JPH07257346A - トラクション制御装置 - Google Patents

トラクション制御装置

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JPH07257346A
JPH07257346A JP7403794A JP7403794A JPH07257346A JP H07257346 A JPH07257346 A JP H07257346A JP 7403794 A JP7403794 A JP 7403794A JP 7403794 A JP7403794 A JP 7403794A JP H07257346 A JPH07257346 A JP H07257346A
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JP
Japan
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hydraulic pressure
wheel
drive wheels
slip
pressure control
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Application number
JP7403794A
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English (en)
Inventor
Masahiko Sakabe
匡彦 坂部
Tei Terasawa
禎 寺澤
Hiroyuki Ichikawa
博之 市川
Hitoshi Terada
仁 寺田
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アキュムレータを必要とすることなく一つの
液圧ポンプによって、スプリット路面から低摩擦係数路
面に進入した場合にも適切なトラクション制御を行ない
得るようにする。 【構成】 急発進時あるいは急加速時に駆動輪DR又は
DLにスリップが生じ、スリップ判定手段SDにより少
くとも何れか一方の駆動輪のスリップが検出されると、
切換手段CHによりマスタシリンダMCと液圧制御手段
PCとの連通が遮断され、一つの液圧ポンプFPが駆動
されると共に、初期増圧制御手段SRによって液圧制御
手段が制御され、両駆動輪のホイールシリンダWCのブ
レーキ液圧が車両の挙動に影響しない所定の圧力(例え
ば5kgf/cm2 )まで昇圧される。そして、スリップが生
じている駆動輪に関し、液圧ポンプからホイールシリン
ダに供給されるブレーキ液圧が、液圧制御手段によっ
て、駆動輪の回転状態に応じて適切な制動力が付与され
るように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のトラクション制
御装置に関し、特に車両の急発進、急加速時等に、駆動
輪の回転状態に応じて制動力を付与して駆動輪のスリッ
プを防止するトラクション制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】車両の急発進、あるいは急加速時に駆動
輪を高回転させたとき、過剰な駆動力により車輪が空転
し所謂加速スリップが生ずることから、これを防止すべ
く、駆動輪に対する駆動力を制限しスリップを防止する
トラクション制御装置が普及している。このトラクショ
ン制御装置としては種々の手段が提案され、また実用に
供されているが、大別すると車両のエンジンの出力を制
限する出力制限手段と、駆動輪に対し制動力を付与する
制動力制御手段があり、通常両者を組合せたものが用い
られている。前記の出力制限手段としては、エンジンに
供給する燃料を遮断してエンジンの出力トルクを制限す
るもの、エンジンのスロットル開度を制御し出力トルク
を制限するもの、エンジンの点火時期を制御して出力ト
ルクを制限するもの等が知られている。
【0003】また、車両の急制動時に車輪がロックしな
いように、各車輪のホイールシリンダに対するブレーキ
液圧を減圧、増圧あるいは圧力保持することにより制動
力を制御するアンチスキッド制御装置が普及しており、
これにトラクション制御機能を兼備するようにした装置
も普及している。例えば特開平4−189663号公報
においては、予め所定圧にまで畜圧されたブレーキ液を
第3流路及び第1流路を介してブレーキシリンダに送り
込んでトラクション制御を実行するトラクション制御装
置が提案されている。同装置によれば、トラクション制
御用のブレーキ液供給装置を新たに設けることなく、ア
ンチロック装置にアキュムレータと電磁弁を設けること
により、駆動輪の空転検出に素早く応答することができ
ると記載されている。
【0004】更に、特開平5−131911号公報にお
いては、左右の駆動輪を夫々独立に制御することとした
場合、スリップ中の駆動輪に対して制動力が付与される
と、両駆動輪が差動装置を介して連結されていることか
ら、スリップしていない側の非スリップ駆動輪に大きな
駆動トルクが付与され、非スリップ駆動輪にもスリップ
が生じ、所謂ハンチング現象が生ずることを問題とし、
ハンチング現象を惹起することなく安定した状態で駆動
輪の加速スリップを抑えるようにしたトラクション制御
装置が提案されている。具体的には、左右の駆動輪が異
なる摩擦係数の路面を走行中に何れか一方の駆動輪に加
速スリップが生じた場合において、スリップしていない
駆動輪に対しても液圧制御装置の作動開始後所定時間の
間は加速性能を維持し得る最大の制動力を付与するよう
にしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平4−189
663号公報に記載のトラクション制御装置において
は、トラクション制御用としてアキュムレータを必要と
するので、部品点数が多くコスト高となる。これに対
し、特開平5−131911号公報に記載の装置におい
てはアキュムレータを必要としないので、安価に構成し
得る。然し乍ら、後者の公報に記載の装置においては、
加速性能を維持し得る範囲内ではあるが、液圧制御装置
の作動開始後、所定時間の間非スリップ駆動輪に対し制
動力が付与されるように構成されているので、内燃機関
の駆動力にそれだけ無駄が生ずる。
【0006】また、後者の公報においては各駆動輪に対
し別々の液圧ポンプが接続された装置が開示されている
が、例えば前後配管式のブレーキ装置を備えた車両にお
いて、一つの液圧ポンプ(所謂自給式ポンプ)が一対の
駆動輪のホイールシリンダの各々に夫々液圧制御弁を介
して接続され、各駆動輪に対し独立して制動力制御が行
なわれる場合には、液圧ポンプの作動に伴うハンチング
現象を惹起するおそれがある。例えば左右の駆動輪が、
相互に異なる摩擦係数路面を走行中、即ち所謂スプリッ
ト路面を走行中、低摩擦係数路面側の駆動輪に関しトラ
クション制御が開始したとすると、各輪独立制御が行な
われる場合には、低摩擦係数路面側の駆動輪のホイール
シリンダ液圧は増圧されるのに対し、高摩擦係数路面側
の駆動輪のホイールシリンダ液圧は保持状態とされる。
【0007】この状態から両駆動輪が共に低摩擦係数の
路面に進入すると、ホイールシリンダ液圧が保持状態の
駆動輪は増圧制御に移行するが、このようにホイールシ
リンダ液圧が0kgf/cm2 から増圧した場合には、ディス
クパッドがブレーキディスクに接触し、更に安定した制
動力を得るまでに要する消費液量が大きくて、液圧ポン
プから供給できる液量を上回ってしまい、ひいては液圧
ポンプ出口の圧力が低下し、それに伴い今まで増圧して
いた液圧も電磁弁又はチェック弁を介して低下し、増圧
制御中のホイールシリンダから、保持状態にあったホイ
ールシリンダ側にブレーキ液が供給される。これによ
り、増圧制御中のホイールシリンダ液圧が低下し、その
駆動輪に対する制動力が弱められる結果再びスリップを
惹起することになると共に、保持状態にあったホイール
シリンダ液圧が急激に増圧されるので、その駆動輪の車
輪速度が急速に低下し、結局ハンチング現象を惹起する
に至るおそれがある。
【0008】そこで、本発明は、アキュムレータを必要
とすることなく一つの液圧ポンプによってトラクション
制御を行なうトラクション制御装置において、スプリッ
ト路面から低摩擦係数路面に進入した場合にも適切なト
ラクション制御を行ない得るようにすることを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係るトラクション制御装置は図
1に構成の概要を示したように、車両の一対の駆動輪D
R,DLの回転状態に応じて各々の駆動輪のスリップ状
態を判定するスリップ判定手段SDと、このスリップ判
定手段SDの判定結果に応じて液圧制御モードを設定す
る液圧制御モード設定手段MSと、マスタシリンダMC
と駆動輪のホイールシリンダWCとの間に介装しブレー
キ液の導入及び排出により、この液圧制御モード設定手
段MSの設定モードに応じてブレーキ液圧を制御する液
圧制御手段PCと、この液圧制御手段PCの排出側から
ブレーキ液を吸入し導入側に昇圧して供給する一つの液
圧ポンプFPと、液圧制御手段PCの導入側及び液圧ポ
ンプFPの供給側とマスタシリンダMCとの間に介装し
スリップ判定手段SDの判定結果に応じて相互の連通、
遮断を切換える切換手段CHと、スリップ判定手段SD
が駆動輪DR,DLの少くとも何れか一方のスリップを
検出したときには、駆動輪DR,DLの両方のホイール
シリンダのブレーキ液圧を車両の挙動に影響しない所定
の圧力まで昇圧するように液圧制御手段CPを制御する
初期増圧制御手段SRを備えることとしたものである。
【0010】また、請求項2に係る発明として、車両の
一対の駆動輪の回転状態に応じて各駆動輪のスリップ状
態を判定するスリップ判定手段と、該スリップ判定手段
の判定結果に応じて各駆動輪の液圧制御モードを設定す
る液圧制御モード設定手段と、マスタシリンダと前記駆
動輪の各々に装着したホイールシリンダとの間に介装し
ブレーキ液の導入及び排出により前記液圧制御モード設
定手段の設定モードに応じて前記ホイールシリンダの各
々のブレーキ液圧を制御する液圧制御手段と、該液圧制
御手段の排出側からブレーキ液を吸入し導入側に昇圧し
て供給する一つの液圧ポンプと、前記液圧制御手段の導
入側及び前記液圧ポンプの供給側と前記マスタシリンダ
との間に介装し前記スリップ判定手段の判定結果に応じ
て相互の連通、遮断を切換える切換手段と、前記スリッ
プ判定手段が前記駆動輪の少くとも何れか一方のスリッ
プを検出したときには、前記駆動輪の両方のホイールシ
リンダのブレーキ液圧を、前記ホイールシリンダの消費
液量の変化率が小さくなる所まで昇圧するように前記液
圧制御手段を制御する初期増圧手段とを備えることとし
たものである。
【0011】前記請求項1に係るトラクション制御装置
において、初期増圧制御手段SRによって昇圧する前記
所定の圧力は、3乃至12kgf/cm2 の範囲内の圧力に設
定することが望ましい。
【0012】また、請求項1に係るトラクション制御装
置において、前記液圧制御手段が、前記一対の駆動輪の
ホイールシリンダの各々に接続した液圧制御弁を具備す
ると共に、該液圧制御弁の各々に対し共通の液圧路を介
して前記液圧ポンプの供給側を接続して成り、前記初期
増圧制御手段が、前記液圧制御弁の各々を前記ホイール
シリンダの各々が前記所定の圧力に至るまで開放した
後、前記一対の駆動輪のうちスリップしていない駆動輪
側の液圧制御弁を閉成状態に維持するように制御する構
成とすることができる。
【0013】
【作用】上記の構成になる請求項1に係るトラクション
制御装置において、急発進時あるいは急加速時に駆動輪
DR又はDLにスリップが生じ、スリップ判定手段SD
によって少くとも何れか一方の駆動輪のスリップが検出
されると、切換手段CHによりマスタシリンダMCと液
圧制御手段PCとの連通が遮断され、一つの液圧ポンプ
FPが駆動されると共に、初期増圧制御手段SRによっ
て液圧制御手段PCが制御され、駆動輪DR,DLの両
方のホイールシリンダWCのブレーキ液圧が車両の挙動
に影響しない所定の圧力まで昇圧される。そして、液圧
制御モード設定手段によって、スリップが生じている駆
動輪の液圧制御モードが設定され、液圧ポンプFPから
ホイールシリンダWCに供給されるブレーキ液圧が、液
圧制御手段PCによって、当該駆動輪の回転状態に応じ
て適切な制動力が付与されるように制御される。而し
て、例えばスプリット路面から低摩擦係数路面に進入し
た場合にも、スリップしていない側の駆動輪のホイール
シリンダが予め前記所定の圧力に増圧されているので、
急激な制動力の増加はなく、またトラクション制御中の
駆動輪のホイールシリンダからのブレーキ液の移動が抑
えられる。
【0014】また、請求項2に係る発明においては、急
発進時あるいは急加速時に駆動輪にスリップが生じ、ス
リップ判定手段によって少くとも何れか一方の駆動輪の
スリップが検出されると、切換手段によりマスタシリン
ダと液圧制御手段との連通が遮断され、一つの液圧ポン
プが駆動されると共に、初期増圧制御手段によって液圧
制御手段が制御され、一対の駆動輪の両方のホイールシ
リンダのブレーキ液圧が、ホイールシリンダの消費液量
の変化率が小さくなる所まで昇圧される。即ち、ディス
クブレーキがブレーキディスクに当接するまでの領域、
及び/又はディスクパッドがブレーキディスクに当接し
ていてもホイールシリンダの消費液量の変化率が大きい
領域にある間は、一対の駆動輪の両方のホイールシリン
ダのブレーキ液圧が昇圧される。そして、液圧制御モー
ド設定手段によって、スリップが生じている駆動輪の液
圧制御モードが設定され、液圧ポンプからホイールシリ
ンダに供給されるブレーキ液圧が、液圧制御手段によっ
て、当該駆動輪の回転状態に応じて適切な制動力が付与
されるように制御される。
【0015】上記初期増圧制御手段SRによって昇圧す
る前記所定の圧力が、3乃至12kgf/cm2 の範囲内の圧
力に設定されれば、駆動輪に対して実質的に制動力とし
て付与されることはなく、車両の挙動に影響しない圧力
となる。
【0016】また、請求項4に係る発明によれば、液圧
制御手段を構成する液圧制御弁の各々が前記所定の圧力
に至るまで開放された後、前記一対の駆動輪のうちスリ
ップしていない駆動輪側の液圧制御弁が閉成され、その
閉成状態が維持される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図2は本発明の一実施例のトラクション制御装置
を含むブレーキシステムを示すもので、ブレーキペダル
3によって駆動されるマスタシリンダ2a及びブースタ
2bと、駆動輪DR,DL及び従動輪NR,NLに配設
されたホイールシリンダ51乃至54の各々とが接続さ
れる液圧路に、液圧ポンプ21,22及び制御用リザー
バ23,24、並びに電磁弁31乃至38及び電磁弁6
1乃至63が介装されている。尚、DRは運転席からみ
て後方右側の駆動輪を示し、DLは後方左側の駆動輪を
示し、NRは前方右側の従動輪、NLは前方左側の従動
輪を示している。即ち、本実施例では後輪駆動方式が採
られ、前後配管方式のブレーキシステムが構成されてい
る。
【0018】マスタシリンダ2aの一方の出力ポートと
ホイールシリンダ51,52の各々を接続する液圧路8
1,82に夫々電磁弁31,32及び電磁弁33,34
が介装され、電磁弁31,32及び電磁弁33,34に
対して並列に液圧ポンプ21及び制御用リザーバ23が
配設されている。同様に、マスタシリンダ2aの他方の
出力ポートとホイールシリンダ53,54の両者を接続
する液圧路83,84に夫々電磁弁35,36及び電磁
弁37,38が介装され、電磁弁35,36及び電磁弁
37,38に対して並列にポンプ22及び制御用リザー
バ24が配設されている。而して、電磁弁31,32及
び電磁弁33,34が本発明にいう液圧制御手段を構成
している。
【0019】液圧ポンプ21,22はモータ20によっ
て駆動され、制御用リザーバ23,24を介して吸入さ
れるブレーキ液が所定の圧力に昇圧されて供給ポートO
P1から常開の電磁弁31,33に供給される。常閉の
電磁弁32,34の排出側液圧路は制御用リザーバ23
を介して液圧ポンプ21の吸入側に接続され、同じく常
閉の電磁弁36,38の排出側液圧路は制御用リザーバ
24を介してポンプ22の吸入側に接続されている。制
御用リザーバ23,24は夫々ピストンとスプリングを
備えており、電磁弁32,34,36,38から排出側
液圧路及び液圧ポンプ21,22の吸入側の吸入ポート
IP1,IP2を介して排出されるブレーキ液を収容
し、液圧ポンプ21,22作動時に電磁弁31,33,
35,37に還流するものである。
【0020】駆動輪DR,DL側においては、マスタシ
リンダ2aと電磁弁31,33の導入側との間に常開の
電磁弁61が介装されている。また、液圧ポンプ21の
吸入側、即ち吸入ポートIP3は液圧路87、常閉の電
磁弁62及び液圧路86を介してマスタシリンダ2aの
低圧リザーバ2cに接続され、吐出側の供給ポートOP
1は液圧路85を介して液圧路87に接続され、液圧路
85には、常閉の電磁弁63及びリリーフ弁65が介装
されている。このリリーフ弁65は、その排出側が電磁
弁62及び液圧路86を介して低圧リザーバ2cに接続
される。尚、電磁弁61に並列にリリーフ弁64が配置
されており、液圧ポンプ21の吐出圧が所定の最大値を
超えたときブレーキ液をマスタシリンダ2aに戻すよう
に構成されている。上記電磁弁61乃至63は本発明の
切換手段を構成し、通常時には各ソレノイドは非通電
(オフ)とされ図2に示す状態にあり、トラクション制
御時に各ソレノイドが通電(オン)される。
【0021】電磁弁31乃至38は2ポート2位置電磁
切換弁であり、夫々のソレノイドの非通電時には図2に
示す第1位置にあって、各ホイールシリンダ51乃至5
4はマスタシリンダ2a及び液圧ポンプ21あるいは2
2と連通している。ソレノイドの通電時には第2位置と
なり、ホイールシリンダ51乃至54はマスタシリンダ
2a及び液圧ポンプ21あるいは22とは遮断され、制
御用リザーバ23あるいは24と連通する。尚、図2中
CHを付した記号は逆止弁であり、ORを付した記号は
オリフィス、DPを付した記号は脈動減衰用のダンパを
夫々表す。
【0022】上記電磁弁31乃至38のソレノイドに対
する通電、非通電を制御することによりホイールシリン
ダ51乃至54内のブレーキ液圧を増圧、減圧、又は保
持することができる。例えば、電磁弁61,62,63
の各ソレノイドが非通電時(オフ)において、電磁弁3
1乃至38のソレノイド非通電時(オフ)にはホイール
シリンダ51乃至54に対しマスタシリンダ2a及び/
又は液圧ポンプ21あるいは22からブレーキ液圧が付
与されると増圧し、電磁弁31乃至38のソレノイド通
電時(オン)には制御用リザーバ23,24側に連通し
減圧する。また、電磁弁31,33,35,37のソレ
ノイドに通電しその他の電磁弁のソレノイドを非通電と
すれば、ホイールシリンダ51乃至54内のブレーキ液
圧が保持される。尚、液圧制御手段として、電磁弁31
乃至38に替えて半数の3ポート2位置電磁切換弁を用
いることとしてもよい。
【0023】而して、通常のブレーキ作動時において
は、電磁弁31乃至38及び電磁弁61乃至63は図2
に示す状態にあり、マスタシリンダ2aの出力ブレーキ
液圧が液圧路81乃至84に出力される。これにより、
ブレーキペダル3の操作に応じてマスタシリンダ2aか
ら出力されるブレーキ液圧は、開状態にある電磁弁3
1,33,35,37を介してホイールシリンダ51乃
至54に付与される。
【0024】ブレーキ作動時に何れかの車輪のスリップ
が検出されアンチスキッド制御に移行すると、後述する
電子制御装置10によりモータ20が駆動され、液圧ポ
ンプ21,22が駆動されると共に、電子制御装置10
により電磁弁31乃至38が適宜開閉され、ホイールシ
リンダ51乃至54内のブレーキ液圧が制御される。即
ち、周知のように駆動輪DR,DL及び従動輪NR,N
Lがロックしないように制動力が制御される。
【0025】一方、エンジンの吸気筒4には、周知のよ
うにメインスロットルバルブ5が回動自在に支持され、
アクセルペダル6の操作に応じてメインスロットルバル
ブ5が開閉するように連結されている。更に、その上流
側にサブスロットルバルブ7が回動自在に支持されてい
る。このサブスロットルバルブ7は駆動制御装置8に連
結されており、トラクション制御時には閉方向に駆動さ
れることによりエンジン出力が制限され、駆動輪DR,
DLの回転が抑えられる。即ち、エンジントラクション
制御が行なわれる。尚、このエンジントラクション制御
としては、点火時期制御等、他の制御を利用することと
してもよい。
【0026】上記電磁弁31乃至38及び電磁弁61乃
至63は電子制御装置10に接続され、各々のソレノイ
ドに対する通電、非通電が制御される。駆動制御装置8
及びモータ20も電子制御装置10に接続され、これに
より駆動制御される。また、駆動輪DR,DL及び従動
輪NR,NLには夫々車輪速度センサ41乃至44が配
設され、これらが電子制御装置10に接続されており、
各車輪の回転速度、即ち車輪速度信号が電子制御装置1
0に入力されるように構成されている。車輪速度センサ
41乃至44は周知の電磁誘導方式のセンサであり、各
車輪の回転速度に比例した周波数の電圧を出力するもの
であるが、これに替えホールIC、光センサ等を用いる
こととしてもよい。
【0027】電子制御装置10は、図3に示すように、
CPU14、ROM15及びRAM16等を有しコモン
バスを介して入力ポート12及び出力ポート13に接続
されて外部との入出力を行なうマイクロコンピュータ1
1を備えている。上記車輪速度センサ41乃至44の検
出信号は増幅回路17a乃至17dを介して入力ポート
12からCPU14に入力される。そして、出力ポート
13からは駆動回路18a乃至18kを介して夫々電磁
弁31乃至38及び電磁弁61乃至63に制御信号が出
力されると共に、駆動回路18lを介してモータ20
に、駆動回路18mを介して駆動制御回路8に夫々制御
信号が出力される。電子制御装置10のCPU14には
エンジントラクション制御並びにアンチスキッド制御及
びブレーキトラクション制御を実行するプログラムが格
納されており、所定のロジックに従ってこれらの制御が
行なわれ、例えば駆動輪DR,DLに関しては、電磁弁
31乃至34及び電磁弁61乃至63が適宜駆動される
が、各制御における個々の作動については良く知られて
いるので説明は省略する。
【0028】以下、上記の構成になるトラクション制御
装置の作動を説明する。車両の発進時あるいは急加速時
に、車輪速度センサ41,42の検出出力に基づき駆動
輪DR,DLのスリップが検出されると、電子制御装置
10にて図4に示すフローチャートに従ってトラクショ
ン制御が行なわれる。先ずステップ101にて初期化さ
れ各種データがクリアされる。次に、ステップ102に
て車輪速度センサ41乃至44の検出出力に基づき車輪
速度が演算され、この車輪速度に基づきステップ103
にて車輪加速度が演算される。そして、これらの演算結
果に基づきステップ104にて推定車体速度が演算さ
れ、ステップ105にて駆動輪DR,DLのスリップ率
が求められ各論のスリップ状態が検出される。
【0029】而して、ステップ106に進み、各輪のス
リップ状態に基づきトラクション制御を開始すべきか否
かが判定され、開始条件を充足していなければステップ
102に戻る。トラクション制御を開始すべきと判定さ
れると、ステップ107に進み各輪のホイールシリンダ
液圧Pw(R),Pw(L)が推定される。尚、Pw
(R),Pw(L)は夫々駆動輪DR,DLのホイール
シリンダ液圧を表し、両者を代表してPwで表す。
【0030】そしてステップ108に進み、先ず右側の
駆動輪DRがスリップ中か否かが判定され、そうであれ
ばステップ109にてトラクション制御が行なわれ、そ
うでなければステップ200にて制御モードが設定され
た後ステップ110に進む。ステップ110では左側の
駆動輪DLがスリップ中か否かが判定され、スリップ中
であればステップ111にてトラクション制御が行なわ
れ、そうでなければステップ200にて制御モードが設
定されてステップ102に戻る。
【0031】上記ステップ200における制御モード設
定のサブルーチンは図5に示すフローチャートに従って
処理される。即ち、先ずステップ201において、初期
増圧制御中か否かが判定され、そうであれば自輪(例え
ば駆動輪DR)のホイールシリンダ液圧Pw(R)が所
定の圧力Pa(例えば5kgf/cm2 )以上か否かが判定さ
れる。既に、5kgf/cm2 以上となっていれば、ステップ
204にて初期増圧制御モード終了とされ、ステップ2
05に進み保持モードとされた後メインルーチンに戻
る。ホイールシリンダ液圧Pw(R)が5kgf/cm2 未満
である場合には203に進み、駆動輪DRについては増
圧モードとされる。
【0032】ところで、図9にホイールシリンダ液圧と
制動力及び消費液量の関係を示すように、一般的なブレ
ーキシステムにおいては、ディスクパッド(図示せず)
がブレーキディスク(図示せず)に当たるまで(図9に
破線で示す液圧に至るまで)は、ブレーキ液の消費液量
が急激に増大するが制動力は零という状態がある。ま
た、ディスクパッドがブレーキディスクに当たってもパ
ッドが片当たりしていたり、滑っていたり等々の理由
で、ホイールシリンダ液圧の増加に応じて徐々に制動力
が上昇する過渡領域がある。この後、液圧(の増加分)
に比例して制動力(の増加分)が上昇する領域となる。
本発明は、このディスクパッドがブレーキディスクに当
接するまでの領域、及び/又はディスクパッドがブレー
キディスクに当接していても、ホイールシリンダの消費
液量の変化率が大きい領域にある間は圧力を印加するこ
ととするものである。そして、本実施例においては、ブ
レーキペダルが踏み込まれた後ブレーキ液圧が所定の圧
力Paに達するまでは、両駆動輪のホイールシリンダを
昇圧することとしている。この所定の圧力Paは車両の
挙動に影響しない圧力という基準で設定され、具体的に
は3乃至12kgf/cm2 が適切であり、5kgf/cm2 とする
のが望ましいことが実験的に確認されている。
【0033】一方、ステップ201にて駆動輪DRが初
期増圧制御中でないと判定された場合には、他輪(例え
ば駆動輪DL)のホイールシリンダ液圧Pw(L)が所
定の圧力Pa(5kgf/cm2 )以上か否かが判定され、5
kgf/cm2 以上であればステップ205に進み保持モード
とされる。ホイールシリンダ液圧Pw(L)が5kgf/cm
2 を下回っている場合にはステップ207に進み、自輪
(本例では駆動輪DR)のホイールシリンダ液圧Pw
(L)が0kgf/cm2 であるか否かが判定される。ホイー
ルシリンダ液圧Pwが0kgf/cm2 である場合には制動力
が付与されていないことになるので、ステップ205に
て保持モードとされるが、0kgf/cm2 でないときにはス
テップ208に進み、減圧モードとされた後メインルー
チンに戻る。
【0034】前述の図4のステップ109,111にお
けるトラクション制御は駆動輪DR,DLの何れも同様
であり、例えば駆動輪DRについては、図6に示すフロ
ーチャートに従って以下のように制御される。先ずステ
ップ301においてエンジントラクション制御が開始
し、駆動制御装置8が駆動され、サブスロットルバルブ
7が閉方向に駆動される。続いて、ステップ302にて
モータ20が起動されると同時に電磁弁61乃至63の
各ソレノイドに通電(図6では「オン」と表す)され、
電磁弁61が閉状態とされると共に、電磁弁62及び電
磁弁63が開状態とされ、ブレーキトラクション制御開
始となる(ステップ303)。これにより、電磁弁31
の導入側は、電磁弁61を介するマスタシリンダ2aと
の連通が遮断され、液圧ポンプ21と連通する。
【0035】この状態でステップ304にて加速スリッ
プ状態が判定され、判定結果に応じて、ステップ305
乃至307に進みホイールシリンダ51内のブレーキ液
が増圧、減圧又は保持される。即ち、ステップ305に
おいて定常時同様電磁弁31が開状態とされると共に電
磁弁32が閉状態とされると、液圧ポンプ21の出力ブ
レーキ液圧がホイールシリンダ51に供給され増圧され
るので、駆動輪DRに制動力が加えられ、ステップ30
1におけるエンジントラクション制御と相挨って駆動輪
DRの過回転が抑えられ、加速スリップが防止される。
尚、液圧ポンプ21の出力ブレーキ液圧はリリーフ弁6
5によって所定値(リリーフ弁65の設定値)に制限さ
れる。
【0036】これに対し、ステップ306において電磁
弁31が閉成され、電磁弁32が開状態となると、ホイ
ールシリンダ51内のブレーキ液が電磁弁32、吸入ポ
ートIP1、逆止弁CH、吸入ポートIP3、液圧路8
7、電磁弁62及び液圧路86を介して低圧リザーバ2
cに戻される。従って、ホイールシリンダ51内が減圧
され、駆動輪DRに対する制動力が除かれる。また、ス
テップ307では電磁弁31,32が共に閉状態とさ
れ、ホイールシリンダ51内のブレーキ液圧が保持され
る。而して、ステップ308にてブレーキトラクション
制御が終了条件を充足したか否かが判定され、終了条件
を充足したと判定されると、ステップ309にて電磁弁
61乃至63のソレノイドがオフとされると共にモータ
20がオフとされ、ブレーキトラクション制御終了とな
る。そして、ステップ310に進み、エンジントラクシ
ョン制御終了とされ図4のメインルーチンに戻る。
【0037】図7は上記実施例の制御状況を示し、図8
は従来のトラクション制御装置における制御状況を示す
グラフで、図中DR,DLは夫々駆動輪DR,DLの車
輪速度を表し、NR,NLは夫々従動輪NR,NLの車
輪速度を表す。また、Pw(R),Pw(L)は夫々駆
動輪DR,DLのホイールシリンダ液圧を表す。何れの
装置においても、例えばスプリット路面を走行中にt1
時にトラクション制御信号が出力され、低摩擦係数路面
側を走行中の駆動輪DRのトラクション制御が開始する
と、駆動制御装置8による制御が開始しサブスロットル
バルブ7が閉方向に駆動されると共に、電磁弁61乃至
63のソレノイドがオンとされホイールシリンダ51内
のブレーキ液圧、即ちホイールシリンダ液圧が上昇し始
め駆動輪DRに対し制動力が付与される。この後、t2
時に両駆動輪DR,DLが低摩擦係数路面に進入し、駆
動輪DLのブレーキトラクション制御が開始する。
【0038】図8の従来技術においては、t1時より駆
動輪DRのみが増圧モード(駆動輪DLは保持モード)
とされており、t2時にはじめて駆動輪DLが増圧モー
ドに切替えられる。このとき、増圧制御中の駆動輪DR
側のホイールシリンダ液圧が液圧ポンプ21の吐出液圧
を上回っているので、このホイールシリンダ液圧によっ
て駆動輪DL側のホイールシリンダ液圧が加圧されるこ
とになる。このため、駆動輪DR側のホイールシリンダ
液圧が一時的に低下し(図8のt3時)、駆動輪DRの
制動力が不足し加速スリップが再発する(図8のt4
時)。また、駆動輪DL側のホイールシリンダ液圧はt
3時後t5時まで大きな昇圧速度で増圧され、急激に制
動力が増加するので、駆動輪DLの車輪速度の低下が大
となり、t6時には従動輪NLの車輪速度を下回るに至
り、車両の安定性を損なうこととなる。
【0039】これに対し、図7に示す本実施例において
は、t1時に駆動輪DR,DLに関し共に増圧作動が開
始する。そして、スリップしていない駆動輪DL側のホ
イールシリンダ液圧は所定の圧力Pa(例えば5kgf/cm
2 )に至るまで増圧され、所定の圧力Paとなったta
時に保持モードに移行する。換言すれば、駆動輪DLに
関しては、スリップ状態にないにも拘らず、所定の圧力
Paとなるta時まではホイールシリンダ液圧が増圧さ
れているが、車両の挙動に影響するものではないので、
車両の加速性能が損なわれることはない。その後、t2
時に駆動輪DLに関してもスリップが検出されると、増
圧モードに移行するが、このときは既に所定の圧力Pa
まで増圧が進んでおり、駆動輪DL側のホイールシリン
ダの消費液量は少ないので、駆動輪DR側のスリップの
再発を惹起することなく円滑に増圧制御が行なわれる。
また、駆動輪DLのホイールシリンダは通常の昇圧速度
となるので、従来技術のように駆動輪DLの車輪速度が
急落することもない。而して、例えばスプリット路面を
走行中に低摩擦係数路面に進入しても、ハンチング現象
を惹起することなく、安定したトラクション制御を行な
うことができる。
【0040】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1に係るト
ラクション制御装置においては、アキュムレータを必要
とすることなく、一つの液圧ポンプによって良好な応答
性を以てトラクション制御を行なうことができ、小型、
軽量で安価に構成することができる。しかも初期増圧制
御手段を備え、スリップ判定手段が駆動輪の少くとも何
れか一方のスリップを検出したときには、駆動輪の両方
のホイールシリンダのブレーキ液圧を、車両の挙動に影
響しない所定の圧力まで昇圧するように構成されている
ので、例えばスプリット路面から低摩擦係数路面に進入
した場合にも、スリップしていない側の駆動輪のホイー
ルシリンダが予め前記所定の圧力に増圧されており、急
激な制動力の増加はなく、またトラクション制御中の駆
動輪のホイールシリンダからのブレーキ液の移動が抑え
られ、ハンチング現象を惹起することなく、車両の加速
性を維持しつつ安定したトラクション制御を行なうこと
ができる。
【0041】また、請求項2に係る発明においても、ア
キュムレータを必要とすることなく、一つの液圧ポンプ
によって良好な応答性を以てトラクション制御を行なう
ことができ、小型、軽量で安価に構成することができ
る。しかも初期増圧制御手段を備え、スリップ判定手段
が駆動輪の少くとも何れか一方のスリップを検出したと
きには、駆動輪の両方のホイールシリンダのブレーキ液
圧を、ホイールシリンダの消費液量の変化率が小さくな
る所まで昇圧するように構成されているので、例えばス
プリット路面から低摩擦係数路面に進入した場合にも、
スリップしていない側の駆動輪に対する急激な制動力の
増加はなく、またトラクション制御中の駆動輪のホイー
ルシリンダからのブレーキ液の移動が抑えられ、ハンチ
ング現象を惹起することなく、車両の加速性を維持しつ
つ安定したトラクション制御を行なうことができる。
【0042】特に、所定の圧力として3乃至12kgf/cm
2 の範囲内の圧力に設定すれば、実質的に車両の挙動に
影響を与えることなく、予め両駆動輪のホイールシリン
ダ液圧を増圧しておくことができるので、車両の駆動力
の損失を生ずることなく、安定したトラクション制御を
行なうことができる。
【0043】また、請求項4に係る発明においても、ア
キュムレータを必要とすることなく、小型、軽量で安価
にトラクション制御装置を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトラクション制御装置の構成の概要を
示すブロック図である。
【図2】本発明のトラクション制御装置の一実施例の全
体構成図である。
【図3】本発明の一実施例における電子制御装置の構成
を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施例のトラクション制御の処理を
示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例のトラクション制御における
制御モード設定の処理を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施例のトラクション制御における
液圧制御の処理を示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施例におけるトラクション制御装
置の制御状況を示すグラフである。
【図8】従来のトラクション制御装置の制御状況を示す
グラフである。
【図9】ホイールシリンダ液圧と制動力及びブレーキ液
の消費流量の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
2a マスタシリンダ 2b ブースタ 3 ブレーキペダル 4 低圧リザーバ 10 電子制御装置 20 モータ 21,22 液圧ポンプ 23,24 制御用リザーバ 31〜38 電磁弁(液圧制御手段) 41〜44 車輪速度センサ 51〜54 ホイールシリンダ 61,62,63 電磁弁(切換手段) DR,DL 駆動輪 NR,NL 従動輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 仁 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の一対の駆動輪の回転状態に応じて
    各駆動輪のスリップ状態を判定するスリップ判定手段
    と、該スリップ判定手段の判定結果に応じて各駆動輪の
    液圧制御モードを設定する液圧制御モード設定手段と、
    マスタシリンダと前記駆動輪の各々に装着したホイール
    シリンダとの間に介装しブレーキ液の導入及び排出によ
    り前記液圧制御モード設定手段の設定モードに応じて前
    記ホイールシリンダの各々のブレーキ液圧を制御する液
    圧制御手段と、該液圧制御手段の排出側からブレーキ液
    を吸入し導入側に昇圧して供給する一つの液圧ポンプ
    と、前記液圧制御手段の導入側及び前記液圧ポンプの供
    給側と前記マスタシリンダとの間に介装し前記スリップ
    判定手段の判定結果に応じて相互の連通、遮断を切換え
    る切換手段と、前記スリップ判定手段が前記駆動輪の少
    くとも何れか一方のスリップを検出したときには、前記
    駆動輪の両方のホイールシリンダのブレーキ液圧を、前
    記車両の挙動に影響しない所定の圧力まで昇圧するよう
    に前記液圧制御手段を制御する初期増圧制御手段とを備
    えたことを特徴とするトラクション制御装置。
  2. 【請求項2】 車両の一対の駆動輪の回転状態に応じて
    各駆動輪のスリップ状態を判定するスリップ判定手段
    と、該スリップ判定手段の判定結果に応じて各駆動輪の
    液圧制御モードを設定する液圧制御モード設定手段と、
    マスタシリンダと前記駆動輪の各々に装着したホイール
    シリンダとの間に介装しブレーキ液の導入及び排出によ
    り前記液圧制御モード設定手段の設定モードに応じて前
    記ホイールシリンダの各々のブレーキ液圧を制御する液
    圧制御手段と、該液圧制御手段の排出側からブレーキ液
    を吸入し導入側に昇圧して供給する一つの液圧ポンプ
    と、前記液圧制御手段の導入側及び前記液圧ポンプの供
    給側と前記マスタシリンダとの間に介装し前記スリップ
    判定手段の判定結果に応じて相互の連通、遮断を切換え
    る切換手段と、前記スリップ判定手段が前記駆動輪の少
    くとも何れか一方のスリップを検出したときには、前記
    駆動輪の両方のホイールシリンダのブレーキ液圧を、前
    記ホイールシリンダの消費液量の変化率が小さくなる所
    まで昇圧するように前記液圧制御手段を制御する初期増
    圧制御手段とを備えたことを特徴とするトラクション制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前記初期増圧制御手段によって昇圧する
    前記所定の圧力を、3乃至12kgf/cm2 の範囲内の圧力
    に設定することを特徴とする請求項1記載のトラクショ
    ン制御装置。
  4. 【請求項4】 前記液圧制御手段が、前記一対の駆動輪
    のホイールシリンダの各々に接続した液圧制御弁を具備
    すると共に、該液圧制御弁の各々に対し共通の液圧路を
    介して前記液圧ポンプの供給側を接続して成り、前記初
    期増圧制御手段が、前記液圧制御弁の各々を前記ホイー
    ルシリンダの各々が前記所定の圧力に至るまで開放した
    後、前記一対の駆動輪のうちスリップしていない駆動輪
    側の液圧制御弁を閉成状態に維持するように制御するこ
    とを特徴とする請求項1記載のトラクション制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103237701A (zh) * 2010-12-17 2013-08-07 罗伯特·博世有限公司 用于调节由驻车制动器施加的夹紧力的方法
JP2016088507A (ja) * 2014-11-05 2016-05-23 ヒュンダイ・モービス・カンパニー・リミテッド 車両用回生制動システムの制御方法

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