JPH0725582B2 - 中性子遮蔽コンクリート - Google Patents
中性子遮蔽コンクリートInfo
- Publication number
- JPH0725582B2 JPH0725582B2 JP16316392A JP16316392A JPH0725582B2 JP H0725582 B2 JPH0725582 B2 JP H0725582B2 JP 16316392 A JP16316392 A JP 16316392A JP 16316392 A JP16316392 A JP 16316392A JP H0725582 B2 JPH0725582 B2 JP H0725582B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oil
- cement
- mixed
- admixture
- neutron shielding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中性子遮蔽コンクリー
トに関する。
トに関する。
【0002】
【従来の技術】中性子遮蔽コンクリートは、たとえば、
原子力発電所における原子炉建屋の壁材や、放射性廃棄
物の収納容器に用いられるものであり、中性子を遮蔽す
る物質としては、硼素が有効であることは広く知られて
いる。そこで、骨材を、硼素を含んだコレマナイト、2
CaO・3B2O5・5H2Oあるいはユーレクサイト2
〔NaCaB 5 O 9 ・8H 2 O〕としたコンクリートがあ
る。
原子力発電所における原子炉建屋の壁材や、放射性廃棄
物の収納容器に用いられるものであり、中性子を遮蔽す
る物質としては、硼素が有効であることは広く知られて
いる。そこで、骨材を、硼素を含んだコレマナイト、2
CaO・3B2O5・5H2Oあるいはユーレクサイト2
〔NaCaB 5 O 9 ・8H 2 O〕としたコンクリートがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、コンクリー
トにおいては、硼素を含む物質が混入されると、特に、
固結材にポルトランドセメントを使用した場合、固化し
にくい特性となってしまう。また、固結材に石膏やアル
ミナセメントを使用した場合には、固化しにくい特性は
解消されるが、強度や耐久性が低いといった不具合が生
じる。
トにおいては、硼素を含む物質が混入されると、特に、
固結材にポルトランドセメントを使用した場合、固化し
にくい特性となってしまう。また、固結材に石膏やアル
ミナセメントを使用した場合には、固化しにくい特性は
解消されるが、強度や耐久性が低いといった不具合が生
じる。
【0004】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あって、必要充分な強度や耐久性を有する、中性子遮蔽
コンクリートを提供することを目的としている。
あって、必要充分な強度や耐久性を有する、中性子遮蔽
コンクリートを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、コレマナイトあるいはユー
レクサイトの硼素を含む含硼素骨材と、固結材であるセ
メントと、鉱油等の油に該油を乳化する界面活性材が混
和された油混和材とが混和されてなり、前記油と前記界
面活性材との比率が10:1〜50:1であり、この油
混和材が前記セメントに対し0.05〜5.0%混和さ
れていることを特徴としている。
するためになされたもので、コレマナイトあるいはユー
レクサイトの硼素を含む含硼素骨材と、固結材であるセ
メントと、鉱油等の油に該油を乳化する界面活性材が混
和された油混和材とが混和されてなり、前記油と前記界
面活性材との比率が10:1〜50:1であり、この油
混和材が前記セメントに対し0.05〜5.0%混和さ
れていることを特徴としている。
【0006】 本発明の中性子遮蔽コンクリートによれ
ば、コレマナイトあるいはユーレクサ イトの硼素を含む
含硼素骨材と、固結材であるセメントと、鉱油等の油に
該油を乳化する界面活性材が混和された油混和材とが混
和されてなり、前記油と前記界面活性材との比率が1
0:1〜50:1であり、この油混和材が前記セメント
に対し0.05〜5.0%混和されていることにより、
充分な圧縮強度を有し、もって耐久性の向上が図られ
る。
ば、コレマナイトあるいはユーレクサ イトの硼素を含む
含硼素骨材と、固結材であるセメントと、鉱油等の油に
該油を乳化する界面活性材が混和された油混和材とが混
和されてなり、前記油と前記界面活性材との比率が1
0:1〜50:1であり、この油混和材が前記セメント
に対し0.05〜5.0%混和されていることにより、
充分な圧縮強度を有し、もって耐久性の向上が図られ
る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を試験例にもとづき
説明する。
説明する。
【0008】 ・試験例基本的なコンクリート材料とし
て、固結材をセメント、骨材をコレマナイト細骨材と
し、これに、本発明に係る油混和材を混和した供試体を
作成した。この供試体は、組成上厳密に言うとモルタル
である。
て、固結材をセメント、骨材をコレマナイト細骨材と
し、これに、本発明に係る油混和材を混和した供試体を
作成した。この供試体は、組成上厳密に言うとモルタル
である。
【0009】 まず、用いたコレマナイト細骨材自体の特
性を、表1および表2に示す。表1は、「JIS A
1102」にもとづいたふるい分け試験結果を、また、
表2は、「JIS A 1109」にもとづいた比重・
吸水率試験の結果を、それぞれ示している。
性を、表1および表2に示す。表1は、「JIS A
1102」にもとづいたふるい分け試験結果を、また、
表2は、「JIS A 1109」にもとづいた比重・
吸水率試験の結果を、それぞれ示している。
【0010】
【表1】
【0011】
【表2】
【0012】次に、セメントの組成を表3に示す。用い
たセメントは、電気化学工業株式会社製のアルミナセメ
ント1号である。
たセメントは、電気化学工業株式会社製のアルミナセメ
ント1号である。
【0013】
【表3】
【0014】次に、前記油混和材について説明すると、
本実施例の場合、油は鉱油(石油)を用い、界面活性材
としては、日本油脂株式会社製ノニオンOPー80R
(化学名:ソルビタンモノオレートオレイン酸)とノニ
オンNSー210(化学名:ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル)とを混和させたものを用いた。これ
ら鉱油と界面活性材との混和比を、表4に示す。
本実施例の場合、油は鉱油(石油)を用い、界面活性材
としては、日本油脂株式会社製ノニオンOPー80R
(化学名:ソルビタンモノオレートオレイン酸)とノニ
オンNSー210(化学名:ポリオキシエチレンノニル
フェニルエーテル)とを混和させたものを用いた。これ
ら鉱油と界面活性材との混和比を、表4に示す。
【0015】
【表4】
【0016】さて、上記のコレマナイト細骨材、セメン
トおよび鉱油混和材を、表5のごとく混和させ、かつ養
生させて供試体を作成した。供試体の成型は、「JIS
A5201」にもとづき、4×4×16(cm)と
し、練り混ぜおよび成型締固めに使用した器具は、「J
IS A 5201」に規定された通りとした。なおフ
ロー値は、「JIS A 5201」の「フロー試験」
にしたがって求めた。
トおよび鉱油混和材を、表5のごとく混和させ、かつ養
生させて供試体を作成した。供試体の成型は、「JIS
A5201」にもとづき、4×4×16(cm)と
し、練り混ぜおよび成型締固めに使用した器具は、「J
IS A 5201」に規定された通りとした。なおフ
ロー値は、「JIS A 5201」の「フロー試験」
にしたがって求めた。
【0017】 また、鉱油混和材を混和させていない比較
例である供試体も、表5に示した。なお、供試体数は、
試験例および比較例とも3個とし、図1は、それらの平
均をグラフ化している。
例である供試体も、表5に示した。なお、供試体数は、
試験例および比較例とも3個とし、図1は、それらの平
均をグラフ化している。
【0018】
【表5】
【0019】次に、「JIS R 5201」の「セメ
ントの物理試験方法,圧縮強さ」にしたがって供試体の
圧縮強度試験を、試験例および比較例に対し行った。そ
の試験結果を、表6および図1に示す。
ントの物理試験方法,圧縮強さ」にしたがって供試体の
圧縮強度試験を、試験例および比較例に対し行った。そ
の試験結果を、表6および図1に示す。
【0020】
【表6】
【0021】表6および図1で明らかなように、上記鉱
油混和材が混和された試験例のモルタル供試体は、鉱油
混和材が混和されていない比較例のモルタル供試体に比
べると、初期段階では、圧縮強度がほぼ同じであるもの
の、経時変化がほとんどなく充分な圧縮強度が保持され
ている。しかしながら、比較例のモルタル供試体は、時
間の経過とともに圧縮強度が低下し、12周過ぎでは、
約60kgf/cm2もの差が出た。
油混和材が混和された試験例のモルタル供試体は、鉱油
混和材が混和されていない比較例のモルタル供試体に比
べると、初期段階では、圧縮強度がほぼ同じであるもの
の、経時変化がほとんどなく充分な圧縮強度が保持され
ている。しかしながら、比較例のモルタル供試体は、時
間の経過とともに圧縮強度が低下し、12周過ぎでは、
約60kgf/cm2もの差が出た。
【0022】 以上で明らかなように、硼素を含むコレマ
ナイト細骨材と、鉱油およびこの鉱油を乳化する界面活
性材が混和された鉱油混和材とを、それぞれ所定の割合
で混和することにより、充分な圧縮強度を有し、もって
耐久性の高い中性子遮蔽コンクリートを得ることができ
る。
ナイト細骨材と、鉱油およびこの鉱油を乳化する界面活
性材が混和された鉱油混和材とを、それぞれ所定の割合
で混和することにより、充分な圧縮強度を有し、もって
耐久性の高い中性子遮蔽コンクリートを得ることができ
る。
【0023】
【発明の効果】本発明の中性子遮蔽コンクリートによれ
ば、コレマナイトあるいはユーレクサイトの硼素を含む
含硼素骨材と、固結材であるセメントと、鉱油等の油に
該油を乳化する界面活性材が混和された油混和材とが混
和されてなり、前記油と前記界面活性材との比率が1
0:1〜50:1であり、この油混和材が前記セメント
に対し0.05〜5.0%混和されていることにより、
充分な圧縮強度を有し、もって耐久性の向上が図られ
る。
ば、コレマナイトあるいはユーレクサイトの硼素を含む
含硼素骨材と、固結材であるセメントと、鉱油等の油に
該油を乳化する界面活性材が混和された油混和材とが混
和されてなり、前記油と前記界面活性材との比率が1
0:1〜50:1であり、この油混和材が前記セメント
に対し0.05〜5.0%混和されていることにより、
充分な圧縮強度を有し、もって耐久性の向上が図られ
る。
【図1】本発明の一実施例である試験例と、比較例の、
圧縮強度試験結果を示すグラフである。
圧縮強度試験結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21F 1/04 //(C04B 28/02 14:02 Z 14:36 24:00 24:24) Z 111:00 (72)発明者 丸 章夫 埼玉県坂戸市大字片柳2174番地2 地質鉱 物エンジニアリング株式会社
Claims (1)
- 【請求項1】 コレマナイトあるいはユーレクサイトの
硼素を含む含硼素骨材と、固結材であるセメントと、鉱
油等の油に該油を乳化する界面活性材が混和された油混
和材とが混和されてなり、前記油と前記界面活性材との
比率が10:1〜50:1であり、この油混和材が前記
セメントに対し0.05〜5.0%混和されていること
を特徴とする中性子遮蔽コンクリート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16316392A JPH0725582B2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 中性子遮蔽コンクリート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16316392A JPH0725582B2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 中性子遮蔽コンクリート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH061645A JPH061645A (ja) | 1994-01-11 |
JPH0725582B2 true JPH0725582B2 (ja) | 1995-03-22 |
Family
ID=15768436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16316392A Expired - Lifetime JPH0725582B2 (ja) | 1992-06-22 | 1992-06-22 | 中性子遮蔽コンクリート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0725582B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5347075B1 (ja) * | 2013-01-25 | 2013-11-20 | 石川島建材工業株式会社 | 中性子遮蔽コンクリート |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3993850B2 (ja) * | 2003-11-04 | 2007-10-17 | 電気化学工業株式会社 | セメント組成物 |
WO2005113468A1 (en) * | 2004-05-21 | 2005-12-01 | Kalekim Kimyevi Maddeler Sanayi Ve Ticaret A.S. | Tracer materials in cementitious compositions and method of identification thereof |
JP2007303953A (ja) * | 2006-05-11 | 2007-11-22 | Fujita Corp | 放射線遮蔽用コンクリート |
JP4532447B2 (ja) * | 2006-08-02 | 2010-08-25 | 株式会社間組 | 中性子遮蔽用コンクリート |
JP4918727B2 (ja) * | 2008-02-18 | 2012-04-18 | 大成建設株式会社 | 中性子線遮蔽体 |
-
1992
- 1992-06-22 JP JP16316392A patent/JPH0725582B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5347075B1 (ja) * | 2013-01-25 | 2013-11-20 | 石川島建材工業株式会社 | 中性子遮蔽コンクリート |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH061645A (ja) | 1994-01-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100722068B1 (ko) | 수경 시멘트 조성물용 혼합 조성물 및 상기 혼합 조성물을 함유하는 수경 시멘트 조성물 | |
Boddy et al. | The effect of product form of silica fume on its ability to control alkali–silica reaction | |
US6258161B1 (en) | Masonry blocks and masonry concrete admixture for improved freeze-thaw durability | |
Ho et al. | Effectiveness of fly ash for strength and durability of concrete | |
JP2001058863A (ja) | セメント添加剤及びセメント混練物 | |
JPH0725582B2 (ja) | 中性子遮蔽コンクリート | |
GB2179036A (en) | Method for manufacturing concrete | |
JPH0680456A (ja) | 流動性水硬性組成物 | |
JP5347075B1 (ja) | 中性子遮蔽コンクリート | |
JPH07267697A (ja) | 水硬性組成物 | |
CN113105149A (zh) | 一种混凝土减胶剂及其制备方法和应用方法 | |
JP2003286064A (ja) | セメント組成物 | |
JPH08295545A (ja) | フライアッシュ含有セメント組成物用空気連行剤 | |
JP2000086320A (ja) | グラウト組成物及びグラウト材用混和材 | |
Gaze et al. | The effect of pfa upon alkali-aggregate | |
JP2003095717A (ja) | セメント混和材、セメント組成物、及びそれを用いてなるセメントコンクリート | |
JP2567322B2 (ja) | 現場打ち用の高充填性フレッシュコンクリート | |
JP2003212632A (ja) | セメント系グラウト組成物 | |
JP2002003264A (ja) | 水硬性組成物 | |
JP2001199754A (ja) | モルタル組成物 | |
WO1999044966A1 (en) | Admixture for zero-bleed mixtures, grouts, and cements | |
Markou et al. | Properties and performance of a pulverized fly ash grout | |
JP3183429B2 (ja) | 自己充填用コンクリートの製造方法 | |
Markou et al. | Development of a pulverized fly ash suspension grout | |
JP3096692B2 (ja) | 細骨材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19950912 |