JP2001243564A - 宝石盗難監視装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 販売目的の宝石類がその陳列台より一定の距
離を離れたとき、即ちその多くは盗難に遭遇したとき、
警報、あるいは電灯などの点灯でその状態をいち早く知
らせ、盗難を防止し、同時にその盗難に遭遇した宝石類
の個数も、さらには盗難の状況を記録するなどできるよ
うにする。 【解決手段】 タグ（ｔａｇ）と呼ばれるトランスボン
ダを全ての宝石類３に付しておき、陳列台１の近傍に設
けた検出機構６により上記トランスボンダとの送受信信
号が一定距離以上、即ち盗難が発覚した場合は、検出機
構と連動するコンピュタ機構５が警報９や警告１０など
を発しその盗難を知らせる一方、同陳列台近くに設けた
カウンタ８がその盗難の個数を表示し、また予め上記ト
ランスボンダに装入されている、例えば宝石の種類や、
その時の応待すべきあるいは応待していた店員の氏名な
どの情報を蓄積、記録し保管する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、複数の宝石を販売し
たり、展示したりする陳列台に関し、特にその盗難を監
視する装置である。

【０００２】

【従来の技術】宝石類は、展示即売会や、宝石専門店
や、デパートの宝石売場に多数並べられ販売に供され
る。この場合店員と顧客との間は多数の宝石が行き交う
ことになる。しかも宝石は比較的小さく、店員が数人の
顧客の相手をしているときなどは特に盗難に遭遇するこ
とが多い。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】而して本発明の目的
は、販売目的の宝石類がその陳列台より一定の距離を離
れたとき、即ちその多くは盗難に遭遇したとき、警報、
あるいは電灯などの点灯でその状態をいち早く知らせ、
盗難を防止するようにしたこと、同時にその盗難に遭遇
した宝石類の個数も、さらには盗難の状況を記録するな
どできるようにしたことである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】即ち、本発明の特徴は通
常タグ（ｔａｇ）と呼ばれるトランスポンダを全ての宝
石類に付しておき、陳列台の近傍に設けた検出機構によ
り上記トランスポンダとの送受信信号が一定距離以上、
即ち盗難が発覚した場合は、検出機構と連動するコンピ
ュタ機構が警報や警告などを発しその盗難を知らせる一
方、同陳列台近くに設けたカウンタがその盗難の個数を
表示し、また予め上記トランスポンダに装入されてい
る、例えば宝石の種類や、その時の応待すべきあるいは
応待していた店員の氏名などの情報を蓄積，記録し保管
するものである。

【０００５】なお、上記検出機構は陳列台からの一定距
離に一対対応させて並べておくとよい。即ち、仮令えば
上記トランスポンダが付された宝石類を盗んだ者が検出
機構を通過したとき、そのことをトランスポンダから検
出機構に、さらに検出機構からコンピュタ機構に伝え上
記同様の操作を行うものである。

【０００６】さらに陳列台に並べられる宝石類は、通常
宝石の縦の大きさと略同等の凹所に嵌め込れていること
が多い。この場合は該凹所に宝石類があるか否かの検出
機構と、一定時間経過するも宝石類が戻されない場合、
その情報をコンピュタ機構に伝え、該機構が上記同様の
操作を行うこともその特徴としている。

【０００７】

【実施例１】図で（１）は宝石陳列台で、ガラスケース
（２）内に宝石類（３）が陳列されている。而してこの
宝石類（３）は図2でみられるように通常はトランスポ
ンダと呼ばれているタグ〔ｔａｇ 〕（４）が付されて
いる。

【０００８】このタグ（４）は後述する検出機構からの
信号を受信し、この信号によって発振周波数を発し情報
を送り返す機能を有し、近時は１０×１０ｍｍ、厚さ
０．３ｍｍ程度で、日本語文字で約８，０００文字の情
報が入力できるものが出現している。

【０００９】（５）はパーソナルコンピュタであり、上
記タグ（４）からの信号を受信する受信機（６）及び、
必要ならば記録を出力するプリンタ（７）が用意され
る。

【００１０】（８）は上記陳列台本体（１）の適宜個所
に設けられたカウンタで、（９）は警報器、（１０）は
警告灯であり、それぞれはタグ（４）からの異常信号が
あった場合直接あるいはパーソナルコンピュタ（５）を
介して稼働されるようになっている。

【００１１】またカウント機構（８）の表示は陳列台
（１）に陳列されている宝石類（３）の頭初の数量が表
示されている。

【００１２】今ある宝石類（３）の１つあるいは数個
が、陳列台（１）より一定の距離だけ離れたとする。い
いかえれば通常顧客が宝石類を購入する目的で当該宝石
を手に持ち、指に嵌め，あるいは翳してみるなどの行為
は陳列台（１）に対して約１ｍ程度と考えられる。とこ
ろが、この距離が約３ｍ以上となれば、当然盗む目的に
持ちさったものとみるのが妥当である。

【００１３】而してこのような宝石類（３）即ちタグ
（４）と、検出機構（６）の距離が異常となったとき、
その異常を検出機構（６）に伝え、コンピュタ機構
（５）にその情報を伝達する。この結果コンピュタ
（５）は、その異常にあった宝石の量によってカウンタ
機構（８）の表示を変える。

【００１４】即ちその盗難に遭った宝石が１つであった
場合は、そのこと（仮令えば頭初該宝石類（３）が該陳
列台（１）に『３００』陳列されていた場合は、）『２
９９』を表示する。またこれと同時に警報（９）を鳴し
たり、警告灯（１０）を点灯させたりして、宝石類が盗
難されたことを知らせる。さらにコンピュタ（５）は、
その盗難にあった宝石のタグ（４）に入力されていた情
報を該コンピュタ（５）のディスプレイ上に表示させ
る。

【００１５】この結果この盗難に遭ったことを店員はい
ち早く知ることができ、同時に盗まれた宝石の個数や種
類や形状などを知ることもできるので、すぐにこの盗難
に対応することが可能となったのである。

【００１６】なお、本発明の実施例にあって上記コンピ
ュタ機構（５）に、これら情報の編集や記録手段を設け
ることによって、この盗難に遭ったときの店員の氏名や
日時，被害状況などを記録しておくことができること勿
論である。

【００１７】

【実施例２】第１図で、２点鎖線で示した（６’）は、
陳列台（１）の前方即ち顧客が出入りする側の両側に相
対して設けた一対の検出機構であって、通常宝石類
（３）に付けられたタグ（４）は、それぞれの検出機構
（６’）との間で交信をしている。

【００１８】通常陳列台（１）上の宝石を購入する目的
で、また陳列台（１）と検出機構（６’）との距離は、
宝石（３）を指に嵌めたり翳してみる限りに於いて宝石
類（３）のタグ（４）が、この検出機構（６’）に反応
しない距離とすることが肝要である。

【００１９】今顧客が盗む目的をもって、宝石の１コあ
るいは数個を持ち出し、上記一対の検出機構（６’）間
を通過しようとすると、該宝石のタグ（４）が存するこ
とを検出機構（６’）が検出しコンピュタ機構（５）に
伝えるので、上記同様その盗難にあったことをすぐ知る
ことができるのである。

【００２０】なお、当然のこと乍ら正規に料金を支払っ
て宝石を購入した場合はタグ（４）は外されているの
で、それぞれの検出機構（６）の間を通過しても、反応
することがなく問題とはならない。

【００２１】

【実施例３】図５で宝石陳列台（１）の宝石を展示する
部位に凹所（１１）を形成し、これに同一または異った
形状の宝石類（３）を嵌合し、固定支持させている。

【００２２】（４’）はタグで、上記凹所（１１）にそ
れぞれ設けられる。但しこのタグ（４’）はそれぞれ全
て異った発振周波数を発するもの、あるいは上記凹所
（１１）が整然と縦，横同数で並んでいるときは、その
縦列あるいは横列で異った周波数を発するもの、さらに
は、宝石類（３）の種類，若しくは形状で異った周波数
を発するものでもよい。

【００２３】いま宝石類（３）が凹所（１１）から抜か
れたとする。而してタグ（４’）はこのことを検知し
て、検知機構を介しコンピュタ（５）に連絡する。

【００２４】コンピュタ（５）は先の実施例と同時にそ
の情報を記録し、必要なら警報（９）や警告灯（１０）
やカウンタ機構（８）への操作を行うのであるが、この
とき、これらの操作は一定時間後になされることが重要
である。即ち顧客が、当該宝石類（３）を凹所（１１）
から取出し、品定めする時間をとる必要があるからであ
る。

【００２５】

【発明の効果】本発明によれば、陳列していた販売目的
の宝石類が購入処理をせずトランスポンダを付けた儘の
状態で一定距離に離れたとき、該トランスポンダからの
異常信号を検出機を介してコンピュタ機構に伝え、同時
に該コンピュタは一定距離を離れた（即ち盗難にあっ
た）宝石類のトランスポンダに予め入力されていた情報
を読みとり、仮令えばその宝石類の種類や形状，大き
さ，カラット数などをディスプレイに表示する一方、そ
の盗難にあった宝石類の数量を元の数量から差引いた数
量でカウンタ機構に表示したり、警報器で警報したり警
告灯を点灯させたりして、従業員にその事態を迅速に伝
えることができたのである。

【００２６】また宝石類の陳列台の近傍、特に顧客が帰
る一定距離の方向に、一対の検出機構を設けてこの機構
間を故なく通過した宝石類を、これに付したタグからの
信号で検出するようにすれば、不特定方向からの信号を
キャッチするのに比べ、その精度は向上させることがで
きるのである。

【００２７】なお、本発明にあってタグは直接宝石類に
付けなくともよい。即ち仮令えば陳列台に宝石類を載置
等なす凹を設けたものでは該凹所にタグのような宝石類
が存在するか否かのタグを設け、その結果を検出機構及
び上記コンピュタに伝えるようにすれば、上記宝石類に
付したタグが剥されて盗まれるような事態もさけること
ができるのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】宝石類を販売目的で展示した状態の陳列台の斜
視図

【図２】タグ（トランスポンダ）を付した、宝石類の斜
視図

【図３】第1の実施例の操作の流れを示すフローチャー
ト図

【図４】第２の実施例の操作の流れを示すフローチャー
ト図

【図５】第3の実施例の宝石類が嵌め込まれた凹所の状
態を示す縦断説明図

【図６】同操作の流れを示すフローチャート図

【符号の説明】

１， 宝石陳列台 ２， ガラスケース ３， 宝石類 ４， タグ ４’， タグ ５， コンピュタ ６， 検出機構 ６’， 検出機構 ７， プリンタ ８， カウンタ機構 ９， 警報 １０， 警告灯 １１， 凹所

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 同一または、形状の異る複数の宝石を
   展示する部位をもった宝石陳列台と、 それぞれの宝石に付されたタグ（トランスポンダ）と、 常時は宝石が陳列台若しくは陳列台近傍にあることを検
   知するために上記タグ（トランスポンダ）に信号を送信
   し、かつ宝石が陳列台に対してその距離が一定以上とな
   ったとき、上記受信信号とは異った発振周波数を受信す
   る検知機構と、 上記陳列台近くに設けられ宝石の数量を表示するカウン
   ト機構と、 上記検知機構の情報を処理し、タグ（トランスポンダ）
   からの異った発振周波数の信号を受信したとき上記カウ
   ント機構の表示を変更させ、かつレイアウトの画面表
   示，若しくは警報，あるいは適宜の警告灯手段を用いて
   異状を知らせるようにしたコンピュタ機構よりなること
   を特徴とした宝石の盗難監視装置。
2. 【請求項２】 上記検出機構を陳列台からの一定距離
   に一対植立させ、該検出機構間をタグ（トランスポン
   ダ）が通過した際、該通過したタグ（トランスポンダ）
   を検知し、コンピュタ機構にその情報を伝えることを特
   徴とした上記請求項１に示す宝石の盗難監視装置。
3. 【請求項３】 上記陳列台の表面に、該宝石が嵌め込
   まれ展示される凹所を有し、該凹所内の宝石の有無を検
   出する検出機構を設け、一定時間が経過するも宝石の存
   在が検知されない場合その異状をコンピュタ機構に伝え
   ることを特徴とした上記請求項１に示す宝石の盗難監視
   装置。