JPH07270168A - 光回転角速度センサ - Google Patents

光回転角速度センサ

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JPH07270168A
JPH07270168A JP6067894A JP6067894A JPH07270168A JP H07270168 A JPH07270168 A JP H07270168A JP 6067894 A JP6067894 A JP 6067894A JP 6067894 A JP6067894 A JP 6067894A JP H07270168 A JPH07270168 A JP H07270168A
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達也 熊谷
Hiroshi Kajioka
博 梶岡
Hisao Sonobe
久雄 園部
Shigeru Obo
茂 於保
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 回路規模を小さくし、精度の高い位相調整を
可能にする。 【構成】 受光器6で検出された検出信号Sを処理して
回転角速度情報を得る信号処理回路12' のCPU19が、
検出信号Sの第2高調波成分S2 の検波信号出力を監視
しつつ信号発生器18を制御して位相変調信号fmの位
相を第2高調波成分S2 の検波信号出力が零レベルにな
るように調整し、位相変調信号fmの位相を第2高調波
成分の1/8波長分正出力側にシフトさせ、更に第4高
調波成分S4 の検波信号出力を監視しつつ位相変調信号
fmの位相を第4高調波成分の検波信号出力が零レベル
になるように調節し、位相変調信号fmの位相を第2高
調波成分の1/8波長分上記正出力側にシフトさせる位
相調整機能を有していることを特徴をする。検波信号出
力の零レベル付近は検波信号の出力波形の傾きが最も急
であるため極めて高精度に検索できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は位相変調方式の光回転角
速度センサに関し、さらに詳細には、位相変調機能を備
えた光回転角速度センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、位相変調方式の光回転角速度セン
サは、図7に示すように構成され、光学系は各々1台の
レーザ光源1、偏光子3、位相変調器4、光ファイバよ
りなるセンシングループ5、受光器6及びプリアンプ7
と、2台の光カプラ2a,2bとからなる。
【0003】レーザ光源1からの光は光カプラ2aで分
岐され、一方は偏光子3、光カプラ2bを介してセンシ
ングループ5へ導かれる。センシングループ5を伝搬し
た左右両回り光は、光カプラ2bで再び結合し、偏光子
3、光カプラ2aを介して受光器6に導かれる。センシ
ングループ5が角速度Ωで回転すると、センシングルー
プを伝搬している左右量回り光に位相差が生じ(サグナ
ック効果)、受光器6に達する光出力が変化する。この
受光器6の検出信号がプリアンプ7を介して信号処理回
路12に入力される。
【0004】信号処理回路12は、具体的には同期検波
回路8、A/D変換器9、CPU10および発振器11
からなる。位相変調器4には、発振器11から一定周波
数の正弦波fmが加えられ、この周波数でセンシングル
ープ5の右回り光、左回り光が位相変調される。その結
果、受光器6からは位相変調された出力信号(基本波、
第2次高調波、第4次高調波)が出力される。各周波数
成分は同期検波回路8で同期検波されて分離され、A/
D変換機9でデジタル信号に変換された後CPU10に
入力され、これを基に回転角速度Ωが演算される。
【0005】ところで同期検波回路8をスイッチで構成
した場合、入力信号をf1、スイッチのON/OFF信
号(同期信号)をf2、検波出力をf3,フィルタリン
グ後の出力電圧をf4とすると、図8、図9の(a)〜
(d)に示すような関係になる。図8には入力信号f1
と同期信号f2の位相が90度異なった場合、図9には上
記の2つの信号が完全に一致した場合が記載されてい
る。ローパスフィルタを介した出力電圧f4は図8にお
いては零に、図9においては最大になっている。センシ
ングループ5の一端に設けた位相変調器4は、左右両回
り光に等価的にπ/2に近い位相差を与えて回転角速度
検出の高精度化を図るものであり、もし同期信号f2の
位相が少しでもずれた場合には、センサの直線性が悪く
なるため同期信号f2の位相調整が必要になる。
【0006】この同期信号の位相調整方法については、
一般的には、1つの周波数に対し90度位相が異なる2
相の同期信号による同期検波回路(2相式)を用いて、
位相調整を省く方法がとられている。また、一相式の位
相調整方法としては、遅延素子を用いて同期信号の位相
を調整する方法がある。これら位相調整に当っては、基
本波信号または高調波信号が最大になる位相を検索して
いると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】位相変調方式の光回転
角速度センサにおける従来の位相調整方法の場合、次の
ような問題がある。
【0008】(1)2相式の同期検波回路を用いる方法
の場合には、同期検波回路の規模が倍となり、それだけ
大型化しかつ高価になる。また、この2相式でも基本波
信号の正負で回転を判断するため、若干の位相調整回路
が必要である。
【0009】(2)基本波信号が最大になる位相を検索
する方法で調整するためには、センサを回転させなけれ
ばならない。したがって、位相調整が複雑、困難であり
且つ精度が悪いなどの問題がある。
【0010】(3)高調波信号が最大になる位相を検索
する方法で調整するためには、センサが静止していなけ
ればならない。さらに、cos関数の最大点で調整して
いるため精度が悪い等の問題がある。
【0011】本発明の目的は、上記従来技術の欠点を解
消し、回路規模が小さくて済み、精度の高い位相調整が
可能な光回転角速度センサを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の光回転角速度センサは、光源からの光を2つ
に分岐して両分岐光を互いに逆向きにセンシングループ
に導くと共に位相変調器で両分岐光の間に所定の位相差
を与え、センシングループを右回りに伝搬した分岐光と
左回りに伝搬した分岐光とを再び結合させた後受光器で
検出し、その検出信号を信号処理回路で処理して角速度
情報を得る位相変調方式の光回転角速度センサにおい
て、上記信号処理回路は、上記検出信号をその基本波成
分、第2高調波成分及び第4高調波成分毎に検波するた
めの3台の同期検波回路と、各同期検波回路で信号を検
波するための同期信号と上記位相変調器を駆動するため
の位相変調信号とを発生する信号発生器と、各同期検波
回路の検波信号に基づいて角速度を演算するCPUとを
備え、当該CPUは上記演算機能に加え、第2高調波成
分を検波する同期検波回路の検波出力を監視しつつ上記
信号発生器を制御して上記位相変調信号の位相を第2高
調波成分の検波信号出力が零レベルになるように調整
し、調整後上記信号発生器を制御して上記位相変調信号
の位相を第2高調波成分の1/4波長分正出力側にシフ
トさせる位相調整機能を有していることを特徴とする。
【0013】本発明の光回転角速度センサにおいて、上
記CPUが第2高調波成分を検波する同期検波回路の検
波出力を監視しつつ上記信号発生器を制御して上記位相
変調信号の位相を第2高調波成分の検波信号出力が零レ
ベルになるように調整し、調整後上記信号発生器を制御
して上記位相変調信号の位相を第2高調波成分の1/8
波長分正出力側にシフトさせ、その後更に第4高調波成
分を検波する同期検波回路の検波出力を監視しつつ上記
信号発生器を制御して上記位相変調信号の位相を第4高
調波成分の検波信号出力が零レベルになるように調整
し、調整後上記信号発生器を制御して上記位相変調信号
の位相を第2高調波成分の1/8波長分上記正出力側に
シフトさせる位相調整機能を有していることが望まし
い。
【0014】本発明の光回転角速度センサにおいて、上
記検波信号出力の零レベルは上記信号処理回路及び電源
を含む電気信号処理系全体のノイズレベル程度とする。
【0015】本発明の光回転角速度センサにおいて、上
記信号発生器は、上記CPUの制御の下でプログラム可
能なタイマと、このタイマのクロック信号によって反転
動作して基本波、第2高調波及び第4高調波の3種類の
同期信号と位相変調用の信号とを生成するフリップフロ
ップ群とで構成されていることが望ましい。その場合、
上記タイマが同期信号発生用、位相変調信号発生用及び
位相シフト量管理用の3個のカウンタを具備し、位相シ
フト量管理用のカウンタで上記CPUから設定された値
だけカウントアップを続け、設定値に到達した時点で位
相変調信号発生用乃至同期信号発生用のカウンタをクリ
アする機能を有していることが望ましい。
【0016】
【作用】位相変調方式光回転角速度センサの光学系の出
力、即ち、光源からの光が2つに分岐されて互いに逆向
きにセンシングループに入射し、センシングループを互
いに逆回りに伝搬する間に位相変調を受けた後再び結合
されて受光器に入射する光のパワーP(t)は下記の式
で表わされる。
【0017】
【数1】
【0018】θは位相変調器に加える位相変調信号fm
(正弦波)の位相で変化するものであり、位相変調信号
fmの位相が変化すると上記出力P(t)の位相が変化
する。したがって、位相変調信号fmの位相を変えるこ
とは、同期検波回路の同期信号に対する上記出力P
(t)の位相ひいてはこれが受光器に入力されて検出さ
れる検出信号(電気信号)の位相を変えることに相当す
る。
【0019】本発明の光回転角速度センサは、同期信号
に対する位相変調信号の位相を調整することによって同
期信号に対する検出信号の位相を調整するものであり、
同期信号に対する位相変調信号の位相を調整するに当っ
ては、上記CPUが第2高調波成分の検波出力を監視し
つつ上記信号発生器を制御して上記位相変調信号の位相
を第2高調波成分の検波信号出力が零レベルになるよう
に一旦調整した後上記位相変調信号の位相を第2高調波
成分の1/4波長分(90度)正出力側にシフトさせる
(図6(a)参照)。すなわち、本発明の光回転角速度
センサにおいては、基本波信号または高調波信号の検波
信号の出力レベルが最大になる位相を直接検索すること
はせず、検波信号の出力レベルが零になる位相を一旦検
索し、そこから1/4波長分正出力側に位相をシフトさ
せることによって出力レベルが最大になるよう位相調整
を行う。光ファイバジャイロに回転角速度が入力されて
いる場合(すなわち光ファイバジャイロが回転している
場合)、回転に伴って検波信号の位相が変化し、しかも
検波信号の出力レベルが最大の点は出力波形の傾きが最
も緩やかであるため、最大値の検出を誤る可能性がある
が、本発明のように零レベルの点を検索すれば回転角速
度が入力されていても位相調整が可能になる。つまり検
波信号出力の零レベル付近は検波信号の出力波形の傾き
が最も急であるため、検波信号出力が零レベルになる点
は出力レベルが最大の点よりも遥かに高精度に検索でき
る。この点を基準にして1/4波長分正出力側に位相を
シフトさせることにより、検波信号の出力レベルが最大
になるように精度良く位相調整が行われる。
【0020】したがって、第2高調波成分よりも更に傾
きが急な第4高調波成分の零レベルの点を検索し、その
点を基準にして第2高調波成分の1/8波長分正出力側
に位相変調信号の位相をシフトさせることによって更に
精度良く位相調整を行うことができる(図6(b)参
照)。
【0021】この光回転角速度センサのノイズ源として
は、上記信号処理回路の同期検波回路の他に電源や受光
信号増幅用の増幅器(プリアンプ)などが存在する。し
たがって、上記零レベルを電気信号処理系全体のノイズ
レベル程度としておけば、上記位相調整操作を誤ること
はない。
【0022】本発明の光回転角速度センサは上記CPU
によって上記信号発生器を制御して位相調整を自動で行
う機能を有するものであり、信号発生器をCPUの制御
の下でプログラム可能なタイマと、このタイマのクロッ
ク信号によって反転動作する上記フリップフロップ群と
で構成することにより、簡単な構成でこの位相調整機能
を実現できる。その場合、上記3個のカウンタからなる
タイマを使用し、CPUの制御の下で位相変調信号の位
相をシフトさせつつ、位相シフト量管理用のカウンタで
CPUから設定された値だけカウントアップを続け、設
定値に到達した時点で位相変調信号発生用及び同期信号
発生用のカウンタをクリアすることにより、位相シフト
量を正確に管理できる。
【0023】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。
【0024】図1は、本発明の光回転角速度センサの一
実施例を示す構成図であり、図7と同じ構成要素には同
符号が付されている。
【0025】本発明の光回転角速度センサの信号処理回
路12´は、基本的要素として、受光器6で検出されプ
リアンプ7で増幅されて送られてくる検出信号Sをその
基本波成分S1 、第2高調波成分S2 及び第4高調波成
分S4 毎に検波するための3台の同期検波回路81,8
2,83と、各同期検波回路81,82,83をスイッ
チングするための3種類の同期信号fr,2fr,4f
r及び位相変調器4を駆動するための位相変調信号fm
を発生する信号発生器18と、各同期検波回路81,8
2,83の検波信号に基づいて回転角速度を演算するC
PU19とを有している。
【0026】信号発生器18は、タイマ14と、このタ
イマ14を通して得られるクロック信号により反転動作
するフリップフロップ15とからなる。タイマ14は、
CPU19の制御の下で内部バスを介してプログラムの
書き込み/変更が可能なタイマ回路と、タイマ回路から
のクロック信号によって反転動作して各々カウント信号
を発生する同期信号発生用、位相変調信号発生用及び位
相シフト量管理用の3個のカウンタ回路とを有してい
る。フリップフロップ15は、これら3個のカウンタか
らのカウント信号とタイマ回路からのクロック信号とに
より反転動作して基本波用、第2高調波用及び第4高調
波用の3種類の同期信号及び位相変調用の信号を各々生
成する4個のJKフリップフロップと、基本波用、第2
高調波用及び第4高調波用の3個のJKフリップフロッ
プからの信号とタイマ14のタイマ回路及びカウンタ回
路からのを受けて基本波、第2高調波及び第4高調波の
3種類の同期信号(ON/OFF信号)すなわちfr,
2fr,4fr及びこれらの反転信号を発生する6個の
インバータとからなる。なお、残りの1個のJKフリッ
プフロップからの信号は、D/A変換器17でアナログ
信号に変換された後ローパスフィルタ13を通過させて
位相変調信号fmとして位相変調器4へ送られる。
【0027】各同期検波回路81,82,83は、図3
に示すように各々アナログスイッチ20とローパスフィ
ルタ(積分器)21とを有し、フリップフロップ15で
作成される3種類の同期信号で各々スイッチング(ON
/OFF)されることにより信号を検波し、そのフィル
タ21を通して検波信号を出力する構成になっている。
これら同期検波回路81,82,83の出力はマルチプ
レクサ16及びA/D変換器9を介してCPU19の入
力に接続されている。マルチプレクサ16は、図5に示
すように各同期検波回路81,82,83からの3つの
検波信号が各々入力される3つの入力端子22と1つの
出力端子23とを有し、内部スイッチ回路24によって
出力端子23に接続される入力端子22を切り換えるこ
とにより、検波信号を選択できるようになっている。こ
の場合のスイッチの切り換えは、マルチプレクサ16の
スイッチ切換用入力端子25にCPU19からスイッチ
切換信号fcを入力し、その信号fcによって内部スイ
ッチ回路24を作動させることによりなされる。このマ
ルチプレクサ16で選択された検波信号(積分出力)が
A/D変換器9でデジタル信号に変換されてCPU19
に入力される。CPU19はこれに組み込まれたソフト
ウェアの管理の下で、マルチプレクサ16をスイッチン
グして検波信号を検出し、これに基づいて回転角速度を
演算する。
【0028】CPU19は、回転角速度を演算する機能
に加え、同期信号fr,2fr,4frに対する検出信
号Sの位相を調整する機能を有している。この位相調整
機能は、CPU19がこれ組み込まれたソフトウェアの
管理の下でマルチプレクサ16で高調波信号を選択し、
その信号検出値に基づいて上記信号発生器18を制御す
ることにより発揮されるものである。以下に、この位相
調整機能について説明する。
【0029】基本波信号成分の出力S1 、第2高調波成
分の出力S2 及び第4高調波成分の出力S4の出力S4
は、左右の回り光の振幅(最大値)をそれぞれPL 、P
R とした場合、次のように表される。
【0030】
【数2】
【0031】位相変調式光回転角速度センサの出力信号
Sの各周波数成分(出力S1 、S2 及びS4 )に同期検
波回路81,82,83のON/OFF信号すなわち同
期信号fr,2fr,4frが同期しない場合、各周波
数成分の検波出力は小さくなる。これは各周波数成分の
周波数あるいは位相が式(2)〜(4)の項に一致し
ない場合にあたる。
【0032】その具体例として、図3の同期検波回路に
おける入力信号と出力信号との関係を図4に示す。図4
(a)は周波数が同期しない場合、同図(b)は位相が
合わない(90度異なる)場合である。いずれの場合も
積分出力は零になる。ここでは例として第2高調波を同
期検波する場合を示したが、他の周波数成分を同期検波
する回路についても同様な現象が起こる。したがって位
相変調信号fmの位相を変化させれば、同期信号は固定
であるのでS1 、S2 及びS4 の値は変化する。
【0033】そこで、本発明においては、同期信号f
r,2fr,4frは図2の位相関係で固定とし、位相
変調信号fmの位相を変化させて位相調整を行う。
【0034】このときの第2次、第4次高調波信号出力
S2,S4と位相θとの関係を図6に示す。同図(a)
の曲線は、静止状態のセンシングループ5に一定強度、
一定位相の回り光を送り込んだ状態(即ち、理論式
(3)の項を定数とみなし得る状態)で位相変調信号
fmの位相θのみを変化させた場合におけるS2 の値を
示しており、同図(b)の曲線は、同じくS4 の値を示
している。
【0035】位相変調に当っては、CPU19は、まず
第2次高調波信号S2 を検波する同期検波回路82から
の検波信号を監視しつつ、信号発生器18を制御して位
相変調信号fmの位相をずらして第2次高調波信号S2
の検波信号出力が零レベルSoffsetになるように位相変
調信号fmの位相を調整(粗調整)し、調整後信号発生
器18を制御して位相変調信号fmの位相を第2次高調
波信号S2 の1/8波長分(すなわち45度)第2次高
調波信号S2 の正出力方向にシフトさせる。CPU19
は、この調整後マルチプレクサ16の出力を第4次高調
波信号S4 を検波する同期検波回路83の検波信号に切
り換え、これを監視しつつ、信号発生器18を制御して
位相変調信号fmの位相をずらして第4次高調波信号S
4 の検波信号出力が零レベルSoffsetになるように位相
変調信号fmの位相を調整(微調整)し、調整後信号発
生器18を制御して位相変調信号fmの位相を第2次高
調波信号S2 の1/8波長分(すなわち45度)上記と
同じ方向にシフトさせる。その結果、検波信号の出力レ
ベルが最大になるように位相変調信号fmの位相が精度
良く調整される。なお、上記零レベルSoffsetは位相変
調器4の駆動を停止又は光源1を遮断した場合の同期検
波回路81,82,83の出力レベルであり、その計測
は、位相変調器4の駆動を停止するか又は光源1の出力
を遮断した後、マルチプレクサ16で各信号を切り換え
ながらA/D変換器9をCPU19のソフトウエアで動
作させ、データをCPU19に取り込みサンプリングデ
ータを加算、平均処理する操作をすることにより行なわ
れる。
【0036】上記一連の位相シフト操作および位相シフ
ト量の管理は、CPU19によってタイマ14のタイマ
回路にプログラムの書き込み/変更を行うことにより、
プログラムの制御の下でタイマ回路が作動してクロック
信号を発信し、このクロック信号によって上記3つのカ
ウンタが反転動作して各々カウント信号を発生し、これ
らクロック信号及びカウント信号によってフリップフロ
ップ15の位相変調用のJKフリップフロップが反転動
作して位相変調信号fmの位相を変化させることにより
なされる。つまり、位相変調用のJKフリップフロップ
を上記クロック信号及びカウント信号によって反転動作
させつつ、位相シフト量管理用のカウンタがCPU19
によって設定された値だけカウントアップを続け、設定
カウント値に到達した時位相変調信号発生用のカウンタ
をクリアすることによって位相シフト量が正確に管理さ
れる。本実施例の構成によれば、位相変調周波数fmを
数十kHz,タイマ14に与えるクロックを10MHzとし
たとき、1度以下の位相調整精度が得られる。したがっ
て光回転角速度センサの精度及び信頼性が著しく向上す
る。
【0037】このように位相変調信号fmの位相調整が
自動的に行われることにより、位相調整時間が著しく短
縮される。更に一相式の同期検波回路を使用できるので
回路規模も小さくなり製品コストを低減できる。
【0038】なお、位相変調信号の位相をシフトする代
わりに、図2の位相関係を保ちながら検出信号Sに対す
る同期信号fr,2fr,4frの位相をシフトさせて
もよい。その場合、同期信号用の3つのJKフリップフ
ロップを上記クロック信号及びカウント信号によって反
転動作させつつ、位相シフト量管理用のカウンタがCP
U19によって設定された値だけカウントアップを続
け、設定カウント値に到達した時同期信号発生用のカウ
ンタをクリアすることによって位相シフト量を正確に管
理できる。
【0039】
【発明の効果】以上要するに、本発明の光回転角速度セ
ンサは以下のような優れた効果を発揮する。
【0040】(1)高調波信号の出力レベルが零になる
点を一旦検索し、この点を基準にして位相調整を行うの
で、センサを回転させたり静止させたりする必要が無
く、且つ信号波形の傾きが急な点で調整するため精度が
向上する。
【0041】(2)位相調整が自動で行えるので調整時
間が短縮される。
【0042】(3)一相式の同期検波回路を使用できる
ので回路規模が小さくなると共に信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光回転角速度センサの一実施例を示す
装置構成図である。
【図2】同期信号の位相関係を示す図である。
【図3】マルチプレクサの構造を示す概略図である。
【図4】同期検波回路を示す概略図である。
【図5】図3の同期検波回路において入力信号に対して
同期信号の位相が合わない場合と周波数が合わない場合
とを示す説明図である。
【図6】第2次、第4次高調波検波出力と位相との関係
を示す図である。
【図7】従来の光回転角速度センサの一実施例を示す装
置構成図である。
【図8】同期検波の原理を説明するための図である。
【図9】同期検波の原理を説明するための図である。
【符号の説明】
1 光源 4 位相変調器 5 センシングループ 6 受光器 12´信号処理回路 14 タイマ 15 フリップフロップ 18 信号発生器 19 CPU 81 同期検波回路 82 同期検波回路 83 同期検波回路 fm 位相変調信号 fr 同期信号 2fr同期信号 4fr同期信号 S 検出信号 S1 基本波信号 S2 第2高調波信号 S4 第4高調波信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 園部 久雄 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 於保 茂 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光を2つに分岐して両分岐光
    を互いに逆向きにセンシングループに導くと共に位相変
    調器で両分岐光の間に所定の位相差を与え、センシング
    ループを右回りに伝搬した分岐光と左回りに伝搬した分
    岐光とを再び結合させた後受光器で検出し、その検出信
    号を信号処理回路で処理して角速度情報を得る位相変調
    方式の光回転角速度センサにおいて、上記信号処理回路
    は、上記検出信号をその基本波成分、第2高調波成分及
    び第4高調波成分毎に検波するための3台の同期検波回
    路と、各同期検波回路で信号を検波するための同期信号
    と上記位相変調器を駆動するための位相変調信号とを発
    生する信号発生器と、各同期検波回路の検波信号に基づ
    いて角速度を演算するCPUとを備え、当該CPUは上
    記演算機能に加え、第2高調波成分を検波する同期検波
    回路の検波出力を監視しつつ上記信号発生器を制御して
    上記位相変調信号の位相を第2高調波成分の検波信号出
    力が零レベルになるように調整し、調整後上記信号発生
    器を制御して上記位相変調信号の位相を第2高調波成分
    の1/4波長分正出力側にシフトさせる位相調整機能を
    有していることを特徴とする光回転角速度センサ。
  2. 【請求項2】 上記CPUが第2高調波成分を検波する
    同期検波回路の検波出力を監視しつつ上記信号発生器を
    制御して上記位相変調信号の位相を第2高調波成分の検
    波信号出力が零レベルになるように調整し、調整後上記
    信号発生器を制御して上記位相変調信号の位相を第2高
    調波成分の1/8波長分正出力側にシフトさせ、その後
    更に第4高調波成分を検波する同期検波回路の検波出力
    を監視しつつ上記信号発生器を制御して上記位相変調信
    号の位相を第4高調波成分の検波信号出力が零レベルに
    なるように調節し、調整後上記信号発生器を制御して上
    記位相変調信号の位相を第2高調波成分の1/8波長分
    上記正出力側にシフトさせる位相調整機能を有している
    ことを特徴とする請求項1記載の光回転角速度センサ。
  3. 【請求項3】 上記検波信号出力の零レベルを上記信号
    処理回路及び電源を含む電気信号処理系全体のノイズレ
    ベルとしたことを特徴とする請求項1記載の光回転角速
    度センサ。
  4. 【請求項4】 上記信号発生器が上記CPUの制御の下
    でプログラム可能なタイマと、このタイマのクロック信
    号によって反転動作して基本波、第2高調波及び第4高
    調波の3種類の同期信号と位相変調信号とを生成するフ
    リップフロップ群とで構成されていることを特徴とする
    請求項1記載の光回転角速度センサ。
  5. 【請求項5】 上記タイマが同期信号発生用、位相変調
    信号発生用及び位相シフト量管理用の3個のカウンタを
    具備し、位相シフト量管理用のカウンタで上記CPUか
    ら設定された値だけカウントアップを続け、設定値に到
    達した時位相変調信号発生用乃至同期信号発生用のカウ
    ンタをクリアする機能を有していることを特徴とする請
    求項4記載の光回転角速度センサ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010150736A1 (ja) * 2009-06-26 2010-12-29 ローム株式会社 角速度センサと、それに用いられる同期検波回路
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