JPH0725552A - エレベーター制御装置 - Google Patents

エレベーター制御装置

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JPH0725552A
JPH0725552A JP5195091A JP19509193A JPH0725552A JP H0725552 A JPH0725552 A JP H0725552A JP 5195091 A JP5195091 A JP 5195091A JP 19509193 A JP19509193 A JP 19509193A JP H0725552 A JPH0725552 A JP H0725552A
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JP
Japan
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switching element
inverter
voltage
pulse
zero
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JP5195091A
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English (en)
Inventor
Toshio Meguro
都志雄 目黒
Hiromi Inaba
博美 稲葉
Sadao Hokari
定夫 保苅
Takeyoshi Ando
武喜 安藤
Tomoya Takei
智也 竹井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Hitachi Building Systems Engineering and Service Co Ltd
Hitachi Building Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Building Systems Engineering and Service Co Ltd
Hitachi Building Systems Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インバータ側の可変周波電圧の位相を正しく
検出し、主スイッチング素子の点弧を真のPWMパルス
パターンに一致させ、より正弦波電流に近づけ、誘導電
動機から発生するトルクリップルを小さくし、かご振動
がなく乗り心地の良いエレベーター制御装置を提供する
ことにある。 【構成】 それぞれ複数のスイッチング素子をブリッジ
接続したインバータと、出力電力指令に応じてPWMパ
ルス列を生成し、所定の順序に従ってスイッチング素子
を駆動制御するインバータ制御装置を備えたエレベータ
ー制御装置において、インバータ出力電圧をフィルタを
介してそのゼロクロス点を検出し、フィルタによる検出
位相遅れをインバータ周波数指令情報から遅れ角を補正
し、真のゼロクロス点を検出し、スイッチング素子のバ
イアス状態を検出し、このバイアス状態に応じてPWM
パルスのパルス幅を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インバータを構成する
自己消弧型の主スイッチング素子を駆動制御して、エレ
ベーター駆動用電動機を運転制御するエレベーター制御
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インバータのPWMパルス発生方法とし
て、特願平2−63803号に記載の方法がある。この
方法は、電流形インバータを対象とし、インバータを構
成する素子がバイアス電圧によってはPWMパルス幅指
令通りにスイッチングしない場合があるので、予めPW
Mパルス幅指令を補正しておき、指令通りの幅で素子を
オンさせ、その出力波形をより正弦波形に近づけようと
するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、インバータの交流側の電圧位相を検出し、この情報
をもとに各スイッチング素子のバイアス状態を判定し、
精度のよい正弦波とするため、PWMパルス幅を精密補
正している。この場合、電圧検出に当たって、交流ゼロ
クロス点を正確に検出する必要がある。しかし、上記従
来技術はこの点の配慮がなされていない。また、上記従
来技術の電流形インバータでは、その出力電圧にスイッ
チング周波数をベースとしたリップルが含まれ、このノ
イズを除去するために、ローパスフィルタが必要であ
る。このローパスフィルタは必ず位相遅れを発生する。
コンバータ側は電源周波数が一定であるため、フィルタ
位相遅れは常に一定であるが、インバータ側はエレベー
ターの速度及び負荷変化に伴い、インバータ出力周波数
が変化するので、フィルタ入出力間の位相遅れも周波数
に応じて変化する。上記従来技術では、このインバータ
側の位相検出については特に言及していない。ところ
で、エレベーターの誘導電動機を駆動するインバータの
出力電流波形が正弦波からずれると、誘導電動機はトル
クリップルを発生する。このトルクリップル周波数がロ
ープ共振周波数と一致すると、かご振動が大きくなり、
良好な乗り心地を損ねてしまう。そこで、共振周波数帯
においては電流波形を極力正弦波に近ずけ、トルクリッ
プルの発生を小さなものとすることが必要になる。本発
明の目的は、インバータ側の可変周波電圧の位相を正し
く検出し、主スイッチング素子の点弧を真のPWMパル
スパターンに一致させ、より正弦波電流に近づけ、誘導
電動機から発生するトルクリップルの小さなエレベータ
ー制御装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、それぞれ複
数のスイッチング素子をブリッジ接続したインバータ
と、与えられる出力電力指令に応じてPWMパルス列を
生成し、所定の順序に従って前記スイッチング素子を駆
動制御するインバータ制御装置とを備えたエレベーター
制御装置において、前記スイッチング素子の印加電圧を
検出する電圧検出手段と、この検出電圧からノイズを除
去するフィルタ手段と、このフィルタ出力電圧のゼロク
ロス点を検出するゼロクロス検出手段と、エレベーター
駆動電動機の速度と速度指令の偏差を基に周波数指令及
び位相指令を演算するベクトル演算手段と、前記PWM
パルス列のパルス幅を補正する補正手段とを設け、前記
電圧検出手段とフィルタ手段及びゼロクロス検出手段の
検出結果と周波数指令に基づき、前記インバータのスイ
ッチング素子に加わるバイアス電圧の状態を検出し、こ
のバイアス電圧の状態に応じて前記PWMパルスのパル
ス幅を補正することにより、達成される。
【0005】
【作用】本発明によれば、インバータ出力電圧をフィル
タを介してゼロクロス点を検出し、フィルタによる検出
位相遅れをインバータ周波数指令情報から遅れ角を補正
し、真のゼロクロス点を検出し、スイッチング素子のバ
イアス状態を検出し、このバイアス状態に応じてPWM
パルスのパルス幅を補正するので、スイッチング素子
は、生成された真のPWMパルス列のパルス幅に一致し
て駆動される。これにより、インバータ出力電圧、電流
のリップルが少なくなり、誘導電動機から発生するトル
クリップルの少ない制御を行うことができ、かご振動の
小さな乗り心地の良いエレベーターを実現することがで
きる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明のエレベーター制御装置の一実施
例を示す全体構成図を示す。このエレベーター制御装置
は、図示のように、3相の交流電源1に接続されるコン
バータ2と、このコンバータ2の出力に接続されたイン
バータ3とを有してなり、インバータ3の出力には誘導
電動機4が接続され、かご5及びつり合いおもり6が主
ロープ7を介して巻上機8に吊り下げられている。ま
た、誘導電動機4には速度検出器9が設置され、その検
出信号は制御系へ帰還されている。コンバータ2はスイ
ッチング素子RP,SP,TP,RN,SN,TNをブリッジ
接続してなり、同様にインバータ3はスイッチング素子
P,VP,WP,UN,VN,WNをブリッジ接続してな
る。各スイッチング素子は公知の自己消弧形スイッチン
グ素子が適用可能であり、図示例はパワートランジスタ
とダイオードからなるトランジスタモジュールを用いた
例を示す。以下、本実施例の説明上、各スイッチング素
子をトランジスタと呼び代えて説明する。また、コンバ
ータ2とインバータ3の接続部には平滑リアクトル10
が挿入され、コンバータ2とインバータ3の交流端にそ
れぞれ平滑コンデンサ11、12が接続されている。上
記のコンバータ2とインバータ3を制御する制御系とし
て、それぞれコンバータ制御装置13とインバータ制御
装置14とを設ける。コンバータ制御装置13には、電
圧ゼロクロス検出器15から交流電源1の各相のゼロク
ロス検出信号が入力され、また、直流電流検出器16に
より検出されたコンバータ出力電流Idとベクトル演算
手段17から演算された電流指令I1との偏差が入力さ
れる。さらに交流電源1の角周波数ωcが入力される。
これらに基づいて前記トランジスタRP〜TNを駆動する
PWMパルスを生成する。一方、インバータ側は、電圧
検出器18からインバータ出力電圧を検出し、ローパス
フィルタ19を介して、ゼロクロス検出手段20へ入力
する。ゼロクロス検出手段20からのゼロクロス信号は
インバータ電圧位相検出器21に入力される。このイン
バータ電圧検出器21には前記ゼロクロス信号のほか、
ベクトル演算手段17から演算された周波数指令ω1
入力される。インバータ出力電圧位相検出器21では、
前記ゼロクロス信号と周波数指令ω1によりインバータ
出力電圧位相情報をインバータ制御装置14に入力す
る。これらに基づいて前記トランジスタUP〜WNを駆動
するPWMパルスを生成する。
【0007】次に、インバータ制御装置14の詳細な機
能構成を動作とともに説明する。図1に示すようにイン
バータ制御装置14は、ベクトル演算手段17と総合位
相作成手段141と、PWMパルスのパルスパターン演
算手段142と、パルスパターン補正手段143と、パ
ルス分配手段144とを含んで構成される。ベクトル演
算手段17は、速度指令ω0と速度検出器9からの速度
帰還信号ωrの偏差であるトルク指令τを取り込み、周
波数指令ω1、位相指令θ1及び電流指令I1を演算出力
する。総合位相作成手段141は、ベクトル演算手段1
7の出力である周波数指令ω1をトランジスタUP〜WN
のチョッピング周期に対応するTc(=Δt)毎に加算し
て、今回制御周期の位相θ=∫ω1・Δtを求め、これか
らベクトル演算手段17から演算された位相指令θ1
減算して、総合位相指令θTを求める。ここで、位相θT
はインバータ出力電流の相電流の電気角であり、インバ
ータ出力電圧の位相とは異なる。パルスパターン演算手
段142は、総合位相指令θTから、PWMパルスを生
成する演算処理を行う。この処理内容について図2と図
3を用いて説明する。初めに、総合位相指令θTを図2
に示すように、60°毎の6つの制御モードMDに分割
し、各制御モード毎に0°〜60°で表すパルスパター
ン位相指令θPに変換する。すなわち、制御モードM1
(0°≦θT<60°)におけるパルスパターン位相指
令θPはθP=θT、制御モードM2(60°≦θT<12
0°)におけるθPはθP=θT−60°の変換を行う。
同様にして各制御モードに対応するθPを求めることが
できる。次に、図3の(a)はパルスパターン位相指令
θPに対応する正弦波データHU,HV,HWを示してい
る。この正弦波データから同図(b)に示すパルスパタ
ーンPU,PV,PWを求める。ここで、パルスパターン
U,PV,PWのパルス幅TU,TV,TWは次式の関係の
演算により求める。 TU=HUP)・TcV=HVP)・TcW=HWP)・Tc なお、パルスパターンの出力順序は図示の方法に限定さ
れるものではないが、以下の説明では図示のように
V,PW,PUの順序で出力されるものとして説明す
る。以上のように演算されたパルスパターンPU,PV
Wを補正するパルスパターン補正手段143に移行す
るが、説明の都合上パルス分配手段144を先に説明す
る。なお、ここでは、パルス分配手段144に入力され
る補正後のパルスパターンPUH,PVH,PWHを補正前の
パルスパターンPU,PV,PWに置き換えて説明する。
【0008】さて、パルス分配手段144では制御モー
ドMD(M1〜M6)に基づいて、パルスパターン
U,PV,PWを図4に示すような分配処理を行う。同
図において制御モードM1ではトランジスタUP,VP
PにそれぞれPU,PV,PWパルスパターンを割り当て
る。また、この制御モードM1の期間、トランジスタU
N,WNにはオフ信号を、トランジスタVNにはオン信号
を割り当てる。また、制御モードM2ではトランジスタ
N,VN,WNに対しPV,PW,PUのパルスパターンを
割り当てるとともに、トランジスタUPにはオン信号、
トランジスタVP,WPにはオフ信号を割り当てる。以
下、同様に各制御モードに対応する図示のパルスパター
ンを各トランジスタに割り当てることにより、トランジ
スタには図5に示す正弦波PWMパルスが与えられる。
以上のようにインバータ制御装置14で作成された正弦
波PWMパルスによりトランジスタUP〜WP,UN〜WN
が駆動される。
【0009】しかし、トランジスタはコレクタ・エミッ
タ間の印加電圧の状態如何でオン期間が異なるため、前
記パルスパターンに一致した駆動が行えない。すなわ
ち、順バイアス状態(エミッタに対しコレクタの電位が
高い場合)では、トランジスタに与えられるゲートパル
ス(オン信号)とほぼ同時刻でオンする。しかし、逆バ
イアス状態(エミッタに対しコレクタの電位が低い場
合)ではゲートが与えられてもオンすることはできな
い。この場合は、他のトランジスタがオンすることで電
位の移動が生じて順バイアス状態になり、オンする。こ
れらの関係から、ブリッジ回路のトランジスタがターン
オン、ターンオフするときの転流動作は、図6に示すよ
うに4つの条件に区分することができる。図6の条件B
の場合のように、転流される(オンする)トランジスタ
がその転流時に順バイアスにあり、そのトランジスタの
ターンオフにより次に転流される(オンする)トランジ
スタがその転流時に逆バイアスにあるときは、先のトラ
ンジスタが実際にターンオフして順バイアスに変わるま
で、次のトランジスタはゲートパルスを与えられてもオ
ンできない。このため、先のトランジスタのオン時間が
ゲートに与えられるPWMパルスの幅よりも長くなる。
一方、同図条件Cの場合のように、転流されるトランジ
スタがその転流時に逆バイアスにあり、そのトランジス
タのターンオフにより次に転流されるトランジスタがそ
の転流時に順バイアスにあるときは、先の逆バイアスの
トランジスタは上述と同様遅れてオンされる一方、次に
転流されるトランジスタは直ちにオンされるので、先の
トランジスタのオン時間がPWMパルスの幅よりも短く
なる。
【0010】ここで、インバータ3を構成するトランジ
スタの場合、ターンオンする以前のバイアス状態は図7
に示す関係にある。すなわち、トランジスタUPには線
間電圧eWUが印加されることになる。従って、トランジ
スタUPのバイアス状態は電気角30°〜210°の間
逆バイアス状態、0°〜30°間及び210°〜360
°間、順バイアス状態にある。同様に他のトランジスタ
においても図示のように、180°周期で順バイアスと
逆バイアス状態(斜線部)が生じる。一例として、PW
Mパルスパターンとトランジスタのオン期間の関係を図
8に示す。図示したパターンは電気角0°〜30°間の
パターンである。図7に示す関係から、トランジスタU
P,VP,WPの転流条件は図6に示すA,B,Cにそれ
ぞれ対応する。従って、トランジスタVPのオン期間は
パルスパターンPVのパルス幅TVに対してトランジスタ
Pのオフ遅れTHだけ増加する。また、トランジスタW
Pのオン期間はパルスパターンPWのパルス幅TWに対し
てトランジスタのオン遅れTHだけ減少する。このよう
に、トランジスタのバイアス状態により、トランジスタ
のオン期間が異なるのである。従って、トランジスタを
パルスパターンに同期させて駆動するためには、図6に
示す転流条件において、Bの場合はパルス幅を減算補正
し、Cの場合はパルス幅を加算補正する補正を行うこと
により可能になる。
【0011】次に、転流条件を把握するための各トラン
ジスタのバイアス状態の検出(電圧検出手段)について
説明する。各トランジスタのターンオン前に加わる電圧
相(線間電圧)は、これまでに説明したようにパルスパ
ターンを出力する順番から分かる。従って、この電圧相
の位相角を検知できればトランジスタのバイアス状態が
分かる。そこで、各トランジスタに加わる電圧相の位相
角を検出する方法を図9により説明する。図9(a)は、
電圧検出に関する部分を図1から取り出したものであ
る。同図(b)は、フィルタ19の入出力位相特性を示し
たものであり、ωAを基準にω1>ωAの時遅れ、ω1<ω
Aの時進みとなる。(c)はインバータ出力相電圧eU,e
V,eWとゼロクロス信号の関係を示したものであり、同
図ではゼロクロス信号がeUに対しφだけ進んでいる状
況を示している。すなわち、電圧検出器18、フィルタ
19を介したゼロクロス検出手段20では、フィルタ出
力電圧のゼロクロス点を求めているのであり、このフィ
ルタ出力電圧のゼロクロス点は、真のゼロクロス点(イ
ンバータ出力電圧のゼロクロス点)とはφ異なるもので
ある。(φはインバータ周波数とフィルタ回路定数から
決まり、周波数によって変化する。)
【0012】また、電圧位相は、ゼロクロス検出手段2
0から電気角60°毎に出力されるゼロクロス信号によ
って修正される。この手順を図10のフローチャートに
より説明する。本フローはタイムインターバルΔt1毎
に起動される。ステップ1000ではベクトル演算手段
17からのω1を読み込む。ステップ1001では前回
サイクル中にゼロクロス信号の入力があったか判定す
る。有の場合はステップ1002で600毎に入力され
る信号のうち、どれか(00,600,1200,18
0,2400,3000)を特定し、ステップ1003で
はゼロクロス点の入力時点から現時点までの位相差xを
算出する(ω1と時間差情報から求められる。)。ステッ
プ1004ではインバータ周波数ω1に基づくフィルタ
遅れφを計算し、ステップ1005ではインバータ出力
電圧の位相(θ=x+φ)を求める。また、ステップ1
006でゼロクロス信号の入力がない場合は∫ω1・Δ
t1により積分を行い、インバータ出力電圧の位相を求
める。
【0013】このようにして、位相は実測の電圧位相角
と一致した位相角となる。つまり、基準電圧相を図7に
示す相電圧eUにしたときは、相電圧の電気角が位相θ
に一致する。従って、位相θの値から各トランジスタに
加わる電圧の電気角を求め、バイアス状態を検出するこ
とができる。このようにして、インバータ3を構成する
各トランジスタの転流条件(図6)は、パルスパターン
を出力する順序(図4)と、オン時前のバイアス状態
(図7)の関係から決まる。例えば、制御モードM1に
おける転流条件を説明すると、総合位相指令θTが0°
≦θT<30°間においてパルスパターンPUで駆動され
るトランジスタの転流条件は、図4、図7から分かるよ
うに図6に示すAになる。同様に、パルスパターン
V,PWで駆動されるトランジスタの転流条件はそれぞ
れ図6に示すB,Cにあたる。
【0014】上述したパルス幅補正の原理に基づき、パ
ルスパターン補正手段143は、図11の補正モードと
パルスパターン演算手段142によって求められたパル
スパターンの各パルス幅を補正する。図12に、パルス
幅補正したパルスパターンにより駆動されるトランジス
タのオン期間の一例を示す。条件はθP=0°〜30°
の間である。同図(a)は補正前のパルスパターン、同
図(b)は補正後のパルスパターン、同図(c)は
(b)に示す補正後のパルスパターンにより駆動される
トランジスタのオン期間を示す。図示のごとく、トラン
ジスタは補正後のパルスパターンで駆動することによ
り、あらかじめ演算した(a)に示すパルスパターン
(出力を正弦波状に制御するようにしたパターン)と同
一のオン期間が得られる。このように、トランジスタに
加わる電圧の状態(バイアス状態)に応じて正弦波PW
Mパルスのパルス幅を補正することにより、正弦波状の
出力電圧・電流が得られる。以上の説明では、インバー
タ出力周波数全範囲についてパルス幅補正する方法を説
明したが、補正範囲を限定することも勿論可能である。
エレベーター制御において、乗心地上特に問題となるの
はロープ系共振周波数とトルクリップル周波数が一致す
る場合である。従って、このロープ系共振周波数の近傍
に限定してパルス幅補正することはより現実的であると
言える。この判定方法としては、ベクトル演算手段17
からの周波数ω1を読み込み、補正範囲内の周波数か否
かを判断すれば良い。また、本説明ではエレベーターの
運転方向については特に言及してないが、インバータ出
力電圧の相順がUP/DOWNで入れ替わる事を考慮す
れば良い。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
次の効果が得られる。インバータ出力電圧の位相を正し
く検出することにより、スイッチング素子のバイアス状
況を検出でき、転流される一のスイッチング素子がその
転流時に順バイアスにあり、該スイッチング素子の次に
転流される他のスイッチング素子がその転流時逆バイア
スにあるときは、前記一のスイッチング素子のオンパル
ス幅を該スイッチング素子のターンオフ時間分減算補正
していることから、前記一のスイッチング素子のオン時
間を真のPWMパルスのパルス幅に一致させることがで
きる。また、転流時に逆バイアスにあり、該スイッチン
グ素子の次に転流される他のスイッチング素子がその転
流時に順バイアスにあるときは、前記一のスイッチング
素子のオンパルス幅を該スイッチング素子のターンオフ
時間分加算補正していることから、前記他のスイッチン
グ素子のオン時間を真のPWMパルスのパルス幅に一致
させることができる。この結果、出力電圧、電流のリッ
プルが少ないので、誘導電動機から発生するトルクリッ
プルの少ない制御を行うことができ、かご振動の小さな
乗り心地の良いエレベーターを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエレベーター制御装置の一実施例を示
す全体構成図
【図2】総合位相指令と制御モードの関係説明図
【図3】パルスパターン演算手段におけるPWMパルス
パターン生成原理の説明図
【図4】パルス分配手段におけるパルス分配方法を示す
説明図
【図5】パルス分配処理によってトランジスタに割り当
てられる正弦波PWMパルスの説明図
【図6】トランジスタの転流条件の説明図
【図7】インバータを構成するトランジスタに加わる電
圧状態の説明図
【図8】パルスパターンにより駆動されるトランジスタ
のオン期間の説明図
【図9】各トランジスタに加わる電圧相の位相角を検出
する方法の説明図
【図10】インバータ出力電圧を求めるフローチャート
【図11】パルスパターン補正手段におけるパルス幅の
補正方法の説明図
【図12】パルスパターンにより駆動されるトランジス
タのオン期間説明図
【符号の説明】
1 三相交流電源 2 コンバータ 3 インバータ 4 誘導電動機 5 かご 6 つり合おもり 7 主ロープ 9 速度検出器 10 平滑リアクトル 11,12 平滑コンデンサ 13 コンバータ制御装置 14 インバータ制御装置 15 ゼロクロス検出器 16 直流電流検出器 17 ベクトル演算手段 18 電圧検出器 19 フィルタ 20 ゼロクロス検出手段 21 インバータ電圧位相検出器 141 総合位相作成手段 142 パルスパターン演算手段 143 パルスパターン補正手段 144 パルス分配手段 θT 総合位相指令 θP パルスパターン位相指令 PU,PV,PW パルスパターン TH パルス幅補正値 RP〜TN コンバータトランジスタ UP〜WN インバータトランジスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 保苅 定夫 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 安藤 武喜 東京都千代田区神田錦町一丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 竹井 智也 東京都千代田区神田錦町一丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数のスイッチング素子をブリ
    ッジ接続したインバータと、与えられる出力電力指令に
    応じてPWMパルス列を生成し、所定の順序に従って前
    記スイッチング素子を駆動制御するインバータ制御装置
    とを備えたエレベーター制御装置において、前記スイッ
    チング素子の印加電圧を検出する電圧検出手段と、この
    検出電圧からノイズを除去するフィルタ手段と、このフ
    ィルタ出力電圧のゼロクロス点を検出するゼロクロス検
    出手段と、エレベーター駆動電動機の速度と速度指令の
    偏差を基に周波数指令及び位相指令を演算するベクトル
    演算手段と、前記PWMパルス列のパルス幅を補正する
    補正手段とを設け、前記電圧検出手段とフィルタ手段及
    びゼロクロス検出手段の検出結果と周波数指令に基づ
    き、前記インバータのスイッチング素子に加わるバイア
    ス電圧の状態を検出し、このバイアス電圧の状態に応じ
    て前記PWMパルスのパルス幅を補正することを特徴と
    するエレベーター制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、補正手段は、転流さ
    れる一のスイッチング素子がその転流時に順バイアスに
    あり、該スイッチング素子の次に転流される他のスイッ
    チング素子がその転流時に逆バイアスにあるときは、前
    記一のスイッチング素子のオンパルス幅を該スイッチン
    グ素子のターンオフ時間分減算補正し、転流される一の
    スイッチング素子がその転流時に逆バイアスにあり、該
    スイッチング素子の次に転流される他のスイッチング素
    子がその転流時に順バイアスにあるときは、前記一のス
    イッチング素子のオンパルス幅を該スイッチング素子の
    ターンオフ時間分加算補正することを特徴とするエレベ
    ーター制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、補正
    手段による補正範囲をインバータ出力周波数の特定範囲
    に限定することを特徴とするエレベーター制御装置。
JP5195091A 1993-07-12 1993-07-12 エレベーター制御装置 Pending JPH0725552A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008148160A1 (en) * 2007-06-08 2008-12-11 Itw Industrial Packaging Australia Pty Ltd Torque control for ac motors
KR101279785B1 (ko) * 2011-09-30 2013-06-28 현대엘리베이터주식회사 전동기 토크 리플 주파수 분석을 통한 엘리베이터의 진동 억제 방법

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WO2008148160A1 (en) * 2007-06-08 2008-12-11 Itw Industrial Packaging Australia Pty Ltd Torque control for ac motors
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