JPH07260888A - 製品の試験順序決定方法および装置 - Google Patents

製品の試験順序決定方法および装置

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JPH07260888A
JPH07260888A JP6055887A JP5588794A JPH07260888A JP H07260888 A JPH07260888 A JP H07260888A JP 6055887 A JP6055887 A JP 6055887A JP 5588794 A JP5588794 A JP 5588794A JP H07260888 A JPH07260888 A JP H07260888A
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JP6055887A
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Kouichi Nakura
康一 那倉
Shuji Kikuchi
修司 菊地
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ICのテスト時間の短縮を可能とする集積回
路の試験順序決定方法および装置を提供する。 【構成】 テスト条件表作成部105はテスト条件表1
14およびリレーションデータ115を参照して対象と
なるテスト項目毎にテスト条件表を作成する。テスト項
目間距離計算部106は実行順序を求める対象となるテ
スト項目のうち、あるテスト項目に続いて次のテスト項
目を実行する場合に、次のテスト項目のテスト準備にか
かる時間を表す尺度であるテスト項目間の距離を、すべ
てのテスト項目を一度ずつ順次に実行する時の実行順序
のすべての組み合わせのそれぞれについて、上記のテス
ト条件表と実行時間データベース113およびリレーシ
ョンデータ115とを参照して計算する。最短経路探索
部107はこの距離の累積値に基づき最小の試験時間を
示す距離の累積値が得られる実行順序を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、集積回路のよ
うな多くのテスト項目がある製品の試験順序決定方法お
よび装置に係り、特に、複数のテスト項目を実行する試
験順序の決定方法と複数のテスト項目の試験順序を決定
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路(以下、「IC」とも記す)の
試験工程では、テストコスト削減のため、集積回路のテ
スト時間の短縮が重要であり、そのためのIC試験装置
や試験方法に関連する多くの提案が従来よりなされてい
る(例えば特開平2−226078号公報;発明の名称
「LSIテスタ」)。
【0003】この従来のIC試験装置によれば,一定個
数被テストICのテストを行い、テストプログラムを構
成する全てのテスト項目についてICの不良発生率を算
出し、さらにテスト項目別に実行時間を計測して、それ
らの計算・計測結果に基づいてテスト項目の実行順序に
重み付けを行い、実行時間が短く不良発生率の高いテス
ト項目から順にテストを実行するというものである。
【0004】この従来装置によれば、不良発生率の高い
テスト項目から順にテストを実行するため、ICの初期
開発段階等の不良ICの発生率が高い場合に、テストの
初期段階で不良ICを発見して以降のテスト項目を省略
することができ、このためテスト時間の短縮を期待する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来の
IC試験装置では、ICの量産段階等、歩留りが向上し
ICの不良発生率が低下してくる段階では、全テスト項
目をパスするICが増加するため、この従来装置による
テスト時間短縮の効果は減少する。また、一度に複数個
のICのテストを行う多数個取りテストの場合、被テス
トIC中に1個でも良品が存在すれば、全テスト項目が
実行される。このため、上記の従来装置では、多数個取
りの個数が増えるほど良品ICが含まれる確率が高くな
り、やはりテスト時間短縮効果は減少する。
【0006】以上は、ICのテストの場合について述べ
たが、生産工程において試験する必要のある製品におい
ては、同様の問題がある。
【0007】本発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、全テスト項目が実行されるような製品
のテストにおいて、テスト時間の短縮を可能とする製品
の試験順序決定方法および装置を提供することにある。
【0008】また、本発明の他の目的は、不良品の発生
率や多数個取りテストであるか否か、また全テスト項目
が実行されるか否かに関係なく、常にテスト時間の短縮
を可能とする製品の試験順序決定方法および装置を提供
することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明方法では、あるテスト項目に続いて次のテス
ト項目を実行する場合に、次のテスト項目のテスト準備
にかかる時間を表す尺度であるテスト項目間の距離を、
すべてのテスト項目を一度ずつ順次に実行する時の実行
順序のすべての組み合わせのそれぞれについて累積計算
し、累積計算結果に基づき最小の試験時間を示す距離の
累積値が得られる実行順序を求めるようにしたものであ
る。
【0010】また、本発明装置では、複数のテスト項目
の各テスト条件をそれぞれ示すテスト条件表と、各テス
ト条件の設定命令の実行時間を示す実行時間データベー
スと、各テスト条件とテスト条件の設定命令との関係を
示すリレーションデータとをそれぞれ予め格納している
記憶装置と、記憶装置内のテスト条件表およびリレーシ
ョンデータを参照して対象となるテスト項目毎にテスト
条件を示すテスト条件表を作成するテスト条件表作成手
段と、実行順序を求める対象となるテスト項目のうち、
あるテスト項目に続いて次のテスト項目を実行する場合
に、次のテスト項目のテスト準備にかかる時間を表す尺
度であるテスト項目間の距離を、すべてのテスト項目を
一度ずつ順次に実行する時の実行順序のすべての組み合
わせのそれぞれについて、テスト条件表作成手段により
作成されたテスト条件表と、実行時間データベースおよ
びリレーションデータとを参照して計算するテスト項目
間距離計算手段と、テスト項目間距離計算手段により計
算して得られた距離の累積値に基づき最小の試験時間を
示す距離の累積値が得られる実行順序を求める最短経路
探索手段とを備えるよう構成したものである。
【0011】また、上記の他の目的を達成するため、本
発明方法ではあるテスト項目に続いて次のテスト項目を
実行する場合に、次のテスト項目のテスト準備にかかる
時間を表す尺度であるテスト項目間の距離をそれぞれ計
算し、距離の計算結果とテスト項目毎のテスト実行時間
および被テスト製品の不良発生率とからテスト項目の実
行順序のすべての組み合わせのそれぞれについて被テス
ト製品1個当たりの平均テスト時間を算出し、算出した
平均テスト時間が最小となる実行順序を求めるととも
に、その実行順序でテスト項目を実行するときに省略す
ることが可能な前記テスト条件の設定命令を求めるよう
にしたものである。
【0012】また、上記の他の目的を達成するため、本
発明装置では前記のテスト項目間距離計算手段により計
算して得られた距離とテスト項目毎のテスト実行時間と
被テスト製品の不良発生率とから、テスト項目の実行順
序のすべての組み合わせのそれぞれについて被テスト製
品1個当たりの平均テスト時間を算出する平均テスト時
間計算手段と、算出した平均テスト時間が最小となる実
行順序を求めるとともに、その実行順序でテスト項目を
実行するときに省略することが可能な前記テスト条件の
設定命令を求める手段とを備える構成としたものであ
る。
【0013】さらに、本発明では、前回のテスト項目に
続いて今回のテスト項目を実行する場合に、前回のテス
ト項目のテスト条件を前々回のテスト項目のテスト条件
に上書きしたテスト条件と同じテスト条件の設定命令を
該今回のテスト項目のテスト条件から削除したテスト条
件に基づき、今回のテスト項目のテスト準備にかかる時
間を表す尺度であるテスト項目間の距離を算出し、すべ
てのテスト項目を一度ずつ順次に実行する時の実行順序
のすべての組み合わせのそれぞれについて距離を累積計
算し、累積計算結果に基づき最小の試験時間を示す距離
の累積値が得られる実行順序を求めるとともに、その実
行順序でテスト項目を実行するときに省略することが可
能な前記テスト条件の設定命令を求めるものである。
【0014】
【作用】本発明方法および装置では、あるテスト項目に
続いて次のテスト項目を実行する場合に、次のテスト項
目のテスト準備にかかる時間を表す尺度であるテスト項
目間距離を、あるテスト項目に続いて次のテスト項目を
実行する場合に、次のテスト項目から先に実行するテス
ト項目中のテスト条件と同じテスト条件の設定命令を削
除したときに次のテスト項目中でのテスト条件の設定を
行うのに要する時間、あるいは、あるテスト項目に続い
て次のテスト項目を実行する場合に、次のテスト項目か
ら先に実行するテスト項目中のテスト条件と同じテスト
条件の設定命令を削除したときに、次のテスト項目中で
のテスト条件の設定を行うときの削除により短縮された
時間より求める。これにより、このテスト項目間距離に
基づいて、テスト時間が最小となるようなテスト項目の
実行順序を求めることができる。
【0015】また、本発明および装置では、上記のテス
ト項目間距離に加えて、テスト項目毎のテスト実行時間
および被テスト製品の不良発生率とが分かっている場合
に、これらからテスト項目の実行順序のすべての組み合
わせのそれぞれについて被テスト製品1個当たりの平均
テスト時間を算出するようにしているため、算出した平
均テスト時間が最小となる実行順序を求めることができ
る。
【0016】さらに、本発明および装置では、先に実行
されたテスト項目のテスト条件は、次に実行されるテス
ト項目のテスト条件と同じテスト条件と異なるテスト条
件とからなり、これらは、次に実行されるテスト項目の
命令により書き換えられるか、または、クリアされるま
では、テスト条件として有効であるため、次に実行され
るテスト項目のテスト条件で上書きしたテスト条件と同
じテスト条件の設定命令を次回実行されるテスト項目の
テスト条件から削除したテスト条件に基づき、今回のテ
スト項目のテスト準備にかかる時間を表す尺度であるテ
スト項目間の距離を算出することができ、これにより、
テスト時間が最小となるようなテスト項目の実行順序を
求めることができる。
【0017】このように、本発明によれば、多数のテス
ト項目がある製品を最短時間で試験できるので、集積回
路等の試験に最適である。
【0018】
【実施例】以下、本発明の各実施例について説明する。
【0019】まず、本発明の第1実施例を図1から図1
1により説明する。本発明によるIC試験装置の第1実
施例の構成について、図1を用いて説明する。本実施例
装置110は、中央処理装置(CPU)100を備え、
入力装置としてキーボード101とポインティングデバ
イス102を、出力装置としてディスプレイ103を備
え、さらに、アプリケーションプログラム等の記憶用と
して主記憶装置104を、各種データの記憶用として補
助記憶装置112を備えている。
【0020】なお、入出力装置については、上記のもの
以外に、フロッピーディスク装置やプリンタ等の装置等
の追加や代替が可能である。また、本実施例で、記憶装
置を主記憶装置104と補助記憶装置112の2つに分
けた理由は、説明の都合上、本実施例装置110の機能
を実現したアプリケーションプログラムの記憶場所と、
データの記憶場所を区別するためである。
【0021】また、本実施例装置110は、テスト条件
表作成部105、テスト項目間距離計算部106、最短
経路探索部107、平均テスト時間計算部108の4つ
の処理部を持つ。これらの処理部は、いずれもアプリケ
ーションプログラムとして主記憶装置104に格納され
ており、必要に応じてCPU100から呼び出されて処
理を行うものとする。これらの処理部の処理内容と、本
実施例装置110全体の動作内容については後述する。
また、補助記憶装置112には、後述する実行時間デー
タベース113、テスト条件表114およびリレーショ
ンデータ115が格納されている。
【0022】本実施例装置110は、ネットワーク11
6を介してテスタ140と接続されており、互いにデー
タのやり取りが可能であるとする。これはネットワーク
の代わりに、人手やフロッピーディスクを介したデータ
交換でも良い。
【0023】次に、本実施例装置110とネットワーク
を介して接続されているテスタの構成および動作につい
て、図1を用いて説明する。
【0024】このテスタ140は、テストプログラムの
コンパイル作業やネットワーク等を介して接続された他
コンピュータとのデータ交換等の作業を行うテスタ制御
装置125と、テストプログラムに従って、被テストI
Cへの信号印加や被テストICから出力された信号の評
価といった処理を行うテスタ本体135とから構成され
ている。
【0025】通常、テスタは、このように2つのモジュ
ールから構成される。これは、テスタ本体の稼働率を上
げるため、テスタ本体の機能を直接必要としない処理
を、テスタ制御装置125側でオフライン処理可能とす
るためである。また、このオフライン処理用のテスタ制
御装置125は、特殊なものではなく、市販されている
ワークステーションを利用している場合が多い。ここで
は、本実施例装置110と接続されているテスタ140
も、テスタ本体135とテスタ制御装置125から構成
されているものとするが、両者が中央処理装置を共有し
ている場合でも、本装置の処理内容は同じである。
【0026】まず、テスタ制御装置125について説明
する。本実施例装置110と接続されているテスタ制御
装置125は、中央処理装置(CPU)120を備え、
入力装置としてキーボード121、ポインティングデバ
イス122を、出力装置としてディスプレイ123を備
え、さらに、記憶装置124を備えている。この構成
は、先に説明した本実施例装置110の構成と基本的に
同じであり、記憶装置124の容量等、テスタ制御装置
125の各種制約が許す場合には、本実施例装置110
の処理部105〜108と同等の機能を実現したアプリ
ケーションプログラムと、補助記憶装置112に格納さ
れているデータを、直接、このテスタ制御装置125の
記憶装置124に格納しても良い。その場合、本実施例
装置110を実現するために、特別なハードウェアを用
意する必要はない。ここでは、説明の都合上、両者を別
物として以後の説明を行う。
【0027】次に、テスタ本体135について説明す
る。テスタ本体135は、CPU130、メモリ131
およびテスタレジスタ132〜134などからなる。C
PU130は、テスタ制御装置125内のCPU120
にバスを介して接続され、また、メモリ131およびテ
スタレジスタ132〜134にバスを介して接続されて
いる。また、端子を介して被テストIC150の各ピン
に接続されている。
【0028】次に、上記構成のテスタ制御装置125お
よびテスタ本体135からなるテスタ140の通常のテ
ストにおける処理の流れついて説明する。
【0029】まず、ユーザが、キーボード121やポイ
ンティングデバイス122等の入力装置や、フロッピー
ディスク等の媒体を介してテストプログラムをテスタ1
40に入力する。入力されたテストプログラムは、テス
タ制御装置125の記憶装置124に格納される。
【0030】次に、ユーザが、テストプログラムのコン
パイル開始の指示をCPU120に与える。すると、C
PU120は、このテストプログラムを機械語に翻訳し
て、機械語プログラムとして記憶装置124に再度格納
する。ここまでがテスタ制御装置125側の処理であ
る。
【0031】次に、ユーザは、CPU120にテストの
実行指示を与える。指示を受けたCPU120は、ネッ
トワークやその他のデータ伝達手段を介して、機械語プ
ログラムをテスタ本体135のメモリ131上に展開す
る。以後、テスタ本体のCPU130は、この機械語命
令に従って、テスタレジスタ132〜134へのデータ
転送や、被テストIC150への信号の印加や、被テス
トIC150からの出力信号の評価といった処理を行
い、被テストIC150の良否を判定し、その判定結果
をメモリ131上に書き込み、処理を終了する。最後
に、CPU120は、メモリ131上の良否判定結果を
テスタ制御装置125のディスプレイ123上に表示し
て、処理を終了する。以上が、テストにおけるテスタ上
の処理の流れである。
【0032】次に、テスタ140の入力データであるテ
ストプログラムについて説明する。テストプログラム
は、1つ以上のテスト項目から構成されており、各テス
ト項目は、テスト条件の設定を行う命令と、そのテスト
条件下でのテストの実行を指示する命令から構成されて
いる。以後、前者の命令をテスト条件設定命令、後者の
命令をテスト実行命令と呼ぶ。
【0033】テスト時には、これらのテスト項目が次々
に実行され、各テスト項目の実行後、被テストICがそ
のテスト項目をパスしたかフェイルしたかの判定が行わ
れる。そして、被テストICが全てのテスト項目をパス
した場合に良品と判定し、途中でフェイルした場合に
は、その時点で、以後のテスト項目の実行を中止して、
不良品と判定する。この処理の流れの例を図2に示す。
【0034】図2において、テスト開始後、テスタは、
まず、最初のテスト項目であるTest#1のテスト条
件を設定した後(ステップ201)、そのテスト条件下
でのテストを実行し(ステップ202)、被テストIC
がこのテスト項目をパスするか判定する(ステップ20
3)。この判定がフェイルである場合、以後のテスト項
目の実行を中止し、被テストICは不良品と判定する
(ステップ211)。ステップ203の判定により最初
のテスト項目をパスした場合、次のテスト項目Test
#2について、条件設定(ステップ204)、テスト実
行(ステップ205)およびパスかフェイルか判定(ス
テップ206)を順次に行う。
【0035】以後、同じ処理を繰り返し(ステップ20
7〜209)、全テスト項目をパスした場合に、良品と
判定する(ステップ210)。このように、テストプロ
グラムは複数のテスト項目から構成されている。テスト
時間は、これらの各テスト項目の実行時間の合計と、各
テスト項目の結果から次に実行するテスト項目を判断す
る時間の和となる。後者は、前者に比べて無視して良い
ほど小さく、実質的に、テスト時間は、各テスト項目の
テスト時間の和で表される。
【0036】次に、具体的なテスタの命令について説明
する。これらの命令は、一旦、機械語にコンパイルされ
てから実行されるため、ICのテスト時間は、これらの
機械語の実行時間に等しい。そこで、以後、あるテスタ
命令に相当する機械語の実行時間をその命令の実行時間
と呼び、コンパイルに要する時間は含めないものとす
る。但し、テスタ命令をインタプリティブに解釈して実
行するタイプのテスタの場合はこの限りではなく、命令
の解釈時間も実行時間に含めるものとする。
【0037】このテスタ命令の実行時間については、実
行時間がテスト前に計算可能なものと、実際にテストを
実行して時間測定を行うまで不明なものがある。前者の
命令としては、各種のテスト条件の設定を行うテスト条
件設定命令が、後者の命令としては、設定されたテスト
条件下でのテストの開始を指示するテスト実行命令が挙
げられる。これは、テスト条件設定命令の実行時間がテ
スタのハード構成やコンパイラの機能によってほぼ決定
されるのに対して、テスト実行命令は、テストの開始を
指示する命令であり、その実行時間がテスト内容に依存
して変化するためである。
【0038】このうち、実行時間が計算可能なテスト条
件設定命令について、記述フォーマットと実行時間の一
覧を図3の表301に示す。表301に示すテスト条件
設定命令は、テストにおける各種のテスト条件の設定を
行う命令であり、命令毎に設定できるテスト条件が決ま
っている。これらの命令によって設定されるテスト条件
の一覧を、図3の309に示す。また、図3中の破線で
示される矢印は、各テスト条件がどの命令によって設定
されるのかという関係を表している。
【0039】ここで、図3の表301を実行時間データ
ベース、図3の表309をテスト条件設定表、図3中で
破線の矢印で表される関係をリレーションデータと呼
ぶ。本実施例装置110は、これらの表301、309
およびリレーションデータを、図1に示した補助記憶装
置112内に、それぞれ実行時間データベース113、
テスト条件表114、リレーションデータ115として
持っているものとする。
【0040】これらのデータの内容および構成は、テス
タ機種が異なれば当然異なるが、本実施例装置110で
は、必要に応じてユーザがこれらのデータの追加や編集
が可能であるとする。これらのデータは、後で説明する
ように、テスト項目の実行順序を求める過程で、本実施
例装置110によって参照される。ここでは、実行時間
データベース301(113)による各テスト条件設定
命令と、テスト条件表309(114)中の各テスト条
件との関係について説明する。
【0041】まず、実行時間データベース301の第1
欄に記載の命令302は、テスト周期を定めるRATE
命令であり、”RATE=”に続けてテスト周期を記述
する。この命令によって指定されたテスト周期は、テス
ト条件表309中の、”テスト周期”の欄310に対応
して記載されている。また、実行時間データベース30
1の命令302より、このテスト周期設定命令の実行時
間は5msであることが分かる。なお、テスト条件表3
09中の”行番号”に対応する欄の情報については、後
で説明する。
【0042】次に、実行時間データベース301の第2
欄に記載の命令303は、被測定デバイスへの印加信号
のハイ側とロー側の電圧値を規定するユニットへの、電
圧値の設定命令であり、”VIn=”に続けてハイ側電
圧値とロー側電圧値を”、”で区切って記述する形式で
ある。なお、”VIn”の”n”は、2つあるユニット
中のどちらかを指定するためのユニット番号を表す。こ
の命令によって指定されたデータは、テスト条件表30
9中の、”ハイ側印加電圧”と”ロー側印加電圧”の表
311に対応している。また、”VI番号”が表311
の1と2のどちらの行に対応するかは、指定されたユニ
ット番号に従う。この命令の実行時間は、12msであ
る。
【0043】次に、実行時間データベース301の第3
欄に記載の命令304は、被測定デバイスへの印可信号
の電圧レベルをハイからローへ、または、ローからハイ
へと切り換えるタイミングを規定するユニットへの、タ
イミングデータの設定命令であり、”TGn=”に続け
て切り換えるタイミングを記述する形式である。但し、
切り換えタイミングを2つ指定する場合には、それらの
タイミングデータを”,”で区切って記述する。な
お、”TGn”の”n”は、2つあるユニット中のどち
らかを指定するためのユニット番号を表す。この命令に
よって指定されたデータは、テスト条件表309中
の、”入力タイミング1”、”入力タイミング2”の各
欄を有する表312に対応している。この表312の”
TG番号”が1と2のどちらの行に対応するかは、指定
されたユニット番号に従う。この命令の実行時間は、1
5msである。
【0044】次に、実行時間データベース301の第4
欄に記載の命令305は、被測定デバイスの”n”ピン
に印加する信号の動作タイミングを規定するユニットを
指定する命令であり、”PINn=DRV(TGm)”
で記述する。”m”は、入力タイミングを規定するユニ
ットのユニット番号を表す。この命令によって指定され
たユニット番号は、テスト条件表309中の表313
の”TG番号”の欄に対応している。また、表313
の”ピン番号”1、2のどちらの行に対応するかは、指
定されたピン番号”n”に従う。この命令の実行時間
は、10msである。
【0045】次に、実行時間データベース301の第5
欄に記載の命令306は、被測定デバイスの”n”ピン
に印加する信号波形を指定する命令であり、”PINn
=DRV()”で指定する形式である。”()”中に波
形モードと呼ばれる信号波形を表すキーワードを記述す
るものとする。この命令によって指定された波形モード
は、テスト条件表309の、表314の”波形モード”
の欄に対応している。また、表314の”ピン番号”
1、2のどちらの行に対応するかは、指定されたピン番
号”n”に従う。この命令の実行時間は、7msであ
る。
【0046】次に、実行時間データベース301の第6
欄に記載の命令307は、被測定デバイスの”n”ピン
に印加する信号のハイ側電圧とロー側電圧を規定するユ
ニットを指定する命令であり、”PINn=LSC(V
Im)”で記述する形式である。”m”は、電圧を規定
するユニットのユニット番号を表す。この命令によって
指定されたユニット番号は、テスト条件表309中の表
315の、”VI番号”の欄に対応している。また、表
315の”ピン番号”1、2のどちらの行に対応するか
は、指定されたピン番号”n”に従う。この命令の実行
時間は、14msである。
【0047】次に、実行時間データベース301の第5
欄に記載の命令308は、テストに使用するテストパタ
ーンを指定する命令であり、”PAT=”に続けて、テ
ストパターンファイル名を記述する形式とする。この命
令によって指定されたテストパターン名は、テスト条件
表309中の表316中の、”テストパターン名”の欄
に対応している。この命令の実行時間は、20msであ
る。
【0048】なお、図3に示した例では、各命令の実行
時間は常に一定であるとしたが、データのロード命令
や、データ長等によって実行時間が異なる命令がある場
合には、その実行時間の求め方が実行時間データベース
301の、”実行時間”の欄に記述されているものとす
る。
【0049】以上が、図3の実行時間データベース30
1に示したテスト条件設定命令の記述フォーマットと、
それらの命令によって設定されるテスト条件の一覧であ
るテスト条件表309と、両者の関係の説明である。
【0050】次に、図3で説明した命令によって記述さ
れたテスト項目の例を示し、これらのテスト項目から冗
長な命令を見つけ、これらの冗長命令を削除することに
よって最短時間でテストが可能なテスト項目の実行順序
を求める方法について説明する。
【0051】図4(a)〜(c)に、図3で説明した命
令によって記述された3つのテスト項目TEST#A、
TEST#B、TEST#Cを示す。これらのテスト項
目は、どんな順番でテストを行っても良いものとする。
また、各テスト項目中の最後に記述されている命令”M
EAS”は、テスト実行命令である。これらの各テスト
項目に対して構文解析等の手段を用いることによって、
テスト項目中のテスト条件設定命令からテスト条件を抽
出して、図3で説明したテスト条件表309中の対応す
る欄に、これらのテスト条件を書き込むことが可能であ
る。
【0052】また、テスト条件がテスト項目中のどの命
令によって設定されたものかを、後で検索可能とするた
めに、各テスト項目中におけるそれらの命令の行番号
を、図3のテスト条件表309の各表の、”行番号”の
欄に書き込むものとする。但し、これは、テスト条件と
そのテスト条件の設定を行った命令との対応がとれるな
らば、行番号の代わりにポインタデータでも何でも良
い。こうして得られるTEST#A、TEST#B、T
EST#Cの各テスト項目に対応したテスト条件表の例
を、それぞれ図5(a)〜(c)に示す。
【0053】今、これらのテスト項目を、TEST#A
−TEST#B−TEST#Cの順に実行する場合につ
いて考える。この場合、まず、TEST#Aのテスト条
件設定命令によって、図5(a)に示したテスト条件が
設定され、この条件下でテスト実行命令によってテスト
が実行される。
【0054】次に、TEST#Aをパスした被テストI
Cに対してTEST#Bが実行される。このとき、TE
ST#Bのテスト条件設定命令によって設定されるテス
ト条件は図5(b)で表される。ここで、図5(a)と
(b)を互いに比較した場合、図5(b)中で網掛け表
示されていないテスト条件は、TEST#Aにおけるテ
スト条件と同じであり、TEST#Bの実行に当たって
は、これらのテスト条件の設定命令については省略が可
能である。この例の場合、図5(b)中で網掛け表示さ
れていないテスト条件に対応した”行番号”欄の情報か
ら、図4(b)のTEST#Bの2行目、3行目、5行
目、6行目、7行目の命令を省略可能であり、テスト時
には、これら以外の命令だけ実行すれば良い。
【0055】次に、TEST#Bに引き続いてTEST
#Cが実行される場合も同様に、図5(c)中で網掛け
表示されていないテスト条件は、TEST#Bにおける
テスト条件と同じであり、TEST#Cの実行に当たっ
ては、これらのテスト条件の設定命令については、省略
が可能であり、図4(c)のTEST#Cの1行目、2
行目、4行目、5行目、6行目の命令を省略可能であ
る。
【0056】このように、本実施例によれば、冗長なテ
スト条件設定命令の削除の結果、TEST#A−TES
T#B−TEST#Cの順にテストを実行する場合、図
6のフローチャートに示すように、まず、600で示す
ように、図4(a)に示したテスト項目TEST#Aと
同一のテスト条件の下でテスト項目#Aのテストを実行
した後、被テストICがテスト項目をパスしたかどうか
判定する(ステップ602)。パスしたときは、図4
(b)に示す、次のテスト項目TEST#Bのうち、図
6に602で示す如く、TEST#Aと異なるテスト条
件のみが実行される。
【0057】そして、このテスト項目TEST#Bを被
テストICがパスしたかどうか判定し(ステップ60
3)、パスしたときは、次のテスト項目TEST#Cの
うち604で示すように、TEST#Bのテスト条件と
同じテスト条件を除いたテスト条件のみが実行され、被
テストICがパスしたかどうか判定される(ステップ6
05)。被テストICが最後のテスト項目もパスしたと
きは、良品と判断され(ステップ606)、どれか一つ
のテスト項目でパスしなかったときは、不良品と判断さ
れる(ステップ607)。このようにして、本実施例に
よれば、各テスト項目を簡単化することが可能であり、
その結果テスト時間も短縮される。
【0058】この例のように、テスト条件レベルでテス
ト項目同士を比較して、冗長なテスト条件設定命令を省
略することによって、後から実行されるテスト項目のテ
スト条件設定に要する時間を短縮することが可能であ
る。このように、任意の2つのテスト項目を続けて実行
する場合に、後から実行されるテスト項目中から冗長命
令を省略した後の、このテスト項目中のテスト条件設定
命令の実行時間の合計を、今後、これら2つのテスト項
目間の”距離”として定義する。但し、この”距離”
は、どちらのテスト項目を先に(後に)実行するかによ
って異なる場合もある。
【0059】今、k個のテスト項目から構成されるテス
トプログラムを考え、n番目に実行されるテスト項目を
TEST#nで表し、このTEST#n中のテスト実行
命令”MEAS”によるテスト実行時間をTEn、TE
ST#(n−1)とTEST#n間の距離をTD(n-1)
→nとすると、テストを開始してからTEST#nの実
行が終了するまでの各テスト項目のテスト時間の累計T
nは、次の式によって計算される。
【0060】
【数1】
【0061】ただし、(1)式中、TD0→1は、最初に
実行されるテスト項目(TEST#1)中の、全てのテ
スト条件設定命令の実行時間の合計である。
【0062】ここで、n=kの時にTnが最小となるよ
うなテスト項目の実行順序が、全テスト項目を実行した
場合にテスト時間が最小となるような実行順序である。
ここで、(1)式の右辺第2項は、各テスト項目のテス
ト実行命令”MEAS”によるテスト時間の合計であ
り、n=kの時、テスト項目の実行順序に依らず一定で
ある。従って、k個のテスト項目全てを実行した場合
に、そのテスト時間が最短となるようなテスト項目の実
行順序を求める場合、(1)式の右辺第1項についてだ
け計算して互いに比較し、最小となる実行順序を選べば
充分である。
【0063】次に、本実施例装置110の動作につい
て、図1の構成図および図7のフローチャートを併せ参
照して説明する。本実施例装置110の起動後、CPU
100は、まず、ネットワーク116を介して、テスタ
140の記憶装置124に、あらかじめユーザによって
格納されたテスト項目ファイル群を、自身の補助記憶装
置112にコピーした後、ディスプレイ103上に、ユ
ーザに対してこれらのテスト項目について、テスト時間
が最短となるような実行順序を求めるかどうか質問する
メッセージを表示する(図7のステップ701)。これ
は、ICのテストでは、テスト項目の実行順序自体に意
味があるものや、テスト項目の一部について実行順序が
決められているものがあるため、ユーザに対して実行順
序を求めるか確認する必要があるためである。
【0064】ユーザが実行順序を求める指示をした場
合、CPU100は、実行順序変更の対象となるテスト
項目を指示するよう促すメッセージを、ディスプレイ1
03上に表示する(図7のステップ702)。ここで、
ユーザは、処理の対象となるテスト項目を指示するが、
以降の処理は、ここで指示されたテスト項目に対して行
われる。
【0065】次に、ユーザによる処理対象となるテスト
項目の指示に基づき、CPU100は、テスト条件表作
成部105を起動して、テスト条件表を以下のようにし
て作成する(図7のステップ703)。
【0066】起動されたテスト条件表作成部105は、
まず、接続されているテスタ機種を判断して、補助記憶
装置112に格納されたデータから、テスタ機種に対応
したデータを選択する。以降の処理では、このデータを
使用する。次に、CPU100は、補助記憶装置112
に格納されているテスト条件表114を参照して、対象
となるテスト項目数だけテスト条件表に相当するデータ
構造を、メモリ117上に作成する。次に、図4(a)
〜(c)に示したテスト項目の実行順序を求める場合
は、図4(a)〜(c)の各テスト項目について構文解
析等の処理を行い、テスト条件設定命令によって設定さ
れるテスト条件を抽出する。この構文解析の手法に関し
ては、コンパイラI、II(平成2年、サイエンス社
社、A.V.エイホ他著)、第189頁から第340頁
に詳しい。
【0067】そして、抽出したテスト条件を、補助記憶
装置112に格納されたリレーションデータ115を参
照して、テスト項目毎に、先にメモリ117上に確保し
たテスト条件表(に相当するデータ構造)上の対応する
欄に格納する。図5(a)〜(c)は、各テスト項目に
対応したテスト条件表を表している。テスト条件表の作
成後、テスト条件表作成部105は、テスト項目間距離
計算部106を起動した後、処理を終了する。以上のテ
スト条件表作成部105の処理は、図7中のステップ7
03の処理に相当する。
【0068】次に、起動されたテスト項目間距離計算部
106は、テスト条件表作成部105が先に作成したメ
モリ117上のテスト条件表と、補助記憶装置112上
の実行時間データベース113とリレーションデータ1
15を参照して、実行順序を求める対象となるテスト項
目から、2つのテスト項目を取り出して実行する場合の
全組合せに対して、その2つのテスト項目間の距離を計
算する(図7のステップ704)。
【0069】例として、図4(a)に続けて同図(b)
のテスト項目を実行する場合の、テスト項目間距離の計
算方法を説明する。テスト項目間距離計算部106は、
両テスト項目に対応したテスト条件表である図5
(a)、(b)中のテスト条件を比較して、図5(b)
中で図5(a)中のテスト条件と異なる設定がされてい
るテスト条件を探す。図中で網掛け表示されているテス
ト条件が、これに相当する。次に、これらのテスト条件
の設定を行った命令を行番号欄の情報から特定し、補助
記憶装置112に格納された実行時間データベース11
3を参照して、これらの命令の実行時間の合計を計算す
る。この例では、図4(b)のテスト項目の1行目、4
行目、8行目、9行目、10行目、11行目の命令が該
当しており、これらの命令の実行時間は、図3の実行時
間データベース301から、それぞれ5ms、15m
s、10ms、7ms、14ms、20msであり、合
計は71msである。従って、図4(a)に続けて図4
(b)のテスト項目を実行する場合のこれらのテスト項
目間距離は、71msである。テスト項目間距離計算部
106は、以上の処理を全組合せについて繰り返す。
【0070】図8は、図4(a)〜(c)のテスト項目
について求めたテスト項目間距離を表している。以後こ
の図を、テスト項目間距離マップと呼ぶものとする。図
中801〜803で示す円は、それぞれテスト項目TE
ST#A、TEST#B、TEST#Cを表しており、
円から出ている矢印とその矢印上にかかれた時間は、そ
れぞれテスト項目の実行順序とその場合のテスト項目間
距離を表している。ただし、ここでは矢の根にあるテス
ト項目を先に実行するものとする。
【0071】また、”初期状態”と書かれている円80
0は、テスト開始前の状態を表しており、常にこの初期
状態からテストは開始される。従って、この初期状態か
ら出ている矢印は、801〜803の各テスト項目へと
向かうものだけであり、その距離は、矢先にあるテスト
項目中のテスト条件設定命令の実行時間の合計である。
テスト項目間距離計算部106は、図8に示したテスト
項目間距離マップに相当するデータ構造を、本装置上の
メモリ117上に格納した後、最短経路探索部107を
起動して処理を終了する。
【0072】起動された最短経路探索部107は、先に
テスト項目間距離計算部106によってメモリ117上
に格納された、図8に示したテスト項目間距離マップ
(に相当するデータ構造)を参照して、テスト条件設定
に必要な時間が最小になるようなテスト項目の実行順序
を求める(図7のステップ705)。これは、図8のテ
スト項目間距離マップ上で、初期状態からスタートして
全てのテスト項目を1度だけ通過するような経路の中
で、その通過距離が最小になるような経路を求める処理
と等価である。この最短経路の探索手法は、従来より文
献により広く知られている(例えば、Vinod Ch
achra他著、「コンピュータによるグラフ理論の応
用」、昭和56年、共立出版株式会社、第95頁から第
96頁、第210頁から第215頁)。
【0073】ここでは、説明簡単化のため、考えられる
全てのテスト項目の実行経路について、(1)式の右辺
第1項のみを計算して、その値が最小となるような経路
を求める方式で最短経路を求める。(1)式の右辺第2
項の計算が不要な理由は、先に説明した通りである。図
9に、この計算結果を示す。同図において、見出し90
0には実行経路が、見出し901には計算した距離がそ
れぞれ書かれている。この計算結果より、符号902に
示したTEST#C−TEST#B−TEST#Aの順
に実行した場合の通過距離が、174msで最小となる
ことが分かる。最短経路探索部107は、図9に相当す
るデータ構造をメモリ117上に書き込んで、処理を終
了する。
【0074】次に、最短経路探索部107の処理の終了
後、CPU100はテスト時間が最小となるようなテス
ト項目の実行順序と、その場合に各テスト項目中で省略
可能な命令に関するレポートを、メモリ117上に書き
込まれた図8に示した実行経路毎の距離情報と、図5
(a)〜(c)に示したテスト条件表を参照して作成
し、作成したレポートをディスプレイ103上に表示
し、メモリ117上のデータを消去して、全ての処理を
終了する(図7のステップ706)。
【0075】このレポートは、例えば、図10に示すよ
うに、テスト実行順序がTEST#C−TEST#B−
TEST#Aであるとき最小テスト時間であり、また、
その場合のテスト項目TEST#BとTEST#Aの省
略可能な命令が記載された行を示す。ユーザは、このレ
ポートに従ってテスト項目の実行順序を決定し、冗長命
令を削除して、テストを行う。図4(a)〜(c)のテ
スト項目について、このレポートに従ってテストを行う
場合のテストの実行フローを、図11に示す。
【0076】以上は、全てのテスト項目を実行する場合
に、そのテスト時間が最小となるようなテスト項目の実
行順序の求め方についての説明であった。この処理の応
用として、テスト項目の実行順序があらかじめ決まって
いる場合に、テスト項目中の冗長な命令を探すことが可
能である。この場合、まず、ユーザにテスト項目の実行
順序が決まっているか質問し(図7のステップ70
7)、決まっている場合には、そのテスト項目の実行順
序をユーザに入力してもらう(図7のステップ70
8)。
【0077】次に、全テスト項目についてテスト条件表
を作成して、ユーザが指示した実行順序でテストを行っ
た場合に冗長なテスト条件の設定を行う命令を探す(図
7のステップ709)。最後に、これらの冗長命令を知
らせるレポートを出力して(図7のステップ710)、
処理を終了する。
【0078】以上の説明では、2つのテスト項目を続け
て実行する場合に、後から実行されるテスト項目中から
冗長命令を省略した後の、このテスト項目中のテスト条
件設定命令の実行時間の合計を、これら2つのテスト項
目間の”距離”として定義した。しかし、この定義の代
わりに、2つのテスト項目を続けて実行する場合に、後
から実行されるテスト項目中から冗長命令を省略するこ
とによって短縮される時間を、これら2つのテスト項目
間の”距離”としても良い。
【0079】ただし、その場合には、最短経路探索部1
07は、テスト項目間距離マップ上で、初期状態からス
タートして全てのテスト項目を1度だけ通過するような
経路の中で、その通過距離が最小になるような経路の代
わりに、通過距離が最大となるような経路を求めること
になる。その経路に従ったテスト項目の実行順序が、全
てのテスト項目を実行した場合のテスト時間が最小とな
るような実行順序である。
【0080】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。本実施例装置の構成は、図1の実施例装置114と
同じである。前記第1実施例では、全てのテスト項目を
実行する場合に、そのテスト時間が最小となるようなテ
スト項目の実行順序の求め方について説明した。これに
対し、本実施例は、N個の被テストICのテストを行っ
た場合に、その1個当たりのテスト時間の平均が最小と
なるようなテスト項目の実行順序を求めるものである。
【0081】前記第1実施例で、k個のテスト項目から
構成されるテストプログラム中で、n番目に実行される
テスト項目をTEST#nで表し、このTEST#n中
のテスト実行命令”MEAS”によるテスト実行時間を
TEn、TEST#(n−1)とTEST#n間の距離
をTD(n-1)→nとした場合に、テストを開始してからT
EST#nの実行が終了するまでの各テスト項目のテス
ト時間の累計Tnが、(1)式によって計算されること
を説明した。
【0082】ここで、テスト対象となる被テストICの
個数をN、TEST#nでの不良発生率をPFnとした
場合、TEST#nを良品としてパスするICの個数I
Cnは、次の漸化式によって計算される。
【0083】
【数2】
【0084】また、TEST#nの実行の結果、不良品
と判定されるICの個数ICFnは、ICnを用いて次
の式によって計算される。
【0085】
【数3】
【0086】従って、N個の被テストICに対してk個
のテスト項目から構成されるテストを行った場合、IC
1個当たりのテストに要する平均テスト時間Taは、次
の式で計算される。
【0087】
【数4】
【0088】従って、k個のテスト項目から構成される
テストプログラムを考えた場合に、各テスト項目毎のM
EAS命令によるテスト実行時間と不良発生率が与えら
れると、(1)式〜(5)式によってIC1個当たりの
テストに要する平均テスト時間Taを計算し、Taが最
小となるようなテスト項目の実行順序を求めることで、
被テストIC1個当たりの平均テスト時間が最小となる
ようなテスト項目の実行順序を求めることが可能であ
る。
【0089】次に、本実施例の動作について、図1を用
いて説明する。また、前記第1実施例の説明で使用し
た、図4(a)〜(c)のテスト項目について、以下の
説明を行う。本装置の起動後、CPU100は、まず、
ネットワーク116を介して、テスタ140の記憶装置
124にあらかじめ格納されているテスト項目ファイル
群を、自身の補助記憶装置112にコピーする。これら
のテスト項目を図4(a)〜(c)に示す。
【0090】次に、CPU100は、ディスプレイ10
3上に、図12に示すような、これらの各テスト項目毎
のテスト実行時間と不良発生率の入力画面を表示し、こ
れらのデータを入力するようユーザを促す。ユーザがこ
れらのデータを入力すると、CPU100は、入力され
たデータに相当するデータ構造をメモリ117上に確保
して、テスト条件表作成部105を起動する。この時入
力されたデータの例を、図13に示す。
【0091】以後、テスト項目間距離計算部106が、
図8に示したテスト項目間距離マップに相当するデータ
構造を本装置上のメモリ117上に格納するまでの動作
は、前記実施例で説明した場合と同じである。データ格
納後、テスト項目間距離計算部106は平均テスト時間
計算部108を起動して、処理を終了する。
【0092】起動された平均テスト時間計算部108
は、メモリ117上に格納されている、図8に示したテ
スト項目間距離マップと、先にユーザが入力した図13
に示すテスト項目毎のテスト実行時間および不良発生率
とを参照して、全てのテスト項目実行順序について、
(1)式〜(5)式の計算式を用いてIC1個当たりの
平均テスト時間を計算する。
【0093】図14は、このIC1個当たりの平均テス
ト時間の計算結果を示す。同図において、見出し140
0にはテスト項目の実行順序が、見出し1401にはそ
の場合の平均テスト時間が、それぞれ書かれている。こ
の例の場合、1402の欄に示すTEST#C−TES
T#B−TEST#Aの順に実行した場合に、IC1個
当たりの平均テスト時間が309.5msで最小とな
る。平均テスト時間計算部108は、図14に相当する
データ構造をメモリ117上に書き込んで、処理を終了
する。
【0094】平均テスト時間計算部108の処理の終了
後、CPU100は、IC1個当たりの平均テスト時間
が最小となるようなテスト項目の実行順序と、その場合
に、各テスト項目中で省略可能となるテスト条件設定命
令に関するレポートを、メモリ117上に書き込まれた
図14に相当するデータと、図5(a)〜(c)に示し
たテスト条件表とを参照して作成する。このレポートの
構成は、先に図10に示したものに、平均テスト時間に
ついての情報を追加したものとなる。CPU100は、
作成したレポートをディスプレイ103上に表示し、メ
モリ117上のデータを消去して、全ての処理を終了す
る。
【0095】ユーザは、このレポートに従ってテスト項
目の実行順序を決定し、冗長命令を削除してテストを実
行する。この例の場合のテスト項目の実行フローチャー
トは、図11に示す通りである。
【0096】以上の説明では、テスト項目毎のテスト時
間と不良発生率は、ユーザから与えられるものとして説
明したが、最初にテスト項目を適当な順番に並べて一定
個数のICのテストを行い、そのテスト結果をモニター
してテスト項目毎のテスト時間と不良発生率を計算し、
IC1個当たりの平均テスト時間が最小となるテスト項
目の実行順序を求めて、テスト項目の実行順序を変更し
ても良い。
【0097】さらに、以上の処理を一定個数のICのテ
ストが終了する毎に行うことで、各テスト項目の不良発
生率が途中で変化する場合にも、常にIC1個当たりの
平均テスト時間が最小となるようなテストを行うことも
可能である。
【0098】次に、本発明の第3実施例について説明す
る。本実施例装置の構成は、図1に110で示した実施
例装置と同様である。ここで、図15(a)〜(c)に
示すテスト項目TEST#A〜TEST#Cについて、
全てのテスト項目を実行した場合に、そのテスト時間が
最小となるようなテスト項目の実行順序を求めるものと
する。
【0099】これらのテスト項目中で設定されるテスト
条件は、図16の(a)〜(c)に示す各テスト条件表
で表される。第1実施例では、これらのテスト条件表に
ついて、互いのテスト項目間距離を求めた。本実施例で
は、一旦、設定されたテスト条件は、後から他の命令に
よって書換えられるかクリアされるまでテスト条件とし
て有効である点に着目したものである。
【0100】今、TEST#A−TEST#B−TES
T#Cの順にテストを行う場合を考える。ここで、TE
ST#Bの実行が終了した時点でのテスト条件の設定状
況は、テスト項目TEST#A中で設定されたままTE
ST#B中で書き換えられも、クリアされもしなかった
テスト条件と書き換え後のテスト条件とをそれぞれ挙げ
ると、図17に示すテスト条件表で表される。
【0101】そこで、次にTEST#B→TEST#C
の距離を求める場合に、図16の(b)、(c)に示す
テスト条件表ではなく、図17と図16(c)のテスト
条件表を使用してテスト項目間距離を計算することによ
って、TEST#Bだけでなく、TEST#Aで設定さ
れたテスト条件をも考慮して、冗長な命令を探し出すこ
とが可能となる。
【0102】次に、本実施例装置の動作について説明す
る。図1と同様の構成の本実施例装置が起動されると、
第1実施例と同様にしてテスト条件表作成部105がテ
スト条件表を作成し、続いて、CPU100が図18の
処理フローチャートに従った動作を行う。
【0103】すなわち、まず、各テスト項目に対応した
テスト条件表を作成した後(ステップ1801)、新規
にテスト条件表を作成し、これをTEST#0のテスト
条件表とする(ステップ1802)。次に、変数mに初
期値”1”、各テスト項目のテスト時間の累計の初期値
0に”0”を代入する(ステップ1803)。
【0104】ここで、k個のテスト項目から構成される
テストプログラムを考え、m番目に実行されるテスト項
目をTEST#mで表し、このTEST#m中のテスト
実行命令”MEAS”によるテスト実行時間をTEm、
TEST#(m−1)とTEST#m間の距離をTD(m
-1)→mとすると、テストを開始してからTEST#mの
実行が終了するまでの各テスト項目のテスト時間の累計
mを求めるために、距離をTD(m-1)→mを求めた後
(ステップ1804)、次式によりテストを開始してか
らTEST#mの実行が終了するまでの各テスト項目の
テスト時間の累計Tmを求める(ステップ1805)。
【0105】
【数5】
【0106】ここで、(6)式中の右辺第3項は各テス
ト項目毎のテスト実行命令”MEAS”によるテスト時
間であり、m=kの時、全てのテスト項目の実行順序に
対して同じ値が加算される。従って、k個のテスト項目
全てを実行した場合にそのテスト時間が最短となるよう
なテスト項目の実行順序を求めるためには、実際には
(6)式の右辺第1項と第2項についてだけ計算すれば
充分である。
【0107】次に、変数mが総テスト項目数kに等しい
か否か判定し(ステップ1806)、等しくないときに
は、TEST#mのテスト条件を、TEST#(m−
1)のテスト条件表に上書きして、以後これをTEST
#mのテスト条件表とする(ステップ1807)。すな
わち、図16および図17と共に説明したように、本実
施例では後から他の命令によって書換えられるかクリア
されるまでテスト条件は有効であることに鑑み、上記の
上書きをする。
【0108】そして、変数mの値を1加算して(ステッ
プ1808)、次の順番のテスト項目について上記のス
テップ1804〜1807の処理を行う。このようにし
て、ステップ1804での距離計算、ステップ1805
でのテスト時間の累計の算出、ステップ1807でのテ
スト条件表の上書き処理およびステップ1808での変
数値更新処理を変数mが総テスト項目数kに一致するま
で繰り返す。
【0109】このようにして、対象となるテスト項目に
ついて考えられる全てのテスト項目実行順序についてテ
スト時間Tmを計算し、m=kの時にTmが最小となるよ
うなテスト項目の実行順序が、全テスト項目を実行した
場合にテスト時間が最小となるような実行順序である。
【0110】その後、テスト時間が最小となる実行順序
と、その場合に各テスト項目中で省略可能となるテスト
条件設定命令に関するレポートを出力して、処理を終了
する。このレポートの構成は、図10に示したものと同
じである。
【0111】なお、本発明は、以上の実施例に限定され
るものではなく、例えば、第1実施例で説明した、テス
ト項目の実行順序があらかじめ決まっている場合に各テ
スト項目中の冗長命令を探す際に、図18の処理フロー
チャートに従った処理過程で得られるテスト項目間距離
とテスト条件表を利用することもできる。
【0112】また、第2実施例で説明した、IC1個当
たりの平均テスト時間が最小になるようなテスト項目の
実行順序を求める場合に、図18の処理フローチャート
に従った処理過程で得られるテスト項目間距離とテスト
条件表を利用することもできる。
【0113】上記各実施例は、集積回路の試験を行うも
のであるが、本発明は、これに限定されない。他の製品
の試験にも適用できる。
【0114】
【発明の効果】以上説明したように、本発明方法および
装置によれば、各々テスト条件の設定命令とテスト実行
命令とからなるテスト項目を複数順次に実行して集積回
路の試験を行う際に、テスト項目間距離に基づいて、テ
スト時間が最小となるようなテスト項目の実行順序を求
めるようにしたため、全テスト項目が実行されるような
集積回路のテストにおいて、従来に比しテスト時間を短
縮することができる。
【0115】また、本発明方法および装置によれば、被
テスト集積回路1個当たりの平均テスト時間を算出し
て、この平均テスト時間が最小となる実行順序を求める
ようにしたため、集積回路の不良発生率の変化や多数個
取りテストであっても、従来に比しテスト時間を短縮す
ることができ、テストコスト削減の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明試験装置の実施例の構成をテスタと共に
示す図である。
【図2】ICのテストの実行フローチャートである。
【図3】テスタの命令とその命令によって設定されるテ
スト条件との関係を表す図である。
【図4】テスト項目の記述例を示す図である。
【図5】図4のテスト項目によって設定されるテスト条
件表である。
【図6】冗長命令省略後のテストの実行フローチャート
である。
【図7】本発明の第1実施例の処理フローチャートであ
る。
【図8】テスト項目間の距離を視覚的に表した図であ
る。
【図9】テスト項目の実行順序毎の距離の一例を表す図
である。
【図10】本発明装置が出力するレポートの一例を示す
図である。
【図11】求めた最短経路に従った場合のテストの実行
フローチャートである。
【図12】テスト実行時間と不良発生率の入力画面の一
例を示す図である。
【図13】入力されたテスト実行時間と不良発生率の一
例である。
【図14】テスト項目の実行順序毎のICの平均テスト
時間の一例を示す図である。
【図15】テスト項目の記述例を示す図である。
【図16】図15のテスト項目によって設定されるテス
ト条件表である。
【図17】テスト条件の設定状況を表す図である。
【図18】本発明の第3実施例のテスト時間の累計を求
める処理フローチャートである。
【符号の説明】
100、120、130…中央処理装置(CPU)、1
01、121…キーボード、102、122…ポインテ
ィングデバイス、103、123…ディスプレイ、10
4…主記憶装置、105…テスト条件表作成部、106
…テスト項目距離計算部、107…最短経路探索部、1
08…平均テスト時間計算部、110…本実施例装置、
113…実行時間データベース、114…テスト条件
表、115…リレーションデータ、112…補助記憶装
置、117、137…メモリ、125…テスタ制御装
置、135…テスタ本体、140…テスタ、150…被
テストIC。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各々テスト条件の設定命令とテスト実行
    命令とからなるテスト項目を、複数、順次に実行して製
    品の試験を行う際に、該テスト項目の実行順序を試験時
    間が最小となるように決定する試験順序決定方法であっ
    て、 あるテスト項目に続いて次のテスト項目を実行する場合
    に、該次のテスト項目のテスト準備にかかる時間を表す
    尺度であるテスト項目間の距離を、すべてのテスト項目
    を一度ずつ順次に実行する時の実行順序のすべての組み
    合わせのそれぞれについて累積計算し、該累積計算結果
    に基づき最小の試験時間を示す該距離の累積値が得られ
    る実行順序を求めることを特徴とする製品の試験順序決
    定方法。
  2. 【請求項2】 前記距離の累積計算は、前記複数のテス
    ト項目の実行順序が外部より指定されたときは、指定さ
    れた該実行順序についてのみ行うことを特徴とする請求
    項1記載の製品の試験順序決定方法。
  3. 【請求項3】 前記距離は、あるテスト項目に続いて次
    のテスト項目を実行する場合に、該次のテスト項目から
    先に実行するテスト項目中のテスト条件と同じテスト条
    件の設定命令を削除したときに、該次のテスト項目中で
    のテスト条件の設定を行うのに要する時間であり、前記
    最小の試験時間を示す距離の累積値は、該距離の最小合
    計値であることを特徴とする請求項1または2記載の製
    品の試験順序決定方法。
  4. 【請求項4】 前記距離は、あるテスト項目に続いて次
    のテスト項目を実行する場合に、該次のテスト項目から
    先に実行するテスト項目中のテスト条件と同じテスト条
    件の設定命令を削除したときに、次のテスト項目中での
    テスト条件の設定を行うときの該削除により短縮された
    時間であり、前記最小の試験時間を示す距離の累積値
    は、該距離の最大合計値であることを特徴とする請求項
    1または2記載の製品の試験順序決定方法。
  5. 【請求項5】 各々テスト条件の設定命令とテスト実行
    命令とからなるテスト項目を複数順次に実行して製品の
    試験を行う際に、該テスト項目の実行順序を試験時間が
    最小となるように決定する試験順序決定方法であって、 あるテスト項目に続いて次のテスト項目を実行する場合
    に、該次のテスト項目のテスト準備にかかる時間を表す
    尺度であるテスト項目間の距離をそれぞれ計算し、該距
    離の計算結果とテスト項目毎のテスト実行時間および被
    テスト製品の不良発生率とから、テスト項目の実行順序
    のすべての組み合わせのそれぞれについて、被テスト製
    品1個当たりの平均テスト時間を算出し、該算出した平
    均テスト時間が最小となる実行順序を求めるとともに、
    その実行順序でテスト項目を実行するときに省略するこ
    とが可能な前記テスト条件の設定命令を求めることを特
    徴とする製品の試験順序決定方法。
  6. 【請求項6】 前記テスト項目毎のテスト実行時間およ
    び被テスト製品の不良発生率とは、任意の個数の製品に
    対して前記複数のテスト項目を任意の順序で実行して試
    験した時の試験結果に基づいて求めることを特徴とする
    請求項5記載の製品の試験順序決定方法。
  7. 【請求項7】 各々テスト条件の設定命令とテスト実行
    命令とからなるテスト項目を複数順次に実行して製品の
    試験を行う際に、該テスト項目の実行順序を試験時間が
    最小となるように決定する試験順序決定方法であって、 前回のテスト項目に続いて今回のテスト項目を実行する
    場合に、該前回のテスト項目のテスト条件を前々回のテ
    スト項目のテスト条件に上書きしたテスト条件と同じテ
    スト条件の設定命令を該今回のテスト項目のテスト条件
    から削除したテスト条件に基づき、該今回のテスト項目
    のテスト準備にかかる時間を表す尺度であるテスト項目
    間の距離を算出し、すべてのテスト項目を一度ずつ順次
    に実行する時の実行順序のすべての組み合わせのそれぞ
    れについて該距離を累積計算し、該累積計算結果に基づ
    き最小の試験時間を示す該距離の累積値が得られる実行
    順序を求めるとともに、その実行順序でテスト項目を実
    行するときに省略することが可能な前記テスト条件の設
    定命令を求めることを特徴とする製品の試験順序決定方
    法。
  8. 【請求項8】 各々テスト条件の設定命令とテスト実行
    命令とからなるテスト項目を、複数、順次に実行して製
    品の試験を行う際に、該テスト項目の実行順序を試験時
    間が最小となるように決定する試験順序決定装置であっ
    て、 前記複数のテスト項目の各テスト条件をそれぞれ示すテ
    スト条件表と、各テスト条件の設定命令の実行時間を示
    す実行時間データベースと、各テスト条件とテスト条件
    の設定命令との関係を示すリレーションデータとをそれ
    ぞれ予め格納している記憶装置と、 該記憶装置内のテスト条件表およびリレーションデータ
    を参照して対象となるテスト項目毎にテスト条件を示す
    テスト条件表を作成するテスト条件表作成手段と、 実行順序を求める対象となるテスト項目のうち、あるテ
    スト項目に続いて次のテスト項目を実行する場合に、該
    次のテスト項目のテスト準備にかかる時間を表す尺度で
    あるテスト項目間の距離を、すべてのテスト項目を一度
    ずつ順次に実行する時の実行順序のすべての組み合わせ
    のそれぞれについて、該テスト条件表作成手段により作
    成されたテスト条件表と、前記実行時間データベースお
    よびリレーションデータとを参照して計算するテスト項
    目間距離計算手段と、 該テスト項目間距離計算手段により計算して得られた距
    離の累積値に基づき最小の試験時間を示す該距離の累積
    値が得られる実行順序を求める最短経路探索手段とを備
    えることを特徴とする製品の試験順序決定装置。
  9. 【請求項9】 前記最短経路探索手段により求められた
    実行順序と、その場合の各テスト項目中で省略可能な命
    令を示すレポートを出力する手段をさらに有することを
    特徴とする請求項8記載の製品の試験順序決定装置。
  10. 【請求項10】 各々テスト条件の設定命令とテスト実
    行命令とからなるテスト項目を、複数、順次に実行して
    製品の試験を行う際に、該テスト項目の実行順序を試験
    時間が最小となるように決定する試験順序決定装置であ
    って、 前記複数のテスト項目の各テスト条件をそれぞれ示すテ
    スト条件表と、各テスト条件の設定命令の実行時間を示
    す実行時間データベースと、各テスト条件とテスト条件
    の設定命令との関係を示すリレーションデータとをそれ
    ぞれ予め格納している記憶装置と、 該記憶装置内のテスト条件表およびリレーションデータ
    を参照して対象となるテスト項目毎にテスト条件を示す
    テスト条件表を作成するテスト条件表作成手段と、 実行順序を求める対象となるテスト項目のうち、あるテ
    スト項目に続いて次のテスト項目を実行する場合に、該
    次のテスト項目のテスト準備にかかる時間を表す尺度で
    あるテスト項目間の距離を、すべてのテスト項目を一度
    ずつ順次に実行する時の実行順序のすべての組み合わせ
    のそれぞれについて、該テスト条件表作成手段により作
    成されたテスト条件表と、前記実行時間データベースお
    よびリレーションデータとを参照して計算するテスト項
    目間距離計算手段と、 該テスト項目間距離計算手段により計算して得られた距
    離とテスト項目毎のテスト実行時間と被テスト製品の不
    良発生率とから、テスト項目の実行順序のすべての組み
    合わせのそれぞれについて、被テスト製品1個当たりの
    平均テスト時間を算出する平均テスト時間計算手段と、 該算出した平均テスト時間が最小となる実行順序を求め
    るとともに、その実行順序でテスト項目を実行するとき
    に省略することが可能な前記テスト条件の設定命令を求
    める手段とを備えることを特徴とする製品の試験順序決
    定装置。
  11. 【請求項11】 前記テスト項目毎のテスト実行時間お
    よび被テスト製品の不良発生率とは、任意の個数の製品
    に対して前記複数のテスト項目を任意の順序で実行して
    試験した時の試験結果に基づいて求めることを特徴とす
    る請求項10記載の製品の試験順序決定装置。
  12. 【請求項12】 各々テスト条件の設定命令とテスト実
    行命令とからなるテスト項目を、複数、順次に実行して
    製品の試験を行う際に、該テスト項目の実行順序を試験
    時間が最小となるように決定する試験順序決定装置であ
    って、 前記複数のテスト項目の各テスト条件をそれぞれ示すテ
    スト条件表と、各テスト条件の設定命令の実行時間を示
    す実行時間データベースと、各テスト条件とテスト条件
    の設定命令との関係を示すリレーションデータとをそれ
    ぞれ予め格納している記憶装置と、 該記憶装置内のテスト条件表およびリレーションデータ
    を参照して対象となるテスト項目毎にテスト条件を示す
    テスト条件表を作成するテスト条件表作成手段と、 実行順序を求める対象となるテスト項目のうち、前回の
    テスト項目に続いて今回のテスト項目を実行する場合
    に、該前回のテスト項目のテスト条件を前々回のテスト
    項目のテスト条件に上書きしたテスト条件と同じテスト
    条件の設定命令を該今回のテスト項目のテスト条件から
    削除したテスト条件に基づき、該今回のテスト項目のテ
    スト準備にかかる時間を表す尺度であるテスト項目間の
    距離を、すべてのテスト項目を一度ずつ順次に実行する
    時の実行順序のすべての組み合わせのそれぞれについ
    て、該テスト条件表作成手段により作成されたテスト条
    件表と、前記実行時間データベースおよびリレーション
    データとを参照して計算するテスト項目間距離計算手段
    と、 該テスト項目間距離計算手段により計算して得られた距
    離の計算結果に基づき最小の試験時間を示す該距離の累
    積値が得られる実行順序を求めるとともに、その実行順
    序でテスト項目を実行するときに省略することが可能な
    前記テスト条件の設定命令を求める手段とを備えること
    を特徴とする製品の試験順序決定装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6223318B1 (en) 1998-01-14 2001-04-24 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha IC tester having region in which various test conditions are stored
JP2006179649A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Nec Electronics Corp メモリデバイス検査装置
JP2009187102A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Yokogawa Electric Corp プログラム開発装置
JP2011257189A (ja) * 2010-06-07 2011-12-22 Mitsubishi Electric Corp 試験手順決定装置

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JP2006179649A (ja) * 2004-12-22 2006-07-06 Nec Electronics Corp メモリデバイス検査装置
JP2009187102A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Yokogawa Electric Corp プログラム開発装置
JP2011257189A (ja) * 2010-06-07 2011-12-22 Mitsubishi Electric Corp 試験手順決定装置

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