JPH07271004A - フィルムプロセサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像処理済みフィルムを一本毎にフィルムリ
ーダーから切り離する作業と、切り離した現像処理済み
フィルム同士を接合する作業が不要となって処理能率を
向上させることができるフィルムプロセサを提供するこ
とを目的とする。 【構成】 パトローネから引き出されるフィルムを、フ
ィルムリーダーにて現像処理槽に案内して現像処理する
フィルムプロセサにおいて、前記フィルムを前記パトロ
ーネから引き出すための引出し手段と、前記フィルムの
先端と前記フィルムリーダーとを接合する接合手段と、
前記フィルムリーダーを前記現像処理部に送るためのリ
ーダー送り手段と、前記パトローネから全て引き出され
た先行フィルムの後端と後行フィルムの先端とを接合す
る接合手段とを備え、前記フィルムリーダーに接合さ
れ、かつ先行フィルムと後行フィルムとを接合して長尺
化されたフィルムを現像処理することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フィルムリーダーを用
いてフィルムを現像処理槽に案内して現像処理するため
のフィルムプロセサの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のフィルムプロセサは、一本分の長
さのフィルムをフィルムリーダーに接合して現像処理部
に案内してフィルムの一本分の長さ単位で現像処理を行
い、現像処理後はそれぞれのフィルムをフィルムリーダ
ーから切り離すと共に、先行のフィルムと後行のフィル
ムとを接合して長尺化して巻取りリールに巻き取るよう
にしていた。

【０００３】しかし、かかる従来のフィルムプロセサだ
と、現像処理済みフィルムを一本毎にフィルムリーダー
から切り離す作業と、切り離した現像処理済みフィルム
同士を接合する作業が必要となるので、処理時間が長く
なり、処理能率が低下するという問題があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
みてなされたものであって、その目的とするところは現
像処理済みフィルムを一本毎にフィルムリーダーから切
り離する作業と、切り離した現像処理済みフィルム同士
を接合する作業が不要となって処理能率を向上させるこ
とができるフィルムプロセサを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のフィルムプロセ
サは、パトローネから引き出されるフィルムを、フィル
ムリーダーにて現像処理部に案内して現像処理するフィ
ルムプロセサにおいて、前記フィルムを前記パトローネ
から引き出すための引出し手段と、前記フィルムの先端
と前記フィルムリーダーとを接合する接合手段と、前記
フィルムリーダーを前記現像処理部に送るためのリーダ
ー送り手段と、前記パトローネから全て引き出された先
行フィルムの後端と後行フィルムの先端とを接合する接
合手段とを備え、前記フィルムリーダーに接合され、か
つ先行フィルムと後行フィルムとを接合して長尺化され
たフィルムを現像処理することを特徴とするものであ
る。

【０００６】

【作用】本発明のフィルムプロセサによると、パトロー
ネから引き出された先行のフィルムはフィルムリーダー
と接合され、またパトローネから全て引き出された先行
のフィルム（一本目のフィルム）の後端は後行のフィル
ム（２本目のフィルム）の先端と結合され、またこの後
行のフィルムの後端は更に後行のフィルム（３本目のフ
ィルム）の先端と結合される。このようにして複数本の
フィルムを次々と結合して長尺化した状態で現像処理槽
に送って現像処理を行う。

【０００７】

【実施例】フィルムプロセサは、パトローネ１から引き
出されるフィルム２を、フィルムリーダー３にて現像処
理部１４に案内して現像処理するものであって、フィル
ム２をパトローネ１から引き出すための引出しローラ対
（引出し手段）５と、フィルム２の先端とフィルムリー
ダー３とを接合するスプライス部（接合手段）６と、フ
ィルムリーダー３を現像処理部１４に送るためのリーダ
ー送りローラ対（リーダー送り手段）７とで構成されて
いる（図５）。

【０００８】スプライス部（接合手段）６は、図３に示
すようにパトローネ１から全て引き出された先行フィル
ム２Ａの後端と後行フィルム２Ｂの先端とを接合する機
能も備えている（図３）。

【０００９】パトローネ１は、スプール１Ａをフィルム
２の巻取り方向とは反対の供給方向に回転することによ
り、フィルム２の先端をパトローネ本体１ａのフィルム
出入口１ｇから出すためのフィルム頭出し機能部をも備
えている。このため、パトローネ本体１ａのフィルム収
納室１ｂは、フィルム２を全てスプール１Ａに巻き取っ
た状態でのフィルム２の最大巻径とほぼ同じかやや大き
めに形成されている。

【００１０】頭出し機能部１Ｂは、図６に示すようにパ
トローネホルダ８とスプール回転軸１ｃとを備えてお
り、モータＭはトルクリミッタ１ｄを介してスプール回
転軸１ｃを回転させる。シフト部１ｅはスプール回転軸
１ｃを軸方向に移動させて、スプール１Ａの係合端部１
ｆに係合する係合位置と、これから退避した位置とに変
位させるものである。

【００１１】このようにして構成されるパトローネ１
は、スプール１Ａをフィルム２の巻取り方向とは反対の
供給方向に回転により、フィルム２の先端はパトローネ
本体１ａ体のフィルム出入口１ｇから外部に出される。

【００１２】スプール４の一対の巻き軸部４Ａ，４Ｂに
は係止爪４ａと一対の押さえ突起４ｂがそれぞれ形成さ
れている。フィルム２の終端の係止孔２ａはスプール４
の係止爪４ａに係止され、フィルム２の終端の両側部は
押さえ突起４ｂにて押さえられる（図１２〜図１４）。

【００１３】パトローネホルダー８には、パトローネ１
から引き出されるフィルム２をガイドするため左右一対
のガイド部８ａとパトローネ１からフィルム２を取り外
す取り外し機構部８ｂとが備わっている。

【００１４】取り外し機構部８ｂはスプール４の係止爪
４ａへのフィルム２の終端孔２ａの係止状態を解除する
ためのものであって、フィルム取外し弾性板８０ａが備
わっている。フィルム取外し弾性板８０ａはパトローネ
ホルダー８の突出孔８１ａから出没自在にしてパトロー
ネホルダー８に取付けられ、フィルム取外し弾性板８０
ａの出没動作はフィルム取り出しレバー８２ａにて行
い、このフィルム取り出しレバー８２ａはソレノイド８
３ａにて制御される押さえ体８４ａにて行うものであ
る。

【００１５】したがって、フィルム取外し弾性板８０ａ
を突出孔８１ａから突出させて、スプール４のフィルム
出入口１ｂからスプール４の一対の巻き軸４Ａ，４Ｂの
間に挿入させると、フィルム２は押し上げられて係止爪
４ａとの係止状態を解除される（図７、図８）。

【００１６】フィルムリーダー３はフィルム２を各処理
槽に案内して現像処理するものであって、可撓性を有す
る合成樹脂性薄肉板にて形成され、フィルム２の送り方
向の中心線に沿って所定間隔で複数個の送り孔３ａが設
けられている（図１〜図４）。フィルムリーダー３の後
端には２個のパトローネ１のフィルム２がスプライステ
ープＴにて接合されるものである（図１及び図２）。

【００１７】リーダーセット部に装填されたフィルムリ
ーダー３は、引出しローラー対１０にて引き出された
後、リーダー送りローラ対７にてスプライス部６まで送
られてスプライス部６にセットされる。

【００１８】現像処理部１４の各処理槽は、現像、漂
白、定着、洗浄、乾燥等の各処理を行うものであり、乾
燥部の出口１４ａから出たフィルム２は巻取りリール
（図示省略）に巻き取られるものである。現像処理部１
４の各処理槽内にはスプロケットやベルト等から構成さ
れるリーダー移送ローラ手段１４ｂが配設されており、
フィルムリーダー３の送り孔３ａに係止してフィルムリ
ーダー３を移送するものである。

【００１９】次に、以上のようにして構成されるフィル
ムプロセサによるフィルム２の処理動作について説明す
る。 （１）まず、スプール４を給送方向に回転させることに
より、一本目のフィルム２Ａ（２）をパトローネ１の外
部に出してフィルム２Ａの頭出しを行う。

【００２０】（２）次に、頭出しされたフィルム２Ａの
先端はパトローネホルダー８のガイド部８ａに案内され
た後、引出しローラ対５にニップされてスプライス部６
まで移送される。

【００２１】（３）一方、フィルムリーダー３は引出し
ローラ対１０及びリーダ送り出しローラ７にてフィルム
搬送路に引出されてスプライス部６にセットされる。

【００２２】（４）そして、スプライス部６において、
フィルム２Ａの先端とフィルムリーダー３とが突き合わ
されてスプライステープＴにて接合される（図３）。

【００２３】（５）接合されたフィルムリーダー３と接
合されたフィルム２は、リーダ送りローラ対７により現
像処理部１４まで移送される。

【００２４】（６）パトローネ１からフィルム２が全て
引き出された時には、フィルムエンド信号に基づくソレ
ノイド８３ａの動作により、フィルム引出しレバー８２
ａを動かしてフィルム２をスプール４から分離させる
（図３）。なお、フィルムエンド信号は、フィルム２に
予め記録したエンドマークやフィルム２のエンド時のフ
ィルムテンション等から検出されるものである。

【００２５】（７）スプール４からフィルム２が分離さ
れると、パトローネホルダー８が開いてパトローネ１は
パトローネ回収箱１１に排出される。パトローネホルダ
ー８を元の位置に戻すと、カバー１２が開いて次のパト
ローネ１がセットされる。

【００２６】（８）パトローネ１から分離された一本目
のフィルム２Ａは、フィルム２Ａの後端がスプライス部
６に位置するまで移送される。一方、次のパトローネ１
のフィルム２Ｂ（２本目のフィルム）も上述と同じ要領
で頭出しがされ、その後フィルム２Ｂの先端はガイド部
８ａに案内され、引出しローラ対５にてニップされてス
プライス部６まで移送され、スプライス部６にセットさ
れる。

【００２７】（９）スプライス部６においては、先行の
フィルム２Ａ（１本目のフィルム）の後端と後行のフィ
ルム２Ｂ（２本目のフィルム）の先端とが突き合わせて
スプライステープＴにて接合される（図３）。

【００２８】（１０）以上の動作を繰り返すことによ
り、３本目，４本目，・・・のフィルム２も次々と接合
される（図４）。

【００２９】（１１）このようにして長尺化されたフィ
ルム２Ａ，２Ｂ，２Ｃ・・・は、現像処理部１４におい
て次々と現像処理される。

【００３０】（１２）現像処理された後は、先行のフィ
ルム２Ａに接合されたフィルムリーダー３は切離し手段
（図示省略）にて切り離され、複数本のフィルム２Ａ，
２Ｂ，２Ｃ，・・・は接合されたまま巻取りリール（図
示省略）に巻取られる。したがって、現像処理済みフィ
ルム２を一本毎にフィルムリーダー３から切り離す作業
や、切り離した現像処理済みフィルム２同士を接合する
作業を省略することができる。 （１３）巻取りリールに巻き取られたフィルム２Ａ，２
Ｂ，２Ｃ，・・・は、プリンタプロセッサ（図示省略）
にセットされてプリントされる。

【００３１】なお、フィルムプロセサにはループガイド
１３を開くことにより、一時的に貯留する周知のフィル
ムリザーバ１５が設けられており、接合処理時間により
フィルム現象が中断することのないようにされている。

【００３２】

【発明の効果】上述の説明からも明らかなように、本発
明のプリンタプロセサによれば、複数本のフィルムを次
々と結合して長尺化した状態で現像処理部に送って現像
処理を行うことができるので、現像処理後は、先行のフ
ィルムに接合されたフィルムリーダーを切り離せば、複
数本のフィルムを一度に巻取りことができ、処理能率を
向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のフィルムプロセサによるフィルムの接
合動作を示す斜視図

【図２】本発明のフィルムプロセサによるフィルムの接
合動作を示す斜視図

【図３】本発明のフィルムプロセサによるフィルムの接
合動作を示す斜視図

【図４】本発明のフィルムプロセサによるフィルムの接
合動作を示す斜視図

【図５】本発明のフィルムプロセサの断面図

【図６】フィルムパトローネの斜視図

【図７】フィルムホルダーの正面図

【図８】フィルムホルダーの側面図

【図９】フィルムホルダーの斜視図

【図１０】スプールからのフィルムの分離動作を示す正
断面図

【図１１】スプールからのフィルムの分離動作を示す側
面図

【図１２】スプールへのフィルムの接続動作を示す斜視
図

【図１３】スプールへのフィルムの接続動作を示す側面
図

【図１４】スプールへのフィルムの接続動作を示す正断
面図

【符号の説明】

１ パトローネ ２ フィルム ３ フィルムリーダー ４ 現像処理部 ５ 引出しローラ対（引出し手段） ６ スプライス部（接合手段） ７ リーダー送りローラ対（リーダー送り手段）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 パトローネから引き出されるフィルム
   を、フィルムリーダーにて現像処理部に案内して現像処
   理するフィルムプロセサにおいて、 前記フィルムを前記パトローネから引き出すための引出
   し手段と、 前記フィルムの先端と前記フィルムリーダーとを接合す
   る接合手段と、 前記フィルムリーダーを前記現像処理部に送るためのリ
   ーダー送り手段と、 前記パトローネから全て引き出された先行フィルムの後
   端と後行フィルムの先端とを接合する接合手段とを備
   え、 前記フィルムリーダーに接合され、かつ先行フィルムと
   後行フィルムとを接合して長尺化されたフィルムを現像
   処理することを特徴とするフィルムプロセサ。