JPH07269666A - 自動変速機 - Google Patents
自動変速機Info
- Publication number
- JPH07269666A JPH07269666A JP6058978A JP5897894A JPH07269666A JP H07269666 A JPH07269666 A JP H07269666A JP 6058978 A JP6058978 A JP 6058978A JP 5897894 A JP5897894 A JP 5897894A JP H07269666 A JPH07269666 A JP H07269666A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drum
- oil passage
- automatic transmission
- small diameter
- flange portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- General Details Of Gearings (AREA)
- Structure Of Transmissions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 油路の構造を工夫することにより、ドラムが
嵌合されるフランジ部分の長さを小さくして、自動変速
機の軸方向長をより小さくする。 【構成】 入力軸30から一体に突設したフランジ部4
4の前方側端部に、段差部分44aをもって小径部44
cを形成する。小径部44に第1ドラム40を嵌着す
る。第1油路52をフランジ部44の内部に形成して小
径部44bに開口する。第1油路52の中心線を底部4
0a側に傾くように傾斜して形成し、段差部分44aに
最も近付いた状態で穿設する。第1ドラム40を小径部
44bに嵌着して、底部40a内側と前記段差部分44
aとの間で油路の一部を構成する。
嵌合されるフランジ部分の長さを小さくして、自動変速
機の軸方向長をより小さくする。 【構成】 入力軸30から一体に突設したフランジ部4
4の前方側端部に、段差部分44aをもって小径部44
cを形成する。小径部44に第1ドラム40を嵌着す
る。第1油路52をフランジ部44の内部に形成して小
径部44bに開口する。第1油路52の中心線を底部4
0a側に傾くように傾斜して形成し、段差部分44aに
最も近付いた状態で穿設する。第1ドラム40を小径部
44bに嵌着して、底部40a内側と前記段差部分44
aとの間で油路の一部を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遊星歯車機構の動力伝
達経路を複数の摩擦要素を介して切換えることにより、
複数の変速段が得られるようになった自動変速機に関す
る。
達経路を複数の摩擦要素を介して切換えることにより、
複数の変速段が得られるようになった自動変速機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の自動変速機としては例えば実開
平3−22160号公報(F16H57/04)に開示
されるものがある。この自動変速機は遊星歯車機構の動
力伝達経路の1つを、回転軸に設けたフランジ部の外周
に嵌着されるドラムで構成し、このドラムの開放側先端
部内側に設けた摩擦要素を、このドラムの内側に収容し
たピストンで締結するようになっている。尚、前記ドラ
ムは前記フランジ部に嵌合される内周部分が回転軸方向
に沿って折曲されて、断面が略コ字状に形成されてお
り、この折曲された内周部分と外周部分との間に前記ピ
ストンが摺動可能に密接嵌合されるようになっている。
平3−22160号公報(F16H57/04)に開示
されるものがある。この自動変速機は遊星歯車機構の動
力伝達経路の1つを、回転軸に設けたフランジ部の外周
に嵌着されるドラムで構成し、このドラムの開放側先端
部内側に設けた摩擦要素を、このドラムの内側に収容し
たピストンで締結するようになっている。尚、前記ドラ
ムは前記フランジ部に嵌合される内周部分が回転軸方向
に沿って折曲されて、断面が略コ字状に形成されてお
り、この折曲された内周部分と外周部分との間に前記ピ
ストンが摺動可能に密接嵌合されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の自動変速機にあっては、前記ドラムの底部と前記
ピストンとの間にシリンダ室が構成されて、このシリン
ダ室にピストン作動オイルを供給する油路が前記フラン
ジ部の径方向に形成されている。このため、ドラムの折
曲された内周部分にも前記油路に連通する開口部を形成
し、この開口部を塞がないようにピストンを移動させる
必要がある。従って、前記内周部分は少なくとも前記開
口部の形成部分と前記ピストンの移動部分とを必要とす
るが、この開口部は加工上、内周部分の折曲部から所定
距離をおいて穿設する必要がある。このため、前記ドラ
ムがフランジ部に嵌合される部分が軸方向に長くなり、
その分、自動変速機の軸方向長が長くなってしまい、特
に、F.F車等のようにエンジンが横置きされる場合
に、自動変速のレイアウトが困難になってしまうという
課題があった。
従来の自動変速機にあっては、前記ドラムの底部と前記
ピストンとの間にシリンダ室が構成されて、このシリン
ダ室にピストン作動オイルを供給する油路が前記フラン
ジ部の径方向に形成されている。このため、ドラムの折
曲された内周部分にも前記油路に連通する開口部を形成
し、この開口部を塞がないようにピストンを移動させる
必要がある。従って、前記内周部分は少なくとも前記開
口部の形成部分と前記ピストンの移動部分とを必要とす
るが、この開口部は加工上、内周部分の折曲部から所定
距離をおいて穿設する必要がある。このため、前記ドラ
ムがフランジ部に嵌合される部分が軸方向に長くなり、
その分、自動変速機の軸方向長が長くなってしまい、特
に、F.F車等のようにエンジンが横置きされる場合
に、自動変速のレイアウトが困難になってしまうという
課題があった。
【0004】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て、油路の構造を工夫することにより、ドラムが嵌合さ
れるフランジ部分の長さを小さくして軸方向長をより小
さくすることができる自動変速機を提供することを目的
とする。
て、油路の構造を工夫することにより、ドラムが嵌合さ
れるフランジ部分の長さを小さくして軸方向長をより小
さくすることができる自動変速機を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明は、遊星歯車機構の動力伝達経路を切換える
複数の摩擦要素を備え、これら摩擦要素を適宜切換える
ことにより複数段の変速が得られるようになっており、
かつ、前記動力伝達経路の一部を有底筒状のドラムで構
成し、このドラムの先端部内周に1つの摩擦要素を設け
ると共に、このドラムの底部側内側に収容し、かつ、回
転軸に形成したフランジ部の外周に摺動可能に嵌合した
ピストンの作動で締結するようになった自動変速機にお
いて、前記フランジ部を回転軸から一体に形成すると共
に、このフランジ部の前記ドラムを取り付ける側を段差
部分をもって小径に形成し、この小径部分にドラムを嵌
着すると共に、この小径部分に開口してシリンダ室に通
じる油路を形成し、前記段差部分と前記ドラムの底部内
側との間を油路の一部として構成する。
めに本発明は、遊星歯車機構の動力伝達経路を切換える
複数の摩擦要素を備え、これら摩擦要素を適宜切換える
ことにより複数段の変速が得られるようになっており、
かつ、前記動力伝達経路の一部を有底筒状のドラムで構
成し、このドラムの先端部内周に1つの摩擦要素を設け
ると共に、このドラムの底部側内側に収容し、かつ、回
転軸に形成したフランジ部の外周に摺動可能に嵌合した
ピストンの作動で締結するようになった自動変速機にお
いて、前記フランジ部を回転軸から一体に形成すると共
に、このフランジ部の前記ドラムを取り付ける側を段差
部分をもって小径に形成し、この小径部分にドラムを嵌
着すると共に、この小径部分に開口してシリンダ室に通
じる油路を形成し、前記段差部分と前記ドラムの底部内
側との間を油路の一部として構成する。
【0006】また、前記ドラムの外周に他の摩擦要素の
ピストンおよびこのピストンを収容する他のドラムを同
心状に配置することが望ましい。
ピストンおよびこのピストンを収容する他のドラムを同
心状に配置することが望ましい。
【0007】更に、前記フランジ部に形成される油路
を、この油路の中心線がドラムの底部側に傾くように傾
斜させることが望ましい。
を、この油路の中心線がドラムの底部側に傾くように傾
斜させることが望ましい。
【0008】
【作用】以上の構成により本発明の自動変速機にあって
は、回転軸から一体に形成したフランジ部の小径部にド
ラムを嵌着して、この小径部分に油路を形成すると共
に、前記小径部の段差部分と前記ドラムの底部内側との
間を油路の一部として用いたので、前記油路はドラムの
底部内側に接して形成することが可能となる。従って、
前記油路を形成するためにこの油路とドラムの底部内側
との間に余分なスペースを設ける必要がなくなることか
ら、前記フランジ部の軸方向長さを短縮することがで
き、延いては、自動変速機の軸方向長を短くしてコンパ
クト化を達成することができる。
は、回転軸から一体に形成したフランジ部の小径部にド
ラムを嵌着して、この小径部分に油路を形成すると共
に、前記小径部の段差部分と前記ドラムの底部内側との
間を油路の一部として用いたので、前記油路はドラムの
底部内側に接して形成することが可能となる。従って、
前記油路を形成するためにこの油路とドラムの底部内側
との間に余分なスペースを設ける必要がなくなることか
ら、前記フランジ部の軸方向長さを短縮することがで
き、延いては、自動変速機の軸方向長を短くしてコンパ
クト化を達成することができる。
【0009】また、前記ドラムの外周に他の摩擦要素の
ピストンおよびこのピストンを収容する他のドラムを同
心状に配置することにより、2つの動力伝達経路を軸方
向に重合することができるため、軸方向のコンパクト化
を達成することができる。
ピストンおよびこのピストンを収容する他のドラムを同
心状に配置することにより、2つの動力伝達経路を軸方
向に重合することができるため、軸方向のコンパクト化
を達成することができる。
【0010】更に、前記フランジ部に形成される油路
を、この油路の中心線がドラムの底部側に傾くように傾
斜させることにより、この油路を小径部に加工するにあ
たって、この油路を段差部により近付けて穿設すること
ができる。従って、油路と段差部との間の余分なスペー
スを著しく少なく、若しくは無くすことができ、自動変
速機の軸方向長を短くすることができる。
を、この油路の中心線がドラムの底部側に傾くように傾
斜させることにより、この油路を小径部に加工するにあ
たって、この油路を段差部により近付けて穿設すること
ができる。従って、油路と段差部との間の余分なスペー
スを著しく少なく、若しくは無くすことができ、自動変
速機の軸方向長を短くすることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
詳細に説明する。図1,図2は本発明にかかる自動変速
機10の一実施例を示し、図1は自動変速機10の要部
を示す断面図、図2は自動変速機10の中心軸から下半
分を示す概略構成図である。
詳細に説明する。図1,図2は本発明にかかる自動変速
機10の一実施例を示し、図1は自動変速機10の要部
を示す断面図、図2は自動変速機10の中心軸から下半
分を示す概略構成図である。
【0012】即ち、本実施例の自動変速機10は図1に
示すように、第1プラネタリーギア12と第2プラネタ
リーギア14との2つの遊星歯車機構を備え、これら第
1,第2プラネタリーギア12,14の各動力伝達経路
には、図2にも簡略化して示すようにフォワードクラッ
チ16,3−4クラッチ18,リバースクラッチ20,
ローアンドリバースブレーキ22,2−4ブレーキ24
等の摩擦要素、およびワンウエイクラッチ26とが配設
される。そして、前記各摩擦要素は図外のコントロール
バルブから供給される制御油圧によって締結および開放
が制御され、車速およびアクセル開度等の各運転条件に
応じた変速段が得られるようになっている。尚、フォワ
ードクラッチ16,3−4クラッチ18,リバースクラ
ッチ20およびローアンドリバースブレーキ22はそれ
ぞれ多板クラッチとして構成され、また、2−4ブレー
キ24はバンドブレーキとして構成される。
示すように、第1プラネタリーギア12と第2プラネタ
リーギア14との2つの遊星歯車機構を備え、これら第
1,第2プラネタリーギア12,14の各動力伝達経路
には、図2にも簡略化して示すようにフォワードクラッ
チ16,3−4クラッチ18,リバースクラッチ20,
ローアンドリバースブレーキ22,2−4ブレーキ24
等の摩擦要素、およびワンウエイクラッチ26とが配設
される。そして、前記各摩擦要素は図外のコントロール
バルブから供給される制御油圧によって締結および開放
が制御され、車速およびアクセル開度等の各運転条件に
応じた変速段が得られるようになっている。尚、フォワ
ードクラッチ16,3−4クラッチ18,リバースクラ
ッチ20およびローアンドリバースブレーキ22はそれ
ぞれ多板クラッチとして構成され、また、2−4ブレー
キ24はバンドブレーキとして構成される。
【0013】前記自動変速機10の図中右方には図外の
エンジンが配置され、このエンジン回転はトルクコンバ
ータ28を介して自動変速機10の入力軸30に入力さ
れ、この入力軸30回転がギアトレーンで適宜変速され
た後、出力駆動ギア32および出力被動ギア34を介し
てディファレンシャルギア36に出力されるようになっ
ている。
エンジンが配置され、このエンジン回転はトルクコンバ
ータ28を介して自動変速機10の入力軸30に入力さ
れ、この入力軸30回転がギアトレーンで適宜変速され
た後、出力駆動ギア32および出力被動ギア34を介し
てディファレンシャルギア36に出力されるようになっ
ている。
【0014】そして、前記構成のギアトレーンを備えた
本実施例の自動変速機10は、フォワードクラッチ16
(Fwd CL),3−4クラッチ18(3-4 CL),リバース
クラッチ20(Rev CL)およびローアンドリバースブレ
ーキ22(L/R Br),2−4ブレーキ24(2-4 Br)が
次の表1に示すように締結および開放されることによ
り、1st(前進1速段),2nd(前進2速段),3rd
(前進3速段),4th(前進4速段)およびRev(後進
段)の各変速段が居られるようになっている。尚、同表
中○は締結状態、×は開放状態を示す。また、同表にワ
ンウエイクラッチ(OWC )の作動状態を併せて示し、L
がロック状態、Fがフリー状態を示す。
本実施例の自動変速機10は、フォワードクラッチ16
(Fwd CL),3−4クラッチ18(3-4 CL),リバース
クラッチ20(Rev CL)およびローアンドリバースブレ
ーキ22(L/R Br),2−4ブレーキ24(2-4 Br)が
次の表1に示すように締結および開放されることによ
り、1st(前進1速段),2nd(前進2速段),3rd
(前進3速段),4th(前進4速段)およびRev(後進
段)の各変速段が居られるようになっている。尚、同表
中○は締結状態、×は開放状態を示す。また、同表にワ
ンウエイクラッチ(OWC )の作動状態を併せて示し、L
がロック状態、Fがフリー状態を示す。
【0015】
【表1】 ところで、本実施例では前記第1プラネタリーギア12
に対して前方(トルクコンバータ28が配置される側)
に、3−4クラッチ18,リバースクラッチ20および
2−4ブレーキ24が設けられると共に、第2プラネタ
リーギア14の後方にフォワードクラッチ16が設けら
れ、かつ、第2プラネタリーギア14の外周部にローア
ンドリバースブレーキ22が設けられる。
に対して前方(トルクコンバータ28が配置される側)
に、3−4クラッチ18,リバースクラッチ20および
2−4ブレーキ24が設けられると共に、第2プラネタ
リーギア14の後方にフォワードクラッチ16が設けら
れ、かつ、第2プラネタリーギア14の外周部にローア
ンドリバースブレーキ22が設けられる。
【0016】前記3−4クラッチ18は第1ドラム40
の先端部内周に設けられると共に、前記リバースクラッ
チ20はこの第1ドラム40の先端部外周と第2ドラム
42の先端部内周との間に設けられる。また、前記第2
ドラム42の外周には2−4ブレーキ24が設けられ
る。前記第1,第2ドラム40,42はそれぞれ有底筒
状に形成され、第1ドラム40の外方に同心状に第2ド
ラム42が設けられる。第1ドラム40の底部40aは
回転軸としての入力軸30から一体に突設したフランジ
部44に固定されると共に、第2ドラム42の底部42
aは内周部が筒状に折曲されて、ハウジング46から内
径方向に突設された環状部46a外周に回転自在に嵌合
される。また、前記フランジ部44の前方側端部に段差
部分44aをもって小径部44cが形成され、この小径
部44に前記第1ドラム40が圧入等により嵌着固定さ
れる。
の先端部内周に設けられると共に、前記リバースクラッ
チ20はこの第1ドラム40の先端部外周と第2ドラム
42の先端部内周との間に設けられる。また、前記第2
ドラム42の外周には2−4ブレーキ24が設けられ
る。前記第1,第2ドラム40,42はそれぞれ有底筒
状に形成され、第1ドラム40の外方に同心状に第2ド
ラム42が設けられる。第1ドラム40の底部40aは
回転軸としての入力軸30から一体に突設したフランジ
部44に固定されると共に、第2ドラム42の底部42
aは内周部が筒状に折曲されて、ハウジング46から内
径方向に突設された環状部46a外周に回転自在に嵌合
される。また、前記フランジ部44の前方側端部に段差
部分44aをもって小径部44cが形成され、この小径
部44に前記第1ドラム40が圧入等により嵌着固定さ
れる。
【0017】一方、前記第1,第2ドラム40,42の
底部40a,42a側内側には、前記3−4クラッチ1
8および前記リバースクラッチ20を締結するためのピ
ストン48,50が摺動可能に嵌合される。前記ピスト
ン48,50と第1,第2ドラム40,42の底部40
a,42aとの間にシリンダ室48a,50aが形成さ
れ、これらシリンダ室48a,50aに第1,第2油路
52,54を介して制御油圧が導入されることにより、
3−4クラッチ18およびリバースクラッチ20が締結
される。
底部40a,42a側内側には、前記3−4クラッチ1
8および前記リバースクラッチ20を締結するためのピ
ストン48,50が摺動可能に嵌合される。前記ピスト
ン48,50と第1,第2ドラム40,42の底部40
a,42aとの間にシリンダ室48a,50aが形成さ
れ、これらシリンダ室48a,50aに第1,第2油路
52,54を介して制御油圧が導入されることにより、
3−4クラッチ18およびリバースクラッチ20が締結
される。
【0018】ところで、前記第1油路52はフランジ部
44の内部に形成され、第1ドラム40が嵌着される小
径部44bに開口される。このとき、前記第1油路52
はこれの中心線が底部40a側に傾くように傾斜して形
成され、段差部分44aに最も近付いた状態で穿設さ
れ、開口部がこの段差部分44aに接する。そして、第
1ドラム40を前記小径部44bに嵌着した状態で、こ
の第1ドラム40の底部40aが前記第1油路52の開
口部外側を覆い、この底部40a内側と前記段差部分4
4aとの間で油路の一部を構成するようになっている。
44の内部に形成され、第1ドラム40が嵌着される小
径部44bに開口される。このとき、前記第1油路52
はこれの中心線が底部40a側に傾くように傾斜して形
成され、段差部分44aに最も近付いた状態で穿設さ
れ、開口部がこの段差部分44aに接する。そして、第
1ドラム40を前記小径部44bに嵌着した状態で、こ
の第1ドラム40の底部40aが前記第1油路52の開
口部外側を覆い、この底部40a内側と前記段差部分4
4aとの間で油路の一部を構成するようになっている。
【0019】尚、前記3−4クラッチ18締結用のピス
トン48には、シリンダ室48aとは反対側に環状の隔
成板48bを配置して遠心バランス室48cが構成され
る。そして、前記遠心バランス室48cに充填された作
動油に作用する遠心圧力で、前記シリンダ室48a内の
作動油に作用する遠心圧力を相殺して、3−4クラッチ
18に引きずりが生ずるのを防止するようになってい
る。また、前記遠心バランス室48c内に位置して前記
ピストン48のリターンスプリング56が配設される。
トン48には、シリンダ室48aとは反対側に環状の隔
成板48bを配置して遠心バランス室48cが構成され
る。そして、前記遠心バランス室48cに充填された作
動油に作用する遠心圧力で、前記シリンダ室48a内の
作動油に作用する遠心圧力を相殺して、3−4クラッチ
18に引きずりが生ずるのを防止するようになってい
る。また、前記遠心バランス室48c内に位置して前記
ピストン48のリターンスプリング56が配設される。
【0020】以上の構成により本実施例の自動変速機1
0にあっては、3−4クラッチ18を設けた第1ドラム
40を回転軸30から一体に形成したフランジ部44の
小径部44bに嵌着するようになっており、このフラン
ジ部44に形成した第1油路52を小径部44bに開口
して、第1ドラム40の底部40a内側と小径部44b
の段差部分44aとの間で油路の一部を構成するように
したので、前記第1油路52の小径部44bへの開口部
を底部40aに接して形成することが可能となる。従っ
て、前記第1油路52を形成するためにこの油路52と
前記底部40a内側との間に余分なスペースを設ける必
要がなくなるため、前記フランジ部44の軸方向長さを
短縮することができる。このため、前記フランジ部44
の軸方向長を短縮した分、自動変速機10の軸方向長を
短くしてコンパクト化を達成することができる。
0にあっては、3−4クラッチ18を設けた第1ドラム
40を回転軸30から一体に形成したフランジ部44の
小径部44bに嵌着するようになっており、このフラン
ジ部44に形成した第1油路52を小径部44bに開口
して、第1ドラム40の底部40a内側と小径部44b
の段差部分44aとの間で油路の一部を構成するように
したので、前記第1油路52の小径部44bへの開口部
を底部40aに接して形成することが可能となる。従っ
て、前記第1油路52を形成するためにこの油路52と
前記底部40a内側との間に余分なスペースを設ける必
要がなくなるため、前記フランジ部44の軸方向長さを
短縮することができる。このため、前記フランジ部44
の軸方向長を短縮した分、自動変速機10の軸方向長を
短くしてコンパクト化を達成することができる。
【0021】尚、前記底部40a内側と前記段差部分4
4aとの間に形成される油路は、フランジ部44の周方
向に連続して形成されるため、シリンダ室48aへの連
通面積を大きくして、このシリンダ室48aへ供給する
油量を十分に確保することができる。
4aとの間に形成される油路は、フランジ部44の周方
向に連続して形成されるため、シリンダ室48aへの連
通面積を大きくして、このシリンダ室48aへ供給する
油量を十分に確保することができる。
【0022】また、本実施例では前記第1ドラム40
が、リバースクラッチ20を締結するためのピストン5
0およびこのピストン50を収容する第2ドラム42の
内径方向に同心状に配置されているので、3−4クラッ
チ18およびリバースクラッチ20に繋がる2つの動力
伝達経路を軸方向に重合して配置することができ、自動
変速機10を軸方向に大幅にコンパクト化することがで
きる。
が、リバースクラッチ20を締結するためのピストン5
0およびこのピストン50を収容する第2ドラム42の
内径方向に同心状に配置されているので、3−4クラッ
チ18およびリバースクラッチ20に繋がる2つの動力
伝達経路を軸方向に重合して配置することができ、自動
変速機10を軸方向に大幅にコンパクト化することがで
きる。
【0023】更に、本実施例ではフランジ部44に形成
される第1油路52は、これの中心線が第1ドラム40
の底部40a側に傾くように傾斜させることにより、こ
の第1油路52を小径部44bに加工するにあたって、
この第1油路52を段差部分44aにより近付けて穿設
することが可能となり、本実施例では第1油路52を段
差部分44aに接して形成してある。従って、第1油路
52と段差部分44aとの間の余分なスペースを無くす
ことができ、延いては、自動変速機10の軸方向長を更
に短縮することができる。
される第1油路52は、これの中心線が第1ドラム40
の底部40a側に傾くように傾斜させることにより、こ
の第1油路52を小径部44bに加工するにあたって、
この第1油路52を段差部分44aにより近付けて穿設
することが可能となり、本実施例では第1油路52を段
差部分44aに接して形成してある。従って、第1油路
52と段差部分44aとの間の余分なスペースを無くす
ことができ、延いては、自動変速機10の軸方向長を更
に短縮することができる。
【0024】尚、前記実施例の自動変速機10は、ギア
トレーンに第1プラネタリーギア12と第2プラネタリ
ーギア14の2つの遊星歯車機構を設けた場合を開示し
たが、これに限ることなく例えば図3,図4に示す自動
変速機10aのように、遊星歯車機構をラビニヨ型プラ
ネタリーギア100で構成することもできる。前記ラビ
ニヨ形プラネタリーギア100は、軸方向に並設される
スモールサンギア102,ラージサンギア104と、ス
モールサンギア102に噛合されるショートピニオンギ
ア106と、このショートピニオンギア106に噛合さ
れると共にラージサンギア104に噛合されるロングピ
ニオンギア108と、このロングピニオンギア108に
噛合されるインターナルギア110とを備えて構成され
るところで、この実施例では第1ドラム40の先端部内
側にフォワードクラッチ16が設けられるようになって
おり、3−4クラッチ18は前記ラビニヨ型プラネタリ
ーギア100の後方側に設けられる構成となっている。
トレーンに第1プラネタリーギア12と第2プラネタリ
ーギア14の2つの遊星歯車機構を設けた場合を開示し
たが、これに限ることなく例えば図3,図4に示す自動
変速機10aのように、遊星歯車機構をラビニヨ型プラ
ネタリーギア100で構成することもできる。前記ラビ
ニヨ形プラネタリーギア100は、軸方向に並設される
スモールサンギア102,ラージサンギア104と、ス
モールサンギア102に噛合されるショートピニオンギ
ア106と、このショートピニオンギア106に噛合さ
れると共にラージサンギア104に噛合されるロングピ
ニオンギア108と、このロングピニオンギア108に
噛合されるインターナルギア110とを備えて構成され
るところで、この実施例では第1ドラム40の先端部内
側にフォワードクラッチ16が設けられるようになって
おり、3−4クラッチ18は前記ラビニヨ型プラネタリ
ーギア100の後方側に設けられる構成となっている。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す自動変速機にあっては、回転軸から一体に形成した
フランジ部に、ドラムを嵌着するための小径部を段差部
分をもって形成し、この小径部分に油路を形成してこの
小径部の段差部分と前記ドラムの底部内側との間を油路
の一部として用いるようにしたので、前記油路をドラム
の底部内側に接して形成することが可能となる。従っ
て、前記油路を形成するためにこの油路とドラムの底部
内側との間に余分なスペースを設ける必要がなく、前記
フランジ部の軸方向長さを短縮することができ、延いて
は、自動変速機の軸方向長を短くしてコンパクト化を達
成することができる。このため、エンジンを横置きする
場合にも、エンジンルーム内への自動変速機のレイアウ
トを容易にすることができる。
示す自動変速機にあっては、回転軸から一体に形成した
フランジ部に、ドラムを嵌着するための小径部を段差部
分をもって形成し、この小径部分に油路を形成してこの
小径部の段差部分と前記ドラムの底部内側との間を油路
の一部として用いるようにしたので、前記油路をドラム
の底部内側に接して形成することが可能となる。従っ
て、前記油路を形成するためにこの油路とドラムの底部
内側との間に余分なスペースを設ける必要がなく、前記
フランジ部の軸方向長さを短縮することができ、延いて
は、自動変速機の軸方向長を短くしてコンパクト化を達
成することができる。このため、エンジンを横置きする
場合にも、エンジンルーム内への自動変速機のレイアウ
トを容易にすることができる。
【0026】また、本発明の請求項2にあっては、前記
ドラムの外周に他の摩擦要素のピストンおよびこのピス
トンを収容する他のドラムを同心状に配置したので、2
つの動力伝達経路を軸方向に重合して軸方向の更なるコ
ンパクト化を達成することができる。
ドラムの外周に他の摩擦要素のピストンおよびこのピス
トンを収容する他のドラムを同心状に配置したので、2
つの動力伝達経路を軸方向に重合して軸方向の更なるコ
ンパクト化を達成することができる。
【0027】更に、本発明の請求項3にあっては、前記
フランジ部に形成される油路を、この油路の中心線がド
ラムの底部側に傾くように傾斜させたので、この油路を
小径部に加工するにあたって、この油路を段差部により
近付けて穿設することができる。従って、油路と段差部
との間の余分なスペースを著しく少なく、若しくは無く
すことができ、自動変速機の軸方向長を更に短くするこ
とができるという各種優れた効果を奏する。
フランジ部に形成される油路を、この油路の中心線がド
ラムの底部側に傾くように傾斜させたので、この油路を
小径部に加工するにあたって、この油路を段差部により
近付けて穿設することができる。従って、油路と段差部
との間の余分なスペースを著しく少なく、若しくは無く
すことができ、自動変速機の軸方向長を更に短くするこ
とができるという各種優れた効果を奏する。
【図1】本発明の一実施例を示す自動変速機の要部を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】本発明の一実施例を示す自動変速機の中心軸か
ら下半分を示す概略構成図である。
ら下半分を示す概略構成図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す自動変速機の要部を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す自動変速機の中心軸
から下半分を示す概略構成図である。
から下半分を示す概略構成図である。
10,10a 自動変速機 12 第1プラネタリーギア(遊星歯車機構) 14 第2プラネタリーギア(遊星歯車機構) 16 フォワードクラッチ(摩擦要素) 18 3−4クラッチ(摩擦要素) 20 リバースクラッチ(摩擦要素) 30 入力軸(回転軸) 40 第1ドラム 40a 底部 42 第2ドラム 42a 底部 48,50 ピス
トン 52 第1油路
トン 52 第1油路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 龍彦 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 遊星歯車機構の動力伝達経路を切換える
複数の摩擦要素を備え、これら摩擦要素を適宜切換える
ことにより複数段の変速が得られるようになっており、
かつ、前記動力伝達経路の一部を有底筒状のドラムで構
成し、このドラムの先端部内周に1つの摩擦要素を設け
ると共に、このドラムの底部側内側に収容し、かつ、回
転軸に形成したフランジ部の外周に摺動可能に嵌合した
ピストンの作動で締結するようになった自動変速機にお
いて、 前記フランジ部を回転軸から一体に形成すると共に、こ
のフランジ部の前記ドラムを取り付ける側を段差部分を
もって小径に形成し、この小径部分にドラムを嵌着する
と共に、この小径部分に開口してシリンダ室に通じる油
路を形成し、前記段差部分と前記ドラムの底部内側との
間を油路の一部として構成したことを特徴とする自動変
速機。 - 【請求項2】 前記ドラムの外周に他の摩擦要素のピス
トンおよびこのピストンを収容する他のドラムを同心状
に配置したことを特徴とする請求項1に記載の自動変速
機。 - 【請求項3】 前記フランジ部に形成される油路を、こ
の油路の中心線がドラムの底部側に傾くように傾斜させ
たことを特徴とする請求項1または2に記載の自動変速
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6058978A JPH07269666A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 自動変速機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6058978A JPH07269666A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 自動変速機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07269666A true JPH07269666A (ja) | 1995-10-20 |
Family
ID=13099949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6058978A Pending JPH07269666A (ja) | 1994-03-29 | 1994-03-29 | 自動変速機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07269666A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100320528B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2002-01-15 | 이계안 | 차량용 자동변속기의 유압 제어 시스템 |
JP2008509351A (ja) * | 2004-08-06 | 2008-03-27 | ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト | 多段自動変速機 |
-
1994
- 1994-03-29 JP JP6058978A patent/JPH07269666A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100320528B1 (ko) * | 1999-12-28 | 2002-01-15 | 이계안 | 차량용 자동변속기의 유압 제어 시스템 |
JP2008509351A (ja) * | 2004-08-06 | 2008-03-27 | ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト | 多段自動変速機 |
JP4842267B2 (ja) * | 2004-08-06 | 2011-12-21 | ツェットエフ、フリードリッヒスハーフェン、アクチエンゲゼルシャフト | 多段自動変速機 |
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