JPH07256248A - 水の処理方法 - Google Patents
水の処理方法Info
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- JPH07256248A JPH07256248A JP7548494A JP7548494A JPH07256248A JP H07256248 A JPH07256248 A JP H07256248A JP 7548494 A JP7548494 A JP 7548494A JP 7548494 A JP7548494 A JP 7548494A JP H07256248 A JPH07256248 A JP H07256248A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 水の色度要因を吸着除去し、水の色度を改善
する。 【構成】 水と水酸アパタイトとを接触させることで、
水の色度要因であるフミン質等の土壌有機物を吸着除去
する。
する。 【構成】 水と水酸アパタイトとを接触させることで、
水の色度要因であるフミン質等の土壌有機物を吸着除去
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水の色度に影響を及
ぼす水中に含まれている土壌有機物を除去する方法に関
する。
ぼす水中に含まれている土壌有機物を除去する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】工業用水や上水道等の水は、河川水、湖
やダムの貯留水又は地下水等を原水として取水され、浄
水施設で浄化されている。浄水方法は主として、沈殿、
ろ過、消毒(滅菌)の3つの手段があり、原水の水質に
よってその選択がなされている。ろ過の目的は、水中の
微細な浮遊物や細菌を除去することであり、一般に低濁
度の原水の浄化には緩速ろ過方式が用いられており、ま
た高濁度や多量のFeやMnが存在する原水の浄化に
は、薬品による凝集沈殿を組み入れた急速ろ過方式が用
いられており、最近では、ろ過効率や設置条件等で有利
な急速ろ過方式が採用される場合が多い。
やダムの貯留水又は地下水等を原水として取水され、浄
水施設で浄化されている。浄水方法は主として、沈殿、
ろ過、消毒(滅菌)の3つの手段があり、原水の水質に
よってその選択がなされている。ろ過の目的は、水中の
微細な浮遊物や細菌を除去することであり、一般に低濁
度の原水の浄化には緩速ろ過方式が用いられており、ま
た高濁度や多量のFeやMnが存在する原水の浄化に
は、薬品による凝集沈殿を組み入れた急速ろ過方式が用
いられており、最近では、ろ過効率や設置条件等で有利
な急速ろ過方式が採用される場合が多い。
【0003】しかしながら、原水の水質によっては、前
記浄水処理を行ってもなお色度の高い水が見受けられる
ことが多い。このような水の色度に影響を及ぼす代表的
な成分として土壌有機物がある。ここで、土壌有機物と
は土壌中に存在する有機物の総称であり、このうちの大
半を占め、暗褐色ないし黒色を呈し、土壌中において新
たに形成された土壌固有の有機物が腐植といわれてい
る。腐植には主としてりフルボ酸やフミン酸が含まれて
いる。フルボ酸は黄褐色を呈し、またフミン酸は腐植化
の進行に伴い赤褐色、暗褐色、黒褐色、黒色と順次黒色
調を増大する。このようにフルボ酸やフミン酸の特徴的
性質はその色であって、これらが水の色度に影響を及ぼ
す要因となる。
記浄水処理を行ってもなお色度の高い水が見受けられる
ことが多い。このような水の色度に影響を及ぼす代表的
な成分として土壌有機物がある。ここで、土壌有機物と
は土壌中に存在する有機物の総称であり、このうちの大
半を占め、暗褐色ないし黒色を呈し、土壌中において新
たに形成された土壌固有の有機物が腐植といわれてい
る。腐植には主としてりフルボ酸やフミン酸が含まれて
いる。フルボ酸は黄褐色を呈し、またフミン酸は腐植化
の進行に伴い赤褐色、暗褐色、黒褐色、黒色と順次黒色
調を増大する。このようにフルボ酸やフミン酸の特徴的
性質はその色であって、これらが水の色度に影響を及ぼ
す要因となる。
【0004】従来から、このような色度成分を除去して
水の色度を改善する方法として、例えば水酸化アルミニ
ウムなどのアルミニウムを成分とする凝集剤を添加する
凝集沈殿ろ過方法が行われている。
水の色度を改善する方法として、例えば水酸化アルミニ
ウムなどのアルミニウムを成分とする凝集剤を添加する
凝集沈殿ろ過方法が行われている。
【0005】しかしながら、原水中に含まれる有機成分
の分子量分布は、高分子から低分子まで幅広く分布して
おり、十分な量の凝集剤を添加して凝集沈殿処理しても
一部の中分子及び低分子が除去されずに残存するという
問題がある。
の分子量分布は、高分子から低分子まで幅広く分布して
おり、十分な量の凝集剤を添加して凝集沈殿処理しても
一部の中分子及び低分子が除去されずに残存するという
問題がある。
【0006】また、凝集沈殿処理後の色度成分を核とし
た凝集物は、沈降性が悪く、ろ過池から漏出しがちであ
るという問題がある。更にアルミニウムを成分とする凝
集剤は、その添加率が適切でないときは、アルミニウム
と色度成分が溶解性の錯体を形成し、砂ろ過池において
も十分な抑留が期待できない。
た凝集物は、沈降性が悪く、ろ過池から漏出しがちであ
るという問題がある。更にアルミニウムを成分とする凝
集剤は、その添加率が適切でないときは、アルミニウム
と色度成分が溶解性の錯体を形成し、砂ろ過池において
も十分な抑留が期待できない。
【0007】またアルミニウムは健康障害を引き起こす
要因物質の疑いが報告されており、できる限り浄水中の
残留アルミニウム濃度を低減させることが望ましいが、
浄水中の前記凝集物や錯体の完全な除去を常時行うこと
は困難である。
要因物質の疑いが報告されており、できる限り浄水中の
残留アルミニウム濃度を低減させることが望ましいが、
浄水中の前記凝集物や錯体の完全な除去を常時行うこと
は困難である。
【0008】また凝集沈殿処理法では、原水の水質の変
化に対して凝集剤の適正な添加率を維持することは困難
を伴うことが多い。
化に対して凝集剤の適正な添加率を維持することは困難
を伴うことが多い。
【0009】浄水の消毒(滅菌)では、一般的には塩素
ガスが用いられているが、浄水中に色度成分が含まれて
いると、塩素と反応して発癌性のあるトリハロメタン及
びその他の有機塩素化合物を生成するといわれている。
ガスが用いられているが、浄水中に色度成分が含まれて
いると、塩素と反応して発癌性のあるトリハロメタン及
びその他の有機塩素化合物を生成するといわれている。
【0010】凝集剤の外に活性炭を用いて色度成分を吸
着除去する方法が提案されている。しかしながら、この
方法では活性炭の吸着能に限界があり、分子量数万以上
の色度成分に対しては効果的な除去は期待できない。ま
た、活性炭は高価であるため経済性での課題がある。
着除去する方法が提案されている。しかしながら、この
方法では活性炭の吸着能に限界があり、分子量数万以上
の色度成分に対しては効果的な除去は期待できない。ま
た、活性炭は高価であるため経済性での課題がある。
【0011】このように水の浄化において、色度成分で
あるフミン酸等の土壌有機物を低減するための抜本的な
解決方法の開発が期待されている。
あるフミン酸等の土壌有機物を低減するための抜本的な
解決方法の開発が期待されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、水の色度
成分を、簡単な方法でしかも効果的に除去できる方法の
提供を目的とする。
成分を、簡単な方法でしかも効果的に除去できる方法の
提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、水の浄化
における色度の改善について鋭意検討を重ねた結果、特
定の無機質吸着材を用いることにより前記課題を解決で
きることを見いだし、この発明を完成した。即ち、この
発明は、水と水酸アパタイトとを接触させることによ
り、水中に含まれる土壌有機物を除去することを特徴と
する水の処理方法である。また、水中に含まれる水の色
度に特に影響を及ぼす色度成分としての土壌有機物が、
フルボ酸、フミン酸である前記水の処理方法である。
における色度の改善について鋭意検討を重ねた結果、特
定の無機質吸着材を用いることにより前記課題を解決で
きることを見いだし、この発明を完成した。即ち、この
発明は、水と水酸アパタイトとを接触させることによ
り、水中に含まれる土壌有機物を除去することを特徴と
する水の処理方法である。また、水中に含まれる水の色
度に特に影響を及ぼす色度成分としての土壌有機物が、
フルボ酸、フミン酸である前記水の処理方法である。
【0014】この発明では、無機質吸着材として水酸ア
パタイトを使用する。水酸アパタイトは、一般的にはC
a10(PO5 )6 (OH)2 で表される化合物であり、
モル比でCa/P=1.67前後となるように原料を調
整して、例えば固相法、加水分解法、湿式法又は水熱合
成法等により得られる。この発明では、前記公知の方法
により得られる水酸アパタイトが使用できる。また、水
酸アパタイトの品質については、必ずしも高純度である
必要はなく水の水質、処理量等に応じて適宜選定でき
る。
パタイトを使用する。水酸アパタイトは、一般的にはC
a10(PO5 )6 (OH)2 で表される化合物であり、
モル比でCa/P=1.67前後となるように原料を調
整して、例えば固相法、加水分解法、湿式法又は水熱合
成法等により得られる。この発明では、前記公知の方法
により得られる水酸アパタイトが使用できる。また、水
酸アパタイトの品質については、必ずしも高純度である
必要はなく水の水質、処理量等に応じて適宜選定でき
る。
【0015】この発明では、水と水酸アパタイトとを接
触させるが、その接触方法は特に限定されることはな
い。前記接触方法として、例えば水酸アパタイトを充填
したカラム又はろ過層に水を通過させる方法、水に水酸
アパタイトを添加して、混合、撹拌する方法等を採用す
ることができる。また、処理プロセスとして、従来の浄
水処理プロセスと水酸アパタイトによる浄水処理プロセ
スとの併用プロセスとすることもできる。ここで、水と
水酸アパタイトとの接触において、水酸アパタイトを単
独で使用してもよいし、活性炭、炭、炭酸カルシウム、
砂等の従来の処理材と水酸アパタイトとを併用して使用
することもできる。また、水酸アパタイトの使用量は、
処理しようとする水の水質、処理量、処理の程度、水酸
アパタイトの交換サイクル等により適宜設定する。ま
た、処理に必要な設定量以上の水酸アパタイトを使用し
ても何ら問題はない。
触させるが、その接触方法は特に限定されることはな
い。前記接触方法として、例えば水酸アパタイトを充填
したカラム又はろ過層に水を通過させる方法、水に水酸
アパタイトを添加して、混合、撹拌する方法等を採用す
ることができる。また、処理プロセスとして、従来の浄
水処理プロセスと水酸アパタイトによる浄水処理プロセ
スとの併用プロセスとすることもできる。ここで、水と
水酸アパタイトとの接触において、水酸アパタイトを単
独で使用してもよいし、活性炭、炭、炭酸カルシウム、
砂等の従来の処理材と水酸アパタイトとを併用して使用
することもできる。また、水酸アパタイトの使用量は、
処理しようとする水の水質、処理量、処理の程度、水酸
アパタイトの交換サイクル等により適宜設定する。ま
た、処理に必要な設定量以上の水酸アパタイトを使用し
ても何ら問題はない。
【0016】この発明は、水と水酸アパタイトとを接触
させるという極めて簡単な方法により、水に含まれる色
度成分を効果的に吸着除去する方法である。活性炭を用
いる方法に比べて水酸アパタイトの場合は、吸着材単位
重量当たりの水の処理量が約3倍の吸着除去効果を奏す
る。また、この発明では、従来の既設の水処理設備を殆
ど改造することなく使用でき、また経済的にも有利な水
の処理方法である。以下、実施例によりこの発明を更に
詳しく説明する。
させるという極めて簡単な方法により、水に含まれる色
度成分を効果的に吸着除去する方法である。活性炭を用
いる方法に比べて水酸アパタイトの場合は、吸着材単位
重量当たりの水の処理量が約3倍の吸着除去効果を奏す
る。また、この発明では、従来の既設の水処理設備を殆
ど改造することなく使用でき、また経済的にも有利な水
の処理方法である。以下、実施例によりこの発明を更に
詳しく説明する。
【0017】
【実施例】先ず、試料水として、次のものを準備した。
フミン質を主たる有機成分として含む濃度の異なる泥炭
地井戸水(北海道空知郡北村)を数種類採水し、これを
0.2μmのメンブレンフィルタでろ過して粗懸濁質を
除去した水(原泥炭地水という。)を試料水として使用
した。また、凝集沈殿処理の有無による水中有機成分の
分子量分布を知るために、前記井戸水をAl/E260
=80mg/l、pH=7の条件で硫酸アルミニウムで
凝集沈殿処理し、0.2μmのメンブレンフィルタでろ
過した水(凝集処理泥炭地水という。)を調製した。
フミン質を主たる有機成分として含む濃度の異なる泥炭
地井戸水(北海道空知郡北村)を数種類採水し、これを
0.2μmのメンブレンフィルタでろ過して粗懸濁質を
除去した水(原泥炭地水という。)を試料水として使用
した。また、凝集沈殿処理の有無による水中有機成分の
分子量分布を知るために、前記井戸水をAl/E260
=80mg/l、pH=7の条件で硫酸アルミニウムで
凝集沈殿処理し、0.2μmのメンブレンフィルタでろ
過した水(凝集処理泥炭地水という。)を調製した。
【0018】(実施例1)第二リン酸カルシウム粉末と
炭酸カルシウム粉末とを、モル比でCa/P=1.67
となるように調製した混合物100部に水100部を加
えたものを、ボ−ルミルで20時間混合、反応させた。
反応物を乾燥したあと、1000℃で2時間焼成した。
これを1〜3mmの粒度となるように調整してものを、
無機質吸着材として実験に使用した。なお、得られた焼
成物はX線回折分析の結果、水酸アパタイトであること
を確認した。また、嵩密度は約1.5g/ccであっ
た。
炭酸カルシウム粉末とを、モル比でCa/P=1.67
となるように調製した混合物100部に水100部を加
えたものを、ボ−ルミルで20時間混合、反応させた。
反応物を乾燥したあと、1000℃で2時間焼成した。
これを1〜3mmの粒度となるように調整してものを、
無機質吸着材として実験に使用した。なお、得られた焼
成物はX線回折分析の結果、水酸アパタイトであること
を確認した。また、嵩密度は約1.5g/ccであっ
た。
【0019】前記水酸アパタイト0.9gを長さ50m
m、カラム径8mmのステンレス製カラムに充填し、水
酸アパタイト層の長さが約50mmのカラムとした。こ
のカラムに前記濃度の異なる原泥炭地水をそれぞれ通水
速度40cm/minで通水し、連続吸着試験を行っ
た。通水後の水のフミン質濃度を分光光度計(日立L4
000型、日立製作所社製)を使用して、紫外部260
nm(E260)を用いて測定した。これらの測定値か
ら、流出濃度/流入濃度(C/C0 )と単位吸着材当た
りの処理水量(l/g)との関係を求めた。その結果を
図1に示す。なお、カラムに通水した原泥炭地水の濃度
は、それぞれE260=0.12(TOC(全有機物成
分量)で、6mg/lに相当)、0.31(TOCで1
5.5mg/lに相当)及び0.55(TOCで27.
3mg/lに相当)であり、これらはそれぞれ図1にお
いて、A、B及びCで表している。
m、カラム径8mmのステンレス製カラムに充填し、水
酸アパタイト層の長さが約50mmのカラムとした。こ
のカラムに前記濃度の異なる原泥炭地水をそれぞれ通水
速度40cm/minで通水し、連続吸着試験を行っ
た。通水後の水のフミン質濃度を分光光度計(日立L4
000型、日立製作所社製)を使用して、紫外部260
nm(E260)を用いて測定した。これらの測定値か
ら、流出濃度/流入濃度(C/C0 )と単位吸着材当た
りの処理水量(l/g)との関係を求めた。その結果を
図1に示す。なお、カラムに通水した原泥炭地水の濃度
は、それぞれE260=0.12(TOC(全有機物成
分量)で、6mg/lに相当)、0.31(TOCで1
5.5mg/lに相当)及び0.55(TOCで27.
3mg/lに相当)であり、これらはそれぞれ図1にお
いて、A、B及びCで表している。
【0020】また、活性炭を用いたときの流出濃度/流
入濃度(C/C0 )と単位吸着材当たりの処理水量(l
/g)との関係について、小林、湯浅が土木学会で発表
(第47回講演概要集(2)、872〜873頁)して
いる。この関係図を図2に示す。
入濃度(C/C0 )と単位吸着材当たりの処理水量(l
/g)との関係について、小林、湯浅が土木学会で発表
(第47回講演概要集(2)、872〜873頁)して
いる。この関係図を図2に示す。
【0021】図1と図2において、単位吸着材当たりの
処理水量(l/g)を比較すると、流出濃度/流入濃度
(C/C0 )が0.6程度に到達する間に、活性炭の
0.7l程度の処理量に対して、水酸アパタイトは2.
5lの処理量である。このことから、従来の活性炭を用
いる方法に比べて、この発明の方法によれば約3倍の処
理量であることがわかる。
処理水量(l/g)を比較すると、流出濃度/流入濃度
(C/C0 )が0.6程度に到達する間に、活性炭の
0.7l程度の処理量に対して、水酸アパタイトは2.
5lの処理量である。このことから、従来の活性炭を用
いる方法に比べて、この発明の方法によれば約3倍の処
理量であることがわかる。
【0022】(実施例2)水酸化カルシウム100部を
10倍量の水と混合し、30〜70℃の温度で撹拌分散
させながら、濃度20%のリン酸水溶液304部を滴下
して反応させ、水酸アパタイトを得た。これを120℃
の温度で24時間乾燥させたあと、粉砕、分級して約
0.1〜1mmの粒度に調整したものを無機質吸着材と
して実験に使用した。なお、嵩密度は約1.8g/cc
であった。
10倍量の水と混合し、30〜70℃の温度で撹拌分散
させながら、濃度20%のリン酸水溶液304部を滴下
して反応させ、水酸アパタイトを得た。これを120℃
の温度で24時間乾燥させたあと、粉砕、分級して約
0.1〜1mmの粒度に調整したものを無機質吸着材と
して実験に使用した。なお、嵩密度は約1.8g/cc
であった。
【0023】また、吸着試験の比較用吸着材として、市
販の活性炭(CALGON社製、F400)を、吸着平
衡に至る時間を短縮するためにボ−ルミルで粉砕したあ
と、蒸留イオン交換水に浸漬し、減圧脱気したあと沈降
分離して微小粒を除去し、湿式篩分けして22〜26μ
mの粒度に調整した。
販の活性炭(CALGON社製、F400)を、吸着平
衡に至る時間を短縮するためにボ−ルミルで粉砕したあ
と、蒸留イオン交換水に浸漬し、減圧脱気したあと沈降
分離して微小粒を除去し、湿式篩分けして22〜26μ
mの粒度に調整した。
【0024】原泥炭地水1000gに対して、無機質吸
着材(水酸アパタイト)又は活性炭をそれぞれ1g添加
して1時間撹拌したあと、0.2μmのメンブレンフィ
ルタでろ過した水の吸光度を実施例1の操作に準じて測
定した。吸着されたフミン質の割合は、水酸アパタイト
で84%、活性炭で73%であった。
着材(水酸アパタイト)又は活性炭をそれぞれ1g添加
して1時間撹拌したあと、0.2μmのメンブレンフィ
ルタでろ過した水の吸光度を実施例1の操作に準じて測
定した。吸着されたフミン質の割合は、水酸アパタイト
で84%、活性炭で73%であった。
【0025】(参照例)原泥炭地水及び凝集処理泥炭地
水について、凝集沈殿処理の有無による水中有機成分の
分子量分布を分子排除高速液体クロマトグラフ(日立L
6000型、日立製作所社製)を使用して測定した結果
を図3に示す。ここで、図3中のDは原泥炭地水、Eは
凝集処理泥炭地水の分子量分布曲線である。この結果か
ら、原泥炭地水中の有機成分の分子量分布は、高分子か
ら低分子まで幅広く分布していることがわかる。更に十
分な量の凝集剤を添加して凝集沈殿処理しても一部の中
分子及び低分子が除去されずに残存することがわかる。
水について、凝集沈殿処理の有無による水中有機成分の
分子量分布を分子排除高速液体クロマトグラフ(日立L
6000型、日立製作所社製)を使用して測定した結果
を図3に示す。ここで、図3中のDは原泥炭地水、Eは
凝集処理泥炭地水の分子量分布曲線である。この結果か
ら、原泥炭地水中の有機成分の分子量分布は、高分子か
ら低分子まで幅広く分布していることがわかる。更に十
分な量の凝集剤を添加して凝集沈殿処理しても一部の中
分子及び低分子が除去されずに残存することがわかる。
【0026】
【発明の効果】この発明は、水と水酸アパタイトとを接
触させるという極めて簡単な方法により、水に含まれる
色度成分を効果的に吸着除去する方法である。活性炭を
用いる方法に比べて水酸アパタイトの場合は、吸着材単
位重量当たりの水の処理量が約3倍の吸着除去効果を呈
する。また、この発明では、従来の既設の水処理設備を
殆ど改造することなく使用でき、また経済的にも有利な
水の処理方法である。
触させるという極めて簡単な方法により、水に含まれる
色度成分を効果的に吸着除去する方法である。活性炭を
用いる方法に比べて水酸アパタイトの場合は、吸着材単
位重量当たりの水の処理量が約3倍の吸着除去効果を呈
する。また、この発明では、従来の既設の水処理設備を
殆ど改造することなく使用でき、また経済的にも有利な
水の処理方法である。
【図1】水酸アパタイト処理による、流出濃度/流入濃
度(C/C0 )と単位吸着材当たりの処理水量(l/
g)との関係図である。
度(C/C0 )と単位吸着材当たりの処理水量(l/
g)との関係図である。
【図2】活性炭処理による、流出濃度/流入濃度(C/
C0 )と単位吸着材当たりの処理水量(l/g)との関
係図である。
C0 )と単位吸着材当たりの処理水量(l/g)との関
係図である。
【図3】原泥炭地水及び凝集処理泥炭地水の有機成分の
分子量分布曲線である。
分子量分布曲線である。
A カラムに通水した原泥炭地水の濃度(E260=
0.12)である。 B カラムに通水した原泥炭地水の濃度(E260=
0.31)である。 C カラムに通水した原泥炭地水の濃度(E260=
0.55)である。 D 原泥炭地水の分子量分布曲線 E 凝集処理泥炭地水の分子量分布曲線
0.12)である。 B カラムに通水した原泥炭地水の濃度(E260=
0.31)である。 C カラムに通水した原泥炭地水の濃度(E260=
0.55)である。 D 原泥炭地水の分子量分布曲線 E 凝集処理泥炭地水の分子量分布曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 亀井 翼 北海道札幌市北区北13条西8丁目 北海道 大学工学部内
Claims (2)
- 【請求項1】 水と水酸アパタイトとを接触させること
により、水中に含まれる土壌有機物を除去することを特
徴とする水の処理方法。 - 【請求項2】 土壌有機物が、フルボ酸、フミン酸であ
る請求項1記載の水の処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7548494A JPH07256248A (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7548494A JPH07256248A (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 水の処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07256248A true JPH07256248A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=13577620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7548494A Withdrawn JPH07256248A (ja) | 1994-03-23 | 1994-03-23 | 水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07256248A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101941755A (zh) * | 2010-10-12 | 2011-01-12 | 南京工业大学 | 一种改性粉煤灰及其制备方法和用于处理腐殖酸的方法 |
CN105858782A (zh) * | 2016-04-19 | 2016-08-17 | 肥东县柯文斌家庭农场 | 一种中草药水体澄清剂 |
CN114917886A (zh) * | 2022-05-12 | 2022-08-19 | 中国地质大学(武汉) | 一种磷酸钙-蒙脱石复合材料及其制备方法和应用 |
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1994
- 1994-03-23 JP JP7548494A patent/JPH07256248A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN114917886B (zh) * | 2022-05-12 | 2023-08-04 | 中国地质大学(武汉) | 一种磷酸钙-蒙脱石复合材料及其制备方法和应用 |
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