JPH07268350A - コークス炉の操業方法 - Google Patents
コークス炉の操業方法Info
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- JPH07268350A JPH07268350A JP6254894A JP6254894A JPH07268350A JP H07268350 A JPH07268350 A JP H07268350A JP 6254894 A JP6254894 A JP 6254894A JP 6254894 A JP6254894 A JP 6254894A JP H07268350 A JPH07268350 A JP H07268350A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 室炉式コークス炉において、乾留時の石炭膨
張圧の上昇によるコークス炉壁の損傷を、コークス品質
や原料炭種の制約を受けずに抑制することを目的とす
る。 【構成】 室炉式コークス炉に原料炭を装入して乾留す
る際、炭化室内装入嵩密度分布に対応して炭化室下部及
び装入孔直下近傍に密度高く、炭化室上部にいくに従い
装入孔直下から遠い部分程密度低く、難溶融性物質を添
加することにより乾留中の石炭膨張圧の上昇を緩和し、
原料炭配合を変更したり、装入炭揮発分等の配合制約を
受けないで炉壁損傷を防止することを特徴とする、コー
クス炉操業方法である。
張圧の上昇によるコークス炉壁の損傷を、コークス品質
や原料炭種の制約を受けずに抑制することを目的とす
る。 【構成】 室炉式コークス炉に原料炭を装入して乾留す
る際、炭化室内装入嵩密度分布に対応して炭化室下部及
び装入孔直下近傍に密度高く、炭化室上部にいくに従い
装入孔直下から遠い部分程密度低く、難溶融性物質を添
加することにより乾留中の石炭膨張圧の上昇を緩和し、
原料炭配合を変更したり、装入炭揮発分等の配合制約を
受けないで炉壁損傷を防止することを特徴とする、コー
クス炉操業方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コークス強度・品質を
損なうことなく炭化室炉壁に作用する石炭膨張圧を低減
するコークス炉の操業方法に関するものである。
損なうことなく炭化室炉壁に作用する石炭膨張圧を低減
するコークス炉の操業方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コークスを製造する場合、その目標品質
に応じて石炭性状の異なる数種の炭種を配合し、乾留す
る。
に応じて石炭性状の異なる数種の炭種を配合し、乾留す
る。
【0003】良質の冶金用コークスを製造しようとする
場合に、数種類又は十数種類の石炭を混合して乾留する
場合もある。
場合に、数種類又は十数種類の石炭を混合して乾留する
場合もある。
【0004】多くの原料炭は乾留の際、石炭温度の上昇
過程において350〜500℃の温度域において一旦溶
融し、昇温と共に再固化してコークス化していく。この
溶融した状態の部位を軟化溶融層というが、この状態に
ある時、石炭から石炭ガス(又はコークス炉ガスとも言
う)が発生し、同時に石炭は膨張する。
過程において350〜500℃の温度域において一旦溶
融し、昇温と共に再固化してコークス化していく。この
溶融した状態の部位を軟化溶融層というが、この状態に
ある時、石炭から石炭ガス(又はコークス炉ガスとも言
う)が発生し、同時に石炭は膨張する。
【0005】コークス炉内での乾留途中の状態は壁近傍
にコークス層が、その炭層中心側に軟化溶融層があり、
その内側に石炭層が共存するサンドイッチ状態にある
が、この石炭軟化及びガス発生に起因する力が石炭溶融
層内に内包し、石炭の膨張する力によってコークス層は
壁側に押しつけられる。この押しつける力が強いと、コ
ークス炉の炭化室壁に目地切れを起こしたり、湾曲を引
き起こす場合がある。この力を石炭の膨張圧という。
にコークス層が、その炭層中心側に軟化溶融層があり、
その内側に石炭層が共存するサンドイッチ状態にある
が、この石炭軟化及びガス発生に起因する力が石炭溶融
層内に内包し、石炭の膨張する力によってコークス層は
壁側に押しつけられる。この押しつける力が強いと、コ
ークス炉の炭化室壁に目地切れを起こしたり、湾曲を引
き起こす場合がある。この力を石炭の膨張圧という。
【0006】一般に、石炭の膨張・収縮現象を膨張性と
いうこともあるが、これに対し石炭の膨張圧は、石炭の
炭種毎の物性として生じるものであり、外部に対し押す
力をいうものである。
いうこともあるが、これに対し石炭の膨張圧は、石炭の
炭種毎の物性として生じるものであり、外部に対し押す
力をいうものである。
【0007】コークス炉炭化室壁に対して損傷を与える
かどうかについては、石炭の種類による特性、装入炭揮
発分等の装入物条件の他に装入炭嵩密度等の操業条件に
より変化するが、この膨張圧により休止せざるをえない
程に壁損傷を受けたコークス炉は何例もあり、炉体管理
上重要な課題である。
かどうかについては、石炭の種類による特性、装入炭揮
発分等の装入物条件の他に装入炭嵩密度等の操業条件に
より変化するが、この膨張圧により休止せざるをえない
程に壁損傷を受けたコークス炉は何例もあり、炉体管理
上重要な課題である。
【0008】省エネルギーと安価劣質原料炭の多量配合
を指向して、コークス炉に装入する前に石炭水分を低減
する乾燥炭装入技術や、水分を0%迄乾燥予熱して装入
する予熱炭装入技術、或いは成型炭配合技術等が多く採
用されているが、いずれの場合においても装入炭嵩密度
は通常法(湿炭水分約8〜10%)に比較し数%〜20
%向上している。
を指向して、コークス炉に装入する前に石炭水分を低減
する乾燥炭装入技術や、水分を0%迄乾燥予熱して装入
する予熱炭装入技術、或いは成型炭配合技術等が多く採
用されているが、いずれの場合においても装入炭嵩密度
は通常法(湿炭水分約8〜10%)に比較し数%〜20
%向上している。
【0009】特に、炭化室下部は装入時の落下加速度及
び上部荷重などにより、嵩密度が高く、又装入孔直下は
特に高嵩密度となり、膨張圧の影響を著しく受けるとい
う問題点がある。
び上部荷重などにより、嵩密度が高く、又装入孔直下は
特に高嵩密度となり、膨張圧の影響を著しく受けるとい
う問題点がある。
【0010】従来、石炭膨張圧を低減する方法として、
特開平05−287277号公報によって以下の方法が
提言されている。装入する際炉幅方向中央部に粘結性の
乏しい炭材を含む配合炭を装入する方法、炉幅方向中央
部に壁側に装入する配合炭より揮発分の高い不活性成分
の多い配合炭を多く装入する方法、炉幅方向中央部に壁
側に装入する配合炭より粘結性の低い配合炭を装入する
方法、又は、粒度の小さい配合炭を多く装入する方法等
がある。
特開平05−287277号公報によって以下の方法が
提言されている。装入する際炉幅方向中央部に粘結性の
乏しい炭材を含む配合炭を装入する方法、炉幅方向中央
部に壁側に装入する配合炭より揮発分の高い不活性成分
の多い配合炭を多く装入する方法、炉幅方向中央部に壁
側に装入する配合炭より粘結性の低い配合炭を装入する
方法、又は、粒度の小さい配合炭を多く装入する方法等
がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コーク
ス炉炭化室は一般的に炉幅方向が400〜600mm、
炉長方向14,000〜18,000mm、炉高方向が
5,000〜8,000mmと薄い箱型をしており、一
方石炭を装入する為の孔は、炭化室上部に4〜5個設置
されているが、その形状は直径400mm前後の円形で
ある。炉高・炉長に対して炉幅方向に関して中央部と壁
側部とに装入炭を明確に分割して装入することは難し
く、仮にできたとしても、その設備費は多大なものとな
る。
ス炉炭化室は一般的に炉幅方向が400〜600mm、
炉長方向14,000〜18,000mm、炉高方向が
5,000〜8,000mmと薄い箱型をしており、一
方石炭を装入する為の孔は、炭化室上部に4〜5個設置
されているが、その形状は直径400mm前後の円形で
ある。炉高・炉長に対して炉幅方向に関して中央部と壁
側部とに装入炭を明確に分割して装入することは難し
く、仮にできたとしても、その設備費は多大なものとな
る。
【0012】乾留中の押圧を緩和する目的で、膨張圧と
の相互関係を考慮して、これを回避する手段として装入
炭揮発分を高めに設定したり、膨張圧の高い石炭の配合
率を低下させる等の手段をとることはできるが、コーク
ス品質への影響や配合炭を限定せざるを得ないことによ
る素材費が高くなるなどの悪影響があった。
の相互関係を考慮して、これを回避する手段として装入
炭揮発分を高めに設定したり、膨張圧の高い石炭の配合
率を低下させる等の手段をとることはできるが、コーク
ス品質への影響や配合炭を限定せざるを得ないことによ
る素材費が高くなるなどの悪影響があった。
【0013】本発明は、室炉式コークス炉の炭化室内下
方向及び装入孔直下における、高嵩密度による膨張圧上
昇の抑制を、コークス品質悪化や原料炭制約をうけない
で達成する技術を提供することを目的とする。
方向及び装入孔直下における、高嵩密度による膨張圧上
昇の抑制を、コークス品質悪化や原料炭制約をうけない
で達成する技術を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)室炉式
コークス炉の炭化室内に石炭装入シュートによって、コ
ークス炉装入孔から原料石炭を装入する際に、コークス
炉装入孔へ導く石炭装入シュート内に、フィーダーまた
は投入管を設け、該フィーダーまたは投入管から難溶融
性物質を供給し、原料石炭に混入して装入し、乾留する
ことを特徴とし、(2)(1)において、フィーダーま
たは投入管から最大粒径が2mm以下、平均粒径が1m
m以下の難溶融性物質を原料炭に混入して石炭室に装入
し、石炭室内の石炭堆積高さを検出し石炭堆積高さの上
昇にともなって、難溶融性物質の混入比率を段階的に減
少させることを特徴とし、(3)(2)において、室式
コークス炉に原料石炭を装入する際に、炭化室高さの2
分の1以下までは難溶融性物質を石炭装入量の1〜10
%の比率で、炭化室高さの2分の1を越える高さの範囲
に前記難溶融性物質を1%未満の比率で混入することを
特徴とする。
コークス炉の炭化室内に石炭装入シュートによって、コ
ークス炉装入孔から原料石炭を装入する際に、コークス
炉装入孔へ導く石炭装入シュート内に、フィーダーまた
は投入管を設け、該フィーダーまたは投入管から難溶融
性物質を供給し、原料石炭に混入して装入し、乾留する
ことを特徴とし、(2)(1)において、フィーダーま
たは投入管から最大粒径が2mm以下、平均粒径が1m
m以下の難溶融性物質を原料炭に混入して石炭室に装入
し、石炭室内の石炭堆積高さを検出し石炭堆積高さの上
昇にともなって、難溶融性物質の混入比率を段階的に減
少させることを特徴とし、(3)(2)において、室式
コークス炉に原料石炭を装入する際に、炭化室高さの2
分の1以下までは難溶融性物質を石炭装入量の1〜10
%の比率で、炭化室高さの2分の1を越える高さの範囲
に前記難溶融性物質を1%未満の比率で混入することを
特徴とする。
【0015】難溶融性物質としては、軟化溶融性を持た
ず流動性の著しく低い非原料炭でも良い。チャーの様な
微細なカーボン粉又はコークス乾式消火設備から出る集
塵粉やコークス輸送用コンベア周辺からの集塵粉等の不
活性化した炭材でも可能である。
ず流動性の著しく低い非原料炭でも良い。チャーの様な
微細なカーボン粉又はコークス乾式消火設備から出る集
塵粉やコークス輸送用コンベア周辺からの集塵粉等の不
活性化した炭材でも可能である。
【0016】
【作用】以下、本発明による難溶融性物添加技術を作用
と共に詳細に説明する。
と共に詳細に説明する。
【0017】石炭の膨張圧は、石炭の特性にもよるが装
入炭嵩密度(例えばTon/m3 )が高い場合は、炉壁
に対する影響は特に大きくなる。コークス炉炭化室内で
は石炭を装入する際の重力効果により、炭化室高さの2
分の1以下の範囲では0.75〜0.85Ton/
m3 、2分の1超の範囲では0.65〜0.75Ton
/m3 、石炭層表面近くでは0.60Ton/m3 前後
という様に上部に行くに従って低い装入炭嵩密度分布が
形成される。
入炭嵩密度(例えばTon/m3 )が高い場合は、炉壁
に対する影響は特に大きくなる。コークス炉炭化室内で
は石炭を装入する際の重力効果により、炭化室高さの2
分の1以下の範囲では0.75〜0.85Ton/
m3 、2分の1超の範囲では0.65〜0.75Ton
/m3 、石炭層表面近くでは0.60Ton/m3 前後
という様に上部に行くに従って低い装入炭嵩密度分布が
形成される。
【0018】又、水平方向分布を見ても装入孔直下の装
入密度は高く、装入孔間では低い分布となる。
入密度は高く、装入孔間では低い分布となる。
【0019】難溶融性物は、石炭がコークス炉内におい
て乾留される約1,000℃迄の温度域において殆ど溶
融せず、コークス化しようとする石炭が溶融状態にあっ
ても溶け合わず、軟化溶融層にあっても共溶しない。し
かも難溶融性物が相変化しないことにより固化する段階
においても軟化溶融した石炭との相溶性が劣り、極めて
微細な粒界又は組織境界部分から微小クラックが入り、
内部応力が緩和されると同時に発生ガスも流出して膨張
圧が石炭のカーボン質部分に集中することがなくコーク
ス炉壁の押力上昇を防ぐことが出来る。
て乾留される約1,000℃迄の温度域において殆ど溶
融せず、コークス化しようとする石炭が溶融状態にあっ
ても溶け合わず、軟化溶融層にあっても共溶しない。し
かも難溶融性物が相変化しないことにより固化する段階
においても軟化溶融した石炭との相溶性が劣り、極めて
微細な粒界又は組織境界部分から微小クラックが入り、
内部応力が緩和されると同時に発生ガスも流出して膨張
圧が石炭のカーボン質部分に集中することがなくコーク
ス炉壁の押力上昇を防ぐことが出来る。
【0020】難溶融性物の添加量は炭化室内に装入され
る石炭量に対して、10%以下が望ましく、製品となる
コークス品質の低下や粉化率のアップ等の弊害を回避し
ようとする場合には5%以下がさらに好ましい。粒度は
細かい程コークス冷間強度などへの影響は少ないが、最
大粒径2mm未満、平均粒径1mm以下が好ましく、最
大粒径が1mm未満がさらに好ましい。
る石炭量に対して、10%以下が望ましく、製品となる
コークス品質の低下や粉化率のアップ等の弊害を回避し
ようとする場合には5%以下がさらに好ましい。粒度は
細かい程コークス冷間強度などへの影響は少ないが、最
大粒径2mm未満、平均粒径1mm以下が好ましく、最
大粒径が1mm未満がさらに好ましい。
【0021】これに対し難溶融性物質を炭化室内の予想
される装入嵩密度分布に対応して炭化室高さの2分の1
以下の下部や装入孔直下に、又は炭化室高さの2分の1
以下の下部と装入孔直下の相乗効果による装入嵩密度分
布に対応して重点的に添加することにより、膨張圧の上
昇を緩和し、同時に炭化室内での膨張圧分布を平滑化す
るものである。
される装入嵩密度分布に対応して炭化室高さの2分の1
以下の下部や装入孔直下に、又は炭化室高さの2分の1
以下の下部と装入孔直下の相乗効果による装入嵩密度分
布に対応して重点的に添加することにより、膨張圧の上
昇を緩和し、同時に炭化室内での膨張圧分布を平滑化す
るものである。
【0022】図1に、石炭装入シュートを介してコーク
ス炉に石炭を装入する図を示す。図2には、炭化室内装
入嵩密度分布に対応して難溶融性物質を添加した濃密度
分布の例を示した。
ス炉に石炭を装入する図を示す。図2には、炭化室内装
入嵩密度分布に対応して難溶融性物質を添加した濃密度
分布の例を示した。
【0023】特に炭化室下部のしかも装入孔直下は装入
嵩密度が高く、この部分には最大粒径2mm以下、平均
粒径1mm以下の難溶融性物質装入量の1〜10%を混
入させるものである。
嵩密度が高く、この部分には最大粒径2mm以下、平均
粒径1mm以下の難溶融性物質装入量の1〜10%を混
入させるものである。
【0024】一方炭化室上部、特に装入孔間は装入嵩密
度が低いので、難溶融性物質量も少く、具体的には1%
未満に抑えることができる。
度が低いので、難溶融性物質量も少く、具体的には1%
未満に抑えることができる。
【0025】まず炭化室下部に装入される石炭に対し、
難溶融性物質を多量に添加し上部にいくに従って混入比
率を下げていくものである。現在工業的石炭装入法には
3つの方法が知られている。
難溶融性物質を多量に添加し上部にいくに従って混入比
率を下げていくものである。現在工業的石炭装入法には
3つの方法が知られている。
【0026】1)チェーンコンベアにより当該窯直上迄
輸送し、バギーシュートを経由してコークス炉に装入す
る方法。
輸送し、バギーシュートを経由してコークス炉に装入す
る方法。
【0027】2)200mmから600mm直径のパイ
プライン内を不活性ガスに同伴されて窯内に装入する方
法。
プライン内を不活性ガスに同伴されて窯内に装入する方
法。
【0028】3)装入車に石炭を秤量受炭し、当該窯に
走行して装入する方法である。
走行して装入する方法である。
【0029】本技術は、1番目と3番目の方法におい
て、コークス炉装入孔に導く石炭装入シュート内に難溶
融性物質を混入する為の管を1本乃至複数本挿入し、石
炭装入中に難溶融性物質を添加混入するものである。
て、コークス炉装入孔に導く石炭装入シュート内に難溶
融性物質を混入する為の管を1本乃至複数本挿入し、石
炭装入中に難溶融性物質を添加混入するものである。
【0030】この難溶融性物質の石炭への添加混入方法
として、石炭装入開始から終了までにかかる時間に応じ
て量を調整する方法、具体的には図3に1例を示す様
に、装入開始直後には混入比率を高くし、時間の経過と
共に徐々に又は段階的に比率を下げていく方法である。
として、石炭装入開始から終了までにかかる時間に応じ
て量を調整する方法、具体的には図3に1例を示す様
に、装入開始直後には混入比率を高くし、時間の経過と
共に徐々に又は段階的に比率を下げていく方法である。
【0031】炭化室内への石炭装入速度に対応して変化
調整する方法は、具体的には装入石炭の炭化室内での堆
積高さを測定し、その堆積高さに応じて添加量を変化さ
せる方法である。制御フローの1例を図4に、添加量変
化の1パターン例を図5に示した。
調整する方法は、具体的には装入石炭の炭化室内での堆
積高さを測定し、その堆積高さに応じて添加量を変化さ
せる方法である。制御フローの1例を図4に、添加量変
化の1パターン例を図5に示した。
【0032】装入される石炭流の中において、装入孔直
下に堆積する中心部には難溶融性物量を多くし、装入孔
間に流れ出ると考えられる石炭流の外周部には配合量を
少なくするものである。外周部つまり装入孔と装入孔の
間に流れ落ちて堆積すると思われる部分に添加する為
に、難溶融性物質の挿入フィーダーは石炭装入シュート
の炉長方向サイドに設け、装入孔直下に堆積する石炭に
添加する為のフィーダーは装入シュート中央迄挿入す
る。その1例を図1に示した。
下に堆積する中心部には難溶融性物量を多くし、装入孔
間に流れ出ると考えられる石炭流の外周部には配合量を
少なくするものである。外周部つまり装入孔と装入孔の
間に流れ落ちて堆積すると思われる部分に添加する為
に、難溶融性物質の挿入フィーダーは石炭装入シュート
の炉長方向サイドに設け、装入孔直下に堆積する石炭に
添加する為のフィーダーは装入シュート中央迄挿入す
る。その1例を図1に示した。
【0033】
実施例1 装入炭嵩密度が通常法(湿炭水分約8〜10%)に比較
し、約15%高い予熱炭装入法での適用事例を述べる。
し、約15%高い予熱炭装入法での適用事例を述べる。
【0034】ここではチェーンコンベアによる装入方法
を示す。約200℃に予熱された石炭を、600T/H
程度の速度のチェーンコンベア能力により当該窯上に輸
送しコークス炉炭化室内に装入する。
を示す。約200℃に予熱された石炭を、600T/H
程度の速度のチェーンコンベア能力により当該窯上に輸
送しコークス炉炭化室内に装入する。
【0035】そこで、表1に示すような粒度分布を持つ
コークス輸送工程での集塵粉を2mmの篩で篩った後に
装入バギー車に搭載した。バギー車の石炭装入シュート
は4本あるが、そのそれぞれのシュート直径600mm
に対し、コークス輸送工程での集塵粉の添加装置として
装入孔間への添加用に直径50mmのシュート2本を炉
長方向両サイドから30mmの深さで挿入し、また装入
孔直下への添加用として直径70mmのシュート1本を
装入孔中心直上に先端が届く様に設けた。コークス輸送
工程での集塵粉用シュートの高さは、コークス炉頂面に
近い程即ちできるだけバギー車石炭装入シュート先端に
近い方が、炭化室内でのコークス輸送工程での集塵粉の
分布制御性は向上するが、特に装入孔直下添加用のシュ
ートは装入孔間への添加用シュートに比べ低い位置に設
けた。
コークス輸送工程での集塵粉を2mmの篩で篩った後に
装入バギー車に搭載した。バギー車の石炭装入シュート
は4本あるが、そのそれぞれのシュート直径600mm
に対し、コークス輸送工程での集塵粉の添加装置として
装入孔間への添加用に直径50mmのシュート2本を炉
長方向両サイドから30mmの深さで挿入し、また装入
孔直下への添加用として直径70mmのシュート1本を
装入孔中心直上に先端が届く様に設けた。コークス輸送
工程での集塵粉用シュートの高さは、コークス炉頂面に
近い程即ちできるだけバギー車石炭装入シュート先端に
近い方が、炭化室内でのコークス輸送工程での集塵粉の
分布制御性は向上するが、特に装入孔直下添加用のシュ
ートは装入孔間への添加用シュートに比べ低い位置に設
けた。
【0036】
【表1】
【0037】コークス炉1炭化室に対して石炭を装入す
る為に要する時間は約3分である。この装入中に装入シ
ュートから難溶融性物質を添加するが、実施例1として
石炭の装入開始からの経過時間に対応した難溶融性物質
添加方法を示す。難溶融性物質の石炭への添加比率のパ
ターンを図3に示した。最初の1分半で炭化室下部に装
入されることから、炭化室下部(中段以下レベル)に堆
積する間、配合炭に対して約2%添加し、1.5分経過
し炭化室上部に堆積する装入炭に対しては0.5%に比
率を下げて添加した。その後徐々に添加比率を下げ頂部
では0.1%に減じて装入した。特に、装入孔直下の装
入嵩密度が、装入孔間に比較して高いことから、石炭装
入時装入孔直下に粉コークスが多く混入できる様に、シ
ュート中央部を中心に不活性炭材を添加した。
る為に要する時間は約3分である。この装入中に装入シ
ュートから難溶融性物質を添加するが、実施例1として
石炭の装入開始からの経過時間に対応した難溶融性物質
添加方法を示す。難溶融性物質の石炭への添加比率のパ
ターンを図3に示した。最初の1分半で炭化室下部に装
入されることから、炭化室下部(中段以下レベル)に堆
積する間、配合炭に対して約2%添加し、1.5分経過
し炭化室上部に堆積する装入炭に対しては0.5%に比
率を下げて添加した。その後徐々に添加比率を下げ頂部
では0.1%に減じて装入した。特に、装入孔直下の装
入嵩密度が、装入孔間に比較して高いことから、石炭装
入時装入孔直下に粉コークスが多く混入できる様に、シ
ュート中央部を中心に不活性炭材を添加した。
【0038】添加量の調整方法は、図4に示した装置構
成によって行った。即ち、石炭装入シュート9に対して
難溶融性物質装入フィーダー6が図1に示した様にシュ
ート1本につき3本設置され、その1本はシュート中心
に添加する為のフィーダーであり、他の2本は炉長方向
の装入孔端部から添加する為のフィーダーである。この
場合は4孔の装入孔から石炭を装入したが、そのそれぞ
れの石炭装入シュートに、装入した石炭12の高さを検
知する炭化室内石炭堆積高さ検知センサー13と堆積高
さ/添加量制御コントローラー14が設置されている。
堆積高さ/添加量制御コントローラー14は装入時間に
対応して添加量を調整する場合には、その調整パターン
を設定でき、このコントローラーの指示に従って難溶融
性物質供給フィーダー2が作動する。難溶融性物質供給
フィーダー2の上部には、難溶融性物質の供給ホッパー
3が設置されている。装入時間に対応してあらかじめ添
加パターンを添加量制御コントローラー14に設定して
おき、装入開始とともに難溶融性物質供給フィーダー2
が起動し、パターンに従った量を石炭流に対して添加す
る。
成によって行った。即ち、石炭装入シュート9に対して
難溶融性物質装入フィーダー6が図1に示した様にシュ
ート1本につき3本設置され、その1本はシュート中心
に添加する為のフィーダーであり、他の2本は炉長方向
の装入孔端部から添加する為のフィーダーである。この
場合は4孔の装入孔から石炭を装入したが、そのそれぞ
れの石炭装入シュートに、装入した石炭12の高さを検
知する炭化室内石炭堆積高さ検知センサー13と堆積高
さ/添加量制御コントローラー14が設置されている。
堆積高さ/添加量制御コントローラー14は装入時間に
対応して添加量を調整する場合には、その調整パターン
を設定でき、このコントローラーの指示に従って難溶融
性物質供給フィーダー2が作動する。難溶融性物質供給
フィーダー2の上部には、難溶融性物質の供給ホッパー
3が設置されている。装入時間に対応してあらかじめ添
加パターンを添加量制御コントローラー14に設定して
おき、装入開始とともに難溶融性物質供給フィーダー2
が起動し、パターンに従った量を石炭流に対して添加す
る。
【0039】実施例2 実施例2として、装入した石炭の炭化室内での堆積高さ
に対応して難溶融性物質添加量の制御を行った。この場
合は、装入シュートに設置された炭化室内石炭堆積高さ
検知センサー13のデータに基づき、高さに対応して難
溶融性物質添加量を調整した。そのパターンを図5に示
した。装入初期から炭化室内4分の1程度の高さに充填
されるまでは3%の比率で難溶融性物質を添加し、その
後2%に下げて2分の1の高さ迄装入した。次に目標装
入高さの4分の3に至るまで0.9%の比率で添加し、
その後徐々に比率を下げ0.3%程度で添加した後装入
終了時には0%にした。この時の機器の構成は図4に示
したものと同じ構成である。
に対応して難溶融性物質添加量の制御を行った。この場
合は、装入シュートに設置された炭化室内石炭堆積高さ
検知センサー13のデータに基づき、高さに対応して難
溶融性物質添加量を調整した。そのパターンを図5に示
した。装入初期から炭化室内4分の1程度の高さに充填
されるまでは3%の比率で難溶融性物質を添加し、その
後2%に下げて2分の1の高さ迄装入した。次に目標装
入高さの4分の3に至るまで0.9%の比率で添加し、
その後徐々に比率を下げ0.3%程度で添加した後装入
終了時には0%にした。この時の機器の構成は図4に示
したものと同じ構成である。
【0040】実施例1では石炭量約30Ton/窯に対
して、約0.5Tの−1mm以下のコークス輸送工程で
の集塵粉を添加した。実施例2では、30Tonの石炭
に対し約5Tonのコークス輸送工程での集塵粉を添加
した。いずれの場合もコークス品質には影響を与えず、
且つ石炭膨張圧ピークは解消し分布は大幅に平滑化さ
れ、コークス炉壁への膨張圧も著しく軽減した。
して、約0.5Tの−1mm以下のコークス輸送工程で
の集塵粉を添加した。実施例2では、30Tonの石炭
に対し約5Tonのコークス輸送工程での集塵粉を添加
した。いずれの場合もコークス品質には影響を与えず、
且つ石炭膨張圧ピークは解消し分布は大幅に平滑化さ
れ、コークス炉壁への膨張圧も著しく軽減した。
【0041】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によって装入
炭膨張圧発生ピーク値は大幅に低下し、コークス炉壁へ
の押力の上昇を大幅に抑制することができ、コークス品
質に影響を与えることなく原料炭制約も生まずに操業す
ることができるようになった。工業上優れた効果を奏す
るものである。
炭膨張圧発生ピーク値は大幅に低下し、コークス炉壁へ
の押力の上昇を大幅に抑制することができ、コークス品
質に影響を与えることなく原料炭制約も生まずに操業す
ることができるようになった。工業上優れた効果を奏す
るものである。
【図1】石炭装入シュートに難溶融性物質添加用フィー
ダーを設置した図。
ダーを設置した図。
【図2】炭化室内に難溶融性物質を添加した時の難溶融
性物質濃度分布例を示す図。
性物質濃度分布例を示す図。
【図3】石炭装入中の経過時間と難溶融性物質の添加比
率調整パターン例を示す図。
率調整パターン例を示す図。
【図4】炭化室内の石炭堆積高さによって難溶融性物質
添加率制御フロー図。
添加率制御フロー図。
【図5】炭化室内への石炭堆積高さと難溶融性物質添加
比率調整パターン例。
比率調整パターン例。
【符号の説明】 1…難溶融性物質供給ホッパー 2…難溶融性物
質供給フィーダー 3…難溶融性物質供給ホッパー 4…コークス炉
の石炭装入孔 5…石炭 6…難溶融性物
質装入フィーダー 7…コークス炉炉頂部煉瓦 8…炭化室 9…石炭装入シュート 10…炭化室 11…上昇管 12…石炭層 13…炭化室内石炭堆積高さ検知センサー 14…堆積高さ/添加量制御コントローラー
質供給フィーダー 3…難溶融性物質供給ホッパー 4…コークス炉
の石炭装入孔 5…石炭 6…難溶融性物
質装入フィーダー 7…コークス炉炉頂部煉瓦 8…炭化室 9…石炭装入シュート 10…炭化室 11…上昇管 12…石炭層 13…炭化室内石炭堆積高さ検知センサー 14…堆積高さ/添加量制御コントローラー
Claims (3)
- 【請求項1】 室炉式コークス炉の炭化室内に石炭装入
シュートによって、コークス炉装入孔から原料石炭を装
入する際に、コークス炉装入孔へ導く石炭装入シュート
内に、フィーダーまたは投入管を設け、該フィーダーま
たは投入管から難溶融性物質を供給し、原料石炭に混入
して装入し、乾留することを特徴とするコークス炉の操
業方法。 - 【請求項2】 フィーダーまたは投入管から最大粒径が
2mm以下、平均粒径が1mm以下の難溶融性物質を原
料炭に混入して石炭室に装入し、石炭室内の石炭堆積高
さを検出し石炭堆積高さの上昇にともなって、難溶融性
物質の混入比率を段階的に減少させることを特徴とする
請求項1記載のコークス炉の操業方法。 - 【請求項3】 室式コークス炉に原料石炭を装入する際
に、炭化室高さの2分の1以下までは難溶融性物質を石
炭装入量の1〜10%の比率で、炭化室高さの2分の1
を越える高さの範囲に前記難溶融性物質を1%未満の比
率で混入することを特徴とする請求項2記載のコークス
炉の操業方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6254894A JPH07268350A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | コークス炉の操業方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6254894A JPH07268350A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | コークス炉の操業方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07268350A true JPH07268350A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13203414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6254894A Withdrawn JPH07268350A (ja) | 1994-03-31 | 1994-03-31 | コークス炉の操業方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07268350A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101311017B1 (ko) * | 2011-07-28 | 2013-10-14 | 현대제철 주식회사 | 원료탄 배합방법 |
-
1994
- 1994-03-31 JP JP6254894A patent/JPH07268350A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101311017B1 (ko) * | 2011-07-28 | 2013-10-14 | 현대제철 주식회사 | 원료탄 배합방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |