JPH07259238A - ドーム屋根構造 - Google Patents

ドーム屋根構造

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JPH07259238A
JPH07259238A JP4620394A JP4620394A JPH07259238A JP H07259238 A JPH07259238 A JP H07259238A JP 4620394 A JP4620394 A JP 4620394A JP 4620394 A JP4620394 A JP 4620394A JP H07259238 A JPH07259238 A JP H07259238A
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JP
Japan
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roof
dome
opening
precast concrete
boards
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JP4620394A
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English (en)
Inventor
Hisanori Taniguchi
尚範 谷口
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構築すべき屋根の規模に関わらず、低コスト
かつ短工期でドーム状の屋根を構築することのできるド
ーム屋根構造を提供することを目的とする。 【構成】 屋根4を、略三角形状のPC版6と、開口部
に配設したカバー材7とを交互に配置してなる構成と
し、かつ周方向および径方向に隣接するPC版6どうし
を互いに頂部でピン結合する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、コンサートホ
ール、コンベンションセンター、スポーツアリーナ等、
ドーム状の建築構造物の屋根として適用するのに好適な
ドーム屋根構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ドーム状の建築構造物の屋根の構
造のひとつとして、屋根を鉄筋コンクリート造で構築す
るものがある。このように屋根を鉄筋コンクリート造と
するときには、周知のように、現場でコンクリートを打
設して屋根を構築する方法がある。また、図9に示すよ
うに、構築すべき屋根1を、その周方向に複数のユニッ
ト2,2,…に分割した構成とし、各ユニット2をプレ
キャストコンクリート造として予め形成しておき、現場
において、各ユニット2を組み立てて屋根1を構築する
方法もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来のドーム屋根構造には、以下のような問題
が存在する。まず、コンクリートを現場打ちして屋根を
構築する場合には、言うまでもなく、現場打ちコンクリ
ートの施工のために多大な労務がかかるという問題があ
る。そのうえ、型枠組立,鉄筋配筋作業のために、構築
すべき屋根の全面にわたって仮設の総足場を組み立てる
必要があり、これにもコストおよび工期がかかるという
問題がある。これらの問題により、近年では、現場打ち
コンクリートによるドーム屋根の構築はほとんど行われ
ていないのが現状である。一方、図9に示したプレキャ
ストコンクリート造のユニット2,2,…を用いた屋根
1の構造では、このユニット2を工場から現場に運搬す
るときに、道路交通法上や運搬車両等の関係で、その大
きさに制限がある。このため、このユニット2で構築で
きる屋根1の大きさが制限され、大規模な屋根1を構築
するときには、この構造を適用できないという問題があ
る。また、ユニット2が比較的大型のものとなるため、
ユニット2自体に、これを運搬したり建方するに耐え得
る強度が要求されて、ユニット2に補強用のリブを形成
したりPC鋼線を配する必要があり、これによってユニ
ット2の構造が複雑化してコストの上昇を招くという問
題もある。本発明は、以上のような点を考慮してなされ
たもので、構築すべき屋根の規模に関わらず、低コスト
かつ短工期でドーム状の屋根を構築することのできるド
ーム屋根構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
建築構造物のドーム状をなす屋根の構造であって、該屋
根が、それぞれ略三角形状あるいは略四角形状をなした
プレキャストコンクリート造の複数の屋根材を組み合わ
せてなる構成とされ、かつ、隣接する前記屋根材どうし
が、互いにそれぞれの頂部において結合されていること
を特徴としている。
【0005】請求項2に係る発明は、請求項1記載のド
ーム屋根構造において、前記屋根には、三方を前記屋根
材に囲まれてなる略三角形状の開口部が設けられている
ことを特徴としている。
【0006】請求項3に係る発明は、請求項2記載のド
ーム屋根構造において、前記屋根全面に、前記屋根材と
前記開口部とが交互に配置された構成とされていること
を特徴としている。
【0007】請求項4に係る発明は、請求項2または3
記載のドーム屋根構造において、前記開口部にはこれを
覆うカバー材が配設されていることを特徴としている。
【0008】
【作用】請求項1記載の発明では、屋根を、それぞれ略
三角形状あるいは略四角形状をなしたプレキャストコン
クリート造の複数の屋根材を組み合わせて構成するよう
にし、かつ屋根材どうしを、それぞれの頂部で結合する
構成とした。これにより、ドーム状の屋根全体が細かく
区分されて、各屋根材の大きさが小さなものとなる。
【0009】請求項2記載の発明では、屋根に、三方を
屋根材に囲まれた略三角形状の開口部を設ける構成とし
た。これにより、屋根全体の重量を、開口部を形成しな
い場合に比較して軽くすることができる。また、この開
口部から、通気あるいは採光等を行うことができるよう
になる。しかも、この開口部は、その三方を囲む屋根材
によって面内剛性が確保されるので、屋根全体の面内剛
性に影響はない。
【0010】請求項3記載の発明では、屋根全面に、屋
根材と開口部とを交互に配置する構成とした。これによ
り、屋根全面に配置する屋根材の数を最小限とすること
ができ、屋根全体の重量を最小となる。
【0011】請求項4記載の発明では、開口部にこれを
覆うカバー材を配設する構成とした。これによって、屋
根全面を屋根材とカバー材とで覆うことができ、風雨の
侵入を防ぐことが可能となる。また、カバー材に例えば
ガラスなどを用いれば、屋根の内方に外から光を採り入
れることが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明を図面に示す第一ないし第四実
施例を参照して説明する。 (第一実施例)図1は、本発明に係るドーム屋根構造を
適用した建築構造物の屋根の一例を示すものである。図
1に示すように、ドーム状の屋根4は、頂部4aに配設
された環状のリング5を中心として多数配設された略三
角形で平板状のプレキャストコンクリート造の屋根材6
と、隣接する屋根材(以下、「PC板」と称する)6,
6,…に囲まれて形成された開口部(図示なし)と、各
開口部に、これを覆うために設けられた、例えばガラ
ス,膜体,あるいは鉄板等のカバー材7とから概略構成
されている。
【0013】この屋根4は、図2に示すような、いわゆ
るパラレルラメラドーム構造を基本としており、屋根4
の頂部4aを中心として同心円状に配置された円Aと、
頂部4aから放射状に延びる放射線Bと、隣り合う放射
線B,B間において一方の放射線Bに平行な弦Cと、他
方の放射線Bに平行な弦Dとによって形成される略三角
形状の空間に、図1に示したようにして、PC板6が配
設された形態となっている。すなわち、図1に示したよ
うに、屋根4は、頂部4aから外周部4bに向けて同心
円状に、例えば5つに区分された形態とされている。各
区分において、三角形のPC板6,6,…が、それぞれ
その一頂角を頂部4aに向け、底辺を円周方向に沿って
位置させて、周方向に連続して配置された構成となって
いる。このとき、放射線B(図2参照)に沿って、その
両側にPC板6a,6a,…が放射状に配設されてい
る。そして、これら隣接する放射線B間には、それぞれ
の放射線Bに沿って位置する前記PC板6a,6a間
に、PC板6b,6b,…が周方向に配設された構成と
なっている。
【0014】このようにして屋根4に配設されて、周方
向あるいは径方向に隣接するPC板6,6,…は、図3
に示すように、それぞれの角部どうしを対向させて剛結
合されている。図4に示すように、各PC板6aあるい
は6bの角部には、それぞれ剪断力伝達用の鉄筋8,
8,…がコンクリート内に埋設され、この鉄筋8,8,
…には、一定長を有したガセットプレート(結合金具)
9の一端部が溶接されている。これにより、ガセットプ
レート9がプレキャストコンクリート造のPC板6aあ
るいは6bに一体化されたことになる。そして、各PC
板6aあるいは6bのガセットプレート9が、ジョイン
トプレート10,ハイテンションボルト11,11によ
ってピン結合され、これによって三方のPC板6aある
いは6bが一体に剛結合された構成となっている。ま
た、図1に示したように、放射線Bの両側に沿って配設
されたPC板6a,6a,…は、それぞれ、放射線B上
において、その両側と径方向とで合計四枚のPC板6a
が結合された構成となっている。この場合においても、
図4に示した結合構造と同様、各PC板6aの各頂角
に、剪断力伝達用の鉄筋を介してガセットプレートが取
り付けられ、このガセットプレートどうしがジョイント
プレート,ハイテンションボルトでピン結合されて、各
PC板6aどうしが一体に剛結合された構成とされてい
る。このようにして、全てのPC板6が剛結合されるこ
とにより、屋根4が一体化された構成となっている。
【0015】このような構造からなる屋根4を構築する
には、工場などで予め各PC板6を製造しておき、これ
を現場に搬入した後、各PC板6を所定の位置に位置決
めし、図4に示したように、ジョイントプレート10,
ハイテンションボルト11によりPC板6どうしを結合
することにより、PC板6,6,…を組み立てていけば
よい。このときのPC板6の組立順序については、限定
するものではなく、例えば屋根4の頂部4aから外周部
4bに向けて組み立てていってもよいし、逆に外周部4
bから頂部4aに向けて組み立てていってもよい。
【0016】上述した屋根4の構造では、屋根4が複数
の三角形状のPC板6をその頂部どうしで剛結合するこ
とによって構成されている。このように、ドーム状の屋
根4全体が細かく区分されて、屋根4が、多数のPC板
6からなる構成とされているので、一つ一つのPC板6
の大きさが小さなものとなる。したがって、PC板6の
運搬や取り扱いも容易に行うことが可能となる。しか
も、PC板6が小さければ、これを運搬したり建方する
ときに必要される強度も、補強用のリブ等を設けること
なく得ることができるので、PC板6を軽量化すること
ができる。これにより、PC板6の取り扱いが容易とな
るばかりか、屋根4全体の軽量化を図ることができ、こ
の結果、この屋根4を備える建築構造物全体のコスト低
減を図ることが可能となる。また、このように、屋根4
がいわばユニット化されているので、その組立も容易
で、屋根4を低コストかつ短期間で構築することが可能
となる。しかもこのとき、屋根4は、PC板6aおよび
6bの二種類を基本として構成されているので、PC板
6a,6bの大量生産によるコスト低減を図ることも可
能である。もちろん、これらのPC板6は、他のドーム
屋根にも、その規模に関わらず適用することができる。
しかも、各PC板6の各頂部にガセットプレート9が一
体に備えられ、このガセットプレート9どうしが結合さ
れることによってPC板6,6,…どうしが頂部でピン
結合された構成となっている。これにより、図2に示し
たラメラドーム構造の各軸方向に沿って、PC板6間で
確実に応力が伝達されるので、前記ラメラドーム構造と
同様に、この屋根4を十分な面内剛性を有したものとす
ることができる。しかも、PC板6がピン結合されてい
るので、その結合作業を容易に行うことができる。ま
た、各PC板6に囲まれて開口部(図示なし)が形成さ
れた構成となっている。これにより、従来よりも屋根4
を軽量化することが可能となる。しかも、放射線Bの両
側に沿って配設したPC板6a,6aを除いては、PC
板6と開口部(図示なし)とが交互に配設された構成と
されており、これにより、屋根4の重量を大幅に低減す
ることができる。さらに、この開口部(図示なし)には
カバー材7が配設された構成となっている。これによ
り、カバー材7に、例えばガラスや、透過性を有する膜
体等を用いれば、ここから屋根4内に光を採り入れるこ
とが可能となる。また、カバー材7に鉄板等の遮光性を
有するものを用いれば、屋根4を従来と同様の光を採り
入れないものとすることができ、この場合においても前
述したように屋根4が従来よりも軽量化されたものとな
っている。また、PC板6とカバー材7とから織りなす
模様により、この屋根4を外観視したときの意匠性も高
く、これにより、建築構造物自体の付加価値を高めるこ
とができる。
【0017】なお、上記第一実施例において、放射線B
の両側にPC板6a,6aを配置する構成としたが、こ
れを略四角形状をなす一枚のPC板で構成するようにし
てもよい。
【0018】(第二実施例)図5は、本発明に係るドー
ム屋根構造を適用した建築構造物の屋根の他の一例を示
すものである。図5に示すように、屋根15は、いわゆ
るパラレルラメラドーム構造を基本構成としており、図
1ないし図4に示した屋根4と同様に、屋根15が同心
円状に区分され、各区分において、プレキャストコンク
リート造の屋根材(以下、「PC板」と称する)16,
16,…が周方向に連続配置された構成とされている。
そして、PC板16,16,…に囲まれて形成された開
口部(図示なし)には、これを覆うための、カバー材7
が設けられている。この屋根15では、各区分において
周方向に配設されたPC板16には、同一種類のものが
用いられており、頂部15aから外周部15bに向け
て、PC板16の大きさが漸次大きくなる構成とされて
いる。これにより、屋根15全体を5種類のみのPC板
16で構成することができる。屋根15と、第一実施例
の屋根4(図1ないし図4参照)との相違点は、上述し
た点のみで、他の構成、例えばPC板16どうしの結合
構造等、については、屋根4の場合と全く同様であるた
め、その説明を省略する。上述した屋根15の構造にお
いても、上記第一実施例と同様の効果を奏することがで
きる。しかも、屋根15の全面が、PC板16と開口部
(図示なし)とが交互に配設された構成とされているの
で、屋根15の重量を最小限とすることができる。
【0019】(第三実施例)図6は、本発明に係るドー
ム屋根構造を適用した建築構造物の屋根のさらに他の一
例を示すものである。図6に示すように、屋根20は、
いわゆるシュベドラードーム構造を基本構成としてお
り、第一実施例の屋根4(図1ないし図4参照),第二
実施例の屋根15(図5参照)と同様に、屋根20が同
心円状に区分されて、各区分において、プレキャストコ
ンクリート造の屋根材(以下、「PC板」と称する)2
1,21,…が周方向に連続配置され、PC板21,2
1,…に囲まれて形成された開口部(図示なし)には、
これを覆うための、カバー材7が設けられた構成とされ
ている。この屋根20においても、各区分毎のPC板2
1には同一のものが用いられ、頂部20aから外周部2
0bに向けて、PC板21の大きさが漸次大きくなる構
成とされている。これにより、前記第二実施例と同様
に、屋根20全体を5種類のPC板21を基本として構
成することができる。屋根20と、屋根4(図1ないし
図4参照)との相違点は、上述した点のみで、他の構成
については、屋根4の場合と全く同様であるため、その
説明を省略する。上述した屋根20の構造においても、
上記第二実施例と同様の効果を奏することができる。
【0020】(第四実施例)図7は、本発明に係るドー
ム屋根構造を適用した建築構造物の屋根のさらに他の一
例を示すものである。図7に示すように、屋根25は、
いわゆるラメラドーム構造(図2参照)を基本としてお
り、屋根25の頂部25aに配設された圧縮リング26
を中心とした同心円状に、プレキャストコンクリート造
の屋根材(以下、「PC板」と称する)27が周方向に
多数配設されている。そして、径方向において隣接する
PC板27,27間には、屋根25の面内剛性を高める
ため、周方向に延在する環状のフープケーブル28が配
設されている。隣接するPC板27,27,…と、フー
プケーブル28とに三方を囲まれて形成された三角形状
の各開口部(図示なし)には、例えばガラス,膜体,あ
るいは鉄板等のカバー材29が設けられた構成とされて
いる。PC板27は、屋根25の外周部25bに配設さ
れたPC板27aのみが略三角形状とされ、これよりも
頂部25a側に配設されたPC板27b,27cは、そ
れぞれ略菱形状とされている。各PC板27のそれぞれ
の角部には、図4に示したのと同様のガセットプレート
(図示なし)が、剪断力伝達用の鉄筋(図示なし)を介
して一体に取り付けられている。そして、屋根25の径
方向および周方向において、互いに隣接するPC板2
7,27は、前記ガセットプレート(図示なし)どうし
が図示しないジョイントプレート,ハイテンションボル
トで結合されて、一体に剛結合された構成となってい
る。このような構成からなる屋根25においても、上記
第一実施例と同様の効果を奏することができる。
【0021】なお、上記各実施例において、PC板6,
16,21,27の結合構造については、図4に示した
構造に限定するものではなく、図4に示した結合部にさ
らにコンクリートを打設する構成としたり、また、例え
ばガセットプレート9に替えて、鉄筋を屋根材に一体に
備えておき、ここにコンクリートを打設して、屋根材ど
うしを結合する構造とするなど、他の結合構造を用いて
もよい。また、この結合構造にボールジョイントを用い
るようにすれば、施工も容易で、しかも精度よく屋根
4,15,20,25の立体形状を構成することができ
る。また、カバー材7,29には、前記ガラス,膜体,
鉄板等の他にも、採光あるいは通気などの目的に応じ
て、例えばメッシュ体等、他のものを用いるようにして
もよいし、もちろん、カバー材7,29を廃する構成と
してもよい。このようにすれば、この屋根を通風性のよ
い日除け上屋をすることができる。さらに、カバー材
7,29を配設するための開口部自体の数についても限
定するものではなく、例えば一箇所のみとしてもよい。
また、このカバー材7,29に替えて、開口部にもPC
板を配して、屋根4,15,20,25の全面を覆う構
成としてもよい。もちろん、屋根4,15,20,25
を構成するPC板6,16,21,27の数について
は、上記のものに限らず、構築すべき屋根の大きさに対
応し、例えば大規模な屋根を構築するのであれば、より
細分化して一つ一つのPC板の大きさを小型のものとし
て、運搬,建方等の取り扱い時に支障のないものとする
のは言うまでもない。加えて、構築すべき屋根の平面形
状については、上記第一ないし第4実施例のように円形
のものに限るものではなく、例えば図8(a)に示すよ
うに、楕円形の屋根30や、図8(b)に示すような瓢
箪型の屋根31等、いかなる形状であっても、上記構成
を適用すれば、前記と同様の効果を奏することができ
る。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係るド
ーム屋根構造によれば、屋根を、それぞれ略三角形状あ
るいは略四角形状をなしたプレキャストコンクリート造
の複数の屋根材を組み合わせて構成するようにし、かつ
屋根材どうしを、それぞれの頂部で結合する構成とし
た。これにより、ドーム状の屋根全体が細かく区分され
て、各屋根材の大きさが小さなものとなる。したがっ
て、屋根材の運搬や建方にも何ら支障を生じることな
く、その取り扱いを容易に行うことが可能となる。しか
も、屋根が小さければ、これを運搬したり建方するとき
に必要される強度も、補強用のリブ等を設けることなく
得ることができるので、屋根材を軽量化することがで
き、これにより、取り扱いが容易となるばかりか、屋根
全体も軽量化することができ、この屋根を備える建築構
造物全体のコスト低減を図ることが可能となる。また、
このように、屋根がいわばユニット化されているので、
その組立も容易で、屋根を、その規模に関わらず低コス
トかつ短期間で構築することが可能となる。しかもこの
とき、屋根は、少ない種類の屋根材で構成することがで
きるので、屋根材の大量生産によるコスト低減を図るこ
とも可能である。しかも、各屋根材どうしを頂部で結合
することによって、屋根全体を十分な面内剛性を有する
ものとすることができる。
【0023】請求項2に係るドーム屋根構造によれば、
屋根に、三方を屋根材に囲まれた略三角形状の開口部を
設ける構成とした。これにより、屋根全体の重量を、開
口部を形成しない場合に比較して軽くすることができる
ので、屋根全体のコストを低減させることができる。ま
た、この開口部から、通気あるいは採光等を行うことが
でき、この屋根を例えば通風性のよい日除け上屋とする
ことができる。しかも、この開口部は、その三方を囲む
屋根材によって面内剛性が確保されるので、屋根全体の
面内剛性に影響はない。しかも、屋根材と開口部とから
織りなす模様により、この屋根を外観視したときの意匠
性も高く、建築構造物自体の付加価値を高めることがで
きる。
【0024】請求項3に係るドーム屋根構造によれば、
屋根全面に、屋根材と開口部とを交互に配置する構成と
した。これにより、屋根全面に配置する屋根材の数を最
小限として、屋根全体の重量を最小とすることができ
る。これにより、請求項2に係るドーム屋根構造による
前記各効果を、さらに顕著なものとすることができる。
【0025】請求項4に係るドーム屋根構造によれば、
開口部にこれを覆うカバー材を配設する構成とした。こ
れによって、屋根全面を屋根材とカバー材とで覆うこと
ができ、風雨の侵入を防ぐことが可能となる。また、カ
バー材に、例えばガラスや、透過性を有する膜体等を用
いれば、ここから屋根内に光を採り入れることが可能と
なる。しかも、屋根材とカバー材とから織りなす模様に
より、この屋根を外観視したときの意匠性も高く、建築
構造物自体の付加価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドーム屋根構造を適用した屋根の
一例を示す斜視図である。
【図2】同屋根の基本構造であるラメラドーム構造を示
す概略斜視図である。
【図3】同屋根における屋根材の結合構造を示す正面図
である。
【図4】同結合構造の要部を示す正面図である。
【図5】本発明に係るドーム屋根構造を適用した屋根の
他の一例を示す平面図である。
【図6】本発明に係るドーム屋根構造を適用した屋根の
さらに他の一例を示す平面図である。
【図7】本発明に係るドーム屋根構造を適用した屋根の
さらに他の一例を示す斜視図である。
【図8】本発明に係るドーム屋根構造を適用する屋根の
他の形態を示す平面図である。
【図9】従来のドーム屋根構造の一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
4,15,20,25 屋根 7,29 カバー材 6,16,21,27 PC板(屋根材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築構造物のドーム状をなす屋根の構造
    であって、該屋根が、それぞれ略三角形状あるいは略四
    角形状をなしたプレキャストコンクリート造の複数の屋
    根材を組み合わせてなる構成とされ、かつ、隣接する前
    記屋根材どうしが、互いにそれぞれの頂部において結合
    されていることを特徴とするドーム屋根構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のドーム屋根構造におい
    て、前記屋根には、三方を前記屋根材に囲まれてなる略
    三角形状の開口部が設けられていることを特徴とするド
    ーム屋根構造。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のドーム屋根構造におい
    て、前記屋根全面に、前記屋根材と前記開口部とが交互
    に配置された構成とされていることを特徴とするドーム
    屋根構造。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載のドーム屋根構造
    において、前記開口部にはこれを覆うカバー材が配設さ
    れていることを特徴とするドーム屋根構造。
JP4620394A 1994-03-16 1994-03-16 ドーム屋根構造 Pending JPH07259238A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008196254A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Kyoto Univ 日よけ、放熱器、およびこれらの製造方法
CN105525683A (zh) * 2016-01-21 2016-04-27 王秋 一种分离式钢架玻璃建筑

Cited By (2)

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JP2008196254A (ja) * 2007-02-15 2008-08-28 Kyoto Univ 日よけ、放熱器、およびこれらの製造方法
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