JPH0726027A - フォトクロミック・プラスチック成形物 - Google Patents

フォトクロミック・プラスチック成形物

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JPH0726027A
JPH0726027A JP5171312A JP17131293A JPH0726027A JP H0726027 A JPH0726027 A JP H0726027A JP 5171312 A JP5171312 A JP 5171312A JP 17131293 A JP17131293 A JP 17131293A JP H0726027 A JPH0726027 A JP H0726027A
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JP
Japan
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photochromic
general formula
surfactant
sodium
polyelectrolyte
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JP5171312A
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English (en)
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Michiko Seki
道子 関
Osamu Abe
修 阿部
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 退色速度が速く、繰り返し特性の優れたフォ
トクロミック・プラスチック成形物を提供する。 【構成】 「フォトクロミック化合物を含む疎水性基の
凝集相のまわりを親水性基が包み込んでいるミクロ相分
離構造」を有する両親媒性高分子電解質と、その外側に
イオン結合された界面活性剤とからなる分子複合体を含
むことを特徴とするフォトクロミック・プラスチック成
形物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調光レンズ(サングラ
スレンズの一種)その他に有用なフォトクロミック・プ
ラスチック成形物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光(紫外線を含む)が照射されると物質
が着色したり、色が濃くなったり、或いは変色する現象
をフォトクロミズムと呼び、フォトクロミズムを示す性
質をフォトクロミック性と呼び、フォトクロミック性を
有する化合物、物質又は成形物をフォトクロミック化合
物、フォトクロミック物質又はフォトクロミック成形物
と呼ぶ。
【0003】本明細書では、これ以降、着色したり、色
が濃くなったり、或いは変色することを代表して「着色
する」と表現し、光の照射がなくなり、着色していた物
がやがて元に戻ることを「消色する」と表現する。フォ
トクロミック成形物として、一般に調光レンズと呼ばれ
る眼鏡レンズ(サングラスレンズ)がよく知られてい
る。従来、調光レンズのほとんどは、無機物質であるハ
ロゲン化銀をガラスレンズ基材中に分散させたものであ
る。
【0004】近年、眼鏡レンズにおいては、ガラスレン
ズに比べて軽量で耐衝撃性の高いプラスチックレンズが
広く使用されるようになり、その割合は既にガラスレン
ズを上回っている。これに伴いプラスチック製調光レン
ズの要求が高まってきた。このような背景から、プラス
チックレンズ基材(本発明で言う成形物の一種)中に分
子レベルで均一に分散させることのできる有機フォトク
ロミック物質例えばスピロオキサジン化合物が開発さ
れ、これを含んだフォトクロミック・レンズ(調光レン
ズ)が既に一部実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このレンズ
は、ハロゲン化銀を含むガラスレンズに比べて次の点で
劣っている。すなわち、スピロオキサジン化合物を含有
するフォトクロミック・プラスチックレンズは、退色が
遅いという第1の問題点があった。
【0006】また、繰り返し使用しているうちにフォト
クロミック化合物が劣化し、透過率の変化幅が小さくな
るという第2の問題点があった。従って、本発明の目的
は、退色速度が速く、繰り返し特性の優れたフォトクロ
ミック・プラスチック成形物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決する為の手段】上記問題点の解決のため
に、本発明者らは、鋭意研究の結果、偶然にも、従来の
有機フォトクロミック化合物を有する分子複合体をプラ
スチック成形物に含有(分散)させたところ、本発明の
目的が十分に満足されることを見出し、本発明を成すに
至った。
【0008】第1の有機フォトクロミック物質は、
“「フォトクロミック化合物(P)を含む疎水性基の凝
集相のまわりを親水性基が包み込んでいるミクロ相分離
構造」を有する両親媒性高分子電解質(1a)と、その外側
にイオン結合された界面活性剤(1b)とからなる分子複合
体(1) ”である。
【0009】第2の有機フォトクロミック物質は、
“「第一のフォトクロミック化合物(P1)を含む疎水
性基の凝集相のまわりを親水性基が包み込んでいるミク
ロ相分離構造」を有する両親媒性高分子電解質(1a)と、
その外側にイオン結合された界面活性剤(1b)−−−この
界面活性剤(1b)は、「第二のフォトクロミック化合物
(P2)」を有してもよく、また、界面活性剤の外に
「第二のフォトクロミック化合物(P2′)が一部イオ
ン結合していてもよい−−−とからなる分子複合体(1)
”からなる。
【0010】従って、本発明は、第1発明として、前記
第1の有機フォトクロミック物質を含むプラスチック・
フォトクロミック成形物(請求項1)を、第2発明とし
て、前記第2の有機フォトクロミック物質を含むプラス
チック・フォトクロミック成形物(請求項2)を提供す
る。
【0011】
【作用】本発明で使用する分子複合体は、例えば図1に
示すように、高分子電解質(1a)が負の親水性基(1a2) を
持ち、界面活性剤(1b)が正の親水性基を持つものと、逆
に、例えば図2に示すように、高分子電解質(1a)が正の
親水性基(1a2) を持ち、界面活性剤(1b)が負の親水性基
を持つものの2タイプがある。
【0012】スピロピランあるいはスピロオキサジン等
のフォトクロミック化合物の反応機構は、光照射による
分子内開環、暗所(光照射を止めた時)での分子内閉環
という「大きな分子構造の変化」を伴う反応である。そ
のため、反応速度特に退色反応速度は周囲のマトリック
スの影響を強く受ける。通常の溶媒やプラスチックマト
リックス中においては、フォトクロミック分子が自由に
動けるだけの自由体積があり、かつ、マトリックスの極
性が高ければ着色種が安定化し、退色反応速度が小さ
い。このような理由から、従来の調光レンズは退色速度
の点で十分なものではなかったものと考えられる。
【0013】これに対して本発明のフォトクロミック成
形物は、退色が速い優れたフォトクロミズムを示し、か
つ、着色、退色の繰り返し特性の優れたものである。こ
の理由は、必ずしも十分明らかではないが、おおよそ次
のように考えられる。第一に、第1発明(図1及び図2
参照)では、分子複合体(1) は、「フォトクロミック化
合物(P)を含む疎水性基(1a1) の凝集相のまわりを親
水性基が包み込んでいるミクロ相分離構造」を有する両
親媒性高分子電解質(1a)と、その外側にイオン結合した
電子受容性界面活性剤(1b)からなる。
【0014】第2発明(図11、12参照)でも、分子
複合体(1) は、「第一のフォトクロミック化合物
(P1)を含む疎水性基(1a1) の凝集相のまわりを親水
性基が包み込んでいるミクロ相分離構造」を有する両親
媒性高分子電解質(1a)と、その外側にイオン結合した
「第二のフォトクロミック化合物(P2)」を含む界面
活性剤(1b)からなる。この界面活性剤(1b)は基本的には
「第二のフォトクロミック化合物(P2)」を含むもの
であるが、その代りに界面活性剤の近傍に「第二のフォ
トクロミック化合物(P2′)」が一部、イオン結合し
ていてもよい。
【0015】いずれの発明でも、界面活性剤は、外に向
かって疎水性基(1a1) を延ばしており、従って、分子複
合体の表面はかなりの部分が疎水性基で覆われている。
それ故、本発明のフォトクロミック物質は、その特異な
構造(ミクロ相分離構造)を保持したまま、疎水性物質
(プラスチック成形物)中に溶け込む(分散)すること
ができ、透明なプラスチック成形物例えばプラスチック
レンズ基材中にも透明性を損なうことなく、均一に分散
させることができるものと推定される。
【0016】第二に、その特異な構造(ミクロ相分離構
造)の故に、フォトクロミック化合物は、高いパッキン
グ密度を有する疎水性凝集相内に個室化されている。こ
のような系に光が照射されるとフォトクロミック化合物
(PまたはP1)が励起され、分子内開環反応が起こる
が、高密度のパッキング状態下にあるため、十分な構造
変化が行なわれず歪んだ開環状態となる。そのため、逆
反応が速く、また、構造変化が少ないことから副反応も
起こりにくいものと考えられる。
【0017】次に、本発明で使用する分子複合体につい
て詳細に説明する。分子複合体は両親媒性高分子電解質
とこれにイオン結合した界面活性剤とからなる。分子複
合体は、例えば、両親媒性高分子電解質の水溶液に界面
活性剤を添加することにより、容易に合成することがで
きる。両親媒性高分子電解質とは、言うまでもなく疎水
性基と親水性基とを併せ持つ高分子の総称であり、ポリ
ソープとして古くから知られている高分子はこれに属す
る。
【0018】両親媒性高分子電解質の最も特徴的な性質
は、水溶液中において疎水性基が分子内で自己会合して
ミクロドメイン(凝集相)を形成し、その周囲を荷電セ
グメント(親水性基)が取り囲み、ミセル的な構造(ミ
クロ相分離構造)を形成することである。自己会合をも
たらす疎水性基の相互作用は、疎水性基間の直接的な引
力相互作用によるのではなく、溶媒としての水の特異な
液体構造に基づいており、水の構造変化が全系の安定化
に寄与することによって起こる。水に溶けている両親媒
性高分子電解質の疎水性基と接触している第一層の水
は、規則的な構造を形成しており、疎水性基は氷状クラ
スターによって包接された、いわゆる疎水性水和を受け
る。このような状態にある疎水性基どうしが会合を起こ
すと規則構造水の一部は通常水の状態に解放される。こ
のとき、系全体のエントロピーは増大し、自由エネルギ
ーは低下して安定化の方向に変化する。
【0019】両親媒性高分子電解質は、水溶液中で、疎
水性基が分子内会合してミクロドメイン(凝集相)を形
成し、その周囲を荷電セグメント(親水性基)が取り囲
んだミセル的な構造(ミクロ相分離構造)を取る。本発
明の分子複合体は、図1、図11、図12又は図2(概
念図)に示すように、ミクロ相分離構造を持った両親媒
性高分子電解質(1a)と、その外側にイオン結合された界
面活性剤(1b)からなる。この状態の界面活性剤は、外に
向かって疎水性基を延ばしており、従って、分子複合体
の表面は、かなりの部分が疎水性基で覆われている。そ
れ故、分子複合体は、その特異な構造(ミクロ相分離構
造)を保持したまま、疎水性物質中に溶け込むことがで
きるものと推定される。
【0020】代表的な両親媒性高分子電解質は、図3に
示す一般式(I)及び図4に示す一般式(II)の構造を
持つ共重合体である。共重合体の分子量は、一般に10,0
00〜300,000 程度である。一般式(I)及び(II)にお
いて、R1,R2,R3,R4 は、H又はCH3 であり、Y1,
3,Y4 はO又はN−H又はN−CH3 であり、Y
2は、N−H又はN−A5 であり(A5 は、C1 〜C18
のアルキル基)、A1 ,A 4 は、C2 〜C4 のアルキレ
ン基であり、A2 は、芳香族環を含んでいてもよいC6
〜C18の炭化水素の残基であり、A3 は、スピロピラン
またはスピロオキサジンの残基である。
【0021】また、x1,y1,z1 及びx2,y2,z2 は、
共重合体組成比を示し、x1+y1+z 1=100 ,x2+y2+z
2=100 である。この中で、y1,y2 は、10〜70好ましく
は40〜60であり、z1,z2 は、0〜5好ましくは0.05〜
3である。一般式(I)の共重合体は、図5に示した一
般式(III)のモノマーと、図6に図示した一般式(I
V)のモノマ−と、図7に図示した一般式(V)のモノ
マ−とを共重合した後、アルカリで中和することにより
得られる。
【0022】尚、一般式(III)における、R1,Y1,A
1 、一般式(IV)におけるR2,Y2,A2 及び一般式
(V)におけるR3,Y3,A3 は、一般式(I)と同じ意
味である。一般式(III)のモノマーとしては例えば、
3−アクリロイルオキシプロパンスルホン酸、3−メタ
クリロイルオキシプロパンスルホン酸、2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)、2−メ
タクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙
げられる。
【0023】一般式(IV)のモノマーとしては、例え
ば、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、シクロヘキシルアクリルアミド、シクロヘ
キシルメタクリルアミド、N−シクロヘシル−N−メチ
ルアクリルアミド、N−シクロヘキシル−N−メチルメ
タクリルアミド、シクロヘキシルメチルアクリレート、
シクロヘキシルメチルメタクリレート、シクロヘキシル
メチルアクリルアミド、シルロヘキシルメチルメタクリ
ルアミド、N−シクロヘキシルメチル−N−メチルアク
リルアミド、N−シクロヘキシルメチル−N−メチルメ
タクリルアミド、フェニルアクリレート、フェニルメタ
クリレート、フェニルアクリルアミド、フェニルメタク
リルアミド、N−メチル−N−フェニルアクリルアミ
ド、N−メチル−N−フェニルメタクリルアミド、ベン
ジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ベンジル
アクリルアミド、ベンジルメタクリルアミド、N−ベン
ジル−N−メチルアクリルアミド、N−ベンジル−N−
メチルメタクリルアミド、1−ノルボルニルアクリレー
ト、1−ノルボルニルメタクリレート、1−ノルボルニ
ルアクリルアミド、1−ノルボルニルメタクリルアミ
ド、N−メチル−N−(1−ノルボルニル)アクリルア
ミド、N−メチル−N−(1−ノルボルニル)メタクリ
ルアミド、シクロオクチルアクリレート、シクロオクチ
ルメタクリレート、シクロオクチルアクリルアミド、シ
クロオクチルメタクリルアミド、N−シクロオクチル−
N−メチルアクリルアミド、N−シクロオクチル−N−
メチルメタクリルアミド、アダマンチルアクリレート、
アダマンチルメタクリレート、アダマンチルアクリルア
ミド、アダマンチルメタクリルアミド、N−アダマンチ
ル−N−メチルアクリルアミド、N−アダマンチル−N
−メチルメタクリルアミド、1−ナフチルアクリレー
ト、1−ナフチルメタクリレート、1−ナフチルアクリ
ルアミド、1−ナフチルメタクリルアミド、N−メチル
−N−(1−ナフチル)アクリルアミド、N−メチル−
N−(1−ナフチル)メタクリルアミド、2−ナフチル
アクリレート、2−ナフチルメタクリレート、2−ナフ
チルアクリルアミド、2−ナフチルメタクリルアミド、
N−メチル−N−(2−ナフチル)アクリルアミド、N
−メチル−N−(2−ナフチル)メタクリルアミド、n
−ドデシルアクリレート、n−ドデシルメタクリレー
ト、n−ドデシルアクリルアミド、n−ドデシルメタク
リルアミド、N−n−ドデシル−N−メチルアクリルア
ミド、N−n−ドデシル−N−メチルメタクリルアミ
ド、シクロドデシルアクリレート、シクロドデシルメタ
クリレート、シクロドデシルアクリルアミド、シクロド
デシルメタクリルアミド、N−シクロドデシル−N−メ
チルアクリルアミド、N−シクロドデシル−N−メチル
メタクリルアミド、n−ヘキサデシルアクリレート、n
−ヘキサデシルメタクリレート、n−ヘキサデシルアク
リルアミド、n−ヘキサデシルメタクリルアミド、N−
n−ヘキサデシル−N−メチルアクリルアミド、N−n
−ヘキサデシル−N−メチルメタクリルアミド、n−オ
クタデシルアクリレート、n−オクタデシルメタクリレ
ート、n−オクタデシルアクリルアミド、n−オクタデ
シルメタクリルアミド、N−n−オクタデシル−N−メ
チルアクリルアミド、N−n−オクタデシル−N−メチ
ルメタクリルアミド、ジ−n−オクチルアクリルアミ
ド、ジ−n−オクチルメタクリルアミド、ジ−n−デシ
ルアクリルアミド、ジ−n−デシルメタクリルアミド、
ジ−n−ドデシルアクリルアミド、ジ−n−ドデシルメ
タクリルアミドなどが挙げられる。
【0024】一般式(V)のモノマーとしては例えば、
8−メタクリルオキシ−6−ニトロ−1´,3´,3´
−トリメチルスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2
´−インドリン]、8−アクリルオキシ−6−ニトロ−
1´,3´,3´−トリメチルスピロ[2H−1−ベン
ゾピラン−2,2´−インドリン]、5´−クロロ−8
−メタクリルオキシ−6−ニトロ−1´,3´,3´−
トリメチルスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2´
−インドリン]、5´−ブロモ−8−メタクリルオキシ
−6−ニトロ−1´,3´,3´−トリメチルスピロ
[2H−1−ベンゾピラン−2,2´−インドリン]、
8−メタクリルオキシ−5´−メトキシ−6−ニトロ−
1´,3´,3´−トリメチルスピロ[2H−1−ベン
ゾピラン−2,2´−インドリン]、8−アクリルオキ
シ−5´−メトキシ−6−ニトロ−1´,3´,3´−
トリメチルスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2´
−インドリン]、8−メタクリルオキシ−1´,3´,
3´,4´,7´−ペンタメチルスピロ[2H−1−ベ
ンゾピラン−2,2´−インドリン]、8−メタクリル
オキシ−6−ニトロ−1´,3´,3´,4´,7´−
ペンタメチルスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2
´−インドリン]、8−メタクリルオキシ−1´,3
´,3´,5´,5´,7´−ヘキサメチル−6−ニト
ロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2´−インド
リン]、6−メタクリルオキシ−1´,3´,3´−ト
リメチルスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,2´−
インドリン]、9´−メタクリルオキシ−1,3,3−
トリメチルスピロ[インドリノ−2,3´[3H]ナフ
ト[2,1−b](1,4)−オキサジン]、9´−ア
クリルオキシ−1,3,3−トリメチルスピロ[インド
リノ−2,3´[3H]ナフト[2,1−b](1,
4)−オキサジン]、9´−メタクリルオキシ−1,
3,3,5−テトラメチルスピロ[インドリノ−2,3
´−[3H]ナフト[2,1−b](1,4)−オキサ
ジン]、9´−メタクリルオキシ−5−メトキシ−1,
3,3−トリメチルスピロ[インドリノ−2,3´−
[3H]ナフト[2,1−b](1,4)オキサジ
ン]、9´−アクリルオキシ−5−クロロ−1,3,3
−トリメチルスピロ[インドリノ−2,3´−[3H]
ナフト[2,1−b](1,4)オキサジン]、9´−
メタクリルオキシ−4,7−ジメトキシ−1,3,3−
トリメチルスピロ[インドリノ−2,3´−[3H]ナ
フト[2,1−b](1,4)オキサジン]、9´−メ
タクリルオキシ−1,3,3,6−テトラメチルスピロ
−[インドリノ−2,3´−[3H]ナフト[2,1−
b](1,4)オキサジン]、9´−アクリルオキシ−
1,3,3,7−テトラメチルスピロ[インドリノ−
2,3´−[3H]ナフト[2,1−b](1,4)オ
キサジン]、9´−メタクリルオキシ−1,3,3,
4,5−ペンタメチルスピロ[インドリノ−2,3´−
[3H]ナフト[2,1−b](1,4)オキサジ
ン]、9´−アクリルオキシ−1,3,3,4,5−ペ
ンタメチルスピロ[インドリノ−2,3´−[3H]ナ
フト[2,1−b](1,4)オキサジン]等が挙げら
れる。
【0025】一般式(II)の共重合体は、図8に示した
一般式(VI)のモノマーと図6に示した一般式(IV)
のモノマ−と図7に示した一般式(V)のモノマ−とを
共重合することにより得られる。尚、一般式(VI)に
おけるR4,Y4,A4 、一般式(IV)におけるR2,Y2,
2 及び一般式(V)におけるR3,Y3,A3 は、一般式
(II)と同じ意味である。
【0026】一般式(VI)のモノマーとしては例え
ば、2−アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニ
ウムクロライド、2−アクリロイルオキシエチルトリメ
チルアンモニウムブロマイド、2−メタクリロイルオキ
シエチルトリメチルアンモニウムクロライド、2−メタ
クリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムブロマ
イド、2−メタクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムメチルサルフェイト、3−アクリルアミドプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−アクリル
アミドプロピルトリメチルアンモニウムブロマイド、3
−アクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムメチ
ルサルフェイト、3−メタクリルアミドプロピルトリメ
チルアンモニウムクロライド(略称:MAPTAC) 、3−メ
タクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムブロマ
イド、3−メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモ
ニウムメチルサルフェイト、等が挙げられる。
【0027】一般式(IV)及び(V)のモノマーとし
ては、共重合体(I)の場合と同じものが挙げられる。
他方、界面活性剤としては、一般式(I)の親水性基が
アニオンを与えるアニオン性両親媒性高分子電解質に対
しては、例えば図9に示した一般式(VII)〜(X)で
表されるカチオン性化合物が使用される。
【0028】なお、一般式(VII)において、R5 はC
8 〜C18のアルキル基、R6 はC1〜C18のアルキル
基、X2 はC又はBrであり、一般式(VIII)におい
て、R7 はC8 〜C18のアルキル基、R8 はH又はCH
3 、X3 はCl、Br又はIである。一般式(IX)に
おいて、R9 はC8 〜C18のアルキル基、R10はC1
18のアルキル基又はベンジル基、X4 はC又はBr、
5 はC、Br,I又はCH 3SO4 であり、一般式
(X)において、R11はC8 〜C18のアルキル基、R12
はC1 〜C18のアルキル基又はベンジル基、X6
7 、X8 はC又はBr、X 9 はC、Br,I又はCH
3SO4 であり、nは2〜6の整数である。
【0029】一般式(VII)の具体的な界面活性剤とし
ては、例えば、n−デシルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、n−デシルトリメチルアンモニウムブロマイ
ド、n−ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、
n−ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、n−
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、n−
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、n−
オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライド、n−
オクタデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ジ−
n−ドデシルジメチルアンモニウムクロライド、ジ−n
−ドデシルジメチルアンモニウムブロマイド等が挙げら
れる。
【0030】また、一般式(VIII)の具体的な界面活
性剤としては、例えば、n−デシルピリジニウムクロラ
イド、n−デシルピリジニウムブロマイド、n−ドデシ
ルピリジニウムクロライド、n−ドデシルピリジニウム
ブロマイド、n−ドデシルピリジニウムアイオダイド、
n−テトラデシルピリジニウムクロライド、n−テトラ
デシルピリジニウムブロマイド、n−ヘキサデシルピリ
ジニウムクロライド、n−ヘキサデシルピリジニウムブ
ロマイド、n−ヘキサデシルピリジニウムアイオダイ
ド、n−オクタデシルピリジニウムクロライド、n−オ
クタデシルピリジニウムブロマイド、n−ドデシルピコ
リニウムクロライド、n−ドデシルピコリニウムブロマ
イド、n−オクタデシルピコリニウムクロライド、n−
オクタデシルピコリニウムブロマイド、n−オクタデシ
ルピコリニウムアイオダイド等が挙げられる。
【0031】一般式(IX)の具体的な界面活性剤とし
ては、例えば、N−n−ドデシル−N′−メチル−4,
4′−ビピリジニウム ジクロライド、N−n−ドデシ
ル−N′−メチル−4,4′−ビピリジニウム ブロマ
イドアイオダイド、N−n−ドデシル−N′−メチル−
4,4′−ビピリジニウムブロマイドメチルサルフェイ
ト、N−n−ドデシル−N′−ベンジル−4,4′−ビ
ピリジニウムジクロライド、N−n−ドデシル−N′−
ベンジル−4,4′−ビピリジニウム ジブロマイド、
N−n−ドデシル−N′−ベンジル−4,4′−ビピリ
ジニウム クロライドブロマイド、N−n−ヘキサデシ
ル−N′−メチル−4,4′−ビピリジニウム ジクロ
ライド、N−n−ヘキサデシル−N′−メチル−4,
4′−ビピリジニウムブロマイドアイオダイド、N−n
−ヘキサデシル−N′−メチル−4,4′−ビピリジニ
ウム ブロマイドメチルサルフェイト、N−n−ヘキサ
デシル−N′−ベンジル−4,4′−ビピリジニウム
ジクロライド、N−n−ヘキサデシル−N′−ベンジル
−4,4′−ビピリジニウム ジブロマイド、N−n−
オクタデシル−N′−メチル−4,4′−ビピリジニウ
ム ジクロライド、N−n−オクタデシル−N′−メチ
ル−4,4′−ビピリジニウム ブロマイドアイオダイ
ド、N−n−オクタデシル−N′−メチル−4,4′−
ビピリジニウムブロマイドメチルサルフェイト、N−n
−オクタデシル−N′−ベンジル−4、4′−ビピリジ
ニウム ジブロマイド、N,N′−ジ−n−ドデシル−
4,4′−ビピリジニウム ジクロライド、N,N′−
ジ−n−ドデシル−4,4′−ビピリジニウム ジブロ
マイド、N,N′−ジ−n−ヘキサデシル−4,4′−
ビピリジニウム ジクロライド、N,N′−ジ−n−ヘ
キサデシル−4,4′−ビピリジニウム ジブロマイド
等が挙げられる。ここに多数例示した界面活性剤はいず
れもフォトクロミック化合物を有するものである。
【0032】また、一般式(X)の具体的な界面活性剤
としては、例えば、1 ,3−ビス{N−(N′−n−ド
デシル−4,4′−ビピリジル)}プロパンテトラクロ
ライド、1 ,3−ビス{N−(N′−n−ドデシル−
4,4′−ビピリジル)}プロパンテトラブロマイド、
1 ,4−ビス{N−(N′n−ドデシル−4,4′−ビ
ピリジル)}ブタンテトラブロマイド、1 ,6−ビス
{N−(N′−n−ドデシル−4,4′−ビピリジ
ル)}ヘキサンテトラブロマイド、1 ,3−ビス{N−
(N′−n−ヘキサデシル−4,4′−ビピリジル)}
プロパンテトラブロマイド、1 ,4−ビス{N−(N′
−n−ヘキサデシル−4,4′−ビピリジル)}ブタン
テトラブロマイド、1 ,6−ビス{N−(N′−n−ヘ
キサデシル−4,4′−ビピリジル)}ヘキサンテトラ
ブロマイド等が挙げられる。ここに多数例示した界面活
性剤も全てフォトクロミック化合物を有するものであ
る。
【0033】一般式(II)の親水性基がカチオンを与え
るカチオン性両親媒性高分子電解質に対しては、界面活
性剤としては、例えば図10に示した一般式(XI)〜
(XVII)で表されるアニオン性化合物が使用される。
なお一般式(XI)において、R13はC6 〜C18のアル
キル基であり、一般式(XII)において、R14はH又は
1 〜C18のアルキル基であり、一般式(XIII)にお
いて、R15はC8 〜C18のアルキル基であり、一般式
(XIV)において、R16はC7 〜C17のアルキル基で
あり、一般式(XV)において、R17、R18はC4 〜C
8 のアルキル基であり、一般式(XVI)において、R
19はC8 〜C18のアルキル基であり、一般式(XVII)
において、R20はC8 〜C18のアルキル基であり、mは
1〜4の整数である。
【0034】一般式(XI)の具体的な界面活性剤とし
ては、1−ヘキサンスルホン酸ナトリウム、1−ペンタ
ンスルホン酸ナトリウム、1−オクタンスルホン酸ナト
リウム、1−ノナンスルホン酸ナトリウム、1−デカン
スルホン酸ナトリウム、1−ウンデカンスルホン酸ナト
リウム、1−ドデカンスルホン酸ナトリウム、1−トリ
デカンスルホン酸ナトリウム、1−テトラデカンスルホ
ン酸ナトリウム、1−ペンタデカンスルホン酸ナトリウ
ム、1−ヘキサデカンスルホン酸ナトリウム、1−ペン
タデカンスルホン酸ナトリウム、1−オクタデカンスル
ホン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0035】一般式(XII)の具体的な界面活性剤とし
ては、ベンゼンスルホン酸ナトリウム、4−トルエンス
ルホン酸ナトリウム、4−エチルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、4−n−オクチルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム、4−n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム、4−n−テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム等が挙げられる。
【0036】一般式(XIII)の具体的な界面活性剤と
しては、ナトリウム−n−オクチルスルホアセテート、
ナトリウム−n−ドデシルスルホアセテート、ナトリウ
ム−n−ヘキサデシルスルホアセテート等が挙げられ
る。一般式(XIV)の具体的な界面活性剤としては、
2−(N−ヘプチルカルボニル−N−メチルアミノ)エ
タンスルホン酸ナトリウム、2−(N−オクチルカルボ
ニル−N−メチルアミノ)エタンスルホン酸ナトリウ
ム、2−(N−ノニルカルボニル−N−メチルアミノ)
エタンスルホン酸ナトリウム、2−(N−デシルカルボ
ニル−N−メチルアミノ)エタンスルホン酸ナトリウ
ム、2−(N−ウンデシルカルボニル−N−メチルアミ
ノ)エタンスルホン酸ナトリウム、2−(N−ドデシル
カルボニル−N−メチルアミノ)エタンスルホン酸ナト
リウム、2−(N−ヘキサデシルカルボニル−N−メチ
ルアミノ)エタンスルホン酸ナトリウム、2−(N−ヘ
プタデシルカルボニル−N−メチルアミノ)エタンスル
ホン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0037】一般式(XV)の具体的な界面活性剤とし
ては、ナトリウム ジ(n−ヘキシル)スルホサクシネ
ート、ナトリウム ジ(2−エチルヘキシル)スルホサ
クシネート(Aerosol OT)等が挙げられる。一般式(XV
I)の具体的な界面活性剤としては、n−オクチル硫酸
ナトリウム、n−ドデシル硫酸ナトリウム、n−ヘキサ
デシル硫酸ナトリウム等が挙げられる。
【0038】一般式(XVII)の具体的な界面活性剤と
しては、2−(2−n−オクチルオキシエトキシ)エチ
ル硫酸ナトリウム、2−(2−n−ドデシルオキシエト
キシ)エチル硫酸ナトリウム等が挙げられる。既述のよ
うに、両親媒性高分子電解質の水溶液に、このような界
面活性剤を添加すると、高分子電解質の親水基とそれと
反対の電荷を持った界面活性剤の親水基とがイオン結合
し、沈澱する。この沈澱物を乾燥させれば、粉末として
分子複合体が得られる。
【0039】親水基がアニオンを与える両親媒性高分子
電解質は界面活性剤及び第二のフォトクロミック化合物
(P2またはP2′)の添加によっても分子複合体を合成
することができる。第二のフォトクロミック化合物(P
2)としては、前述の一般式(IX)、(X)で示される
化合物が挙げられ、また第2のフォトクロミック化合物
(P2′)としては、N,N′−ジメチル−4,4′−
ビピリジニウム ジクロライド、N,N′−ジメチル−
4,4′−ビピリジニウム ジブロマイド、N,N′−
ジ−n−プロピル−4,4′−ビピリジニウム ジクロ
ライド、N,N′−ジ−n−ブチル−4,4′−ビピリ
ジニウム ジクロライド、N,N′−ジ−ジベンジル−
4,4′−ビピリジニウム ジクロライド、N,N′−
ジベンジル−4,4′−ビピリジニウム ジブロマイ
ド、N,N′−ジベンジル−2,2′−ジメチル−4,
4′−ビピリジニウム ジクロライド、N,N′−ジベ
ンジル−2,2′−ジメチル−4,4′−ビピリジニウ
ム ジブロマイド、N,N′−ジベンジル−3,3′−
ジメチル−4,4′−ビピリジニウム ジクロライド、
N,N′−ジベンジル−3,3′−ジメチル−4,4′
−ビピリジニウム ジブロマイドなどが挙げられる。
【0040】本発明のフォトクロミック・プラスチック
成形物は、分子複合体をプラスチック成形物中に分散さ
せることにより得られる。その方法としては、例えば、 (1)成形物を構成するモノマー〔例えば、メチルメタク
リレートその他のアクリル系モノマー、スチレン、通称
CR−39(ジエチレングリコールビスアリルカーボネー
ト)〕に分子複合体を溶解させておき、このモノマーを
重合してプラスチック(高分子)成形物とする原液着色
法 (2)成形物を構成する熱硬化性樹脂の未硬化液(一般に
主剤)に分子複合体を溶解させておき、その後、樹脂を
硬化させてプラスチック成形物とする方法 (3)成形物を構成する熱可塑性プラスチックと分子複合
体を溶融混合する方法 (4)成形物を構成する熱可塑性プラスチックのペレット
に分子複合体を添加混合し、成形物を成形する方法 (5)成形物を構成する熱可塑性プラスチックと分子複合
体を所定の溶媒に溶解し、ガラスその他の基板(所定の
物体でもよい)に塗布した後、その溶媒を蒸発させてフ
ィルム(本発明で言う成形物の1種)を得る溶媒キャス
ト法 などが挙げられる。
【0041】成形物を構成するプラスチック材料として
は、例えば、ポリメチルメタクリレート、各種アクリル
樹脂、アルキッド樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネー
ト、ポリサルホン、ポリイミド、ポリエーテルケトン、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、CR
−39のポリマー等の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が挙
げられる。
【0042】プラスチック成形物の形態は、レンズ、
板、塊、フィルム、塗膜など自由に選択される。分子複
合体(1)の成形物に対する添加量としては、一般に0.01
〜5重量%程度が適当である。以下、参考例及び実施例
により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれ
らに限られるものではない。
【0043】〔合成例1〕スピロピラン残基を有する分
子複合体 (1)スピロピラン残基を有するモノマーの合成 1.73g の1,3,3−トリメチル−2−メチレンインド
リンと1.9gの3−ヒドロキシメチル−5−ニトロサリチ
ルアルデヒドをエタノール50mlに溶解し、環流温度で3
時間反応させた。反応後、エタノールを留去し、冷却す
ると結晶が析出した。この結晶をろ別し、冷エタノール
で洗浄後、エタノールから再結晶すると8−ヒドロキシ
メチル−6−ニトロ−1′,3′,3′−トリメチルス
ピロ−[2H−1−ベンゾピラン−2,2′−インドリ
ン]を得た。 収率 1.2g (収量 34.1%) 得られた8−ヒドロキシメチル−6−ニトロ−1′,
3′,3′−トリメチルスピロ−[2H−1−ベンゾピ
ラン−2,2′−インドリン] 0.88gとトリエチルアミ
ン 0.3gおよびベンゼン20mlををフラスコに入れ、撹拌
しながらメタクリル酸クロライドを 3mlを徐々に変化し
た。
【0044】そのまま室温で一晩反応させた後、ろ過に
よりトリエチルアミン塩酸塩を除いた。炉液(ベンゼン
層)を飽和食塩水で3回、1M塩酸水溶液で3回、飽和
食塩水で3回、1M炭酸水素ナトリウム水溶液で3回、
最後に再び飽和食塩水で3回洗浄した。その後、ベンゼ
ン層を無水硫酸マグネシウムで終夜乾燥させた。ベンゼ
ン層からろ過により硫酸マグネシウムを除き、ベンゼン
をエバポレートした。得られた粘性液体をシリカゲルを
担体とし、ベンゼンを溶媒としてカラムクロマトグラフ
ィーにより精製し、目的とする8−メタクリルオキシ−
6−ニトロ−1′,3′,3′−トリメチルスピロ−
[2H−1−ベンゾピラン−2,2′−インドリン]を
得た。 収量 0.38g (収率 36.2%) ・1H-NMR(CDCl3) データ 1.3−1.5(sx2,6H),1.9(s,3H),2.7(s,3H),5.2
(s,2H),5.6−6.2(dx2,2H),6.8−8.8(m,8H) ・C24H24O5N2に対する元素分析計算値: C:68.55%;H:5.76%;O:19.02%;N:6.67% ・実測値 C:68.70%;H:5.81%;O:18.95%,N:6.54% (2)シクロヘキシルメチルメタクリルアミドの合成 シクロヘキシルメチルアミン 25g(2.21 ×10-1mol)を、
500 mlのベンゼンの入った3つ口フラスコに仕込み、そ
の後、トリエチルアミン33.6g(3.32 ×10-1mol)を加
え、アイスバス中で冷却しながら、しばらく攪拌し、そ
れからメタクリル酸クロライド34.7g(3.32 ×10 -1mo
l) を徐々に滴下した。アイスバス中でそのまま30分攪
拌し、その後、室温で12時間攪拌した後、吸引ろ過によ
りトリエチルアミン塩酸塩を除いた。
【0045】ろ液(ベンゼン層)を飽和食塩水で4回、
次いで1M塩酸水溶液で5回、その後、飽和食塩水で洗
浄液が中性になるまで洗浄した。更に、ベンゼン層を1
M炭酸水素ナトリウム水溶液で5回、その後、飽和食塩
水で洗浄液が中性になるまで洗浄した。その後、ベンゼ
ン層を無水硫酸マグネシウムで終夜乾燥させた。そし
て、ベンゼン層からろ過により硫酸マグネシウムを除
き、ベンゼンをエバポレ−トした。得られた固体をヘキ
サンで2回再結晶し、収量23.1g(収率57.3%)でシク
ロヘキシルメチルメタクリルアミドを得た。生成物は無
色の針状晶(mp. 52〜53℃)であった。 ・1H-NMR(CDCl3) データ 0.7-1.9(m,11H),2.0(s,3H),3.1-3.3(t,2H),5.3(s,1H),
5.7(s,1H),6.0(s,1H) ・C11H19NOに対する元素分析計算値: C:72.88 %;H:10.56 %;N:7.73% ・実測値 C:72.79 %;H:10.56 %;N:7.73% (3)スピロピラン残基を含む両親媒性高分子電解質の
合成 前項(1)で合成した8−メタクリルオキシ−6−ニト
ロ−1′,3′,3′−トリメチルスピロ−[2H−1
−ベンゾピラン−2,2′−インドリン]を1mmol、前
項(2)で合成したシクロヘキシルメチルメタクリルア
ミドを60mmol、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸(AMPSモノマー) を39mmol、更に重合開始
剤としてアゾイソブチロニトリルを0.5 mmol用意し、こ
れらを全モノマ−濃度が10wt%となるような量のジメチ
ルホルムアミド(溶媒)に溶かした。
【0046】この溶液を、重合アンプルに入れロ−タリ
−ポンプで3度脱気し、更に拡散ポンプで2度脱気した
後、アンプルを封じた。このアンプルを60℃の恒温槽中
に置き、約10時間放置することにより、前記モノマーを
重合した。生成液をアンプルから取り出した後、エ−テ
ルで3度再沈澱させることにより、ポリマー粉末を得
た。
【0047】この粉末を水に溶かすと完全に溶けた。得
られた水溶液にNaOH水溶液を加え、この混合液を約30日
間透析した。この間、1日に2度水を取り替えた。透析
により低分子は除去された。その後、水溶液を濃縮し、
凍結乾燥した。こうして、目的とするスピロピラン残基
を有するアニオン性両親媒性高分子電解質を得た。 (4)スピロピラン残基を有する分子複合体の合成 合成例1−(3)で合成したスピロピラン残基を有する
アニオン性両親媒性高分子電解質 1.50gを500ccの純水
に溶かした。
【0048】他方、界面活性剤であるジ−n−ドデシル
ジメチルアンモニウムブロマイド 3.0gも 500ccの水に
溶かした。後者に前者をすこしずつ滴下し、生じた沈殿
を遠心分離機で集め、透析膜に入れて塩抜きした。その
後、水溶液を濃縮し、凍結乾燥した。こうして白っぽい
粉末状のスピロピラン残基を有する分子複合体が得られ
た。
【0049】
【実施例1】合成例1−(4)で合成したスピロピラン
残基を有する分子複合体 0.1gをジエチレングリコール
ビスアリルカーボネート(CR-39)10ccに溶解し、これ
に重合開始剤としてジイソプロピルパーオキシジカーボ
ネート(IPP)を 0.3g添加した。
【0050】次いで、脱気、窒素置換したあと、 40℃
から 80℃まで徐々に10時間かけて重合し、無色透明
なプラスチック成形物を得た。この成形物から厚さ 2mm
の板を切断し、表面研磨をした後、大塚電子製瞬間マル
チ測光検出器 MCPD-200 によりそのフォトクロミック特
性、すなわち λmax 極大吸収波長(nm) T0 λmaxにおける光照射前の透過率(%) Ts 光照射により着色が飽和に達したときの
λmaxにおける透過率(%) ΔTmax 最大透過率変化量;T0−Ts(%) t1/2 退色時の透過率変化量ΔTがΔTmax1/2
に達するまでの時間(min) ΔTmax(20) 光着色、退色を20回繰り返した後の最
大透過率変化量(%) を評価した。なお、測定は 20℃で行なった。
【0051】結果を表1に示す。 〔比較例1〕1.0gの6−ニトロ−1′,3′,3′−ト
リメチルスピロ−[2H−1−ベンゾピラン−2,2′
−インドリン]と、2.5gの酢酸セルロースを 50ccのテ
トラヒドロフランに溶解した。この溶液を厚さ 2mmの研
磨した CR-39 重合体表面にディッピングにより塗布し
た後、1時間乾燥させた。その後、110℃で1時間加熱
処理したあと、塩化メチレンで洗浄し、スピロピランを
含有する CR-39 成形物を得た。
【0052】この成形物のフォトクロミック特性を MCP
D-200 により評価した。結果を、実施例とあわせて表1
に示す。 〔合成例2〕スピロオキサジン残基を有するアニオン性
両親媒性高分子電解質の合成(1)スピロオキサジン残
基を有するモノマーの合成 3.01gの1,3,3−トリメチルインドレニウムアイオ
ダイドと 1.89gの1−ニトロソ−2,7−ジヒドロキシ
ナフタレンと 1gのトリエチルアミンをエタノール 20ml
に溶解し環流温度で2時間反応させた。反応後、エタノ
ールを留去し冷却すると、結晶が析出した。この結晶を
ろ別し、冷エタノールで洗浄後、エタノールから再結晶
すると9′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルスピ
ロ[インドリノ−2,3′−[3H]ナフト[2,1−
b](1,4)−オキサジン]を得た。 収量 1.0g (収率 29.1%) 得られた9′−ヒドロキシ−1,3,3−トリメチルス
ピロ[インドリノ−2,3′−[3H]ナフト[2,1
−b](1,4)−オキサジン] 0.86gとトリエチルア
ミン 0.3gおよびベンゼン 20mlをフラスコに入れ、撹拌
しながらメタクリル酸クロライド 3mlを徐々に滴下し
た。そのまま室温で一晩反応させた後、ろ過によりトリ
エチルアミン塩酸塩を除いた。
【0053】ろ液(ベンゼン層)を飽和食塩水で3回、
1M塩酸水溶液で3回、飽和食塩水で3回、1M炭酸水
素ナトリウム水溶液で3回、最後に再び飽和食塩水で3
回洗浄した。 その後、ベンゼン層を無水硫酸マグネシ
ウムで終夜乾燥させた。ベンゼン層からろ過により硫酸
マグネシウムを除き、ベンゼンをエバポレートした。得
られた粘性液体をシリカゲルを担体とし、ベンゼンを溶
媒としてカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的
とする9′−メタクリルオキシ−1,3,3−トリメチ
ルスピロ[インドリノ−2,3′−[3H]ナフト
[2,1−b](1,4)−オキサジン]を得た。 収量 0.41g (収率 40.0%) ・1H-NMR(CDCl3) データ 1.35-1.45(sx2,6H),1.9(s,3H),2.8(s,3H),5.6−6.2(dx
2,2H),6.5−8.9(m,10H) ・C26H24O3N2に対する元素分析計算値: C:75.70 %;H:5.88%;O:11.64%;N:6.78% ・実測値 C:75.85 %;H:5。90%;O:11.58%;N:6.67% (2)アダマンチルメタクリルアミドの合成 アダマンチルアミン 20g(1.07 ×10-1mol)を、300 mlの
ベンゼンの入った3つ口フラスコに仕込み、その後、ト
リエチルアミン13.1g(1.29×10-1mol)を加え、アイスバ
ス中で冷却しながら、しばらく攪拌し、それからメタク
リル酸クロライド13.0g (1.25 ×10 -1mol) を徐々に滴
下した。アイスバス中でそのまま30分攪拌し、その後、
室温で12時間攪拌した後、吸引ろ過によりトリエチルア
ミン塩酸塩を除いた。
【0054】ろ液(ベンゼン層)を飽和食塩水で4回、
次いで1M塩酸水溶液で5回、その後、飽和食塩水で洗
浄液が中性になるまで洗浄した。更に、ベンゼン層を1
M炭酸水素ナトリウム水溶液で5回、その後、飽和食塩
水で洗浄液が中性になるまで洗浄した。その後、ベンゼ
ン層を無水硫酸マグネシウムで終夜乾燥させた。そし
て、ベンゼン層からろ過により硫酸マグネシウムを除
き、ベンゼンをエバポレ−トした。得られた固体をヘキ
サンで2回再結晶し、収量10.2g (収率43.5%)でアダ
マンチルメタクリルアミドを得た。生成物は無色の針状
晶(mp. 104-105 ℃)であった。 ・1H-NMR(CDCl3) データ 1.6-2.0(m,15H),2.0(s,3H),5.2(s,1H),5.3(s,1H),5.6
(s,1H) ・C14H21NOに対する元素分析計算値: C:76.67 %;H:9.65%;N:6.39% ・実測値 C:76.76 %;H:9.73%;N:6.46% (3)スピロオキサジン残基を有する両親媒性高分子電
解質の合成 合成例2−(1)で合成した9′−メタクリルオキシ−
1,3,3−トリメチルスピロ[インドリノ−2,3′
−[3H]ナフト[2,1−b](1,4)−オキサジ
ン]を 3mmol、合成例2−(2)で合成したアダマンチ
ルメタクリルアミドを 50mmol、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸(AMPSモノマー)を
47mmol、更に重合開始剤としてアゾビスイソブチロニ
トリルを0.5mmol用意し、これらを全モノマー濃度が 10
wt%になるような量のジメチルホルムアミド(溶媒)に
溶かした。
【0055】この溶液を重合アンプルに入れ、ロータリ
ーポンプで3度脱気し、更に拡散ポンプで2度脱気した
後、アンプルを封じた。このアンプルを 60℃恒温槽中
に置き、約10時間放置することにより前記モノマーを
重合した。生成液をアンプルから取り出した後、エーテ
ルで3度再沈殿させることにより、ポリマー粉末を得
た。
【0056】この粉末を水に溶かすと完全に溶けた。得
られた水溶液にNaOH水溶液を加え、この混合液を約10
日間透折した。この間、1日に2度、水を取り替えた。
透折により、低分子は除去された。その後、水溶液を濃
縮し、凍結乾燥させた。こうして目的とするスピロオキ
サジン残基を有するアニオン性両親媒性高分子電解質を
得た。 (4)スピロオキサジン残基を有する分子複合体の合成 合成例2−(3)で合成したスピロオキサジン残基を有
する両親媒性高分子電解質 1.50gを 500ccの純水に溶か
した。
【0057】他方、界面活性剤であるジ−n−ドデシル
ジメチルアンモニウムブロマイド 3.0gも 500ccの純水
に溶かした。後者に前者を少しずつ滴下し、生じた沈殿
を遠心分離器で集め、透析膜に入れて塩抜きした。その
後、水溶液を濃縮し、凍結乾燥させた。こうして、白っ
ぽい粉末のスピロオキサジン残基を有する分子複合体が
得られた。
【0058】
【実施例2】合成例2−(4)で合成したスピロオキサ
ジン残基を有する分子複合体 0.1gを CR-39 10ccに溶解
し、これに重合開始剤として IPP 0.3gを添加した。次
いで、脱気、窒素置換した後、40℃から 80℃まで徐々
に10時間かけて重合し、無色透明なプラスチック成形
物を得た。この成形物から厚さ 2mmの板を切断し、表面
研磨した後、 MPCD-200 によりそのフォトクロミック特
性を評価した。結果を表1に示す。
【0059】〔合成例3〕スピロオキサジン残基および
第二のフォトクロミック化合物であるビオローゲンを有
する分子複合体 (1)分子複合体の合成 合成例2−(3)で合成したスピロオキサジン残基を有
する両親媒性高分子電解質 1.50gを 500ccの純水に溶か
した。
【0060】他方、界面活性剤であるジ−n−ドデシル
ジメチルアンモニウムブロマイド 1.6gと、第二のフォ
トクロミック化合物であるn,n′−ジベンジル−4,
4′−ビピリジニウム ジブロマイド 1.0gを 500ccの
純水に溶かした。後者に前者を少しずつ滴下し、生じた
沈殿を遠心分離器で集め、透析膜に入れて塩抜きした。
その後、水溶液を濃縮し、凍結乾燥させた。
【0061】こうして、白っぽい粉末のスピロオキサジ
ン残基及び第二のフォトクロミック化合物であるビオロ
ーゲンを有する分子複合体が得られた。
【0062】
【実施例3】合成例3−(1)で合成したスピロオキサ
ジン残基及び第二のフォトクロミック化合物であるビオ
ローゲンを有する分子複合体 0.1gを CR-39 10ccに溶解
し、これに重合開始剤として IPP 0.3gを添加した。次
いで、脱気、窒素置換した後、40℃から 80℃まで徐々
に10時間かけて重合し、無色透明なプラスチック成形
物を得た。この成形物から厚さ 2mmの板を切断し、表面
研磨した後、 MPCD-200 によりそのフォトクロミック特
性を評価した。結果を表1に示す。
【0063】〔比較例2〕1.0gの1,3,3−トリメチ
ルスピロ−[インドリノ−2,3′−[3H]ナフト
[2,1−b](1,4)−オキサジン]と、2.5gの酢
酸セルロースを 50ccのテトラヒドロフランに溶解し
た。この溶液を厚さ 2mmの研磨した CR-39 重合体表面
にディッピングにより塗布した後、1時間乾燥させた。
その後、110℃で1時間加熱処理したあと、塩化メチレ
ンで洗浄し、スピロピランを含有する CR-39 成形物を
得た。
【0064】この成形物のフォトクロミック特性を MCP
D-200 により評価した。結果を、表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、退色速度
が速く、かつ繰り返し特性の優れたフォトクロミックプ
ラスチック成形物が提供される。本発明で私用するイオ
ンコンプレックスは、「フォトクロミック化合物(P)
を含む疎水性基の凝集相の周りを親水基が包み込んでい
るミクロ相構造」を保持したままの両親媒性高分子電解
質を含んでおり親水性基および界面活性剤の二重層がマ
イクロカプセルの被膜のように振舞う。従って、フォト
クロミック化合物は高いパッキング密度を有する疎水性
凝集相内に個室化されており、分子運動がかなり抑制さ
れた状態となり、光照射時においてもダイナミックな構
造変化が起こらない。その結果、退色速度が速く、繰り
返し特性の優れたフォトクロミックプラスチック成形物
が提供される。
【0067】また、本発明で使用するイオンコンプレッ
クスが2種類以上のフォトクロミック化合物を有する場
合には、その組み合わせにより種々の色を出すこともで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、第1発明の1実施例にかかる分子複
合体の構造を示す概念図である。
【図2】 図2は、第1発明の他の実施例(電解質1aと
界面活性剤1bの電荷の関係が図1−Aと逆の例)にかか
る分子複合体の構造を示す概念図である。
【図3】 図3は、分子式を示す図である。
【図4】 図4は、分子式を示す図である。
【図5】 図5は、分子式を示す図である。
【図6】 図6は、分子式を示す図である。
【図7】 図7は、分子式を示す図である。
【図8】 図8は、分子式を示す図である。
【図9】 図9は、界面活性剤の分子式を示す図であ
る。
【図10】 図10は、界面活性剤の分子式を示す図で
ある。
【図11】 図11は、第2発明の1実施例(界面活性
剤1bが第二のフォトクロミック化合物P2を含む例)に
かかる分子複合体の構造を示す概念図である。
【図12】 図12は、第2発明の他の実施例(第二の
フォトクロミック化合物P2′を持つ例)にかかる分子
複合体の構造を示す概念図である。
【符号の説明】
1a1 疎水性基 1a2 親水性基 1a 両親媒性高分子電解質 1b 界面活性剤 1 イオンコンプレックス P,P1,P2,P2′ フォトクロミック化合物
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】「フォトクミック化合物を含む疎水性基の
    凝集相のまわりを親水性基が包み込んでいるミクロ相分
    離構造」を有する両親媒性高分子電解質と、その外側に
    イオン結合された界面活性剤とからなる分子複合体を含
    むことを特徴とするフォトクロミック・プラスチック成
    形物。
  2. 【請求項2】「第1のフォトクロミック化合物を含む疎
    水性基の凝集相のまわりを親水性基が包み込んでいるミ
    クロ相分離構造」を有する両親媒性高分子電解質と、そ
    の外側に第2のフォトクロミック化合物を含むイオン結
    合された界面活性剤とからなる分子複合体を含むことを
    特徴とするフォトクロミック・プラスチック成形物。
JP5171312A 1993-07-12 1993-07-12 フォトクロミック・プラスチック成形物 Pending JPH0726027A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8153344B2 (en) 2004-07-16 2012-04-10 Ppg Industries Ohio, Inc. Methods for producing photosensitive microparticles, aqueous compositions thereof and articles prepared therewith
US8563212B2 (en) 2004-07-16 2013-10-22 Transitions Optical, Inc. Methods for producing photosensitive microparticles, non-aqueous dispersions thereof and articles prepared therewith
US8563213B2 (en) 2004-07-16 2013-10-22 Transitions Optical, Inc. Methods for producing photosensitive microparticles

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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