JPH0725713A - 鳥類及び動物用忌避剤 - Google Patents

鳥類及び動物用忌避剤

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JPH0725713A
JPH0725713A JP19561593A JP19561593A JPH0725713A JP H0725713 A JPH0725713 A JP H0725713A JP 19561593 A JP19561593 A JP 19561593A JP 19561593 A JP19561593 A JP 19561593A JP H0725713 A JPH0725713 A JP H0725713A
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JP
Japan
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repellent
birds
animals
compound
test
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JP19561593A
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English (en)
Inventor
Makoto Yoshida
信 吉田
Shoji Tanaka
正二 田中
Sei Sato
聖 佐藤
Yoichi Hashimoto
陽一 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokko Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、すぐれた忌避効果と安全性を有す
る鳥類及び動物用忌避剤を提供することを目的とする。 【構成】トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフ
ィンオキサイドまたはトリフェニルホスフィンスルフィ
ドの1種を有効成分として含有することを特徴とする、
鳥類及び動物用忌避剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の有機ホスフィン
化合物を有効成分として含有し、鳥類や動物による作物
などの食害を防止する新規な鳥類及び動物用忌避剤に関
する。
【0002】
【従来の技術】ネズミ、野兎などにより、各種植物や飲
食物が食害されたり、あるいは合成樹脂で被覆されたコ
ンピューターなどの電子事務機器類の配線がかじられ、
損傷を受けることがある。このような被害を防止するた
めに、これまで合成樹脂などに各種の忌避剤を練り込ん
だり、塗布するなどの方法が広く行われている。
【0003】これらのげっ歯類および野兎に対する従来
の忌避剤の代表的なものとしては、カプサイシン(西独
特許公開第2340626号公報)とシクロヘキシミド
がある。
【0004】しかし、シクロヘキシミドは少量でも高い
忌避効果を示すが、毒性が強く、また高価であるので、
経済的ではない。またカプサイシンは、刺激性などの問
題がある。
【0005】また、有害動物忌避剤の有効成分として、
鳥類に不飽和アルコール及びアルデヒド(特開昭53−
101531号公報)、有機リン酸エステル誘導体(特
開昭59−10504号公報)、ネズミ、ウサギにグア
ザチン(特開昭57−67507号公報)、有害鳥獣に
グアザチンとチウラム(特開昭59−25306号公
報)、有機亜リン酸系化合物(特開昭63−8081号
公報)、鳥害にクレオソート、ピリジン(特開昭61−
56110号公報)、ネズミにシキミ酸とカラシ配糖体
(特開昭61−29150号公報)などが知られてい
る。しかしながら、後記化学構造式で示す有機ホスフィ
ン化合物は鳥類及び動物用忌避剤として知られていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の忌避剤
は、安全性及び経済性の点からみて充分ではなく、これ
らに代る新規な薬剤は開発されていないのが現状であ
る。
【0007】したがって、本発明の目的は、鳥類及び動
物に対して優れた忌避活性を有し、かつ安価で安全な鳥
類及び動物用忌避剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、鋭意研究を行った。その結果、特定の
有機ホスフィン化合物がネズミなどに強い忌避活性を示
すことを見いだした。更に、これを添加した樹脂や塗料
もネズミや野兎などに対して咬害防止を示し、これを添
加した食餌が鳥に対して摂食阻害を示すなどの忌避効果
を有することを見いだし、本発明を完成したものであ
る。
【0009】したがって、本発明の要旨とするところ
は、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン
オキサイドまたはトリフェニルホスフィンスルフィドの
1種をを有効成分として含有することを特徴とする、鳥
類及び動物用忌避剤にある。
【0010】次に、本発明の鳥類及び動物用忌避剤の有
効成分の化学名と化学構造式を示す。
【0011】化合物No.1 トリフェニルホスフィン 一般式
【化1】
【0012】化合物No.2 トリフェニルホスフィン
オキサイド 一般式
【化2】
【0013】化合物No.3 トリフェニルホスフィン
スルフィド 一般式
【化3】 なお、化合物No.1〜3は以下の実施例および試験例
でも参照される。
【0014】本発明の鳥類及び動物用忌避剤の有効成分
である化合物No.1〜3は、既知の方法により合成す
るか、市販品を用いればよい。
【0015】次に本発明の鳥類及び動物用忌避剤の使用
方法について述べる。
【0016】化合物No.1〜3を動物用忌避剤として
使用する場合、固体状の原体をそのまま用いるか、ある
いは溶剤に溶かしたものを目的の基材に添加して用いれ
ばよい。すなわち、本発明の忌避成分である化合物N
o.1〜3の固体状の粉末を直接、綱、ロープ、紐、
布、紙、ケーブル被覆材などの基材に練り込むか、化合
物No.1〜3を含む溶液を前記の基材に含浸するなど
の手段により保持させるか、ビニル系もしくは非ビニル
系の各種塗料や塩化ビニル系もしくはポリプロピレン系
などの各種プラスチック樹脂などに化合物No.1〜3
の原体をそのままか、これらを溶液にして添加してもよ
い。
【0017】また、使用する基材に適合した剤型に調製
して忌避剤として使用することができる。例えば、塗布
剤あるいは練り込み剤に適した製剤は、それぞれ通常農
薬などの製剤化に使用される補助剤を用いて、常法によ
って調製すればよい。また、用途によっては、製剤に徐
放性を付与し、あるいは忌避成分に高温での熱安定性を
高めるためにマイクロカプセル製剤とすることもでき
る。
【0018】これらの製剤または上記樹脂に化合物N
o.1〜3を0.1〜50%(重量%:以下同じ)、好
ましくは0.5〜5%含有させればよい。
【0019】このようにして調製した本発明の忌避剤を
ネズミに使用すると、現在最も忌避活性の高いシクロヘ
キシミドの使用濃度の0.01〜0.5%とほぼ同濃度
の0.02〜0.5%の使用で顕著なかじり防止効果を
示す。
【0020】本発明の忌避剤を鳥類に使用する場合、農
薬用補助剤を用いて農薬製造業分野において一般に行わ
れる方法により、種々の製剤形態にして使用することが
できる。ここでいう農薬用補助剤の例としては、例え
ば、希釈剤(溶剤、増量剤、担体)、界面活性剤(可溶
化剤、乳化剤、分散剤、湿展剤)、被覆剤、安定剤、固
着剤などを挙げることができる。また製剤の形態として
は、乳剤、油剤、水和剤、懸濁剤、粉剤、粒剤、粉粒
剤、くん煙剤、錠剤、噴霧剤、糊状剤、カプセル剤など
を挙げることができる。
【0021】本発明の鳥類及び動物用忌避剤は前記有効
成分を約0.1〜95重量%、好ましくは約0.5〜9
0重量%含有することができる。
【0022】このようにして得た鳥類及び動物用忌避剤
は、ネズミ、野兎、鹿、イノシシ、イタチなどの動物お
よびスズメ、ハト、カモ、ヒヨドリ、カラスなどの鳥類
の忌避剤として広く適用できる。
【0023】なお、本発明の鳥類及び動物用忌避剤は、
その使用場所及び使用条件などによっては、他の鳥獣忌
避剤と併用することにより、さらに広い多種類の鳥類及
び動物用忌避剤とすることができる。
【0024】次に製剤の製造例を示すが、必ずしもこれ
らに限定されるものではない。
【0025】
【実施例1】マイクロカプセル剤 化合物No.2を8gとテレフタル酸クロライド 10
gをジメチルフタレート 100gに溶解する。ついで
この溶液を2%ポリビニルアルコール水溶液250gに
入れて、O/Wエマルションを調製する。一方、炭酸ナ
トリウム 4gとジエチレントリアミン 6gを水 7
5gに溶解し、これを上記のO/Wエマルションに撹拌
しながらゆっくりと加え、24時間撹拌してマイクロカ
プセルを得る。
【0026】
【実施例2】マイクロカプセル剤 実施例1のジメチルフタレートの代わりにジオクチルフ
タレートを用い、実施例1に準じてマイクロカプセルを
得る。
【0027】以下に試験例を挙げて本発明を詳述する。
【0028】試験例1(ネズミの摂食忌避効果試験) 化合物No.1〜3を、それぞれアセトンで溶解して2
%溶液とし、これを実験動物用飼料(オリエンタル酵母
工業株式会社製 MF粉末)に添加して、当該有効成分
を0.1%含有する飼料を得る。
【0029】なお、対照区としてカプサイシン(化学
名:N−ペラルゴニルバニリルアミド)、チウラム[化
学名:ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィ
ド]を同様に調製する。
【0030】フィシャー(fischer)系ラット
(F334/N Slc 日本エスエルシー株式会社)
雌(7〜8週齢)をステンレス製金網ケージで個別に飼
育し、あらかじめ無添加飼料をステンレス製給餌器(ト
キワ科学器械株式会社製)から2日間自由に摂食させ、
これを対照とし、摂食量の正常値とした。次いで、上記
により得た飼料を2日間給餌して、その間の摂食量を毎
日測定し、下記式により、忌避率(%)を求めた。
【0031】その結果を表1に示した。
【数1】
【0032】
【表1】
【0033】試験例2(ネズミのかじり防止試験) 実施例1に準じて調製した化合物No.1〜3をそれぞ
れ含有するマイクロカプセル製剤及び化合物No.1〜
3の原体をそれぞれアセトンに溶かし、0.5%溶液を
得る。
【0034】この溶液を凸形段ボール片(3×5cm)
の突起部に塗布して乾燥させ、試料とする。そして、試
験例1と同様に飼育したフィシャー系ラットをケージに
入れ、ケージの上面に上記の試料の塗布部分だけがケー
ジ内に入るように逆凸形にして固定する。
【0035】調査は試料を供試後、経時的に行い、忌避
効果を下記基準に準じてかじり度で示した。
【0036】その結果を表2に示した。
【0037】かじり度基準 −:かじり面積10%未満 +: 〃 10%以上50%未満 +++: 〃 50%以上
【0038】
【表2】
【0039】試験例3(ネズミのかじり防止試験) エタノール 89部(重量部;以下同じ)に化合物N
o.1〜3をそれぞれ1部を溶かし、これに35℃で撹
拌しながらエーテル可溶性のポリビニルアルコール系樹
脂 10部を徐々に添加し、1時間以上撹拌を続けて化
合物No.1〜3をそれぞれ1%含む均一な溶液の試料
を得る。
【0040】上記の試料を用い、試験例1に準じて試験
および忌避効果の評価を行った。その結果を表3に示し
た。
【0041】
【表3】
【0042】試験例4(ネズミのかじり防止試験) 市販の油性ニス(ウレタンニス) 99部に化合物N
o.1〜3を1部をそれぞれ均一に溶解し、試料を得
る。
【0043】この試料を電線に塗布し、被覆形成後、こ
れを試験例1と同様に飼育したフィシャー系ラットを入
れたケージの天井より5cmの長さに固定する。
【0044】なお、電線に何も塗布しない区(無処理
区)と油性ニスを塗布した区(対照区)を設け、試験を
行った。
【0045】調査は試験例2に準じて行い、忌避効果を
調べた。その結果を表4に示した。
【0046】
【表4】
【0047】試験例5(十姉妹に対する忌避効果試験) No.1〜3をそれぞれアセトンで溶解して2%溶液と
し、これをむきえさ飼料(ナチュラルペットフーズ社
製)に添加して、有効成分として0.2%となるように
飼料を調製する。
【0048】なお、対照としてカプサイシン及びチウラ
ムも同様に調製した。
【0049】十姉妹を鳥かごで個別に飼育し、あらかじ
め無添加飼料をプラスチック製給餌器から2日間自由に
摂取させ、これを対照とし、摂食量を正常値とした。次
いで、上記により得た供試飼料を2日間給餌してその間
の摂取量を毎日測定し、試験例1と同様にして忌避率を
求めた。
【0050】その結果を表5に示した。
【0051】
【表5】
【0052】
【発明の効果】本発明の鳥類及び動物用忌避剤は、ネズ
ミ、野兎、鹿、イノシシ、イタチなどの動物類に対し、
従来品に比べて顕著なかじり防止効果を示し、また、ス
ズメ、ハト、カモ、ヒヨドリ、カラスなどの鳥類に対し
て摂食阻害効果を発揮する。しかも、低毒性で安定性の
高い忌避成分を含有するため、取り扱いやすい。
【0053】したがって、本発明の鳥類及び動物用忌避
剤はケーブルなどの屋内外の建造物や樹木などの各種植
物などに対する食害防止に有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トリフェニルホスフィン、トリフェニルホ
    スフィンオキサイドまたはトリフェニルホスフィンスル
    フィドの1種を有効成分として含有することを特徴とす
    る、鳥類及び動物用忌避剤。
JP19561593A 1993-07-14 1993-07-14 鳥類及び動物用忌避剤 Pending JPH0725713A (ja)

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JP19561593A JPH0725713A (ja) 1993-07-14 1993-07-14 鳥類及び動物用忌避剤

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JP19561593A JPH0725713A (ja) 1993-07-14 1993-07-14 鳥類及び動物用忌避剤

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002060304A (ja) * 2000-06-05 2002-02-26 Koshii Preserving:Kk 昆虫忌避材料及びフラボノイド誘導体の抽出方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002060304A (ja) * 2000-06-05 2002-02-26 Koshii Preserving:Kk 昆虫忌避材料及びフラボノイド誘導体の抽出方法

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