JPH0725485U - 商品管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の万引防止システム（商品管理装置）に
おける誤動作を防止することと、万引犯と思われる客に
対する店の従業員の対応を行ないやすくすることとを目
的とする。 【構成】 従来の商品管理装置における専用タグの検知
信号と、別に設けた人体検知器から得られる人体検知信
号とを用い、両方の信号がほぼ同時に発生したことを受
けて、音声合成装置により警告を発するようにした制御
部を備えた商品管理装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はスーパーマーケットやコンビニエンスストア等の小売業を営む店にお ける商品管理装置、いわゆる万引防止装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種の商品管理装置は、店に置く商品のすべてに専用のタグを取り付 け、このタグを取り付けた商品がそのまま出口に設けた検知ゲートを通過すると きに、この検知ゲートがタグから発せられる信号を検出し、商品が未決済のまま 店外へ持ち出されようとしていることをブザー音等で店の従業員に知らせるもの である。 商品に取り付けて使用するこの種の専用タグとしては電波を利用した共振タグ や、交流磁界を利用した磁性タグが用いられている。 一般の客が、この種の商品管理装置を設置した店にて商品を購入する場合、レ ジスターにて代金の受けわたしを済ませたときに、店の従業員が、その商品に取 り付けられた専用のタグを取り外すか、あるいはそのタグの状態を決済が終って いることを示すように変更させる。これにより、購入した商品はそのまま出口の 検知ゲート通り抜けることができる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の商品管理装置では、店の出口に設置した検知ゲートが電気や磁気のノイ ズにより誤動作することがあり、誰も検知ゲートを通過していないのに警報ブザ ーが鳴り出すことがあった。このような誤動作が多く発生すると、実際に万引犯 が検知ゲートを通過し警報ブザーが鳴ったとしても、店の従業員に、もしかした ら誤動作かもしれないという心理が働き、万引犯を取り逃がしてしまうことも考 えられる。このような事態になってしまうと、何のために高価な商品管理装置を 設置しているのかわからなくなり、店の信用に傷をつけることにもなりかねない 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、専用タグを取り付けた商品の通過を検出する検知ゲートの近くに、 人間の通過を検出する移動人体検知器を設け、この移動人体検知器の作動と、検 知ゲートの作動とが同時あるいは時間的に接近して起こったときにのみ警報器を 働かせるようにしたものであり、警報器から発せられる音も、単なるブザーやベ ルの音ではなく、音声による警告として誰にでもわかりやすくしたものである。

【０００５】

【作用】

このような構成を採用することにより、誰も検知ゲートを通過していないのに 商品検知信号がノイズによって発生し、警報器が鳴り出すといった誤動作が皆無 になり、万引犯を正確に検知することが可能となる。また、警報を発する際に音 声合成装置による予備的な警告を発することができるため、店の従業員に代わっ て犯人と思われる人物に対し、第一声がかけられ、客（万引犯）に対する対応が 行ないやすくなる。

【０００６】

【実施例】

図１は本考案の商品管理装置の構成を示したブロック図である。タグ１が、取 り付けられた商品が決済の行なわれることなく万引犯により店外へ持ち出されよ うとすると、出口に設置された検知ゲート２がこれを検出する。この検知ゲート ２は送信機２１と受信機２２とで構成され、常時送信機が発射した電波を受信機 が受信している。ここにタグ１が接近すると送信機２１から発射されている電波 にタグに内蔵されている回路が共振し、タグからは共振によって別の電波を発射 する。受信機２２ではこのタグが共振によって発射した電波を検出してタグ検知 信号（以下、商品検知信号という）を発するようになっている。

【０００７】 この検知ゲート２から発せられた商品検知信号は、制御部３に入力される。検 知ゲート２の近くには、受動型赤外線検知器４が設置され、検知ゲート２を通過 する人間を検知し、前記制御部３へ人体検知信号を送る。制御部３は、商品検知 信号と人体検知信号とがほぼ同時に入力されたことを受けて、警報器５を作動さ せる。警報器５は、そこから発せられる警報音が万引犯と店の従業員の両方に聞 こえるような位置に設置してある。警報器５として、音声合成装置を使用し、こ れにあらかじめ流すメッセージを記憶させておき、警報器作動とともに流すよう にさせる。このメッセージとして「商品管理装置が作動しました。」といった内 容のものを採用する。

【０００８】 以上の構成の商品管理装置により、客による商品の不正持ち出し、いわゆる万 引を検出するものである。 本構成における従来装置との違いは、検知ゲートが商品の通過を検出するだけ ではなく、この時に人間が通過していることを専用の人体検知器により検出して いるということである。２つの検知手段による検知信号をもとに警報を発するた め誤動作がなくなる。

【０００９】 また、もうひとつの違いは、警報を発するのに単なるブザーやベルを使用する のではなく音声合成装置による言葉による警告を発するようにした点である。 従来の装置では、実際に商品の不正持ち出しを検知して警報ブザーが鳴った時 、そこの店の従業員がどのようにしてその犯人と思われる客に声をかけるのかが 非常に難しい問題となっていた。つまり、そのブザー音が何を示しているのかを 説明し、その後で商品を不正に持ち出そうとしたのではないかといった質問をし なくてはならず、細心の注意をはらった応対が要求され、ベテランの従業員でも 大変なことであった。これに対し、本考案の装置は音声合成により「商品管理装 置が作動しました。」というメッセージが自動的に流されるので、客に第一声を かけ事態を説明する手間が省ける。つまり、お聞きの通り商品管理装置が作動し ましたので少し協力をお願いしたいといった内容の話から対応が開始できるので 、客に声をかけやすくなる。これにより、けたたましく鳴るブザー音に驚かされ ることもなくなり、たとえ商品管理装置が間違って作動しても、客に対する悪い 印象は最少限にとどめることが可能となる。

【００１０】

【考案の効果】

以上の通り本考案によれば、商品検知信号と人体検知信号との２系統の信号を もとに確認するため誤動作がなくなった。 また、音声合成装置により自動的にメッセージが流れるので、従業員は客との 対応にスムーズにはいることができ、不正持ち出しの有無の調査が行ないやすく なった。結果的に、本商品管理装置が店の従業員にとっても扱いやすいものとな り、商品管理装置の効果が有効に発揮されるようになった。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の商品管理装置の構成を示したプロッ
ク図である。

【符号の説明】

１．タグ ２．検知ゲート ３．制御部 ４．受動型赤外線検知器 ５．警報器

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 植村 光代 京都市山科区北花山大林町60番地の１竹中 エンジニアリング株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】商品に取り付けて決済前であることを示す
   タグと、出口に設け、前記タグを取り付けた商品の通過
   を検出し、商品検知信号を出力する検知ゲートと、前記
   検知ゲートから発せられた商品検知信号を入力とし、警
   報器の作動を制御する制御部と、前記制御部から発せら
   れた制御信号により作動する警報器とで構成される商品
   管理装置において、前記検知ゲートの近くに、移動する
   人間を検出し人体検知信号を出力する人体検知器を設
   け、前記制御部は前記人体検知信号と、前記商品検知信
   号とがほぼ同時に入力されたことを受けて警報器を作動
   させる制御手段を備えたことを特徴とする商品管理装
   置。
2. 【請求項２】前記警報器が、商品管理装置が異常を検知
   した事実を音声に知らせる音声合成装置である請求項１
   記載の商品管理装置。