JPH07268479A - 管焼入装置 - Google Patents

管焼入装置

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JPH07268479A
JPH07268479A JP6237594A JP6237594A JPH07268479A JP H07268479 A JPH07268479 A JP H07268479A JP 6237594 A JP6237594 A JP 6237594A JP 6237594 A JP6237594 A JP 6237594A JP H07268479 A JPH07268479 A JP H07268479A
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cooling
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三十郎 長田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被焼入管の外径の変化に対して外面焼入装置
の冷却水の流下距離の変化を少なくして良好な冷却性能
を得ることができる管焼入装置を提供する。 【構成】 鋼管Pを回転自在に支持する支持テーブル1
1を設け、その支持テーブル11の上方に鋼管Pの全長
にわたって冷却水を板状に流下させて鋼管Pの外面を冷
却する外面焼入装置31を配置すると共に、鋼管Pを把
持可能で一体に回転自在な把持具35を通して鋼管Pの
内部に冷却水を給水して内面を冷却する内面焼入装置3
4を配置し、支持テーブル11を上下移動自在に支持し
て内面焼入装置34の把持具35の軸心と支持テーブル
11の鋼管Pの軸心とを一致させる上下調整装置13,
14を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼管製造設備におい
て、所定の焼入温度に昇温した鋼管や丸棒などの回転体
に焼入を施す管焼入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋼管などに焼入を施す管焼入装置として
は、特公昭60−20448号公報に開示されたものが
ある。図6に特公昭60−20448号公報に記載され
た従来の管焼入装置を表す概略、図7に外面焼入装置を
表す図6のVII−VII断面であって大径及び小径の鋼管を
焼入状態、図8に従来の管焼入装置における冷却水の落
下速度に対する衝突速度を表すグラフを示す。
【0003】図6及び図7に示すように、床面101上
には所定に長さのターニングローラテーブル102が敷
設されており、このターニングローラテーブル102に
は支持する鋼管Pに沿って一対のターニングローラ10
3〜106が複数組(図示では4組)それぞれブラケッ
ト107〜110を介し、共通の回転軸111によって
回転自在に取付けられている。そして、この回転軸11
1の端部は床面101に配置された駆動装置112に駆
動連結されている。従って、このターニングローラテー
ブル102は複数組のターニングローラ103〜106
により鋼管Pを周方向回転自在に支持することができ
る。
【0004】ターニングローラテーブル102の上方に
は鋼管Pの全長にわたって冷却水を板状に流下させてそ
の鋼管Pの外面を冷却する外面焼入装置113が設けら
れている。この外面焼入装置113は冷却水タンク11
4とこの冷却水タンク114の下部に鋼管Pの長手方向
に沿って設けられたノズル115とで構成されており、
この冷却水タンク114には図示しない給水装置から冷
却水が供給されるようになっている。また、ターニング
ローラテーブル102の前方には鋼管Pの内部に冷却水
を給水して内面を冷却する内面焼入装置116が設けら
れている。この内面焼入装置116は鋼管Pの端部を把
持してこの鋼管Pと共に回転自在なクランプ機構117
を有すると共に、図示しない給水装置に連結された給水
管118が接続されており、給水管118からクランプ
機構117を通して鋼管Pの内部に冷却水を給水するこ
とができるようになっている。そして、この内面焼入装
置116は上下移動機構119によって上下移動自在に
支持されており、クランプ機構117とターニングロー
ラテーブル102上の鋼管Pとの高さを合わせることが
できるようになっている。
【0005】而して、鋼管Pの焼入を行う場合、この鋼
管Pをターニングローラテーブル102上に支持すると
共に、クランプ機構117によってこの鋼管Pをクラン
プする。この状態で冷却水タンク114内の冷却水をノ
ズル115からターニングローラテーブル102上の鋼
管Pの全長にわたって流下させることで、この鋼管Pの
外面を冷却する。また、給水管118からクランプ機構
117を通して鋼管Pの内部に冷却水を給水すること
で、この鋼管Pの内面を冷却する。更に、駆動装置11
2によって鋼管Pを回転させることで、鋼管Pの内外面
を均一に冷却する。
【0006】なお、図7に示すように、外径が異なる鋼
管PB ,PS の焼入を行う場合、この鋼管PB ,PS
支持高さに合わせて上下移動機構119によって内面焼
入装置116(クランプ機構117)を上下移動させる
ことで、このクランプ機構117とターニングローラテ
ーブル102に支持された鋼管PB ,PS の高さとを合
わせた後にクランプする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の管焼入装置の外面焼入装置113において、冷却水
タンク114内の冷却水はノズル115からターニング
ローラテーブル102上の鋼管Pに流下させ、この鋼管
Pの外面を冷却している。このとき、鋼管Pに流下され
た冷却水は、図7に示すように、鋼管Pに衝突してから
その外周面に沿って流れながら鋼管Pを冷却することと
なる。この場合、冷却水は鋼管Pに流下して衝突する時
の流速が大きいほど鋼管Pの外周面に沿って流れる流速
も大きくなり、鋼管Pの冷却効率が高い。しかし、鋼管
Pに衝突する冷却水の流速が大きすぎると、流下した冷
却水は鋼管Pに衝突したときに飛散してしまい、かえっ
て冷却効率が損なわれてしまうこととなる。そのため、
鋼管Pの高い冷却効率を得るためには、鋼管Pに衝突す
るときの冷却水の流速を所定の範囲内に維持する必要が
ある。
【0008】図7に示すように、従来の管焼入装置の外
面焼入装置113において、冷却水タンク114内のノ
ズル115から流下する冷却水のノズル出口速度をV0
(m/s)、ノズル115から鋼管Pまでの冷却水の落
下距離をH(m)、冷却水が鋼管Pに衝突する速度をV
(m/s)とすると、これらの関係は下記数式1にて表
すことができる。なお、gは重力加速度である。
【0009】
【数1】
【0010】また、一般に、管焼入装置では複数種類の
鋼管Pを取り扱うこととなり、鋼管Pの種類ごとにその
外径が異なっている。そのため、従来の管焼入装置の外
面焼入装置113では、鋼管Pがターニングローラテー
ブル102上のターニングローラ103〜106に支持
されるようになっており、鋼管Pの外径の大きさが変わ
ると冷却水の落下距離H(m)が変わり、その結果、冷
却水の鋼管Pへの衝突速度V(m/s)も変わってしま
う。
【0011】この場合、大径の鋼管PB の外径を
max 、小径の鋼管PS の外径をDmin とすると共に、
大径の鋼管PB までの冷却水の落下距離をHmax 、小径
の鋼管PSまでの冷却水の落下距離をHmin とすると、
両者の落下距離の差ΔHは下記数式2にて表すことがで
きる。
【0012】
【数2】
【0013】このように大径の鋼管PB の外径Dmax
小径の鋼管PS の外径Dmin の差が大きいほど両者の落
下距離の差ΔHが大きくなり、両者の鋼管への衝突速度
Vの差も大きくなる。
【0014】即ち、例1として、小径管製造設備におい
て、大径の鋼管PB の外径を245mm、小径の鋼管PS
の外径をDmin を114mmとすると、両者の落下距離の
差ΔH1 は、 ΔH1 =245−114=131mm(=0.131m) となる。
【0015】また、例2として、中径管製造設備におい
て、大径の鋼管PB の外径を426mm、小径の鋼管PS
の外径をDmin を140mmとすると、両者の落下距離の
差ΔH2 は、 ΔH2 =426−140=286mm(=0.286m) となる。
【0016】例1の場合、落下距離の差ΔH1 =0.1
31mによる衝突速度の差は冷却性能に対しては無視で
きる程度であるが、例2の場合、落下距離の差ΔH2
0.286mが大きくなり、この数値による衝突速度の
差は冷却性能に対しては無視することはできず、悪影響
を及ぼすものと考えられる。即ち、図8に示すように、
冷却水の落下距離Hに対する冷却水の衝突速度Vの冷却
性能曲線を図示のように設定した場合、前述した例1の
落下距離の差ΔH1 の範囲は狭いが、前述した例2の落
下距離の差ΔH2 の範囲は広い。従って、中径管製造設
備のような鋼管Pの外径Dが広範囲に適用できる設備に
あっては、冷却性能に問題が発生してしまう。
【0017】本発明はこのような問題点を解決するもの
であって、良好な冷却性能を得ることができる管焼入装
置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本発明の管焼入装置は、搬入された被焼入管を周方
向回転自在に支持する支持テーブルと、該支持テーブル
の上方に配置されて前記被焼入管の全長にわたって冷却
水を板状に流下させて該被焼入管の外面を冷却する外面
焼入装置と、前記被焼入管の一端を把持可能であると共
に該被焼入管と共に回転自在な把持具を有して該把持具
を通して該被焼入管の内部に冷却水を給水して内面を冷
却する内面焼入装置と、前記支持テーブルを上下移動自
在に支持して前記内面焼入装置の把持具の軸心と前記支
持テーブル上の被焼入管の軸心とを一致させる上下調整
装置とを具えたことを特徴とするものである。
【0019】また、本発明の管焼入装置は、請求項1記
載の管焼入装置において、内面焼入装置は、本体フレー
ムに回転自在支持され、一端が把持具と連結部を介して
連結装置により一体回転可能に連結される一方、他端が
給水管と回転自在に連結される回転円筒体を有すること
を特徴とするものである。
【0020】
【作用】被焼入管は支持テーブル上に周方向回転自在に
支持され、外面焼入装置により被焼入管の全長にわたっ
て冷却水を板状に流下させてこの被焼入管の外面を冷却
すると共に、内面焼入装置の把持具により被焼入管の一
端が把持されて回転した状態で把持具を通してこの被焼
入管の内部に冷却水を給水して内面を冷却する。このと
き、上下調整装置により支持テーブルを上下移動させ、
支持テーブル上に支持された被焼入管の軸心を内面焼入
装置の把持具の軸心と一致させて保持することで、焼入
処理する被焼入管の外径の変化に対して、外面焼入装置
における冷却水の流下距離の変化量は少なくなって冷却
性能の低下はほとんどない。
【0021】また、内面焼入装置において、一端が把持
具と連結部を介して連結装置により一体回転可能に連結
されて他端が給水管と回転自在に連結される回転円筒体
は本体フレームに回転自在支持されることで、装置が小
型軽量化される。
【0022】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0023】図1に本発明の一実施例に係る管焼入装置
を表す概略、図2に外面焼入装置を表す図1のII−II断
面であって大径及び小径の鋼管を焼入状態、図3に内面
焼入装置を表す断面、図4に外面焼入装置の冷却水タン
クを表す概略、図5に本実施例の管焼入装置における冷
却水の落下速度に対する衝突速度を表すグラフを示す。
【0024】図1及び図2に示すように、本実施例の管
焼入装置において、所定に長さのターニングローラテー
ブル11は床面12の上方に位置しており、床面12に
配置された2つの上下調整装置13,14によって上下
に移動自在に支持され、この上下調整装置13,14に
は駆動装置15が連結軸16によって駆動連結されてい
る。このターニングローラテーブル11には支持する鋼
管Pに沿って一対のターニングローラ17〜20が複数
組(本実施例では4組)それぞれブラケット21〜24
を介し、共通の回転軸25によって回転自在に取付けら
れている。そして、この回転軸25の端部は床面12に
配置された駆動装置26の駆動軸27に連結軸28及び
自在継手29,30を介して駆動連結されている。従っ
て、鋼管Pはターニングローラテーブル11の複数組の
ターニングローラ17〜20により周方向回転自在に支
持され、上下調整装置13,14により所定の高さに位
置決め調整することができる。
【0025】ターニングローラテーブル11の上方には
鋼管Pの全長にわたって冷却水を板状に流下させてその
鋼管Pの外面を冷却する外面焼入装置31が設けられて
いる。この外面焼入装置31は冷却水タンク32とこの
冷却水タンク32の下部に鋼管Pの長手方向に沿って設
けられたノズル33とで構成されており、冷却水タンク
32には図示しない給水装置から冷却水が供給されるよ
うになっている。
【0026】また、ターニングローラテーブル11の前
方には鋼管Pの内部に冷却水を給水して内面を冷却する
内面焼入装置34が床面12に設置されている。この内
面焼入装置34は鋼管Pの端部を把持するクランプ機構
としての把持具35とこの把持具35によって把持され
た鋼管Pと共に回転自在な回転円筒体36と図示しない
給水装置に連結された給水管37とで構成されており、
給水管37から回転円筒体36を通して鋼管Pの内部に
冷却水を給水することができるようになっている。
【0027】即ち、図3に示すように、床面12に設置
された本体フレーム38内には回転円筒体36が軸受3
9によって回転自在に支持されており、この回転円筒体
36の一端部には回転継手40によって給水管37が連
結され、中空部41にこの送水管37から冷却水を圧送
することができる。また、この回転円筒体36の他端部
には把持具35のノズル42が連結部としてのキー43
をもって嵌合し、回転円筒体36とノズル42及び把持
具35は共動して回転できるようになっている。また、
本体フレーム38には把持具連結装置として油圧シリン
ダ44及び拘束レバー45が枢着されており、この拘束
レバー45の一端部には油圧シリンダ44の駆動ロッド
46が連結され、他端部には把持具35の傾斜面47上
を転動自在なローラ48が取付けられている。更に、回
転円筒体36の外周部には従動ギア49が一体に形成さ
れる一方、本体フレーム38には駆動ギア50を有する
駆動モータ51が取付けられており、この駆動ギア50
は従動ギア49と噛み合っている。
【0028】従って、把持具35(ノズル43)にキー
43を介して回転円筒体36の端部が密着した状態で、
油圧シリンダ44を作動すると、拘束レバー45が回動
して先端のローラ48が傾斜面を47を押圧すること
で、把持具35を回転円筒体36と一体回転可能に連結
することができる。そして、この状態で、駆動モータ5
1を駆動すると、回転円筒体36は把持具35と共に回
転し、更に、把持具35が把持した鋼管Pを一体に回転
することができる。
【0029】なお、この把持具35によるクランプ機構
の構造を含む外面焼入装置31の構成については、すで
に出願人が、特願平5−169922号として出願して
おり、詳細はこの出願明細書を参照されたい。
【0030】また、図4に示すように、外面焼入装置3
1において、冷却水タンク32の下面にはブラケット5
2によりノズル33から流下する冷却水の流路を切り換
える切換レバー53が回転自在に取付けられ、油圧シリ
ンダ54によって作動することができるようになってい
る。
【0031】而して、鋼管Pの焼入処理を行う場合、図
1及び図2に示すように、この鋼管Pをターニングロー
ラテーブル11のターニングローラ17〜20上に支持
して把持具35によってこの鋼管Pをクランプする。こ
のとき、予め、上下調整装置13,14によりターニン
グローラテーブル11を上下移動させてその高さが調整
され、ターニングローラ17〜20上に支持された鋼管
Pの軸心は把持具35の軸心と一致するように位置決め
されている。従って、外径が異なる鋼管PB ,PS の焼
入を行う場合であっても、上下調整装置13,14によ
りこの鋼管PB,PS を上下移動調整することで、把持
具35に把持された鋼管PB ,PS の軸心の高さ位置は
常時一定の高さ位置となる。
【0032】この状態で駆動モータ51を駆動して回転
円筒体36及び把持具35を介して鋼管Pを回転すると
共に、駆動装置26を駆動して各ターニングローラ17
〜20を回転することで、回転状態にある鋼管Pを支持
する。そして、外面焼入装置31において、冷却水タン
ク32内の冷却水をノズル33からターニングローラテ
ーブル11上の鋼管Pの全長にわたって流下させること
で、この鋼管Pの外面を冷却する。また、内面焼入装置
34において、給水管37から回転円筒体36及び把持
具35を通して鋼管Pの内部に冷却水を給水すること
で、この鋼管Pの内面を冷却する。このようにして回転
している鋼管Pの外面及び内面に給水することで、この
鋼管Pの内外面を均一に冷却することができる。
【0033】鋼管Pの内外面の所定時間給水して鋼管P
の冷却が完了すると、外面焼入装置31及び内面焼入装
置34の給水を停止すると共に鋼管Pの回転も停止す
る。そして、把持具35による鋼管Pの把持も解除し、
焼入処理が完了した鋼管Pを搬出する。
【0034】このように本実施例の管焼入装置にあって
は、上下調整装置13,14によりターニングローラテ
ーブル11を上下移動させ、ターニングローラ17〜2
0に支持された鋼管Pの軸心を把持具35の軸心と一致
するように位置調整することができ、図2に示すよう
に、外径が異なる鋼管PB ,PS の焼入を行う場合であ
っても、上下調整装置13,14によりこの鋼管PB
S を上下移動調整することで、把持具35に把持され
た鋼管PB ,PS の軸心の高さ位置は常時一定の高さ位
置となる。
【0035】従って、本実施例の管焼入装置によれば、
従来技術にて例2として説明した中径管製造設備におい
て、大径の鋼管PB の外径を426mm、小径の鋼管PS
の外径をDmin を140mmとしたときの両者冷却水の落
下距離の差ΔH3 は、 ΔH3 =(426−140)/2=143mm(=0.1
43m) となる。前述した従来例2の場合、落下距離の差ΔH2
=0.286mが大きくなり、この衝突速度の差が冷却
性能に対して悪影響を及ぼしていたが、本実施例の場
合、落下距離の差ΔH3 =0.143mと半減して衝突
速度の差は冷却性能に対しては無視できる程度となる。
即ち、図5に示すように、冷却水の落下距離Hに対する
冷却水の衝突速度Vの冷却性能曲線を図示のように設定
した場合、本実施例の落下距離の差ΔH3 の範囲は狭
く、中径管製造設備のような鋼管Pの外径Dが広範囲に
適用できる設備であっても、冷却性能に問題が発生する
ことはない。
【0036】なお、本実施例の管焼入装置にあっては、
鋼管Pの外径が異なる場合、図3に示すように、把持具
35におけるノズル42内の図示しない芯管を別のもの
と交換することでいずれの外径の鋼管Pであっても対応
することができるようになっている。この場合、油圧シ
リンダ44を作動して拘束レバー45を回動させること
で、把持具35の拘束を解除して取外す。そして、ノズ
ル42の芯管を交換して再び把持具35を装着すれば良
いものである。
【0037】また、本実施例の管焼入装置にあっては、
鋼管Pを把持する把持具35を回転円筒体36に対して
着脱自在とし、鋼管P(回転円筒体36、ノズル42)
の回転時に油圧シリンダ44等は回転することがなく、
高い強度が不要となって小型化が可能となり、油圧シリ
ンダ44の作動油の漏れ等のトラブルもなくなって配管
系統が簡素化される。
【0038】なお、上述の実施例において、上下調整装
置13,14を駆動装置15によって駆動するようにし
たが、この駆動方法は、ウォームホイールによるジャッ
キ方式やリンク方式、くさび方式などいずれの方法であ
ってもよい。また、ターニングローラテーブル11を一
体式として上下調整装置13,14により上下移動自在
支持したが、ターニングローラ17〜20ごとに分割し
て設けてもよい。更に、回転円筒体36と把持具35と
を一体回転可能に連結する連結部としてのキー43を設
けたが、これに限らず、例えば、セレーション嵌合とし
てもよい。
【0039】
【発明の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本発明の管焼入装置によれば、被焼入管を周方向回
転自在に支持する支持テーブルを設け、その支持テーブ
ルの上方に被焼入管の全長にわたって冷却水を板状に流
下させてその被焼入管の外面を冷却する外面焼入装置を
配置すると共に、被焼入管の一端を把持可能でその被焼
入管と共に回転自在な把持具を通して被焼入管の内部に
冷却水を給水して内面を冷却する内面焼入装置を配置
し、支持テーブルを上下移動自在に支持して内面焼入装
置の把持具の軸心と支持テーブル上の被焼入管の軸心と
を一致させる上下調整装置を設けたので、上下調整装置
により支持テーブルを上下移動させて支持テーブル上の
被焼入管の軸心を内面焼入装置の把持具の軸心と一致さ
せることで、焼入処理する被焼入管の外径の変化に対し
て外面焼入装置における冷却水の流下距離の変化量は少
なく、冷却性能の低下はほとんどなくなって良好な冷却
性能を得ることができる。
【0040】また、本発明の管焼入装置によれば、内面
焼入装置において、一端が把持具と連結部を介して連結
装置により一体回転可能に連結されて他端が給水管と回
転自在に連結される回転円筒体を本体フレームに回転自
在支持したので、装置を小型軽量化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る管焼入装置を表す概略
図である。
【図2】外面焼入装置を表す図1のII−II断面であって
大径及び小径の鋼管を焼入状態図である。
【図3】内面焼入装置を表す断面図である。
【図4】外面焼入装置の冷却水タンクを表す概略図であ
る。
【図5】本実施例の管焼入装置における冷却水の落下速
度に対する衝突速度を表すグラフである。
【図6】従来の管焼入装置を表す概略図である。
【図7】外面焼入装置を表す図6のVII−VII断面であっ
て大径及び小径の鋼管を焼入状態図である。
【図8】従来の管焼入装置における冷却水の落下速度に
対する衝突速度を表すグラフである。
【符号の説明】
11 ターニングローラテーブル 13,14 上下調整装置 15 駆動装置 17〜20 ターニングローラ 31 外面焼入装置 32 冷却水タンク 33 ノズル 34 内面焼入装置 35 把持具 36 回転円筒体 37 給水管 38 本体フレーム 45 拘束レバー 51 駆動モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬入された被焼入管を周方向回転自在に
    支持する支持テーブルと、該支持テーブルの上方に配置
    されて前記被焼入管の全長にわたって冷却水を板状に流
    下させて該被焼入管の外面を冷却する外面焼入装置と、
    前記被焼入管の一端を把持可能であると共に該被焼入管
    と共に回転自在な把持具を有して該把持具を通して該被
    焼入管の内部に冷却水を給水して内面を冷却する内面焼
    入装置と、前記支持テーブルを上下移動自在に支持して
    前記内面焼入装置の把持具の軸心と前記支持テーブル上
    の被焼入管の軸心とを一致させる上下調整装置とを具え
    たことを特徴とする管焼入装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の管焼入装置において、内
    面焼入装置は、本体フレームに回転自在支持され、一端
    が把持具と連結部を介して連結装置により一体回転可能
    に連結される一方、他端が給水管と回転自在に連結され
    る回転円筒体を有することを特徴とする管焼入装置。
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WO2019123945A1 (ja) * 2017-12-19 2019-06-27 Jfeスチール株式会社 鋼管の冷却方法および鋼管の冷却装置ならびに鋼管の製造方法

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