JPH07272270A - 磁気記録媒体の裁断方法 - Google Patents

磁気記録媒体の裁断方法

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JPH07272270A
JPH07272270A JP6108894A JP6108894A JPH07272270A JP H07272270 A JPH07272270 A JP H07272270A JP 6108894 A JP6108894 A JP 6108894A JP 6108894 A JP6108894 A JP 6108894A JP H07272270 A JPH07272270 A JP H07272270A
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JP
Japan
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recording medium
cutting
upper cutter
cut
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JP6108894A
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Shinichiro Fuji
伸一郎 藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 非磁性材支持体が裁断特性の低い高分子樹脂
材料によって形成された磁気記録媒体原反であっても、
裁断面が良好な状態でかつ高精度に裁断する。 【構成】 裁断幅の間隔に配列された複数の下カッタ5
によって構成された下カッタ群3と、各下カッタ5と対
をなすようにして複数の上カッタ30を裁断幅の間隔に
配列するとともに裁断刃35に連続する磁気記録媒体受
け面32がテーパ面として構成された上カッタ群とを備
える裁断装置2を用いる。上カッタ群4と下カッタ群3
との間を走行方向に引張り力を付与されて走行する磁気
記録媒体原反1は、上カッタ30の磁気記録媒体受け面
32で保持されて幅方向の引張り力が付加される。この
幅方向の引張り力は、下カッタ5と上カッタ30とによ
る剪断動作が進行するに従って大きくなり、破断動作を
進行させて磁気記録媒体原反1を幅方向に良好な裁断面
を以って裁断して磁気記録媒体20を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープレコーダ或いは
ビデオテープレコーダ等の磁気記録再生装置に用いられ
る磁気記録媒体の製造方法に関し、さらに詳しくは幅広
の磁気記録媒体原反を裁断装置によって所定幅に裁断し
て複数の磁気記録媒体を形成する磁気記録媒体の裁断方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】テープレコーダ或いはビデオテープレコ
ーダ等の磁気記録再生装置に用いられる磁気記録媒体
は、幅広の非磁性材支持体上に磁気記録層を形成して磁
気記録媒体原反を製作した後、この磁気記録媒体原反を
所定幅に裁断して形成される。非磁性材支持体は、一般
に、ポリエステルフィルム或いはポリアミドフィルム等
の合成樹脂フィルムが用いられる。また、磁気記録層
は、非磁性材支持体上に酸化物磁性粉末或いは合金磁性
粉末等の磁性材料を塩化ビニール酢酸ビニル系共重合体
或いはポリウレタン樹脂等の有機バインダー中に分散し
た磁性塗料を塗布した後乾燥して形成する塗布形の製造
方法や、Co−Ni合金、Co−Cr合金或いはCo−
Cu等の金属磁性材料を真空薄膜形成手段、例えば真空
蒸着法、スパッタリング法或いはイオンプレーティング
法等によって直接形成する金属薄膜形の製造方法によっ
て形成される。
【0003】例えば、金属薄膜形の製造方法では、幅広
の非磁性材支持体が真空蒸着装置の供給リールから巻き
取りリールとの間に走行されるとともに、これら両リー
ル間に位置して冷却キャンを配設する。そして、非磁性
材支持体が冷却キャンの外周面に巻き付いて走行される
際に、この非磁性材支持体の表面には、蒸着源から磁性
金属材料が蒸着されて磁気記録層が形成される。なお、
非磁性材支持体としては、上記以外の材料として、ポリ
オレフィン樹脂、セルロース誘導体、ビニル系樹脂、ポ
リアミド樹脂あるいはポリカーボネート樹脂等に代表さ
れる高分子材料が用いられる。
【0004】また、磁性金属材料としては、上記材料の
他に、Fe、Co、Ni、Fe−Co−Ni、Fe−C
u、Fe−Co、Co−Au、Co−Pt、Mn−A
l、Fe−Cr、Ni−Cr、Fe−Co−Cr或いは
Co−Ni−Cr等が用いられる。これら磁性金属材料
は、非磁性材支持体の表面上に単層或いは多層に形成さ
れて磁気記録層を構成する。なお、磁気記録層上には、
必要に応じて潤滑剤層或いは保護層を形成してもよく、
またこれら磁気記録層と非磁性材支持体との間には、下
地膜層又は中間膜層が形成されることもある。かかる磁
性金属材料を用いて磁気記録層を形成した磁気記録媒体
においては、抗磁力や角形比に優れるばかりでなく、磁
気記録層の厚みを薄くすることが可能であるため記録減
磁や記録情報の再生時の厚み損失が小さく、さらに磁性
材料の充填密度が大きいといった特徴を有している。
【0005】以上の工程によって非磁性材支持体の表面
上に磁気記録層を形成した幅広の磁気記録媒体原反1
は、図10及び図11に示すように互いに喰い込み合う
ようにして組み合わされた上下一対のカッタ群3、4を
備える裁断装置2によって所定幅に裁断される。すなわ
ち、磁気記録媒体原反1は、図示しない供給リールから
走行方向に対して引張り力を付与された状態で前記上下
カッタ群3、4間に走行され、これら上下カッタ群3、
4によって所定幅に細切り裁断されて磁気記録媒体を形
成した後、図示しない複数の巻き取りリールにそれぞれ
巻き取られる。
【0006】上述した裁断装置2に備えられる下カッタ
群3は、複数の間隔保持部材6(6A・・・6D)によ
って軸方向に所定の間隔に保持された状態で回転軸8に
軸装された複数の下カッタ5(5A・・・5D)によっ
て構成されている。各下カッタ5は、切削工具として一
般に用いられる高速度工具鋼或いはセラミック材等によ
って形成され、後述する裁断動作に際して、図11にお
いて右側の外周縁部が裁断刃7(7A・・・7D)とし
て作用する。
【0007】なお、この下カッタ群3は、例えば軸穴を
有する円筒形の部材によって一体に形成し、各間隔保持
部材に対応する部分を段落ちとするようにして外周面を
削成して複数の下カッタ部を構成するようにしてもよ
い。勿論、下カッタ群3を支持する回転軸8は、移動動
作されない固定軸として構成されるとともに、駆動源で
あるモータの制御によって回転速度が適宜調整される。
【0008】また、裁断装置2に備えられる上カッタ群
4は、それぞれ略浅皿状の押さえバネ部材15(15A
・・・15D)を介して複数の間隔保持部材9(9A・
・・9C)によって軸方向に所定の間隔に保持された複
数の上カッタ11(11A・・・11D)によって構成
されている。
【0009】前記間隔保持部材9は、図11及び図12
に示すように、軸方向に隣り合って大径部18(18A
・・・18D)と小径部19(19A・・・19D)と
がそれぞれ一体に形成されてなり、回転軸10上に回転
方向を固定されて軸装されている。また、これら間隔保
持部材9には、小径部19の外周上に、上カッタ群4を
構成する各カッタ11が組み合わされ、さらに、これら
上カッタ11の一方側面と間隔保持部材9の大径部18
との間に位置して小径部19には、前記押さえバネ部材
15が組み合わされる。
【0010】上カッタ群4を構成する上カッタ11は、
図13に示すように、中心部には間隔保持部材9の小径
部19に嵌め込まれるための軸穴14が形成された略浅
皿状に形成されている。これら各上カッタ11もまた、
高速度工具鋼或いはセラミック材等によって略浅皿状に
形成されている。また、この上カッタ11は、対をなす
下カッタ群3の下カッタ5に形成された裁断刃7に摺擦
する一方の側面13と外周面16とが交わる、図11に
おいて左側の外周縁部が後述する磁気記録媒体原反1を
裁断するための裁断刃12(12A・・・12D)とし
て構成されている。
【0011】押さえバネ部材15は、軸方向に対して弾
性変形自在であり、小径部19の外周上に組み合わされ
た上カッタ11を、回転軸10上に隣り合って軸装され
た他の間隔保持部材9の大径部側へと押し付けている。
【0012】上述した上カッタ11は、回転軸10に軸
装された間隔保持部材9に組み付けられて上カッタ群4
を構成し、間隔保持部材6とともに回転軸8に軸装され
た下カッタ群3に対して、対応する下カッタ5の一方の
側面部と半径方向の一部で互いに密着するように組み合
わされる。このようにして下カッタ5と組み合わされた
状態において、上カッタ11は、押さえバネ部材15の
作用によって、軸方向にやや変位可能とされる。したが
って、上カッタ11は、寸法誤差、組み合わせ誤差等に
よって、対応する下カッタ5と衝合しても軸方向に変位
し、回転不良或いは裁断刃12の破損といった不都合が
防止されるとともに、裁断刃12と下カッタ5の裁断刃
7との相対する状態が良好に保持される。
【0013】なお、回転軸10は、保守等に際して上カ
ッタ群4と下カッタ群3とを離間し得るようにするた
め、下カッタ群3を支持する回転軸8に対して接離自在
とするように支持された可動軸として構成されている。
また、この回転軸10は、記録媒体原反1の裁断動作時
には回転軸8との軸間距離が一定に保持され、さらに駆
動源であるモータの制御によって回転速度が適宜調整さ
れる。
【0014】図示しない供給リールから繰り出された記
録媒体原反1は、磁気記録層面を上カッタ群4側に向け
て、裁断装置2の一方側から下カッタ群3と上カッタ群
4との間に介挿されて、図10矢印で示すように走行さ
れる。この場合、磁気記録媒体原反1は、走行方向に対
して引張り力が付加され、同図に示すように、下カッタ
群3の外周面の一部に巻き付けられるようにして走行さ
れる。
【0015】そして、磁気記録媒体原反1は、下カッタ
群3と上カッタ群4との間を通過する際に、下カッタ群
3の間隔保持部材6と上カッタ群4の間隔保持部材9と
によってそれぞれ幅方向の間隔が規定された対をなす下
カッタ5と上カッタ11とによって、幅方向に所定幅で
細切りされるようにして裁断されて磁気記録媒体20を
形成する。所定幅に裁断されたこれら磁気記録媒体20
は、それぞれ図示しない巻取りリールに巻き取られる。
【0016】磁気記録媒体原反1は、上述したように走
行方向に対して引張り力が付加された状態で走行され
て、下カッタ5と上カッタ11との喰い込み代が次第に
大きい部分へと走行される。したがって、図10のE位
置においては、図14に示すように、上カッタ11が磁
気記録媒体原反1の磁気記録層21と接触し、この状態
から図10のF位置へと走行すると、図15に示すよう
に、下カッタ5と上カッタ11とによる剪断動作が開始
される。
【0017】すなわち、磁気記録媒体原反1は、下カッ
タ5と上カッタ11との喰い込み代が大きい位置へと走
行するにしたがい、いわゆるプレス切断の原理によっ
て、図15に示すように、磁気記録層21を含む非磁性
材支持体22の上側部分が上カッタ11の裁断刃12に
よって剪断されながら、下カッタ5と間隔保持部材6と
の段差によって構成された下刃空間23中へと押し込ま
れる。そして、下カッタ5と上カッタ11とによる剪断
動作がある程度まで進行すると、磁気記録媒体原反1
は、内部応力が高まり、ついには同図に示すように、非
磁性材支持体22の破断応力を越えて一気に破断される
ことによって幅方向の裁断が行われる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述した裁断装置2を
用いて磁気記録媒体原反1から裁断形成される磁気記録
媒体20は、例えばポリエチレンテレフタレート(PE
T)で成形したフィルム材からなる非磁性材支持体22
のような従来の材料の場合には、図16に示すように、
剪断面H1に続く下面側からの破断面L1とが一致し
て、裁断面が比較的良好な状態で形成される。特に、磁
気記録媒体原反1は、上カッタ群4側に磁気記録層21
を向けて走行されるため、剪断面H1として構成される
磁気記録層21の側縁部は、上カッタ11によってシャ
ープに切断され、磁気記録層21の組成が変化したり磁
気記録層21の記録部が破壊されたりするといった問題
点の発生は少ない。
【0019】ところで、磁性金属材料を用いて磁気記録
層21を形成することによって高密度磁気記録の実現を
図り、また小型化、薄型化を図った磁気記録媒体20を
形成する磁気記録媒体原反1においては、一般に、非磁
性材支持体22は、幅方向の機械的強度が大きい高分子
材料が用いられている。したがって、かかる磁気記録媒
体原反1では、磁気記録層21側から下カッタ5と上カ
ッタ11とによる裁断動作が行われるが、非磁性材支持
体22側からの破断動作に至るまでの応力上昇までに剪
断面H2が大きく伸び、破断動作が遅れる。
【0020】したがって、図17に示すように、下カッ
タ5側の磁気記録媒体20Aの裁断面は、剪断面H2が
大きくダレて破断面L2との間に下向きのクラック24
が生じる。これに対して、上カッタ6の外周面17側の
磁気記録媒体20Bの裁断面は、下カッタ5側の剪断面
H2が伸びて破断動作の進行が遅れるため、磁気記録層
21の近傍に達する上向きのクラック25が生じる。
【0021】このクラック25は、上下カッタ5、11
が磨耗等したりしている場合にはさらに大きくなり、磁
気記録層21の記録領域部分まで達することがある。こ
のため、磁気記録媒体20の記録領域部分が欠落し、所
望の情報信号の記録、再生が不能となるといった問題が
発生する。また、クラック25が記録領域部分まで達し
ない場合であっても、クラック24或いはクラック25
が発生する磁気記録媒体20の両側縁部には、磁気記録
層21の表面に歪みが発生し、再生出力波形に乱れが生
じるといった問題点があった。
【0022】特に、非磁性材支持体22がポリエチレン
ナフタレート(PEN)で形成された磁気記録媒体20
においては、機械的強度が大きいといった材料特性か
ら、図18に示すように、下カッタ5側の磁気記録媒体
20Cには破断動作の進行が遅れるため、非磁性材支持
体22に塑性流動による変形部26が顕著に発生する。
また、上カッタ6の外周面17側の磁気記録媒体20D
にも、破断動作の進行の遅れによる非磁性材支持体22
の塑性流動による変形部の影響によって磁気記録層21
に変形部27が顕著に発生する。したがって、磁気記録
媒体20は、これら変形部26、27の部分において磁
気記録層21に歪みが発生するため、再生出力波形に乱
れが生じるといった問題点があった。
【0023】上述した高分子材料によって形成された非
磁性材支持体22に起因する種々の問題点を解決する方
法として、例えば一種の冷間加工法の採用が考慮され
る。すなわち、この冷間加工法は、高分子合成樹脂材料
によって成形される非磁性材支持体22の塑性流動特性
を抑制するため、磁気記録媒体原反1を冷却した状態で
剪断加工を行う方法である。かかる冷間加工法によれ
ば、冷却された磁気記録媒体原反1を下カッタ5と上カ
ッタ11とによって裁断すると、非磁性材支持体22の
塑性流動が小さくなって、剪断動作の進行に伴って破断
動作が速やかに進行し、裁断面が良好な状態の裁断が行
われる。
【0024】しかしながら、かかる冷間加工法において
は、磁気記録媒体原反1を冷却することによって、非磁
性材支持体22の表面には結露が発生し、磁気記録媒体
原反1は走行ガイド部に密着して円滑に走行されないと
いった問題点が発生する。結露の発生を防止するために
は、冷却温度を露点以上に設定することが考慮される
が、かかる方法は、非磁性材支持体22の塑性流動特性
を充分に抑制することができず、良好な裁断面が得られ
ないといった問題点があり、有効な解決策とはならな
い。
【0025】第2の解決方法としては、破断領域を極端
に狭くする静水圧下での加工法が考慮される。この方法
は、非磁性材支持体22の塑性流動のしやすい領域で剪
断することによって、良好な裁断面を得る方法である。
しかしながら、この方法も、実験的には実現されるが、
裁断材である磁気記録媒体原反1を走行させながら剪断
部に連続的に静水圧を加える方法が実現されておらず、
適用できない。
【0026】第3の解決方法として、磁気記録媒体原反
1を走行方向に対する引張り力とともに、幅方向の引張
り力を加えた状態で剪断する方法が考慮される。この裁
断方法は、例えば下カッタ群3と上カッタ群4とが配設
された磁気記録媒体原反1の走行路上に位置して、磁気
記録媒体原反1を裁断する際に幅方向に引っ張るガイド
ローラを配設した裁断装置によって行なわれる。したが
って、磁気記録媒体原反1は、下カッタ群3と上カッタ
群4との間を走行する際に、走行方向の引張り力ととも
に幅方向の引張り力が加えられて下カッタ5と上カッタ
11とにより裁断される。
【0027】かかる裁断方法によれば、磁気記録媒体原
反1は、剪断動作に伴い、剪断部の最先端の切欠きによ
る引裂き効果による非磁性材支持体22側からの破断動
作が促進されることから、裁断面の精度に改善が図られ
る。しかしながら、かかる裁断方法も、下カッタ5と上
カッタ11とによる裁断動作が進行する領域で、磁気記
録媒体原反1に幅方向の引張り力を加え続けることが困
難である。さらに、裁断された磁気記録媒体20は、裁
断面が比較的良好な状態に保持されるが、幅寸法のバラ
ツキが発生して精度が悪くなるといった問題が生じる。
【0028】上述したように、従来のいずれの裁断方法
においても、非磁性材支持体が薄厚で機械的強度が大き
い高分子合成樹脂材料等によって形成された磁気記録媒
体原反に適用した場合には、良好な裁断面を保持するこ
とが困難であり、また磁気記録層に裁断時の影響が及ぶ
といった不都合があった。
【0029】したがって、本発明は、非磁性材支持体を
裁断特性が悪い高分子合成樹脂材料等によって形成され
た磁気記録媒体原反であっても裁断面を良好な状態でか
つ高精度で裁断することを可能とした磁気記録媒体の裁
断方法を提供することを目的に提案されたものである。
【0030】
【課題を解決するための手段】この目的を達成した本発
明に係る磁気記録媒体の裁断方法は、裁断幅の間隔に配
列された複数の下カッタによって構成された下カッタ群
と、これら下カッタ群の対応する各下カッタと対をなす
ようにして裁断幅の間隔に配列された複数の上カッタに
よって構成された上カッタ群を備え、前記各上カッタが
対応する下カッタ群の各下カッタの一側縁に形成された
裁断刃と対向する一側縁に形成された裁断刃に連続する
磁気記録媒体受け面を、下カッタの裁断刃から遠ざかる
方向に向かって次第に外径寸法を大ならしめたテーパ面
として形成された裁断装置が用いられる。幅広の磁気記
録媒体原反は、走行方向に対して引張り力が付与された
状態で、前記裁断装置の下カッタ群と上カッタ群との間
に走行される。そして、磁気記録媒体原反には、上カッ
タの裁断刃が接触する前にこの裁断刃と対向する磁気記
録媒体受け面の他方側の外周縁部が接触する。磁気記録
媒体原反は、走行するにしたがい、前記磁気記録媒体受
け面に沿った幅方向の引張り力が次第に大となるように
作用されて上下カッタによって所定幅に裁断され、複数
の磁気記録媒体が形成される。
【0031】また、本発明に係る磁気記録媒体の裁断方
法は、テーパ面として構成された磁気記録媒体受け面の
テーパ角度θが、3°<θ≦20°である複数の上カッ
タによって構成された上カッタ群を備える裁断装置が用
いられて、幅広の磁気記録媒体原反を所定幅に裁断して
複数の磁気記録媒体を形成する。
【0032】さらに、本発明に係る磁気記録媒体の裁断
方法は、テーパ面として構成された記録媒体受け面の裁
断刃と対向する側の先端部が円弧状に形成された複数の
上カッタによって構成された上カッタ群を備える裁断装
置が用いられて、幅広の磁気記録媒体原反を所定幅に裁
断して複数の磁気記録媒体が形成され、また、裁断され
る幅広の磁気記録媒体原反は、非磁性材支持体がポリエ
チレンナフタレートで形成されている。
【0033】
【作用】本発明に係る磁気記録媒体の裁断方法によれ
ば、幅広の磁気記録媒体原反は、上カッタ群を構成する
各上カッタが、対をなす下カッタ群の各下カッタの一側
縁に形成された裁断刃に対応する一側縁に形成された裁
断刃に連続して、外周面をテーパ面として磁気記録媒体
受け面を構成した上カッタ群を備える裁断装置によって
裁断されるため、前記磁気記録媒体受け面によって、下
カッタ群と上カッタ群との間に走行方向に対して引張り
力を付与された状態で走行されるこの磁気記録媒体原反
に対して、下カッタと上カッタの裁断刃に先行して接触
し、走行するにしたがって次第に大となる幅方向の引張
り力が作用される。
【0034】各上カッタの磁気記録媒体受け面は、下カ
ッタと上カッタの裁断刃に挟まれた磁気記録媒体原反に
対して、剪断動作中にも継続して幅方向の引張り力を作
用させる。したがって、磁気記録媒体原反は、走行方向
の引張り力と幅方向の引張り力が付与された状態で、間
隔保持部材によって所定の間隔に保持された上下カッタ
によって裁断される。磁気記録媒体原反は、上下カッタ
の裁断刃による剪断動作の進行とともに、テーパ面とし
て構成された磁気記録媒体受け面による幅方向の引張り
力によって破断動作の促進が図られ、剪断面と破断面の
ズレが少ない良好な状態の裁断面が得られる。
【0035】磁気記録媒体原反は、磁気記録媒体受け面
がテーパ角度を3°<θ≦20°に設定された上カッタ
を備える裁断装置によって裁断されることにより、前記
磁気記録媒体受け面による幅方向の引張り力が有効に作
用された状態で上下カッタによって裁断され、剪断動作
の進行に伴う破断作用がより効果的に促進されて剪断面
と破断面のズレが少ない良好な裁断面を以って裁断され
る。
【0036】また、磁気記録媒体原反は、磁気記録媒体
受け面の裁断刃と対向する他方側の外周縁部が円弧状に
形成された上カッタを備える裁断装置によって裁断され
ることにより、磁気記録層に接触するこの外周縁部によ
って、裁断された磁気記録媒体の磁気記録層が傷付くと
いった不都合の発生が防止される。さらに、非磁性材支
持体がポリエチレンナフタレートによって形成された磁
気記録媒体原反においては、上下カッタによる剪断圧力
の幅方向の分力の減少が図られて、塑性流動による厚み
変化が生じることも無く、良好な切断が行われる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について、詳
細に説明する。実施例記録媒体の裁断方法において、磁
気記録媒体原反1を裁断するために用いられる裁断装置
2も、図3及び図4に示すように、後述する上カッタ群
4を構成する上カッタ30以外の構成は、上述した従来
の裁断方法に用いられる裁断装置2と同一であり、同一
部材は同一符号を付すことによってその詳細な説明は省
略する。
【0038】裁断装置2に備えられる上カッタ群4は、
図1に示した上カッタ30によって構成される。上カッ
タ30は、従来の上カッタ11と同様に、切削工具とし
て一般に用いられる超硬材或いはセラミック材を材料と
して形成され、対をなす下カッタ群3の下カッタ5に形
成された裁断刃7を構成する一方の側面に摺擦回転する
平坦な開放側面として構成される側縁31と、後述する
磁気記録媒体受け面を構成する外周面32及び円錐台面
として構成される他方側面33とからなる略浅皿状に形
成されている。なお、側縁31は、後述するように平坦
部34を有することから、以下側面31と称する。
【0039】そして、上カッタ30は、対をなす下カッ
タ群3の下カッタ5に形成された裁断刃7に対応して、
一方の側面31のリム状の平坦部34とこれに連続する
外周面32とが交わる外周縁部が裁断刃35として構成
されている。また、この上カッタ30の他方側面33の
中心部には、間隔保持部材9の小径部19に嵌め込まれ
るための軸穴36が穿設されている。したがって、上カ
ッタ30の基本形状は、従来の上カッタ11と同様に構
成されている。
【0040】後述するように、上カッタ30の外周面3
2は、磁気記録媒体原反1の裁断動作に際してこの磁気
記録媒体原反1が接合する磁気記録媒体受け面として作
用する。そして、この磁気記録媒体受け面32は、図2
に示すように、裁断刃35が形成された開放側の側面3
1から他方の側面33に向かって次第にその外径寸法が
大ならしめられるよう形成されることによって、テーパ
面として構成されている。この磁気記録媒体受け面32
に付されるテーパの角度θは、裁断する磁気記録媒体原
反1の厚み寸法、ヤング率或いは下カッタ5と間隔保持
部材6との段差によって構成される下刃空間23の幅寸
法等によって最適角度に設定されるが、その範囲は、3
°<θ≦20°にされる。
【0041】したがって、上カッタ30は、磁気記録媒
体受け面32をテーパ面として構成したことにより、こ
の磁気記録媒体受け面32と側面33とが交わる外周縁
部37が最外周部となる。この外周縁部37は、後述す
る磁気記録媒体原反1の裁断動作に際して、裁断刃35
に先行して磁気記録媒体原反1と接触する。
【0042】また、裁断刃35を構成する外周縁部に連
続する側面31の平坦部34は、半径方向の幅寸法M
が、5μm乃至25μmに設定されている。なお、上カ
ッタ30の裁断刃35は、記録媒体原反1の裁断動作を
継続して行うことにより次第に磨耗し、側面32に形成
された平坦部34の半径方向の幅寸法が次第に大きくな
るが、裁断形成された磁気記録媒体20のバリの発生等
から、前記平坦部34を上述した範囲に保持する。ま
た、この平坦部34は、押さえバネ部材15によって対
をなす下カッタ5の裁断刃7を構成する側面部側に付勢
される上カッタ30が、前記下カッタ5の側面部に安定
した状態で摺擦回転するように作用する。したがって、
磁気記録媒体原反1は、良好な裁断面を以って裁断され
ることが可能となる。
【0043】以上のように構成された上カッタ30は、
図4に示すように、それぞれ押さえバネ部材15を介し
て回転軸10に軸装された間隔保持部材9の小径部19
上に軸方向に所定の間隔に保持されて組み合わされるこ
とによって上カッタ群4を構成する。また、これら上カ
ッタ30は、押さえバネ部材15の弾性力によって、対
をなす下カッタ5の一方側面部と半径方向の一部で互い
に密着した状態で摺擦回転する。この上カッタ群4を備
えた裁断装置2を用いて、非磁性材支持体が高分子合成
樹脂材料によって形成された磁気記録媒体原反1を所定
幅に裁断して磁気記録媒体20を形成する動作につい
て、図3及び図5乃至図8を参照して説明する。
【0044】磁気記録媒体原反1は、従来の裁断方法と
同様に、図示しない供給リールから繰り出されて磁気記
録層21側を上カッタ群4側に向けて、裁断装置2の一
方側から下カッタ群3と上カッタ群4との間に介挿され
て図3矢印で示すように、走行される。勿論、この場
合、磁気記録媒体原反1は、走行方向に対して引張り力
が付加されることによって、下カッタ群3の外周面の一
部に巻き付けられるようにして走行される。
【0045】そして、磁気記録媒体原反1は、下カッタ
群3と上カッタ群4との間を通過する際に、下カッタ群
3の間隔保持部材6と上カッタ群4の間隔保持部材9と
によってそれぞれ幅方向の間隔が規定された対をなす下
カッタ5と上カッタ30とによって、幅方向に所定幅で
細切りされるようにして裁断されて磁気記録媒体20を
形成する。所定幅に裁断されたこれら磁気記録媒体20
は、それぞれ図示しない巻取りリールに巻き取られる。
【0046】磁気記録媒体原反1は、上述したように走
行方向に対して引張り力が付加された状態で走行され
て、下カッタ5と上カッタ11との喰い込み代が次第に
大きい部分へと走行される。すなわち、磁気記録媒体原
反1が図3のA位置にある場合には、図5に示すよう
に、上カッタ30の外周縁部37が磁気記録媒体原反1
の磁気記録層21と接触する。この状態から磁気記録媒
体原反1が図3のB位置へと走行すると、図6に示すよ
うに、上カッタ30の裁断刃35が磁気記録媒体原反1
の磁気記録層21と接触し、下カッタ5と上カッタ30
とによる剪断動作が開始される。
【0047】また、磁気記録媒体原反1がさらに走行し
て、下カッタ5と上カッタ11との喰い込み代が大きい
図3のC位置に達すると、下カッタ5と上カッタ30と
による剪断動作とともに、非磁性材支持体22の破断動
作が開始される。そして、図3のD位置においては、磁
気記録媒体原反1の裁断動作は完了し、所定幅に裁断さ
れた磁気記録媒体20が構成され、この磁気記録媒体2
0は、上述したように巻き取りリールへと巻き取られ
る。
【0048】上述したように、下カッタ5の外周面の一
部に巻き付けられて走行する磁気記録媒体原反1には、
図5に示すように、最初に上カッタ11の外周縁部37
が接触する。磁気記録媒体原反1には、この外周縁部3
7が接触する状態までは走行方向の引張り力のみが付加
され、後述する幅方向の引張り力は付加されておらず、
整幅された状態で下カッタ群3と上カッタ群4との間を
走行する。
【0049】そして、磁気記録媒体原反1は、下カッタ
5と上カッタ30との喰い込み状態が次第に始まる位置
へと走行するにしたがい、磁気記録媒体受け面32に沿
って下カッタ5と間隔保持部材6との段差によって構成
された下刃空間23中へと次第に押し込まれる。したが
って、この押し込み動作によって、磁気記録媒体原反1
には、上カッタ11の外周縁部37を頂点とした互いに
向かい合う幅方向の引張り力a、bが生じる。さらに磁
気記録媒体原反1が走行して、図6に示すように上カッ
タ11の裁断刃35が接触すると、磁気記録媒体原反1
は、この上カッタ11の裁断刃35と下カッタ5の裁断
刃7とに挟まれた状態となるため、下刃空間23中への
押し込み動作が規制される。
【0050】この状態においては、磁気記録媒体原反1
の上カッタ11の裁断刃35から左側部分には、隣り合
って支持された上カッタによる幅方向の引張り力による
同図左方向の引張り力bが発生する。一方、磁気記録媒
体原反1の上カッタ11の裁断刃35から右側部分、す
なわち磁気記録媒体受け面32に沿った部分には、同図
右方向の引張り力aが発生するとともに、外周縁部37
を越えた部分には左方向の引張り力bが発生する。
【0051】さらに磁気記録媒体原反1が走行して下カ
ッタ5と上カッタ30との喰い込み状態が大きい位置へ
と達すると、この磁気記録媒体原反1は、いわゆるプレ
ス切断の原理によって、図7に示すように、磁気記録層
21を含む非磁性材支持体22の上側部分から上カッタ
11の裁断刃35による剪断動作が開始される。また、
磁気記録媒体原反1は、磁気記録媒体受け面32に沿っ
た部分が下刃空間23中へとさらに押し込まれるため、
前記幅方向の引張り力aも次第に大きくなることから、
内部応力も次第に大きくなっていく。
【0052】そして、磁気記録媒体原反1が走行して下
カッタ5と上カッタ30とによる剪断動作がある程度ま
で進行すると、磁気記録媒体原反1は、その実質的な厚
み寸法が小さくなるとともに内部応力も大きくなる。次
第に大きくなった前記内部応力は、下カッタ5と上カッ
タ30とによる剪断部分が切裂き作用を助長することも
あって破断応力を超える。これによって、磁気記録媒体
原反1は、いわゆるプレス切断の原理によって、次第に
大きくなったこの内部応力が破断応力を超えることによ
り、ついには下カッタ5の裁断刃7と上カッタ30の裁
断刃35の剪断部の最先端間から破断動作が開始され
る。
【0053】この非磁性材支持体22の破断動作は、上
カッタ30の磁気記録媒体受け面32及び外周縁部37
の作用による継続したかつ次第に大となる幅方向の引張
り力に助長されて急速に進行し、一気に裁断が行われ
る。これによって、磁気記録媒体原反1は、図16に示
すように、上カッタ30の裁断刃35による剪断面と非
磁性材支持体22の破断面とのズレもなく、また剪断面
が大きくダレて破断面との間にクラックが生じるといっ
たことも無く、極めて良好な状態の裁断面を以って裁断
される。
【0054】ところで、磁気記録媒体原反1が下カッタ
群3の外周面に沿って下カッタ5と上カッタ30との喰
い込み代が大きい位置へと走行するに従い、上カッタ3
0はには、その磁気記録層21に接触する外周縁部37
が、あたかも磁気記録媒体原反1を下刃空間23の内部
へと押し込むように作用される。このため、上カッタ3
0の外周縁部37が鋭角に形成されている場合には、磁
気記録媒体原反1の磁気記録層21は、この外周縁部3
7によって傷付けられる虞れがある。したがって、図9
に示した上カッタ40においては、磁気記録層21に最
初に突き当たる外周縁部47に面取り或いは円弧状の仕
上げ面処理が施こされている。なお、この上カッタ40
のその他の構成は、上述した上カッタ30と同一であ
り、同一部分には同一符号を付すことによって説明を省
略する。
【0055】例えば、裁断装置2によって裁断される磁
気記録媒体原反1が、非磁性材支持体22を芳香族ポリ
アミド系の高分子合成樹脂材料によって形成されたもの
である場合、この磁気記録媒体原反1は、上述したよう
に幅方向に引張り力を付与した状態で裁断を行うと、圧
縮応力の進行方向が非磁性材支持体22の厚み方向に発
生するといった特徴を有している。したがって、かかる
磁気記録媒体原反1においては、裁断動作に際して、剪
断面と破断面とがほぼ同一方向となり、剪断面が大きく
ダレて破断面との間にクラックが生じることも無く、良
好な状態の裁断面を以って裁断される。
【0056】また、磁気記録媒体原反1が、非磁性材支
持体22をポリエチレンナフタレートによって形成され
たものである場合には、上カッタ30の裁断刃31によ
り発生する剪断圧力の幅方向の分力が減少するため、塑
性流動による厚み変化の発生が防止される。このため、
磁気記録層21に歪みが発生し、再生出力波形に乱れが
生じるといった問題の発生が防止される。
【0057】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る情報記録媒体の裁断方法によれば、非磁性材支持体が
薄厚で特に幅方向の機械的強度が大きく、裁断加工が困
難であった種々の高分子合成樹脂材料等によって形成さ
れた磁気記録媒体原反に適用した場合においても、この
磁気記録媒体原反を磁気記録層に影響を及ぼすこと無
く、極めて良好な状態の裁断面を以って所定幅に高精度
に裁断することができる。したがって、記録トラック部
が正確に保持され、磁気記録層に歪みも無く、信頼性、
磁気特性に優れた磁気記録媒体を得ることができる。
【0058】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気記録媒体原反の裁断方法に用
いられる裁断装置の上カッタ群を構成する上カッタの縦
断面図である。
【図2】同上カッタの要部を拡大して示す要部縦断面図
である。
【図3】上記上カッタを備えた裁断装置の要部を示す縦
断面図である。
【図4】上記上カッタを備えた裁断装置の要部を示す正
面図である。
【図5】上記裁断装置による磁気記録媒体原反の裁断動
作を説明する要部縦断面図であり、磁気記録媒体原反に
最初に接触する上カッタの外周縁部が接触した状態を示
す。
【図6】同裁断装置による磁気記録媒体原反の裁断動作
を説明する要部縦断面図であり、上カッタの裁断刃が磁
気記録媒体原反に接触して剪断動作を開始する直前の状
態を示す。
【図7】同裁断装置による磁気記録媒体原反の裁断動作
を説明する要部縦断面図であり、剪断動作に続いて破断
動作が開始される状態を示す。
【図8】同裁断装置による磁気記録媒体原反の裁断動作
を説明する要部縦断面図であり、裁断動作が完了した状
態を示す。
【図9】磁気記録媒体原反の裁断方法に用いられる裁断
装置に備えられる上カッタの他の実施例を示す要部縦断
面図である。
【図10】磁気記録媒体原反の裁断方法に用いられる従
来の裁断装置の要部縦断面図である。
【図11】同裁断装置の要部を拡大して示す要部縦断面
図である。
【図12】同裁断装置を構成する上カッタ群の構成を説
明する要部縦断面図である。
【図13】同裁断装置に備えられる上カッタを示す縦断
面図である。
【図14】同裁断装置による磁気記録媒体原反の裁断動
作を説明する要部縦断面図であり、上カッタが磁気記録
媒体原反に接触した状態を示す。
【図15】同裁断装置による磁気記録媒体原反の裁断動
作を説明する要部縦断面図であり、裁断動作が行われ
て、剪断動作に続いて破断動作が開始される状態を示
す。
【図16】同上カッタを備えた裁断装置によって裁断さ
れた磁気記録媒体の裁断面を示す要部縦断面図であり、
非磁性材支持体がポリエチレンテレフタレートで成形さ
れたフィルム材からなる磁気テープを示す。
【図17】同上カッタを備えた裁断装置によって裁断さ
れた磁気記録媒体の裁断面を示す要部縦断面図であり、
非磁性材支持体がポリアミド樹脂で成形されたフィルム
材からなる磁気テープを示す。
【図18】同上カッタを備えた裁断装置によって裁断さ
れた磁気記録媒体の裁断面を示す要部縦断面図であり、
非磁性材支持体がポリエチレンナフタレートで成形した
フィルム材からなる磁気テープを示す。
【符号の説明】
1 磁気記録媒体原反 2 裁断装置 3 下カッタ群 4 上カッタ群 6 間隔保持部材 7 裁断刃 9 間隔保持部材 20 磁気記録媒体 21 磁気記録層 22 非磁性材支持体 23 下刃空間 30 上カッタ 31 側面 32 外周面(磁気記録媒体受け面) 34 平坦部 35 裁断刃 36 軸穴 37 外周縁部 θ 磁気記録媒体受け面のテーパ角度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 裁断幅の間隔に配列された複数の下カッ
    タによって構成された下カッタ群と、これら下カッタ群
    の対応する各下カッタと対をなすようにして裁断幅の間
    隔に配列された複数の上カッタによって構成された上カ
    ッタ群を備え、前記各上カッタが対応する下カッタ群の
    各下カッタの一側縁に形成された裁断刃と対向する一側
    縁に形成された裁断刃に連続する磁気記録媒体受け面を
    下カッタの裁断刃側から遠ざかる方向に向かって次第に
    外径寸法を大ならしめたテーパ面として形成された裁断
    装置を用い、 走行方向に対して引張り力が付与された状態で下カッタ
    群と上カッタ群との間に走行される幅広の磁気記録媒体
    原反は、上カッタの裁断刃が接触する前にこの裁断刃と
    対向する磁気記録媒体受け面の他方側の外周縁部が接触
    し、走行するにしたがって前記磁気記録媒体受け面に沿
    って幅方向の引張り力が次第に大となるように作用され
    た状態で、上下カッタによって所定幅に裁断されて複数
    の磁気記録媒体を形成するようにしたことを特徴とする
    磁気記録媒体の裁断方法。
  2. 【請求項2】 幅広の磁気記録媒体原反は、テーパ面と
    して構成された磁気記録媒体受け面のテーパ角度のθ
    が、3°<θ≦20°である複数の上カッタによって構
    成された上カッタ群を備える裁断装置によって、複数の
    所定幅の磁気記録媒体に裁断されることを特徴とした請
    求項1記載の磁気記録媒体の裁断方法。
  3. 【請求項3】 幅広の磁気記録媒体原反は、テーパ面と
    して構成された磁気記録媒体受け面の裁断刃と対向する
    他方側の外周縁部が円弧状に形成された複数の上カッタ
    によって構成された上カッタ群を備える裁断装置によっ
    て、複数の所定幅の磁気記録媒体に裁断されることを特
    徴とした請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の
    磁気記録媒体の裁断方法。
  4. 【請求項4】 幅広の磁気記録媒体原反は、非磁性材支
    持体がポリエチレンナフタレートであることを特徴とし
    た請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の磁気記
    録媒体の裁断方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7444911B2 (en) 2000-05-01 2008-11-04 Fujifilm Corporation Slitter blade assembly
JP2009238334A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Fujifilm Corp 磁気記録媒体およびその製造方法

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