JP2013204913A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】特殊な構造の部材や特殊な技術を用いることなく、分流管の設置位置による冷媒流量の偏りを抑制し、熱交換状態を均一化できるパラレルフロー型の熱交換器を提供する。
【解決手段】2本の分流管(第1分流管1、第2分流管2)と、その間に配置される複数の伝熱管3と、複数の伝熱管3の間に配置されたフィン4とを備え、伝熱管3が、隣り合う伝熱管3の幅(伝熱管ピッチ)が上部で狭く、下部で広くなるように配列されている熱交換器A。
【選択図】図1

Description

本発明は、内部を流れる冷媒と外気との間の熱交換を効率よく行うための熱交換器に関するものである。
カーエアコンや建物用の空気調和機は、蒸発器或いは凝縮器として、内部を流れる冷媒と自身の周囲に流れる流体(多くの場合空気)との熱交換を行う熱交換器を備えている。前記熱交換器として、2本の分流管と、前記2本の分流管を連結する複数本の伝熱管とを有するパラレルフロー型の熱交換器が多く用いられている。
この手のパラレルフロー型の熱交換器の従来の構造について図面を参照して説明する。図5は従来のパラレルフロー型の熱交換器の一例を示す概略図である。図5に示す熱交換器Bは取付け状態を示している。すなわち、熱交換器Bは、熱サイクルの一部として用いられるとき、図中上側が鉛直上で、図中下側が鉛直下となるように配置される。
図5に示すように、熱交換器Bは、それぞれ垂直に伸びるとともに、水平方向に並んで配置された2本の分流管(第1分流管91、第2分流管92)と、2本の分流管91、92を連結し、2本の分流管91、92の長手方向に一定の間隔(ピッチ)で配列された複数本の伝熱管93と、伝熱管93の間に配置されたフィン94とを備えている。
第1分流管91及び第2分流管92の内部は、冷媒が流通する分配流路910、920を備えている。また、伝熱管93も内部に冷媒が流通する冷媒流路931を備えている。すなわち、第1分流管91の分配流路910と第2分流管92の分配流路920とは伝熱管93の冷媒流路931で連結されており、冷媒流路931を介して、分配流路910から分配流路920へ、或いは、その逆に冷媒が流れる。
ここで、伝熱管93について新たな図面を参照して説明する。図6は伝熱管を切断した斜視図である。図6に示すように伝熱管93は偏平形状を有しており、内部には複数個(ここでは、6個)の冷媒流路931が並んで配置されている。冷媒流路931はすべて同じ断面積を有している。つまり、伝熱管93は断面がハーモニカ形状を有しており、冷媒との接触面積を大きくし、熱交換効率を高めている。そして、熱交換器Bでは、伝熱管93が、長手方向が第1分流管91及び第2分流管92の中心軸と略直交するように、第1分流管91、第2分流管92と接続されている。
一般的にパラレルフロー型熱交換器の入口部分は気液二相状態で流動するため、重力の影響により冷媒は、気相冷媒と液晶冷媒に分離する。そして、パラレルフロー型熱交換器では、上方に気相冷媒が、下方に液相冷媒が溜まる。そして、上部の伝熱管には気相冷媒が多く流入し、下部の伝熱管では液相冷媒が多く流入する。このように、気相冷媒と液相冷媒とが分かれることで、伝熱管の間で冷媒流量に偏りが生じる、いわゆる偏流となることが多い。このように、冷媒流量の偏りにより冷媒が不足気味となった冷媒流路では、出口において過熱冷媒となり熱伝達性能が低下する。また、液相冷媒が多量に流れる冷媒流路においては、出口においても未蒸発の冷媒が多量に存在するため、結露や圧縮機損傷といった悪影響が危惧され、冷媒循環の阻害要因となる。
そこで、特開2011−127794号公報には、各冷媒流路に応じた適正な冷媒量を流すように、伝熱管先端を分流管に挿入するときの挿入量を、分流管の一端部からの配列順に従って漸次大きくなるように取り付けたパラレルフロー型の熱交換器が提案されている。熱交換器をこのような構成とすることで、冷媒状態を均質化し、より均等な分流状態とするとともに、熱交換効率を向上させている。
特開2011−127794号公報
しかしながら、特開2011−127794号公報に記載の熱交換器では、前記伝熱管の挿入量を配列順に従って漸次変更する構成となっているため、前記伝熱管を前記分流管に挿入するとき、挿入量を調整しながら挿入しなくてはならず、製造にかかる手間及び時間が多くなり、製造コストが増大する。また、分流管をこのように配置した熱交換器では、分流管内部での偏流をある程度、抑制しているが、依然として分流状態に偏りが発生しており、結露等が発生しやすい。
そこで本発明は、特殊な構造の部材や特殊な技術を用いることなく、分流管の設置位置による冷媒流量の偏りを抑制し、熱交換状態を均一化できるパラレルフロー型の熱交換器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、一対の分流管と、前記一対の分流管を連結するとともに、一方の分流管から他方の分流管に冷媒を導く複数本の伝熱管と、前記複数本の伝熱管の間に配置された複数個のフィンとを備え、前記複数本の伝熱管が、全ての伝熱管で内部を流れる冷媒の流量が同じになるように設置間隔が調整されて配列されていることを特徴とする熱交換器を提供する。
この構成によると、前記伝熱管の設置間隔を調整することで、各伝熱管に冷媒が流入するときの抵抗を調整し、設置位置にかかわらず、全ての伝熱管に冷媒が略均等に流れるように調整される。これにより、全ての伝熱管及び前記伝熱管に接触しているフィンで均等に熱交換が行われるので(熱交換の偏りが発生しにくいので)、熱交換効率を向上することができる。
また、伝熱管の設置間隔を調整することですべての伝熱管に対し均等に液相冷媒が流入するので、全ての伝熱管で前記分流管に挿入する長さを等しくすることが可能である。そのため、すべての伝熱管の前記分流管への挿入を同一工程で行うことができ、製造コストを低減させることも可能である。
上記構成において、前記伝熱管の配列方向における両端の前記伝熱管の設置間隔が異なっていてもよい。
上記構成において、前記一対の分流管が重力に抗して起立するように配置されており、前記複数本の伝熱管が、重力方向に進むに従って隣の伝熱管との設置間隔が同じか増大するように配列されていてもよい。
本発明にかかる熱交換器を利用した機器として、本発明の熱交換器を少なくとも蒸発器として用いた熱サイクル装置を挙げることができる。また、熱サイクル装置として、空気調和機、ヒートポンプ、冷凍機等を挙げることが可能である。
そして、本発明にかかる熱交換器を熱サイクル装置の蒸発器に用いた場合、熱交換が偏りにくいため、着霜によってフィンの隙間が目詰まりに到るまでの時間を長くすることが可能である。このことから、除霜の頻度を低減することが可能である。
また、本発明の熱交換器は、全ての伝熱管に冷媒を均等又は略均等に流れるので、除霜運転時の高温の冷媒も均等又は略均等に流れる。そのため、全ての伝熱管及びフィンで同時に霜の融解が発生するため、除霜時間を短縮することが可能である。すなわち、本発明にかかる熱交換器を少なくとも蒸発器に用いた熱サイクル装置では、蒸発器の除霜頻度が少なくなるとともに、除霜に要する時間も短くなる。これにより、熱サイクル装置の運転効率が向上する。
本発明によると、特殊な構造の部材や特殊な技術を用いることなく、分流管の設置位置による冷媒流量の偏りを抑制し、熱交換状態を均一化できるパラレルフロー型の熱交換器を提供することができる。
本発明にかかる熱交換器の概略図である。 図1に示す熱交換器の概略斜視図である。 本発明にかかる熱サイクル装置の一例である空気調和機の構成を示す図である。 熱流体シミュレーションの結果を表す表である。 従来のパラレルフロー型の熱交換器の一例を示す概略図である。 伝熱管を切断した斜視図である。
以下に本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明にかかる熱交換器の概略図であり、図2は図1に示す熱交換器の概略斜視図である。以下の説明では、図1における、水平方向をX方向、垂直方向をY方向として説明する。熱交換器Aは、内部に流れる熱媒(冷媒)と外部の流体(ここでは、空気)との間で熱の交換を効率よく行うための装置である。例えば、熱交換器Aを凝縮器として用いる場合、冷媒の熱を外部の空気に放出し、蒸発器として用いる場合、外部の空気の熱を冷媒に渡す。
図1に示す熱交換器Aは、2本の分流管(第1分流管1、第2分流管2)と、その間に配置された複数の伝熱管3と、複数の伝熱管3の間に配置された複数個のフィン4とを備えている。なお、2本の分流管1、2及び伝熱管3は冷媒が流動可能な管形状に形成されており、冷媒流動管体を構成している。
熱交換器Aでは、上述の通り、内部の冷媒と外部の空気との間の熱交換を効率よく行うための装置であり、熱伝導性が高いことが要求されている。そのため、熱交換器Aにおいて、2本の分流管(第1分流管1、第2分流管2)、伝熱管3及びフィン4は、高い熱伝導性を有し、安価、加工性が高い等のメリットを有しているアルミニウム又はアルミニウム合金で作製されている。
なお、熱交換器Aを構成する材料は、アルミニウム、アルミニウム合金に限定されるものではなく、金、銀、銅等、熱伝導性が高く、加工が容易な材料を用いることも可能である。また、それぞれの部材は、その部材によって、要求される性能、強度、加工性、熱伝導性等が異なる場合があり、その場合、それぞれの部材を適切な材料で作製してもよい。この場合、熱交換器Aは、異種の材料で形成された構成となる場合もある。
図1に示す熱交換器Aでは、第1分流管1及び第2分流管2はY方向(垂直方向)に延び、X方向(水平方向)に間隔を置いて平行に配置されている。第1分流管1及び第2分流管2は、それぞれ、異なる配管に接続されており、一方の配管を介して冷媒が熱交換器Aに供給され、熱交換器Aで熱交換したのちの冷媒が他方の配管を介して外部に送られる。
図1に示すように、第1分流管1及び第2分流管2は、鏡像関係になっているが、それ以外は、実質上同じ構造を有している。そのため、第1分流管1について詳しく説明し、第2分流管2で第1分流管1と異なる符号を有する部分については、その都度説明する。
図1に示すように、第1分流管1は、内部に分配流路10(第2分流管2では分配流路20)と、第1分流管1の長手方向の中央部分に接続され、分配流路10と連通された冷媒出入口11(第2分流管2では、冷媒出入口21)とを備えている。なお、図1に示す熱交換器Aにおいて、冷媒出入口11が長手方向中央に取り付けられているが、これに限定されるものではなく、上部に取り付けられていてもよい。
熱交換器Aでは、熱サイクルの冷媒の動きによって、第1分流管1から第2分流管2に向かって冷媒を流す場合もあるし、逆に、第2分流管2から第1分流管1に向かって冷媒を流す場合もある。以下の説明において、特に説明しない場合、第1分流管1から第2分流管2に冷媒を流すものとして説明する。
伝熱管3は金属(ここではアルミニウム)の押出成型体であり、図2に示すように、断面略楕円形(例えば、断面長手方向の寸法約15mm、断面幅方向の寸法約2mm)の偏平チューブ形状である。図2に示すように、伝熱管3の長手方向は、分流管(図2では第1分流管1であるが、第2分流管2でも同じ)の長手方向に対して直交する方向となっている。
そして、伝熱管3の内部には、長手方向の一端から他端まで貫通し、内部に冷媒が流れる冷媒流路31を複数個備えている。冷媒流路31は、断面楕円形状(例えば、断面長手方向の寸法約1.5mm、断面幅方向の寸法約1mm)であり、伝熱管3の内部に複数個(ここでは6個)備えられている。そして、冷媒流路31は、互いに平行に、伝熱管3の幅方向に所定の間隔で並んで配置されている。なお、冷媒流路31の断面形状は、楕円に限定されるものではなく、円或いは四角形等の多角形であってもよい。つまり、伝熱管3は断面ハーモニカ形状を有しており、冷媒との接触面積を大きくし、熱交換効率を高めている。
そして、伝熱管3は、一方の端部(図1中左側)で第1分流管1と、他方の端部(図中右側)で第2分流管2と接続している。すなわち、熱交換器Aに流入した冷媒は、伝熱管3の冷媒流路31を通って第1分流管1から第2分流管2に、或いはその逆に流れる。
そして、熱交換器Aでは、隣り合う伝熱管3同士の間にフィン4が配置される。図1に示すように、フィン4は、平板を波型(コルゲート形状)に形成した部材であり、波型の各稜部は伝熱管3と接触するように配置されている。
熱交換器Aにおいて、第1分流管1、第2分流管2と伝熱管3、伝熱管3とフィン4とは、ロウ付け処理によって接着されている。なお、接着方法はロウ付けに限定されるものではなく、溶射処理、熱拡張、溶接等の接着手法によって上述の部材同士を接着、固定するようにしてもよい。
第1分流管1及び第2分流管2と伝熱管3とがロウ付けによって接続されることで、接続部から冷媒の漏れを抑制することができる。また、伝熱管3とフィン4とが接続されていることで、伝熱管3とフィン4とで熱が伝達される。また、フィン4が、波型であることで、空気の接触面積を広くしている。
熱交換器Aは、第1分流管1と第2分流管2との間で冷媒を流通させるとき、伝熱管3の冷媒流路31を通過する。冷媒流路31を通過するとき、冷媒は外部を流れる流体(ここでは空気)と熱交換を行う。例えば、熱交換器Aを蒸発器として用いる場合、冷媒流路31を流通する冷媒は、外部の空気より熱を奪う。このとき、伝熱管3が波型のフィン4と接触しているので、フィン4と接触している空気との間でも熱交換を行う。このとき、冷媒は奪った熱によって蒸発する。
熱交換器Aの入り口側(ここでは、第1分流管1)では、気液二相の冷媒が流入しており、重力の影響によって液相冷媒が下方に、気相冷媒が上方に分離される。そのため、上部に配置された伝熱管3の冷媒流路31には気相冷媒が多く流入しやすく、下部に配置された伝熱管3の冷媒流路31には液相冷媒が多く流入しやすくなる。これにより、熱交換器Aでは、下部に液溜まりが発生し、伝熱管3の位置によって、冷媒流路31を流れる冷媒の流量に偏り(上部の伝熱管3の冷媒流路31では冷媒流量が少なく、下部の伝熱管3の冷媒流路31では冷媒流量が多くなる)が発生しやすくなる。
以上示したような、伝熱管3の位置による、冷媒流路31を流れる冷媒流量の偏りを抑制するため、本発明にかかる熱交換器Aは、隣り合う伝熱管3の幅(伝熱管ピッチ)が上部で狭く、下部で広くなるように伝熱管3を配列している。なお、図1に示す熱交換器Aでは、伝熱管ピッチはすべて異なるものとしているが、一部同じであってもよい。
本発明にかかる熱交換器Aの伝熱管ピッチの一例をあげると次のとおりである。上からn段目とn+1段目(nは1以上の整数)の伝熱管3の幅を伝熱管ピッチSnとすると、伝熱管ピッチSnは次の式で表される。Sn+1≧Sn(nは1以上の整数、少なくとも1つのnで不等号が成り立つものとする)。
つまり、熱交換器Aでは、全体としてみた場合、第1分流管1の分配流路10と第2分流管2の分配流路20を連結している冷媒流路31の数及びその断面積の割合は、上部ほど多く(大きく)下部にいくにしたがって少なく(小さく)なっている。このことから、熱交換器Aでは、冷媒が第1分流管1から伝熱管3の冷媒流路31に流入する場合、下部に配置された伝熱管3の冷媒流路31への流入抵抗が大きく、上部に配置された伝熱管3の冷媒流路31への流入抵抗が小さくなっている。
第1分流管1の分配流路10から第2分流管2の分配流路20に流動する冷媒は、抵抗の低い伝熱管3の冷媒流路31、すなわち、冷媒は熱交換器Aの上部に配置された伝熱管3の冷媒流路31に多く流入する。これにより、伝熱管3の位置によって流入する冷媒の流量に偏りが発生しにくくなり、熱交換器Aの第1分流管1の下部に液相冷媒が溜まる液溜りを抑制することが可能となる。さらに、複数の伝熱管3に流入する液相冷媒の流量の伝熱管3の位置による偏りが抑制されることで、冷媒は熱交換器A全体で熱交換される。このことから、本発明にかかる熱交換器Aは、従来の熱交換器よりも熱交換効率が高くなる。
本発明にかかる熱交換器Aを利用した熱サイクルの一例である空気調和機について図面を参照して説明する。図3は本発明にかかる熱サイクル装置の一例である空気調和機の構成を示す図である。
図3において、冷凍サイクル装置は室内機81と室外機82を含む構成となっている。室内機81と室外機82とを配管で接続することで、閉回路が形成されており、その回路の内部に冷媒が封入されている。室内機81には室内熱交換器A1が備えられ、室外機82は室外熱交換器A2、膨張弁83、レシーバー84及び圧縮式の圧縮機85が備えられている。なお、室内熱交換器A1及び室外熱交換器A2に本発明にかかる熱交換器Aが採用されている。
図3に示す空気調和機における冷媒の流れについて説明する。まず、冷房運転のときの冷媒の流れについて説明する。圧縮機85で圧縮された冷媒は、高温高圧の気相冷媒として室外熱交換器A2に流入する。室外熱交換器A2において冷媒は、室外熱交換器A2に通風される空気との熱交換によって室外に放熱し、凝縮される。この凝縮により冷媒は液化される。
室外熱交換器A2で液化した冷媒は、冷媒を気液分離するレシーバー84を介して膨張弁83に流入し、絞られ、低温低圧の液相冷媒となり、室内熱交換器A1に流入する。そして、室内熱交換器A1において冷媒は、室内熱交換器A1で蒸発、気化されることで周囲から熱を奪う。つまり、室内熱交換器A1に流入した冷媒は、室内熱交換器A1に通風される空気から熱を奪い、通風される空気を冷却している。そして、室内機81は、冷却された空気を居室内に送ることで、居室内を冷却する。つまり、図3に示す空気調和機において、冷房運転を行っているとき、室内熱交換器A1が蒸発器として、室外熱交換器A2が凝縮器として動作している。
空気調和機を冷房運転しているとき、室内熱交換器A1は、内部に低温の冷媒が流れているので、表面が室内空気の露点以下になる場合がある。その場合、室内熱交換器A1の表面に室内熱交換器A1に通風される空気に含まれる水分が凝縮し、結露水が付着する。室内熱交換器A1として、本発明にかかる熱交換器Aと同様の構成を有する熱交換器を用いることで、冷媒流路31の伝熱管3の位置による偏りが抑制され、室内熱交換器A1全体で熱交換を行っている。そのため、室内熱交換器A1全体が均一或いは略均一に低温化し、室内熱交換器A1の表面に結露水が発生するまでの時間が長くなる。これにより、室内熱交換器A1の表面に結露水が付着することによる熱交換効率の低下が抑制され、空気調和機の冷房効率の低下を抑制している。
次に暖房運転のときの冷媒の流れについて説明する。暖房運転時の冷媒の流れは冷房運転時とは逆になる。すなわち、圧縮機85で圧縮された冷媒は、高温高圧の気相冷媒として室内熱交換器A1に流入する。室内熱交換器A1において冷媒は、室内熱交換器A1に通風される空気との熱交換によって空気に熱を渡し、凝縮される。すなわち、室内熱交換器A1に通風された空気は加熱され、その加熱された空気が居室内に送られることで、居室内が暖房される。
凝縮された冷媒は膨張弁83で絞られ、低温低圧の液相冷媒(或いは、気液二相冷媒)となって、冷媒を気液分離するレシーバー84を介して室外熱交換器A2に流入する。室外熱交換器A2に流入する冷媒は気液二相冷媒であり、室外熱交換器A2に通風される空気から熱を奪い、蒸発する。図3に示す空気調和機において、暖房運転を行っているとき、室内熱交換器A1は凝縮器として、また、室外熱交換器A2は蒸発器として動作している。なお、空気調和機において、圧縮機85より吐出された冷媒は、図示を省略した四方弁により、室内熱交換器A1又は室外熱交換器A2に送られる構成となっている。
空気調和機を暖房運転するときも、冷房運転する時と同様、蒸発器、すなわち、室外熱交換器A2に結露水が付着する。室外熱交換器A2にも本発明にかかる熱交換器Aと同様の構成を有する熱交換器を採用しているので、表面に結露水が発生するまでの時間が長くなる。これにより、室外熱交換器A2の表面に結露水が付着することによる熱交換効率の低下を抑制され、空気調和機の暖房効率の低下を抑制している。
また、空気調和機において、暖房運転は寒冷期に行われることがほとんどである。寒冷期の低温な室外気温の中で、蒸発器として動作する室外熱交換器A2で連続して熱交換を行うと、表面の温度が、結露水の凝固点よりも低くなることがあり、結露した水分が凍結し霜が発生する(着霜する)。熱交換器に着霜が発生すると、フィン4の間が霜で埋まり、通風が阻害され、熱交換効率が低下する。
本発明にかかる熱交換器Aを室外熱交換器A2として用いている場合、室外熱交換器A2の表面温度に偏りが生じにくくなっており、表面の一部の温度が低温になりすぎで、その部分から着霜し、その着霜が全体に広がるのを抑制することができる。これにより、室外熱交換器A2の着霜によるフィン4が目詰まりを起こすまでの時間を長くすることが可能である。なお、ここで、目詰まりとは、フィン4の隙間に流れる空気の流量が着霜が発生していない状態のときに対して、予め決められた割合になった状態のことを示す。
また、本発明にかかる熱交換器では、目詰まりを起こすまでの時間を長くすることはできるが、連続して暖房運転している状態で、完全に目詰まりを防止することはできない。そのため、空気調和機では、室外熱交換器A2に付着した霜を取り除く、除霜運転を行う。空気調和機において除霜運転は、暖房運転と逆、すなわち、冷房運転させ、高温の冷媒を室外熱交換器A2に供給し、室外熱交換器A2の表面温度を上げ、表面についた霜を融かす。このとき、本発明にかかる熱交換器Aでは、各伝熱管3の冷媒流路31に均等或いは略均等に冷媒を流動させることができるので、室外熱交換器A2の全体を均等或いは略均等に加熱することが可能であり、全体の霜を短時間で取り除くことが可能である。
上述のように本発明にかかる熱交換器を暖房運転時の室外熱交換器A2(蒸発器)として用いることで、着霜による目詰まりが発生するまでの時間が長くなり除霜運転の頻度を低減することができる。また、除霜運転に要する時間も短縮化することが可能である。これにより、熱サイクルの効率の低下を抑制し、消費電力の削減、すなわち、省エネルギー化することが可能である。
なお、上述の実施形態では、本発明の熱交換器の利用装置として、空気調和機の室外側ユニットの熱交換器を例に説明しているが、例えば、冷却庫の庫内に配置される蒸発器、乾燥器の室外側ユニットの熱交換器等、冷媒と外気との熱交換を行うとともに、表面が外気の露点以下となるような熱交換器に対して利用することが可能である。
また、本発明にかかる熱サイクルを備えた機器として、空気調和機を例に説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、内部で食品等の物品を冷却する冷却庫の冷凍機、洗濯機や給湯器に用いられるヒートポンプ等、結露、着霜が発生しやすい熱交換器を備えた機器に広く採用することが可能である。
(実施例)
本発明にかかる熱交換器における冷媒の流れを熱流体シミュレーションで解析し、その効果について検証を行った。以下にそのシミュレーションの内容及び結果について説明する。
本発明にかかる熱交換器のシミュレーションを行うにあたり、本発明にかかる熱交換器Aのシミュレーションモデル(実施例とする)と、比較により本発明の優位性を立証するため従来の熱交換器のシミュレーションモデル(比較例)とを作製した。
実施例は、図1に示す熱交換器Aと同様の構成を有しているモデルである。すなわち、第1分流管1と、第1分流管1に接続された7本の伝熱管3を備えている。第1分流管1の分配流路10の内径は19mm、長さは121mmである。伝熱管3の長さは701mmである。そして、隣り合う伝熱管3の間には波形状のフィン4が配置されており、フィン4を設置する部分の幅は上段から6mm、7mm、8mm、9mm、11mm、14mmである。そして、第1分流管1の長手方向中央に内径6mmの冷媒出入口11を備えている。
一方、比較例は、図5に示す熱交換器と同様の構成を有しているモデルである。すなわち、第1分流管91と、第1分流管91に接続された9本の伝熱管93を備えている。第1分流管91の分配流路910の内径は19mm、長さは121mmである。伝熱管93の長さは701mmである。そして、隣り合う伝熱管93の間には波形状のフィン94が配置されており、フィン94を設置する部分の幅はすべての段で同じ9mmである。そして、第1分流管1の長手方向中央に内径6mmである冷媒出入口911を備えている。
また、熱流体シミュレーションは次のとおりである。気体と液体とを連続体として解くEuler-Euler法を用い、乱流スケールにはk−ε法を用い、実施例、比較例それぞれについて熱流体解析を行い、両モデルにおける各伝熱管の流量を出力した。使用した流体はR410冷媒を用い、冷媒の入口流速は気体1.3m/s、液体0.1m/sの条件下で熱流体シミュレーションを実施した。
そして、実施例と比較例との結果に基づいて、全伝熱管における冷媒の平均流量を算出するとともに、全伝熱管を通過する流量を伝熱管の本数で割った平均流量を算出するとともに、各伝熱管で流れた冷媒のうち最大のもの(最大流量)を抜き出し、最大流量と平均流量との差を比較した。
図4は熱流体シミュレーションの結果を表す表である。図4を見ればわかるように、平均流量は、実施例では17.1mL/分であるのに対し、比較例では13mL/分となっている。また、平均流量と最大流量との差は、実施例では9mL/分であるのに対し、比較例では25mL/分となっている。
これらの結果より、実施例では平均流量が大きく、第1分流管1の下部に液溜りを発生せず或いは略発生せず伝熱管3に流れていることがわかる。また、全ての伝熱管3において流量に大きな差がついていないことがわかる。すなわち、実施例では、伝熱管3の位置にかかわらず冷媒流量に偏りが発生しにくくなっていることがわかる。
一方、比較例では、平均流量が実施例よりも小さくなっている。これは、伝熱管に流入しない冷媒が、第1分流管の下部に液溜りとして溜まっているもの考えられる。そして、平均流量と最大流量との差が大きいことがわかる。このことから、比較例では、伝熱管によって、冷媒流量に大きな偏りが発生していることがわかる。
以上のように、本発明の熱交換器では伝熱管の位置にかかわらず冷媒の流量を均等又はほぼ均等に分配できる。したがって、熱交換器Aの全面で偏らずに熱交換が行われるので、熱交換効率が向上することができる。また、本発明にかかる熱交換器を利用した熱サイクルでは、蒸発器の表面の温度低下が熱交換器全体にわたって均一又は略均一に行われるので、結露の発生までの時間或いは着霜による目詰まりに到るまでの時間を長くすることが可能となり、運転効率(冷房運転又は暖房運転)を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
本発明にかかる熱交換器は、自動車や居室の空気調和機、冷却庫、乾燥機等、熱サイクルを利用した装置の冷媒に熱を吸収させる吸熱側の熱交換器として利用することが好適である。
A 熱交換器
1 第1分流管
2 第2分流管
3 伝熱管
4 フィン
81 室内機
82 室外機
83 膨張弁
84 レシーバー
85 圧縮機
A1 室内熱交換器
A2 室外熱交換器

Claims (4)

  1. 一対の分流管と、
    前記一対の分流管を連結するとともに、一方の分流管から他方の分流管に冷媒を導く複数本の伝熱管と、
    前記複数本の伝熱管の間に配置された複数個のフィンとを備え、
    前記複数本の伝熱管が、全ての伝熱管で内部を流れる冷媒の流量が同じになるように設置間隔が調整されて配列されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記伝熱管の配列方向における両端の前記伝熱管の設置間隔が異なっている請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記一対の分流管は重力に抗して起立するように配置されており、
    前記複数本の伝熱管は、重力方向に進むに従って隣の伝熱管との設置間隔が同じか又は増大するように配列されている請求項2に記載の熱交換器。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱交換器が、少なくとも蒸発器として用いられている熱サイクル装置。
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