JP3496179B2 - 電力検出素子および電力検出装置 - Google Patents

電力検出素子および電力検出装置

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JP3496179B2 JP09456897A JP9456897A JP3496179B2 JP 3496179 B2 JP3496179 B2 JP 3496179B2 JP 09456897 A JP09456897 A JP 09456897A JP 9456897 A JP9456897 A JP 9456897A JP 3496179 B2 JP3496179 B2 JP 3496179B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号の電力を検出
するための電力検出素子および電力検出装置に関し、そ
の周波数特性を向上させ、製造を容易にするための技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】信号の電力を広帯域にわたって検出する
ために、従来では、ダイオードによって信号を検波する
ダイオード検波方式と、信号を抵抗体に吸収させその抵
抗体の発熱を熱電対によって検出する熱電対方式とがあ
り、ダイオード検波方式は、入力信号を与えればほぼ遅
延なく応答が得られるという利点があるが、信号波形お
よび信号レベルの影響を受けやすく、検出確度が低いと
いう問題があり、しかも、ダイオードの接合容量によっ
てミリ波以上の電力検出が困難であった。
【0003】これに対し、熱電対方式では抵抗体に信号
を与えて発熱させているためダイオード検波方式のよう
な高速な応答は望めないが、信号波形に影響されずにそ
の信号の電力を正確に検出できるという利点がある。
【0004】本願出願人は、このような熱電対方式の電
力検出器(素子)および電力検出装置を、国際公開番号
WO 88/03319号(特願昭62−506672
号)で開示している。
【0005】この電力検出器は、図20に示すように、
絶縁性基板1の上に、シリコンゲルマニウム混晶薄膜2
Aに金属の薄膜導電体3Aを接続した第1熱電対4A
と、シリコンゲルマニウム混晶薄膜2Bに金属の薄膜導
電体3Bを接続した第2熱電対4Bとを、第1熱電対の
混晶薄膜と第2熱電対の金属薄膜とが対向するように平
行に設けている。第1熱電対の混晶薄膜と第2熱電対の
金属薄膜の端部間は第1電極5で接続され、第1熱電対
の金属薄膜には第2電極6が接続され、第2熱電対の混
晶薄膜には第3電極7が接続されて、両熱電対の起電力
が加え合わされて第2電極6と第3電極7の間に出力さ
れる。第1、第2及び第3電極5、6、7には両熱電対
の冷接点部位の熱抵抗を小さくするためのビームリード
電極8、9、10が接続されている。
【0006】この電力検出器は、図21に示す電極検出
装置の誘電体基板11上にマウントされる。誘電体基板
11には所定の幅を持つ中心導体12と中心導体12の
両側に所定の間隔をもって平行に配置された外部導体1
3A、13Bとによって伝送線路が設けられている。電
力検出器14は、そのビームリード電極8が中心導体1
2に接続され、ビームリード電極10が外部導体13B
に連続するアースに接続され、ビームリード電極9が出
力導体15に接続されるようにマウントされる。中心導
体12はカップリングコンデンサ16を介して接続部1
7に接続され、出力導体15はバイパスコンデンサ18
を介してアースに接続され、この出力導体15とアース
には出力用のリード線19A、19Bが接続されてい
る。
【0007】図22はこの電力検出装置の回路を表した
ものであり、接続部17から入力される被測定信号S
が、カップリングコンデンサ16を介して電力検出器1
4の2つの熱電対に供給されて両熱電対自体が発熱し、
その熱によって発生した起電力が、加え合わされてリー
ド線19A、19Bから出力される。
【0008】このように構成された電力検出装置では、
感度が1dB低下する帯域の上限周波数が32GHzま
で延びている。
【0009】なお、熱電対方式としては、上記方式(い
わゆる直熱型)の他に、被測定電力信号を熱に変換する
抵抗体、即ち入力抵抗と、この抵抗体の発熱によっても
たらされる温度上昇分を検出する熱電対とが、互いに分
離した構造のいわゆる傍熱型のものが提案されている。
この傍熱型のものは、応答時間が直熱型のものより遅く
なるものの、抵抗体とは無関係に熱電対の数を任意に増
やすことができ、その熱電対の数に比例した大きさの信
号を出力でき、高い検出感度が得られるという特徴を有
しており、これまでに20数GHzまでの周波数特性を
有するものが実現されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記した直熱型の電力
検出器および電力検出装置では、信号を熱電対自体に供
給して直流の起電力を出力させているので、直流信号の
電力検出ができず、また、基板上で形成できるコンデン
サの容量には限界があるので低周波信号の電力を正確に
検出できず、さらに、2つの熱電対によって入力信号に
対する負荷が分割され、しかもコンデンサの影響によっ
てインピーダンス整合が難しく、検出上限周波数をさら
に高くすることが困難であった。
【0011】また、微小な電力を高感度に検出するため
には電力検出素子内により多くの熱電対を設ける必要が
あるが、前記した従来装置で熱電対の数の増加させよう
とすれば、それにともなってコンデンサの数がさらに増
加し、インピーダンス整合がさらに困難となり、結局周
波数特性を犠牲にしなければならなかった。
【0012】特に、近年では、ミリ波やマイクロ波を利
用した機器が盛んに開発され、それらの機器の測定のた
めに、より高い周波数の信号の電力を正確に検出したい
という要望が強くなるのに対し、前記した従来の電力検
出素子および電力検出装置ではその要望に充分応えるこ
とができなかった。
【0013】また、前記傍熱型のものでこれまでに実現
されているものは、入力抵抗と熱電対とを構成している
電子材料が異なり作製方法が複雑となる他、入力抵抗用
電極部の形状と抵抗体の形状が異なることに対処できる
ための知見、即ち、入力抵抗用電極部と抵抗体を接続す
るための最適な配線パターンに関する知見が得られてい
ないため、測定可能な周波数の上限が前記したように2
0数GHzに制限されていた。
【0014】本発明は、このような事情を鑑みてなされ
たもので、作製が容易で、検出上限周波数がさらに高
く、直流からの電力検出が可能で、しかも、熱電対の数
に周波数特性が影響されない電力検出素子および電力検
出装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記傍熱型熱
電対方式における入力抵抗用電極部の形状と抵抗体との
形状が異なることに対処できるための知見、即ち、入力
抵抗用電極部と抵抗体を接続するための最適な配線パタ
ーンに関する知見が得られ、周波数特性を大幅に拡大で
きる手段を発見したことに基づくものである。さらに、
本発明による電力検出素子をコプレナーモジュール基板
へ実装する際に、電極部間に生じる容量の増加にともな
う周波数特性の劣化分を補正できるための方式を発見し
たことに基づくものである。さらに、従来の傍熱型のも
のでは、入力抵抗と熱電対を構成する電子材料が別個で
あったが、今回、同一の電子材料を用いても良好な特性
を有する電力検出素子を実現できたこと、即ち簡単な作
製方法を見出したことに基づくものである。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】 すなわち、本発明の請求項記載の電力
検出素子は、絶縁性を有する基板(21)と、前記基板
の一面側に設けられ被測定信号電力を吸収して発熱する
薄膜抵抗体(22a)と、薄膜金属によって形成され、
前記基板の一面側の一端側に設けられた入力電極(2
6)と、薄膜金属によって形成され、前記入力電極をは
さむようにして前記基板の一面側の一端側に設けられた
アース電極対(27、28)と、薄膜金属によって形成
され、前記基板の一面側で前記薄膜抵抗体の一端と前記
入力電極との間を電気的に接続する第1の接続部(2
3)と、薄膜金属によって形成され、前記基板の一面側
で前記薄膜抵抗体の他端と前記アース電極対との間をそ
れぞれ電気的に接続する第2の接続部(24)および第
3の接続部(25)と、前記基板の一面側で前記第2
第3の接続部をはさんで前記薄膜抵抗体と反対側に設け
られた第1の薄膜部と、該第1の薄膜部と異種の電子材
料によって形成され前記薄膜抵抗体に近い位置で前記第
1の薄膜部に接続された第2の薄膜部とからなり、前記
薄膜抵抗体の発熱による温度上昇に対応した信号を発生
する熱電対(30、35)と、前記熱電対が発生する信
号を出力するための出力電極(38、39)とを備え、
前記第1の接続部を、前記薄膜抵抗体の一端側から前記
入力電極に向かって幅が広がるように形成するととも
に、前記入力電極および前記第1の接続部の幅と、前記
アース電極および前記第2、第3の接続部との隙間の比
がほぼ一定となるように形成して、前記入力電極および
前記第1の接続部と前記アース電極および前記第2、第
の接続部との間の伝送インピーダンスを所定の値にし
ている。
【0021】 また、本発明の請求項記載の電力検出
素子は、請求項1記載の電力検出素子において、前記薄
膜抵抗体および前記熱電対の一方の薄膜部が微結晶化シ
リコンゲルマニウム薄膜からなる。
【0022】 また、本発明の請求項記載の電力検出
素子は、請求項1または請求項2記載の電力検出素子に
おいて、略扇状に形成された複数の熱電対(61〜6
7)を、前記薄膜抵抗体を中心にして前記基板の一面側
に放射状に配置し、該複数の熱電対を直列に接続してい
る。
【0023】 また、本発明の請求項記載の電力検出
装置は、基板と、該基板に設けられた抵抗体と、前記抵
抗体の両端に接続され前記基板の一面側に設けられた電
極と、前記抵抗体が発生した熱に対応する信号を出力す
る熱電対とを有し、前記電極間の伝送インピーダンスが
所定値となるように設定された電力検出素子(20)
と、前記電力検出素子の基板より大きく形成され、一面
側に被測定信号を導くための中心導体とアース導体がパ
ターン形成され、該中心導体の先端および該先端の近傍
のアース導体に前記電力検出素子の各電極に対応したマ
ウント部が設けられ、該マウント部に前記電力検出素子
の電極を接合させた状態で該電力検出素子を前記一面側
に固定保持し、前記中心導体およびアース導体を介して
前記電力検出素子の電極間に被測定信号を供給し、該被
測定信号の電力に対応した信号を出力するモジュール基
板(43)とを備えた電力検出装置であって、前記モジ
ュール基板の中心導体とアース導体の間の伝送インピー
ダンスを前記電力検出素子の電極間の伝送インピーダン
スにほぼ等しくなるように形成するとともに、前記マウ
ント部と電力検出素子の電極の接合によって増加した容
量成分に対応するインダクタンス成分を前記中心導体に
付与している。
【0024】 また、本発明の請求項記載の電力検出
装置は、請求項記載の電力検出装置において、増加し
た容量成分に対応するインダクタンス成分を前記中心導
体のマウント部の近傍に設けた。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態の電力
検出素子20を、図1〜図8に基づいて説明する。
【0026】この電力検出素子20は、図1に示すよう
に、一辺がほぼ1mm程度、厚さが約20μm(ミクロ
ンメータ)の長方形の絶縁性を有するサファイヤ製の基
板21上に形成されている。なお、ここでは、誘電損失
が少なく熱伝導率が高いサファイヤ性の基板を用いてい
るが、サファイヤ以外に例えば、ガラス、融解石英、ア
ルミナ等を用いることもできる。
【0027】図3に示すように、基板21の一面21a
側の中央から1辺21b側の間には、微結晶化シリコン
ゲルマニウムからなる薄膜体22が設けられている。こ
の薄膜体22は、約1μm程度の厚さを有し、基板21
の中央に小さく矩形状に形成され信号を熱に変換するた
めの抵抗部22aと、抵抗部22aの一端から基板21
の一辺21bの中央に向かって延びた第1の延設部22
bと、抵抗部22aの他端から基板21の二辺21b、
21cに挟まれた隅部へ向かって延びた第2の延設部2
2cと、第2の延設部22cと連続して抵抗部22aの
他端から基板21の二辺21b、21dに挟まれた隅部
へ向かって延びた第3の延設部22dとによって構成さ
れている。
【0028】第1の延設部22bは、基板21の中央か
ら一辺21bの中央を通る線に対して線対称で、且つ抵
抗部22aの一端側から基板21の一辺21b側に向か
う程基板の一辺21bに沿った方向の幅Waが一様に増
加するように形成されている。また、第2、第3の延設
部22c、22dの基板21の一辺21bに沿った方向
の幅Wbおよび第1の延設部22bとの距離Gaは、第
1の延設部22bの幅Waに比例して広がるように形成
されている。
【0029】第1の延設部22bの上にはこれと同一外
形の薄膜金属からなる入力接続部23が重なり合うよう
に設けられ、第2、第3の延設部22c、22dの上に
も、それぞれ同一外形の薄膜金属からなるアース接続部
24、25が重なり合うようにして設けられ、アース接
続部24、25は、抵抗部22aの他端側において連続
している。
【0030】これらの各接続部23、24、25は、厚
さ0.5μm程度の白金や金等の低抵抗の金属膜(異種
の金属薄膜を複数層重ねたものでもよい)で形成され、
各接続部23、24、25の基板21の一辺21b側の
端部23a、24a、25aの上には、それぞれ幅広の
矩形状に形成された入力電極26、アース電極27、2
8が設けられている。これら各電極は、厚さ5μm程度
の金メッキ層によって形成されており、各電極26〜2
8は各接続部23〜25を介して抵抗部22aの両端に
接続されている。
【0031】入力接続部23とアース接続部24、25
との間に両端を接続されて薄膜抵抗体を形成している抵
抗部22cの抵抗値は、薄膜体22の材質、抵抗部22
aの幅、長さおよび厚さによって決定されるが、ここで
は電力検出素子20の発熱箇所を基板21の中央の一点
に集中させ、且つ、高い周波数領域まで純抵抗となるよ
うに抵抗部22aの面積を小さくし、しかも、その抵抗
値が高周波同軸ケーブルの伝送インピーダンスと等しい
50Ω(または75Ω)となるように予め各部の寸法を
設定している。
【0032】また、このように小さく形成された抵抗部
22aに対して入力電極26およびアース電極27、2
8は実装の容易性を確保するために大きな面積に形成さ
れ、その間を接続している各接続部23〜25は、基板
21の一辺21b側に向かって幅が広がり各電極に連続
している。しかも、入力電極26およびアース電極2
6、27側から抵抗部22cの両端の間にコプレーナ型
の伝送線路を形成させるために、入力接続部23および
入力電極26の幅Waと、アース接続部24、25およ
びアース電極27、28の隙間Gaとの比がほぼ一定と
なるようにして入力端側から見たインピーダンスを抵抗
部22aの抵抗値とほぼ等しくしている。なお、コプレ
ナー型の伝送線路は、中心導体の幅をW、中心導体とア
ース導体との隙間をGとしたとき、ほぼ(W+G)/W
の値および伝送路長に応じて伝送インピーダンスが決ま
り、理論上は、後述するモジュール基板43のように、
伝送路の長さに応じて中心導体の幅を非直線的に変化さ
せる必要があるが、この電力検出素子20では伝送路長
が短いので、入力接続部23の幅と、アース接続部2
4、25との隙間を直線的に広げ、幅Waと隙間Gaの
比を一定にしている。
【0033】このように構成したため、この電力検出素
子20自体の周波数特性は、前記した従来のものに比べ
て倍以上の65GHz以上まで延びている。
【0034】一方、アース接続部24、25をはさんで
抵抗部22aと反対側の基板21の一辺21e側には二
組の熱電対30、35が形成されている。一方の熱電対
30は基板21の一面21a上に略縦長矩形状に形成さ
れた薄膜体31を有し、他方の熱電対35も基板21の
一面21a上に略横長矩形状に形成された薄膜体36を
有している。薄膜体31、36は、抵抗部22aを形成
している薄膜体22と同一厚さの微結晶化シリコンゲル
マニウム薄膜によって形成されている。
【0035】各薄膜体31、36はその1つの角部31
a、36aが抵抗部22aに近接し、その対角にある角
部31b、36bが抵抗部22aから遠い位置となるよ
うに設けられている。薄膜体31の角部31aの上に
は、図1に示しているように、第1の出力接続部32の
一端32aが重なり合うようにして接続されている。こ
の接続部分は一方の熱電対30の温接点となる。第1の
出力接続部32は薄膜体31の外周を囲むように延設さ
れ、その他端31b側は、熱電対30の冷接点を形成す
るものであり、基板21の二辺21c、21eとで挟ま
れた隅部まで延びている。
【0036】また、薄膜体31の角部31bには、中間
接続部33の一端33aが広い面積重なり合うようにし
て接続されている。この接続部分は熱電対30、35の
冷接点を形成している。中間接続部33の他端33b
は、薄膜体36の角部36aに重なり合うように接続さ
れている。この接続部分は熱電対35の温接点となる。
また、薄膜体36の角部36bには、熱電対36の冷接
点となる第2の出力接続部37が重なり合うようにして
接続されている。
【0037】第1、第2の出力接続部32、37および
中間接続部33は、入力接続部23やアース接続部2
4、25と同様の低抵抗の金属薄膜からなり、第1、第
2の出力接続部32、37の基板21の一辺21e側の
表面には、厚さ5μm程度の金メッキ層からなる縦長矩
形状の出力電極38、39が入力電極26やアース電極
27、28と同一高さとなるように設けられている。
【0038】また、第1の出力接続部32の他端32b
と基板21の上面との間には、第1の出力接続部32の
他端32bの表面の高さを第2の出力接続部37の表面
の高さに一致させるために、微結晶化シリコンゲルマニ
ウムからなる薄膜体34が縦長矩形状に設けられてい
る。
【0039】このように構成された電力検出素子20
は、図9に示すように、抵抗部22bの両端に接続され
た入力電極26およびアース電極27、28に被測定信
号Sを与えると、被測定信号Sの電力に応じて抵抗部2
2bが発熱し、この熱が2つの熱電対30、35の温接
点Hjの温度を上昇させて、2つの熱電対30、35
は、温接点Hjと冷接点Cjとの温度差ΔTに比例した
起電力Vをそれぞれ発生し、この起電力Vが加え合わさ
れた出力2Vが、出力端子38、39から出力されるこ
とになる。
【0040】なお、各薄膜体22、31、34、36を
形成している微結晶化シリコンゲルマニウムは、温接点
と冷接点の温度差に対する起電力の大きさを表すゼーベ
ック係数が100〜200μV/Kで従来の金属薄膜材
料よりも格段に大きく、しかも、導電率の温度依存性が
他の微結晶化半導体薄膜よりも格段に小さいので、上記
のように信号を熱に変換する抵抗部22aと、熱電対の
一方の熱電材として共通に使用できる。また、微結晶化
シリコンゲルマニウムは、600°Cの高温でも安定で
あり、大きな被測定電力が供給された場合でも焼損しに
くい。
【0041】この電力検出素子20の製造工程は、以下
の(a)〜(d)の通りである。 (a)電力検出素子20を複数個分作るための大きさを
有するサファイヤ基板(またはガラス基板、溶解石英基
板等)を洗浄し、その一面全体にプラズマCVD(化学
気相堆積)法を用いて微結晶化シリコンゲルマニウム薄
膜を堆積させる。 (b)フォトエッチング法によって、薄膜体22、3
1、34、36を複数素子分パターン形成する。 (c)金属薄膜を真空蒸着法やスパッタ法を用いて堆積
し、フォトエッチング法を用いて、各接続部を複数素子
分形成する。 (d)各接続部に金メッキ層を施して各電極を形成し、
ダイサー等によって各電力検出素子20を切り出す。
【0042】このように、抵抗部22aと各熱電対の一
方の熱電材とを同一の微結晶化シリコンゲルマニウム薄
膜で形成し、しかも、その上に設ける各接続部および電
極をそれぞれ同一の金属薄膜で形成しているから、製造
工程が簡単で、歩留りが良く特性の揃ったものを安価に
製造することができる。
【0043】このようにして製造された電力検出素子2
0は、図10に示す電力検出装置40のケース41内に
設けられたモジュール基板43上にマウントされる。ケ
ース41は、外部と内部を熱的に遮断するために金属製
で例えば円筒状に形成され、その一端側には同軸ケーブ
ル(図示せず)を接続するための同軸コネクタ42が設
けられている。
【0044】モジュール基板43は、同軸コネクタ42
を介して入力される信号を電力検出素子20へ導き、電
力検出素子20の出力信号を外部へ出力させる。
【0045】モジュール基板43は長方形状に形成さ
れ、その一面43aの一端43b側から他端43c側へ
向かって中心導体44がパターン形成されている。中心
導体44は、同軸コネクタ42の芯線部42aと電力検
出素子20の入力電極26の間を接続するためのもので
あり、モジュール基板43の一端43b側から他端43
cへ向かってその幅が狭くなるように形成されており、
その先端側には、図11に示すように、電力検出素子2
0の入力電極26とほぼ等しい幅Wbおよび長さLbを
有するマウント部44aが設けられている。また、この
マウント部44aには、同一幅Wbでモジュール基板4
3の一端40b方向に所定距離Lcだけ延長された延長
部44bが設けられている。
【0046】中心導体44の両側には、アース導体4
5、46がパターン形成されている。アース導体45、
46は、中心導体44とともにコプレナー型の伝送線路
を形成するものであり、同軸ケーブルの伝送インピーダ
ンス(電力検出素子20の抵抗部22aの抵抗値)と等
しくなるように、中心導体44の幅Wcと中心導体44
からアース導体45、46の隙間Gcとの比が一定とな
るように形成されている。中心導体44のマウント部4
4aの両側のアース導体45、46には、電力検出素子
20の各アース電極27、28と一致する矩形状のマウ
ント部45a、46aが設けられている。また、アース
導体45、46は、モジュール基板43の後部側で連続
し、モジュール基板43の2つの両側部43d、43e
側でケース41に接触している。
【0047】なお、中心導体44に設けられた延長部4
4bは、電力検出素子20をモジュール基板43上にマ
ウントしたときに、電力検出素子20の入力電極26と
マウント部44aとの接合部分と、電力検出素子20の
アース電極27、28とマウント部45a、46aとの
接合部分との間の容量の増加によるインピーダンスの乱
れを防ぐためのものであり、中心導体44の幅Wcと中
心導体44とアース導体45、46の隙間Gcとの比を
この部分だけ変えて(比で決まる幅より狭くして)、容
量増加分に対応したインダクタンスを中心導体44に付
与し、容量の増加によるインピーダンスの乱れを防いで
いる。
【0048】モジュール基板43の中央部には、一対の
出力導体47、48が平行にパターン形成されている。
この出力導体47、48の間隔および幅は、電力検出素
子20の出力電極38、39の間隔および幅とほぼ等し
い。
【0049】このように構成されたモジュール基板43
に対して、電力検出素子20は、その基板21の一面2
1a側をモジュール基板43の一面43a側に向け、入
力電極26およびアース電極27、28をモジュール基
板43の各マウント部44a、45a、46aに重ね合
わせ、且つ出力電極38、39を出力導体47、48に
重ね合わせた状態で半田付けされる。
【0050】なお、図示していないが、モジュール基板
43の他端43c側には出力導体47、48から出力さ
れる信号を増幅するための増幅器(例えばチョッパ増幅
器)が設けられ、2組の熱電対の起電力の直列出力はこ
の増幅器で増幅されてケース41の外部へ出力され、指
示器等でその信号の電力が指示される。
【0051】図12は、この電力検出装置40と前記し
た従来装置の周波数対感度の特性の測定結果を示したも
ので、Aは直流入力時の出力を基準にしたこの電力検出
装置40の特性、Bは従来装置の特性である。従来装置
では前記したように1dB感度が低下する周波数範囲の
上限が32GHzであるのに対し、この実施形態の電力
検出装置40の周波数範囲は直流から65GHzまで延
びて、従来装置の2倍以上も広い特性が得られている。
【0052】また、図12においてCは、モジュール基
板43の中心導体44に延長部44bを設けないときの
特性であり、この場合にはほぼ40GHzで感度が1d
B低下しており、この延長部44bを設けたことによ
り、電力検出素子20の特性を充分に引き出すことがで
きている。
【0053】また、図13は、電力検出装置40の周波
数対電圧定在波比の特性の測定結果であり、この特性
と、前記図11の特性Aとが良く対応しており、直流か
ら65GHzまではVSWRが1.5以下に抑えられて
おり、この範囲で反射波の影響を大きく受けずに正確な
電力検出ができる。
【0054】
【他の実施の形態】前記実施形態では、1つの薄膜抵抗
体で被測定信号の電力を吸収するようにしていたが、例
えば図14に示す電力検出素子20′のように、基板2
1上に2つの薄膜抵抗体22a′、22a′を設け、2
つの薄膜抵抗体22a′、22a′の各一端側を入力接
続部23に接続し、一方の薄膜抵抗体22a′の他端を
一方のアース接続部24の先端に接続し、他方の薄膜抵
抗体22a′の他端を他方のアース接続部25の先端に
接続してもよい。
【0055】この場合には、各薄膜抵抗体22a′の抵
抗値を、前記実施形態の抵抗部22aの抵抗値のほぼ2
倍に設定することで、入力電極26およびアース電極2
7、28側からみた伝送インピーダンスに整合させるこ
とができる。なお、ここで、アース接続部24、25の
先端同士を基板21上で接続してもよく、また薄膜抵抗
体の数をさらに増加させてもよい。
【0056】このように、薄膜抵抗体を複数設けること
により、被測定信号の電力が分散されて各抵抗体に吸収
されることになり、発熱が分散され、個々の抵抗体の焼
損レベルが高くなり、耐熱性が向上する。なお、入力抵
抗部が熱電対と分離しており、熱電対とは無関係に入力
抵抗部のパターンを形成することができるから、このよ
うに薄膜抵抗体の数を増しても周波数特性を劣化させず
に済む。
【0057】また、前記実施形態の電力検出素子20は
2組の熱電対を有していたが、1組でもよく、また3組
以上設けて感度をさらに大きくすることもできる。図1
5〜19は、7組の熱電対を有する電力検出素子50を
示している。
【0058】この電力検出素子50の絶縁性を有する矩
形状の基板51の一面51a上には、図17に示してい
るように、微結晶化シリコンゲルマニウムからなる薄膜
体52によって抵抗部52a、第1の延設部52b、第
2、第2の延設部52c、52dが形成されており、第
1の延設部52bの上には入力接続部53が重なり合う
ように設けられ、第2、第3の延設部52c、52dの
上には、それぞれアース接続部54、55が重なり合う
ように設けられている。
【0059】入力接続部53は基板51の一辺51b側
に向かって幅が広がるように形成されており、その端部
53aには金メッキ層からなる入力電極56が設けられ
ている。また、アース接続部54、55は、抵抗部52
aの他端側で互いに連続し、基板51の2辺51b、5
1cに挟まれた隅部および2辺51b、51dに挟まれ
た隅部に向かってそれぞれ延設され、その端部54a、
55aには金メッキ層からなるアース電極57、58が
設けられている。入力接続部53および入力電極56
と、アース接続部54、55およびアース電極54、5
5とは、前記実施形態の電力検出素子20と同様に、入
力接続部53および入力電極56の幅と、アース接続部
54、55およびアース電極54、55の隙間との比が
ほぼ一定となるように形成され、抵抗部52aの抵抗値
にほぼ等しい伝送インピーダンスのコプレーナ型伝送路
を形成している。
【0060】アース接続部54、55を挟んで抵抗部5
2aと反対側の基板51上には、7組の熱電対61〜6
7が設けられている。各熱電対61〜67は、図17に
示しているようにアース接続部54、55と基板51の
1辺51eまでの範囲を、抵抗部52aを中心として7
つに分割する略扇状の薄膜体71〜77を有している。
【0061】各薄膜体71〜77は微結晶化シリコンゲ
ルマニウムからなり、その表面には、図18に示すよう
に抵抗部52aに近接する先端部71a〜77aおよび
抵抗部52aを中心とする所定半径の円の外側の外縁部
71b〜77bを除いて、絶縁膜81〜87が設けられ
ている。アース接続部54に隣接する薄膜体71の外側
と基板51の2辺51c、51eに挟まれた隅部の間に
は一方の出力電極を受けるための薄膜体78が設けら
れ、アース接続部55に隣接する薄膜体77の外縁と基
板51の2辺51d、51eに挟まれた隅部の間には他
方の出力電極を受けるための薄膜体79が延長形成され
ている。なお、入力接続部53およびアース接続部5
4、55の中間部と薄膜体52との間にも絶縁膜88a
〜88cが設けられている。
【0062】そして、アース接続部54に隣接する薄膜
体71の先端部71aには、出力接続部91の一端91
aが重なるように接続されている。この接続部分は熱電
対61の温接点を形成する。出力接続部91は薄膜体7
1の先端部71aから絶縁膜81上を通り、薄膜体78
に重なり合うようにして基板51の2辺51c、51e
に挟まれた隅部まで延設されている。
【0063】また、薄膜体71の外縁部71上には中間
接続部92の一端92aが広い面で重なり合うようにし
て接続されている。この中間接続部92は、薄膜体71
の外縁部71からその絶縁膜81上を通り、さらにその
隣の薄膜体72の絶縁膜82上を通り、薄膜体72の先
端部72a側に延びて、その他端92bが薄膜体72の
先端部72aに接続されている。
【0064】以下、同様に薄膜体72〜77までの間が
中間接続部93〜97を介して接続され、薄膜体77の
外縁部77bは薄膜体79上に重なり合うように設けら
れた出力接続部98に接続されている。出力接続部9
1、97の端部には金メッキ層からなる出力電極99、
100が同一高さに設けられている。
【0065】このように構成された電力検出素子50で
は、7組の熱電対61〜67の起電力の和が出力電極9
9、100の間に出力されることになる。
【0066】この電力検出素子50の場合も、前記した
ように、入力電極56とアース電極57、58から抵抗
部52aまでの間が、抵抗部52aの抵抗値とほぼ等し
い伝送インピーダンスとなるようにコプレーナ型伝送路
で接続されているので、前記実施形態の電力検出素子2
0と同様に65GHzを越える周波数特性を有してお
り、この電力検出素子50を前記したモジュール基板4
3にマウントした電力検出装置では、前記実施形態の電
力検出装置40よりも大きな起電力を得ることができ、
微小電力の検出が可能になる。
【0067】また、前記実施形態では、抵抗部を形成す
る薄膜体の広い範囲に入力接続部およびアース接続部を
重ね合わせるようにしていたが、基板の一面側の限られ
た範囲だけに薄膜体を設けてこれを抵抗体とし、その両
端に先端部を重ねるように各接続部を設け、各接続部を
入力電極とアース電極に接続させるようにしてもよい。
【0068】また、前記実施形態のモジュール基板43
では、電力検出素子20の入力電極およびアース電極と
マウント部の接合による容量増加を、伝送インピーダン
スで決まる所定の幅よりも狭く形成した延長部44bを
中心導体44のマウント部に連続するように設けてその
容量増加分に対応したインダクタンスを増加させ、容量
増加分をキャンセルしていたが、これは、本発明を限定
するものでなく、容量増加分に対応したインダクタンス
を、中心導体44のマウント部から離れた位置に設けて
もよい。また、中心導体44側の幅はその全長にわたっ
て伝送インピーダンスで決まる所定の幅にしておき、ア
ース導体45側に切欠等を設けて中心導体44とアース
導体45との隙間が一部だけ広がるようにし、電力検出
素子のマウントによる容量増加分に対応したインダクタ
ンスを中心導体44に付与してもよい。
【0069】
【0070】
【0071】
【0072】
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、 本発明の請求項
記載の電力検出素子は、基板上に全ての部材が薄膜形成
される構造なので、製造が容易で、特性の揃ったものを
安価に提供することができ、入力電極および第1の接続
部の幅と、アース電極および第2、第3の接続部との隙
間の比がほぼ一定となるように形成して、コプレナー型
の伝送路を形成しているので、入力電極および第1の接
続部とアース電極および第2、第3の接続部との間の
伝送インピーダンスを薄膜抵抗体の抵抗値に対して整合
させることが容易にでき、測定周波数の上限を格段に高
くできる。
【0074】 また、本発明の請求項記載の電力検出
素子は、薄膜抵抗体および熱電対の一方の薄膜部を微結
晶化シリコンゲルマニウム薄膜によって構成したので、
製造がさらに容易となり、動作が安定で、焼損レベルが
高く、精度の良い電力検出が行なえる。
【0075】 また、本発明の請求項記載の電力検出
素子は、略扇状に形成された複数の熱電対を、薄膜抵抗
体を中心にして基板の一面側に放射状に配置し、複数の
熱電対を直列に接続したので、限られた基板面積内で多
数の熱電対を設けることができ、微小電力の測定が容易
に行なえる。
【0076】 また、本発明の請求項記載の電力検出
装置は、モジュール基板上にマウントされる電力検出素
子に被測定信号を導くための中心導体およびアース導体
の伝送インピーダンスを電力検出素子の電極間の伝送イ
ンピーダンスにほぼ等しくなるように形成するととも
に、マウント部と電力検出素子の電極の接合によって増
加した容量成分に対応するインダクタンス成分を中心導
体に付与しているので、マウント部と電力検出素子の電
極との間によって増加した容量成分を打ち消すことがで
き、中心導体およびアース導体によって導かれる被測定
信号は広い周波数範囲にわたって整合状態で電力検出素
子の抵抗体に入力され、電力検出素子の周波数特性を十
分に引き出すことができ、装置全体としてその検出上限
周波数を格段に延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の平面図
【図2】一実施形態の側面図
【図3】図2のA−A線断面図
【図4】図1のB−B線断面図
【図5】図1のC−C線断面図
【図6】図1のD−D線断面図
【図7】図1のE−E線断面図
【図8】図1のF−F線断面図
【図9】一実施形態の電力検出素子の回路図
【図10】一実施形態の電力検出装置の概略平面図
【図11】図10の要部拡大図
【図12】一実施形態の特性図
【図13】一実施形態の特性図
【図14】他の実施形態の平面図
【図15】他の実施形態の側面図
【図16】図15のG−G線断面図
【図17】図15のH−H線断面図
【図18】図14のI−I線断面図
【図19】他の実施形態の平面図
【図20】従来素子の平面図
【図21】従来装置の平面図
【図22】従来装置の回路図
【符号の説明】
20 電力検出素子 21 基板 22 薄膜体 22a 抵抗部 23 入力接続部 24、25 アース接続部 26 入力電極 27、28 アース電極 30、35 熱電対 31、36 薄膜体 32、37 出力接続部 33 中間接続部 38、39 出力電極 40 電力検出装置 41 ケース 42 同軸コネクタ 43 モジュール基板 44 中心導体 44a マウント部 44b 延長部 45、46 アース導体 45a、46a マウント部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−23263(JP,A) 特開 平1−196580(JP,A) 特開 平8−178974(JP,A) 国際公開88/003319(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 21/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁性を有する基板(21)と、 前記基板の一面側に設けられ被測定信号電力を吸収して
    発熱する薄膜抵抗体(22a)と、 薄膜金属によって形成され、前記基板の一面側の一端側
    に設けられた入力電極(26)と、 薄膜金属によって形成され、前記入力電極をはさむよう
    にして前記基板の一面側の一端側に設けられたアース電
    (27、28)と、薄膜金属によって形成され、前記基板の一面側で 前記薄
    膜抵抗体の一端と前記入力電極との間を電気的に接続す
    る第1の接続部(23)と、薄膜金属によって形成され、前記基板の一面側で 前記薄
    膜抵抗体の他端と前記アース電極との間をそれぞれ
    気的に接続する第2の接続部(24)および第3の接続
    部(25)と、前記基板の一面側で前記第2、第3の接続部をはさんで
    前記薄膜抵抗体と反対側に設けられた第1の薄膜部と、
    該第1の薄膜部と異種の電子材料によって形成され前記
    薄膜抵抗体に近い位置で前記第1の薄膜部に接続された
    第2の薄膜部とからなり、 前記薄膜抵抗体の発熱による
    温度上昇に対応した信号を発生する熱電対(30、3
    5)と、前記熱電対が発生する信号を出力するための 出力電極
    (38、39)とを備え、前記第1の接続部を、前記薄膜抵抗体の一端側から前記
    入力電極に向かって幅が広がるように形成するととも
    に、 前記入力電極および前記第1の接続部の幅と、前記アー
    ス電極および前記第2、第3の接続部との隙間の比がほ
    ぼ一定となるように形成して、前記入力電極および前記
    第1の接続部と前記アース電極および前記第2、第3の
    接続部との間の伝送インピーダンスを所定の値に したこ
    とを特徴とする電力検出素子。
  2. 【請求項2】前記薄膜抵抗体および前記熱電対の一方の
    薄膜部が微結晶化シリコンゲルマニウム薄膜からなる請
    求項1記載の電力検出素子。
  3. 【請求項3】略扇状に形成された複数の熱電対(61〜
    67)を、前記薄膜抵抗体を中心にして前記基板の一面
    側に放射状に配置し、該複数の熱電対を直列に接続した
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電力検
    出素子。
  4. 【請求項4】基板と、該基板に設けられた抵抗体と、前
    記抵抗体の両端に接続され前記基板の一面側に設けられ
    た電極と、前記抵抗体が発生した熱に対応する信号を出
    力する熱電対とを有し、前記電極間の伝送インピーダン
    スが所定値となるように設定された電力検出素子(2
    0)と、 前記電力検出素子の基板より大きく形成され、一面側に
    被測定信号を導くための中心導体とアース導体がパター
    ン形成され、該中心導体の先端および該先端の近傍のア
    ース導体に前記電力検出素子の各電極に対応したマウン
    ト部が設けられ、該マウント部に前記電力検出素子の電
    極を接合させた状態で該電力検出素子を前記一面側に固
    定保持し、前記中心導体およびアース導体を介して前記
    電力検出素子の電極間に被測定信号を供給し、該被測定
    信号の電力に対応した信号を出力するモジュール基板
    (43)とを備えた電力検出装置であって、 前記モジュール基板の中心導体とアース導体の間の伝送
    インピーダンスを前記電力検出素子の電極間の伝送イン
    ピーダンスにほぼ等しくなるように形成するとともに、
    前記マウント部と電力検出素子の電極の接合によって増
    加した容量成分に対応するインダクタンス成分を前記中
    心導体に付与したことを特徴とする電力検出装置。
  5. 【請求項5】増加した容量成分に対応するインダクタン
    ス成分を前記中心導体のマウント部近傍に設 けたことを
    特徴とする請求項4記載の電力検出装置。
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