JPH07259505A - タービン翼およびその製造方法 - Google Patents

タービン翼およびその製造方法

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JPH07259505A
JPH07259505A JP5225594A JP5225594A JPH07259505A JP H07259505 A JPH07259505 A JP H07259505A JP 5225594 A JP5225594 A JP 5225594A JP 5225594 A JP5225594 A JP 5225594A JP H07259505 A JPH07259505 A JP H07259505A
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JP
Japan
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blade
turbine blade
turbine
protrusion
manufacturing
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Application number
JP5225594A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Matsuzaki
裕之 松崎
Tsuguaki Yamaura
継明 山浦
Yukio Shibuya
幸生 渋谷
Katsuyasu Ito
勝康 伊藤
Hiroki Yamamoto
浩喜 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Tohoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Toshiba Corp
Tohoku Electric Power Co Inc
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01DNON-POSITIVE DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES, e.g. STEAM TURBINES
    • F01D11/00Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages
    • F01D11/001Preventing or minimising internal leakage of working-fluid, e.g. between stages for sealing space between stator blade and rotor

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】突起部に結晶粒界が生じることを確実に防止で
きる形状要素をもち、これにより機械的強度の向上が図
れる単結晶または一方向凝固柱晶からなるタービン翼、
およびそのタービン翼を簡単かつ経済的に製造すること
ができるタービン翼の製造方法を提供する。 【構成】燃焼ガスが通過する翼有効部11aを有する翼
本体11と、ロータディスクへの取付部となる翼植込み
部12と、翼本体11と翼植込み部12とをつなぐシャ
ンク部13とにより構成される一体鋳造品からなる全長
200mm以上のタービン翼で、その外面側に突起部15
を有するものにおいて、翼本体11から突起部15への
連設部および突起部15の先端部を半径1.5mm以上の
曲率を有する曲線部として全体を単結晶あるいは一方向
凝固柱状晶からなる構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタービンや航空機エ
ンジン等に用いられるタービン翼およびその製造方法に
係り、特に単結晶または一方向凝固柱状晶からなるター
ビン翼およびこれを容易かつ経済的に得るための製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、発電用および航空機エンジン用ガ
スタービン等については、タービン効率の向上や推力向
上のためにタービン入口温度を高くする傾向にある。タ
ービン入口温度を高くすると、燃焼ガスに曝される高温
部品に対し、より高い耐熱温度を有する材料が要求され
る。特に、ガスタービンのタービン翼は、高温下で高い
遠心力が作用するので、高温でのクリープ強度等の高温
強度が必要となる。
【0003】ガスタービンのタービン翼材料としては、
Ni3 (Al,Ti)の組成からなるガンマプライム相
の金属間化合物で強化された高温強度の高いニッケル基
超耐熱合金が好適とされ、これにより複雑な形状を有す
るタービン翼が普通鋳造法で製造されている。
【0004】さらに最近では、一方向凝固法により製造
される単結晶ニッケル基超耐熱合金が、より高い高温強
度を有するものとしてガスタービンに使用され始めてい
る。この単結晶タービン翼に用いられる合金は、結晶粒
界が無いことを前提としているため、結晶粒界を強化す
るC,B,Zr,Hf等の強化元素を含んでいない。こ
のため、鋳造時に結晶粒界が形成されると、その部分で
のタービン翼の機械的強度が極端に低下するという欠点
がある。したがって、単結晶からなるタービン翼におい
ては結晶粒界を形成するような異結晶の生成,成長や、
精密鋳造後の熱処理中に生じる再結晶の発生等の結晶粒
界を生じるような結晶欠陥は厳に防止しなければならな
い。
【0005】これに対して一方向凝固柱状晶からなるタ
ービン翼では、結晶方位を翼の長手方向の応力軸に沿っ
て揃えることにより、大きい遠心力に対して強化されて
いる。このため、高温強度低下の最大の原因は、異結晶
や再結晶粒の成長による応力軸に垂直な方向(翼の短手
方向)の結晶粒界の発生と考えられ、したがって、単結
晶からなるタービン翼と同様に異結晶の生成,成長を防
止する必要がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】代表的な一方向凝固法
による単結晶や一方向凝固柱状晶鋳物の製造では、加熱
炉内から鋳型を一方向に沿って引抜くことにより溶湯を
一方向に凝固させるようにする。単結晶からなるタービ
ン翼を製造する場合には、凝固開始部に単結晶セレクタ
または種結晶を設け、翼長手方向に沿って鋳型を引抜く
ことにより、単一の結晶を成長させる。一方向凝固柱状
晶のタービン翼を製造する場合には、セレクタ等を用い
ずに同様の鋳型引抜きを行い、結晶粒界が翼長手方向に
のみ生じるようにする。そこで、このような単結晶また
は一方向凝固柱状晶からなるタービン翼の製造に際して
重要なことは、一方向凝固の際、結晶の方位を揃えるた
めに、凝固している界面を均一に保つ必要があることで
ある。
【0007】しかし、形状が複雑または大型になると凝
固界面を均一にすることが困難になる。即ち、図21は
鋳造により一体成形されたタービン翼の構成を例示した
ものである。このタービン翼は、高温燃焼ガスが通過す
る翼有効部1aを有する翼本体1と、ロータディスクへ
の取付部となる翼植込み部2と、翼本体1と翼植込み部
2とをつなぐシャンク部3とにより構成されている。シ
ャンク部3の側面には、燃焼ガスがロータディスクおよ
び翼植込み部2へ流入するのを遮断するために、シール
フィン(突起部)5が翼本体1から張出す形で設けられ
ており、非常に複雑な形状になっている。このため、単
結晶化および一方向凝固柱状晶化は非常に難しい。
【0008】ガスタービンのタービン翼に、タービン翼
本体1下方のプラットホーム6から突出するシールフィ
ン5がある場合、一方向凝固に際しては、シールフィン
5の先端へパッセージ(湯道)を付けるなどして一体と
して単結晶を成長させているが、このようなシールフィ
ン5は、異結晶の発生の優先的な部位となるほか、ター
ビン翼鋳造後の熱処理中に再結晶が生じ易くなる。
【0009】この理由は以下のように考えられる。即
ち、シールフィン5のような突起部には鋭い角が多数あ
るため、この角部を起点として新たな結晶が生成,成長
する。この結晶は翼本体1から独立して凝固し、翼本体
1とは結晶方位が異なるため、両者の連設部に結晶粒界
が生じ易く、単結晶が得られない。一方、シールフィン
部5には、凝固時の鋳型と鋳物との熱膨張差により生じ
た歪が蓄積され、その後の熱処理中にこの残留歪を駆動
力とする再結晶が生じ、単結晶が得られない。
【0010】一方向凝固柱状晶の場合も同様な理由によ
り、異結晶および再結晶がシールフィン5に生じ、一方
向凝固柱状晶化を妨げる。このような異結晶および再結
晶の生成や成長は、タービン翼が大きく、かつ長いほど
生じ易くなる。
【0011】ところで、タービン翼のうち、最も高温に
曝され、高い高温強度が必要とされるのは翼有効部1a
であるので、翼有効部1aは完全に単結晶とする必要が
ある。一方、シャンク部3は翼有効部1aほどの高温に
はならないため、高温でのクリープ強度を高くする必要
はないが、比較的低い温度での引張強度などの機械的,
物理的性質が必要となるので、結晶粒界の形成により機
械的強度が著しく低下することはタービン翼としては致
命的な欠点となる。
【0012】したがって、上記のようなシールフィン部
5のあるタービン翼を、単結晶および一方向凝固柱状晶
として鋳造することは従来極めて難しいとされており、
特に大形で、かつ長いタービン翼ほど困難であった。
【0013】本発明はこのような事情に基づいてなされ
たもので、その目的は突起部に結晶粒界が生じることを
確実に防止できる形状要素をもち、これにより機械的強
度の向上が図れる単結晶または一方向凝固柱晶からなる
タービン翼を提供すること、およびそのタービン翼を簡
単かつ経済的に製造することができるタービン翼の製造
方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るタービン翼
は、燃焼ガスが通過する翼有効部を有する翼本体と、ロ
ータディスクへの取付部となる翼植込み部と、前記翼本
体と翼植込み部とをつなぐシャンク部とにより構成され
る一体鋳造品からなる全長200mm以上のタービン翼
で、その外面側に突起部を有するものにおいて、前記翼
本体から前記突起部への連設部および前記突起部の先端
部を半径1.5mm以上の曲率を有する曲線部として全体
を単結晶あるいは一方向凝固柱状晶からなる構成とした
ことを特徴とする。
【0015】なお、本発明に係るタービン翼で突起部と
なる主要な対象物はシールフィン,チップシュラウドま
たはプラットホームである。
【0016】また、望ましいタービン翼構成材はNi3
(Al,Ti)の組成からなるガンマプライム相の金属
間化合物で強化されたニッケル基超耐熱合金である。
【0017】さらに本発明に係るタービン翼の製造方法
は、加熱炉内から鋳型を次第に外方へ引き抜いて一方向
凝固を行わせ、これにより請求項1から3までに記載の
タービン翼を鋳造するタービン翼の製造方法において、
一方向凝固時の鋳型引抜き速度を100mm/h以上に設
定することを特徴とする。
【0018】
【作用】翼有効部,シャンク部および翼植込み部等が一
体鋳造品とされているタービン翼においては、翼本体か
ら張出すシールフィン,チップシュラウド,プラットホ
ーム等の突起部に鋭い角があると、その部分で新たな結
晶の生成や成長が生じ、タービン翼全体の健全性を損ね
る結晶粒界が生成する。
【0019】そこで、本発明に係るタービン翼では、突
起部に曲線部を設け、その曲率を半径1.5mm以下にす
ることにより、凝固界面を均一に保ち、異結晶の生成や
成長を未然に、かつ確実に防止して、機械的強度の低下
を抑制し、健全な単結晶または一方向凝固柱状晶タービ
ン翼として高い高温強度を持たせることができる。この
場合、突起部における異結晶の生成や成長は翼寸法が大
きく、長くなるほど生じ易くなるので、本発明では全長
200mm以上のタービン翼が有効である。
【0020】また、翼有効部,シャンク部および翼植込
み部からなるタービン翼を高温強度の高いNi3 (A
l,Ti)の組成からなるガンマプライム相の金属間化
合物で強化された高温強度の高いニッケル基超耐熱合金
により製造することで、高温用タービン翼として優れた
高温強度を確保できる。
【0021】一方、タービン翼形状が大きく、複雑にな
るほど鋳型引抜き速度を遅くした方が凝固界面の温度勾
配が小さくなり、製造し易くなる反面、周囲のガスを巻
込んで機械的強度を低下させる欠陥(ポロシティ)が発
生する。
【0022】そこで、本発明に係るタービン翼の製造方
法では引下げ速度を100mm/h以上とすることによ
り、温度勾配を大きくし、機械的強度を低下させること
なく、高品質の単結晶または一方向凝固柱状晶タービン
翼を製造することができる。
【0023】そして、上記の製造方法によれば、歩留り
が飛躍的に向上し、経済的で信頼性が高く、高温強度に
優れたタービン翼が提供できる。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を参
照して説明する。
【0025】実施例1(図1,図2) 本実施例のタービン翼は図1に示すように、燃焼ガスが
通過する翼有効部11aを有する翼本体11と、ロータ
ディスクへの取付部となる翼植込み部12と、翼本体1
1と翼植込み部12とをつなぐシャンク部13とにより
構成されている。このタービン翼の全長Lは約200m
m、翼有効部11aの長さは約100mmとされている。
【0026】シャンク部13の対ロータ軸方向に沿う側
面の上下部に突起部として、燃焼ガスのロータディスク
および翼植込み部12への流入を遮断するためのシール
フィン15が、翼本体11下方のプラットホーム部16
から張出す形で突設されている。なお、シャンク部13
のロータ周方向に沿う側面には窪み状の段差17が形成
されている。
【0027】このものにおいて、図2に示すように、翼
本体11からシールフィン15への連設部15aの上下
隅角部18,19およびシールフィン15の鍔状に折曲
する先端部15bの内外隅角部20,21が円弧状の曲
線部とされ、その各半径R1,R2,R3,R4が1.
5mm以上の曲率とされている。
【0028】なお、本実施例ではタービン翼構成材がN
3 (Al,Ti)の組成からなるガンマプライム相の
金属間化合物で強化されたニッケル基超耐熱合金とされ
ている。この合金としては、例えばCMSX−2(商品
名)(Cr8.1%,Co4.95%,Mo1.05
%,W12%,Ta5.85%,Al5.6%,Ti
0.98%,Nb0.14%,残Ni)が用いられてい
る。
【0029】このような構成のタービン翼の製造方法に
は、加熱炉内から鋳型を外部下方に引下げて上下方向に
沿う一方向凝固を行なわせる一方向凝固法が採用されて
いる。この方法において、一方向凝固時の鋳型引下げ速
度が100mm/h以上に設定されている。
【0030】このような方法で製造された前記タービン
翼によると、以下の効果が奏される即ち、突起部として
のシールフィン15の隅角部18,19,20,21を
曲線部とし、その各曲線部の半径を略1.5mmにしたこ
とにより、凝固界面を均一に保ち、異結晶の生成や成長
を未然に、かつ確実に防止することができる。そして、
これにより機械的強度の低下を抑制し、健全な単結晶ま
たは一方向凝固柱状晶タービン翼として高い高温強度を
持たせることができる。特に、シールフィン15におけ
る異結晶の生成や成長は、翼寸法が大きく、かつ長いタ
ービン翼ほど生じ易くなるが、本実施例によると、全長
約200mmの大型タービン翼であっても、確実に単結晶
化または一方向凝固柱状晶化が図れるものである。
【0031】また、翼有効部11a,シャンク部13お
よび翼植込み部12からなるタービン翼を高温強度の高
いNi3 (Al,Ti)の組成からなるガンマプライム
相の金属間化合物で強化された高温強度の高いニッケル
基超耐熱合金により製造したことで、高温用タービン翼
として優れた高温強度を確保できる。
【0032】さらに、引下げ速度を100mm/h以上と
速くしたことにより、鋳造時にガス巻込みによるポロシ
ティの発生がなく、温度勾配が大きくなっても機械的強
度を低下させることなく高品質の単結晶または一方向凝
固柱状晶タービン翼を製造することができる。
【0033】実施例2(図3,図4) 本実施例が前記実施例1と異なる点は、図3に示すよう
に、タービン翼全体としてはシールフィン15の数が少
ない構成とされている点にあり、また詳細には図4に示
すように、シールフィン15の上面曲線部22が1つの
大きい半径R5を有するものとして形成されており、他
の曲線部19,21の半径R2,R4も前記実施例1の
ものより大きく形成されている点にある。
【0034】その他の構成および製造方法については前
記実施例1と略同様である。
【0035】このような実施例2のタービン翼によれ
ば、曲線部19,21,22等の半径拡大によりシール
フィン15への結晶粒界の発生防止、および一層の機械
的強度の向上が図れる。
【0036】実施例3(図5,図6) 本実施例のタービン翼が前記実施例1と異なる点は、図
5および図6に示すように、シールフィン15の先端部
15bの端縁部15cも半径R6が1.5mm以上の曲線
部とした点にある。
【0037】その他の構成および製造方法については前
記実施例1と略同様である。
【0038】このような実施例3のタービン翼によれ
ば、シールフィン15の端縁部15cも曲線部としたこ
とで、結晶粒界の発生防止、および一層の機械的強度の
向上が図れる。
【0039】実施例4(図7,図8) 本実施例は前記実施例2および3の構成を結合したもの
である。即ち図7に示すように、タービン翼全体として
はシールフィン15の数が少ない構成とされており、ま
た詳細には図8に示すように、シールフィン15の上面
曲線部22が1つの大きい半径R5を有するものとして
形成されるとともに、他の曲線部19,21の半径R
2,R4も前記実施例1のものより大きく形成されてお
り、かつ先端部15bの端縁部15cも半径R6が1.
5mm以上の曲線部とされている。
【0040】その他の構成および製造方法については前
記実施例1と略同様である。
【0041】このような実施例4のタービン翼によれ
ば、曲線部19,21,22等の半径拡大および端縁部
15cを曲線部としたことによりシールフィン15への
結晶粒界の発生防止、および一層の機械的強度の向上が
図れる。
【0042】実施例5(図9,図10) 本実施例のタービン翼が前記実施例1と異なる点は、図
9および図10に示すように、タービン翼全体として、
シャンク部13に段差部が設けられず、対タービンロー
タ周方向側面が平坦面とされている点にある。
【0043】シールフィン15その他の構成、および製
造方法については前記実施例1と略同様である。
【0044】このような実施例5のタービン翼によれ
ば、シールフィン15への結晶粒界の発生防止および機
械的強度の向上が図れ、しかも成形が一層容易に行える
等の効果が奏される。
【0045】実施例6(図11,図12) 本実施例は前記実施例2および5の構成を結合したもの
である。即ち図11に示すように、タービン翼全体とし
てはシールフィン15の数が少ない構成とされるととも
に、シャンク部13に段差が設けられず、対タービンロ
ータ周方向側面が平坦面とされており、また詳細には図
12に示すように、シールフィン15の上面曲線部22
が1つの大きい半径R5を有するものとして形成される
とともに、他の曲線部19,21の半径R2,R4も前
記実施例1のものより大きく形成されている。
【0046】その他の構成および製造方法については前
記実施例1と略同様である。
【0047】このような実施例6のタービン翼によれ
ば、曲線部19,21,22等の半径拡大によりシール
フィン15への結晶粒界の発生防止、および一層の機械
的強度の向上が図れ、しかも成形が一層容易に行える等
の効果が奏される。
【0048】実施例7(図13,図14) 本実施例のタービン翼が前記実施例1と異なる点は、図
13および図14に示すように、シールフィン15の先
端部15bの端縁部15cも半径R6が1.5mm以上の
曲線部とした点、およびシャンク部13に段差を設け
ず、対タービンロータ周方向側面を平坦面とした点にあ
る。
【0049】その他の構成および製造方法については前
記実施例1と略同様である。
【0050】このような実施例7のタービン翼によれ
ば、シールフィン15の端縁部15cも曲線部としたこ
とで、結晶粒界の発生防止、および一層の機械的強度の
向上が図れ、しかも成形が一層容易に行える等の効果が
奏される。
【0051】実施例8(図15,図16) 本実施例は前記実施例4の構成を変形したものである。
即ち図15に示すように、タービン翼全体としてはシー
ルフィン15の数が少ない構成とされており、また詳細
には図16に示すように、シールフィン15の上面曲線
部22が1つの大きい半径R5を有するものとして形成
されるとともに、他の曲線部19,21の半径R2,R
4も前記実施例1のものより大きく形成されており、か
つ先端部15bの端縁部15cも半径R6が1.5mm以
上の曲線部とされている。
【0052】その他の構成および製造方法については前
記実施例4と略同様である。
【0053】このような実施例8のタービン翼によれ
ば、曲線部19,21,22等の半径拡大および端縁部
15cを曲線部としたことによりシールフィン15への
結晶粒界の発生防止、および一層の機械的強度の向上が
図れ、しかも成形が一層容易に行える等の効果が奏され
る。
【0054】実施例9(図17,図18) 本実施例のタービン翼は図17および図18に示すよう
に、翼先端に突起としてチップシュラウド23を有する
タービン翼において、チップシュラウド23と翼有効部
11aとの連結部24,チップシュラウド23の外周部
25ならびにチップシュラウド23頂部に突出するR部
26を、シールフィン15と同様に、全ての半径R7,
R8,R9,R10について1.5mm以上にすることに
より、タービン翼全体の単結晶化または一方向凝固柱状
晶化を可能としたものである。
【0055】その他の構成および製造方法については前
記各実施例と略同様である。
【0056】このような実施例9のタービン翼によれ
ば、チップシュラウド23を含めた翼全体について、結
晶粒界の発生防止、および機械的強度の向上が図れるも
のである。
【0057】実施例10(図19,図20) 本実施例のタービン翼は、図19および図20に示すよ
うに、シールフィンがなく、プラットホーム27が翼有
効部11aとシャンク部13との間に突起として大きく
張出しているものにおいて、プラットホーム27と翼本
体11との連結部28、およびプラットホーム先端部2
9を、それぞれ半径R11,R12,R13,R14が
1.5mm以上となる曲線部としたものである。
【0058】本実施例によれば、プラットホーム27が
大きく張出しているタービン翼について、結晶粒界の発
生防止、および機械的強度の向上が図れるものである。
【0059】
【発明の効果】以上で詳述したように、本発明によれ
ば、突起部を有するタービン翼について、単結晶化の阻
害要因となる異結晶の発生の優先部位である突起部に曲
線部を設けたので、突起部に異結晶が生じるのを未然
に、かつ確実に防止して、翼を単結晶または一方向凝固
柱状晶とすることができ、これにより機械的強度の低下
を抑制し、高い高温強度を持たせることができる。
【0060】また、本発明に係るタービン翼の製造方法
によれば、突起部の機械的,物理的強度の劣化を有効的
に防止でき、高い高温強度を有する信頼性の高いタービ
ン翼を確実かつ経済的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタービン翼の実施例1を示す図。
【図2】図1のA1部の詳細図。
【図3】本発明に係るタービン翼の実施例2を示す図。
【図4】図3のA2部の詳細図。
【図5】本発明に係るタービン翼の実施例3を示す図。
【図6】図5のA3部の詳細図。
【図7】本発明に係るタービン翼の実施例4を示す図。
【図8】図7のA4部の詳細図。
【図9】本発明に係るタービン翼の実施例5を示す図。
【図10】図9のA5部の詳細図。
【図11】本発明に係るタービン翼の実施例6を示す
図。
【図12】図11のA6部の詳細図。
【図13】本発明に係るタービン翼の実施例7を示す
図。
【図14】図13のA7部の詳細図。
【図15】本発明に係るタービン翼の実施例8を示す
図。
【図16】図15のA8部の詳細図。
【図17】本発明に係るタービン翼の実施例9を示す
図。
【図18】図17のA9部の詳細図。
【図19】本発明に係るタービン翼の実施例10を示す
図。
【図20】図19のA10部の詳細図。
【図21】従来の代表的なタービン翼を示す斜視図。
【符号の説明】 11 翼本体 11a 翼有効部 12 翼植込み部 13 シャンク部 15 シールフィン 15a 連設部 15b 先端部 15c 端縁部 16 プラットホーム部 17 段差 18 上隅角部 19 下隅角部 20 内隅角部 21 外隅角部 22 上面曲線部 23 チップシュラウド 24 連結部 25 外周部 R1〜R14 半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渋谷 幸生 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 伊藤 勝康 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 山本 浩喜 神奈川県横浜市鶴見区末広町2の4 株式 会社東芝京浜事業所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼ガスが通過する翼有効部を有する翼
    本体と、ロータディスクへの取付部となる翼植込み部
    と、前記翼本体と翼植込み部とをつなぐシャンク部とに
    より構成される一体鋳造品からなる全長200mm以上の
    タービン翼で、その外面側に突起部を有するものにおい
    て、前記翼本体から前記突起部への連設部および前記突
    起部の先端部を半径1.5mm以上の曲率を有する曲線部
    として全体を単結晶あるいは一方向凝固柱状晶からなる
    構成としたことを特徴とするタービン翼。
  2. 【請求項2】 突起部はシールフィン,チップシュラウ
    ドまたはプラットホームである請求項1記載のタービン
    翼。
  3. 【請求項3】 タービン翼構成材はNi3 (Al,T
    i)の組成からなるガンマプライム相の金属間化合物で
    強化されたニッケル基超耐熱合金である請求項1または
    2記載のタービン翼。
  4. 【請求項4】 加熱炉内から鋳型を次第に外方へ引き抜
    いて一方向凝固を行わせ、これにより請求項1から3ま
    でに記載のタービン翼を鋳造するタービン翼の製造方法
    において、一方向凝固時の鋳型引抜き速度を100mm/
    h以上に設定することを特徴とするタービン翼の製造方
    法。
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