JPH0726329U - 内付け口栓付き紙容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】口栓を紙容器の開孔部の内側から挿入して接着
させた内付け口栓付き紙容器で、口栓から垂れた液体か
ら開孔部の端面を保護するもの。 【構成】注出用筒体と注出用筒体の下端外周に設けられ
た周縁状フランジと注出用筒体の中間外周に設けられた
周縁状ひさしとを有するプラスチック製の口栓であっ
て、開孔部を設けた紙容器の該開孔部に、前記口栓の注
出用筒体の先端から挿入して、周縁状フランジと周縁状
ひさしとの間に前記開孔部を嵌め込み、周縁状フランジ
と周縁状ひさしとの両方を、前記開孔部の周縁部と接着
させた内付け口栓付き紙容器である。又、前記開孔部を
設けた紙容器の開孔部に一つ以上の切り目をいれた内付
け口栓付き紙容器である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、口栓を紙容器の開孔部の内側から挿入して接着させた内付け口栓付 き紙容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、液体を収容する紙容器は、紙を主として最外層と接液面である最内層に ポリエチレン等のプラスチックフィルム、更に中間層としてガスバリヤ性や遮光 性等の要求される機能をもったプラスチックフィルムやアルミニューム等の金属 箔を積層した紙積層シートを組立、接着して作られる。 この紙容器に収容する液体は、酒類、牛乳やジュース等の飲料であるが、最近 では液体洗剤、オイル等も収容されるようになっている。 この紙容器の一部にプラスチック製の口栓を取り付け、紙容器内の液体を注出 するものとして、図６に示すようなものが知られている。即ち、紙容器の一部６ ５に設けられた開孔部６１に、周縁状フランジ６２付き口栓６０を紙容器の内側 ６３から挿入して周縁状フランジ６２と開孔部の周縁部６４とを超音波シール等 の接着手段で接着させて取り付けるものである（以後、内付け口栓付き紙容器と 称する）。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、内付け口栓付き紙容器においては、紙容器内部の液体にはフランジ と紙容器とがシールされているので開孔部の紙積層シート端面は保護されている ことになり、液体が開孔部の端面に達することはないが、容器内の液体を注出す る時に、口栓から垂れた液体特に液体洗剤、オイル、ジュース等浸透性のある液 体の場合には開孔部の端面は保護されていないので、開孔部の紙積層シート端面 から浸透し、紙が着色し見栄えが悪くなり、拭くこともできないし不衛生でもあ る。又、開孔部の端面の周囲が波打ち、極端な場合、紙が層間剥離して紙積層シ ートが二つに別れることもある。 本考案は、内付け口栓付き紙容器において、口栓から垂れた液体から開孔部の 端面を保護する為のものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、注出用筒体と注出用筒体の下端外周に設けられた周縁状フランジと 注出用筒体の中間外周に設けられた周縁状ひさしとを有するプラスチック製の口 栓であって、開孔部を設けた紙容器の該開孔部に、前記口栓の注出用筒体の先端 から挿入して、周縁状フランジと周縁状ひさしとの間に前記開孔部を嵌め込み、 周縁状フランジと周縁状ひさしとの両方を、前記開孔部の周縁部と接着させたこ とを特徴とする内付け口栓付き紙容器である。 本考案は又、前記開孔部を設けた紙容器の開孔部に一つ以上の切り目をいれた ことを特徴とする内付け口栓付き紙容器である。

【０００５】

【作用】

口栓の周縁状フランジと周縁状ひさしとの両方を、紙容器の開孔部の周縁部と 接着させたので、開孔部の端面が露出することなく保護されているおり、口栓か ら垂れた液体が開孔部の端面に達することはない。

【０００６】

【実施例】

本考案の実施例を図１〜図５を使用して詳細に説明する。

【０００７】 ＜実施例１＞ ポリエチレン（表面）／紙／ポリエチレン／アルミニューム箔／ポリエチレン テレフタレート／ポリエチレン（裏面）なる構成の厚み０．６ｍｍの紙積層シー ト２８を図３に示すような紙容器用のブランク３０を作成し、その一部を円形状 に打ち抜いて開孔部３１を作成した。

【０００８】 口栓２０は、ポリエチレンを用いてインジェクション成形したものであり、図 ２に示すように、開孔部３１の外径よりわずかに小さい外径の注出用筒体２１と 、注出用筒体２１の最下端の外周に円形の周縁状フランジ２２、注出用筒体２１ の中間で外周に周縁状フランジ２２より１．０ｍｍ離して円形の周縁状ひさし２ ３、注出用筒体２１の内部に、薄肉部２４を介して封止部材２５を設け、封止部 材２５には開封手段としてプルリング２６を取り付けたものである。 更に、キャップ１１の内周に設けたねじ部と螺合できるように、注出用筒体２ １には、周縁状ひさし２３の上で外周にねじ２７を設けた。

【０００９】 口栓２０は、開孔部３１の内側から、注出用筒体の先端２９から挿入して、強 制的に押し込むことにより、開孔部３１の周縁部３２を、図２に示すように、周 縁状ひさし２３と円周状フランジ２２の間に収めた。

【００１０】 次に、超音波シール機で、図１に示すように、周縁状フランジ２２と周縁状ひ さし２３とのそれぞれを開孔部の周縁部３２と熱シールすることにより、接着さ せた。かくして、開孔部の端面３３が保護されたことになる。

【００１１】 更に、キャップ１１をする。 内付け口栓付き紙容器としては、図４に示すようなものになる。

【００１２】 ＜実施例２＞ 実施例１と同じ紙容器用のブランクを、その一部を図５に示すように４ケ所の 切り目５１を有する円形状の開孔部３１を打ち抜いて作成した。 実施例１と同じ口栓２０を使用して、開孔部３１の内側から、注出用筒体の先 端２９から挿入して、強制的に押し込むことにより、開孔部の周縁部３２が、図 ２に示すように、周縁状ひさし２３と周縁状フランジ２２の間に収めた。

【００１３】 次に、超音波シール機にて、周縁状フランジ２２と周縁状ひさし２３とをそれ ぞれ熱シールすることにより、開孔部の周縁部３２と熱シールすることにより、 接着させた。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、口栓から垂れた液体から紙積層シートの開孔 部の端面を保護してあり、開孔部の端面から液体が浸透しない。 又、口栓の周縁状フランジと周縁状ひさしとで、紙積層シートの開孔部の周縁 部の両面を接着させているので、口栓が強固に接着している。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本考案の実施例１、実施例２における
紙容器に口栓を接着させた断面図である。

【図２】図２は、本考案の実施例１、実施例２における
紙容器の開孔部の周縁部に口栓を収めた断面図図であ
る。

【図３】図３は、本考案の実施例１における紙容器のブ
ランクの平面図である。

【図４】図４は、本考案の実施例１、実施例２における
内付け口栓付き紙容器の斜視図である。

【図５】図５は、本考案の実施例２における開孔部の平
面図である。

【図６】図６は、従来例の内付け口栓付き紙容器におけ
る紙容器に口栓を接着させた断面図である。

【符号の説明】

１１…キャップ ２０…口栓 ２１…注出用筒体 ２２、６２…周縁状フランジ ２３…周縁状ひさし ２４…薄肉部 ２５…封止部材 ２６…プルリング ２７…ねじ ２８…紙積層シート ２９…注出用筒体の先端 ３０…ブランク ３１、６１…開孔部 ３２、５２…開孔部の周縁部 ４０…内付け口栓付き紙容器 ５１…切り目 ６０…フランジ付き口栓 ６３…容器の内側 ６４…周縁部 ６５…紙容器の一部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】注出用筒体と注出用筒体の下端外周に設け
   られた周縁状フランジと注出用筒体の中間外周に設けら
   れた周縁状ひさしとを有するプラスチック製の口栓であ
   って、開孔部を設けた紙容器の該開孔部に、前記口栓の
   注出用筒体の先端から挿入して、周縁状フランジと周縁
   状ひさしとの間に前記開孔部を嵌め込み、周縁状フラン
   ジと周縁状ひさしとの両方を、前記開孔部の周縁部と接
   着させたことを特徴とする内付け口栓付き紙容器。
2. 【請求項２】前記開孔部を設けた紙容器の開孔部に一つ
   以上の切り目を入れたことを特徴とする請求項１記載の
   内付け口栓付き紙容器。