JPH07260212A - 氷蓄熱装置 - Google Patents

氷蓄熱装置

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Publication number
JPH07260212A
JPH07260212A JP5427594A JP5427594A JPH07260212A JP H07260212 A JPH07260212 A JP H07260212A JP 5427594 A JP5427594 A JP 5427594A JP 5427594 A JP5427594 A JP 5427594A JP H07260212 A JPH07260212 A JP H07260212A
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JP
Japan
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heat transfer
ice
heat
transfer tubes
transfer tube
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Withdrawn
Application number
JP5427594A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Oka
恭彦 岡
Masanori Kawazoe
政宣 川添
Yuji Nakazawa
優司 仲沢
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】伝熱管側方からの冷熱の回収を容易にすると共
に、伝熱管が上下に連続する場合に冷熱回収中のサーマ
ルウェークの影響を軽減する。 【構成】氷蓄熱槽(15)内に複数本の伝熱管(17)
を格子状に配列する。各伝熱管(17)の外面に、融解
水の流れを横方向へガイドするフィン(27)を設け
る。伝熱管(17)の管軸から上方へ延びる垂線とフィ
ン(27)とのなす角度(θ)を、50°〜65°の範
囲内とする。フィン(27)における伝熱管(17)か
ら横方向に突出する長さLを、2本の伝熱管(17)の
間の距離(M−d)の半分以下とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、氷蓄熱槽内の氷を伝熱
管により融解して冷熱を回収する氷蓄熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、この種の氷蓄熱装置は、空調シス
テムその他工業用、農業用の冷却システム等への利用を
目的として開発されており、氷蓄熱槽に氷を蓄え、氷の
冷熱を利用して空気調和や冷却を行うものである。上記
氷蓄熱装置として、例えば図8に示すように、氷蓄熱槽
(a)と、該氷蓄熱槽(a)内に配設された複数本の
(図中では9本)の伝熱管(b),(b),…とを備
え、伝熱管(b),(b),…で氷蓄熱槽(a)内の水
を冷却して製氷を行う一方、製氷後に氷(c)で伝熱管
(b),(b),…内の流体を冷却して冷熱を回収する
ようにしたものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記氷蓄熱
装置の場合、冷熱回収時において、氷蓄熱槽(a)内の
氷(c)は、当初各管(b),(b),…の周囲から均
等に融かされる。しかし、氷(c)の融解が進むと、伝
熱管(b),(b),…で加温された融解水が上昇する
ため、図9に示すように、伝熱管(b)の上方の氷
(c)が側方よりも融け易くなる。そして、伝熱管
(b)の上方と側方とで融解の程度に差があるため、伝
熱管(b)側方から冷熱を回収しにくいという問題が生
じる。
【0004】特に、図8に示すように、複数本の伝熱管
(b),(b),…が上下に連続して配列されている場
合、伝熱管(b)上方への融解の程度が大きいことか
ら、融解開始後の早い段階で上下3本の伝熱管(b),
(b),(b)の回りに形成された融解部分(d)がつ
ながる。いったん上下の融解部分(d)がつながると、
図10に示すように、融解水が上下3本の伝熱管
(b),(b),(b)(図中では上下2本のみ示す)
の回りを次々と上昇していく対流が生じるため、上方へ
の融解速度と側方への融解速度との差が顕著になる。こ
のため、氷蓄熱槽(a)内には、図8に示すように、上
下3本の伝熱管(b),(b),(b)の回りに上下に
細長い融解空間(e),(e),(e)が形成されると
共に、伝熱管(b)側方に氷の残留部分(f),
(f),…ができる。また、下方の伝熱管(b),
(b),…で加温された水が上方の伝熱管(b),
(b),…を通過する(サーマルウェーク)ため、上方
の伝熱管(b),(b),…ほど融解水との間の伝熱量
が減少するという問題も生じる。
【0005】本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あって、伝熱管を通過した融解水の流れを伝熱管の側方
へガイドすることにより、伝熱管側方の融解を促進する
一方相対的に伝熱管上方の融解を抑制し、伝熱管側方か
らの冷熱の回収を容易にすると共に伝熱管が上下に連続
する場合に冷熱回収中におけるサーマルウェークの影響
を軽減することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明が講じた解決手段は、冷熱を蓄
熱する氷を貯溜する氷蓄熱槽(15)と、該氷蓄熱槽
(15)内にそれぞれ水平方向へ延びるように設けら
れ、内部を流通する流体と上記氷との熱交換により冷熱
を回収する複数本の伝熱管(17),(17),…とを
備えた氷蓄熱装置を前提とする。そして、さらに上記伝
熱管(17)の外面にその管軸方向に延び且つ管軸と直
交する横方向に突出するように設けられ、上記熱交換に
より氷が融解して生じた融解水の流れを横方向へガイド
する板状のフィン(27)を備えた構成とする。
【0007】請求項2に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1記載の氷蓄熱装置において、上記複数本の伝熱
管(17),(17),…の管軸から上方へ延びる垂線
と上記フィン(27)とのなす角度(θ)を50°〜6
5°の範囲内とする。
【0008】請求項3に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1または請求項2記載の氷蓄熱装置において、上
記複数本の伝熱管(17),(17),…が横方向に並
列する配列部分を有し、上記フィン(27)における伝
熱管(17)から横方向に突出する長さLを、 0<L≦(M−d)/2 (Mは横方向に並列する2本の伝熱管の中心間距離、d
は伝熱管の外径)の範囲内とする。
【0009】請求項4に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1、請求項2または請求項3記載の氷蓄熱装置に
おいて、上記複数本の伝熱管(17),(17),…が
横方向に並列して成る管列を上下複数段設け、上記複数
本の伝熱管(17),(17),…を上下の管列の対応
するもの同士が上下に連続するように配置するものであ
る。
【0010】請求項5に係る発明が講じた解決手段は、
請求項1、請求項2または請求項3記載の氷蓄熱装置に
おいて、上記複数本の伝熱管(17),(17),…が
横方向に並列して成る管列を上下複数段設け、上記複数
本の伝熱管(17),(17),…が上下の管列毎に横
方向の位置を交互にずらして配置されるものである。
【0011】
【作用】上記の構成により、各請求項に係る発明では、
伝熱管(17)の外面に設けられたフィン(27)が伝
熱管(17)を通過する融解水の流れを横方向へガイド
するので、伝熱管(17)側方の氷の融解が促進され
る。特に、請求項4に係る発明では、各管列の対応する
伝熱管(17),(17),…同士が上下に連続するよ
うに配置されているが、フィン(27)によって伝熱管
(17)側方の融解が促進される分伝熱管(17)上方
の融解が抑制されるため、上下の伝熱管(17)の回り
の融解部分がつながる時期が遅くなる。また、請求項5
に係る発明においても、伝熱管(17)の配管密度が小
さい場合、横方向の配管間隔が大きくなり、伝熱管(1
7)側方の氷が残留する問題が生じるが、フィン(2
7)によって側方の氷の融解が可能になる。
【0012】さらに、請求項2に係る発明では、伝熱管
(17)の管軸から上方へ延びる垂線とフィン(27)
とのなす角度(θ)が50°〜65°の範囲内であると
き、図6に示すように、伝熱管(17)の両側に沿って
流れる二つの融解水の流れがフィン(27)によって伝
熱管(17)の中央部から一側方へガイドされた後フィ
ン(27)の先端部から上昇するようになり、伝熱管
(17)から上昇する流れが伝熱管(17)の側方位置
にずらされる。したがって、伝熱管(17)の側方だけ
でなく斜め上方の氷も融解されるようになる。特に、請
求項4に係る発明では、下方の伝熱管(17)を通過し
た直後の暖かい融解水が上方の伝熱管(17)を通過し
なくなる。
【0013】また、請求項3に係る発明では、フィン
(27)における伝熱管(17)から横方向に突出する
長さLが2本の伝熱管(17),(17)の間の距離
(M−d)の半分以下に設定されているので、ガイド後
の流れが側方の隣接伝熱管(17)に過度に接近するこ
とが回避される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は本発明の第1実施例に係る氷蓄熱装置(A)
を備えた冷房専用の蓄熱式空気調和装置(B)を示す。
上記蓄熱式空気調和装置(B)は、上記氷蓄熱装置
(A)以外に、圧縮機(1)と、凝縮器として機能する
室外熱交換器(3)と、冷媒の減圧または流量調節を行
う開度調節可能な第1電子膨脹弁(5)および第2電子
膨脹弁(7)と、蒸発器として機能する室内熱交換器
(9)とを備えている。これらの機器(1)〜(9)は
冷媒配管(11)で順次接続されており、これにより、
冷媒が流通する主冷媒回路(13)が構成されている。
【0015】上記氷蓄熱装置(A)は冷熱を蓄熱する氷
を貯溜する氷蓄熱槽(15)と、該氷蓄熱槽(15)内
に水平に配設された伝熱管(17)とを備えている。該
伝熱管(17)の一端は第1分岐路(19a)を介して
主冷媒回路(13)の液管(21)における第1電子膨
脹弁(5)の上流側に、他端は第2分岐路(19b)を
介して上記第1電子膨脹弁(5)の下流側にそれぞれ接
続され、伝熱管(17)と液管(21)との間で冷媒が
流通可能となっている。上記第1分岐路(19a)には
流路を開閉する第1開閉弁(23a)が介設されてい
る。また、第1分岐路(19a)における第1開閉弁
(23a)と伝熱管(17)との間からは第3分岐路
(19c)が分岐し、該第3分岐路(19c)は主冷媒
回路(13)のガス管(25)に接続され、伝熱管(1
7)とガス管(25)との間で冷媒が流通可能となって
いる。上記第3分岐路(19c)には流路を開閉する第
2開閉弁(23b)が介設されている。
【0016】上記氷蓄熱槽(15)内に配設されている
伝熱管(17)は図1では1本としているが、実際は、
図2に示すように、9本配設されており、9本の伝熱管
(17),(17),…は直列または並列に接続される
ことによって所定の冷媒流通経路を形成している。9本
の伝熱管(17),(17),…はいわゆる格子状に配
列されている。つまり、伝熱管(17)の管軸と直交す
る横方向(図中左右方向)に並列する3本の伝熱管(1
7),(17),(17)から成る管列が上下3段設け
られ、各管列の3本の伝熱管(17),(17),(1
7)が上下に連続するように配置されている。
【0017】上記各伝熱管(17)の外面には、管軸方
向に延び且つ横方向に突出する板状のフィン(27)が
設けられている。該フィン(27)は、横方向に突出す
ることによって融解水の流れを横方向へガイドするよう
になっている。フィン(27)は、伝熱管(17)の管
軸から半径方向外方へ突出するように取り付けられてい
る。なお、該フィン(27)の取付状態は管軸からずれ
ていてもよい。また、フィン(27)は各段毎に交互に
突出方向を変えて配設されており、具体的に、下段およ
び上段の管列のフィン(27)は左側方に突出し、中段
の管列のフィン(27)は右側方に突出するように配設
されている。
【0018】上記伝熱管(17)の管軸から上方へ延び
る垂線とフィン(27)とのなす角度(θ)は、0°<
θ<180°の範囲内に設定され、特に50°〜65°
の範囲内に設定されることが望ましい。図2に示すフィ
ン(27)の角度(θ)は50°に設定されている。な
お、θの表示のし方は、フィン(27)の左右いずれか
の突出側から垂線までの間の角度を表示するものとし、
したがって、表示されるθの値は最大180°となる。
【0019】また、上記フィン(27)における上記伝
熱管(17)から横方向に突出する長さLは、図2に示
すように、 0<L≦(M−d)/2 (Mは横方向に並列する2本の伝熱管の中心間距離、d
は伝熱管の外径)の範囲内に設定されている。
【0020】上記氷蓄熱装置(A)の運転動作を図1に
基づいて説明すると、冷熱回収を行わない通常冷房運転
の場合、第1分岐路(19a)および第2分岐路(19
b)を閉じ、第1電子膨脹弁(5)で流量調節した状態
で運転を行い、圧縮機(1)で圧縮した冷媒を室外熱交
換器(3)で凝縮し、第2電子膨脹弁(7)で減圧し、
室内熱交換器(9)で蒸発させて圧縮機(1)に戻す。
【0021】上記氷蓄熱槽(15)において製氷を行う
氷蓄熱運転の場合、第1開閉弁(23a)を閉じ、第2
開閉弁(23b)を開き、且つ第2電子膨脹弁(7)を
全閉にした状態で運転を行い、圧縮機(1)および室外
熱交換器(3)を経た冷媒を第1電子膨脹弁(5)で減
圧し、第2分岐路(19b)を介して伝熱管(17)に
流通させ、伝熱管(17)で蒸発させて氷蓄熱槽(1
5)の水を冷却して製氷を行い、第3分岐路(19c)
およびガス管(25)を経て圧縮機(1)に戻す(実線
の矢視で示す流れ)。
【0022】冷熱を回収して冷房運転を行う蓄熱冷房運
転の場合、第1開閉弁(23a)を開け、第2開閉弁
(23b)を閉じ、且つ第1電子膨脹弁(5)で流量調
節をした状態で運転を行い、圧縮機(1)および室外熱
交換器(3)を経た冷媒の一部または全部を第1分岐路
(19a)を介して伝熱管(17)に流通させ、伝熱管
(17)で過冷却し、第2分岐路(19b)を介して液
管(21)に戻し、第2電子膨脹弁(7)で減圧し、室
内熱交換器(9)で蒸発させて圧縮機(1)に戻す(破
線の矢視で示す流れ)。
【0023】次に、上記蓄熱冷房運転時に生じる融解水
の流れについて説明すると、運転開始後、各伝熱管(1
7)の周囲の氷が融解されていくと上下の伝熱管(1
7),(17),…の回りの融解部分がつながり、上下
の融解部分の間で融解水が対流するようになる。
【0024】上記伝熱管(17)の外面に設けられたフ
ィン(27)により、融解水の流れは伝熱管(17)の
斜め上方にガイドされており(図2参照)、下段および
上段の伝熱管(17),(17),…では左方に、中段
の伝熱管(17)では右方にガイドされ、ガイドされた
後の流れは左右2本の隣接伝熱管(17),(17)の
間および伝熱管(17),(17),…と氷蓄熱槽(1
5)との間の側方領域(S),(S),…を上昇する。
【0025】θが180°の場合、図3に示すように、
伝熱管(17)を通過する融解水の流れは伝熱管(1
7)に沿って左右二つに分かれて上昇し、二つの流れは
伝熱管(17)の中央部で合流して該中央部から上昇す
る。これは、フィン(27)がない場合の流れと変わら
ない。θが0°の場合も同様の流れになる。なお、図3
では、左側の流れの図示を省略している。
【0026】θが135°の場合、図4に示すように、
右側の流れはフィン(27)によって右方へガイドさ
れ、フィン(27)を越えた後フィン(27)の上面お
よび伝熱管(17)に沿って上昇し、伝熱管(17)の
中央部から上昇する形態となる。融解水の流れは右方へ
蛇行するため、伝熱管(17)側方における氷の融解が
促進される。左側の流れは、図示しないが、伝熱管(1
7)外面に沿って上昇し、伝熱管(17)の中央部で右
側の流れと合流し、伝熱管(17)から離れる。
【0027】θが90°の場合、図5に示すように、右
側の流れはθが135°の場合よりも大きく右方へ蛇行
するため、伝熱管(17)側方における氷の融解がより
促進される。この角度の場合も、融解水は伝熱管(1
7)の中央部から上昇する。左側の流れは、図示しない
が、伝熱管(17)外面に沿って上昇し、伝熱管(1
7)の中央部で右側の流れと合流し、伝熱管(17)か
ら離れる。また、65°<θ<90°の角度範囲の場
合、融解水の流れは、右方へ曲げられる程度は小さくな
るが、90°の場合とほぼ同様の形態になる。
【0028】θが50°〜65°の範囲の場合、例えば
図6のθが50°の場合に示すように、伝熱管(17)
に沿った左右二つの流れはフィン(27)に沿って斜め
上方にガイドされ、フィン(27)を通過した後に合流
して上昇する。したがって、伝熱管(17)から上昇す
る流れを伝熱管(17)の側方位置にずらすことができ
る。
【0029】θが50°未満の場合、伝熱管(17)か
ら上昇する流れは伝熱管(17)の中央部に近づき、伝
熱管(17)側方の氷を融解させる効果はほとんどなく
なる。
【0030】以上のように、第1実施例によれば、フィ
ン(27)が伝熱管(17)を通過する融解水の流れを
横方向へガイドするので、上記側方領域(S),
(S),…の氷の融解を促進し、この部分からの冷熱回
収を容易にすることができ、氷蓄熱槽(15)から回収
できる冷熱量を増加させることができる。しかも、フィ
ン(27)によって伝熱管(17)側方の融解が促進さ
れる分、伝熱管(17)上方の融解が抑制されるため、
上下の融解部分がつながる時期を遅延させることがで
き、サーマルウェークが生じる時期を遅らせてその影響
を軽減することができる。
【0031】特に、上記伝熱管(17)の管軸から上方
へ延びる垂線とフィン(27)とのなす角度(θ)を5
0°〜65°の範囲内に設定したとき、融解水の流れを
上記側方領域(S),(S),…中を上昇させることが
でき、側方領域(S),(S),…の氷を効果的に融解
させることができる。しかも、下方の伝熱管(17),
(17),…を通過した暖かい融解水が上方の伝熱管
(17),(17),…の回りを通過させないようにで
きて、サーマルウェーク自体を阻止でき、伝熱管(1
7)と融解水との間の伝熱量の低下を防ぐことができ
る。
【0032】また、フィン(27)における横方向の突
出長さLを2本の伝熱管(17),(17)の間の距離
(M−d)の半分以下に設定しているので、ガイド後の
流れが側方の隣接伝熱管(17)に過度に接近するのを
回避することができる。
【0033】図7は本発明の第2実施例を示す。第2実
施例は、伝熱管配列を上記第1実施例の格子状配列に代
えて千鳥状配列にしたものである。
【0034】すなわち、氷蓄熱槽(15)内には上下3
段の管列が設けられ、下段および上段の管列には3本の
伝熱管(17),(17),(17)が上下に対応する
ように配設されていると共に中段の管列には2本の伝熱
管(17),(17)が配設されており、該2本の伝熱
管(17),(17)は上下段の伝熱管(17),(1
7),…の中間位置に配置されている。このような千鳥
状配列にすることにより、伝熱管(17),(17),
…を氷蓄熱槽(15)内に均等に分散させることがで
き、氷蓄熱槽(15)内の配管本数を格子状配列の場合
よりも減らすことができる利点がある。
【0035】また、下段および中段の伝熱管(17),
(17),…のフィン(27)は左方に突出するように
設けられている一方、上段の伝熱管(17),(1
7),(17)のフィン(27)は右方に突出するよう
に設けらており、伝熱管(17)を通過直後の暖かい融
解水を氷蓄熱槽(15)内の各所に行き渡らせ、できる
限り氷の残留部分が生じないようにしている。他の構成
は、上記第1実施例と同様である。
【0036】上記第2実施例によれば、千鳥状配列にお
いて伝熱管(17),(17),…の配管密度が小さい
場合、横方向の配管間隔が大きくなるために伝熱管(1
7)側方の氷が残留する問題が持ち上がるが、フィン
(27)によって伝熱管(17)側方からの冷熱回収の
容易化を図ることができ、氷蓄熱槽(15)から回収で
きる冷熱量を増加させることができる。
【0037】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、種々の変形例を包含するものであり、例え
ば本発明の氷蓄熱装置(A)は空気調和装置(B)以外
の用途に使用するものであってもよい。
【0038】
【発明の効果】以上のように、各請求項に係る発明の氷
蓄熱装置によれば、伝熱管(17)の外面に設けられた
フィン(27)が伝熱管(17)を通過する融解水の流
れを横方向へガイドするので、伝熱管(17)側方にお
ける氷の融解を促進してこの部分からの冷熱回収の容易
化を図ることができ、氷蓄熱槽(15)から回収できる
冷熱量を増加させることができる。特に、伝熱管(1
7)が上下に連続する請求項4に係る発明の氷蓄熱装置
の場合、フィン(27)によって伝熱管(17)側方の
融解が促進される分伝熱管(17)上方の融解が抑制さ
れるため、上下の融解部分がつながる時期を遅延させる
ことができ、サーマルウェークが生じる時期を遅らせて
その影響を軽減することができる。また、請求項5に係
る発明においても、伝熱管(17),(17),…の配
管密度が小さい場合に生じる伝熱管(17)側方の氷が
残留する問題を解消することができる。
【0039】また、請求項2に係る発明によれば、伝熱
管(17)の管軸から上方へ延びる垂線とフィン(2
7)とのなす角度(θ)が50°〜65°の範囲内であ
るとき、伝熱管(17)から上昇する融解水の流れを伝
熱管(17)の側方位置にずらすことができ、伝熱管
(17)の回りの融解できる領域が伝熱管(17)の側
方だけでなく斜め上方にまで拡大する。特に、請求項4
に係る発明における伝熱管(17),(17),…の格
子状配列では、上下の管列にわたって横方向に隣接する
伝熱管(17),(17),…の間に融解水が流通しな
い領域が形成されるが、該領域の氷の融解に有効であ
る。しかも、格子状配列で生じるサーマルウェーク自体
を阻止することができるようになり、伝熱管(17)と
融解水との間の伝熱量の低下を防ぐことができる。
【0040】また、請求項3に係る発明によれば、フィ
ン(27)における横方向の突出長さLを2本の伝熱管
(17),(17)の間の距離(M−d)の半分以下に
設定しているので、ガイド後の流れが側方の隣接伝熱管
(17)に過度に接近するのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の蓄熱式空気調和装置の冷
媒配管系統図である。
【図2】氷蓄熱槽の断面図である。
【図3】θが180°の場合における伝熱管の断面図で
ある。
【図4】θが135°の場合における伝熱管の断面図で
ある。
【図5】θが90°の場合における伝熱管の断面図であ
る。
【図6】θが50°の場合における伝熱管の断面図であ
る。
【図7】本発明の第2実施例の氷蓄熱槽の断面図であ
る。
【図8】従来の氷蓄熱槽の断面図である。
【図9】従来における、融解初期の状態を示す説明図で
ある。
【図10】従来における、融解水の流れの状態を示す説
明図である。
【符号の説明】
15 氷蓄熱槽 17 伝熱管 27 フィン θ 管軸から上方へ延びる垂線とフィンとのなす角度

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷熱を蓄熱する氷を貯溜する氷蓄熱槽
    (15)と、該氷蓄熱槽(15)内にそれぞれ水平方向
    へ延びるように設けられ、内部を流通する流体と上記氷
    との熱交換により冷熱を回収する複数本の伝熱管(1
    7),(17),…とを備えた氷蓄熱装置において、 上記伝熱管(17)の外面にその管軸方向に延び且つ管
    軸と直交する横方向に突出するように設けられ、上記熱
    交換により氷が融解して生じた融解水の流れを横方向へ
    ガイドする板状のフィン(27)を備えたことを特徴と
    する氷蓄熱装置。
  2. 【請求項2】 上記複数本の伝熱管(17),(1
    7),…の管軸から上方へ延びる垂線と上記フィン(2
    7)とのなす角度(θ)が50°〜65°の範囲内であ
    る請求項1記載の氷蓄熱装置。
  3. 【請求項3】 上記複数本の伝熱管(17),(1
    7),…が横方向に並列する配列部分を有し、上記フィ
    ン(27)における伝熱管(17)から横方向に突出す
    る長さLが、 0<L≦(M−d)/2 (Mは横方向に並列する2本の伝熱管の中心間距離、d
    は伝熱管の外径)の範囲内である請求項1または請求項
    2記載の氷蓄熱装置。
  4. 【請求項4】 上記複数本の伝熱管(17),(1
    7),…が横方向に並列して成る管列が上下複数段設け
    られ、上記複数本の伝熱管(17),(17),…は上
    下の管列の対応するもの同士が上下に連続するように配
    置されている請求項1、請求項2または請求項3記載の
    氷蓄熱装置。
  5. 【請求項5】 上記複数本の伝熱管(17),(1
    7),…が横方向に並列して成る管列が上下複数段設け
    られ、上記複数本の伝熱管(17),(17),…は上
    下の管列毎に横方向の位置を交互にずらして配置されて
    いる請求項1、請求項2または請求項3記載の氷蓄熱装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0987502A3 (en) * 1998-09-17 2002-06-12 Hitachi, Ltd. Ice thermal storage type air conditioner and ice thermal storage tank

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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