JPH07257136A - 流体圧式アクティブサスペンション - Google Patents

流体圧式アクティブサスペンション

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Publication number
JPH07257136A
JPH07257136A JP7794194A JP7794194A JPH07257136A JP H07257136 A JPH07257136 A JP H07257136A JP 7794194 A JP7794194 A JP 7794194A JP 7794194 A JP7794194 A JP 7794194A JP H07257136 A JPH07257136 A JP H07257136A
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JP
Japan
Prior art keywords
roll
vehicle
distribution ratio
pressure
roll rigidity
Prior art date
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Pending
Application number
JP7794194A
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English (en)
Inventor
Masaaki Tabata
雅朗 田畑
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両旋回時のロールを有効に抑制しステア特
性の急変を防止する。 【構成】 車速V,操舵角θに応じて演算した目標ヨー
レイトMYRと実際のヨーレイトYRおよび初期値rf0
とに基づき前輪側のロール剛性配分比rf を一旦求め、
この求めた前輪側のロール剛性配分比rf を車両の旋回
状態を反映した横加速度Gy に応じて次のように制限す
る。車両が旋回する際に車両にある横加速度Gyaが作用
した場合に演算された前輪側のロール剛性配分比の演算
値rfa,rfbが、上限側制限値および下限側制限値で囲
まれた制限領域外であると、この演算ロール剛性配分比
rfa,rfbを横加速度Gyaに対応する上限側制限値rfg
u 或いは下限側制限値rfgd に制限しこれをガード済み
のロール剛性配分比rfgとする。そして、この制限した
前輪側のロール剛性配分比rfgにより制御量をその後演
算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体を懸架する流体圧
アクチュエータの制御弁の制御を通してロールを抑制す
る際の前後輪のロール剛性配分比を変更可能な流体圧式
アクティブサスペンションに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の流体圧式アクティブサスペンシ
ョンでは、車体と車輪との間に介装されて車体を懸架す
る流体圧アクチュエータへの作動流体の給排を行なうこ
とで車体の車高や支持荷重等の懸架状況を調節できる。
このことを利用して、車両の姿勢制御や車高制御、或い
はオーバステア特性(OS特性)やアンダステア特性
(US特性)といったステア特性の変更を通した操縦安
定性の確保を図る技術が種々提案されている。例えば、
特開平2−179525では、車両旋回時に車体に作用
する横加速度等の車両の旋回状態量に応じて前後輪のロ
ール剛性配分比を変更し、車体のロールを抑制するため
の制御量を変更後のロール剛性配分比に基づいて前後輪
に配分する。そして、配分した制御量にて各輪の流体圧
アクチュエータへの作動流体の給排を制御する技術が提
案されいる。そして、このように制御することで、車両
のステア特性を旋回状態に応じて可変とし、旋回時にお
ける車両の操縦安定性の確保が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報で提案された流体圧式アクティブサスペンションで
は、次のような問題点が残されている。
【0004】車両旋回時における旋回状態量、即ち横加
速度やヨーレイトのほかハンドルの操舵角,操舵角速度
等は、車両の走行時において刻々と変化し、場合によっ
ては著しく変化することがある。例えば、歩行者の飛び
出しや対向車線からはみ出してきた車両等に対処するた
めに、その操作量が大きく且つ素早いハンドル操作を余
儀なくされることがあり、この場合には旋回状態量は著
しく変化し車体のロールも顕著となる。
【0005】このような事態に至ると、その旋回状態に
応じて前後輪のロール剛性配分比が設定され、且つ、旋
回に伴うロールを抑制するための制御量は大きな制御量
とされる。よって、設定ロール剛性配分比に応じて配分
された前後輪の制御量も、車体のロールを抑制する必要
から大きな値となる。ところで、作動流体の給排を通し
た流体圧アクチュエータによる車体の支持荷重は、作動
流体の給排により各流体圧アクチュエータごとに調節可
能であるが、作動流体の供給源であるポンプの吐出圧力
等の吐出能力や当該アクチュエータにおける作動流体の
受圧面積等により、各流体圧アクチュエータごとに制約
を受ける。この吐出能力や受圧面積等は個々の車両にお
いては不変であるため、各流体圧アクチュエータによる
車体の支持荷重には限界がある。従って、車体のロール
を抑制するために、例えば前輪のロール剛性配分比を大
きく設定しこれに伴い前輪の外輪側の流体圧アクチュエ
ータによる車体の支持荷重を増大させる場合には、次の
ような不具合がある。
【0006】つまり、前輪の流体圧アクチュエータに対
応する制御弁の制御量が、ロール剛性配分比の増大によ
り流体圧アクチュエータの限界支持荷重を越える制御量
として求められたりすることがある。しかし、当該制御
量で制御弁を制御しても、流体圧アクチュエータはその
限界支持荷重でしか車体を支持できないので、設定した
ロール剛性配分比と支持荷重との対応が崩れてロールを
有効に抑制できず、またステア特性が大きく変化するこ
とがある。
【0007】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、車両旋回時のロールを有効に抑制しステア特性の
急変を防止することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに請求項1記載の流体圧式アクティブサスペンション
の採用した手段は、車体と各車輪との間に介装され、作
動流体の給排により該車輪部の支持荷重を調節する流体
圧アクチュエータと、該流体圧アクチュエータへの作動
流体の給排を行なう制御弁と、車両の旋回状態を検出す
る旋回状態検出手段と、前後輪のロール剛性配分比を変
更するロール剛性配分比変更手段と、車両の旋回に伴う
前記車体のロールを抑制するための前記制御弁の制御量
を該変更されたロール剛性配分比に応じて前後輪につい
て配分し、該配分した制御量で前記制御弁を制御する制
御手段とを有する流体圧式アクティブサスペンションで
あって、前記ロール剛性配分比変更手段は、前記ロール
剛性配分比を前記検出した旋回状態に応じて制限する配
分比制限部を有することをその要旨とする。
【0009】
【作用】上記構成を有する請求項1記載の流体圧式アク
ティブサスペンションでは、車両の旋回に伴い車体にロ
ールが発生すると、そのロールを抑制するための制御弁
の制御量をロール剛性配分比変更手段の変更したロール
剛性配分比に応じて配分する。そして、配分後の制御量
での制御弁の制御を通して前後輪についての流体圧アク
チュエータへの作動流体の給排を行なって、各流体圧ア
クチュエータによる支持荷重を調節して車両の旋回に伴
うロールの抑制を図る。
【0010】その一方で、ロール剛性配分比は、旋回状
態量検出手段の検出した旋回状態に応じてロール剛性配
分比変更手段の配分比制限部により制限される。このた
め、制限されたロール剛性配分比と当該配分比に基づく
配分で調節された前後輪についての各流体圧アクチュエ
ータによる支持荷重との対応を維持する、或いはその対
応の崩れを僅かなものとすることができる。
【0011】
【実施例】次に、本発明に係る流体圧式アクティブサス
ペンションの好適な実施例について、図面に基づき説明
する。図1は、実施例の流体圧式アクティブサスペンシ
ョン10の流体回路を示す概略構成図である。図示する
ように、流体圧式アクティブサスペンション10は、作
動流体としてのオイルを貯容するリザーバ11を備え、
このリザーバ11には、接続通路12の一端および作動
流体排出通路14の一端が接続されている。接続通路1
2の他端はエンジン16により駆動されるポンプ18の
吸入側に接続されている。ポンプ18は図示の実施例に
おいては可変容量ポンプであり、その吐出側には作動流
体供給通路20の一端が接続されている。作動流体供給
通路20の他端および作動流体排出通路14の他端は、
圧力制御弁22を構成するパイロット操作型の3ポート
3位置切換式の切換制御弁24のPポートおよびRポー
トにそれぞれ連通接続されている。各作動流体排出通路
14の途中には、他の車輪についての作動流体排出通路
が合流する連通接続部14aよりも圧力制御弁22の側
に逆止弁15が設けられている。このため、作動流体排
出通路14においては、この逆止弁15により、圧力制
御弁22からリザーバ11へ向かう作動流体の流れのみ
が許容される。
【0012】圧力制御弁22は、切換制御弁24と、作
動流体供給通路20から分岐してリザーバ11に至る分
岐通路26と、当該通路の途中に設けられた固定絞り2
8および分岐通路26の実効通路断面積を内蔵するソレ
ノイドにより変化させる可変絞り30とを備える。この
圧力制御弁22の可変絞り30は、後述の電子制御装置
100と接続されており、電子制御装置100によりソ
レノイドへの電流制御がなされると固定絞り28と共働
して固定絞り28と可変絞り30との間の分岐通路26
内の圧力Ppを変更する。切換制御弁24のAポートに
は、車体と車輪との間に介装され車体を懸架するアクチ
ュエータ36に至る接続通路32が接続されている。圧
力制御弁22の切換制御弁24は、上記した圧力Ppを
固定絞り28,可変絞り30を介して、接続通路32内
の圧力Paを当該通路の絞り34を介してパイロット圧
力として取り込むスプール弁であり、圧力Ppと圧力P
aとの均衡によりオイルの流れの向きを切り換え、アク
チュエータ36へのオイルの給排を行なう。
【0013】接続通路32の他端は、車輪に対応して設
けられたアクチュエータ36の作動流体室38に連通接
続されている。図示の如くアクチュエータ36は、一種
のシリンダーピストン装置であり、車輪Whを支持する
サスペンション部材と車体との間に配設されて車体を懸
架し、作動流体室38に対し作動流体が給排されること
により対応する車体部位の支持荷重や車高を次のように
して増減するようになっている。
【0014】通常、可変絞り30は電子制御装置100
によりそのソレノイドが制御されて分岐通路26の実効
通路断面積を変化させる。いま、分岐通路26の実効通
路断面積がある値のとき、分岐通路26内の圧力Ppと
接続通路32内の圧力Paが等しければ、切換制御弁2
4は全てのポートの連通を遮断する切換位置24bをと
る。
【0015】そして、圧力Ppが低くなるよう可変絞り
30が電子制御装置100により制御されると、圧力P
aは圧力Ppより高くなるので、切換制御弁24はポー
トRとポートAとを連通接続する切換位置24cに切り
換わり、圧力Paと圧力Ppが等しくなるまでこの位置
をとる。このため、アクチュエータ36の作動流体室3
8からはオイルが排出され、アクチュエータ36により
支持荷重や車高は低くなる。一方、圧力Ppが高くなる
よう可変絞り30が制御されると、圧力Paは圧力Pp
より低くなるので、切換制御弁24はポートPとポート
Aとを連通接続する切換位置24aに切り換わり、圧力
Paと圧力Ppが等しくなるまでこの位置をとる。この
ため、アクチュエータ36の作動流体室38にはポンプ
18からオイルが供給され、アクチュエータ36により
支持荷重や車高は高くなる。
【0016】作動流体室38には、通路40により気液
ばね装置42が接続されており、通路40の途中には絞
り44が設けられている。この気液ばね装置42はサス
ペンションスプリングまたは補助的なサスペンションス
プリングとして作用し、絞り44は減衰力を発生するよ
うになっている。また、車輪Whを支持するサスペンシ
ョン部材と車体との間には、車体の車高を検出する車高
センサ118が配設されている。
【0017】また、接続通路32の途中には、パイロッ
ト操作型の遮断弁46が設けられており、この遮断弁4
6は、後述のパイロット圧力制御装置48により制御さ
れたパイロット圧力Pc を取り込む。そして、遮断弁4
6は、パイロット圧力Pc が開弁所定値を越えると開弁
し、パイロット圧力が閉弁所定値以下になると閉弁す
る。作動流体供給通路20とリザーバ11とを連通接続
する接続通路50には、パイロット圧力制御装置48が
設けられており、このパイロット圧力制御装置48は、
該通路の途中に設けられた固定絞り52と接続通路50
の実効通路断面積を内蔵するソレノイドにより変化させ
る可変絞り54とを備える。この可変絞り54は、後述
の電子制御装置100と接続されており、電子制御装置
100によりソレノイドへの電流制御がなされると固定
絞り52と共働して固定絞り52と可変絞り54との間
の接続通路50内の圧力Pc を変更する。従って、パイ
ロット圧力制御装置48は可変絞り54によりパイロッ
ト圧力Pc を変えて遮断弁46へ供給し、遮断弁46
は、このパイロット圧力Pc に応じて接続通路32を開
通或いは遮断する。
【0018】更に、作動流体供給通路20の途中には、
フィルタ56およびポンプ18より圧力制御弁22へ向
かう作動流体の流れのみを許す逆止弁58が設けられて
いる。また、逆止弁58より下流側の作動流体供給通路
20には、アキュームレータ60が連通接続されてい
る。
【0019】上記した圧力制御弁22,接続通路32,
絞り44,アクチュエータ36,気液ばね装置42等は
各車輪に対応して設けられている。なお、各輪(右前
輪,左前輪,右後輪および左後輪)のこれら構成部材
は、それぞれ符号FR,FL,RR,RLを付加して表
わされ、例えば圧力制御弁22は、22FR,22F
L,22RRおよび22RLと記すこととする。
【0020】次に、流体圧式アクティブサスペンション
10の電気的な構成について説明する。図2に示すよう
に、パイロット圧力制御装置48や圧力制御弁22FR
〜22RLは、それぞれ電子制御装置100と接続され
ており、パイロット圧力制御装置48と各圧力制御弁が
備える可変絞り54および可変絞り30は電子制御装置
100により制御される。電子制御装置100は、中央
処理ユニット(CPU)104を中心に構成されたマイ
クロコンピュータ102を備える。このマイクロコンピ
ュータ102は、周知のようにCPU104と、リード
オンメモリ(ROM)106と、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)108と、入力ポート装置110と、出力
ポート装置112とを有し、これらは双方性のコモンバ
ス114により互いに接続されている。
【0021】入力ポート装置110には、種々のスイッ
チやセンサとして、イグニッションスイッチ(IGS
W)116と各輪の車高センサ118FL,118F
R,118RL,118RRと、車速を検出する車速セ
ンサ120と、車体の前後方向の加速度を検出する前後
G(加速度)センサ122と、車体の横方向の加速度を
検出する横Gセンサ124と、ハンドルの操舵角を検出
する操舵角センサ126と、車高制御のモードをハイモ
ードとローモードのいずれかに設定する車高設定スイッ
チ128と、左前輪,左後輪,右後輪に対応して設けら
れこれら各輪に作用する上下方向の加速度を検出する上
下Gセンサ140,142,144と、車両旋回時等に
車両に作用するヨーレイトをコリオリの力を利用して検
出するヨーレイトセンサ146が接続されている。
【0022】そして、電子制御装置100は、これらス
イッチやセンサから種々の信号、具体的には、イグニッ
ションスイッチがオン状態にあるか否かを示す信号、各
輪(左前輪,右前輪,左後輪および右後輪)に対応する
部位の車高Xi (i =1,2,3,4)を示す信号、車速V
を示す信号、車体の前後加速度Gx を示す信号、車体の
横加速度Gy を示す信号、ハンドルの操舵角θを示す信
号、車高制御のモードがハイモードであるかローモード
であるかを示す信号、各輪(左前輪,左後輪および右後
輪)に対応する上下加速度Gza,GzbおよびGzcを示す
信号、車両に作用するヨーレイトを示す信号等を入力す
る。なお、これらセンサの信号のうち、上下Gセンサ1
40〜144の検出信号は、本発明にかかるサスペンシ
ョン制御に直接用いられるものではなく、他の制御に用
いられる。
【0023】入力ポート装置110は、上記した入力信
号を適宜に処理し、ROM106に記憶されているプロ
グラムに基づくCPU104の指示に従いCPUおよび
RAM108へ処理された信号を出力するようになって
いる。ROM106は、図3ないし図5に示された制御
フローや図示しない制御フローのほか、図6ないし図1
0に示されたグラフに対応するマップを記憶しており、
CPUは各制御フローに基づく信号の処理を行うように
なっている。出力ポート装置112は、CPU104の
指示に従い、駆動回路130を経てパイロット圧力制御
装置48の可変絞り54へ制御信号を出力し、また駆動
回路132〜138を経て圧力制御弁22FR〜22R
Lの可変絞り30へ制御信号を出力するようになってい
る。
【0024】次に、本実施例の流体圧式アクティブサス
ペンション10が行なうサスペンション制御について、
図3以降のフローチャートを参照して説明する。図示す
るサスペンション制御は、イグニッションスイッチ11
6がオンされることにより開始され、イグニッションス
イッチのオフ後しばらくして終了される。なお、当該サ
スペンション制御に先だって、イグニッションスイッチ
116のONの後には、RAM108を初期化する初期
処理が実行される。
【0025】図3に示すように、本サスペンション制御
では、まず最初のステップS10においては、パイロッ
ト圧力制御装置48の可変絞り54のソレノイドに制御
信号を出力して可変絞りの実効通路断面積を漸次低減さ
せ、これによりパイロット圧力Ppを漸次増大する。こ
の過程において遮断弁46は開弁され、作動流体供給通
路20内の作動流体の圧力が所定の圧力になりかつ遮断
弁46が全開状態になった段階、即ちアクチュエータ3
6へのオイルの給排が可能となった状態で次のステップ
S20へ進む。
【0026】ステップS20においては、イグニッショ
ンスイッチ116や各輪についての車高センサ118の
ほか、車速センサ120,前後Gセンサ122,横Gセ
ンサ124,操舵角センサ126,車高設定スイッチ1
28やヨーレイトセンサ146等をスキャンし、それぞ
れのスイッチやセンサから該当する信号を読み込み、し
かる後、ステップS30へ進む。つまり、このステップ
S20では、イグニッションスイッチ116がオン状態
にあるか否かを示す信号、各輪の車高Xi を示す信号、
車速Vを示す信号、車体の前後加速度Gx を示す信号、
横加速度Gy を示す信号、ハンドルの操舵角θを示す信
号、設定されたモードがハイモードであるかローモード
であるかを示す信号、車両に作用する実際のヨーレイト
YRを示す信号等の種々の信号を読み込む。
【0027】ステップS20に続くステップS30にお
いては、車体の車高維持制御や姿勢制御および車輌の乗
心地制御を行なうべく、ステップS20において読み込
んだ各種の信号に基づきアクティブ演算を行ない、各圧
力制御弁によって制御される各アクチュエータ36内の
目標圧力Puiを演算する。そして、しかる後にステッ
プS40へ進む。なお、目標圧力Puiを演算するアク
ティブ演算については、図6ないし図10を参照して詳
細に後述する。
【0028】ステップS40においては、ステップS2
0における後述のアクティブ演算にて演算された制御目
標圧力Puiに基づき各圧力制御弁22の可変絞り30へ
通電される目標電流Ii を演算し、しかる後ステップS
50へ進む。
【0029】ステップS50においては、ステップS4
0において演算された目標電流Iiを各圧力制御弁22
における可変絞り30のソレノイドへ出力して各圧力制
御弁22を駆動し、これにより各アクチュエータ36内
の圧力を制御目標圧力Puiに制御する。そして、しかる
後ステップS60へ進む。
【0030】ステップS60においては、イグニッショ
ンスイッチ116がONよりOFFへ切り換えられたか
否かを判断し、イグニッションスイッチがONよりOF
Fへ切り換えられてはいないと判断したときにはステッ
プS20へ戻り、上述した処理を繰り返す。一方、イグ
ニッションスイッチがONよりOFFへ切り換えられた
と判断したときには、ステップS70へ進む。
【0031】ステップS70においては、パイロット圧
力制御装置48における可変絞り54のソレノイドへ制
御信号を出力して、接続通路50における可変絞りの実
効通路断面積を漸次増大させる。この過程において、遮
断弁46のパイロット圧力Pc はオイルの流量の漸次増
大により漸次低下をきたして遮断弁46は閉弁され、こ
れによりアクチュエータ36に対する作動流体の給排は
終了する。
【0032】次に、図4ないし図10を参照して、ステ
ップS30において行なわれるアクティブ演算の一例に
ついて説明する。
【0033】図4に示すように、ステップS20に続く
ステップS100においては、車体の目標姿勢に基づく
ヒーブ目標値Rxh,ピッチ目標値Rxpおよびロール目標
値Rxrを、それぞれ図6,図7,図8に示すグラフに対
応するマップに基づいて演算し、しかる後にステップS
110に進む。なお、図6における実線は、車高設定ス
イッチ128により設定された車高制御モードがノーマ
ルモードである場合のパターンを示し、点線はハイモー
ドである場合のパターンを示している。
【0034】ステップS110においては、ステップS
20において読み込んだ左前輪、右前輪、左後輪、右後
輪に対応する位置の車高X1 〜X4 に基づき、下記数式
に従ってヒーブ(Xxh)、ピッチ(Xxp)、ロール(X
xr)、ワープ(Xxw)についての変位モード変換の演算
を行ない、しかる後ステップS120へ進む。
【0035】 Xxh=(X1 +X2 )+(X3 +X4 ) …式1 Xxp=−(X1 +X2 )+(X3 +X4 ) …式2 Xxr=(X1 −X2 )+(X3 −X4 ) …式3 Xxw=(X1 −X2 )−(X3 −X4 ) …式4
【0036】ステップS120においては、下記数式に
従って変位モードの偏差の演算を行ない、しかる後ステ
ップS130に進む。
【0037】Exh=Rxh−Xxh …式5 Exp=Rxp−Xxp …式6 Exr=Rxr−Xxr …式7 Exw=Rxw−Xxw …式8
【0038】この場合、ワープ目標値Rxwは0であって
よく、或いはアクティブサスペンションの作動開始直後
にステップS110において演算されたXxw又は過去の
数サイクルにおいて演算されたXxwの平均値であってよ
い。なお、Exwの絶対値(|Exw|)≦W1 (正の定
数)の場合にはExw=0とされる。
【0039】ステップS130においては、下記数式に
従って変位フィードバック制御のPID補償演算を行な
い、しかる後ステップS140へ進む。
【0040】 Cxh=Kpxh ・Exh+Kixh ・Ixh(n) +Kdxh {Exh(n) −Exh(n-n1)} …式9 Cxp=Kpxp ・Exp+Kixp ・Ixp(n) +Kdxp {Exp(n) −Exp(n-n1)} …式10 Cxr=Kpxr ・Exr+Kixr ・Ixr(n) +Kdxr {Exr(n) −Exr(n-n1)} …式11 Cxw=Kpxw ・Exw+Kixw ・Ixw(n) +Kdxw {Exw(n) −Exw(n-n1)} …式12
【0041】なお、上記各式において、Ej(n)(j =x
h,xp,xr,xw)は現在のEj であり、Ej (n-n1)はn1
サイクル前のEj である。また、Ij(n)およびIj(n-1)
をそれぞれ現在および1サイクル前のIj とすれば、I
j(n)は、Tx を時定数として次のように記述できる。
【0042】Ij(n)=Ej(n)+Tx Ij(n-1) …式13
【0043】この場合、Ij の絶対値(|Ij |)は、
Ijmaxを所定値として|Ij |≦Ijmaxである。さら
に、係数Kpj、KdjおよびKij(j =xh,xp,xr,xw)
はそれぞれ比例定数、微分定数および積分定数である。
【0044】ステップS140においては、下記数式に
従って、変位モードの逆変換の演算を行ない、しかる
後、図5に示すステップS150へ進む。
【0045】 Px1=1/4・Kx1(Cxh−Cxp+Cxr+Cxw) …式14 Px2=1/4・Kx2(Cxh−Cxp−Cxr−Cxw) …式15 Px3=1/4・Kx3(Cxh+Cxp+Cxr−Cxw) …式16 Px4=1/4・Kx4(Cxh+Cxp−Cxr+Cxw) …式17
【0046】なお、上記の各式におけるKX1,KX2,K
X3,KX4は比例定数である。
【0047】ステップS150においては、ステップS
20において読み込んだ車速V,現在の操舵角θおよび
図9のグラフに対応するマップに基づき、目標ヨーレイ
トMYRを演算し、しかる後ステップS160へ進む。
【0048】なお、一般に、目標ヨーレイトMYRは、
車両旋回時等における種々の制御の際に目標となるもの
であり、車速V,操舵角θの関数として、下記数式で表
わすことができる。よって、図9に示すグラフに対応す
るマップに代わり、直接目標ヨーレイトMYRを演算す
ることもできる。この場合、下記数式におけるa,b
は、車両特性によって定まる係数であり、Tは時定数、
Sはラプラス因子である。
【0049】 MYR=(V/(a+b・V2 ))・(θ/(1+T・S)) …式18
【0050】ステップS160においては、前輪側のロ
ール剛性配分比rf を、ステップS150で演算した目
標ヨーレイトMYRと、ステップS20において読み込
んだ実際のヨーレイトYRおよびROM106に記憶さ
れている前輪側のロール剛性配分比の初期値rf0に基づ
き、更にKrol をゲインとして下記数式から演算する。
しかる後ステップS170へ進む。
【0051】 rf =rf0+Krol ・YR(MYR−YR) …式19
【0052】ステップS170では、ステップS20に
おいて読み込んだ横加速度Gy と図10のグラフに対応
するマップに基づき前輪側のロール剛性配分比rf を制
限するガード処理を行ない、ガード済みの前輪側のロー
ル剛性配分比rfgを演算する。つまり、前輪側のロール
剛性配分比rf を車両の旋回状態を反映した横加速度G
y に応じて制限する。そして、しかる後ステップS18
0へ進む。
【0053】ここで、前輪側のロール剛性配分比rf を
ガード処理した場合の具体例について説明する。車両が
旋回する際に車両にある横加速度Gyaが作用した場合、
ステップS150,160を経て演算された前輪側のロ
ール剛性配分比の演算値rfaが、図10に示すように上
限側制限値および下限側制限値で囲まれた制限領域外の
値であって上限側制限値を越えた値であると、ステップ
S170により、この演算ロール剛性配分比rfaを横加
速度Gyaに対応する上限側制限値rfgu に制限する。そ
して、この上限側制限値rfgu を以下の演算に用いるガ
ード済みの前輪側のロール剛性配分比rfgとする。
【0054】一方、ステップS150,160を経て演
算された前輪側のロール剛性配分比の演算値rfbが、図
10に示すように制限領域外の値であって下限側制限値
を下回る値であると、ステップS170により、この演
算ロール剛性配分比rfbを横加速度Gyaに対応する下限
側制限値rfgd に制限する。そして、この下限側制限値
rfgd をガード済みの前輪側のロール剛性配分比rfgと
する。
【0055】もっとも、横加速度Gyaに対応して演算さ
れた前輪側のロール剛性配分比の演算値rfcが、図10
に示す制限領域内のものであれば、この演算ロール剛性
配分比rfcは、そのままガード済みの前輪側のロール剛
性配分比rfgとされる。
【0056】次に、図10に示す制限領域について説明
する。図11に示すように、ばね上である車体にその重
心Gにおいて横加速度Gy が作用した場合、当該加速度
に基づくロールを抑制するためには内外の車輪Whに図
示する△Fの力を働かせることが必要となる。この場
合、路面から重心までの高さをH,トレッドをTとする
と、前輪の△Ff および後輪の△Fr は、前輪側のロー
ル剛性配分比rf を用いてそれぞれ下記数式で表わされ
る。
【0057】△Ff =Gy ・H・rf /T …式20 △Fr =Gy ・H・(1−rf )/T …式21
【0058】その一方、△Fは、アクチュエータ36に
おける支持荷重に外ならないので、アクチュエータ36
における作動流体室38の受圧面積をAとして、内輪側
△Finおよび外輪側△Fout は、それぞれ下記数式で表
わされる。
【0059】 △Fin=(標準時の作動流体室38内圧力−気液ばね装置42の封入ガス圧) ・A …式22 △Fout =(ポンプ18の最大吐出圧−標準時の作動流体室38内圧力)・A …式23
【0060】そして、ポンプの最大吐出圧や受圧面積A
はポンプ18およびアクチュエータ36等により一定値
をとるので、△Fは標準時の作動流体室38内圧力や封
入圧の取り得る範囲で制限される。このため、前輪側の
ロール剛性配分比rf は、内輪側および内輪側につい
て、△Fin,△Fout およびGy の関数として表わさ
れ、△F(△Fin,△Fout )が制限されることから、
前輪側のロール剛性配分比rf は、図10に示すように
横加速度Gy に応じてその上限側制限値および下限側制
限値が規定され両制限値で囲まれた制限領域が定まる。
【0061】上記したステップS170に引き続くステ
ップS180では、前後輪についてのロール荷重制御量
を、ガード済みの前輪側のロール剛性配分比rfgとステ
ップS20において読み込んだ横加速度Gy に基づき、
更にKGYを横加速度の比例項ゲインとして下記数式から
演算する。しかる後ステップS190へ進む。 CGYF =rfg・Gy ・KGY …式24 CGYR =(1−rfg)・Gy ・KGY …式25
【0062】ステップS190では、前後輪についての
ピッチ荷重制御量を、ステップS20において読み込ん
だ前後加速度Gx に基づき、KGXF ,KGXR を前後加速
度についての前輪,後輪の比例項ゲインとして下記数式
から演算する。しかる後ステップS200へ進む。 CGXF =Gx ・KGXF …式26 CGXR =Gy ・KGXR …式27
【0063】ステップS200では、ステップS18
0,190で演算したそれぞれの荷重制御量から下記数
式に基づいて荷重制御量を演算し、しかる後ステップS
210へ進む。
【0064】Pg1=CGYF +CGXF …式28 Pg2=−CGYF +CGXF …式29 Pg3=CGYR −CGXR …式30 Pg4=−CGYR −CGXR …式31
【0065】続くステップS210においては、ROM
に記憶されている各アクチュエータ36の作動流体室3
8内の標準圧力Pbi(車輌が停車状態にあるときの作動
流体室38内の圧力)およびステップS140,ステッ
プS200において演算された結果に基づき、次式に従
って各圧力制御弁22の制御目標圧力Puiを演算し、し
かる後、図3のステップS40へ進む。
【0066】 Pui=Pxi+Pgi+Pbi (i =1,2,3,4) …式32
【0067】以上説明したように、本実施例の流体圧式
アクティブサスペンション10では、車両の旋回状態に
応じて、具体的には車両に作用するヨーレイトに応じて
前輪側のロール剛性配分比rf を変更して設定する(ス
テップS160)。その後、この設定した前輪側のロー
ル剛性配分比rf を車両の旋回状態を反映した横加速度
Gy で制限するガード処理を行ない(ステップS17
0)、一旦設定した前輪側のロール剛性配分比rf をガ
ード済みの前輪側のロール剛性配分比rfgとする。そし
て、このガード済みの前輪側のロール剛性配分比rfgに
基づいて、旋回状態に応じて発現する車体のロール変化
を抑制するための前後輪についてのロール荷重制御量を
演算し(ステップS180)、この制御量にそのほかの
制御量を加えて各圧力制御弁22の制御目標圧力Puiを
求め(ステップS210)、求めた制御目標圧力Puiに
各アクチュエータ36の作動流体室38内の圧力が一致
するよう、各輪についてのアクチュエータ36の圧力制
御弁22を制御する。
【0068】この結果、本実施例の流体圧式アクティブ
サスペンション10によれば、ガード済みの前輪側のロ
ール剛性配分比rfgと、ロール変化を抑制するためのロ
ール荷重制御量との対応を上記した演算式の通りに維持
することができるので、車両旋回時のロールを有効に抑
制しステア特性の急変を防止することができる。しか
も、前後輪の各輪についてもロール剛性配分比とロール
荷重制御量との対応が崩れないので、ステア特性の急変
をより一層効果的に防止することができる。
【0069】また、このようにロール剛性配分比とロー
ル荷重制御量との対応の維持を通してステア特性の急変
を防止することができることから、次のような効果を奏
することができる。
【0070】既述したように、ロールを抑制するために
車輪Whに作用させることが必要な力△Fは、アクチュ
エータ36における作動流体室38の受圧面積Aに比例
することから(式22,23)、受圧面積Aを大きくす
ることによりロール抑制のための力を大きくすることが
できる。このため、前輪或いは後輪の一方の2輪、例え
ば前輪2輪のアクチュエータ36における受圧面積Aを
大きくすれば、車両の旋回状態に応じて設定した前輪側
のロール剛性配分比rf が大きな値であっても、当該配
分比とロール荷重制御量との対応を維持することができ
る。しかしながら、この場合には、前輪と後輪とに異な
る受圧面積のアクチュエータ36を別個に用いそれを組
み付ける必要があることから、部材種類が増加したり組
み付け工程の標準化ができず、このために工数増加、延
いてはコスト増加を招く。ところが、本実施例の流体圧
式アクティブサスペンション10によれば、前後輪の各
輪におけるアクチュエータ36をその受圧面積が同一の
ものとしてもロール剛性配分比rf とロール荷重制御量
との対応を維持することができるので、部材の共通化や
工程の標準化およびこの共通化や標準化を通した工数低
減やコスト低減を図ることができる。
【0071】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこの様な実施例になんら限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【0072】例えば、上記した実施例では、ロール剛性
配分比rf を車両の旋回状態を反映した横加速度Gy に
応じて制限するよう構成したが、これに限るわけではな
い。つまり、ロール剛性配分比rf を制限するに当たっ
ては、車両の旋回状態を反映した物理量、即ち旋回によ
る荷重移動量を把握できる物理量でこのロール剛性配分
比rf を制限するよう構成することもできる。この場
合、この物理量は実測されるものである必要はなく、例
えば、車速Vと操舵角θとから演算される推定横加速度
などであっても差し支えない。
【0073】また、ロール剛性配分比rf の制限(ガー
ド処理)に先だって当該配分比を演算するに当たり、目
標ヨーレイトMYRを演算しその演算値とヨーレイトの
実測値からロール剛性配分比rf を演算したが、次のよ
うに構成することもできる。つまり、現在の操舵角をθ
n とし1サイクル前のサスペンション制御でのステップ
S20において読み込んだ操舵角をθn-1 として、次式
に従い操舵角速度θ′を演算する。そして、この演算し
た操舵角速度θ′と、ステップS20において読み込ん
だ車速Vおよび図12のグラフに対応するマップに基づ
き、予測横加速度の変化率Gypr を演算する。そして、
この予測横加速度の変化率Gypr に基づきロール剛性配
分比rf を演算するよう構成することができる。
【0074】θ′=θn −θn-1 …式33
【0075】更に、ガード処理前のロール剛性配分比r
f を、検出した操舵角θや演算した操舵角速度θ′に基
づき直接設定(変更)するような構成や、検出した横加
速度Gy 又は演算した予測横加速度変化率Gypr に基づ
き設定(変更)するような構成等を採ることができる。
つまり、旋回状態を表わす種々のパラメータに基づいて
ガード処理前のロール剛性配分比rf を設定(変更)す
る種々の構成を採ることができる。
【0076】このほか、ガード処理前のロール剛性配分
比rf を運転者の意志に基づきマニュアルで設定(変
更)する構成、具体的には、オーバステア特性やニュー
トラル特性,アンダステア特性のいずれかを操作スイッ
チ等で設定することとし、この設定されたステア特性に
応じてロール剛性配分比rf を変更する構成を採ること
もできる。この場合には、運転席近傍にステア特性選択
スイッチを設け、当該スイッチを入力ポート装置110
に接続する。そして、これスイッチから出力される信号
に基づきCPU104にてステア特性に応じたロール剛
性配分比rf が変更される。なお、上記の操作スイッチ
は、3つの特性を択一的に選択するもののほか、取り得
る最大限のオーバステア特性から取り得る最小限のアン
ダステア特性までの範囲における任意のステア特性を選
択できるスライド式等のスイッチであってもよい。
【0077】また、本実施例においては、制御弁を接続
通路32および分岐通路26における圧力を直接導入し
て切換を行なう圧力制御弁22として構成したが、この
制御弁を、作動流体室38内の圧力を圧力センサにより
検出し、その検出値に基づきソレノイド等により電気的
に切り換えられる流量制御弁として構成してもよいこと
は勿論である。
【0078】更に、アクティブ演算、即ち各アクチュエ
ータ36の作動流体室38内の目標圧力Puiの演算を種
々のセンサの検出結果や種々のゲインに基づき特定の態
様にて行なうよう構成したが、目標圧力Puiの演算の態
様は、車輌の走行状態に応じて各アクチュエータ36の
作動流体室38内の目標圧力を制御することにより車体
の車高やその姿勢,車輌の乗り心地性を良好に制御し得
る演算である限り、任意の態様を採ることができる。
【0079】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1に記載した
流体圧式アクティブサスペンションでは、ロールを抑制
するために流体圧アクチュエータロールへ作動流体を給
排するに際して、その制御弁の制御量の演算に先立ち車
両のロール剛性配分比を車両の旋回状態に応じて制限
し、この制限したロール剛性配分比に基づいて前後輪に
ついての制御弁の制御量を配分し、当該配分後の制御量
での制御弁の制御を通して前後輪についての流体圧アク
チュエータの支持荷重を調節する。この結果、請求項1
に記載した流体圧式アクティブサスペンションによれ
ば、制限済みの車両のロール剛性配分比とロールを抑制
するための前後輪についての支持荷重との対応の維持を
通して、車両旋回時のロールを有効に抑制しステア特性
の急変を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による流体圧式アクティブサスペンショ
ンの一つの実施例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示されたパイロット圧力制御装置および
圧力制御弁を制御する電子制御装置を示すブロック線図
である。
【図3】図2に示された電子制御装置により達成される
サスペンション制御フローを示すゼネラルフローチャー
トである。
【図4】図3に示されたフローチャートのステップS3
0において行なわれるアクティブ演算のルーチンの前半
部分を示すフローチャートである。
【図5】図3に示されたフローチャートのステップS3
00において行なわれるアクティブ演算のルーチンの後
半部分を示すフローチャートである。
【図6】車速Vと目標変位量Rxhとの間の関係を示すグ
ラフである。
【図7】前後加速度Gx と目標変位量Rgpとの間の関係
を示すグラフである。
【図8】横加速度Gy と目標変位量Rgrとの間の関係を
示すグラフである。
【図9】車速Vと目標ヨーレイトMYRとの間の関係を
操舵角に応じて示すグラフである。
【図10】前輪側のロール剛性配分比rf の横加速度G
y に応じた制限の様子を説明するための説明図である。
【図11】図10に示す前輪側のロール剛性配分比rf
の制限領域を説明するための説明図である。
【図12】車速Vと予測横加速度の変化率Gypr との間
の関係を操舵角速度θ′に応じて示すグラフである。
【符号の説明】
10…流体圧式アクティブサスペンション 12…接続通路 14…作動流体排出通路 16…エンジン 18…ポンプ 20…作動流体供給通路 22…圧力制御弁 24…切換制御弁 24a…切換位置 24b…切換位置 24c…切換位置 26…分岐通路 28…固定絞り 30…可変絞り 32…接続通路 34…絞り 36…アクチュエータ 38…作動流体室 42…気液ばね装置 46…遮断弁 48…パイロット圧力制御装置 50…接続通路 52…固定絞り 54…可変絞り 60…アキュームレータ 100…電子制御装置 110…入力ポート装置 112…出力ポート装置 118…車高センサ 120…車速センサ 122…前後Gセンサ 124…横Gセンサ 126…操舵角センサ 128…車高設定スイッチ 130…駆動回路 132〜138…駆動回路 Wh…車輪

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体と各車輪との間に介装され、作動流
    体の給排により該車輪部の支持荷重を調節する流体圧ア
    クチュエータと、 該流体圧アクチュエータへの作動流体の給排を行なう制
    御弁と、 車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、 前後輪のロール剛性配分比を変更するロール剛性配分比
    変更手段と、 車両の旋回に伴う前記車体のロールを抑制するための前
    記制御弁の制御量を該変更されたロール剛性配分比に応
    じて前後輪について配分し、該配分した制御量で前記制
    御弁を制御する制御手段とを有する流体圧式アクティブ
    サスペンションであって、 前記ロール剛性配分比変更手段は、 前記ロール剛性配分比を前記検出した旋回状態に応じて
    制限する配分比制限部を有することを特徴とする流体圧
    式アクティブサスペンション。
JP7794194A 1994-03-23 1994-03-23 流体圧式アクティブサスペンション Pending JPH07257136A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012214100A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Nissan Motor Co Ltd 車体傾動制御装置、車体傾動制御方法
JP2014008884A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Honda Motor Co Ltd サスペンション制御装置

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