JPH0726983B2 - 電力検出器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は電力検出器に関し、特に高周波の電力検出器に
関する。

（従来の技術） 従来、高周波の電力検出器としては、通過型電力検出器
が用いられている。この種の通過型電力検出器の一例と
して、第２図に示す如く誘電体基板１上に形成したマイ
クロストリップ線路２の高周波信号入出力部10からの高
周波信号を方向性結合器21で分岐し、この分岐した高周
波信号を検波用ダイオード24で検波する装置が提案され
ている。尚、図中、11は高周波信号入出力部、22は終端
抵抗、23は接地用スルーホールを示す。

（発明が解決しようとする課題） 上述した従来の電力検出器では、方向性結合器とダイオ
ード検波器の組み合わせはマイクロストリップ線路上に
構成可能で、検波出力が比較的大きいので回路設計が容
易である反面、被測定電力が大きくなると、方向性結合
器が疎結合となり誤差が大きくなったり、ダイオード検
波器の入力電力が大きくなりダイオードを破損する恐れ
が生ずるなどの欠点がある。

（課題を解決するための手段） 本発明の電力検出器は、誘電体基板上に形成されたマイ
クロストリップ線路に熱電対を接続構成し、被測定信号
が前記熱電対を通過することによる発熱によって前記被
測定信号の電力を検出する。

（実施例） 次に本発明について図面を参照して説明する。

第１図は本発明による電力検出器の一実施例を示す斜視
図である。

誘電体基板１上に形成されたマイクロストリップ線路２
の間には熱電対用金属箔3,4が接続される。金属箔３と
４は異種金属であり、両者の接合点５は熱電対を形成し
ている。基板１上には金属箔3,4と同じ材質で作られ、
接合点５′を形成するための他の熱電対３′,4′が設け
られ、この熱電対３′,4′は熱電対3,4と電気的に逆接
続とされ、基板全体の温度上昇は相殺されるように構成
されている。ここで、熱電対用金属3,3′と4,4′として
は銅とコンスタンタンを用い得る。また、マイクロスト
リップ線路２上には直流阻止用コンデンサ12,12′が、
熱電対からの電圧引き出し線6,6′には高周波チョーク
7,7′が設けられ、電力検出器の検出電圧取り出し部8,9
から直流出力のみが取り出せるように構成されている。

（発明の効果） 以上説明したように本発明は、誘電体基板上のマイクロ
ストリップ線路上に熱電対を被測定信号が通過するよう
に構成し、熱電対の抵抗により自らが発熱することによ
って電力検出できるように配置しているので、大電力の
電力検出が安定にかつ、安価に実現できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による一実施例を示す構成図、第２図は
従来の電力検出器の一例を示す構成図である。 １……誘電体基板、２……マイクロストリップ線路、3,
3′,4,4′……熱電対用金属、5,5′……熱電対の接合
点、6,6′……出力引き出し用線路、7,7′……高周波チ
ョーク、8,9……検出電圧取り出し部、10,11……高周波
信号入出力部、12,12′……直流阻止用コンデンサ、21
……方向性結合器、22……終端抵抗、23……接地用スル
ーホール、24……検波用ダイオード。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】誘電体基板上に形成されたマイクロストリ
   ップ線路に熱電対を接続構成し、被測定信号が前記熱電
   対を通過することによる発熱によって前記被測定信号の
   電力を検出することを特徴とする電力検出器。