JPH07270234A - プラスチックス測光セル - Google Patents

プラスチックス測光セル

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JPH07270234A
JPH07270234A JP8524894A JP8524894A JPH07270234A JP H07270234 A JPH07270234 A JP H07270234A JP 8524894 A JP8524894 A JP 8524894A JP 8524894 A JP8524894 A JP 8524894A JP H07270234 A JPH07270234 A JP H07270234A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cell
plastics
coating
sio
quartz
Prior art date
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Pending
Application number
JP8524894A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Kawai
義雄 河合
Shinji Tsuji
愼司 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tectron Instruments Corp
Original Assignee
Japan Tectron Instruments Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tectron Instruments Corp filed Critical Japan Tectron Instruments Corp
Priority to JP8524894A priority Critical patent/JPH07270234A/ja
Publication of JPH07270234A publication Critical patent/JPH07270234A/ja
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  • Optical Measuring Cells (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 石英測光セルとほぼ同じ硬度,親水性など接
液部特性を持つ内面にSiO 2 被膜を施したプラスチック
ス測光セル。 【構成】 プラスチックスセルに有機シラン系化合物の
プライマー層を作り,その上に SiO2 被膜を施した測光
セル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,分光光度計,比色計,
温度計などの測光セルに光を透過してその吸収,散乱な
どによる光量の減少を測定する装置に使用する測光セル
に関し,紫外領域で測定を行う場合で且つ自動測定機の
ように多量の測定セルを使用する場合に効果を発揮す
る。
【0002】
【従来の技術】紫外領域を含む波長領域の測定には,従
来,殆んど石英製の測光セルが使用されて来たが,高価
であり,紫外と言っても近紫外,特に340nm より高波長
側では硬質ガラス製のセルで使用可能なものがあり,自
動測定機など多数のセルを使用する装置では,硬質ガラ
ス製のセルが用いられて来た。近年,複雑な形状の測定
セルに対応するため及び価格の低減を行うため,測定セ
ルをプラスチックスで成形することが行われて来たが,
極端には使い捨ての測定セルを使用する自動測定機も出
現した。プラスチックスと言っても近紫外部に吸収を持
たず紫外を含む波長領域での測定セルに使用できる材料
はアクリル樹脂とポリスチレン樹脂並びにTPX樹脂な
どがあるが,いずれも樹脂表面は柔かく,傷が付き易い
こと,及び表面物性がガラスと違うためのよごれの問題
で短期間での交換を行わねばならない欠点が見られた。
合成樹脂レンズの分野では特開昭59−78301号に
開示されたごとく,合成樹脂素材の表面に有機シラン化
合物系の成分をハードコートし,更にハードコート層の
上に無機物層からなる反射防止層を設けた事例が多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】石英は測定セル材料と
して実績を持ち,最も安心して使用できる材料である。
従って,プラスチックスの測定セルに紫外線透過性能を
損うことなく,ガラス層をコーティングすれば,プラス
チックスの複雑な形状のセルを容易に成形できる特徴を
生かして,安心して使用できる長寿命の測光セルを安価
に供給することが課題である。更に詳しく説明すれば高
速自動測定機においては100から200個の測光セル
が組込まれ,測定終了後は自動洗浄により再使用され
る。この洗浄効率がセルの形状に直接にかかわってお
り,ガラスセルでは一般には図3に示すごくと突合せで
製作されるため,角ができており,この部分は洗浄する
時に洗浄液が入り込み難く,洗浄が困難となる。また,
そのセルに液を添加した場合に接合部分に毛細管現象で
液体が上昇し,洗浄に当って,洗液が4隅に残留してし
まう欠点が見られ,特に上端部付近の洗浄が困難となる
が,この様な形状の制約はプラスチックスでは容易に対
処できる。
【0004】
【課題を解決するための手段】プラスチックス測光セル
の欠点(傷つき易さ,表面物性の相異)に対しては,近
年開発されたプラスチックスの上に SiO2 膜をコーティ
ングする技術を利用して測光セルの内面に SiO2 被膜を
形成させることにより,充分な硬度を持たせ,接液部物
性を石英セル並みとすることができる。同様に外面にも
コーティングして外側の傷を防止しても良い。 SiO2
コーティングする技術については,後述の実施例で述べ
る。メチルメタアクリレート,あるいはスチレン,ポリ
カーボネート等を主成分とするプラスチックスレンズの
表面を,熱硬化性樹脂,紫外線硬化性樹脂で被覆すると
いう方法が従来が行われており,この目的に用いられる
表面硬化被覆処理剤としては,メラミン樹脂,アクリル
樹脂,ポリエステル樹脂あるいはシリコン樹脂等が用い
られ,主として眼鏡用レンズとして用いられているが,
これ等眼鏡用の表面処理は紫外線を遮断する機能を持っ
ているので利用できないし,被膜物性も石英とはほど遠
い物性でしかなかった。
【0005】また従来の4隅が角形のガラスセルの欠点
に対して,内面4隅にアールを持たせ,R≧0.2mm のア
ール面にすることによって,液の毛細管現象を改善し,
自動洗浄が容易に行われる測光セルを提供する。図1に
示すような形状のセルはプラスチックスによれば容易に
成形できる。光学的研磨することができないので平均的
精度が劣る点や加工時の失透現象を改善し,その透過性
と濡れ性が良い。プラスチックス測光セルを提供するこ
とを目的とした。
【0006】更に図5に図示の左・右対象構造の底部に
左・右に液体を連通できる流通孔を有する測光セル(仕
切り付き測光セル)においては,プラスチックス成形
し,内面に SiO2 被膜でコーティングすることによっ
て,光透過性を失うことなく複雑な形状で精度の良い測
光セルを安価に提供できた。このセルは実願平−392
24号に詳述したように底部は分注された液体が左・右
両方に連流できるようにつながっており,この為一体成
形が困難であり,従って一部を貼合せなければならな
い。この構造の測定セルに SiO2 コーティングを施し,
貼合せ部分から起因するクロスコンタミネーションを防
止可能とした。
【0007】
【作用】先ず所定の形状の測定セルを紫外線吸収のない
プラスチックス材料を用いて成形する。プラスチックス
材料としては,ポリメチルメタアクリレート,ポリスチ
レンやその誘導体がよい。成形されたセルの内面は有機
シラン系化合物の1種又は2種以上を用いてハードコー
ト層を作るための下地処理を行う。その上に SiO2 を溶
解して珪化弗素酸溶液を塗布することによって SiO2
覆が形成される。この他必要に応じて SiO2 被覆は,上
記の材料やシリカゲルを用いて眞空蒸着法,スパッタリ
ング法,イオンプレーテング法等を用いることができ
る。これにより複雑な形状の測定セルであるにもかかわ
らず,内面接液部は親水性,硬度,その他の主要物性は
石英と同等であり,傷のつかない長寿命のセルが得られ
る。
【0008】プラスチックス製測光セルの内面に SiO2
被膜を形成することにより接液部表面物性を石英セルの
ものと殆んど同じにすることができる。すなわち,硬度
の同上による傷がつき難くすること及び親水性の向上に
よる泡の防止などの効果が得られる。
【0009】
【実施例】ポリメチルメタアクリレート(PMMA)を
用いて,図1に示す形状の測定セルを成形した。これに
下地処理としてγ-Methacryl oxypropyltrimethcoxy si
laneの0.5 %イソピロピルアルコール溶液に浸漬し,前
記PMMAの表面層の水分除去後フロン系溶剤で洗浄
後,60℃で1時間乾燥した。次いでシリカゲルを飽和
した珪化弗素酸(H2 SiF6 )2mol 溶液中に浸漬し,
開始剤にAl金属を用いて2時間反応後,洗浄乾燥させ,
SiO 2 膜を形成する。本発明に係る SiO 2膜被覆測定セ
ルは従来品のものに比して衝撃強度(アイゾット)の向
上が見られた。落下強度の比較で従来品はF(50)で5.5m
落下で破損が見られたが,本発明品は同一条件での破損
はなかった。
【0010】図2に生成した測定セルの340nmにおけ
る紫外吸収スペクトルを示す。図3に硬質ガラス製セル
の形状を比較例として示した。図4に両方のセルに色素
溶液を注入後,洗浄回数による色素残量を示す。4−1
に本発明のセルのデータを示し,4−2は硬質ガラス製
のデータを示す。その結果は角にアールをR≧0.2 mm持
たせることにより,より洗浄が容易となることを示して
おり,この様な形状はガラスでの製作は難しくとも,プ
ラスチックスでは一体成形が可能である。図5に示した
中央部に隔壁を持つ連通セルの場合もプラスチックス成
形が可能であるため,プラスチックス成形後,上記の方
法と同様な方法で下地処理及び SiO2 被膜の形成が可能
であった。
【0011】
【発明の効果】本発明に係る SiO2 被膜測光セルはガラ
スでは製作し難い形状のものが容易に製造でき,性能は
SiO2 層によって接液部表面物性が石英セル並となる。
R≧0.2 mmのアールをセルの内面4隅に持たせることに
よっての洗浄効果をあげ,毛細管現象に起因する問題を
無くすことができた。従来成形が困難であった複雑な形
状の中央に隔壁のある連通型の測定セルに対しても SiO
2 被覆にする表面物性の改善が可能である。特に多量に
測定セルを組込む自動測定機において測定セルの自由度
を大きくし,製作したセルは長寿命を保証するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るPMMA製測定セルに SiO2 層を
形成したものである。
【図2】本発明に係る測定セルの吸光度を示す。
【図3】比較例とした硬質ガラス製セルの形状を示す。
【図4】両方のセルに注入した色素溶液が洗浄回数によ
り除去されて行く様子を図示した。
【図5】形状が複雑なセルの一例を示す。
【符号の説明】
1 SiO2 層 4−1 本発明のセルのデータ 4−2 硬質ガラスのセルのデータ 5−1 連通構造の測定セルの見取図 5−2 同測定セルの断面図 5−3 同上面図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に SiO2 被膜を施したことを特徴と
    するプラスチックス測光セル。
  2. 【請求項2】 内面コーナーがR≧0.2 mmのアール面に
    加工された測光セルにおいて,内面に SiO2 被膜を施し
    たことを特徴とするプラスチックス測光セル。
  3. 【請求項3】 セルの長手方向の中央部に仕切壁を有し
    その底部に左・右に液体の連通できる流通孔を有する測
    光セルにおいて,内面に SiO2 被膜を施したことを特徴
    とするプラスチックス測光セル。
JP8524894A 1994-04-01 1994-04-01 プラスチックス測光セル Pending JPH07270234A (ja)

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JP8524894A JPH07270234A (ja) 1994-04-01 1994-04-01 プラスチックス測光セル

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JP8524894A JPH07270234A (ja) 1994-04-01 1994-04-01 プラスチックス測光セル

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JPH07270234A true JPH07270234A (ja) 1995-10-20

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JP8524894A Pending JPH07270234A (ja) 1994-04-01 1994-04-01 プラスチックス測光セル

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008002850A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Olympus Corp 容器および分析装置
US7820114B2 (en) 2003-09-01 2010-10-26 Hitachi, Ltd. Reaction container for chemical analysis with the controlled surface property
JP2010260010A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Dowa Eco-System Co Ltd キレート剤の必要量決定方法及び飛灰の処理方法
DE102018002424A1 (de) * 2018-03-23 2019-09-26 Emz-Hanauer Gmbh & Co. Kgaa Elektrisches Haushaltsgerät mit einer optischen Sensoranordnung

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7820114B2 (en) 2003-09-01 2010-10-26 Hitachi, Ltd. Reaction container for chemical analysis with the controlled surface property
JP2008002850A (ja) * 2006-06-20 2008-01-10 Olympus Corp 容器および分析装置
JP2010260010A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Dowa Eco-System Co Ltd キレート剤の必要量決定方法及び飛灰の処理方法
DE102018002424A1 (de) * 2018-03-23 2019-09-26 Emz-Hanauer Gmbh & Co. Kgaa Elektrisches Haushaltsgerät mit einer optischen Sensoranordnung

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