JP2598157B2 - 光学ジャイロ用信号処理装置 - Google Patents

光学ジャイロ用信号処理装置

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JP2598157B2
JP2598157B2 JP2184085A JP18408590A JP2598157B2 JP 2598157 B2 JP2598157 B2 JP 2598157B2 JP 2184085 A JP2184085 A JP 2184085A JP 18408590 A JP18408590 A JP 18408590A JP 2598157 B2 JP2598157 B2 JP 2598157B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光学ジャイロ用信号処理装置に係わり、よ
り詳細には、回転軸と共動する光伝搬路、例えば光ファ
イバ、に一定の波長の光を時計回り方向と反時計回り方
向に同時に伝搬させ且つ位相変調し、サニャック(Sagn
ac)効果に基づく光の位相差を検出して回転角速度に比
例した信号を得るようにした光学ジャイロのための信号
処理装置に関する。
〔従来の技術〕
第7図には従来の位相変調を付加した光ファイバジャ
イロの構成が一部模式的に示される。
図中、1は光源、2a,2bは光分配結合器、3は偏光
子、4は位相変調器、5は回転軸に垂直に巻かれた偏波
面保存単一モード光ファイバで形成されている光伝搬
路、6は光電変換回路、201はバンドパスフィルタ、203
はアナログ乗算器、204は発振器、205は方形波変換回
路、208はローパスフィルタ、7は光電変換出力信号、
8は位相変調器駆動信号、202,206および207は各回路の
出力信号、そして209はジャイロ出力信号を示す。ま
た、Pは信号処理回路を示す。
第7図の構成において、光源1から出射された第1の
光ビームは、第1の光分配結合器2aに入射し、2分され
て第2、第3の光ビームとなる。第2の光ビームは実線
矢印方向に進み、偏光子3に入射する。偏光子3に入射
した第2の光ビームは、一定の偏波のみが透過し、第2
の光分配結合器2bに入射する。第2の光分配結合器に入
射した第2の光ビームは、2分されて第4、第5の光ビ
ームとなる。第4の光ビームは破線矢印方向に進み、位
相変調器4に入射し、Φ・sin(ωmt)の位相変調を
受ける。ここで、Φは最大位相偏移、ωは位相変調
器駆動角周波数を示す。位相変調を受けた第4の光ビー
ムは、光伝搬路5を反時計回り方向に伝搬した後、第2
の光分配結合器2bに再入射する。第5の光ビームは、第
2の光分配結合器2bから一点鎖線矢印方向に伝搬し、光
伝搬路5を時計回り方向に伝搬した後、位相変調器4に
入射してΦ・sin(ωmt)の位相変調を受けた後、第
2の光分配結合器2bに再入射する。第2の光分配結合器
に入射した第4、第5の光ビームは、再結合されて第6
の光ビームとなる。第6の光ビームは偏光子3に入射
し、一定偏波成分のみが透過し、第1の光分配結合器2a
に入射する。第1の光分配結合器2aに入射した第6の光
ビームは、2分されて第7、第8の光ビームとなり、こ
のうち第8の光ビームは光電変換回路6に入射される。
光電変換回路6の出力信号である光電変換出力信号7
は、バンドパスフィルタ201に入力され、位相変調器駆
動信号8と同一角周波数のω成分が透過される。ま
た、発振器204から出力される位相変調器駆動信号8
は、方形波変換回路205に入力され、周波数および位相
の同期した方形波に変換される。
バンドパスフィルタ201の出力信号202と方形波変換回
路205の出力信号206は、共にアナログ乗算器203に入力
される。アナログ乗算器203の出力信号207は、ローパス
フィルタ208に入力されてDC成分のみが透過され、ジャ
イロ出力信号209となる。ジャイロ出力信号209は、次式
で表される。
V0 ∝−(2/π)P0 sinφ・J1(η)sinψ +U1+U2 ……(1) ここで、V0はジャイロ出力信号、P0は光電変換回路に
入射する時計回り方向または反時計回り方向の光の非干
渉光光量、φはサニャック効果による光の位相差(=
4πRLΩ/λC)、Rは光伝搬路半径、Lは光ファイバ
長、Ωは入力回転角速度、λは真空中における光の波
長、Cは真空中における光速、J1は1次ベッセル関数、
ηは位相変調度、ψはバンドパスフィルタ出力信号と
方形波変換回路出力信号との間の位相差、U1はアナログ
乗算器のオフセット電圧、そしてU2はローパスフィルタ
のオフセット電圧を示す。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の光ファイバジャイロ用信号処理回路P
においては、ジャイロ出力信号209は、オフセット電圧U
1,U2が零の場合でもsinφに比例している。そのた
め、入力回転角速度Ωに対するリニアリティが悪く、ま
た、検出可能な入力回転角速度が、サニャック効果によ
り位相差φで±π/2[rad]に相当する範囲に制限さ
れるという問題点があった。
また、ジャイロ出力信号209が、光電変換回路に入射
する光の非干渉光光量P0の変動、位相変調器4に起因す
る位相変調度ηの変動および位相差ψの変動によりリ
ニアリティならびにスケールファクタ安定性の劣化を生
じ易い、という問題点もあった。
さらに、入力回転角速度が零、つまりサニャック効果
による位相差φが零、の場合でも、オフセット電圧
U1,U2の変動により、バイアス安定性が劣化し易いとい
う問題点もあった。
本発明は、上述した従来技術における課題に鑑み創作
されたもので、ジャイロ出力信号を入力回転角速度に正
確に比例した出力とし、ジャイロのバイアス変動を極小
になし得ると共に、リニアリティおよびスケールファク
タ安定性を高め、さらにジャイロの最大検出角速度範囲
の制限を無くすことができる光学ジャイロ用信号処理装
置を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
第1図の原理ブロック図に示されるように、本発明に
よれば、回転軸と共動する光ファイバに光を時計回り方
向と反時計回り方向に同時に伝播させ且つ位相変調し、
両方向に伝播した光の干渉光の強度からサニャック効果
による光の位相差を検出して回転角速度に比例した光電
変換出力信号7を得るようにした光学ジャイロの信号処
理を行う装置であって、 位相変調器駆動信号となる第6のアナログ信号8を出
力すると共に、該第6のアナログ信号に周波数と位相が
同期した第5のアナログ信号10、第12のデジタル信号1
1、第13のデジタル信号12および第14のデジタル信号13
を出力する参照信号発生回路35と、 前記第12、第13および第14のデジタル信号にそれぞれ
応答し、前記光電変換出力信号から前記位相変調器駆動
信号の周波数と同じ周波数fm、2倍の周波数2fmおよび
4倍の周波数4fmの信号成分を取り出して周波数Δfm
信号にそれぞれ変換し第1、第2および第3のアナログ
信号15〜17を出力する第1、第2および第3のヘテロダ
インミキサ9a〜9c、および、前記第12のデジタル信号に
応答し、前記第5のアナログ信号を周波数Δfmの信号に
変換して第4のアナログ信号14を出力する第4のヘテロ
ダインミキサ9dを有する周波数混合回路と、 前記第4のアナログ信号に位相が同期した第2のデジ
タル信号37に応答して前記第1〜第3のアナログ信号を
第1のデジタル信号19に変換するA/Dコンバータ18と、 前記第2のデジタル信号を出力すると共に前記第4の
アナログ信号に位相が同期した第3のデジタル信号22を
発生するタイミングパルス発生手段21、該第3のデジタ
ル信号に位相が同期し且つ互いに90゜位相のずれた第4
および第5のデジタル信号24,25を出力する余弦/正弦
信号(cos/sin)発生手段23、該第4および第5のデジ
タル信号と前記第1のデジタル信号との間でデジタル的
に乗算を行う第1および第2のデジタル乗算手段20a,20
b、および、該乗算の結果から交流成分をデジタル的に
カットして第6および第7のデジタル信号26,27を出力
する第1および第2のデジタルフィルタ20c,20dを有す
るデジタル・デモジュレート手段と、 前記第6および第7のデジタル信号に含まれる周波数
fmと周波数2fmまたは4fmの信号成分の各符号の組合せに
応じて決まる象限記号が所定範囲の象限範囲においてど
のように変化しているかを比較判別する手段、および、
前記サニャック効果による光の位相差の象限が、当該象
限記号の変化する前の象限範囲に2π[rad]または−
2π[rad]のいずれを加算した象限範囲に存在するか
を論理判別して第8および第9のデジタル信号29a,29b
を出力する手段を有する象限判別手段28と、 前記第6および第7のデジタル信号に基づき前記光電
変換出力信号の2fmと4fmの周波数に対応する信号成分の
振幅比から現在の位相変調度に対応した第10のデジタル
信号32を出力する位相変調度演算手段31と、 前記第6〜第10のデジタル信号に基づいて前記回転角
速度に比例した第11のデジタル信号33を出力する回転角
速度演算手段30と、 を具備してなる光学ジャイロ用信号処理装置が提供され
る。
〔作用〕
上述した構成によれば、周波数混合回路で光電変換出
力信号のfm、2fmおよび4fmの周波数成分を周波数Δfm
信号に変換し、A/Dコンバータで第1のデジタル信号に
変換し、位相変調器駆動信号に位相が同期し且つ互いに
90゜位相のずれた第4および第5のデジタル信号と第1
のデジタル信号との間でデジタル的にデモジュレート
し、光電変換出力信号のfmと2fm(または4fm)の周波数
成分の符号から象限判別手段でサニャック効果による光
の位相差の象限を判別し、光電変調出力信号の2fmと4fm
の周波数成分の振幅比から位相変調度演算手段で現在の
位相変調度に対応した係数を演算し、この係数と上記の
象限と光電変調出力信号のfmと2fmの周波数成分の振幅
比から、回転角速度演算手段で入力回転角速度に比例し
た信号を出力する。
これにより、ジャイロ出力信号を入力回転角速度に比
例した出力とし、最大検出角速度範囲の制限を無くすと
共に、光量変動、位相変調度の変動および光電変換出力
信号と位相変調器駆動信号間の位相変動の影響を除去
し、オフセット電圧の発生を無くすことが可能となる。
なお、本発明の他の構成上の特徴および作用の詳細に
ついては、添付図面を参照しつつ以下に記述される実施
例を用いて説明する。
〔実施例〕 以下、本発明の一実施例について第1図を参照しなが
ら説明する。
本実施例の信号処理装置は、例えば第7図に示される
光ファイバジャイロの信号処理回路Pに置き換えて適用
され、第1〜第4のヘテロダインミキサ9a〜9dと、A/D
コンバータ18と、タイミングパルス発生手段21と、余弦
/正弦信号(cos/sin)発生手段23と、第1および第2
のデジタル乗算手段20a,20bと、第1および第2のデジ
タルフィルタ20c,20dと、象限判別手段28と、回転角速
度演算手段30と、位相変調度演算手段31と、参照信号発
生回路35とが図示のように接続されて構成されている。
以下、各構成要素の機能(動作)について説明する。
まず、参照信号発生回路35は、位相変調器駆動信号
(第6のアナログ信号)8を出力すると共に、該アナロ
グ信号8に周波数と位相が同期した周波数fmの第5のア
ナログ信号10、第12のデジタル信号11、第13のデジタル
信号12、および第14のデジタル信号13を出力してそれぞ
れ第4のヘテロダインミキサ9d、第1および第4のヘテ
ロダインミキサ9a,9d、第2のヘテロダインミキサ9b、
および第3のヘテロダインミキサ9cに供給する。また、
位相変調された光電変換出力信号7は、第1〜第3のヘ
テロダインミキサ9a〜9cに入力される。
第1のヘテロダインミキサ9aでは、第12のデジタル信
号11に応答して、光電変換出力信号7から位変調器駆動
信号8の周波数fmと同一周波数成分を取り出し、周波数
Δfmの信号に変換して第1のアナログ信号15を出力す
る。この第1のアナログ信号15は、次式で表される。
<第1のアナログ信号> V1 ∝2P0 sinφ・J1(η) ×sin(Δωmt+ψ) ……(2) ここで、Δωは位相変調器駆動角周波数の変化分
(=2πΔfm)、ψは光電変換出力信号7のfm成分と
(fm+Δfm)の周波数をもつ第12のデジタル信号11との
位相差を示す。
第2のヘテロダインミキサ9bでは、第13のデジタル信
号12に応答して、光電変換出力信号7から周波数2fm
分を取出し、周波数Δfmの信号に変換して第2のアナロ
グ信号16を出力する。この第2のアナログ信号16は、次
式で表される。
<第2のアナログ信号> V2 ∝2P0 cosφ・J2(η) ×sin(Δωmt+ψ) ……(3) ここで、ψは光電変換出力信号7の2fm成分と(2fm
+Δfm)の周波数をもつ第13のデジタル信号12との位相
差を示す。
第3のヘテロダインミキサ9cでは、第14のデジタル信
号13に応答して、光電変換出力信号7から周波数4fm
分を取出し、周波数Δfmの信号に変換して第3のアナロ
グ信号17を出力する。この第3のアナログ信号17は、次
式で表される。
<第3のアナログ信号> V3 ∝2P0 cosφ・J4(η) ×sin(Δωmt+ψ) ……(4) ここで、ψは光電変換出力信号7の4fm成分と(4fm
+Δfm)の周波数をもつ第14のデジタル信号13との位相
差を示す。
第1〜第3のアナログ信号15〜17は、A/Dコンバータ1
8に入力され、第1のデジタル信号19に変換される。こ
の第1のデジタル信号19は例えば2進数等で表されるデ
ジタル信号である。
第4のヘテロダインミキサ9dでは、第12のデジタル信
号11に応答して、第5のアナログ信号10を周波数Δfm
信号に変換して第4のアナログ信号14を出力する。この
第4のアナログ信号14は、次式で表される。
<第4のアナログ信号> V4 ∝sin(Δωmt+ψREF) ……(5) ここで、ψREFは第5のアナログ信号10と第12のデジ
タル信号11との位相差を示す。
この第4のアナログ信号14は、タイミングパルス発生
手段21に入力され、該信号14に位相が同期した第2およ
び第3のデジタル信号37,22に変換される。このうち、
第2のデジタル信号37はA/Dコンバータ18に入力され
る。A/Dコンバータ18は、このデジタル信号37に同期し
て、第1〜第3のアナログ信号15〜17を第1のデジタル
信号19に変換する。また、第3のデジタル信号22はcos/
sin発生手段23に入力される。
cos/sin発生手段23は、第3のデジタル信号22に位相
同期して、該信号22の1周期内を所定時間間隔をおいて
区切り、その時間位置に対応し且つ互いに90゜位相のず
れた余弦(cosine)および正弦(sine)の値を、それぞ
れ第4および第5のデジタル信号24,25として出力す
る。第4および第5のデジタル信号24,25は、次式で表
される。
<第4のデジタル信号(24)> VREF,cos ∝cos(Δωmt+ψREF) ……(6) <第5のデジタル信号(25)> VREF,sin ∝sin(Δωmt+ψREF) ……(7) 第4のデジタル信号24は、第1のデジタル信号19と共
に第1のデジタル乗算手段20aに入力され、デジタル的
に乗算された後、第1のデジタルフィルタ20cを通して
交流成分が除去され、第6のデジタル信号26として出力
される。この第6のデジタル信号26の第1〜第3のアナ
ログ信号15〜17に対応する各信号は、次式で表される。
<第1のアナログ信号(15)に対応する第6のデジタル
信号> V1,cos ∝ P0 sinφ・J1(η) ×sin(ψ′) ……(8) <第2のアナログ信号(16)に対応する第6のデジタル
信号> V2,cos ∝ P0 conφ・J2(η) ×sin(ψ′) ……(9) <第3のアナログ信号(17)に対応する第6のデジタル
信号> V3,cos ∝ P0 conφ・J4(η) ×sin(ψ′) ……(10) ここで、ψ′=ψ=ψREF、 ψ′=ψ=ψREF、 ψ′=ψ=ψREF、 である。
一方、第5のデジタル信号25は、第1のデジタル信号
19と共に第2のデジタル乗算手段20bに入力され、デジ
タル的に乗算された後、第2のデジタルフィルタ20dを
通して交流成分が除去され、第7のデジタル信号27とし
て出力される。この第7のデジタル信号27の第1〜第3
のアナログ信号15〜17に対応する各信号は、次式で表さ
れる。
<第1のアナログ信号(15)に対応する第7のデジタル
信号> V1,sin ∝ P0 sinφ・J1(η) ×cos(ψ′) ……(11) <第2のアナログ信号(16)に対応する第7のデジタル
信号> V2,sin ∝ P0 cosφ・J2(η) ×cos(ψ′) ……(12) <第3のアナログ信号(16)に対応する第7のデジタル
信号> V3,sin ∝ P0 cosφ・J4(η) ×cos(ψ′) ……(13) このように、デジタル的に乗算およびフィルタリング
(つまりデジタル・デモジュレート)を行っているの
で、従来の信号処理形態(つまりアナログ・デモジュレ
ート)に見られたようにアナログIC等に起因するオフセ
ット電圧がモジュレート後の信号に重畳するといった不
都合、を解消することができる。
第6および第7のデジタル信号26,27は、象限判別手
段28に入力される。象限判別手段28では、式(8),
(9)および(11),(12)に表される第6のデジタル
信号26のV1,cosとV2,cosまたは第7のデジタル信号27
のV1,sinとV2,sinの符号から、以下の論理判別を行
う。
ここで、第6のデジタル信号26のV1,cosと第7のデ
ジタル信号27のV1,sinは第2図に示す規格化デモジュ
レート出力101(実線表示)に対応し、また第6のデジ
タル信号26のV2,cosと第7のデジタル信号27のV2,sin
は第2図に示す規格化デモジュレート出力102(破線表
示)に対応する。
第2図から分かるように、サニャック効果による位相
差φ[rad]に対し、規格化デモジュレート出力101,1
02の符号は、第1表(次頁参照)に示すように変化す
る。
第1表に示す論理判別に基づいて、まずサニャック効
果による位相差φの存在象限が±π[rad]の範囲
(象限範囲A)で決定される。この場合、規格化デモジ
ュレート出力101,102の各符号の組合せにより、位相差
φの象限範囲Aにおける象限記号Mは4種類(0〜
3)に分類される。
第1表に示すように、隣り合った位相差φの象限記
号Mで同じ記号はない。そこで、象限範囲Aの象限記号
Mが、例えば 「3」から「0」に変化した場合は、位相差φの象
限が、象限記号Mの変化する前の象限範囲に2π[ra
d]加算した象限範囲に存在するものと判断し、 逆に「0」から「3」に変化した場合は、位相差φ
の象限が、象限記号Mの変化する前の象限範囲から2π
[rad]減じた象限範囲に存在するものと判断する。
第3図には象限判別処理のフローの一例が示される。
図示の例では、位相差φs[rad]の象限範囲A(−π
〜+π)に対して象限判別が行われている。
まずステップ301では、第6および第7のデジタル信
号26,27(すなわち規格化デモジュレート出力101,102)
が象限判別手段28に取り込まれる。
ステップ302〜309では、規格化デモジュレート出力10
1,102の各符号の組合せに基づいて象限記号Mの論理判
別が行われる。
ステップ310では、象限範囲Aの象限記号Mが0に等
しい(YES)か否(NO)かの判定を行い、判定結果がYES
の場合にはステップ311に進み、判定結果がNOの場合に
はステップ313に進む。ステップ311では、演算サイクル
1回前の象限範囲Aの象限記号M0が3(ただし初期状態
のM0=2)に等しい(YES)か否(NO)かの判定を行
い、判定結果がYESの場合にはステップ312に進み、判定
結果がNOの場合にはステップ313に進む。
ステップ310の判定結果がYESで且つステップ311の判
定結果がYESの場合には、前述したのケース、すなわ
ち象限記号Mが「3」から「0」に変化した場合に相当
する。従ってステップ312では、象限範囲Bの象限記号
Nとして、象限記号Mの変化する前の象限範囲Bの象限
記号N0(ただし初期状態のN0=0)に「1」を加算した
値が設定される。これによって、位相差φsが、象限記
号Mの変化する前の象限範囲に2π[rad]加算した象
限範囲に存在するものと判断される。
ステップ312の処理が終了後、ステップ316に進み、象
限記号MおよびNをそれぞれM0,N0として設定する。さ
らにステップ317において象限判別結果(象限記号M、
N)を出力した後、このフローは「エンド」となる。
一方、ステップ313では象限範囲Aの象限記号Mが3
に等しい(YES)か否(NO)かの判定を行い、判定結果
がYESの場合にはステップ314に進み、判定結果がNOの場
合にはステップ316に進む。ステップ314では、演算サイ
クル1回前の象限範囲Aの象限記号M0が0(ただし初期
状態のM0=2)に等しい(YES)か否(NO)かの判定を
行い、判定結果がYESの場合にはステップ315に進み、判
定結果がNOの場合にはステップ316に進む。
ステップ313の判定結果がYESで且つステップ314の判
定結果がYESの場合には、前述したのケース、すなわ
ち象限記号Mが「0」から「3」に変化した場合には相
当する。従ってステップ315では、象限範囲Bの象限記
号Nとして、象限記号Mの変化する前の象限範囲Bの象
限記号N0(ただし初期状態のN0=0)から「1」を減算
した値が設定される。これによって、位相差φsが、象
限記号Mの変化する前の象限範囲から2π[rad]減じ
た象限範囲に存在するものと判断される。
ステップ315の処理が終了後、ステップ316に進み、上
述した処理を繰り返す。
以上の論理判別処理に基づく象限判別結果は、第2表
(次頁参照)に示される。
以上の論理判別により、象限判別手段28は、象限記号
Mに対応した第8のデジタル信号29aと象限記号Nに対
応した第9のデジタル信号29bを出力する。
次に、位相変調度演算手段31は、式(9),(10)お
よび(12),(13)に表される第6のデジタル信号26の
2,cosとV3,cosおよび第7のデジタル信号27のV
2,sinとV3,sinに基づき、以下の演算を行う。
g[(V2,cos +V2,sin )1/2]/(V3,cos +V3,sin )1/2] =g[|J2(η)/J4(η)|] =|J2(η)/J1(η)| ……(14) ここで、g[ ]は、|J2(η)/J4(η)|を|J
2(η)/J1(η)|に変換する関数を表す。
位相変調度演算手段31は、式(14)に示す値に対応し
た第10のデジタル信号32を出力する。
次に、回転角速度演算手段30は、式(8),(9)お
よび(11),(12)に表される第6のデジタル信号26の
1,cosとV2,cosおよび第7のデジタル信号27のV
1,sinとV2,sinならびに式(14)で表される第10のデジ
タル信号32に基づき、以下の演算を行う。
Q|J2(η)/J1(η)| ×[(V1,cos +V1,sin )1/2]/(V2,cos +V2,sin )1/2] =|tan(φ)| ……(15) 回転角速度演算手段30は、第2表に示す論理判別され
た位相差φの存在象限に対応した第8および第9のデ
ジタル信号29a,29bと式(15)で表される演算値に基づ
いて、サニャック効果による位相差φを演算し、この
演算値に対応した(すなわち入力回転角速度に比例し
た)第11のデジタル信号33を出力する。
第4図には回転角速度演算処理のフローの一例が示さ
れる。
まずステップ401では、第6、第7および第10のデジ
タル信号26,27,32が回転角速度演算手段29に取り込ま
れ、次のステップ402では、Qの計算が行われる。さら
にステップ403では、第8および第9のデジタル信号29
a,29bが回転角速度演算手段29に取り込まれる。
ステップ404では、前述の象限記号Mが0に等しい(Y
ES)か否(NO)かの判定を行い、判定結果がYESの場合
にはステップ405に進み、判定結果がNOの場合にはステ
ップ408に進む。ステップ405では、Qの値が「1」より
小さい(YES)か否(NO)かの判定を行い、判定結果がY
ESの場合にはステップ406に進み、判定結果がNOの場合
にはステップ407に進む。ステップ406では、φs0の値と
して−π+tan-1(Q)の演算を行い、またステップ407
では、φs0の値として−π/2− cot-1(1/Q)の演算を
行う。
ステップ406,407の処理が終了すると、ステップ419に
進み、演算された値φs0に2πNを加算してサニャック
効果による位相差φを演算する。この後、フローは
「エンド」となる。
なお、残りのステップ408〜411,412〜415および416〜
418の各処理については、上述したステップ404〜407の
処理から容易に類推されるので、その説明は省略する。
以上の演算処理に基づいて出力される第11のデジタル
信号33(すなわちジャイロ出力)は、第5図に示す波形
103(実線表示)に対応する。また、第4図のフローチ
ャートにおける値φs0は、第5図に示す波形104(破線
表示)に対応する。
第6図には回転角速度演算処理のフローの他の例が示
される。図示のステップ601〜611については、第4図の
フローチャートから容易に類推されるので、その説明は
省略する。
以上説明したように本実施例では、回転角速度演算手
段30において、式(8),(9)に示す第1のデジタル
乗算手段20aおよびデジタルフィルタ20cの出力と、式
(11),(12)に示す第2のデジタル乗算手段20bおよ
び第2のデジタルフィルタ20dの出力と、式(14)に示
す位相変調度演算手段31の出力から、式(15)に示す演
算を行い、この演算値と第3図および第2表に示す論理
判別に基づく位相差φの象限に対応した第8および第
9のデジタル信号29a,29bから、第4図または第6図に
示すフローに従った演算を行い、この演算値に対応した
デジタル信号をジャイロ出力信号33として出力してい
る。
従って、入力回転角速度に比例したジャイロ出力信号
が得られ、最大検出角速度に対する制限を無くすること
ができる。
また、光量変動、位相変調度の変動および光電変換出
力信号7と位相変調器駆動信号8の間の位相差変動によ
る影響を除去することができるので、ジャイロのリニア
リティおよびスケールファクタ安定性が高められる。
また、光電変換出力7のfm、2fmおよび4fm成分を、第
1〜第3のヘテロダインミキサ9a〜9cとA/Cコンバータ1
8でAC信号としてデジタル信号に変換し、第1および第
2のデジタル乗算手段20a,20bと第1および第2のデジ
タルフィルタ20c,20dによりデジタル的にデモジュレー
トしているので、従来形のようにアナログ的にデモジュ
レートしたときに発生するオフセット電圧が発生せず、
そのためオフセット電圧変動に起因するジャイロのバイ
アス変動を極小にすることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、ジャイロ出力信
号を入力回転角速度に正確に比例した出力とし、ジャイ
ロのバイアス変動を極小になし得ると共に、リニアリテ
ィおよびスケールファクタ安定性を高めることができ
る。また、ジャイロの最大検出角速度範囲の制限を無く
すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による光学ジャイロ用信号処理装置の原
理ブロック図、 第2図は第1図装置における規格化デモジュレート出力
を示す波形図、 第3図は第1図における象限判別手段が行う処理の一例
を表すフローチャート、 第4図は第1図における回転角速度演算手段が行う処理
の一例を表すフローチャート、 第5図は第1図装置によるシャイロ出力を示す波形図、 第6図は回転角速度演算手段が行う処理の他の例を表す
フローチャート、 第7図は従来の位相変調を付加した光ファイバジャイロ
の構成を一部模式的に示したブロック図、である。 (符号の説明) 7……光電変換出力信号、 8……位相変調器駆動信号(第6のアナログ信号)、 9a〜9d……第1〜第4のヘテロダインミキサ、 10……第5のアナログ信号、 11〜13……第12〜14のデジタル信号、 14……第4のアナログ信号、 15〜17……第1〜第3のアナログ信号、 18……アナログ/デジタル(A/D)コンバータ、 19,37,22,24〜27,29a,29b,34,32,33……第1〜第11のデ
ジタル信号、 20a,20b……第1、第2のデジタル乗算手段、 20c,20d……デジタルフィルタ、 21……タイミングパルス発生手段、 23……余弦/正弦信号(cos/sin)発生手段、 28……象限判別手段、 30……回転角速度演算手段、 31……位相変調度演算手段、 35……参照信号発生回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸と共動する光ファイバに光を時計回
    り方向と反時計回り方向に同時に伝播させ且つ位相変調
    し、両方向に伝播した光の干渉光の強度からサニャック
    効果による光の位相差を検出して回転角速度に比例した
    光電変換出力信号(7)を得るようにした光学ジャイロ
    の信号処理を行う装置であって、 位相変調器駆動信号となる第6のアナログ信号(8)を
    出力すると共に、該第6のアナログ信号に周波数と位相
    が同期した第5のアナログ信号(10)、第12のデジタル
    信号(11)、第13のデジタル信号(12)および第14のデ
    ジタル信号(13)を出力する参照信号発生回路(35)
    と、 前記第12、第13および第14のデジタル信号にそれぞれ応
    答し、前記光電変換出力信号から前記位相変調器駆動信
    号の周波数と同じ周波数fm、2倍の周波数2fmおよび4
    倍の周波数4fmの信号成分を取り出して周波数Δfmの信
    号にそれぞれ変換し第1、第2および第3のアナログ信
    号(15〜17)を出力する第1、第2および第3のヘテロ
    ダインミキサ(9a〜9c)、および、前記第12のデジタル
    信号に応答し、前記第5のアナログ信号を周波数Δfm
    信号に変換して第4のアナログ信号(14)を出力する第
    4のヘテロダインミキサ(9d)を有する周波数混合回路
    (9a〜9d)と、 前記第4のアナログ信号に位相が同期した第2のデジタ
    ル信号(37)に応答して前記第1〜第3のアナログ信号
    を第1のデジタル信号(19)に変換するA/Dコンバータ
    (18)と、 前記第2のデジタル信号を出力すると共に前記第4のア
    ナログ信号に位相が同期した第3のデジタル信号(22)
    を発生するタイミングパルス発生手段(21)、該第3の
    デジタル信号に位相が同期し且つ互いに90゜位相のずれ
    た第4および第5のデジタル信号(24,25)を出力する
    余弦/正弦信号発生手段(23)、該第4および第5のデ
    ジタル信号と前記第1のデジタル信号との間でデジタル
    的に乗算を行う第1および第2のデジタル乗算手段(20
    a,20b)、および、該乗算の結果から交流成分をデジタ
    ル的にカットして第6および第7のデジタル信号(26,2
    7)を出力する第1および第2のデジタルフィルタ(20
    c,20d)を有するデジタル・デモジュレート手段(20a〜
    20d,21,23)と、 前記第6および第7のデジタル信号に含まれる周波数fm
    と周波数2fmまたは4fmの信号成分の各符号の組合せに応
    じて決まる象限記号が所定範囲の象限範囲においてどの
    ように変化しているかを比較判別する手段、および、前
    記サニャック効果による光の位相差の象限が、当該象限
    記号の変化する前の象限範囲に2π[rad]または−2
    π[rad]のいずれを加算した象限範囲に存在するかを
    論理判別して第8および第9のデジタル信号(29a,29
    b)を出力する手段を有する象限判別手段(28)と、 前記第6および第7のデジタル信号に基づき前記光電変
    換出力信号の2fmと4fmの周波数に対応する信号成分の振
    幅比から現在の位相変調度に対応した第10のデジタル信
    号(32)を出力する位相変調度演算手段(31)と、 前記第6〜第10のデジタル信号に基づいて前記回転角速
    度に比例した第11のデジタル信号(33)を出力する回転
    角速度演算手段(30)と、 を具備してなる光学ジャイロ用信号処理装置。
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