JPH07266060A - 抵抗溶接電源 - Google Patents

抵抗溶接電源

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JPH07266060A
JPH07266060A JP6085691A JP8569194A JPH07266060A JP H07266060 A JPH07266060 A JP H07266060A JP 6085691 A JP6085691 A JP 6085691A JP 8569194 A JP8569194 A JP 8569194A JP H07266060 A JPH07266060 A JP H07266060A
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厚 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 被溶接物の材質に適応する制御モ−ドを選択
出来る抵抗溶接電源を提供する。 【構成】 溶接条件としての電圧と電流と電力とを,帰
還制御用の設定値として入力され記憶し演算制御するC
PU部22Dと,パワ−トランジスタ4の出力側に接続
されて,電流を検出する電流検出器20と,これを介し
て出力側に接続されている溶接電極5と,電極電圧検出
部と,この電圧検出部からの電圧と電流検出器からの電
流とをそれぞれ増幅するとともに,検出された電圧と電
流とから電力を算出する増幅乗算部21と,増幅乗算部
からの帰還用の電圧と電流と電力とを,CPU部に入力
し,各帰還値と帰還制御用の設定値とを比較制御してト
ランジスタに帰還して,3つの制御モ−ドのいずれかで
制御する電圧・電流・電力制御部22と,制御モ−ドの
選択出力を,電圧・電流・電力制御部に付与する溶接条
件設定部23とを備え,選択された制御モードでトラン
ジスタを帰還制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,プリント基板の補
修,各種センサと極細線あるいはリボン材の接合等の溶
接をする際,これら被溶接物の材質に合わせて最適な制
御モ−ドを選択することの出来る抵抗溶接電源に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に,プリント基板の補修や各種セン
サと極細線あるいはリボン材を接合する場合の一つの方
法として抵抗溶接がある。この抵抗溶接は,被溶接物に
溶接電流を流し,その時発生するジュ−ル熱により,被
溶接物を溶融し接合する方法である。
【0003】そして,抵抗溶接用の電源としては,各種
の方式があり,その内の一つに整流器の出力側に接続さ
れているコンデンサに蓄えられたエネルギ−を,トラン
ジスタで電流を制御して溶接するトランジスタ方式があ
る。
【0004】これは,図6に示すように,商用交流電源
のAC100Vは,トランス1によりAC24Vに降圧
された後,整流器2でDC24Vに変換され,コンデン
サ3に充電される。このコンデンサ3に蓄えられたエネ
ルギ−は,パワ−トランジスタ4で電流が制御されて溶
接電極5に給電される。そこで,図7に示すように,こ
の溶接電極5が被溶接物に接触すると,被溶接物として
のプリント基板10と補修用リボン11に溶接電流が流
れ,ここにジュ−ル熱が発生して抵抗溶接される。
【0005】一方,溶接電極5には,ピックアップ用の
ワイヤ(図示せず)が接続されており,これにより溶接
電極5の電圧Vが検出されて,この電圧Vは帰還増幅器
6で増幅された後,電圧制御部7に入力される。この電
圧制御部7では,電圧Vと溶接条件設定部8から入力さ
れた設定条件とが比較され,設定時間だけパワ−トラン
ジスタ4に電流が流れるように電圧帰還制御される。こ
のように,従来方法では,パワ−トランジスタ4からの
溶接電流とこの電流の流れる時間とが制御される電圧制
御方式が採用されている。又,溶接電極5に流す溶接電
流をパワ−トランジスタ4に帰還してこれを制御する電
流制御方式もある。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら,被溶
接物の材質によって,電圧制御方式が適当であったり,
あるいは電流制御方式が適当であったりするため,いろ
いろな種類の被溶接物を溶接する場合には,抵抗溶接電
源は,2種類準備する必要があった。
【0007】
【問題点を解決するための手段】この発明は,パワ−ト
ランジスタで電流を制御して溶接するトランジスタ式の
抵抗溶接電源において,最適な溶接条件としての電圧と
電流と電力とを,それぞれ帰還制御用の設定値として入
力され記憶するとともに,演算制御するCPU部と,パ
ワ−トランジスタの出力側に接続されて,このパワ−ト
ランジスタからの電流を検出する電流検出器と,この電
流検出器を介してパワ−トランジスタの出力側に接続さ
れている溶接電極と,この溶接電極に印加される電圧を
検出する電圧検出部と,この電圧検出部からの電圧と電
流検出器からの電流とをそれぞれ増幅するとともに,こ
の検出された電圧と電流とから電力を算出する増幅乗算
部と,この増幅乗算部からの帰還用の電圧と電流と電力
とを,A/D変換してCPU部に入力し,この各帰還値
とCPU部に設定されている帰還制御用の設定値とをそ
れぞれ比較制御した後,その結果をD/A変換してパワ
−トランジスタにそれぞれ帰還して,このパワ−トラン
ジスタをそれぞれ3つの制御モ−ドのいずれかで制御す
る電圧・電流・電力制御部と,3つの制御モ−ドのいず
れかを選択するための選択出力を,電圧・電流・電力制
御部に付与する溶接条件設定部とを備え,3つの制御モ
−ドのいずれか選択された制御モードでパワ−トランジ
スタを帰還制御するようにしたものである。
【0008】
【作用】パワ−トランジスタ4で電流が制御されて溶接
電極5に溶接電流が印加され,被溶接物は抵抗溶接され
る。溶接電流の一部は,電流検出器20により検出され
る。同様に,溶接電極5では,溶接電圧の一部が検出さ
れる。この検出された帰還用の電圧と電流とから電力が
算出される。
【0009】これらの値は,いずれもA/D変換されて
CPU部22Dに入力し,この帰還値とCPU部22D
で設定されている帰還制御用の設定値とそれぞれ比較制
御され,D/A変換されてパワ−トランジスタ4に帰還
される。従って,このパワ−トランジスタ4は3つの制
御モ−ドの内,溶接条件設定部23で設定された制御モ
−ドで制御される。
【0010】
【発明の実施例】この発明の実施例を,図1〜図5に基
づいて詳細に説明する。図1はこの発明の実施例を示す
要部構成図,図2は図1の詳細な構成図,図3はパタ−
ン幅の変化による設定値の変動率を示すグラフ,図4は
ステンレスワイヤの溶接強度と引っ張り強度との関係を
示すグラフ,図5はヒ−タチップの温度変化を測定した
結果を示すグラフである。なお,従来例と同一のもの
は,同一名称を使用するとともに,同一符号を付しその
説明を省略する。
【0011】図1〜図2において,1はトランス,2は
整流器で,3はコンデンサ,4はパワ−トランジスタ
で,この実施例の場合には,パワ−MOSFETが使用
されており,このパワ−MOSFETを10個並列に接
続して使用されており,1800A迄出力可能となって
いる。5は溶接電極である。9は充電制御部で,整流器
2の出力をDC24Vに維持するために,整流器2のサ
イリスタの位相制御している。
【0012】20は電流検出器で,この実施例の場合に
は,ホ−ル電流検出器が用いられており,パワ−トラン
ジスタ4の出力側に接続されている。この電流検出器2
0は,溶接電極5に供給される溶接電流の一部を検出す
るためのもので,この検出された電流は,増幅乗算部2
1の互いに並列に接続されている3個の電流帰還用増幅
器21IA ,21IB ,21IC に帰還用信号を得るた
めに印加される。その内,電流帰還用増幅器21Icに
帰還された電流は,そのままアナログ出力端19に出力
され,電流の溶接波形が観察される。
【0013】なお,アナログ出力端19では,後述する
ように,その他の溶接波形の電圧,電力をもストレ−ジ
スコ−プ(図示せず)等で波形観測することが出来るよ
うに構成されている。
【0014】ここで,ホ−ル電流検出器は,電流に比例
して発生する磁束を磁気鉄心と磁気センサ(ホ−ル素
子)の組み合わせにより非接触で電流測定することので
きる装置である。なお,上記実施例に限定されることな
く,その他の方法で帰還用の電流を検出してもよい。
【0015】増幅乗算部21は,この実施例の場合に
は,電流帰還用増幅器21IA 〜21IC ,電圧帰還用
増幅器21VA 〜21VC ,電力帰還用増幅器21WA
〜21WC および乗算器21Mとにより構成されてお
り,電流検出器20から帰還される電流Iと溶接電極5
に接続されている検出用のワイヤにより溶接電圧の一部
を検出する電圧検出部(図示せず)で検出されて,入力
側に帰還される電圧Vとが入力され,この帰還用の電圧
Vと電流Iとの積である電力Wが乗算器21Mで算出さ
れる。
【0016】22は電流・電圧・電力制御部で,差動増
幅器22AとD/A変換器22B,A/D変換器22C
およびCPU部22Dとにより構成されており,増幅乗
算部21からの電圧V,電流I,電力Wの帰還値は,A
/D変換器22Cでデジタル信号に変換された後,CP
U部22Dに入力される。この帰還用の電圧V,電流
I,電力Wの各帰還値は,溶接条件設定部23でそれぞ
れ設定された帰還制御用の電圧,電流,電力の各設定値
とCPU部22Dで比較され,設定値と帰還値とがいず
れも同一の値となるように制御され,この値はD/A変
換器22Bでアナログ信号に変換されて,差動増幅器2
2Aで比較増幅されて,パワ−トランジスタ4へゲ−ト
信号として送出される。
【0017】なお,溶接条件設定部23は,最適な溶接
条件を示す帰還制御用の電圧,電流,電力の設定値を初
期設定するもので,キ−スイッチ23Aにより入力され
る。さらに,それぞれ帰還制御用の設定値に対応する電
圧制御,電流制御,電力制御のいずれかの制御モ−ドが
設定される。
【0018】なお,この実施例の場合には,溶接電極5
の汚れ状態および被溶接物の溶接状態および被溶接物の
溶接状態を判定するための判定部24,判定の基準値を
設定するしきい値設定部25が具備されている。
【0019】即ち,判定部24では,増幅乗算部21か
ら入力した第1回目の電圧V,電流I,電力Wは,それ
ぞれA/D変換器22Cでデジタル信号に変換され,C
PU部22Dに入力され,検出された電流Iと電圧Vか
ら第1の抵抗値R1 が算出される。この抵抗値R1 は,
判定の基準として設定されている設定値(抵抗値)と比
較されて溶接電極5の汚れ状態が判定されて溶接続行,
中止が判定される。
【0020】同様に,溶接終了後に,被溶接物の溶接品
質の良否を判定するために,再度電圧Vと電流Iとが検
出され,増幅乗算部21から入力したこの第2回目の電
圧V,電流Iは,それぞれA/D変換器22Cでデジタ
ル信号に変換され,CPU部22Dに入力され,これら
電流Iと電圧Vから第2の抵抗値R2 が算出される。こ
の抵抗値R2 は,溶接品質の判定の基準として設定され
ている設定値(抵抗値)と比較されて良否が判定され
る。
【0021】判定の基準となる抵抗値R1 ,R2 で表さ
れている設定値は,しきい値設定部25に入力される。
実際には,これらの値はキ−スイッチ23Aから上限下
限が設定されて判定用の設定値としてCPU部22Dに
入力される。
【0022】26は表示部で,LCD26AとLEDブ
ザ−26Bとにより構成されており,判定部24の判定
結果が表示されるとともに,装置本体の非常事態,例え
ばトランス1の異常加熱,パワ−トランジスタ4の短絡
破壊,又,溶接動作自体の異常,例えば,過電流等の場
合にエラ−メッセ−ジが表示される。
【0023】27はI/O入出力端で,I/Oインタフ
ェ−スコネクタより溶接条件を外部から切り換えたり,
各種のタイミング信号が出力される。28はRS−23
2C回線端で,外部機器(パソコン等)から溶接条件の
入力,外部機器への出力値の表示,判定部24からの判
定結果が出力できるように構成されている。
【0024】次に,作用動作について説明する。商用交
流電源(図示せず)からのAC100Vの電圧は,トラ
ンス1でAC24Vに降圧された後,整流器2でDC2
4Vに変換され,コンデンサ3に充電される。この充電
電圧を24Vに一定に維持するために,整流器2のサイ
リスタの位相制御が行われている。
【0025】コンデンサ3に蓄えられたエネルギ−は,
パワ−トランジスタ4で電流が制御されて溶接電極5に
溶接電流が給電される。この溶接電極5が被溶接物に接
触すると,被溶接材料としてのプリント基板10と補修
用リボン11に溶接電流が流れ,ここにジュ−ル熱が発
生して抵抗溶接される。
【0026】この溶接電流の一部は,電流検出器20に
より検出され,この電流は帰還電流として電流帰還用増
幅器21IA 〜21IC へ帰還され,電流帰還用増幅器
21IC からは,アナログ出力端19に出力され,溶接
電流波形が観察される。その他の電流帰還用増幅器21
A の出力は,ホ−ルド端18を介して差動増幅器22
Aへ,電流帰還用増幅器21IB の出力は,ホ−ルド端
18を介してA/D変換器22Cへ入力され,デジタル
信号に変換されてCPU部22Dに入力される。
【0027】一方,溶接電極5では,ピックアップ用の
ワイヤ(図示せず)により,この溶接電極5に印加され
ている溶接電圧の一部が検出されて,この電圧は帰還電
圧として電圧帰還用増幅器21VA 〜21VC に帰還さ
れる。電圧帰還用増幅器21VC からは,アナログ出力
端19に出力され,溶接電圧波形が観察される。その他
の電圧帰還用増幅器21VA の出力はホ−ルド端18を
介して電圧・電流・電力制御部22の差動増幅器22A
へ,電圧帰還用増幅器21VB の出力は,ホ−ルド端1
8を介して同様に電圧・電流・電力制御部22のA/D
変換器22Cへ入力され,デジタル信号に変換されてC
PU部22Dに入力される。
【0028】又,電流検出器20で検出された電流Iと
溶接電極5に印加されている溶接電圧の一部として検出
された電圧Vは,乗算器21Mに入力され,この帰還用
の電圧Vと電流Iとの積である電力Wが算出される。こ
の帰還用の電力Wは電力帰還用増幅器21WA 〜21W
C に入力され,電力帰還用増幅器21WC からは,アナ
ログ出力端19に出力され,溶接電力波形が観察され
る。その他の電力帰還用増幅器21WA の出力は,ホ−
ルド端18を介して電圧・電流・電力制御部22の差動
増幅器22Aへ,電力帰還用増幅器21WB の出力は,
ホ−ルド端18を介して同様に電圧・電流・電力制御部
22のA/D変換器22Cへ入力され,デジタル信号に
変換されてCPU部22Dに入力される。
【0029】ここで,CPU部22Dには,溶接条件設
定部23からキ−スイッチ23Aにより最適な溶接条件
を示す電圧,電流,電力の値が初期設定されて,帰還制
御用の設定値が入力されており,CPU部22Dに入力
された帰還用の電流I,電圧V,電力Wの値とそれぞれ
設定値とが差動増幅器22Aで比較され増幅されて,設
定値と帰還用の電流I,電圧V,電力Wの値とがそれぞ
れ同じ値となるように,パワ−トランジスタ4へゲ−ト
信号が送出され,それぞれ選択された電圧制御,電流制
御,電力制御のいずれかの制御モ−ドで,このパワ−ト
ランジスタ4のゲ−トが帰還制御され,溶接状態が制御
される。
【0030】このように,この装置は,電圧制御,電流
制御,電力制御の3つの制御モードを備えており,必要
に応じていずれかの制御モ−ドを選択できるように構成
されている。従って,被溶接物の材質や用途により制御
モードが選択される。そこで,発明者等は,溶接性と制
御モ−ドとの比較実験を行った。以下,それについて表
1および図3〜図5に基づいて説明する。
【0031】
【表1】
【0032】上記,表1は銅リボンと銅パタ−ンとの溶
接性について測定した結果を示すもので,MIN.MA
X間が溶接可能な設定値(しきい値)の範囲を示してい
る。MIN以下では溶接できない状態となり,MAX以
上の値では溶断される。なお,溶接時間はアップスロ−
ブ5ms,溶接時間5msと設定されている。
【0033】図3はパタ−ン幅の変化による設定値の変
動率を示すグラフで,直線Eは電圧制御,直線Fは電流
制御,直線Gは電力制御の場合をそれぞれ示している。
この図に示すように,電流制御,電圧制御,電力制御の
各制御モ−ドにおける溶接性を比較すると,電流制御で
は,パタ−ン幅の変化に伴い溶接出来る電流値も大きく
変化している。これに対して,電圧制御では,パタ−ン
幅の変化に対して電圧値はほとんど変化していない。
【0034】以上の結果,プリント基板10(図7)の
パタ−ンを修復する場合には,パタ−ン幅の変換毎に設
定値を変える必要がなく,一定した溶接品質が得られる
のは電圧制御である。この電圧制御は,その他センサの
リ−ド(プラチナリ−ド)の溶接にも使用される。
【0035】図4はステンレスワイヤの溶接強度と引っ
張り強度との関係を示すグラフで,酸化の有無による溶
接性の相違を示しており,同一のエネルギ−条件で,試
料として,0.06Φのステンレスワイヤとワイヤとを
交差させ,1点で溶接する際,酸化しているものと酸化
していないものとで溶接強度の変化を測定した結果を示
している。直線Eは設定値1.25Vの時の電圧制御,
直線Fは設定値360Aの時の電流制御,直線Gは設定
値450Wの時の電力制御の場合をそれぞれ示してい
る。なお,アップスロ−ブ5ms,溶接時間5ms,ダ
ウンスロ−ブ5msで測定した。
【0036】この図から明らかであるように,電流制御
による溶接が最も強度が強く,ばらつきも少ない。電圧
制御の場合は,ステンレスの酸化したものに対して全く
溶接ができなかった。このような結果から電流制御は,
酸化膜や油膜等,接触抵抗にばらつきがあるものに適し
ている。
【0037】図5はヒ−タチップTに電流を流して発熱
させ,温度の変化を測定した結果を示すグラフで,直線
Eは設定値0.55Vの時の電圧制御,直線Fは設定値
309Aの時の電流制御,直線Gは設定値170Wの時
の電力制御の場合をそれぞれ示している。到達温度は約
200度,約2mΩのヒ−タチップTに50msの間,
300Aの大電流を流し,3秒おいて三度この大電流を
流すという連続実験を行った。なお,ヒ−タチップTの
材質はモリブデン製であり,このヒ−タチップTで,E
熱電対線により検出した温度を測定した。なお,アップ
スロ−ブ20ms溶接時間50msで測定した。
【0038】その結果,図5から明らかであるように,
電圧制御では到達温度は除々に下降し,電流制御の場合
には,到達温度が除々に上昇し,電力制御の場合には,
一番温度変化が少なく安定した結果が得られた。なお,
この電力制御の他の使用例としては,電子銃,ランプ,
ソ−ラバッテリの組み立て等に適している。
【0039】
【発明の効果】この発明は,パワ−トランジスタで電流
を制御して溶接するトランジスタ式の抵抗溶接電源にお
いて,最適な溶接条件としての電圧と電流と電力とを,
それぞれ帰還制御用の設定値として入力され記憶すると
ともに,演算制御するCPU部と,パワ−トランジスタ
の出力側に接続されて,このパワ−トランジスタからの
電流を検出する電流検出器と,この電流検出器を介して
パワ−トランジスタの出力側に接続されている溶接電極
と,この溶接電極に印加される電圧を検出する電圧検出
部と,この電圧検出部からの電圧と電流検出器からの電
流とをそれぞれ増幅するとともに,この検出された電圧
と電流とから電力を算出する増幅乗算部と,この増幅乗
算部からの帰還用の電圧と電流と電力とを,A/D変換
してCPU部に入力し,この各帰還値とCPU部に設定
されている帰還制御用の設定値とをそれぞれ比較制御し
た後,その結果をD/A変換してパワ−トランジスタに
それぞれ帰還して,このパワ−トランジスタをそれぞれ
3つの制御モ−ドのいずれかで制御する電圧・電流・電
力制御部と,3つの制御モ−ドのいずれかを選択するた
めの選択出力を,電圧・電流・電力制御部に付与する溶
接条件設定部とを備え,3つの制御モ−ドのいずれか選
択された制御モードでパワ−トランジスタを帰還制御す
るようにしたので,被溶接物に合わせて最適な制御モ−
ドを選択することが出来,高品質の溶接が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】この発明の実施例を示すもので,図1の詳細構
成図である。
【図3】パタ−ン幅の変化による設定値の変動率を示す
グラフである。
【図4】ステンレスワイヤの溶接強度と引っ張り強度と
の関係を示すグラフである。
【図5】ヒ−タチップの温度変化を測定した結果を示す
グラフである。
【図6】従来例を示す構成図である。
【図7】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
4 パワ−トランジスタ 5 溶接電極 20 電流検出器 21 増幅乗算部 22 電圧・電流・電力制御部 22D CPU部 23 溶接条件設定部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パワ−トランジスタで電流を制御して溶
    接するトランジスタ式の抵抗溶接電源において,最適な
    溶接条件としての電圧と電流と電力とを,それぞれ帰還
    制御用の設定値として入力され記憶するとともに,演算
    制御するCPU部と,前記パワ−トランジスタの出力側
    に接続されて,このパワ−トランジスタからの電流を検
    出する電流検出器と,この電流検出器を介して前記パワ
    −トランジスタの出力側に接続されている溶接電極と,
    この溶接電極に印加される電圧を検出する電圧検出部
    と,この電圧検出部からの電圧と前記電流検出器からの
    電流とをそれぞれ増幅するとともに,この検出された電
    圧と電流とから電力を算出する増幅乗算部と,この増幅
    乗算部からの帰還用の電圧と電流と電力とを,A/D変
    換して前記CPU部に入力し,この各帰還値と前記CP
    U部に設定されている帰還制御用の設定値とをそれぞれ
    比較制御した後,その結果をD/A変換して前記パワ−
    トランジスタにそれぞれ帰還して,このパワ−トランジ
    スタをそれぞれ3つの制御モ−ドのいずれかで制御する
    電圧・電流・電力制御部と,3つの制御モ−ドのいずれ
    かを選択するための選択出力を,前記電圧・電流・電力
    制御部に付与する溶接条件設定部と,を備え,前記3つ
    の制御モ−ドのいずれか選択された制御モードで前記パ
    ワ−トランジスタを帰還制御することを特徴とする抵抗
    溶接電源。
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JP2015062937A (ja) * 2013-09-26 2015-04-09 日本アビオニクス株式会社 溶接電源装置
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