JP2005332510A - 磁気テープ媒体 - Google Patents

磁気テープ媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2005332510A
JP2005332510A JP2004151425A JP2004151425A JP2005332510A JP 2005332510 A JP2005332510 A JP 2005332510A JP 2004151425 A JP2004151425 A JP 2004151425A JP 2004151425 A JP2004151425 A JP 2004151425A JP 2005332510 A JP2005332510 A JP 2005332510A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
width direction
weight
parts
back layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004151425A
Other languages
English (en)
Inventor
Motosuke Hirai
基介 平井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2004151425A priority Critical patent/JP2005332510A/ja
Priority to US11/132,791 priority patent/US7341798B2/en
Publication of JP2005332510A publication Critical patent/JP2005332510A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/584Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following on tapes

Abstract

【課題】 テープ幅方向のトラック密度が非常に高く、そのトラック密度が50本/mm以上で、オフトラックマージンが5μm以下、且つ湿温度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因するテープ自体の幅方向の寸法変化量として最大許容される変化量が0.10%以下と小さい場合であってもオフトラックが少ない安定した記録再生特性を確保できる磁気テープ媒体を提供する。
【解決手段】 非磁性支持体1の幅方向のヤング率をX、バック層4の幅方向のヤング率をYとしたとき、Xが850Kg/mm2以上であるか、850Kg/mm2未満の場合はX×Yが6×105以上でありかつ磁性層を含む層(2、3)の幅方向のヤング率をZとしたときY/Zを6.0以下に構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は長手方向に記録再生が行われる磁気テ−プ媒体に係り、幅方向における高い寸法安定性を確保し、オフトラック特性に優れた磁気テープ媒体に関する。
近年、インターネットの普及やデジタル記録等により情報量が爆発的に増大しており、それら情報をデータとしてバックアップしておくための記録媒体はさらなる高容量化、高密度化の方向に向かっている。
このバックアップ用記録媒体として、巻かれた状態でカートリッジに収納されるテープ媒体においては、高容量化のために磁気抵抗型ヘッドを多数配した固定ヘッドを用い、テープの長手方向に記録再生が行われるリニア記録方式のシステムが実用化されている。さらなる高容量化に向けて、磁性記録層の厚みを薄くし短波長記録を行う、テープ幅方向のトラック密度を上げる、テープの厚み自体を薄くし1巻あたりの長さを長くする、などの方策が取られている。
また、ヘッドを多数配すること、テープとヘッド間の相対速度を上げることなどにより、データの転送速度を上げることも行われている。磁性記録層の厚みを薄くし短波長記録を行うと磁性記録層とヘッドとのわずかなスペーシングに
より出力が小さくなってしまったり、多数回走行時に走行耐久性が劣化してしまったりするなどの問題があり、種々の検討が行われている。
テープ幅方向のトラック密度を上げると、テープの高速走行時の幅方向の変動や環境要因によるテープ自体の寸法変化により本来磁気ヘッドが読み取るべきテープ位置にトラックが存在しないもしくはトラックがずれるなどのいわゆるオフトラックが発生してしまう。この問題は走行性が不安定になり、さらに環境要因によるテープ自体の変化も大きくなる薄膜媒体には特に顕著である。このオフトラックを回避するために、テープにサーボ信号を記録し、正しいトラッキングを取る方法が提案されている。
このサーボ方式にはテープ磁性層側もしくはバック層側に磁気的ないし光学的にサーボ信号を記録する方式などがある。テープ幅方向でオフトラックが起こる要因のひとつであるテープ走行中の幅方向の変動については、下記特許文献1に記載のようなテープエッジの波打ちを改良する方法などが提案されており、もうひとつの環境要因によるテープ自体の寸法変化を小さくする方法としては、下記特許文献2に記載のような、テープもしくは非磁性支持体の温度・湿度膨張係数を小さくする方法などが提案されている。
ところが、テープ幅方向のトラック密度が比較的低く、許容されるオフトラック量(((記録トラック幅)− (再生トラック幅))/2、以下オフトラックマージンと称する)が十分大きい場合は、実環境上さほど問題とはならず、それは走行中の幅方向の変動が比較的大きい場合でも同様であった。
特開2003-132526号公報 特開平11-250449号公報
しかしながら、テープ幅方向のトラック密度が非常に高く、そのトラック密度が50本/mm以上で、オフトラックマージンが5μm以下かつ、温湿度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因するテープ自体の幅方向の寸法変化量として最大許容される変化量が0.10%以下と小さい場合には、オフトラックが生じやすくなってしまうことが判明した。
すなわち、テープ幅方向のトラック密度が上がりトラック幅が狭くなると、走行中の幅方向の変動の割合がさほど変わらなかったとしても、温湿度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因するテープ自体の寸法変化量として最大許容される変化量がますます小さくなってくる。
また、このようなテープ媒体は同一記録再生装置(以下、ドライブと称する)でのみ使用されるわけではなく、時にはいくつかのドライブで記録再生が行われるためドライブ間の磁気ヘッド間隔もわずかに異なり、この差異もオフトラックマージンの中に加味する必要がある。このような状況になると、わずかな幅方向の寸法変化でも再生出力の低下やオフトラックを引き起こしてしまいやすくなる。
以上の事から本発明は、テープ幅方向のトラック密度が非常に高く、そのトラック密度が50本/mm以上で、オフトラックマージンが5μm以下かつ、温湿度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因するテープ自体の幅方向の寸法変化量として最大許容される変化量が0.10%以下と小さい場合であってもオフトラックが少ない安定した記録再生特性を確保できる磁気テープ媒体を提供することを最大の目的とするものである。
上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、本発明は、非磁性支持体の一主面に、強磁性粉末を結合剤中に分散させてなる磁性分散液を塗布し、0.3μm以下の少なくとも一層の磁性層を有し、前記磁性層形成面側とは反対側の主面に無機顔料を結合剤中に分散させてなる分散液を塗布したバック層を有し、その磁性層かバック層のどちらかもしくは両方にトラッキング制御のためのサーボ信号が記録されており、幅方向のトラック密度が50本/mm以上であり、オフトラックマージンA = ((記録トラック幅) − (再生トラック幅)) / 2 が5μm以下かつ、温湿度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因する幅方向の寸法変化量として最大許容される変化量が0.10%以下と小さい、長手方向に記録再生が行われる磁気テープ媒体において、前記非磁性支持体の幅方向のヤング率をX、前記バック層の幅方向のヤング率をYとしたとき、Xが850kg/mm2以上であるか、850kg/mm2未満の場合はX×Yが6×105以上でありかつ前記磁性層を含む層の幅方向のヤング率をZとしたときY/Zが6.0以下であることを特徴としている。
また本発明は、非磁性支持体の一主面に、強磁性粉末を結合剤中に分散させてなる磁性分散液を塗布し、0.3μm以下の少なくとも一層の磁性層を有し、前記磁性層形成面側とは反対側の主面に無機顔料を結合剤中に分散させてなる分散液を塗布したバック層を有し、その磁性層かバック層のどちらかもしくは両方にトラッキング制御のためのサーボ信号が記録されており、幅方向のトラック密度が50本/mm以上であり、オフトラックマージンA = ((記録トラック幅) − (再生トラック幅)) / 2 が5μm以下かつ、温湿度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因する幅方向の寸法変化量として最大許容される変化量が0.10%以下と小さい、長手方向に記録再生が行われる磁気テープ媒体において、前記非磁性支持体の両面に金属、半金属及び合金、並びにこれらの酸化物及び複合物から選ばれた金属材料からなる膜を設け、前記バック層を、板状もしくは針状無機粉末を含む無機粉末を結合剤に分散させてなる厚さ0.1〜1.5μmのバック層で構成したことを特徴としている。
また前記幅方向の湿度膨張係数が5.0×10-6/%RH以下であることを特徴としている。
また(幅方向の温度膨張係数)−(記録再生を行う磁気ヘッドの温度膨張係数)が(-1.5〜1.5)×10-6/℃であることを特徴としている。
またエッジに撥水効果が施されていることを特徴としている。
また長手方向にかかるテンションが変化することによって幅方向の寸法が変化する割合が120×10-6/N以下であることを特徴としている。
また長手方向に1Nのテンションをかけた状態で100時間保持した際の幅方向の変形量が10×10-6以下であることを特徴としている。
(1)請求項1に記載の発明によれば、磁気テープの幅方向の温度膨張係数、湿度膨張係数を下げることができ、幅方向寸法変化を抑えることができる。このため幅方向のトラック密度が非常に高くても、環境要因に起因する幅方向の寸法変化を小さく抑え、オフトラックが少ない安定した記録再生特性を確保できる磁気テープ媒体を提供することができる。
(2)請求項2〜請求項7に記載の発明によれば、非磁性支持体の両面に設けた金属材料からなる膜によって、磁気テープの厚みの大部分を占める非磁性支持体に侵入し膨張を引き起こす原因となる水分を遮断することができ、磁気テープの幅方向の湿度膨張係数を低減することができる。
また、板状もしくは針状無機粉末を含む無機粉末を結合剤に分散させてなる厚さ0.1〜1.5μmのバック層を設けることで、面内方向のバック層の強度が上がるため、ひいては磁気テープの強度が上がり、幅方向の温度膨張係数、湿度膨張係数を小さくすることができる。
また、面内方向のテープの強度が上がるため、長手方向にテンションがかかった際にポアソン比の効果で起こる幅方向の寸法変化量が小さくなり、さらに長時間にわたり1Nのテンションがかかった状態でのクリープ変化量も小さくすることができる。
このため幅方向のトラック密度が非常に高くても、環境要因に起因する幅方向の寸法変化を小さく抑え、オフトラックが少ない安定した記録再生特性を確保できる磁気テープ媒体を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。まず請求項1に記載の発明の基本思考は、非磁性支持体の一主面に、強磁性粉末を結合剤中に分散させてなる磁性分散液を塗布し、0.3μm以下の少なくとも一層の磁性層を有し、前記磁性層形成面側とは反対側の主面に無機顔料を結合剤に分散させてなる分散液を塗布したバック層を有し、その磁性層かバック層のどちらかもしくは両方にトラッキング制御用のためのサーボ信号が記録されており、幅方向のトラック密度が50本/mm以上であり、オフトラックマージンA = ((記録トラック幅) − (再生トラック幅)) / 2 が5μm以下かつ、温湿度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因する幅方向の変化量として最大
許容される変化量が0.10%以下と小さい磁気テープ媒体において、前記非磁性支持体の幅方向のヤング率をX、前記バック層の幅方向のヤング率をYとしたとき、Xを850kg/mm2以上とするか、850kg/mm2未満の場合はX×Yを6×105以上としかつ前記磁性層を含む層の幅方向のヤング率をZとしたときY/Zを6.0以下とすることで、幅方向のトラック密度が非常に高くても、環境要因に起因する幅方向の寸法変化を小さく抑え、オフトラックが少ない安定した記録再生特性を確保できるようになったことを見出したことを最大の特徴とするものである。
磁気テープの幅が変化する環境要因の中で、温湿度の変化に伴う幅変化の占める割合が高く、この温湿度の変化に伴う幅変化は、テープとして幅方向の強度を上げることが必要である。そこで、テープの厚みの大部分を占める非磁性支持体の幅方向のヤング率を850kg/mm2以上に上げることで、テープの幅方向の温度膨張係数、湿度膨張係数を下げることができる。もしくはたとえ非磁性支持体の幅方向のヤング率が850kg/mm2未満であっても、バック層の幅方向のヤング率をある値以上にコントロールする、すなわち、X×Yを6×105以上とすることでテープの幅方向の温度膨張係数、湿度膨張係数を下げることができる。
また、寸法変化をさらに抑えるために、特にバック層の幅方向のヤング率を上げていくとテープのカッピングが大きくなってしまい、初期出力が悪くなってしまったり、温湿度によりカッピング自体が大きく変化しテープの幅変化をさらに大きくしてしまったりするため、このバック層の幅方向のヤング率と非磁性支持体の他方の面に設けた磁性層を含む層の幅方向のヤング率との比(Y/Z)を6.0以下にコントロールすることも、より安定した特性を得るためには重要であることが分かった。
本発明の磁気テープ媒体とは、ポリエステル系プラスチックフィルム等からなる非磁性支持体の一方の面に、Fe、Co等の磁性粉末、及び各種結合剤を含有する磁性塗料を塗布することによって得られる膜厚0.3μm以下の磁性層を有しているものである。また、非磁性支持体の他方の面には、無機顔料を結合剤に分散させてなる分散液を塗布し適度な走行性を付与するなどしたバック層を有し、その磁性層かバック層のどちらかもしくは両方にトラッキング制御のためのサーボ信号が磁気的ないし光学的に記録されてなるものである。
本発明における非磁性支持体の素材としては、一般的なフィルムとして、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリイミド、ポリアミド等が挙げられるが、生産性が高いこと、比較的安価であることからポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系プラスチックフィルムが特に好ましい。
また、これらのフィルムは単層構造でも多層構造でも良く、接着性の向上などを目的に、表面にコロナ放電処理や電子線照射処理、易接着層形成等、表面処理をしていても良く、湿度膨張係数の低減を目的に表面に撥水処理をしていても良い。
また、表面性の制御、走行安定性などの目的で、炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミ、ポリスチレン等の無機、有機フィラーを内添させても良い。表面粗さRaとしては、磁性層塗布面が0.5〜8nmが好ましく、0.5〜6nmが特に好ましい。表面粗さが0.5nmよりも小さくなるとテープ製造時にガイドロールとの摩擦が非常に高くなり、走行が不安定になるため好ましくない。
逆に、8nmよりも大きくなると磁性層塗布後のテープ表面粗さが大きくなり、ヘッドとのスペーシングロスが大きくなるため好ましくない。バック層塗布面の表面粗さRaは4〜25nmが好ましく、5〜15nmが特に好ましい。表面粗さが4nmよりも小さいと磁性層塗布面と同様に工程上走行不安定になるため好ましくない。
逆に、25nmよりも大きくなるとバック層塗布後のテープ表面粗さが大きくなり、工程上巻かれて保存された場合やカートリッジで巻かれて保存された場合などにバック層の粗さが磁性層に転写し、結果磁性層の粗さが大きくなりスペーシングロスとなるため好ましくない。
非磁性支持体の厚みとしては、2.0〜8.0μmが好ましく、3.0〜6.5μmが特に好ましい。フィルムが2.0μmよりも薄くなると製膜自体が困難になるばかりか、強度が非常に低下し走行耐久性が落ちたり長手方向にかかるテンション変化による幅の変化が大きくなったり、クリープ特性が悪くなったりする。逆に、8.0μmよりも厚くなると磁気テープ自体の厚みが大きくなり、カートリッジ1巻あたりに巻くことができるテープ長さが短くなるため、高容量化の妨げとなる。
非磁性支持体の長手方向のヤング率としては、600kg/mm2以上が好ましく、750kg/mm2以上が特に好ましく、800kg/mm2以上がいっそう好ましい。600kg/mm2未満だと磁気テープ自体の強度が弱くなり繰り返し走行による走行耐久性が悪くなるなど、好ましくない。
また、非磁性支持体には特に湿度膨張係数の低減のためや、補強を目的として金属、半金属及び合金、並びにこれらの酸化物及び複合物から選ばれた金属材料からなる膜やグラファイト等からなる膜がスパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の方法で形成されていても良い。湿度膨張係数の低減の目的のためには、これらの膜は該非磁性支持体の両面に設けることが好ましい。
金属材料からなる膜としては、例えばAl、Zn、Ag、Cu、Fe、Ni等の金属、Si、Ge、As等の半金属、Fe-Ni、Fe-Cu等の合金、Al2O3、ZnO、SiO2等の酸化物などが挙げられる。酸化物については、金属膜製膜時に所定の酸素ガスを導入することによって形成できる。
そして、上記非磁性支持体と磁性層、非磁性支持体とバック層の間に各種無機粉末と結合剤等からなる非磁性中間層が設けられていても良い。特に非磁性支持体と磁性層の間の非磁性中間層は磁性層の安定塗布、走行耐久性の強化等の目的のため、0.2〜2.5μmの厚みで設けることが好ましい。
さらに、磁性層に混入される磁性粉末、結合剤、分散剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、潤滑剤等、及び、これら磁性分散液を調整するために使用される溶剤は従来公知のものがいずれも使用可能で何ら限定されるものではない。
例えば、磁性粉末としては、強磁性鉄粉末、強磁性鉄-コバルト粉末、強磁性酸化鉄粉末、強磁性二酸化クロム粉末、強磁性合金粉末、六方晶バリウムフェライト粉末等が挙げられる。
例えば、結合剤としては、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸−塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル−スチレン共重合体、熱可塑性ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ弗化ビニル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−メタクリル酸共重合体、ポリビニルブチラール、セルロース誘導体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、尿素−ホルムアルデヒト樹脂またはこれらの混合物などが挙げられる。中でも、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂それぞれ単独もしくは、これらの混合で用いるのが好ましい。また、これらはイソシアネート化合物を架橋剤として用い、より耐久性を向上させたりしても良い。さらに、磁性層中の結合剤量としては、磁性粉末100重量部に対し、10〜50重量部であることが好ましい。
例えば、研磨剤としては、アルミナ、酸化クロム、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ等が挙げられる。磁性層中の研磨剤量としては、磁性粉末100重量部に対し、2〜40重量部用いることが好ましく、5〜30重量部であることがより好ましい。
例えば、帯電防止剤としては、カーボンブラックが一般的に挙げられる。カーボンブラックは帯電防止剤としてのみではなく、走行耐久性の向上にも有益であり、磁性粉末100重量部に対し、0.2〜30重量部、好ましくは0.5〜15重量部の量で混入させることが好ましい。その平均粒径は5〜500nm程度まで様々であるが、好ましくは5〜150nm、さらに好ましくは10〜100nmであるものを単独、複数組み合わせて用いることが好ましい。具体的には、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等、公知のものが単独、複数使用可能である。
例えば、潤滑剤としては、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等の高級脂肪酸、これら脂肪酸の脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等が挙げられる。中でも、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸アミドをそれぞれ組み合わせて用いるのが好ましい。添加量としては、磁性粉末100重量部に対し、脂肪酸を0.1〜3重量部、脂肪酸エステルを0.1〜3重量部、脂肪酸アミドを0.1〜1.5重量部とするのが好ましい。
さらに、磁性分散液を調整するための溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエステル等のエステル系溶剤、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン等のグリコールエーテル系溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンクロロヒドリン、ジクロロベンゼン等の有機塩素化合物系溶剤が挙げられる。
また、磁性層としては膜厚を0.3μm以下に形成する。磁性層を0.3μm以上にすると、高密度化のための短波長記録の妨げとなるためである。
次に、上述した磁性層の安定塗布、走行耐久性の強化等の目的で0.2〜2.5μmの厚みで設けることが好ましい非磁性中間層ついて説明する。なお、この非磁性中間層は原則として非磁性であることが好ましいが、磁性層に影響を与えない程度であれば、磁性粉末を少量混入しても問題ない。
非磁性中間層に混入される非磁性無機粉末、結合剤、及び必要に応じて使用される分散剤、帯電防止剤、防錆剤、潤滑剤等、及び、これら非磁性分散液を調整するために使用される溶剤は従来公知のものがいずれも使用可能で何ら限定されるものではない。
例えば、非磁性無機粉末としては、シリカ、酸化チタン、アルミナ、カーボンブラック、α-酸化鉄、炭酸カルシウム、酸化クロム等が挙げられる。これら粉末の形状は何ら限定されるものではないが、テープの温湿度膨張係数の低減のために板状もしくは針状が好ましい。中でも、テープ剛性の制御や走行耐久性の強化のために、α-酸化鉄とアルミナを組み合わせて用いるのが好ましく、帯電防止効果もあるカーボンブラックを併用することがより好ましい。
例えば、結合剤としては、磁性層用結合剤として上述した結合剤などが挙げられる。中でも、塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂それぞれ単独もしくは、これらの混合で用いるのが好ましい。
また、これらはイソシアネートを架橋剤として用い、より耐久性を向上させたりしても良い。さらに、非磁性中間層中の結合剤量としては、非磁性無機粉末100重量部に対し、10〜50重量部であることが好ましい。
例えば、潤滑剤としては、磁性層用潤滑剤として上述した潤滑剤などが挙げられる。中でも、脂肪酸、脂肪酸エステルを組み合わせて用いるのが好ましい。添加量としては、非磁性無機粉末100重量部に対し、脂肪酸、脂肪酸エステルそれぞれ0.1〜3重量部とするのが好ましい。
さらに、非磁性分散液を調整するための溶剤としては、磁性分散液を調整するための溶剤として上述したものなどが挙げられる。
また、非磁性中間層としては膜厚を0.2〜2.5μmの厚みで設けることが好ましい。膜厚が0.2μm未満だと磁性層の安定塗布が難しくなり、2.5μmよりも厚くなると磁気テープ自体の厚みが大きくなり、カートリッジ1巻あたりに巻くことができるテープ長さが短くなるため、高容量化の妨げとなる。
次に、バック層について説明する。バック層に混入される無機粉末、結合剤、及び必要に応じて使用される分散剤、潤滑剤等、及び、これらバック分散液を調整するために使用される溶剤は従来公知のものがいずれも使用可能で何ら限定されることがない。無機粉末については、バック層の特に幅方向の高強度化の目的で板状もしくは針状の無機粉末を含有させるのが好ましい。
例えば、板状無機粉末としては、天然物としては雲母、カオリン等、また合成物としては硫酸バリウム、酸化鉄等が挙げられる。板状無機粉末の平均粒子径(板面方向)は0.15〜2.0μmが好ましく、平均厚みは0.005〜0.1μmが好ましい。針状無機粉末としては、酸化鉄等が挙げられる。針状無機粉末の長軸長は0.08〜0.8μmが好ましく、短軸長は0.005〜0.05μmが好ましい。
また、バック層には板状もしくは針状無機粉末の他に帯電防止のため、カーボンブラックを添加することが好ましい。その平均粒径は5〜500nm程度まで様々であるが、好ましくは5〜150nm、さらに好ましくは10〜100nmであるものを単独、複数組み合わせて用いることが好ましい。具体的には、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等、公知のものが単独、複数使用可能である。
さらに、同様の目的で板状もしくは針状無機粉末にカーボンブラックが表面処理され、被覆されていても良い。また、繰り返し走行におけるバック層の表面変化を防ぐためであったり、バック層に特に光学的にサーボ信号を記録する際の信号の制御のためであったりする目的で、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化クロム等の無機粉末を混入させても良い。
例えば、結合剤としては、磁性層用結合剤、非磁性中間層用として上述した結合剤などが挙げられる。中でも、ポリウレタン樹脂とセルロース系樹脂との混合で用いるのが好ましい。また、これらはイソシアネートを架橋剤として用い、より耐久性を向上させたりしても良い。さらに、バック層中の結合剤量としては、バック層無機粉末100重量部に対し、20〜150重量部であることが好ましい。
さらに、バック層分散液を調整するための溶剤としては、磁性分散液、非磁性分散液を調整するための溶剤として上述したものなどが挙げられる。
また、バック層としては膜厚を0.1〜1.5μmの厚さで形成することが好ましい。
上述した磁性粉末と結合剤等、非磁性無機粉末と結合剤等、バック層用無機粉末と結合剤等による塗料の調整については、従来公知の方法で行うことができるが、例えば、サンドミル、ロールミル、ボールミル、ニーダー、加圧ニーダー、エクストルーダー、ホモジナイザー、ディスパー、超音波分散機等を用いることができる。このうち、ニーダーなどの混練を目的とする調整、サンドミルなどの分散を目的とする調整を組み合わせて用いることが好ましい。
非磁性支持体上に磁性分散液ならびに必要であればそれらの間に非磁性分散液を、同時にもしくは逐次に形成する手法としては、ブレードコート、グラビアコート、ダイコート等従来公知の手法を用いることができる。バック層分散液も同様である。さらに、非磁性支持体上への塗布は、磁性層側とバック層側のどちらを先に行っても良く、同時に行っても良い。
また、湿度膨張係数の低減を目的にテープエッジに撥水効果が施されていても良い。エッジに撥水効果を施す方法としては、スリッティング時にスリッターのナイフに撥水剤を供給する方法や、スリッティング後のテープ媒体のエッジに撥水剤を染み込ませた織布などをあてる方法などが挙げられる。撥水剤としては、パーフルオロポリエーテルとカルボン酸のエステル化合物、カルボン酸パーフルオロアルキルエステル、含フッ素アルキルコハク酸エステル等が挙げられる。
図1は本実施形態例による磁気テープ媒体の断面構成の一例を示している。図1において非磁性支持体1の一方の面には磁性又は非磁性の層2および磁性層3が設けられ、他方の面にはバック層4が設けられている。
Xは非磁性支持体1の幅方向のヤング率、Yはバック層4の幅方向のヤング率、Zは前記層2および磁性層3を含む層の幅方向のヤング率を各々示している。
以下、本発明の好適な実施形態例について、実施例、比較例にもとづいて説明する。
<実施例1>
非磁性支持体として以下のようなフィルムを用いた。
[非磁性支持体1]
非磁性支持体:ポリエチレンナフタレート(PEN)
(厚み:4.5μm、ヤング率:長手方向(MD)/幅方向(TD)=650/850 kg/mm2)
次に、以下の組成にしたがって磁性層、非磁性中間層、バック層を形成するための分散液組成物を調整した。
[磁性分散液]
磁性粉末:鉄-コバルト合金系メタル強磁性粉末(平均長軸長:0.1μm)
100重量部、
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:41200)
8重量部
塩化ビニル系共重合体(平均重合度:350) 10重量部
研磨剤:α-アルミナ(平均粒径:80nm) 20重量部
帯電防止剤:カーボンブラック(平均粒径:20nm) 3重量部
潤滑剤:ステアリン酸 1重量部
ステアリン酸ブチル 2重量部
ステアリン酸アミド 0.3重量部
溶剤:メチルエチルケトン 20重量部
トルエン 20重量部
シクロヘキサノン 10重量部
以上の材料をニーダーで混練処理を施し、さらにメチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンで希釈した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を4重量部添加し、攪拌後これを磁性分散液とした。
[非磁性分散液1]
非磁性無機粉末:針状α-酸化鉄(平均長軸長:0.15μm)
100重量部
α-アルミナ(平均粒径70nm) 6重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:41200)
8重量部
塩化ビニル系共重合体(平均重合度:300) 8重量部
帯電防止剤:カーボンブラック(平均粒径:60nm) 20重量部
潤滑剤:ステアリン酸 1重量部
ステアリン酸ブチル 2重量部
溶剤:メチルエチルケトン 70重量部
トルエン 70重量部
シクロヘキサノン 40重量部
以上の材料をニーダーで混練処理を施し、さらにメチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンで希釈した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を3重量部添加し、攪拌後これを非磁性分散液とした。
[バック層分散液1]
無機粉末:カーボンブラック(平均粒径:20nm) 100重量部
カーボンブラック(平均粒径:70nm) 15重量部
板状α-酸化鉄(平均粒径:0.9um、平均厚み:0.015μm)
10重量部
酸化チタン(平均粒径:100nm) 1重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:71200)
25重量部
ニトロセルロース樹脂(平均重合度:90) 25重量部
溶剤:メチルエチルケトン 200重量部
トルエン 200重量部
シクロヘキサノン 50重量部
以上の材料を混合した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を10重量部添加し、攪拌後これをバック層分散液とした。
次に、上記非磁性支持体上に非磁性分散液、磁性分散液の順で、乾燥厚みがそれぞれ0.8μm、0.1μmとなるように同時にダイコーティングした後、磁場配向処理、乾燥処理を施しロールとして巻き取った。その後、上記バック層用塗料をもう一方の面に乾燥厚みで0.6μmとなるようにダイコーティングした後、乾燥処理を施しロールとして巻き取った。そして、カレンダー処理、硬化処理を施した後、1/2インチ幅になるようにスリッティングを行い、巻き取ってサンプルとした。
<実施例2>
非磁性支持体として以下のようなフィルムを用いた。
[非磁性支持体2]
非磁性支持体:ポリエチレンナフタレート(PEN)
(厚み:4.5μm、ヤング率:長手方向(MD)/幅方向(TD)=650/1000 kg/mm2)
このPENに真空蒸着法を用い、両面にそれぞれCuを120nmの膜厚で形成したものを非磁性支持体とした。幅方向のヤング率は1200kg/mm2であった。
また、バック層としては以下のものを用いた。
[バック層分散液2]
無機粉末:針状α-酸化鉄(長軸長:0.25μm) 100重量部
カーボンブラック(平均粒径:20nm) 20重量部
カーボンブラック(平均粒径:70nm) 5重量部
酸化チタン(平均粒径:100nm) 1重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:71200)
25重量部
ニトロセルロース樹脂(平均重合度:90) 25重量部
溶剤:メチルエチルケトン 200重量部
トルエン 200重量部
シクロヘキサノン 50重量部
以上の材料を混合した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を10重量部添加し、攪拌後これをバック層分散液とした。
その他の条件は実施例1と同様にサンプルを得た。
<実施例3>
非磁性支持体として以下のようなフィルムを用いた。
[非磁性支持体3]
非磁性支持体:ポリエチレンナフタレート(PEN)
(厚み:4.5μm、ヤング率:長手方向(MD)/幅方向(TD)=850/600 kg/mm2)
また、バック層としては以下のものを用いた。
[バック層分散液3]
無機粉末:カーボンブラック(平均粒径:20nm) 100重量部
板状α-酸化鉄(平均粒径:0.9μm、平均厚み:0.015μm)
20重量部
カーボンブラック(平均粒径:70nm) 5重量部
酸化チタン(平均粒径:100nm) 1重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:71200) 25重量部
ニトロセルロース樹脂(平均重合度:90) 25重量部
溶剤:メチルエチルケトン 200重量部
トルエン 200重量部
シクロヘキサノン 50重量部
以上の材料を混合した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を10重量部添加し、攪拌後これをバック層分散液とした。
その他の条件は実施例1と同様にサンプルを得た。
<実施例4>
非磁性支持体として実施例3と同様の[非磁性支持体3]を用いた。また、バック層としては以下のものを用いた。
[バック層分散液4]
無機粉末:板状α-酸化鉄(平均粒径:0.9μm、平均厚み:0.015μm)
100重量部
カーボンブラック(平均粒径:20nm) 20重量部
カーボンブラック(平均粒径:70nm) 5重量部
酸化チタン(平均粒径:100nm) 1重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:71200)
25重量部
ニトロセルロース樹脂(平均重合度:90) 25重量部
溶剤:メチルエチルケトン 200重量部
トルエン 200重量部
シクロヘキサノン 50重量部
以上の材料を混合した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を10重量部添加し撹拌後これをバック層分散液とした。
その他の条件は実施例1と同様にサンプルを得た。
<比較例1>
非磁性支持体としては実施例3と同様の[非磁性支持体3]を用いた。また、バック層としては以下のものを用いた。
[バック層分散液5]
無機粉末:カーボンブラック(平均粒径:20nm) 100重量部
板状α-酸化鉄(平均粒径:0.9μm、平均厚み:0.015μm)
15重量部
カーボンブラック(平均粒径:70nm) 10重量部
酸化チタン(平均粒径:100nm) 1重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:71200)
25重量部
ニトロセルロース樹脂(平均重合度:90) 25重量部
溶剤:メチルエチルケトン 200重量部
トルエン 200重量部
シクロヘキサノン 50重量部
以上の材料を混合した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を10重量部添加し、攪拌後これをバック層分散液とした。
その他の条件は実施例1と同様にサンプルを得た。
<比較例2>
非磁性支持体としては実施例3と同様の[非磁性支持体3]を用いた。
また、非磁性分散液としては以下のものを用いた。
[非磁性分散液2]
非磁性無機粉末:針状α-酸化鉄(平均長軸長:0.15μm)
100重量部
α-アルミナ(平均粒径70nm) 6重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:41200)
8重量部
塩化ビニル系共重合体(平均重合度:300) 8重量部
帯電防止剤:カーボンブラック(平均粒径:60nm) 30重量部
潤滑剤:ステアリン酸 1重量部
ステアリン酸ブチル 2重量部
溶剤:メチルエチルケトン 70重量部
トルエン 70重量部
シクロヘキサノン 40重量部
また、バック層としては以下のものを用いた。
[バック層分散液6]
無機粉末:板状α-酸化鉄(平均粒径:0.9μm、平均厚み:0.015μm)
120重量部
カーボンブラック(平均粒径:20nm) 5重量部
酸化チタン(平均粒径:100nm) 1重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:71200)
25重量部
ニトロセルロース樹脂(平均重合度:90) 25重量部
溶剤:メチルエチルケトン 200重量部
トルエン 200重量部
シクロヘキサノン 50重量部
以上の材料を混合した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を10重量部添加し、攪拌後これをバック層分散液とした。
その他の条件は実施例1と同様にサンプルを得た。
上記実施例、比較例のように得られた磁気テープに関して各種特性を以下のように測定した。
[ヤング率の測定]
得られた磁気テープを(長手方向)×(幅方向)を5mm×12.65mmの大きさで切り出し、レオメトリック社製RSA-2を用いて、ヤング率を測定し、引き続き、磁性層を含む層のみはがしたテープ、バック層のみをはがしたテープを同様に測定し、各ヤング率を求めた。
[湿度膨張係数の測定]
1/2インチ幅の磁気テープを250mmの長さに切り出したサンプルを用いた。測定装置はキーエンス社製レーザースキャンマイクロメーター(LSM)を組み込んだ自作の装置を用い、サンプルをセットした装置を25℃の一定環境下に制御されたチャンバーの中に入れ、湿度を10%RH〜80%RHまで変化させてテープ幅の変化を測定した。そして、以下の式より湿度膨張係数を求めた。
<湿度膨張係数>=((テープ幅変化)/(初期テープ幅)) / (湿度変化)
[温度膨張係数の測定]
同様に湿度50%RH一定環境下で温度を10℃〜45℃まで変化させてテープ幅の変化を測定し、以下の式より温度膨張係数を求めた。
<温度膨張係数>=((テープ幅変化)/(初期テープ幅)) / (温度変化)
[テンション変化係数の測定]
同様の測定機を用い、25℃/50%RH一定環境下において、サンプルの長手方向に0.2N〜1.4Nまで変化させた荷重を順にかけて、それぞれの荷重におけるテープの幅を測定した。そして、以下の式よりテンション変化係数を求めた。
<テンション変化係数>=|((テープ幅変化)/(初期テープ幅))/(テンション
変化)|
(||は絶対値)
[クリープ変化の測定]
同様の測定機を用い、25℃50%RH一定環境下において、サンプルの長手方向に1.0Nの荷重をかけて、100時間にわたりテープの幅変化を測定した。そして、以下の式よりクリープ量を求めた。
<クリープ量>=|(テープ幅変化)/(初期テープ幅)|
(||は絶対値)
[同一ドライブにおける出力低下の測定]
市販のLTOドライブを改造したものを測定装置として用いた。まず、45℃80%RH一定環境下において0.6Nのテンションをかけて記録を行い、記録後すぐにこの環境下で再生したときの出力を基準にして、環境を10℃/10%RHに変化させ、1Nのテンションで100時間保持した後、さらに再生した出力の低下を求めた。なお、トラック密度は70本/mmで記録トラック幅=12μm、再生トラック幅=6μm、すなわちオフトラックマージンA=3μmの条件で測定を行った。磁気ヘッドの材質はAlTiC(温度膨張係数7.0×10E-06/℃)であった。
[別ドライブにおける出力低下の測定]
上記ドライブにおいて、同様に45℃80%RH一定環境下において0.6Nのテンションをかけて記録を行い、記録後すぐにこの環境下で再生したときの出力を基準にして、上記ドライブと同仕様であるもうひとつのドライブを用い、10℃10%RH一定環境下において、1Nのテンションで100時間保持した後再生した出力の低下を求めた。なお、この別ドライブは上記ドライブに比べて、再生ヘッドの間隔が1.0μm広いものであった。
[初期出力差]
上記ドライブにおいて、25℃50%RH一定環境下において0.6Nのテンションをかけて記録を行い、記録後すぐにこの環境下で再生したときの、ヘッドブロックの両端の再生ヘッドから得られる出力を求め、その良否を判定した。
上記実施例、比較例にもとづくサンプルの測定結果を以下の表1に示す。なお、表1中の温度膨張係数とは、(テープ幅方向の温度膨張係数) − (磁気ヘッドの温度膨張係数)として記載してある。
Figure 2005332510
表1より、非磁性支持体の幅方向のヤング率をX、該バック層の幅方向のヤング率をY、非磁性支持体の他方の面に設けた磁性層を含む層の幅方向のヤング率をZとした時、Xを850kg/mm2以上にするか、850kg/mm2未満の場合はX×Yを6×105以上に設定しかつY/Zを6.0以下に設定した、すなわち本発明で規定している範囲に入る実施例1〜4は、環境要因に起因するテープ幅方向の変化量が十分小さく、同一ドライブ内での出力低下も小さい良好な結果が得られた。
上記X×Yが本発明の規定に入らない比較例1は特に温度・湿度変化に起因するテープ幅変化量が大きくなり、結果、同一ドライブ、別ドライブどちらも出力低下が見られた。また、Y/Zが本発明の規定に入らない比較例2はテープ幅変化量としては十分小さく、大きな出力低下は見られなかったが、初期の出力差が大きくなってしまった。
次に請求項2〜請求項7に記載の本発明の実施の形態を説明する。本発明の基本思考は、非磁性支持体の一主面に、強磁性粉末を結合剤中に分散させてなる磁性分散液を塗布し、0.3μm以下の少なくとも一層の磁性層を有し、磁性層形成面側とは反対側の主面に無機顔料を結合剤に分散させてなる分散液を塗布したバック層を有し、その磁性層かバック層のどちらかもしくは両方にトラッキング制御用のためのサーボ信号が記録されており、幅方向のトラック密度が50本/mm以上であり、
オフトラックマージンA = ((記録トラック幅) − (再生トラック幅)) / 2 が5μm以下かつ、温湿度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因する幅方向の変化量として最大許容される変化量が0.10%以下と小さい磁気テープ媒体において、前記非磁性支持体の両面に金属、半金属及び合金、並びにこれらの酸化物及び複合物から選ばれた金属材料からなる膜を設け、前記バック層を、板状もしくは針状無機粉末を含む無機粉末を結合剤に分散させてなる厚さ0.1〜1.5μmのバック層で構成したことで、オフトラックが少ない安定した記録再生特性を確保できるようになったことを見出したことを最大の特徴とするものである。
非磁性支持体の両面に金属、半金属及び合金、並びにこれらの酸化物及び複合物から選ばれた金属材料かならなる膜を設けることで、磁気テープの厚みの大部分を占める非磁性支持体に侵入し膨張を引き起こす原因となる水分を遮断することができ、幅方向の湿度膨張係数の低減が図られる。これら膜が無いと、高湿度下で容易に水分が侵入し、テープが膨張してしまうためオフトラックマージンが小さく環境要因に起因する変化量として最大許容される変化量の割合が小さい場合にはオフトラックを引き起こす。この金属材料からなる膜は片面にだけ設けたとしても、もう一方の面からは容易に水分が浸入してしまうため効果はほとんど無い。
さらに、該バック層側の面に板状もしくは針状無機粉末を含む無機粉末を結合剤に分散させてなる厚さ0.1〜1.5μmのバック層を設けることで、面内方向のバック層の強度が上がるため、ひいては磁気テープの強度が上がり幅方向の温度膨張係数、湿度膨張係数を小さくすることができる。
また、面内方向のテープの強度が上がるため、長手方向にテンションがかかった際にポアソン比の効果で起こる幅方向の寸法変化量が小さくなり、さらに長時間にわたり1Nのテンションがかかった状態でのクリープ変化量も小さくすることができる。
これら、無機粉末が無いとバック層の強度が落ちるためにテープの強度が落ち、幅方向の温度膨張係数、湿度膨張係数が大きくなるばかりか、長手方向にかかるテンションでの幅変化も大きくなり、1N荷重下のクリープ変化量も大きくなってしまう。
また、さらなる検討を行った結果、テープ幅方向の湿度膨張係数が5.0×10-6/%RH以下であるとさらなる効果が見込めることも分かった。
また、実使用環境を考慮すると温度変化があると磁気テープの寸法が変化するばかりでなく、トラックの記録再生を行う磁気ヘッドも膨張するため、
(幅方向の温度膨張係数) − (記録再生を行う磁気ヘッドの温度膨張係数)が実質オフトラックを引き起こすことになり、この値が(-1.5〜1.5) ×10-6/℃であればさらなる効果が見込めることも分かった。
また、該非磁性支持体の磁性層、バック層塗布面に金属材料からなる膜を設けることでこれらの面から侵入する水分はほぼ遮断することができるが、磁気テープのエッジ部分は何ら遮断されていないため、ここからわずかながら水分が浸入していることも分かった。よって、このテープエッジ部分に撥水効果を施すことで、さらなる効果が見込めることが分かった。
また、長手方向にかかるテンションが変化することによりポアソン比の効果で幅方向の寸法が変化する割合を120×10E-6/N以下であると、さらなる効果が見込まれ、1Nテンションがかかった状態で100時間保持した際の幅方向の変化量が10×10-6以下であると、さらなる効果が見込まれることも分かった。ここで、長手方向にかけるテンションは磁気テープの弾性変化領域内である。また、1Nとは記録再生ドライブ内で安定して走行させることのできるテンションとして最適なテンションであり、100時間程度でほぼ変化が飽和するからである。
本発明の磁気テープ媒体とは、ポリエステル系プラスチックフィルム等からなる非磁性支持体の両面に金属、半金属及び合金、並びにこれらの酸化物及び複合物から選ばれた金属材料からなる膜を設けた該非磁性支持体に、Fe、Co等の磁性粉末、及び各種結合剤を含有する磁性塗料を塗布することによって得られる膜厚0.3μm以下の磁性層を有しているものである。
また、前記磁性層とは反対側のバック層には、板状もしくは針状の無機粉末、カーボンブラック等の無機粉末を各種結合剤に分散させてなる分散液を、0.1〜1.5μmの厚みで塗布しているものである。また、その磁性層かバック層のどちらかもしくは両方にトラッキング制御のためのサーボ信号が磁気的ないし光学的に記録されてなるものである。
本発明における非磁性支持体の素材としては、一般的なフィルムとして、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラメチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリエチレン−p−オキシベンゾエート、ポリイミド、ポリアミド等が挙げられるが、生産性が高いこと、比較的安価であることからポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系プラスチックフィルムが特に好ましい。
また、これらのフィルムは単層構造でも多層構造でも良く、接着性の向上などを目的に、表面にコロナ放電処理や電子線照射処理、易接着層形成等、表面処理をしていても良く、湿度膨張係数の低減を目的に表面に撥水処理をしていても良い。
また、表面性の制御、走行安定性などの目的で、炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミ、ポリスチレン等の無機、有機フィラーを内添させても良い。表面粗さRaとしては、磁性層塗布面が0.5〜8nmが好ましく、0.5〜6nmが特に好ましい。表面粗さが0.5nmよりも小さくなるとテープ製造時にガイドロールとの摩擦が非常に高くなり、走行が不安定になるため好ましくない。逆に、8nmよりも大きくなると磁性層塗布後のテープ表面粗さが大きくなり、ヘッドとのスペーシングロスが大きくなるため好ましくない。
バック層塗布面の表面粗さRaは4〜25nmが好ましく、5〜15nmが特に好ましい。表面粗さが4nmよりも小さいと磁性層塗布面と同様に工程上走行不安定になるため好ましくない。逆に、25nmよりも大きくなるとバック層塗布後のテープ表面粗さが大きくなり、工程上巻かれて保存された場合やカートリッジで巻かれて保存された場合などにバック層の粗さが磁性層に転写し、結果磁性層の粗さが大きくなりスペーシングロスとなるため好ましくない。
非磁性支持体の厚みとしては、2.0〜8.0μmが好ましく、3.0〜6.5μmが特に好ましい。フィルムが2.0μmよりも薄くなると製膜自体が困難になるばかりか、強度が非常に低下し走行耐久性が落ちたり長手方向にかかるテンション変化による幅の変化が大きくなったり、クリープ特性が悪くなったりする。逆に、8.0μmよりも厚くなると磁気テープ自体の厚みが大きくなり、カートリッジ1巻あたりに巻くことができるテープ長さが短くなるため、高容量化の妨げとなる。
非磁性支持体の長手方向のヤング率としては、600kg/mm2以上が好ましく、750kg/mm2以上が特に好ましく、800kg/mm2以上がいっそう好ましい。600kg/mm2未満だと磁気テープ自体の強度が弱くなり繰り返し走行による走行耐久性が悪くなるなど、好ましくない。また、幅方向のヤング率としては、400kg/mm2以上が好ましく、600kg/mm2以上が特に好ましく、650kg/mm2以上がいっそう好ましい。400kg/mm2未満だと磁気テープ自体の温湿度膨張係数が大きくなるなど好ましくない。
さらに、該非磁性支持体に設ける金属材料からなる膜としては、例えばAl、Zn、Ag、Cu、Fe、Ni等の金属、Si、Ge、As等の半金属、Fe-Ni、Fe-Cu等の合金、Al2O3、ZnO、SiO2等の酸化物などが挙げられる。また、これら金属材料からなる膜はスパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法等の従来公知の方法で形成することができる。酸化物については、金属膜製膜時に所定の酸素ガスを導入することによって形成することができる。
これら金属材料からなる膜の厚みは10nm以上であることが好ましい。膜厚が10nm未満であると、非磁性支持体自体の凹凸により完全に被覆されない部分ができ、その部分から水分が浸入し湿度膨張係数が大きくなってしまうばかりか、工程内の走行中に膜がはがれやすくなりドロップアウトを引き起こすなど好ましくない。
また、バック層側に設ける膜の厚みは、磁性層側に設ける膜の厚みを1とした時、0.5〜1.4が好ましく、0.7〜1.2が特に好ましく、0.8〜1.0がいっそう好ましい。すなわち、バック層側に設ける膜の厚みは、磁性層側に設ける膜の厚みと同じかわずかに薄いことがいっそう好ましい。この値が0.5未満もしくは1.4を超えた値となると、非磁性支持体自体のカールがひどくなり、工程のハンドリング上不都合になったり、磁気テープとしてのカッピング、カールがひどくなったりするため好ましくない。
そして、上記非磁性支持体と磁性層、非磁性支持体とバック層の間に各種無機粉末と結合剤等からなる非磁性中間層が設けられていても良い。特に非磁性支持体と磁性層の間の非磁性中間層は磁性層の安定塗布、走行耐久性の強化等の目的のため、0.2〜2.5μmの厚みで設けることが好ましい。
さらに、磁性層に混入される磁性粉末、結合剤、分散剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤、潤滑剤等、及び、これら磁性分散液を調整するために使用される溶剤は従来公知のものがいずれも使用可能で何ら限定されるものではない。
前記磁性層に混入される磁性粉末や、各溶剤の構成は前記実施形態例で説明したものと同一である。
上述した磁性層の安定塗布、走行耐久性の強化等の目的で0.2〜2.5μmの厚みで設けることが好ましい非磁性中間層は、原則として非磁性であることが好ましいが、磁性層に影響を与えない程度であれば、磁性粉末を少量混入しても問題ない。
非磁性中間層に混入される非磁性無機粉末、結合剤、及び必要に応じて使用される分散剤、帯電防止剤、防錆剤、潤滑剤等、及び、これら非磁性分散液を調整するために使用される溶剤は従来公知のものがいずれも使用可能で何ら限定されるものではなく、これらの構成は前記実施形態例で説明したものと同一である。 次に、バック層について説明する。バック層に混入される板状もしくは針状無機粉末を含む無機粉末、結合剤、及び必要に応じて使用される分散剤、潤滑剤等、及び、これらバック分散液を調整するために使用される溶剤は従来公知のものがいずれも使用可能で何ら限定されるものではない。
例えば、板状無機粉末としては、天然物としては雲母、カオリン等、また合成物としては硫酸バリウム、酸化鉄等が挙げられる。板状無機粉末の平均粒子径(板面方向)は0.15〜2.0μmが好ましく、平均厚みは0.005〜0.1μmが好ましい。針状無機粉末としては、酸化鉄等が挙げられる。針状無機粉末の長軸長は0.08〜0.8μmが好ましく、短軸長は0.005〜0.05μmが好ましい。
また、バック層には板状もしくは針状無機粉末の他に帯電防止のため、板状もしくは針状無機粉末100重量部に対し5〜200重量部、好ましくは5〜100重量部、さらに好ましくは5〜50重量部のカーボンブラックを添加することが好ましい。その平均粒径は5〜500nm程度まで様々であるが、好ましくは5〜150nm、さらに好ましくは10〜100nmであるものを単独、複数組み合わせて用いることが好ましい。具体的には、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック等、公知のものが単独、複数使用可能である。
さらに、同様の目的で板状もしくは針状無機粉末100重量部に対し5〜30重量部、好ましくは5〜20重量部のカーボンブラックが表面処理され、被覆されていても良い。
また、繰り返し走行におけるバック層の表面変化を防ぐためであったり、バック層に特に光学的にサーボ信号を記録する際の信号の制御のためであったりする目的で、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化クロム等の無機粉末を混入させても良い。
例えば、結合剤としては、磁性層用結合剤、非磁性中間層用として上述した結合剤などが挙げられる。中でも、ポリウレタン樹脂とセルロース系樹脂との混合で用いるのが好ましい。また、これらはイソシアネートを架橋剤として用い、より耐久性を向上させたりしても良い。さらに、バック層中の結合剤量としては、バック層無機粉末100重量部に対し、20〜150重量部であることが好ましい。
さらに、バック層分散液を調整するための溶剤としては、磁性分散液、非磁性分散液を調整するための溶剤として上述したものなどが挙げられる。
また、バック層としては膜厚を0.1〜1.5umの厚さで形成する。バック層を0.1um未満とすると、バック層強度が十分上がらず、ひいては磁気テープの強度が十分上がらないため、幅方向の温度膨張係数、湿度膨張係数が大きくなるばかりか、長手方向にかかるテンションでの幅変化も大きくなり、1N荷重下のクリープ変化量も大きくなってしまう。逆に1.5umよりも厚くなると、磁気テープ自体の厚みが大きくなり、カートリッジ1巻あたりに巻くことができるテープ長さが短くなるため、高容量化の妨げとなったり、テープのカッピングが大きくなってしまい、ヘッドとの当たり特性が悪化したりしてしまう。
上述した磁性粉末と結合剤等、非磁性無機粉末と結合剤等、バック層用無機粉末と結合剤等による塗料の調整については、従来公知の方法で行うことができるが、例えば、サンドミル、ロールミル、ボールミル、ニーダー、加圧ニーダー、エクストルーダー、ホモジナイザー、ディスパー、超音波分散機等を用いることができる。このうち、ニーダーなどの混練を目的とする調整、サンドミルなどの分散を目的とする調整を組み合わせて用いることが好ましい。
非磁性支持体上に磁性分散液ならびに必要であればそれらの間に非磁性分散液を、同時にもしくは逐次に形成する手法としては、ブレードコート、グラビアコート、ダイコート等従来公知の手法を用いることができる。バック層分散液も同様である。さらに、非磁性支持体上への塗布は、磁性層側とバック層側のどちらを先に行っても良く、同時に行っても良い。
エッジに撥水効果を施す方法としては、スリッティング時にスリッターのナイフに撥水剤を供給する方法や、スリッティング後のテープ媒体のエッジに撥水剤を染み込ませた織布などをあてる方法などが挙げられる。撥水剤としては、パーフルオロポリエーテルとカルボン酸のエステル化合物、カルボン酸パーフルオロアルキルエステル、含フッ素アルキルコハク酸エステル等が挙げられる。
図2は本実施形態例による磁気テープ媒体の断面構成の一例を示している。図2において非磁性支持体1の両面には、金属材料からなる膜10a,10bが各々設けられ、前記膜10aには磁性又は非磁性の層2および磁性層3が設けられ、前記膜10bにはバック層14が設けられている。
以下、本発明の好適な実施形態例について、実施例、比較例にもとづいて説明する。
<実施例5>
まず、以下の非磁性支持体の両面に真空蒸着法を用い、片面あたり600Åの厚みになるようにCuを形成した。
[非磁性支持体]
非磁性支持体:ポリエチレンナフタレート(PEN)
(厚み:6.0um、ヤング率:長手方向(MD)/幅方向(TD)=800/650 kg/mm2)
次に、以下の組成にしたがって磁性層、非磁性中間層、バック層を形成するための分散液組成物を調整した。
[磁性分散液]
磁性粉末:鉄-コバルト合金系メタル強磁性粉末(平均長軸長:0.1μm)
100重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:41200)
8重量部
塩化ビニル系共重合体(平均重合度:350) 10重量部
研磨剤:α-アルミナ(平均粒径:80nm) 20重量部
帯電防止剤:カーボンブラック(平均粒径:20nm) 3重量部
潤滑剤:ステアリン酸 1重量部
ステアリン酸ブチル 2重量部
ステアリン酸アミド 0.3重量部
溶剤:メチルエチルケトン 20重量部
トルエン 20重量部
シクロヘキサノン 10重量部
以上の材料をニーダーで混練処理を施し、さらにメチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンで希釈した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を4重量部添加し、攪拌後これを磁性分散液とした。
[非磁性分散液]
非磁性無機粉末:針状α-酸化鉄(平均長軸長:0.15μm)
100重量部
α-アルミナ(平均粒径70nm) 6重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:41200)
8重量部
塩化ビニル系共重合体(平均重合度:300) 8重量部
帯電防止剤:カーボンブラック(平均粒径:60nm) 20重量部
潤滑剤:ステアリン酸 1重量部
ステアリン酸ブチル 2重量部
溶剤:メチルエチルケトン 70重量部
トルエン 70重量部
シクロヘキサノン 40重量部
以上の材料をニーダーで混練処理を施し、さらにメチルエチルケトン、トルエン、シクロヘキサノンで希釈した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を3重量部添加し、攪拌後これを非磁性分散液とした。
[バック層分散液7]
無機粉末:板状α-酸化鉄(平均粒径:0.6μm、平均厚み:0.01μm)
100重量部
カーボンブラック(平均粒径:20nm) 40重量部
カーボンブラック(平均粒径:70nm) 5重量部
酸化チタン(平均粒径:100nm) 1重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:71200)
25重量部
ニトロセルロース樹脂(平均重合度:90) 25重量部
溶剤:メチルエチルケトン 200重量部
トルエン 200重量部
シクロヘキサノン 50重量部
以上の材料を混合した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を10重量部添加し、攪拌後これをバック層分散液とした。
次に、上記両面にCuを真空蒸着した非磁性支持体上に非磁性分散液、磁性分散液の順で、乾燥厚みがそれぞれ1.3μm、0.1μmとなるように同時にダイコーティングした後、磁場配向処理、乾燥処理を施しロールとして巻き取った。その後、上記バック層用塗料をもう一方の面に乾燥厚みで0.6μmとなるようにダイコーティングした後、乾燥処理を施しロールとして巻き取った。そして、カレンダー処理、硬化処理を施した後、1/2インチ幅になるようにスリッティングを行い、巻き取ってサンプルとした。
<実施例6>
非磁性支持体の両面に設ける膜の材料をAl2O3にし、バック層に用いる無機粉末を板状α-酸化鉄の代わりに針状α-酸化鉄(長軸長:0.15μm)を用いた[バック層分散液8]にした以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
[バック層分散液8]
無機粉末:針状α-酸化鉄(長軸長:0.15μm) 100重量部
カーボンブラック(平均粒径:20nm) 40重量部
カーボンブラック(平均粒径:70nm) 5重量部
酸化チタン(平均粒径:100nm) 1重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:71200)
25重量部
ニトロセルロース樹脂(平均重合度:90) 25重量部
溶剤:メチルエチルケトン 200重量部
トルエン 200重量部
シクロヘキサノン 50重量部
以上の材料を混合した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を10重量部添加し、攪拌後これをバック層分散液とした。
<実施例7>
非磁性支持体の両面に設ける膜の材料をAlにし、バック層の厚みを0.1μmとした以外は実施例5と同様にサンプルを得た。
<実施例8>
非磁性支持体の両面に設ける膜の材料をAlにし、バック層の厚みを1.5μmとした以外は実施例5と同様にサンプルを得た。
<実施例9>
両面にCuを真空蒸着した後の非磁性支持体の表面にソルベイソレクシス社のFomblin Z-diacを用いて撥水処理を施したものを使用した以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。この場合の撥水処理とは磁性層、バック層それぞれの塗布直前の非磁性支持体に行った処理である。
<実施例10>
非磁性支持体として、厚み:6.0μm、ヤング率:長手方向(MD)/幅方向(TD)=600/900 kg/mm2のポリエチレンナフタレート(PEN)を用いた以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
<実施例11>
スリッティング後のテープエッジに、上記Famblin Z-diacを染み込ませた東レ社製トレシーをあてて撥水処理を施した以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
<実施例12>
非磁性支持体として、厚み:6.0μm、ヤング率:長手方向(MD)/幅方向(TD)=850/400 kg/mm2のポリエチレンテレフタレート(PET)を用いた以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
<実施例13>
スリッティング後のテープを70℃で120時間熱処理した以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
<比較例3>
非磁性支持体のいずれの面にも金属材料からなる膜を設けなかった以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
<比較例4>
非磁性支持体のバック層塗布面にのみCuを600Åの厚みで真空蒸着した以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
<比較例5>
バック層分散液を以下のような[バック層分散液9]にした以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
[バック層分散液9]
無機粉末:カーボンブラック(平均粒径:20nm) 100重量部
カーボンブラック(平均粒径:70nm) 15重量部
酸化チタン(平均粒径:100nm) 1重量部
結合剤:ポリエステル系ポリウレタン樹脂(量平均分子量:71200)
25重量部
ニトロセルロース樹脂(平均重合度:90) 25重量部
溶剤:メチルエチルケトン 200重量部
トルエン 200重量部
シクロヘキサノン 50重量部
以上の材料を混合した後、サンドミル分散し、ポリイソシアネート(日本ポリウレタン製硬化剤「コロネートL」)を10重量部添加し、攪拌後これをバック層分散液とした。
<比較例6>
バック層の厚みを0.05μmとした以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
<比較例7>
バック層の厚みを1.55μmとした以外は、実施例5と同様にサンプルを得た。
上記実施例、比較例のように得られた磁気テープに関して各種特性を以下のように測定した。
[湿度膨張係数の測定]
1/2インチ幅の磁気テープを250mmの長さに切り出したサンプルを用いた。測定装置はキーエンス社製レーザースキャンマイクロメーター(LSM)を組み込んだ自作の装置を用い、サンプルをセットした装置を25℃の一定環境下に制御されたチャンバーの中に入れ、湿度を10%RH〜80%RHまで変化させてテープ幅の変化を測定した。そして、以下の式より湿度膨張係数を求めた。
<湿度膨張係数>=((テープ幅変化)/(初期テープ幅)) / (湿度変化)
[温度膨張係数の測定]
同様に湿度50%RH一定環境下で温度を10℃〜45℃まで変化させてテープ幅の変化を測定し、以下の式より温度膨張係数を求めた。
<温度膨張係数>=((テープ幅変化)/(初期テープ幅)) / (温度変化)
[テンション変化係数の測定]
同様の測定機を用い、25℃/50%RH一定環境下において、サンプルの長手方向に0.2N〜1.4Nまで変化させた荷重を順にかけて、それぞれの荷重におけるテープの幅を測定した。そして、以下の式よりテンション変化係数を求めた。
<テンション変化係数>=|((テープ幅変化)/(初期テープ幅)) / (テンシ
ョン変化)|
(||は絶対値)
[クリープ変化の測定]
同様の測定機を用い、25℃50%RH一定環境下において、サンプルの長手方向に1.0Nの荷重をかけて、100時間にわたりテープの幅変化を測定した。そして、以下の式よりクリープ量を求めた。
<クリープ量>=|(テープ幅変化)/(初期テープ幅)|
(||は絶対値)
[同一ドライブにおける出力低下の測定]
市販のLTOドライブを改造したものを測定装置として用いた。まず、45℃80%RH一定環境下において0.6Nのテンションをかけて記録を行い、記録後すぐにこの環境下で再生したときの出力を基準にして、環境を10℃/10%RHに変化させ、1Nのテンションで100時間保持した後、さらに再生した出力の低下を求めた。なお、トラック密度は70本/mmで記録トラック幅=12μm、再生トラック幅=6μm、すなわちオフトラックマージンA=3μmの条件で測定を行った。磁気ヘッドの材質はAlTiC(温度膨張係数7.0×10E-06/℃)であった。
[別ドライブにおける出力低下の測定]
上記ドライブにおいて、同様に45℃80%RH一定環境下において0.6Nのテンションをかけて記録を行い、記録後すぐにこの環境下で再生したときの出力を基準にして、上記ドライブと同仕様であるもうひとつのドライブを用い、10℃10%RH一定環境下において、1Nのテンションで100時間保持した後再生した出力の低下を求めた。なお、この別ドライブは上記ドライブに比べて、再生ヘッドの間隔が1.0μm広いものであった。
[初期出力]
上記ドライブにおいて、25℃50%RH一定環境下において0.6Nのテンションをかけて記録を行い、記録後すぐにこの環境下で再生したときの、ヘッドブロックの両端の再生ヘッドから得られる出力を求め、その良否を判定した。
実施例、比較例にもとづくサンプルの測定結果を以下の表2に示す。なお、表2中の温度膨張係数とは、(テープ幅方向の温度膨張係数) − (磁気ヘッドの温度膨張係数)として記載してある。
Figure 2005332510
表2より、非磁性支持体の両面に金属材料からなる膜を設け、バック層に板状もしくは針状の無機粉末を含み、その厚みが本発明で規定している範囲に入る実施例5〜8は、環境要因に起因するテープ幅方向の変化量が十分小さく、同一ドライブ内での出力低下が無く、別ドライブでの出力低下も小さい良好な結果が得られた。
また、湿度膨張係数がより小さくなった実施例9、(幅方向の温度膨張係数) − (磁気ヘッドの温度膨張係数)がより小さくなった実施例10、テープエッジに撥水処理を施した実施例11、テンション変化を小さく抑えた実施例12、クリープ変化を小さく抑えた実施例13において、それぞれさらなる良好な結果が得られた。
上記、金属材料からなる膜を全く設けていないかもしくは片面にしか設けていない比較例3、4は特に湿度膨張係数が大きくなり、結果、同一ドライブ、別ドライブどちらも出力低下が見られた。バック層に板状もしくは針状の無機粉末を含まなかった比較例5は特に温度・湿度変化に起因するテープ幅変化量が大きくなり、大きな出力低下が見られた。
また、バック厚が本発明で規定している範囲の下限に入らない比較例6は媒体の強度が非常に弱くなり、結果、幅変化量が非常に大きく、出力低下も大きかった。バック厚が本発明で規定している範囲の上限を超えている比較例7はテープ幅変化量としては非常に小さく、同一ドライブ、別ドライブともに出力低下が見られなかったが、テープカッピングが非常に大きく、ヘッドとの当たり特性が悪化し、初期出力差が大きくなってしまった。
本発明の一実施形態例を示す断面図。 本発明の他の実施形態例を示す断面図。
符号の説明
1…非磁性支持体、2…磁性又は非磁性の層、3…磁性層、4,14…バック層、10a,10b…金属材料からなる膜。

Claims (7)

  1. 非磁性支持体の一主面に、強磁性粉末を結合剤中に分散させてなる磁性分散液を塗布し、0.3μm以下の少なくとも一層の磁性層を有し、前記磁性層形成面側とは反対側の主面に無機顔料を結合剤中に分散させてなる分散液を塗布したバック層を有し、その磁性層かバック層のどちらかもしくは両方にトラッキング制御のためのサーボ信号が記録されており、幅方向のトラック密度が50本/mm以上であり、オフトラックマージンA = ((記録トラック幅) − (再生トラック幅)) / 2 が5μm以下かつ、温湿度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因する幅方向の寸法変化量として最大許容される変化量が0.10%以下と小さい、長手方向に記録再生が行われる磁気テープ媒体において、
    前記非磁性支持体の幅方向のヤング率をX、前記バック層の幅方向のヤング率をYとしたとき、Xが850kg/mm2以上であるか、850kg/mm2未満の場合はX×Yが6×105以上でありかつ前記磁性層を含む層の幅方向のヤング率をZとしたときY/Zが6.0以下であることを特徴とする磁気テープ媒体。
  2. 非磁性支持体の一主面に、強磁性粉末を結合剤中に分散させてなる磁性分散液を塗布し、0.3μm以下の少なくとも一層の磁性層を有し、前記磁性層形成面側とは反対側の主面に無機顔料を結合剤中に分散させてなる分散液を塗布したバック層を有し、その磁性層かバック層のどちらかもしくは両方にトラッキング制御のためのサーボ信号が記録されており、幅方向のトラック密度が50本/mm以上であり、オフトラックマージンA = ((記録トラック幅) − (再生トラック幅)) / 2 が5μm以下かつ、温湿度変化、テンション変化、クリープなどの環境要因に起因する幅方向の寸法変化量として最大許容される変化量が0.10%以下と小さい、長手方向に記録再生が行われる磁気テープ媒体において、
    前記非磁性支持体の両面に金属、半金属及び合金、並びにこれらの酸化物及び複合物から選ばれた金属材料からなる膜を設け、前記バック層を、板状もしくは針状無機粉末を含む無機粉末を結合剤に分散させてなる厚さ0.1〜1.5μmのバック層で構成したことを特徴とする磁気テープ媒体。
  3. 幅方向の湿度膨張係数が5.0×10-6/%RH以下であることを特徴とする請求項2記載の磁気テープ媒体。
  4. (幅方向の温度膨張係数)−(記録再生を行う磁気ヘッドの温度膨張係数)が(-1.5〜1.5)×10-6/℃であることを特徴とする請求項2記載の磁気テープ媒体。
  5. エッジに撥水効果が施されていることを特徴とする請求項2記載の磁気テープ媒体。
  6. 長手方向にかかるテンションが変化することによって幅方向の寸法が変化する割合が120×10-6/N以下であることを特徴とする請求項2記載の磁気テープ媒体。
  7. 長手方向に1Nのテンションをかけた状態で100時間保持した際の幅方向の変形量が10×10-6以下であることを特徴とする請求項2記載の磁気テープ媒体。
JP2004151425A 2004-05-21 2004-05-21 磁気テープ媒体 Pending JP2005332510A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004151425A JP2005332510A (ja) 2004-05-21 2004-05-21 磁気テープ媒体
US11/132,791 US7341798B2 (en) 2004-05-21 2005-05-19 Magnetic tape medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004151425A JP2005332510A (ja) 2004-05-21 2004-05-21 磁気テープ媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005332510A true JP2005332510A (ja) 2005-12-02

Family

ID=35375520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004151425A Pending JP2005332510A (ja) 2004-05-21 2004-05-21 磁気テープ媒体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7341798B2 (ja)
JP (1) JP2005332510A (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006277920A (ja) * 2005-03-02 2006-10-12 Toray Ind Inc 磁気記録媒体用支持体および磁気記録媒体
WO2019093447A1 (ja) 2017-11-08 2019-05-16 ソニー株式会社 磁気記録媒体
WO2019187333A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 ソニー株式会社 磁気記録媒体
US10665259B1 (en) 2019-05-08 2020-05-26 Sony Corporation Magnetic recording medium and cartridge
US10720181B1 (en) 2019-04-26 2020-07-21 Sony Corporation Magnetic recording cartridge
US10796724B1 (en) 2019-04-05 2020-10-06 Sony Corporation Magnetic recording medium
US10839846B2 (en) 2019-03-29 2020-11-17 Sony Corporation Magnetic recording medium having a dimensional variation
US10839847B2 (en) 2019-03-29 2020-11-17 Sony Corporation Magnetic recording medium having a dimensional variation
US10937457B2 (en) 2019-04-26 2021-03-02 Sony Corporation Magnetic recording medium
US10978104B2 (en) 2019-05-08 2021-04-13 Sony Corporation Magnetic recording medium having a dimensional variation and cartridge
US11017809B2 (en) 2019-03-29 2021-05-25 Sony Corporation Magnetic recording medium having a controlled dimensional variation
JP2021118018A (ja) * 2020-01-24 2021-08-10 富士フイルム株式会社 磁気記録再生装置
JP2021125273A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP2021125279A (ja) * 2020-02-07 2021-08-30 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置、磁気テープおよび磁気テープカートリッジ
JP2021125274A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
US20220277769A1 (en) * 2021-02-26 2022-09-01 Fujifilm Corporation Magnetic tape and magnetic tape container
DE112021003898T5 (de) 2020-07-21 2023-05-04 Sony Group Corporation Magnetisches aufzeichnungsmedium
US11749305B2 (en) 2019-08-16 2023-09-05 Sony Group Corporation Magnetic recording medium, tape cartridge, and data processing method

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006127602A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Sony Corp 磁気テープ媒体
US20070231616A1 (en) * 2006-03-29 2007-10-04 Fujifilm Corporation Magnetic recording medium
JP6691512B2 (ja) 2017-06-23 2020-04-28 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体
JP6754744B2 (ja) * 2017-09-28 2020-09-16 富士フイルム株式会社 マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体、磁気記録装置および磁気記録媒体の製造方法
WO2019065200A1 (ja) 2017-09-29 2019-04-04 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気記録再生装置
JP6884874B2 (ja) 2017-09-29 2021-06-09 富士フイルム株式会社 磁気テープおよび磁気記録再生装置
US11037592B2 (en) * 2017-12-07 2021-06-15 Toyobo Co., Ltd. Resin film with controlled youngs modulus
US11514944B2 (en) 2018-03-23 2022-11-29 Fujifilm Corporation Magnetic tape and magnetic tape device
US11361792B2 (en) 2018-03-23 2022-06-14 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer and magnetic recording and reproducing device
US11361793B2 (en) 2018-03-23 2022-06-14 Fujifilm Corporation Magnetic tape having characterized magnetic layer and magnetic recording and reproducing device
US11514943B2 (en) 2018-03-23 2022-11-29 Fujifilm Corporation Magnetic tape and magnetic tape device
JP6830931B2 (ja) 2018-07-27 2021-02-17 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP6830930B2 (ja) 2018-07-27 2021-02-17 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP6784738B2 (ja) 2018-10-22 2020-11-11 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP7042737B2 (ja) 2018-12-28 2022-03-28 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP6830945B2 (ja) * 2018-12-28 2021-02-17 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP7105202B2 (ja) * 2019-01-16 2022-07-22 富士フイルム株式会社 マイクロ波アシスト記録用磁気記録媒体、磁気記録装置、および磁気記録媒体の製造方法
JP7003073B2 (ja) 2019-01-31 2022-01-20 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP6778804B1 (ja) 2019-09-17 2020-11-04 富士フイルム株式会社 磁気記録媒体および磁気記録再生装置
JP2024041335A (ja) * 2022-09-14 2024-03-27 ソニーグループ株式会社 磁気記録媒体

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09237417A (ja) * 1996-02-29 1997-09-09 Sony Corp 磁気記録媒体
JP2002288817A (ja) * 2001-03-26 2002-10-04 Fuji Photo Film Co Ltd 磁気記録媒体
US20030203240A1 (en) * 2002-04-24 2003-10-30 Daravuth Seng Dual backout with magnetic servo tracks
JP2006127602A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Sony Corp 磁気テープ媒体

Cited By (52)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006277920A (ja) * 2005-03-02 2006-10-12 Toray Ind Inc 磁気記録媒体用支持体および磁気記録媒体
JP2020161207A (ja) * 2017-11-08 2020-10-01 ソニー株式会社 磁気記録媒体およびカートリッジ
JP2020191150A (ja) * 2017-11-08 2020-11-26 ソニー株式会社 磁気記録媒体およびカートリッジ
WO2019093447A1 (ja) 2017-11-08 2019-05-16 ソニー株式会社 磁気記録媒体
JPWO2019093447A1 (ja) * 2017-11-08 2020-06-25 ソニー株式会社 磁気記録媒体およびカートリッジ
US10867630B2 (en) 2017-11-08 2020-12-15 Sony Corporation Magnetic recording medium having a dimensional variation
US11302354B2 (en) 2017-11-08 2022-04-12 Sony Corporation Magnetic recording medium having controlled dimensional variation
JP7167968B2 (ja) 2017-11-08 2022-11-09 ソニーグループ株式会社 磁気記録媒体およびカートリッジ
JP2020161208A (ja) * 2017-11-08 2020-10-01 ソニー株式会社 磁気記録媒体およびカートリッジ
US11508407B2 (en) 2018-03-30 2022-11-22 Sony Corporation Magnetic recording medium having controlled dimensional characteristics
JP2020149762A (ja) * 2018-03-30 2020-09-17 ソニー株式会社 磁気記録媒体
JP2020144973A (ja) * 2018-03-30 2020-09-10 ソニー株式会社 磁気記録媒体
JPWO2019187333A1 (ja) * 2018-03-30 2020-08-20 ソニー株式会社 磁気記録媒体
WO2019187333A1 (ja) * 2018-03-30 2019-10-03 ソニー株式会社 磁気記録媒体
JP2020191151A (ja) * 2018-03-30 2020-11-26 ソニー株式会社 磁気記録媒体
US11521650B2 (en) 2019-03-29 2022-12-06 Sony Corporation Magnetic recording medium having a controlled dimensional variation
US10839846B2 (en) 2019-03-29 2020-11-17 Sony Corporation Magnetic recording medium having a dimensional variation
US11749304B2 (en) 2019-03-29 2023-09-05 Sony Corporation Magnetic recording medium having controlled dimensional variation
US10839847B2 (en) 2019-03-29 2020-11-17 Sony Corporation Magnetic recording medium having a dimensional variation
US11017809B2 (en) 2019-03-29 2021-05-25 Sony Corporation Magnetic recording medium having a controlled dimensional variation
US11315594B2 (en) 2019-03-29 2022-04-26 Sony Corporation Magnetic recording medium having controlled dimensional variation
US11302353B2 (en) 2019-03-29 2022-04-12 Sony Corporation Magnetic recording medium having controlled dimensional variation
US11107505B2 (en) 2019-04-05 2021-08-31 Sony Corporation Cartridge
US11664054B2 (en) 2019-04-05 2023-05-30 Sony Corporation Cartridge including tape-shaped magnetic recording medium
US10796724B1 (en) 2019-04-05 2020-10-06 Sony Corporation Magnetic recording medium
US11423946B2 (en) 2019-04-05 2022-08-23 Sony Group Corporation Cartridge including tape-shaped magnetic recording medium
US11631430B2 (en) 2019-04-26 2023-04-18 Sony Group Corporation Magnetic recording medium
US11056143B2 (en) 2019-04-26 2021-07-06 Sony Corporation Magnetic recording medium
US10937457B2 (en) 2019-04-26 2021-03-02 Sony Corporation Magnetic recording medium
US10720181B1 (en) 2019-04-26 2020-07-21 Sony Corporation Magnetic recording cartridge
US11250884B2 (en) 2019-04-26 2022-02-15 Sony Corporation Magnetic recording cartridge
US10803904B1 (en) 2019-04-26 2020-10-13 Sony Corporation Magnetic recording cartridge
US10984833B2 (en) 2019-04-26 2021-04-20 Sony Corporation Magnetic recording cartridge
US10665259B1 (en) 2019-05-08 2020-05-26 Sony Corporation Magnetic recording medium and cartridge
US10964346B2 (en) 2019-05-08 2021-03-30 Sony Corporation Magnetic recording medium and cartridge
US11302355B2 (en) 2019-05-08 2022-04-12 Sony Corporation Magnetic recording medium having controlled dimensional variation
US10978104B2 (en) 2019-05-08 2021-04-13 Sony Corporation Magnetic recording medium having a dimensional variation and cartridge
US11189314B2 (en) 2019-05-08 2021-11-30 Sony Corporation Magnetic recording medium
US11749305B2 (en) 2019-08-16 2023-09-05 Sony Group Corporation Magnetic recording medium, tape cartridge, and data processing method
JP7249966B2 (ja) 2020-01-24 2023-03-31 富士フイルム株式会社 磁気記録再生装置
JP2021118018A (ja) * 2020-01-24 2021-08-10 富士フイルム株式会社 磁気記録再生装置
JP2021125274A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP7254732B2 (ja) 2020-01-31 2023-04-10 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP7254731B2 (ja) 2020-01-31 2023-04-10 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP7459339B2 (ja) 2020-01-31 2024-04-01 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP2021125273A (ja) * 2020-01-31 2021-08-30 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP7459340B2 (ja) 2020-01-31 2024-04-01 富士フイルム株式会社 磁気テープ、磁気テープカートリッジおよび磁気テープ装置
JP7277397B2 (ja) 2020-02-07 2023-05-18 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置
JP2021125279A (ja) * 2020-02-07 2021-08-30 富士フイルム株式会社 磁気テープ装置、磁気テープおよび磁気テープカートリッジ
DE112021003898T5 (de) 2020-07-21 2023-05-04 Sony Group Corporation Magnetisches aufzeichnungsmedium
US11735218B2 (en) * 2021-02-26 2023-08-22 Fujifilm Corporation Magnetic tape and magnetic tape container
US20220277769A1 (en) * 2021-02-26 2022-09-01 Fujifilm Corporation Magnetic tape and magnetic tape container

Also Published As

Publication number Publication date
US7341798B2 (en) 2008-03-11
US20050260458A1 (en) 2005-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2005332510A (ja) 磁気テープ媒体
US7474505B2 (en) Magnetic tape medium
JP4373482B1 (ja) 磁気テープ及びその製造方法
US6936356B2 (en) Magnetic recording medium comprising a magnetic layer having specific thickness, surface roughness and projections
JP2006065953A (ja) 磁気記録媒体
JP2011181121A (ja) 磁気記録媒体
JP4626599B2 (ja) 磁気記録媒体
JP2002304721A (ja) 磁気記録媒体
JP6143825B2 (ja) 磁気テープ及びその製造方法
US20090244774A1 (en) Magnetic recording medium and process of producing the same
JP2002304720A (ja) 磁気記録媒体
JP4654757B2 (ja) 磁気記録媒体
JP6378396B2 (ja) 磁気テープ及びその製造方法
JP5932888B2 (ja) 磁気テープ
JP5111463B2 (ja) 磁気テープ
JP2012109020A (ja) 磁気テープ
JP2006120213A (ja) 磁気記録媒体
JP2006120213A5 (ja)
JP2006185538A (ja) 磁気記録媒体
JP2001325712A (ja) ディスク状磁気記録媒体
JP2005032383A (ja) 磁気記録媒体
JP2006294082A (ja) 磁気記録媒体
JP2001325714A (ja) ディスク状磁気記録媒体
JP2006286098A (ja) 磁気記録媒体およびその製造方法
JP2005129142A (ja) 磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050908

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080715

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080904

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081202