JPH07267939A - 光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン誘導体とその用途 - Google Patents

光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン誘導体とその用途

Info

Publication number
JPH07267939A
JPH07267939A JP1897295A JP1897295A JPH07267939A JP H07267939 A JPH07267939 A JP H07267939A JP 1897295 A JP1897295 A JP 1897295A JP 1897295 A JP1897295 A JP 1897295A JP H07267939 A JPH07267939 A JP H07267939A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
neopentyl
benzoxazepine
chloro
tetrahydro
oxo
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP1897295A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidefumi Yukimasa
秀文 行正
Ryuichi Tozawa
隆一 兎澤
Masaki Kori
郡  正城
Kazuaki Kitano
一昭 北野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP1897295A priority Critical patent/JPH07267939A/ja
Publication of JPH07267939A publication Critical patent/JPH07267939A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】スクアレン合成酵素阻害作用物質およびその製
剤の提供。 【構成】式(I) 〔式中Rは低級アルキル基を、Xは水素または金属イ
オンを、環Aはハロゲンで置換されたフェニル基を、環
Bは低級アルコキシで置換されたフェニル基を示す〕で
表わされる光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン−2
−オン誘導体又はその塩、それらの製造法及び当該化合
物又はその塩を有効成分として含有するスクアレン合成
酵素阻害剤。 【効果】式(I)の化合物はスクアレン合成酵素を阻害
することにより血中コレステロール値を低下させるの
で、虚血性心疾患や冠動脈硬化症の予防・治療に有用で
ある。又スクアレン合成酵素を阻害することにより真菌
の生育も阻害する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学活性な4,1−ベ
ンゾオキサゼピン−2−オン誘導体又はその塩、及びこ
れらを有効成分として含有するスクアレン合成酵素阻害
剤または抗真菌剤に関する。
【0002】
【従来の技術】高コレステロール血症は、高血圧、喫煙
とともに虚血性心疾患の三大危険因子として知られてお
り、血中コレステロール値の適切なコントロールは、こ
の虚血性心疾患の予防又は治療の他に、冠動脈硬化症の
予防又は治療に極めて重要である。血中コレステロール
値を低下させる薬剤としては、コレスチラミン(Choles
tyramine)、コレスチポール(Colestipol)等の胆汁酸
を捕捉してその吸収を阻害するもの(例えば米国特許第
4027009号に開示)、メリナミド(Melinamide)
(フランス特許第1476569号に開示)等のアシル
コエンザイムAコレステロールアシル転移酵素(ACA
T)を阻害してコレステロールの腸管吸収を抑制するも
の等の他、コレステロールの生合成を抑制する薬剤が注
目されている。コレステロール生合成抑制薬剤として、
特に3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリルコエンザイ
ムA(HMG−CoA)還元酵素を阻害するロバスタチ
ン(Lovastatin)(米国特許第4231938号に開
示)、シンバスタチン(Simvastatin)(米国特許第4
444784号に開示)、プラバスタチン(Pravastati
n)(米国特許第4346227号に開示)等が医薬に
供されている。しかし、HMG−CoA還元酵素を阻害
するとコレステロールの生合成以外に、ユビキノン、ド
リコールやヘムAの様な、その他の生体に必要な成分の
生合成も阻害されるため、それらに起因する副作用が懸
念されている。スクアレン合成酵素は、新たなコレステ
ロール生合成経路の必須段階に関与する酵素である。こ
の酵素は、2分子のファルネシルピロリン酸の還元二量
化を触媒してスクアレンを形成する酵素である。
【0003】一方、スクアレン合成酵素を阻害すること
によるコレステロールの生合成阻害が期待される化合物
としては、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミスト
リー,第51(10)巻,第1869〜1871頁,1988年(Journa
l of Medicinal Chemistry,Vol.51, No.10, 1869〜1871
(1988))、特開平1−213288号公報、特開平2
−101088号公報、特開平2−235820号公
報、特開平2−235821号公報、特開平3−202
26号公報、特開平3−68591号公報、特開平3−
148288号公報及び米国特許第5,019,390
号、米国特許第5,135,935号、WO921557
9号、特開平6−9668号、WO9318039号、
WO9318040号に開示されている。また、抗真菌
剤としては、現在まで種々の化合物が知られているが、
スクアレン合成を阻害することによって、抗真菌作用を
示す化合物としては、特開平4−279589号、EP
475706号、EP494622号、EP50352
0号に記載されている。4,1−ベンゾオキサゼピン誘
導体のうち、2位にケトン基の置換した4,1−ベンゾ
オキサゼピン−2−オン誘導体において、3位の1つの
水素原子が他の置換基に置きかわった誘導体が、特開昭
57−35576号公報及びケミカル・ファーム・ブ
ル,第34巻,第140頁(1986)(Chem. Pharm. Bull., 3
4, 140(1986))に開示されている。また、EP5
67026号公報には、4,1−ベンゾオキサゼピン−
2−オン誘導体が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ユビキノン、ドリコー
ル、ヘムA等は、コレステロール生合成経路上のファル
ネシルピロリン酸から生合成されることが知られてお
り、従ってこれらの欠損による副作用をなくするために
は、コレステロール生合成経路において、ファルネシル
ピロリン酸以降の酵素系、ことにスクアレン合成酵素を
阻害することが望ましい。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記事情
に鑑み鋭意研究を重ねた結果、光学活性な4,1−ベン
ゾオキサゼピン−2−オン誘導体が優れたスクアレン合
成酵素阻害作用を有することを見い出し、本発明を完成
するに至った。すなわち、本発明は、(1)式(I)
【化5】 〔式中、R1は低級アルキル基を、Xは水素または金属
イオンを、環Aはハロゲンで置換されたフェニル基を、
環Bは低級アルコキシ基で置換されたフェニル基を示
す〕で表わされる光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−2−オン誘導体又はその塩、(2)式(I)で表わ
される光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オ
ン誘導体又はその塩を有効成分として含有してなるスク
アレン合成酵素阻害剤、(3)式(I)で表わされる光
学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オン誘導体
又はその塩を有効成分として含有してなる抗真菌剤、
(4)式(II)
【化6】 〔式中、R1は低級アルキル基を、環Aはハロゲンで置
換されたフェニル基を、環Bは低級アルコキシ基で置換
されたフェニル基を示す〕で表される化合物を光学分割
し、必要により得られた化合物とアルカリ金属水酸化物
とをアルコール性溶媒に溶解させることを特徴とする上
記(1)記載の光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン
−2−オン誘導体又はその塩の製造法、および(5)式
(II)で表される化合物を光学活性なアミンと反応させ
ることを特徴とする上記(4)記載の製造法である。更
に本発明は、式(I)で表わされる新規化合物の製造法
を提供するものである。本発明の式(I)においては、
7員環の面に対して、3位と5位の置換基が逆方向を向
いているトランスを示し、(R)はR−配置を示す。
【0006】上記式(I)において、R1で示される低級
アルキル基としては、メチル,エチル,プロピル,イソ
プロピル,ブチル,イソブチル,sec−ブチル,tert−
ブチル,ペンチル,イソペンチル,ネオペンチル,tert
−ペンチル,1−エチルプロピル,ヘキシル,1,1−
ジメチルブチル,2,2−ジメチルブチル,3,3−ジ
メチルブチル,2−エチルブチル,1−エチルプロピル
などの炭素数1〜7個の直鎖状または分枝状のC1-7
ルキルが挙げられるが、なかでも炭素数4〜5個のC
4-5アルキルが好ましく、さらに好ましくはイソブチ
ル,ネオペンチルである。Xで示される金属イオンとし
ては、ナトリウムイオン,カリウムイオン,カルシウム
イオン,アルミニウムイオンなどが挙げられるが、なか
でもナトリウムイオン,カリウムイオンが好ましい。環
Aで示されるハロゲンで置換されたフェニル基における
ハロゲンとしては、フッ素,塩素,臭素,ヨウ素などが
挙げられるが、なかでも塩素が好ましい。環Bで示され
る低級アルコキシ基で置換されたフェニル基における低
級アルコキシ基としては、メトキシ,エトキシ,プロポ
キシ,イソプロポキシ,ブトキシ,イソブトキシ,sec
−ブトキシ,tert−ブトキシ,ペンチルオキシ,イソペ
ンチルオキシ,ネオペンチルオキシ,ヘキシルオキシな
どの炭素数1〜6個の直鎖状または分枝状のC1-6アル
コキシが挙げられるが、なかでもC1-4アルコキシが好
ましく、さらに好ましくはメトキシ,エトキシである。
本発明の化合物としては、例えば、次のようなものが挙
げられる。(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3
−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキ
ソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオ
キサゼピン−3−酢酸またはそのナトリウム塩、(3
R,5S)−7−クロロ−5−(2,4−ジメトキシフ
ェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−
3−酢酸またはそのナトリウム塩、(3R,5S)−7
−クロロ−5−(4−エトキシ−2−メトキシフェニ
ル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5
−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢
酸またはそのナトリウム塩など。式(I)の化合物のう
ち、式(Ia)
【化7】 〔式中、R1,環A,環Bは前記と同意義〕で表わされ
る化合物は、式(II)
【化8】 〔式中、記号は前記と同意義〕で表される化合物を光学
分割することによって製造することができる。式(II)
で表される化合物は、EP567026号に記載された
以下の方法によって製造することができる。なお、原料
となる2−アミノベンゾフェノンは、D.A.Walsh,シ
ンセシス(Synthesis.)677,1980年に記載の方
法、または該文献に引用された方法、またはそれに準じ
る方法で合成することができる。
【化9】 〔式中、R2は炭素数1〜8個のアルキル基又はアラル
キル基を示し、他の記号は前記と同意義〕。
【0007】式(III)から式(IV)又は式(VIII)か
ら式(VI)への反応は、それ自体公知のアシル化反応を
利用して行うことができる。例えば本発明においてアシ
ル化反応は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系
溶媒、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭
化水素系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホ
キシド等の溶媒中、必要により水及び塩基(例えば、4
−ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、トリエ
チレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン等の有
機塩基や、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等の無機塩基、水素化ナトリウム、
水素化カリウム)等の存在下に行なうことができる。式
(III)または(VIII)で表わされる化合物1モルに対
して、塩化フマル酸モノアルキルエステルまたはアラル
キルエステルは通常1〜10モル量、好ましくは1〜3
モル量程度用いられる。また反応時間は、通常約1〜4
8時間、好ましくは5〜10時間程度である。反応温度
は−50〜100℃、好ましくは0〜50℃程度であ
る。式(III)から式(VII)又は式(V)から式(VI)
への反応は、プロトン性溶媒(例えば、メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール等)、もしくは非
プロトン性溶媒(例えば、エチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン等)の溶媒中、金属水素錯化合物
(例えば、水素化アルミニウムリチウム、水素化アルミ
ニウムナトリウム、水素化トリエトキシアルミニウムナ
トリウム、水素化ホウ素ナトリウム等)で処理すること
により製造することができる。このような金属水素錯化
合物は、式(III)または式(V)で示される化合物1モ
ルに対し、通常0.3〜5モル当量、好ましくは0.5
〜2モル当量用いる。反応温度は−20〜100℃、好
ましくは20〜50℃の温度である。
【0008】式(VII)から式(VIII)又は式(IV)か
ら式(V)への反応は、例えばジエチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベン
ゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶
媒、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノー
ル等のアルコール系溶媒、アセトン、ジメチルホルムア
ミド溶媒中、必要により塩基(例えば、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等)の存在下、
式(VII)、式(IV)で示される化合物とハロゲン化ア
ルキル(例えば、塩化ネオペンチル、臭化ネオペンチ
ル、ヨウ化ネオペンチル、塩化イソブチル、臭化イソブ
チル、ヨウ化イソブチル等)とを反応させることにより
製造することができる。式(VII)または式(IV)で表
わされる化合物1モルに対して、ハロゲン化アルキル
は、通常1〜10モル量、好ましくは1〜2モル量程度
用いる。反応温度は0〜100℃、好ましくは20〜5
0℃程度である。反応時間は通常1〜24時間、好まし
くは3〜10時間程度である。また式(VII)から式(V
III)への反応は、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トル
エン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶媒、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアル
コール系溶媒中、式(VII)で示される化合物とトリメ
チルアセトアルデヒド、イソブチルアルデヒドとの間で
接触還元法や、水素化ホウ素ナトリウムやシアノ水素化
ホウ素ナトリウムを用いて還元アミノ化することによっ
ても製造することができる。式(VII)で示される化合
物1モルに対し、アルデヒドは通常1〜10モル量、好
ましくは1〜2モル量、還元剤は0.3〜5モル量、好
ましくは0.5〜1モル量用いる。反応温度は0〜10
0℃、好ましくは10〜30℃である。反応時間は通常
1〜24時間、好ましくは3〜10時間程度である。
【0009】式(VI)から式(IX)の反応は、例えば、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等
のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘ
プタン等の炭化水素系溶媒、メタノール、エタノール、
プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、アセ
トン、ジメチルホルムアミド等の溶媒中、必要により塩
基(例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム、水
素化カリウム等)の存在下に行なうことができる。式
(VI)で表わされる化合物1モルに対して、これら塩基
は通常1〜5モル、好ましくは1〜2モル程度用いる。
反応温度は通常−20〜200℃、好ましくは20〜1
00℃である。反応時間は通常1〜20時間、好ましく
は2〜5時間である。式(IX)から式(II)の反応は、
例えば、式(IX)で示される化合物を酸又は塩基で処理
することにより製造することができる。すなわち式(I
X)で表わされる化合物を、鉱酸(例えば、硝酸、塩
酸、臭化水素酸、ヨウ素酸、硫酸等)又はアルカリ金属
水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化バリウム、水酸化リチウム等)の水溶液中、
0〜150℃、好ましくは20〜50℃で行なうことが
できる。酸及び塩基の強さとしては、1〜10規定前後
がよく、好ましくは4〜10規定である。反応時間は、
反応温度にもよるが、通常1〜24時間、好ましくは2
〜10時間程度である。
【0010】式(II)で示された化合物を光学分割する
方法としては、例えば、 式(II)で示される化合物と、
光学活性なアミン、例えば、カルボン酸が炭素数1〜8
のアルキル又はアラルキル基でエステル化されたアミノ
酸(例えばアラニン、バリン、ロイシン、イソロイシ
ン、セリン、スレオニン、リジン、フェニルアラニン、
チロシン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン
酸、グルタミン酸、メチオニン等)とを反応させアミド
結合を生成させた後、蒸留、再結晶、カラムクロマトグ
ラフィー等を用い光学異性体を分離精製し、その後、ア
ミド結合を再度切断することによって、目的物(Ia)
を製造することができる。アミド結合を生成するには、
式(II)で示される化合物と、エステル化されたアミノ
酸とを、溶媒中必要であれば塩基存在下、縮合剤を用い
ることにより製造することができる。用いる溶媒として
は、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化
水素系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロ
ホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、エチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶
媒、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等が挙げら
れる。塩基としては、トリエチルアミン、4−ジメチル
アミノピリジン、トリエチレンジアミン、テトラメチル
エチレンジアミン等が用いられる。縮合剤としては、ペ
プチド合成に用いられる縮合剤が挙げられ、例えばジシ
クロヘキシルカルボジイミド、シアノりん酸ジエチル、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド等が挙げられる。式(II)で示される化合物
1モルに対し、エステル化されたアミノ酸は0.5〜2
モル当量、好ましくは1〜1.2モル当量用い、縮合剤
は0.5〜5モル当量、好ましくは1〜2モル当量用い
る。反応温度は0〜100℃、好ましくは20〜50
℃、反応時間は0.5〜24時間、好ましくは1〜5時
間程度である。
【0011】アミド結合を切断する方法としては、水、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等
の溶媒中、アルカリ金属水酸化物(例えば、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチ
ウム等)や、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウムの存在下、又は鉱酸(例
えば、硝酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ酸、硫酸等)の存
在下10〜150℃、好ましくは10〜50℃で行なう
ことができる。反応時間は反応温度にもよるが、通常1
〜24時間、好ましくは2〜10時間程度である。ま
た、式(II)で表される化合物は、光学活性なアミン
(例、キニーネ,シンコニジン,ブルシン,デヒドロア
ビエチルアミン,ニコチンなど)と塩を形成した後、分
別結晶することにより、目的物(Ia)を製造することが
できる。また、式(Ia)で表される化合物は、式(VI
I)または式(VIII)で示される化合物を光学分割して
から製造することもできる。
【0012】式(I)の化合物のうち、式(Ib)
【化10】 〔式中、X′は金属イオンを示し、他は前記と同意義〕
で表わされる化合物は、式(Ia)で示される化合物
と、等モルのアルカリ金属水酸化物(例、水酸化ナトリ
ウム,水酸化カリウムなど)とをメタノール、エタノー
ル、プロパノール、ブタノール等のアルコール性溶媒に
溶解させることにより製造することができる。本発明の
一般式(I)で表わされる化合物は、スクアレン合成酵
素阻害作用を有するが、本発明で使用される化合物の中
には、コレステロール生合成経路の他の酵素をも抑制す
るものもある。いずれにしても本発明の一般式(I)で
表わされる化合物は、コレステロール生合成を抑制する
ので、哺乳動物(例、マウス、ラット、ウサギ、犬、ネ
コ、牛、豚、ヒト等)の高コレステロール血症や冠動脈
硬化症の予防又は治療に有用である。かかる化合物を人
に投与する場合、投与方法は経口的、非経口的いずれの
ルートによってもよい。経口投与のための組成物として
は、固体又は液体の剤形、具体的には錠剤(糖衣錠、フ
ィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、
カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、シロップ剤、
乳剤、懸濁剤等が挙げられる。かかる組成物は自体公知
の方法によって製造でき、製剤分野において通常用いら
れる担体もしくは賦形剤を含有するものである。例え
ば、錠剤用の担体もしくは賦形剤としては、乳糖、でん
ぷん、蔗糖、ステアリン酸マグネシウム等が挙げられ
る。
【0013】非経口投与のための組成物としては、例え
ば、注射剤、坐剤等が挙げられ、注射剤は皮下注射剤、
皮内注射剤、筋肉注射剤等の剤形を包含する。かかる注
射剤はそれ自体公知の方法、すなわち本発明の化合物を
通常注射剤に用いられる無菌の水性もしくは油性液に懸
濁又は乳化することによって調製される。注射用の水性
液としては生理食塩水、等張液等が挙げられ、必要によ
り適当な懸濁化剤、例えばカルボキシメチルセルロース
ナトリウム、非イオン性界面活性剤等と併用してもよ
い。油性液としてはゴマ油、大豆油等が挙げられ、溶解
補助剤としては安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール
等を併用してもよい。調製された注射液は通常適当なア
ンプルに充填される。一般式(I)で表わされる化合物
又はその塩は、低毒性で安全に使用することができ、そ
の1日の投与量は患者の状態や体重、化合物の種類、投
与経路等によって異なるが、例えば、高コレステロール
血症治療剤として使用する場合、成人1日当たりの投与
量は、経口投与の場合、約1〜500mg、好ましくは約
10〜200mgであり、非経口投与(例、注射剤,坐剤
など)の場合、約0.1〜100mg,好ましくは1〜
20mgであり、この範囲では何ら毒性は見られない。
さらに、一般式(I)で表される化合物は、ブロスまた
は寒天希釈法によって決定されるように広範囲の抗菌活
性を示す。一般式(I)で表される化合物は、真菌治療
の目的で哺乳動物(例,ヒトなど)に投与される場合、
成人1日あたりの有効な投与量は、経口投与の場合、約
0.1〜100mg、好ましくは約1〜50mgであ
り、非経口投与(例、注射剤,坐剤など)の場合、約
0.1〜100mg,好ましくは1〜50mgである。
また、真菌感染を治療する目的で使用する場合、単位投
与量として一般に2〜5mg/kgを使用すればよい。
【0014】
【実施例】以下実施例、製剤例、試験例を示して、本発
明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定さ
れないことはいうまでもない。 実施例1 (3S,5R)−7−クロロ−5−(2−メトキシフェ
ニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,
5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−
酢酸(I)および(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−酢酸(II) (1)N−[(3S,5R)−7−クロロ−5−(2−
メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
ゼピン−3−アセチル]−L−アラニン tert−ブ
チルエステルおよびN−[(3R,5S)−7−クロロ
−5−(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン
tert−ブチルエステル トランス−7−クロロ−5−(2−メトキシフェニル)
−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テ
トラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸
(3.0g)とL−アラニン tert−ブチルエステ
ル 塩酸塩(1.51g)のジメチルホルムアミド(2
0ml)溶液を0°Cに冷却し、シアノりん酸ジエチル
(1.43g)とトリエチルアミン(2.42ml)を
加えた。30分間室温で撹拌したのち、反応液を水で希
釈し、酢酸エチルエステル(50ml)で抽出した。抽
出液を1規定塩酸(20ml×2)、飽和炭酸水素ナト
リウム水溶液(20ml×2)で洗浄したのち、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除き、残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグライフィー(展開溶媒:ヘキサ
ン、酢酸エチルエステル=3:1−1:1)で分離精製
し、第1留分としてN−[(3S,5R)−7−クロロ
−5−(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン
tert−ブチルエステル、無色結晶1.55g(融点
94−97°C)を得た。 元素分析値 C3039ClN26として 計算値 C,64.55;H,7.03;N,5.01 実験値 C,64.05;H,7.27;N,4.72 第2留分としてN−[(3R,5S)−7−クロロ−5
−(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−
オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベン
ゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン te
rt−ブチルエステル、油状化合物1.8gを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.93(9H,s),
1.35(3H,d,J=7.0Hz),1.45(9
H,s),2.69(1H,dd,J=14.6,5.
7Hz),2.87(1H,dd,J=14.4,7.
2Hz),3.34(1H,d,J=14.0Hz),
3.62(3H,s),4.3−4.5(2H,m),
4.49(1H,d,J=14.0Hz),6.27
(1H,s),6.3−6.4(1H,brd),6.
6−6.7(1H,m),6.8−7.7(6H,m)
【0015】(2)N−[(3S,5R)−7−クロロ
−5−(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン (1)で得たN−[(3S,5R)−7−クロロ−5−
(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン ter
t−ブチルエステル(1.4g)を4規定塩化水素のジ
オキサン溶液(20ml)に溶かし、室温で5時間撹拌
した。反応液を水(50ml)で希釈し、酢酸エチルエ
ステル(50ml)で抽出した。抽出液を水洗し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去することによ
り非結晶性固体N−[(3S,5R)−7−クロロ−5
−(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−
オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベン
ゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン(1.
20g)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.93(9H,s),
1.44(3H,d,J=7.2Hz),2.71(1
H,dd,J=14.4, 5.5Hz),2.93
(1H,dd,J=14.4, 7.6Hz),3.3
5(1H,d,J=13.9Hz),3.63(3H,
s),4.3−4.4(1H,m),4.4−4.6
(2H,m),6.27(1H,s),6.63(1
H,d,J=1.9Hz),6.71(1H,brd,
J=6.8Hz),6.8−7.7(6H,m) 元素分析値 C2631ClN26として 計算値 C,62.09;H,6.21;N,5.57 実験値 C,62.38;H,6.51;N,5.34
【0016】(3)N−[(3R,5S)−7−クロロ
−5−(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン (1)で得たN−[(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン ter
t−ブチルエステル(1.8g)を(2)と同様な操作
により非結晶性固体N−[(3R,5S)−7−クロロ
−5−(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン
(1.35g)を得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.93(9H,s),
1.43(3H,d,J=7.2Hz),2.73(1
H,dd,J=14.6, 5.8Hz),2.89
(1H,dd,J=14.6,5.8Hz),3.35
(1H,d,J=14.0Hz),3.63(3H,
s),4.38(1H,t,J=7.4Hz),4.4
5−4.6(2H,m),6.28(1H,s),6.
55(1H,brd,J=6.8Hz),6.64(1
H,d,J=2.0Hz),6.8−7.7(6H,
m) 元素分析値 C2631ClN26として 計算値 C,62.09;H,6.21;N,5.57 実験値 C,61.96;H,6.23;N,5.38
【0017】(4)(3S,5R)−7−クロロ−5−
(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−酢酸(I) (2)で得たN−[(3S,5R)−7−クロロ−5−
(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン(1.0
g)のメタノール(10ml)溶液に濃塩酸(10m
l)を加え、24時間加熱還流させた。反応液を水で希
釈し、酢酸エチルエステル(50ml)で抽出した。
抽出液を水洗後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒
を留去した。 残留物のジメチルホルムアミド(20m
l)溶液に、ヨウ化メチル(0.19ml)、炭酸カリ
ウム(0.55g)を加え、室温で1時間撹拌した。反
応液を水で希釈し、酢酸エチルエステル(50ml)で
抽出した。抽出液を1規定塩酸(20ml×2)、飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液(20ml×2)で洗浄した
のち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除き、
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒、ヘキサン:酢酸エチルエステル=3:1で分離精製
し、(3S,5R)−7−クロロ−5−(2−メトキシ
フェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−
3−酢酸メチルエステル(0.51g)を得た。これを
水(10ml)とメタノール(10ml)の混合溶媒に
溶かし、炭酸カリウム(0.32g)を加え2.5時間
加熱還流した。反応液を1規定塩酸(20ml)で酸性
にし、酢酸エチルエステル(50ml)で抽出し、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除き、残留物をシ
リカゲルカラムクロマトグライフィー(展開溶媒、ヘキ
サン:酢酸エチルエステル=2:1−ジクロロメタン:
メタノール=2:1)で分離精製し無色結晶の(3S,
5R)−7−クロロ−5−(2−メトキシフェニル)−
1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テト
ラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸0.
46g(融点、179−183°C)を得た。 [α]D 2 5 +248.7°(c=0.45,MeO
H) 元素分析値 C2326ClNO5・H2Oとして 計算値 C,61.40;H,6.27;N,3.11 実験値 C,61.12;H,5.99;N,3.28
【0018】(5)(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−酢酸(II) (3)で得たN−[(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン(1.0
g)を(4)と同様な操作により無色結晶の(3R,5
S)−7−クロロ−5−(2−メトキシフェニル)−1
−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラ
ヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸0.3
2g(融点、176−180°C)を得た。 [α]D 2 5 −246.2°(c=0.42,MeO
H) 元素分析値 C2326ClNO5・1.5H2Oとして 計算値 C,60.19;H,6.37;N,3.05 実験値 C,60.05;H,5.88;N,3.22
【0019】実施例2 (3S,5R)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキ
シフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸(I)および(3R,5S)−7−クロロ
−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペン
チル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸(II) トランス−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキシフェ
ニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,
5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−
酢酸を用い、実施例1と同様にして合成した。
【0020】(1)N−[(3S,5R)−7−クロロ
−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペン
チル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−ア
ラニン tert−ブチルエステル 無色結晶(融点、120−122°C) 元素分析値 C3141ClN27・0.5H2Oとして 計算値 C,62.25;H,7.08;N,4.68 実験値 C,62.45;H,6.89;N,4.68 (2)N−[(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,
3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン ter
t−ブチルエステル 無色結晶(融点、136−137°C) 元素分析値 C3141ClN27・0.8H2Oとして 計算値 C,61.69;H,7.11;N,4.64 実験値 C,61.60;H,7.45;N,4.58 (3)N−[(3S,5R)−7−クロロ−5−(2,
3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン 無色結晶(融点、182−185°C) 元素分析値 C2733ClN27として 計算値 C,60.84;H,6.24;N,5.26 実験値 C,60.78;H,6.09;N,4.99
【0021】(4)N−[(3R,5S)−7−クロロ
−5−(2,3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペン
チル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−ア
ラニン 無色結晶(融点、137−140°C) 元素分析値 C2733ClN27・0.3C614
0.3H2Oとして 計算値 C,61.11;H,6.77;N,4.95 実験値 C,61.21;H,6.91;N,5.05 (5)(3S,5R)−7−クロロ−5−(2,3−ジ
メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
ゼピン−3−酢酸(I) 無色結晶(融点、227−230°C) [α]D 2 5 +242.7°(c=0.41,MeO
H) 元素分析値 C2428ClNO6・0.5H2Oとして 計算値 C,61.21;H,6.21;N,2.97 実験値 C,61.20;H,6.07;N,2.91 (6)(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジ
メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
ゼピン−3−酢酸(II) 無色結晶(融点、218−222°C) [α]D 2 5 −246.8°(c=0.43,MeO
H) 元素分析値 C2428ClNO6・0.75H2Oとして 計算値 C,60.63;H,6.25;N,2.95 実験値 C,60.58;H,6.05;N,2.95
【0022】実施例3 (3S,5R)−7−クロロ−5−(2,4−ジメトキ
シフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸(I)および(3R,5S)−7−クロロ
−5−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペン
チル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸(II) (1)N−[(3S,5R)−7−クロロ−5−(2,
4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−アセチル]−L−ロイシン メチル
エステルおよびN−[(3R,5S)−7−クロロ−5
−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル
−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−ロイシン
メチルエステル トランス−7−クロロ−5−(2,4−ジメトキシフェ
ニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,
5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−
酢酸(11.0g)とL−ロイシン メチルエステル
塩酸塩(5.2g)のジメチルホルムアミド(50m
l)溶液を0°Cに冷却し、シアノりん酸ジエチル
(4.9g)とトリエチルアミン(8.3ml)を加え
た。30分間室温で撹拌したのち、反応液を水(200
ml)で希釈し、酢酸エチルエステル(300ml)で
抽出した。抽出液を1規定塩酸(100ml×2)、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml×2)で洗浄
したのち、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を除
き、残留物をシリカゲルカラムクロマトグライフィー
(展開溶媒、ヘキサン:酢酸エチルエステル=2:1−
1:1)で分離精製し、第1留分としてN−[(3R,
5S)−7−クロロ−5−(2,4−ジメトキシフェニ
ル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5
−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−ア
セチル]−L−ロイシン メチルエステル、無色結晶
6.7g(融点 93−96°C)を得た。 元素分析値 C3141ClN27・0.5H2Oとして 計算値 C,62.25;H,7.08;N,4.68 実験値 C,62.38;H,7.42;N,4.43 第2留分としてN−[(3S,5R)−7−クロロ−5
−(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル
−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−ロイシン
メチルエステル、油状化合物6.5gを得た。1 H−NMR(CDCl3)δ:0.8−1.1(15
H,m),1.5−1.75(1H,m),2.70
(1H,dd,J=14.4, 6.0Hz),2.8
8(1H,dd,J=14.4 6.6Hz),3.3
5(1H,d,J=14.0Hz),3.60(3H,
s),3.71(3H,s),3.86(3H,s),
4.33(1H,t,J=6.2Hz),4.51(1
H,d,J=14.0Hz),4.5−4.7(1H,
m),6.21(1H,m),6.45−6.7(4
H,m),7.2−7.6(3H,m).
【0023】(2)(3S,5R)−7−クロロ−5−
(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−酢酸(I) (1)で得たN−[(3S,5R)−7−クロロ−5−
(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−ロイシン
メチルエステル(1.0g)のメタノール(20ml)
溶液に濃硫酸(4ml)を加え、24時間加熱還流させ
た。反応液を水で希釈し、酢酸エチルエステル(50m
l)で抽出した。 抽出液を水洗後、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカ
ラムクロマトグライフィー(展開溶媒、ヘキサン:酢酸
エチルエステル=5:1で分離精製し、(3S,5R)
−7−クロロ−5−(2,4−ジメトキシフェニル)−
1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テト
ラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸 メ
チルエステル(0.22g)を得た。これを水(10m
l)とメタノール(10ml)とテトラヒドロフラン
(5ml)の混合溶媒に溶かし、炭酸カリウム(0.1
3g)を加え2時間加熱還流した。反応液を1規定塩酸
で酸性にし、酢酸エチルエステルで抽出し、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥した。溶媒を除去することにより、
(3S,5R)−7−クロロ−5−(2,4−ジメトキ
シフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸の無色結晶0.20g(融点、233−2
34°C)を得た。[α]D 2 2 +228.1°(c=
0.51,MeOH) 元素分析値 C2428ClNO6として 計算値 C,62.40;H,6.11;N,3.03 実験値 C,62.28;H,6.41;N,2.89
【0024】(3)(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−酢酸(II) (1)で得たN−[(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−ロイシン
メチルエステル(6.0g)を(2)と同様な操作によ
り無色結晶の(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,
4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−酢酸0.7g(融点、234−23
5°C)を得た。 [α]D 2 5 −232.5°(c=0.41,MeO
H) 元素分析値 C2428ClNO6として 計算値 C,62.40;H,6.11;N,3.03 実験値 C,62.39;H,6.20;N,2.81
【0025】実施例4 (3R,5S)−7−クロロ−5−(2−メトキシフェ
ニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,
5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−
酢酸 ナトリウム塩 実施例1で得た、(3R,5S)−7−クロロ−5−
(2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−酢酸(12g)をメタノール(25
0ml)に懸濁し、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2
7.7ml)を加えて溶解させた。 溶媒を減圧留去し
たのち、残留物に酢酸エチルエステル(200ml)を
加えて減圧留去した。 再度この操作を行ったのち、析
出した結晶に酢酸エチルエステルを加えて濾取して、
(3R,5S)−7−クロロ−5−(2−メトキシフェ
ニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,
5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−
酢酸 ナトリウム塩の無色結晶11.8g(融点 >3
00°C)を得た。 [α]D 2 2 −263.6°(c=0.64,MeO
H) 元素分析値 C2325ClNO5Na・0.75H2Oと
して 計算値 C,59.10;H,5.71;N,3.00 実験値 C,59.27;H,5.97;N,2.75
【0026】実施例5 (3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキ
シフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸 ナトリウム塩 (3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメトキ
シフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸(30g)を実施例4と同様の操作によ
り、(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,3−ジメ
トキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
ゼピン−3−酢酸 ナトリウム塩の無色結晶31.9g
(融点>300°C)を得た。 [α]D 2 3 −235.1°(c=0.60,MeO
H) 元素分析値 C2427ClNO6Na・1.5H2Oとし
て 計算値 C,56.42;H,5.92;N,2.74 実験値 C,56.49;H,6.02;N,2.75
【0027】実施例6 (3R,5S)−7−クロロ−5−(2,4−ジメトキ
シフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸 ナトリウム塩 (3R,5S)−7−クロロ−5−(2,4−ジメトキ
シフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸(24g)を実施例4と同様の操作によ
り、(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,4−ジメ
トキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
ゼピン−3−酢酸 ナトリウム塩の無色結晶24.7g
(融点 >300°C)を得た。 [α]D 2 3 −231.1°(c=0.70,MeO
H) 元素分析値 C2427ClNO6Na・0.75H2Oと
して 計算値 C,57.95;H,5.78;N,2.82 実験値 C,57.86;H,6.08;N,2.81
【0028】実施例7 トランス−7−クロロ−5−(4−エトキシ−2−メト
キシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸 (1)2−アミノ−4’−ベンジルオキシ−5−クロロ
−2’−メトキシベンゾフェノン 4−ブロモ−3−メトキシフェノール(21g)、臭化
ベンジル(13.5ml)、炭酸カリウム(21.4
g)とアセトン(200ml)の混合物を室温で24時
間撹拌した。不溶物を濾過して除去し、濾液を減圧留去
した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒、ヘキサン:酢酸エチルエステル=20:
1)で精製して4−ベンジルオキシ−2−メトキシブロ
モベンゼン(25g)を無色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:3.85(3H,
s),5.04(2H,s),5.04(2H,s),
6.47(1H,dd,J=8.6,2.6Hz),
6.57(1H,d,J=2.6Hz),7.3−7.
5(8H,m).本化合物を出発原料として、L.H.
Sternbachら、J.Org.Chem.,2
7,378(1962)に記載された方法に従って、2
−アミノ−4’−ベンジルオキシ−5−クロロ−2’−
メトキシベンゾフェノン20.4gの淡黄色結晶(融点
97−98℃)を得た。 元素分析値 C2 11 8 ClNO3 として 計算値:C,68.57;H,4.93;N,3.81 実験値:C,68.62;H,5.09;N,3.65
【0029】(2) 2−アミノ−α−(4−ベンジル
オキシ−2−メトキシフェニル)−5−クロロベンジル
アルコール 2−アミノ−4’−ベンジルオキシ−5−クロロ−2’
−メトキシベンゾフェノン(10g)のメタノール(1
00ml)溶液に水素化ほう素ナトリウム(1.4g)
を加えて24時間撹拌した。 溶媒を減圧留去したの
ち、水(200ml)を加え、酢酸エチルエステル(3
00ml)で抽出した。 抽出液を水洗、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥し、減圧留去した。 残留物をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘキサン:酢
酸エチルエステル=4:1−2:1)で精製して、2−
アミノ−α−(4−ベンジルオキシ−2−メトキシフェ
ニル)−5−クロロベンジル アルコール9.5gを無
色結晶(融点101−103℃)として得た。 元素分析値 C2 12 0 ClNO3 として 計算値:C,68.20;H,5.41;N,3.79 実験値:C,67.97;H,5.42;N,3.58
【0030】(3) α−(4−ベンジルオキシ−2−
メトキシフェニル)−2−ネオペンチルアミノ−5−ク
ロロベンジル アルコール 2−アミノ−α−(4−ベンジルオキシ−2−メトキシ
フェニル)−5−クロロベンジル アルコール(9.5
g)、ピバルアルデヒド(3.35ml)、酢酸(1.
85g)のエタノール(200ml)溶液を室温で30
分間撹拌した後、シアノ水素化ほう素ナトリウム(2.
33g)を加えて24時間撹拌した。溶媒を減圧留去し
たのち、水(200ml)を加え、酢酸エチルエステル
(200ml)で抽出した。 抽出液を水洗、無水硫酸
マグネシウムで乾燥し、減圧留去した。 残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒、ヘキサ
ン:酢酸エチルエステル=5:1)で精製して、α−
(4−ベンジルオキシ−2−メトキシフェニル)−2−
ネオペンチルアミノ−5−クロロベンジル アルコール
(10g)を無色油状物として得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:0.91(9H,
s),2.82(2H,s),3.10(1H,b
r),3.85(3H,s),4.75(1H,b
r),5.06(2H,s),5.94(1H,s),
6.45−6.7(3H,m),6.95−7.5(7
H,m).
【0031】(4) 3−[N−[4−クロロ−2−
(4−ベンジルオキシ−α−ヒドロキシ−2−メトキシ
ベンジル)フェニル]−N−ネオペンチルカルバモイ
ル]アクリル酸 エチルエステル α−(4−ベンジルオキシ−2−メトキシフェニル)−
2−ネオペンチルアミノ−5−クロロベンジル アルコ
ール(10g)のジクロロメタン(200ml)溶液
に、炭酸水素ナトリウム(6.3g)を加え、撹拌しな
がらフマル酸クロリドモノエチルエステル(4.43
g)を滴下した。室温で30分間撹拌した後、反応液を
水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧留去し
た。 残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(展開溶媒、ヘキサン:酢酸エチルエステル=5:1−
2:1)で精製して、3−[N−[4−クロロ−2−
(4−ベンジルオキシ−α−ヒドロキシ−2−メトキシ
ベンジル)フェニル]−N−ネオペンチルカルバモイ
ル]アクリル酸 エチルエステル(12g)を無色油状
物として得た。1 H−NMR(CDCl3 )δ:0.7−1.0(9
H,m),1.1−1.3(3H,m),2.5−3.
15(2H,m),3.69,3.77(3H,eac
h s),3.9−4.5(3H,m),4.95,
5.07(2H,each s),5.9−6.85
(5H,m),6.95−7.9(10H,m).
【0032】(5) トランス−7−クロロ−5−(4
−ベンジルオキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオ
ペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸 エチルエス
テル 3−[N−[4−クロロ−2−(4−ベンジルオキシ−
α−ヒドロキシ−2−メトキシベンジル)フェニル]−
N−ネオペンチルカルバモイル]アクリル酸エチルエス
テル(12g)をエタノール(150ml)に溶解し、
炭酸カリウム(5.9g)を加えて24時間撹拌した。
溶媒を減圧留去し、水(200ml)を加え、酢酸エ
チルエステル(200ml)で抽出した。 抽出液を水
洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧留去した。残
留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶
媒、ヘキサン:酢酸エチルエステル=3:1)で精製し
て、トランス−7−クロロ−5−(4−ベンジルオキシ
−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
オキサゼピン−3−酢酸 エチルエステル9.8gを無
色結晶(融点130−131℃)として得た。 元素分析値 C3 23 6 ClNO6 として 計算値:C,67.90;H,6.41;N,2.47 実験値:C,67.73;H,6.35;N,2.3
3.
【0033】(6) トランス−7−クロロ−5−(4
−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペン
チル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸 エチルエステ
ル トランス−7−クロロ−5−(4−ベンジルオキシ−2
−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ
−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキ
サゼピン−3−酢酸 エチルエステル(7.0g)を酢
酸エチルエステル(150ml)に溶解し、1規定塩酸
(0.1ml)と10% パラジウム炭素(50%含
水、1.0g)を加えて常温常圧下に接触還元した。
計算量の水素を吸収させた後、パラジウム炭素を濾去
し、濾液を減圧留去して、トランス−7−クロロ−5−
(4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオ
ペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸 エチルエス
テル5.6gを無色結晶(融点197−199℃)とし
て得た。 元素分析値 C2 53 0 ClNO6 として 計算値:C,63.09;H,6.35;N,2.94 実験値:C,62.97;H,6.57;N,2.8
1.
【0034】(7) トランス−7−クロロ−5−(4
−エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチ
ル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,
1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸 エチルエステル トランス−7−クロロ−5−(4−ヒドロキシ−2−メ
トキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
ゼピン−3−酢酸 エチルエステル(0.25g)、よ
う化エチル(0.06ml)、炭酸カリウム(0.15
g)とN,N−ジメチルホルムアミド(20ml)の混
合物を室温で3時間撹拌した。 反応液を水(50m
l)で希釈し、酢酸エチルエステル(100ml)で抽
出した。 抽出液を1規定塩酸(30ml×2)と飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、減圧留去してトランス−7−クロロ−5
−(4−エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオ
ペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ
−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸 エチルエス
テル0.24gを無色結晶(融点164−166℃)と
して得た。 元素分析値 C2 73 4 ClNO6 として 計算値:C,64.34;H,6.80;N,2.78 実験値:C,64.18;H,6.70;N,2.7
4.
【0035】(8) トランス−7−クロロ−5−(4
−エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチ
ル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,
1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸 トランス−7−クロロ−5−(4−エトキシ−2−メト
キシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸 エチルエステル(0.18g)、炭酸カ
リウム(0.1g)、メタノール(10ml)、テトラ
ヒドロフラン(10ml)と水(5ml)を1.5時間
加熱還流した。 反応液を減圧濃縮し、1規定塩酸(5
0ml)を加え、酢酸エチルエステル(50ml)で抽
出した。 抽出液を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥し、減圧留去してトランス−7−クロロ−5−(4−
エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル
−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸0.15gを無色結晶
(融点230−232℃)として得た。 元素分析値 C2 53 0 ClNO6 として 計算値:C,63.09;H,6.35;N,2.94 実験値:C,62.92;H,6.60;N,3.01
【0036】実施例8 (3R,5S)−7−クロロ−5−(4−エトキシ−2
−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ
−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキ
サゼピン−3−酢酸 トランス−7−クロロ−5−(4−エトキシ−2−メト
キシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,
2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピ
ン−3−酢酸(2.2g)を実施例1と同様にして、L
−アラニン tert−ブチルエステルと反応させ、生
成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで分離精製
して、N−[(3S,5R)−7−クロロ−5−(4−
エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル
−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾオキサゼピン−3−アセチル]−L−アラニン
tert−ブチルエステル(1.0g)とN−[(3
R,5S)−7−クロロ−5−(4−エトキシ−2−メ
トキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−
1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサ
ゼピン−3−アセチル]−L−アラニン tert−ブ
チルエステル(1.1g)を得た。N−[(3R,5
S)−7−クロロ−5−(4−エトキシ−2−メトキシ
フェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,
3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−
3−アセチル]−L−アラニン tert−ブチルエス
テル(0.8g)を実施例1(2)と同様の方法で反応
させて、(3R,5S)−7−クロロ−5−(4−エト
キシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2
−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベ
ンゾオキサゼピン−3−酢酸0.33gを無色結晶(融
点162−165°C)として得た。 元素分析値 C2 53 0 ClNO6 として 計算値:C,63.09;H,6.35;N,2.94 実験値:C,62.87;H,6.23;N,2.6
6. [α]D 2 3 −212.0°(c=0.94,MeO
H).
【0037】実施例9 (3R,5S)−7−クロロ−5−(4−エトキシ−2
−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ
−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキ
サゼピン−3−酢酸 ナトリウム塩 (3R,5S)−7−クロロ−5−(4−エトキシ−2
−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オキソ
−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキ
サゼピン−3−酢酸(3.65g)を実施例4と同様の
操作により、(3R,5S)−7−クロロ−5−(4−
エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル
−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸 ナトリウム塩3.5
4gの無色結晶(230−250°C、分解)を得た。 元素分析値 C2 52 9 ClNO6 Na・0.7H2
Oとして 計算値:C,58.81;H,6.00;N,2.74 実験値:C,58.91;H,6.24;N,2.7
1. [α]D 22−218.8°(c=0.48,MeO
H).
【0038】参考例1 (3R,5S)−7−クロロ−5−(2−クロロフェニ
ル)−1−ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5
−テトラヒドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢
酸 ナトリウム塩 EP567026号の実施例118に記載の(3R,5
S)−7−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−1−
ネオペンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒ
ドロ−4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸(1.2
g)を実施例4と同様の操作により、(3R,5S)−
7−クロロ−5−(2−クロロフェニル)−1−ネオペ
ンチル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−
4,1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸 ナトリウム塩
の無色結晶1.1g(融点>300°C)を得た。 [α]D 2 2 −237.1°(c=0.57,MeO
H) 元素分析値 C2222Cl2NO4Na・H2Oとして 計算値 C,55.47;H,5.08;N,2.94 実験値 C,55.41;H,5.26;N,2.83
【0039】スクアレン合成酵素阻害活性の測定法 スクアレン合成酵素阻害活性は後述の実験例1及び実験
例2で示した酵素液を使用して次のように測定される。
すなわち、5μM〔1−3H〕ファルネシルピロリン酸
(比活性25μCi/mole)、1mMのNADPH(還
元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸)、
5mMのMgCl2、6mMのグルタチオン、100mMのリ
ン酸カリウム緩衝液(pH7.4)及び被験薬剤(水溶
液又はDMSO溶液として添加)を含む溶液(全量50
μl)に、実験例1及び実験例2で調製した酵素液(蛋
白量0.8μg)を添加し、37℃で45分間反応させ
る。150μlのクロロホルム・メタノール(1:2)
混液を添加して反応を停止させ、ついで50μlのクロ
ロホルム及び50μlの3N水酸化ナトリウム溶液を添
加する。スクアレンを主成分とした反応生成物を含むク
ロロホルム層(下層)50μlとトルエン系液体シンチ
レータ3mlを混合し、液体シンチレーションカウンター
でその放射活性を測定する。スクアレン合成酵素阻害活
性は、クロロホルム層へ取り込まれる放射活性を50%
阻害する濃度(IC50、モル濃度(M))で示した。
【0040】実験例1 ラット酵素の調製 SD系雄性ラット(6週令)を放血致死させた後、肝臓
を摘出する。肝臓約10gを氷冷生理食塩水で洗浄後、
15ml氷冷緩衝液〔100mMリン酸カリウム(pH7.
4)、15mMニコチンアミド、2mMのMgCl2〕中で
ホモジナイズし、10000×gで20分間(4℃)遠
心分離する。得られた上清をさらに105000×gで
90分間(4℃)遠心分離し、次いで沈査を氷冷100
mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)に懸濁後、再度
105000×gで90分間(4℃)遠心分離する。こ
のようにして得られた沈査(ミクロソーム画分)を氷冷
100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)に懸濁
(蛋白濃度約40mg/ml、ピアス社BCAプロテインア
ッセイキットで測定)し、これを酵素液とした。
【0041】実験例2 ヒト酵素の調製 10%牛胎児血清を含むダルベッコ改変イーグル培地で
培養(37℃、5%CO2存在下)し、得られたヒト肝
癌細胞HepG2(約1×109 cells)を10ml氷冷緩
衝液〔100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)、
30mMニコチンアミド、2.5mMのMgCl2〕に懸濁
後、超音波処理(30秒間、2回)によって細胞を破砕
する。得られたソニケートより、実験例1と同様の操作
によってミクロソーム画分を得る。これを氷冷100m
Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.4)に懸濁(蛋白濃
度約4mg/ml)し、これを酵素液とした。その結果を示
す。
【0042】
【表1】
【0043】製剤例 本発明の式(I)で表わされる光学活性な4,1−ベンゾ
オキサゼピン−2−オン誘導体又はその塩を有効成分と
して含有してなるスクアレン合成酵素阻害剤は、例え
ば、高コレステロール血症の治療剤として使用する場
合、次のような処方によって製造することができる。 1.カプセル剤 (1)実施例5で得られた化合物 10mg (2)ラクトース 90mg (3)微結晶セルロース 70mg (4)ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1)、(2)と(3)の全量及び(4)の1/2を混和した
後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラ
チンカプセルに封入する。 2.錠 剤 (1)実施例5で得られた化合物 10mg (2)ラクトース 35mg (3)コーンスターチ 150mg (4)微結晶セルロース 30mg (5)ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1)、(2)と(3)の全量及び(4)の2/3及び(5)の1
/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)及び
(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
【0044】3.カプセル剤 (1)実施例9で得られた化合物 10mg (2)ラクトース 90mg (3)微結晶セルロース 70mg (4)ステアリン酸マグネシウム 10mg 1カプセル 180mg (1)、(2)と(3)の全量及び(4)の1/2を混和した
後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラ
チンカプセルに封入する。 2.錠 剤 (1)実施例9で得られた化合物 10mg (2)ラクトース 35mg (3)コーンスターチ 150mg (4)微結晶セルロース 30mg (5)ステアリン酸マグネシウム 5mg 1錠 230mg (1)、(2)と(3)の全量及び(4)の2/3及び(5)の1
/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)及び
(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
【0045】
【発明の効果】本発明の式(I)で表わされる光学活性
な4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オン誘導体又はそ
の塩を有効成分として含有するスクアレン合成酵素阻害
剤は、高コレステロール血症などの治療に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07M 7:00

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) 【化1】 〔式中、R1は低級アルキル基を、Xは水素または金属
    イオンを、環Aはハロゲンで置換されたフェニル基を、
    環Bは低級アルコキシ基で置換されたフェニル基を示
    す〕で表わされる光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピ
    ン−2−オン誘導体又はその塩。
  2. 【請求項2】低級アルキルがイソブチル基またはネオペ
    ンチル基である請求項1記載の光学活性な4,1−ベン
    ゾオキサゼピン−2−オン誘導体又はその塩。
  3. 【請求項3】金属イオンがナトリウムイオンまたはカリ
    ウムイオンである請求項1記載の光学活性な4,1−ベ
    ンゾオキサゼピン−2−オン誘導体又はその塩。
  4. 【請求項4】ハロゲンが塩素である請求項1記載の光学
    活性な4,1−ベンゾオキサゼピン−2−オン誘導体又
    はその塩。
  5. 【請求項5】低級アルコキシがメトキシまたはエトキシ
    である請求項1記載の光学活性な4,1−ベンゾオキサ
    ゼピン−2−オン誘導体又はその塩。
  6. 【請求項6】(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,
    3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
    キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
    オキサゼピン−3−酢酸またはそのナトリウム塩である
    請求項1記載の光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン
    −2−オン誘導体又はその塩。
  7. 【請求項7】(3R,5S)−7−クロロ−5−(2,
    4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−2−オ
    キソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−ベンゾ
    オキサゼピン−3−酢酸またはそのナトリウム塩である
    請求項1記載の光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン
    −2−オン誘導体又はその塩。
  8. 【請求項8】(3R,5S)−7−クロロ−5−(4−
    エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチル
    −2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1
    −ベンゾオキサゼピン−3−酢酸またはそのナトリウム
    塩である請求項1記載の光学活性な4,1−ベンゾオキ
    サゼピン−2−オン誘導体又はその塩。
  9. 【請求項9】式(I) 【化2】 〔式中、R1は低級アルキル基を、Xは水素または金属
    イオンを、環Aはハロゲンで置換されたフェニル基を、
    環Bは低級アルコキシ基で置換されたフェニル基を示
    す〕で表わされる光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピ
    ン−2−オン誘導体又はその塩を有効成分として含有し
    てなるスクアレン合成酵素阻害剤。
  10. 【請求項10】低級アルキルがイソブチル基またはネオ
    ペンチル基である請求項9記載のスクアレン合成酵素阻
    害剤。
  11. 【請求項11】金属イオンがナトリウムイオンまたはカ
    リウムイオンである請求項9記載のスクアレン合成酵素
    阻害剤。
  12. 【請求項12】ハロゲンが塩素である請求項9記載のス
    クアレン合成酵素阻害剤。
  13. 【請求項13】低級アルコキシがメトキシまたはエトキ
    シである請求項9記載のスクアレン合成酵素阻害剤。
  14. 【請求項14】(3R,5S)−7−クロロ−5−
    (2,3−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
    2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
    ベンゾオキサゼピン−3−酢酸またはそのナトリウム塩
    である請求項9記載のスクアレン合成酵素阻害剤。
  15. 【請求項15】(3R,5S)−7−クロロ−5−
    (2,4−ジメトキシフェニル)−1−ネオペンチル−
    2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,1−
    ベンゾオキサゼピン−3−酢酸またはそのナトリウム塩
    である請求項9記載のスクアレン合成酵素阻害剤。
  16. 【請求項16】(3R,5S)−7−クロロ−5−(4
    −エトキシ−2−メトキシフェニル)−1−ネオペンチ
    ル−2−オキソ−1,2,3,5−テトラヒドロ−4,
    1−ベンゾオキサゼピン−3−酢酸またはそのナトリウ
    ム塩である請求項9記載のスクアレン合成酵素阻害剤。
  17. 【請求項17】式(I) 【化3】 〔式中、R1は低級アルキル基を、Xは水素または金属
    イオンを、環Aはハロゲンで置換されたフェニル基を、
    環Bは低級アルコキシ基で置換されたフェニル基を示
    す〕で表わされる光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピ
    ン−2−オン誘導体又はその塩を有効成分として含有し
    てなる抗真菌剤。
  18. 【請求項18】式(II) 【化4】 〔式中、R1は低級アルキル基を、環Aはハロゲンで置
    換されたフェニル基を、環Bは低級アルコキシ基で置換
    されたフェニル基を示す〕で表される化合物を光学分割
    し、必要により得られた化合物とアルカリ金属水酸化物
    とをアルコール性溶媒に溶解させることを特徴とする請
    求項1記載の光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン−
    2−オン誘導体又はその塩の製造法。
  19. 【請求項19】式(II)で表される化合物を光学活性な
    アミンと反応させることを特徴とする請求項18記載の
    製造法。
JP1897295A 1994-02-09 1995-02-07 光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン誘導体とその用途 Withdrawn JPH07267939A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1897295A JPH07267939A (ja) 1994-02-09 1995-02-07 光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン誘導体とその用途

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-15531 1994-02-09
JP1553194 1994-02-09
JP1897295A JPH07267939A (ja) 1994-02-09 1995-02-07 光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン誘導体とその用途

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07267939A true JPH07267939A (ja) 1995-10-17

Family

ID=26351706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1897295A Withdrawn JPH07267939A (ja) 1994-02-09 1995-02-07 光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン誘導体とその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07267939A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005012272A1 (ja) * 2003-08-01 2005-02-10 Takeda Pharmaceutical Company Limited ベンズオキサゼピン系化合物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005012272A1 (ja) * 2003-08-01 2005-02-10 Takeda Pharmaceutical Company Limited ベンズオキサゼピン系化合物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0054951B1 (en) Dibenz(b,f)(1,4)oxazepine derivatives, process for preparing the same, and pharmaceutical compositions comprising the same
EP0567026B1 (en) 4,1-Benzoxazepin derivatives as squalene synthase inhibitors and their use in the treatment of hypercholesteremia and as fungicides
KR960004858B1 (ko) 프롤리날 유도체, 이의 제조방법 및 이를 함유하는 약제학적 조성물
US20010027198A1 (en) Novel heterocyclic compounds and their use in medicine; process for their preparation and pharmaceutical compositions containing them
JP2002501909A (ja) 新規なアルカン酸およびその医薬における使用、並びにその製造方法、およびそれを含有する薬学的組成物
JP2002507543A (ja) 二環系化合物、その製造方法およびそれらを含有する薬学的組成物
WO2009042544A1 (en) Quinone derivatives, pharmaceutical compositions, and uses thereof
US4771050A (en) Thiolactam-n-acetic acid derivatives
JP2013506684A (ja) マトリックスメタロプロテアーゼ−2阻害剤を用いた、動脈瘤性拡張、血管壁脆弱性、特に腹部大動脈瘤および胸部動脈瘤を治療する方法
RU2278114C2 (ru) Замещенные бициклические гетероциклические соединения, способ их получения (варианты) и применение в качестве средств против ожирения и гиперхолестеринемии
EP1828125B1 (fr) Derives d'arylpiperazine et leur utilisation comme ligands selectifs du recepteur d3 de la dopamine
JPH11510821A (ja) 2―置換―4―(4―置換フェニル)―4―オキソ酪酸によるマトリックスメタロプロテアーゼの阻害
US4134991A (en) Derivatives of 2-(3-phenyl-2-aminopropionyloxy)-acetic acid
WO1995021834A1 (en) Optically active 4,1-benzoxazepine derivatives useful as squalene synthase inhibitors
JPH07267939A (ja) 光学活性な4,1−ベンゾオキサゼピン誘導体とその用途
JP3305328B2 (ja) 置換フェンアルキル化合物によるマトリックスプロテアーゼの阻害
JPS6239564A (ja) α−ベンジリデン−γ−ブチロラクトンまたはγ−ブチロラクタム誘導体
KR920005827B1 (ko) 벤조티아디아제핀 유도체
EP1346988B1 (en) Process for preparing optically active 2,3-dihydro- benzofuran compounds
RU2141482C1 (ru) Производные оксазолохинолинона, их получение и содержащие их лекарство и фармацевтический состав
EA022158B1 (ru) Модуляторы активности гидролазы амидов жирных кислот
JPH01258667A (ja) 高脂血症治療用組成物
FI85976C (fi) Foerfarande foer framstaellning av farmakologiskt vaerdefullt naftotiazepinderivat.
JPH09278737A (ja) フェノール誘導体及びその製法
JPH01199962A (ja) ピペリジン化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20020507