信
部へそれぞれ設けた通知線によって通知する方法や、通
信系の送信部の制御部から直接監視系の受信部の制御部
へ通知する方法などを探ることができる。
地局の共通制御部から、通信系の送信部と監視系の受信
部へそれぞれ設けた通知線によって通知する方法や、通
信系の送信部の制御部から直接監視系の受信部の制御部
へ通知する方法などを探ることができる。
【0026】請求項8の発明によれば、通信用アンテナ
と監視用アンテナの偏波面を同一としているので、通信
用アンテナの僅かな傾きなどでも検出することが可能で
あるから、高精度の監視を行なうことができる。
と監視用アンテナの偏波面を同一としているので、通信
用アンテナの僅かな傾きなどでも検出することが可能で
あるから、高精度の監視を行なうことができる。
【0027】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例を示す図であ
る。同図において、1は通信用アンテナ、2は監視用ア
ンテナ、3は送信部、4は受信部、5は演算部、6は警
報部を表わしている。通信用アンテナ1と監視用アンテ
ナ2の偏波面は同一方向に揃えて設置してある。送信部
3で一定出力の検出用電波を発生させ、通信用アンテナ
1を使って放射する。
る。同図において、1は通信用アンテナ、2は監視用ア
ンテナ、3は送信部、4は受信部、5は演算部、6は警
報部を表わしている。通信用アンテナ1と監視用アンテ
ナ2の偏波面は同一方向に揃えて設置してある。送信部
3で一定出力の検出用電波を発生させ、通信用アンテナ
1を使って放射する。
【0028】監視用アンテナ2でその電波を受信し、受
信部4で受信レベルを検出し、演算部5で複数の測定値
を平均して記憶する。このとき、以前の平均値と今回の
値を比較し、その差が一定値を越えていた場合には警報
部6によって警報を発する。
信部4で受信レベルを検出し、演算部5で複数の測定値
を平均して記憶する。このとき、以前の平均値と今回の
値を比較し、その差が一定値を越えていた場合には警報
部6によって警報を発する。
【0029】本実施例では、請求項4の発明に対応する
受信レベルの平均値を用いて判定を行なう方法について
記しているが先に述べた請求項5あるいは請求項6の方
法によって、判定を行なうようにすることが可能である
ことは言うまでもない。
受信レベルの平均値を用いて判定を行なう方法について
記しているが先に述べた請求項5あるいは請求項6の方
法によって、判定を行なうようにすることが可能である
ことは言うまでもない。
【0030】図2はアンテナが傾いた場合の状況を説明
する図である。図2(a)はアンテナに異常がない場合
であり、(b)はアンテナが傾いた場合である。アンテ
ナの偏波は英字符号Pで示すようにどちらも垂直偏波の
場合である。(b)のようにアンテナが傾くとアンテナ
間距離がdからd′に変わり、偏波方向も一致しなくな
る。
する図である。図2(a)はアンテナに異常がない場合
であり、(b)はアンテナが傾いた場合である。アンテ
ナの偏波は英字符号Pで示すようにどちらも垂直偏波の
場合である。(b)のようにアンテナが傾くとアンテナ
間距離がdからd′に変わり、偏波方向も一致しなくな
る。
【0031】アンテナ1から同じ出力で電波が放射され
ている場合、(a)と(b)では距離と偏波の変化によ
ってアンテナ2での受信レベルが変化してしまう。受信
レベルの変化の程度はアンテナの傾き角度以外に、電
波の周波数、アンテナ間距離d、アンテナの長さ
L、アンテナの指向性などで異なる。
ている場合、(a)と(b)では距離と偏波の変化によ
ってアンテナ2での受信レベルが変化してしまう。受信
レベルの変化の程度はアンテナの傾き角度以外に、電
波の周波数、アンテナ間距離d、アンテナの長さ
L、アンテナの指向性などで異なる。
【0032】例えば、アンテナ間距離dが1m、アンテ
ナ長さLが両アンテナとも1m、周波数は2GHzの場
合を考える。伝搬損失Lossは次式の自由空間損失で
表すことができる。
ナ長さLが両アンテナとも1m、周波数は2GHzの場
合を考える。伝搬損失Lossは次式の自由空間損失で
表すことができる。
【0033】Loss=20log(λ/4πd) ここで、λは波長である。片方のアンテナが45°傾く
と距離dは最大35cm変化する。これにより伝搬損失
Lossは、2.6dB変化する。
と距離dは最大35cm変化する。これにより伝搬損失
Lossは、2.6dB変化する。
【0034】また、偏波による効果として、2つの標準
的なダイポールアンテナの偏波面を直交させると10d
B以上伝搬損失が増加する。図3にアンテナ傾きに対す
る受信レベルの変化を室内実験によって測定した結果を
示す。
的なダイポールアンテナの偏波面を直交させると10d
B以上伝搬損失が増加する。図3にアンテナ傾きに対す
る受信レベルの変化を室内実験によって測定した結果を
示す。
【0035】周波数は2GHz帯、アンテナ間隔は波長
の4倍(60cm程度)、アンテナ長さは30cmであ
る。縦軸は、アンテナを傾けない状態から傾けた場合の
受信レベルの変化であり、傾ける方向をランダムにして
測定した場合の平均値である。図3の結果ではアンテナ
が45°以上傾くと受信レベルで4dBの変化が期待で
きる。
の4倍(60cm程度)、アンテナ長さは30cmであ
る。縦軸は、アンテナを傾けない状態から傾けた場合の
受信レベルの変化であり、傾ける方向をランダムにして
測定した場合の平均値である。図3の結果ではアンテナ
が45°以上傾くと受信レベルで4dBの変化が期待で
きる。
【0036】送信機の出力安定度や受信機のレベル検出
安定度のばらつきが合わせて1dB程度と仮定すれば、
それ以上の変化を異常事態として検出できる。基地局か
ら送信された電波を移動局側で受信する場合には、周囲
の人や車の影響で受信レベルが大きく変動する。
安定度のばらつきが合わせて1dB程度と仮定すれば、
それ以上の変化を異常事態として検出できる。基地局か
ら送信された電波を移動局側で受信する場合には、周囲
の人や車の影響で受信レベルが大きく変動する。
【0037】例えば20dB以上のレベル変動も観測さ
れる。しかし、基地局と移動局の送受信間距離に比べて
本発明の基地局アンテナ間の距離は極端に短いので、人
や車の影響による受信レベル変動は考慮しなくてもよ
い。
れる。しかし、基地局と移動局の送受信間距離に比べて
本発明の基地局アンテナ間の距離は極端に短いので、人
や車の影響による受信レベル変動は考慮しなくてもよ
い。
【0038】ただ、アンテナが風などで揺らぐ場合を想
定すると複数測定による平均値を異常検出の評価対象と
した方が信頼性が高くなる。実用上はアンテナが傾いた
瞬間に警報を発する必要はなく、数分から数十分程度は
測定の信頼性向上のために警報が遅れてもかまわない。
間欠的に複数回測定することで測定の信頼性向上を図る
ことができる。
定すると複数測定による平均値を異常検出の評価対象と
した方が信頼性が高くなる。実用上はアンテナが傾いた
瞬間に警報を発する必要はなく、数分から数十分程度は
測定の信頼性向上のために警報が遅れてもかまわない。
間欠的に複数回測定することで測定の信頼性向上を図る
ことができる。
【0039】図4は本発明の第2の実施例を説明する図
である。同図において、1a〜1cは基地局アンテナ、
7は基地局、12はビルを表わしている。すなわち、同
図は、ビル屋上に設置された3ブランチダイバーシチを
持つ基地局を示している。図5に同実施例の基地局の構
成を示す。
である。同図において、1a〜1cは基地局アンテナ、
7は基地局、12はビルを表わしている。すなわち、同
図は、ビル屋上に設置された3ブランチダイバーシチを
持つ基地局を示している。図5に同実施例の基地局の構
成を示す。
【0040】同図において、8は結合分配器、9は送信
機、10は受信機を表わしている。図6に基地局のタイ
ムスロットの内容を示す。11aは基地局が移動局に電
波を送信するスロット、11bは基地局が受信するスロ
ット、11cは通信には使用しない空きスロットであ
る。
機、10は受信機を表わしている。図6に基地局のタイ
ムスロットの内容を示す。11aは基地局が移動局に電
波を送信するスロット、11bは基地局が受信するスロ
ット、11cは通信には使用しない空きスロットであ
る。
【0041】基地局は、送信スロット11aを用いて、
3本のアンテナのうち移動局の受信レベルが最も高くな
ると予測された1本のアンテナから電波を放射する。ア
ンテナの接続は結合分配器8によって行う。一方、送信
スロット11bでは、基地局の受信レベルが最も高くな
ると予測された1本のアンテナを用いて受信を行なう。
3本のアンテナのうち移動局の受信レベルが最も高くな
ると予測された1本のアンテナから電波を放射する。ア
ンテナの接続は結合分配器8によって行う。一方、送信
スロット11bでは、基地局の受信レベルが最も高くな
ると予測された1本のアンテナを用いて受信を行なう。
【0042】アンテナの異常検出は、通信に使用しない
空きスロット11cで行う。結合分配器8で送信端と1
本のアンテナとを、受信端と別の1本の受信用アンテナ
とを接続し、基地局アンテナ間で送受信を行う。残りの
アンテナも同様に受信レベルのチェックを行う。それぞ
れの組合せ毎に受信レベルを記憶しておき、複数の測定
後に平均値を求める。以前の測定値との差を計算し、そ
の差が許容値を越えていたなら警報を発する。
空きスロット11cで行う。結合分配器8で送信端と1
本のアンテナとを、受信端と別の1本の受信用アンテナ
とを接続し、基地局アンテナ間で送受信を行う。残りの
アンテナも同様に受信レベルのチェックを行う。それぞ
れの組合せ毎に受信レベルを記憶しておき、複数の測定
後に平均値を求める。以前の測定値との差を計算し、そ
の差が許容値を越えていたなら警報を発する。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、移
動通信の基地局アンテナが傾いたり転倒した場合に、こ
れを検出する手段を経済的な負担が少なく、信頼度が高
く、基地局設備の大きな変更を必要とすることなく実現
できる。
動通信の基地局アンテナが傾いたり転倒した場合に、こ
れを検出する手段を経済的な負担が少なく、信頼度が高
く、基地局設備の大きな変更を必要とすることなく実現
できる。
【0044】特に本発明は、基地局アンテナが街角のよ
うに人に触れやすい場所にある場合や自然災害の発生し
やすい地域において効果を発揮する。また、基地局が2
本以上のアンテナを通信に用いるダイバーシチを行って
いる場合には、特別に監視用のアンテナを用意しなくて
も既存のアンテナを用いることができ、さらに経済的な
負担が少なくてすむ利点がある。
うに人に触れやすい場所にある場合や自然災害の発生し
やすい地域において効果を発揮する。また、基地局が2
本以上のアンテナを通信に用いるダイバーシチを行って
いる場合には、特別に監視用のアンテナを用意しなくて
も既存のアンテナを用いることができ、さらに経済的な
負担が少なくてすむ利点がある。
【図1】本発明の第1の実施例を示す図である。
【図2】アンテナが傾いた場合の状況を説明する図であ
る。
る。
【図3】アンテナの傾きに対する受信レベルの変化の例
を示す図である。
を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図5】第2の実施例の基地局の構成を示す図である。
【図6】基地局のタイムスロットの例を示す図である。
1 通信用アンテナ 2 監視用アンテナ 3 送信部 4 受信部 5 演算部 6 警報部 7 基地局 8 結合分配器 9 送信機 10 受信機 11a〜11c スロット 12 ビル
Claims (8)
- 【請求項1】 移動通信システムの基地局設備におい
て、 通信用アンテナの近傍に監視用アンテナを設けると共に
該監視用アンテナによって前記通信アンテナから送信さ
れた電波を一定の測定条件の基で受信して受信レベルを
求める手段と、 該受信レベルについて、以前の値と今回の値とを比較し
てその差が一定値を越える場合に警報信号を送出する手
段とを設けたことを特徴とするアンテナ転倒警報機。 - 【請求項2】 基地局の複数の通信用アンテナの内の1
本のアンテナを必要に応じて監視用アンテナとして用い
る請求項1記載のアンテナ転倒警報機。 - 【請求項3】 監視用電波として通信用アンテナから一
定出力の電波を特定の時間に送出する手段を備えた請求
項1および請求項2記載のアンテナ転倒警報機。 - 【請求項4】 受信レベルの測定条件は、通信用アンテ
ナからの送信電波を一定回数または一定時間受信して受
信レベルの平均値を求め、その値を比較するものである
請求項1〜請求項3記載のアンテナ転倒警報機。 - 【請求項5】 受信レベルの測定条件は通信用アンテナ
からの送信電波を一定回数受信してその間に予め定めた
レベル値を越えたものを計数するか、あるいは予め定め
たレベル値に達しなかったものを計数して、該計数値を
比較するものである請求項1〜請求項3記載のアンテナ
転倒警報機。 - 【請求項6】 受信レベルの測定条件は通信用アンテナ
からの送信電波を一定回数または一定時間受信して、そ
の間の受信レベルの累積値を比較するものである請求項
1〜請求項3記載のアンテナ転倒警報機。 - 【請求項7】 通信用アンテナから監視のための電波を
送信するとき、あるいは、通信用電波の出力を切り替え
るとき、これを監視用アンテナ系に通知し、監視アンテ
ナ系で該通知の内容に基づいて監視を行なう請求項1〜
請求項6記載のアンテナ転倒警報機。 - 【請求項8】 通信用アンテナと監視用アンテナの偏波
面が同一である請求項1〜請求項7記載のアンテナ転倒
警報機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6056921A JPH07273518A (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | アンテナ転倒警報機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6056921A JPH07273518A (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | アンテナ転倒警報機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07273518A true JPH07273518A (ja) | 1995-10-20 |
Family
ID=13040963
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6056921A Pending JPH07273518A (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | アンテナ転倒警報機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07273518A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1994
- 1994-03-28 JP JP6056921A patent/JPH07273518A/ja active Pending
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