JPH07254820A - 高安定発振器 - Google Patents
高安定発振器Info
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- JPH07254820A JPH07254820A JP4587694A JP4587694A JPH07254820A JP H07254820 A JPH07254820 A JP H07254820A JP 4587694 A JP4587694 A JP 4587694A JP 4587694 A JP4587694 A JP 4587694A JP H07254820 A JPH07254820 A JP H07254820A
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- circuit
- heating element
- constant
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- Oscillators With Electromechanical Resonators (AREA)
- Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、高安定発振器に関し、振動子の周
波数安定化時間を短縮することを目的とする。 【構成】 恒温槽温度制御回路により第1の加温素子に
通電される電流を制御して恒温槽本体内の温度を一定に
維持して振動子を動作させる高安定発振器において、前
記恒温槽本体に設けられた第2の加温素子と、前記恒温
槽本体の温度を検知する検知手段と、該検知手段の出力
信号に応答して前記振動子の周波数安定度の良い温度近
傍より低い温度から該振動子の周波数安定度の良い温度
近傍へ恒温槽本体6の温度を上昇させるためにのみ電流
を前記第2の加温素子へ通電させる通電手段とを設けて
構成したことを特徴とする。
波数安定化時間を短縮することを目的とする。 【構成】 恒温槽温度制御回路により第1の加温素子に
通電される電流を制御して恒温槽本体内の温度を一定に
維持して振動子を動作させる高安定発振器において、前
記恒温槽本体に設けられた第2の加温素子と、前記恒温
槽本体の温度を検知する検知手段と、該検知手段の出力
信号に応答して前記振動子の周波数安定度の良い温度近
傍より低い温度から該振動子の周波数安定度の良い温度
近傍へ恒温槽本体6の温度を上昇させるためにのみ電流
を前記第2の加温素子へ通電させる通電手段とを設けて
構成したことを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動子の発振周波数安
定度の良い温度近傍より低い温度から発振周波数安定度
の良い温度近傍への昇温にのみ使用するヒータを用いた
高安定発振器に関する。
定度の良い温度近傍より低い温度から発振周波数安定度
の良い温度近傍への昇温にのみ使用するヒータを用いた
高安定発振器に関する。
【0002】通信等の分野では情報の送受を行うのに発
振器を用いている。その発振器の周波数は、特に温度等
に対して安定していることが必要であることから、恒温
槽を用いた高安定発振器が一定の発振周波数信号の発生
に用いられている。一般に、振動子の温度に対する周波
数安定度は、通常の動作温度よりも高い温度、例えば7
0°Cと高い温度のところにあり(図10のTa 参
照)、恒温槽を用いた高安定発振器は、前記高い温度で
温度制御されるようにして用いられる。高安定水晶発振
器では水晶振動子、発振回路が恒温槽に収容されて温度
制御されるが、ルビジウム原子発振器では、ガスセル、
ランプセル、電圧可変型水晶発振回路(VCXO)など
毎に制御される温度が異なるため、それぞれの構成要素
毎に恒温槽を用意して高安定発振器を構成している。
振器を用いている。その発振器の周波数は、特に温度等
に対して安定していることが必要であることから、恒温
槽を用いた高安定発振器が一定の発振周波数信号の発生
に用いられている。一般に、振動子の温度に対する周波
数安定度は、通常の動作温度よりも高い温度、例えば7
0°Cと高い温度のところにあり(図10のTa 参
照)、恒温槽を用いた高安定発振器は、前記高い温度で
温度制御されるようにして用いられる。高安定水晶発振
器では水晶振動子、発振回路が恒温槽に収容されて温度
制御されるが、ルビジウム原子発振器では、ガスセル、
ランプセル、電圧可変型水晶発振回路(VCXO)など
毎に制御される温度が異なるため、それぞれの構成要素
毎に恒温槽を用意して高安定発振器を構成している。
【0003】
【従来の技術】従来の高安定発振器に用いられる一般的
な構成の恒温槽を図11に示す。この恒温槽は、恒温槽
本体100にヒータ102及びサーミスタ104、並び
に恒温槽接続回路106、NPN型トランジスタ108
を設けて構成されている。サーミスタ104は、恒温槽
本体100の温度を測定するためのものである。
な構成の恒温槽を図11に示す。この恒温槽は、恒温槽
本体100にヒータ102及びサーミスタ104、並び
に恒温槽接続回路106、NPN型トランジスタ108
を設けて構成されている。サーミスタ104は、恒温槽
本体100の温度を測定するためのものである。
【0004】恒温槽制御回路106はサーミスタ104
からの温度信号に応答して温度を検出し、その検出温度
に対応する制御信号をNPN型トランジスタ108のべ
ースへ供給する。該トランジスタ108の導通度が前記
制御信号により制御されるようなフィードバック制御に
より、ヒータ102に通電される電流は、図12に示す
前記周波数安定度の良い恒温槽温度Ta (図10の温度
Ta 参照)に維持されて高安定発振器の周波数安定度は
高度に保たれる。
からの温度信号に応答して温度を検出し、その検出温度
に対応する制御信号をNPN型トランジスタ108のべ
ースへ供給する。該トランジスタ108の導通度が前記
制御信号により制御されるようなフィードバック制御に
より、ヒータ102に通電される電流は、図12に示す
前記周波数安定度の良い恒温槽温度Ta (図10の温度
Ta 参照)に維持されて高安定発振器の周波数安定度は
高度に保たれる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の高安定発振
器は、振動子を周波数安定度の良い温度まで恒温槽本体
100の温度を上昇させるのにも、又その温度に達した
後の温度安定化にも、同一の温度制御回路が用いられて
いるため、高安定発振器の起動開始から周波数が安定化
するまでに、比較的に長い時間(30〜90分)が掛か
る。これは、高安定発振器から発生する発振信号の周波
数が安定するまでに長い時間が掛かることになる。
器は、振動子を周波数安定度の良い温度まで恒温槽本体
100の温度を上昇させるのにも、又その温度に達した
後の温度安定化にも、同一の温度制御回路が用いられて
いるため、高安定発振器の起動開始から周波数が安定化
するまでに、比較的に長い時間(30〜90分)が掛か
る。これは、高安定発振器から発生する発振信号の周波
数が安定するまでに長い時間が掛かることになる。
【0006】従って、LANのようなシステムを立ち上
げるのに時間が掛かることになる。本発明は、斯かる技
術的課題に鑑みて創作されたもので、発振信号の周波数
安定化時間を短縮させ得る高安定発振器を提供すること
をその目的とする。
げるのに時間が掛かることになる。本発明は、斯かる技
術的課題に鑑みて創作されたもので、発振信号の周波数
安定化時間を短縮させ得る高安定発振器を提供すること
をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1に係る
発明の原理ブロック図を示す。図2は、請求項2に係る
発明の原理ブロック図を示す。図3は、請求項3に係る
発明の原理ブロック図を示す。図4は、請求項4に係る
発明の原理ブロック図を示す。図5は、請求項5に係る
発明の原理ブロック図を示す。
発明の原理ブロック図を示す。図2は、請求項2に係る
発明の原理ブロック図を示す。図3は、請求項3に係る
発明の原理ブロック図を示す。図4は、請求項4に係る
発明の原理ブロック図を示す。図5は、請求項5に係る
発明の原理ブロック図を示す。
【0008】請求項1に係る発明は、図1に示すよう
に、恒温槽温度制御回路2により第1の加温素子4に通
電される電流を制御して恒温槽本体6内の温度を一定に
維持して振動子を動作させる高安定発振器において、前
記恒温槽本体6に設けられた第2の加温素子8と、前記
恒温槽本体6の温度を検知する検知手段10と、該検知
手段10の出力信号に応答して前記振動子の周波数安定
度の良い温度近傍より低い温度から該振動子の周波数安
定度の良い温度近傍へ恒温槽本体6の温度を上昇させる
ためにのみ電流を前記第2の加温素子8へ通電させる通
電手段12とを設けて構成したことを特徴とする。
に、恒温槽温度制御回路2により第1の加温素子4に通
電される電流を制御して恒温槽本体6内の温度を一定に
維持して振動子を動作させる高安定発振器において、前
記恒温槽本体6に設けられた第2の加温素子8と、前記
恒温槽本体6の温度を検知する検知手段10と、該検知
手段10の出力信号に応答して前記振動子の周波数安定
度の良い温度近傍より低い温度から該振動子の周波数安
定度の良い温度近傍へ恒温槽本体6の温度を上昇させる
ためにのみ電流を前記第2の加温素子8へ通電させる通
電手段12とを設けて構成したことを特徴とする。
【0009】請求項2に係る発明は、図2に示すよう
に、請求項1に記載の高安定発振器において、検出手段
10は測温素子10A及び温度検出回路10Bであり、
通電手段12はスイッチング回路12Aであることを特
徴とする。
に、請求項1に記載の高安定発振器において、検出手段
10は測温素子10A及び温度検出回路10Bであり、
通電手段12はスイッチング回路12Aであることを特
徴とする。
【0010】請求項3に係る発明は、図3に示すよう
に、請求項1に記載の高安定発振器において、検知手段
10は恒温槽温度制御回路2に設けられたトランジスタ
2Aに生ずる電圧を導出する電圧導出回路10C及びラ
ッチ回路10Dであり、通電手段12はスイッチング回
路12Bであることを特徴とする。
に、請求項1に記載の高安定発振器において、検知手段
10は恒温槽温度制御回路2に設けられたトランジスタ
2Aに生ずる電圧を導出する電圧導出回路10C及びラ
ッチ回路10Dであり、通電手段12はスイッチング回
路12Bであることを特徴とする。
【0011】請求項4に係る発明は、図4に示すよう
に、請求項1に記載の高安定発振器において、第1の加
温素子4に第2の加温素子8及び定電流源14を直列に
接続し、該定電流源14の電流値を恒温槽温度制御回路
2Bで制御するように構成し、検出手段10は測温素子
10E及び温度検出回路10Fであり、通電手段12は
前記第2の加温素子8の端子間に設けられたスイッチ素
子12Cであることを特徴とする。
に、請求項1に記載の高安定発振器において、第1の加
温素子4に第2の加温素子8及び定電流源14を直列に
接続し、該定電流源14の電流値を恒温槽温度制御回路
2Bで制御するように構成し、検出手段10は測温素子
10E及び温度検出回路10Fであり、通電手段12は
前記第2の加温素子8の端子間に設けられたスイッチ素
子12Cであることを特徴とする。
【0012】請求項5に係る発明は、図5に示すよう
に、請求項1に記載の高安定発振器において、第1の加
温素子4に第2の加温素子8及び定電流源14を直列に
接続し、該定電流源14の電流値を恒温槽温度制御回路
2Bで制御するように構成し、検出手段10は定電流源
14に流れる電流をモニタする電流値モニタ回路10G
及びラッチ回路10Hであり、通電手段12は前記第2
の加温素子8の端子間に設けられたスイッチ素子12C
であることを特徴とする。
に、請求項1に記載の高安定発振器において、第1の加
温素子4に第2の加温素子8及び定電流源14を直列に
接続し、該定電流源14の電流値を恒温槽温度制御回路
2Bで制御するように構成し、検出手段10は定電流源
14に流れる電流をモニタする電流値モニタ回路10G
及びラッチ回路10Hであり、通電手段12は前記第2
の加温素子8の端子間に設けられたスイッチ素子12C
であることを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1に係る発明において、振動子の周波数
安定度の良い温度近傍より低い温度から該振動子の周波
数安定度の良い温度近傍へ恒温槽本体6の温度を上昇さ
せるためにのみ電流を第2の加温素子8に通電させるよ
うにしたので、第2の加温素子が第1の加温素子4に加
えて恒温槽本体6の昇温に加わるので、振動子の周波数
安定度の良い温度まで恒温槽本体6の温度を上昇させる
のに要する時間を短縮させることができる。
安定度の良い温度近傍より低い温度から該振動子の周波
数安定度の良い温度近傍へ恒温槽本体6の温度を上昇さ
せるためにのみ電流を第2の加温素子8に通電させるよ
うにしたので、第2の加温素子が第1の加温素子4に加
えて恒温槽本体6の昇温に加わるので、振動子の周波数
安定度の良い温度まで恒温槽本体6の温度を上昇させる
のに要する時間を短縮させることができる。
【0014】請求項2乃至請求項5に係る発明において
も、請求項1に係る発明とほぼ同効を得ることができ
る。これに加えて、請求項2に掛かる発明においては、
振動子の周波数安定度の良い温度近傍での電流遮断を厳
密に設定することができる。請求項3に係る発明におい
ては、加温素子を1個で済む。請求項4に係る発明にお
いては、加温素子へ電流を供給する電源を1個とするこ
とができる。請求項5に係る発明においては、加温素子
へ電流を供給する電源を1個とすることができるほか、
サーミスタを1個で済ませることができる。
も、請求項1に係る発明とほぼ同効を得ることができ
る。これに加えて、請求項2に掛かる発明においては、
振動子の周波数安定度の良い温度近傍での電流遮断を厳
密に設定することができる。請求項3に係る発明におい
ては、加温素子を1個で済む。請求項4に係る発明にお
いては、加温素子へ電流を供給する電源を1個とするこ
とができる。請求項5に係る発明においては、加温素子
へ電流を供給する電源を1個とすることができるほか、
サーミスタを1個で済ませることができる。
【0015】
【実施例】図6は、請求項1及び請求項2に係る発明の
一実施例を示す。図6において、参照番号100、10
2、104、106、108は、図11に示す従来の高
安定発振器の構成要素と同一の構成要素を示す。従っ
て、これら各構成要素の逐一の説明は省略する。なお、
ヒータ102は、第1のヒータ102として参照する。
20は第2のヒータ、22はスイッチング回路、24は
サーミスタ、26は温度検出回路である。温度検出回路
26は、高安定発振器の立ち上げ時の、サーミスタ24
が恒温槽本体100内に収容された振動子(図示せず)
の周波数安定度の良い温度近傍に達するまでの間、スイ
ッチング回路22に通電許容信号を送り、前記周波数安
定度の良い温度近傍に達した後は、スイッチング回路2
2に通電禁止信号を送るように構成されている。又、温
度検出回路26の出力信号で動作するラッチ回路(図示
せず)を温度検出回路26の出力に接続してもよい。ラ
ッチ回路を設けた場合には、一旦恒温槽本体100の温
度が振動子の周波数安定度の良い温度近傍に達した後
は、ラッチ回路は、通電禁止信号を継続して送出し続け
る。
一実施例を示す。図6において、参照番号100、10
2、104、106、108は、図11に示す従来の高
安定発振器の構成要素と同一の構成要素を示す。従っ
て、これら各構成要素の逐一の説明は省略する。なお、
ヒータ102は、第1のヒータ102として参照する。
20は第2のヒータ、22はスイッチング回路、24は
サーミスタ、26は温度検出回路である。温度検出回路
26は、高安定発振器の立ち上げ時の、サーミスタ24
が恒温槽本体100内に収容された振動子(図示せず)
の周波数安定度の良い温度近傍に達するまでの間、スイ
ッチング回路22に通電許容信号を送り、前記周波数安
定度の良い温度近傍に達した後は、スイッチング回路2
2に通電禁止信号を送るように構成されている。又、温
度検出回路26の出力信号で動作するラッチ回路(図示
せず)を温度検出回路26の出力に接続してもよい。ラ
ッチ回路を設けた場合には、一旦恒温槽本体100の温
度が振動子の周波数安定度の良い温度近傍に達した後
は、ラッチ回路は、通電禁止信号を継続して送出し続け
る。
【0016】図6において、サーミスタ104、恒温槽
制御回路106は、図1及び図2の恒温槽温度制御回路
2に対応し、第1のヒータ102は、図1及び図2の第
1の加温素子4に対応する。恒温槽本体100は、図1
及び図2の恒温槽本体6に対応し、第2のヒータ20
は、図1及び図2の第2の加温素子8に対応する。サー
ミスタ24、温度検出回路26は、図1の検知手段10
に対応する。サーミスタ24は、図2の測温素子10A
に対応し、温度検出回路26は、図1の温度検出回路1
0Bに対応する。スイッチング回路22は、図1の通電
手段12、及び図2のスイッチング回路12Aに対応す
る。
制御回路106は、図1及び図2の恒温槽温度制御回路
2に対応し、第1のヒータ102は、図1及び図2の第
1の加温素子4に対応する。恒温槽本体100は、図1
及び図2の恒温槽本体6に対応し、第2のヒータ20
は、図1及び図2の第2の加温素子8に対応する。サー
ミスタ24、温度検出回路26は、図1の検知手段10
に対応する。サーミスタ24は、図2の測温素子10A
に対応し、温度検出回路26は、図1の温度検出回路1
0Bに対応する。スイッチング回路22は、図1の通電
手段12、及び図2のスイッチング回路12Aに対応す
る。
【0017】このように構成されたことによって、図6
に示す高安定発振器の恒温槽本体100の温度は、恒温
槽本体100内に収容された振動子の周波数安定度の良
い温度近傍に達するまで、第1のヒータ102及び第2
のヒータ20に通電されて発生される熱によって上昇さ
れて行く。即ち、高安定発振器の起動当初においては、
サーミスタ104から出力される温度信号は、前述の周
波数安定度の良い温度近傍よりもかなり低い温度を示
し、前述したフィードバック制御方式により第1のヒー
タ102に通電されて恒温槽本体100は加温されると
同時に、サーミスタ24から出力される温度信号も、又
サーミスタ104から出力される温度信号と同様に低い
温度を示し、温度検出回路26からスイッチング回路2
2へ通電許容信号が供給されるから、第2のヒータ20
に通電されて恒温槽本体100の加温を加速する。ラッ
チ回路が設けられたときには、一旦振動子の周波数安定
度の良い温度近傍に達したとき以降は、ラッチ回路から
通電禁止信号を継続して出力するから、再びスイッチン
グ回路が閉成されることはない。
に示す高安定発振器の恒温槽本体100の温度は、恒温
槽本体100内に収容された振動子の周波数安定度の良
い温度近傍に達するまで、第1のヒータ102及び第2
のヒータ20に通電されて発生される熱によって上昇さ
れて行く。即ち、高安定発振器の起動当初においては、
サーミスタ104から出力される温度信号は、前述の周
波数安定度の良い温度近傍よりもかなり低い温度を示
し、前述したフィードバック制御方式により第1のヒー
タ102に通電されて恒温槽本体100は加温されると
同時に、サーミスタ24から出力される温度信号も、又
サーミスタ104から出力される温度信号と同様に低い
温度を示し、温度検出回路26からスイッチング回路2
2へ通電許容信号が供給されるから、第2のヒータ20
に通電されて恒温槽本体100の加温を加速する。ラッ
チ回路が設けられたときには、一旦振動子の周波数安定
度の良い温度近傍に達したとき以降は、ラッチ回路から
通電禁止信号を継続して出力するから、再びスイッチン
グ回路が閉成されることはない。
【0018】従って、恒温槽本体100の温度が、振動
子の周波数安定度の良い温度まで上昇するのに要する時
間は、従来に比して短時間となり、周波数安定化に要す
る時間が短縮化される。
子の周波数安定度の良い温度まで上昇するのに要する時
間は、従来に比して短時間となり、周波数安定化に要す
る時間が短縮化される。
【0019】又、サーミスタ24によって第2のヒータ
20に通電している電流を遮断する温度を厳密に設定す
ることができる。恒温槽本体100の温度が、前記振動
子の周波数安定度の良い温度近傍よりも低い温度へ急激
に低下したときには、ラッチ回路がない限り、スイッチ
ング回路22は閉成して第2のヒータ20に通電して恒
温槽本体100の温度を急速に前記振動子の周波数安定
度の良い温度近傍へ上昇させる。それ以降の動作は、前
述したところと同じである。
20に通電している電流を遮断する温度を厳密に設定す
ることができる。恒温槽本体100の温度が、前記振動
子の周波数安定度の良い温度近傍よりも低い温度へ急激
に低下したときには、ラッチ回路がない限り、スイッチ
ング回路22は閉成して第2のヒータ20に通電して恒
温槽本体100の温度を急速に前記振動子の周波数安定
度の良い温度近傍へ上昇させる。それ以降の動作は、前
述したところと同じである。
【0020】そして、サーミスタ104から出力される
温度信号が、前述の周波数安定度の良い温度近傍に達し
たときに、サーミスタ24から出力される温度信号に応
答する温度検出回路26は、その時刻から通電禁止信号
を発生する。この通電禁止信号に応答するスイッチング
回路22は、第2のヒータ20への通電を遮断する。そ
の後における恒温槽本体100の加温は、従来のフィー
ドバック制御方式による加温だけとなり、恒温槽本体1
00の温度は、前記周波数安定度の良い温度に維持され
る。
温度信号が、前述の周波数安定度の良い温度近傍に達し
たときに、サーミスタ24から出力される温度信号に応
答する温度検出回路26は、その時刻から通電禁止信号
を発生する。この通電禁止信号に応答するスイッチング
回路22は、第2のヒータ20への通電を遮断する。そ
の後における恒温槽本体100の加温は、従来のフィー
ドバック制御方式による加温だけとなり、恒温槽本体1
00の温度は、前記周波数安定度の良い温度に維持され
る。
【0021】図7は、請求項1及び請求項3に係る発明
の一実施例を示す。この実施例は、図6の実施例と異な
るところは、図6の実施例におけるサーミスタ24及び
温度検出回路26の代わりに、トランジスタ108のコ
レクタにラッチ回路28を接続したことである。その他
の構成要素は、図6に示した構成要素と同一なので、そ
れらの構成要素には同一の参照番号を付してその逐一の
説明は省略する。
の一実施例を示す。この実施例は、図6の実施例と異な
るところは、図6の実施例におけるサーミスタ24及び
温度検出回路26の代わりに、トランジスタ108のコ
レクタにラッチ回路28を接続したことである。その他
の構成要素は、図6に示した構成要素と同一なので、そ
れらの構成要素には同一の参照番号を付してその逐一の
説明は省略する。
【0022】図7において、サーミスタ104、恒温槽
制御回路106は、図1及び図3の恒温槽温度制御回路
2に対応し、第1のヒータ102は、図1及び図3の第
1の加温素子4に対応する。トランジスタ108は、図
3のトランジスタ2Aに対応する。恒温槽本体100
は、図1及び図3の恒温槽本体6に対応し、第2のヒー
タ20は、図1及び図3の第2の加温素子8に対応す
る。ラッチ回路28は、図3のラッチ回路10Dに対応
する。スイッチング回路22は、図1の通電手段12、
及び図3のスイッチング回路12Bに対応する。
制御回路106は、図1及び図3の恒温槽温度制御回路
2に対応し、第1のヒータ102は、図1及び図3の第
1の加温素子4に対応する。トランジスタ108は、図
3のトランジスタ2Aに対応する。恒温槽本体100
は、図1及び図3の恒温槽本体6に対応し、第2のヒー
タ20は、図1及び図3の第2の加温素子8に対応す
る。ラッチ回路28は、図3のラッチ回路10Dに対応
する。スイッチング回路22は、図1の通電手段12、
及び図3のスイッチング回路12Bに対応する。
【0023】このように構成した高安定発振器の動作を
以下に説明する。従来と同様にして恒温槽本体100を
加温する温度制御方式は、前述したフィードバック制御
方式に加えて、本発明の特徴部分となる温度制御方式が
加わる。即ち、高安定発振器の起動時には、恒温槽本体
100の温度が低いから、第1のヒータ102に大きな
電流が流れる。従って、トランジスタ108のコレクタ
電圧は、ほぼ0ボルトにある。このコレクタ電圧に応答
するラッチ回路28は、通電許容信号をスイッチング回
路22へ供給する。従って、第2のヒータ20にも、第
1のヒータ102に通電されると同時に通電されて第1
のヒータ102による加温に、第2のヒータ20による
加温が加わる。それ故、恒温槽本体100の温度は、急
速に上昇する。
以下に説明する。従来と同様にして恒温槽本体100を
加温する温度制御方式は、前述したフィードバック制御
方式に加えて、本発明の特徴部分となる温度制御方式が
加わる。即ち、高安定発振器の起動時には、恒温槽本体
100の温度が低いから、第1のヒータ102に大きな
電流が流れる。従って、トランジスタ108のコレクタ
電圧は、ほぼ0ボルトにある。このコレクタ電圧に応答
するラッチ回路28は、通電許容信号をスイッチング回
路22へ供給する。従って、第2のヒータ20にも、第
1のヒータ102に通電されると同時に通電されて第1
のヒータ102による加温に、第2のヒータ20による
加温が加わる。それ故、恒温槽本体100の温度は、急
速に上昇する。
【0024】従って、恒温槽本体100の温度が、振動
子の周波数安定化温度まで上昇するのに要する時間は、
従来に比して短時間となり、周波数安定化に要する時間
が短縮化される。
子の周波数安定化温度まで上昇するのに要する時間は、
従来に比して短時間となり、周波数安定化に要する時間
が短縮化される。
【0025】又、サーミスタ104を一個設けるだけで
よい。高安定発振器の製造上に有利性が得られる。更
に、ラッチ回路28は、従来のラッチ回路を流用するこ
とができるという利点も得られる。即ち、従来の原子発
振器では、その発振周波数の安定に時間が掛かることか
ら、ラッチ回路28の出力信号を発振信号の出力制御、
又は周波数制御の停止に用いられているのを前述した第
2のヒータ20の通電制御に流用することができるから
である。
よい。高安定発振器の製造上に有利性が得られる。更
に、ラッチ回路28は、従来のラッチ回路を流用するこ
とができるという利点も得られる。即ち、従来の原子発
振器では、その発振周波数の安定に時間が掛かることか
ら、ラッチ回路28の出力信号を発振信号の出力制御、
又は周波数制御の停止に用いられているのを前述した第
2のヒータ20の通電制御に流用することができるから
である。
【0026】そして、前述の周波数安定度の良い温度近
傍に達したときのトランジスタ108に流れる電流は、
比較的小さな電流となるので、トランジスタ108のコ
レクタ電圧は上昇する。このコレクタ電圧に応答するラ
ッチ回路28は、前記周波数安定度の良い温度近傍の温
度に達した時刻から通電禁止信号を継続して発生する。
この通電禁止信号に応答するスイッチング回路22は、
第2のヒータ20への通電を遮断する。その後における
恒温槽本体100の加温は、従来のフィードバック制御
方式による加温だけとなり、恒温槽本体100の温度
は、前記周波数安定度の良い温度に維持される。
傍に達したときのトランジスタ108に流れる電流は、
比較的小さな電流となるので、トランジスタ108のコ
レクタ電圧は上昇する。このコレクタ電圧に応答するラ
ッチ回路28は、前記周波数安定度の良い温度近傍の温
度に達した時刻から通電禁止信号を継続して発生する。
この通電禁止信号に応答するスイッチング回路22は、
第2のヒータ20への通電を遮断する。その後における
恒温槽本体100の加温は、従来のフィードバック制御
方式による加温だけとなり、恒温槽本体100の温度
は、前記周波数安定度の良い温度に維持される。
【0027】図8は、請求項1及び請求項4に係る発明
の一実施例を示す。この実施例の図6に示す実施例と異
なるところは、第1のヒータ102と第2のヒータ20
とを直列に接続し、これらの両ヒータ102、20に定
電流源30を接続し、その定電流源30の電流をサーミ
スタ104の出力信号に応答する恒温槽制御回路106
Aで制御するようにすると共に、第2のヒータ20の両
端間にスイッチ32を設け、このスイッチ32をサーミ
スタ24の出力信号に応答する温度検出兼スイッチング
回路34によって開閉制御するようにしたことである。
又、温度検出兼スイッチング回路34の出力信号で動作
するラッチ回路(図示せず)を温度検出兼スイッチング
回路34の出力に接続してもよい。ラッチ回路を設けた
場合には、一旦恒温槽本体100の温度が振動子の周波
数安定度の良い温度近傍に達した後は、ラッチ回路は、
通電禁止信号を継続して送出する。
の一実施例を示す。この実施例の図6に示す実施例と異
なるところは、第1のヒータ102と第2のヒータ20
とを直列に接続し、これらの両ヒータ102、20に定
電流源30を接続し、その定電流源30の電流をサーミ
スタ104の出力信号に応答する恒温槽制御回路106
Aで制御するようにすると共に、第2のヒータ20の両
端間にスイッチ32を設け、このスイッチ32をサーミ
スタ24の出力信号に応答する温度検出兼スイッチング
回路34によって開閉制御するようにしたことである。
又、温度検出兼スイッチング回路34の出力信号で動作
するラッチ回路(図示せず)を温度検出兼スイッチング
回路34の出力に接続してもよい。ラッチ回路を設けた
場合には、一旦恒温槽本体100の温度が振動子の周波
数安定度の良い温度近傍に達した後は、ラッチ回路は、
通電禁止信号を継続して送出する。
【0028】その他の構成要素は、図6に示した構成要
素と同一なので、それらの構成要素には同一の参照番号
を付してその逐一の説明は省略する。図8において、サ
ーミスタ104、恒温槽制御回路106Aは、図1の恒
温槽温度制御回路2及び図4の恒温槽温度制御回路2B
に対応し、第1のヒータ102は、図1及び図4の第1
の加温素子4に対応する。恒温槽本体100は、図1及
び図4の恒温槽本体6に対応し、第2のヒータ20は、
図1及び図4の第2の加温素子8に対応する。定電流源
30は、図4の定電流源14に対応する。サーミスタ2
4、温度検出兼スイッチング回路34は、図1の検知手
段10に対応し、サーミスタ24は、図4の測温素子1
0Eに対応し、温度検出兼スイッチング回路34は、図
4の温度検出回路10Fに対応する。スイッチ32は、
図1の通電手段12、及び図3のスイッチング回路12
Cに対応する。
素と同一なので、それらの構成要素には同一の参照番号
を付してその逐一の説明は省略する。図8において、サ
ーミスタ104、恒温槽制御回路106Aは、図1の恒
温槽温度制御回路2及び図4の恒温槽温度制御回路2B
に対応し、第1のヒータ102は、図1及び図4の第1
の加温素子4に対応する。恒温槽本体100は、図1及
び図4の恒温槽本体6に対応し、第2のヒータ20は、
図1及び図4の第2の加温素子8に対応する。定電流源
30は、図4の定電流源14に対応する。サーミスタ2
4、温度検出兼スイッチング回路34は、図1の検知手
段10に対応し、サーミスタ24は、図4の測温素子1
0Eに対応し、温度検出兼スイッチング回路34は、図
4の温度検出回路10Fに対応する。スイッチ32は、
図1の通電手段12、及び図3のスイッチング回路12
Cに対応する。
【0029】このように構成した高安定発振器の動作を
以下に説明する。恒温槽本体100を加温する温度制御
方式は、前述したフィードバック制御方式に加えて、本
発明の特徴部分となる温度制御方式が加わる。即ち、高
安定発振器の起動時には、サーミスタ104により検出
される恒温槽本体100の温度は低いから、第1のヒー
タ102に大きな電流が流れる。このとき、第2のヒー
タ20にも、同一の電流が流れる。
以下に説明する。恒温槽本体100を加温する温度制御
方式は、前述したフィードバック制御方式に加えて、本
発明の特徴部分となる温度制御方式が加わる。即ち、高
安定発振器の起動時には、サーミスタ104により検出
される恒温槽本体100の温度は低いから、第1のヒー
タ102に大きな電流が流れる。このとき、第2のヒー
タ20にも、同一の電流が流れる。
【0030】サーミスタ24から出力される温度信号
は、低い温度を示しているから、温度検出兼スイッチン
グ回路34は、スイッチ開成信号を出力してスイッチ3
2を開成させる。従って、第1のヒータ102による加
温に、第2のヒータ20による加温が加わる。それ故、
恒温槽本体100の温度は、急速に上昇する。ラッチ回
路が設けられたときには、一旦振動子の周波数安定度の
良い温度近傍に達したとき以降は、ラッチ回路から通電
禁止信号を出力するから、再びスイッチング回路が閉成
されることはない。
は、低い温度を示しているから、温度検出兼スイッチン
グ回路34は、スイッチ開成信号を出力してスイッチ3
2を開成させる。従って、第1のヒータ102による加
温に、第2のヒータ20による加温が加わる。それ故、
恒温槽本体100の温度は、急速に上昇する。ラッチ回
路が設けられたときには、一旦振動子の周波数安定度の
良い温度近傍に達したとき以降は、ラッチ回路から通電
禁止信号を出力するから、再びスイッチング回路が閉成
されることはない。
【0031】従って、恒温槽本体100の温度が、振動
子の周波数安定度の良い温度まで上昇するのに要する時
間は、従来に比して短時間となり、周波数安定化に要す
る時間が短縮化される。
子の周波数安定度の良い温度まで上昇するのに要する時
間は、従来に比して短時間となり、周波数安定化に要す
る時間が短縮化される。
【0032】又、図6及び図7の実施例に比較して、第
1のヒータ102及び第2のヒータ20に流す電流を供
給する電源を1個とすることができる。又、サーミスタ
24によって第2のヒータ20に通電している電流を遮
断する温度を厳密に設定することができる。
1のヒータ102及び第2のヒータ20に流す電流を供
給する電源を1個とすることができる。又、サーミスタ
24によって第2のヒータ20に通電している電流を遮
断する温度を厳密に設定することができる。
【0033】恒温槽本体100の温度が、前記振動子の
周波数安定度の良い温度近傍よりも低い温度へ急激に低
下したときには、ラッチ回路がない限り、スイッチング
回路22は閉成して第2のヒータ20に通電し、恒温槽
本体100の温度を急速に前記振動子の周波数安定度の
良い温度近傍へ上昇させる。それ以降の動作は、前述し
たところと同じである。
周波数安定度の良い温度近傍よりも低い温度へ急激に低
下したときには、ラッチ回路がない限り、スイッチング
回路22は閉成して第2のヒータ20に通電し、恒温槽
本体100の温度を急速に前記振動子の周波数安定度の
良い温度近傍へ上昇させる。それ以降の動作は、前述し
たところと同じである。
【0034】そして、前述のような加温により、サーミ
スタ24から出力される温度信号が、前述の周波数安定
度の良い温度近傍に対応する温度信号に達した後は、サ
ーミスタ24から出力される温度信号に応答する温度検
出兼スイッチング回路34は、スイッチ32にスイッチ
閉成信号を送出する。従って、第2のヒータ20からの
発熱は停止する。その後における恒温槽本体100の加
温は、従来のフィードバック制御方式による第1のヒー
タ102による加温だけとなり、恒温槽本体100の温
度は、前記周波数安定度の良い温度に維持される。
スタ24から出力される温度信号が、前述の周波数安定
度の良い温度近傍に対応する温度信号に達した後は、サ
ーミスタ24から出力される温度信号に応答する温度検
出兼スイッチング回路34は、スイッチ32にスイッチ
閉成信号を送出する。従って、第2のヒータ20からの
発熱は停止する。その後における恒温槽本体100の加
温は、従来のフィードバック制御方式による第1のヒー
タ102による加温だけとなり、恒温槽本体100の温
度は、前記周波数安定度の良い温度に維持される。
【0035】図9は、請求項1及び請求項5に係る発明
の一実施例を示す。図8に示す実施例と異なるところ
は、サーミスタ24及び温度検出兼スイッチング回路3
4の代わりに、第1のヒータ102及び第2のヒータ2
0に通電される電流をモニタする電流値モニタ回路3
6、ラッチ回路38、及びスイッチング回路40を設け
たことである。
の一実施例を示す。図8に示す実施例と異なるところ
は、サーミスタ24及び温度検出兼スイッチング回路3
4の代わりに、第1のヒータ102及び第2のヒータ2
0に通電される電流をモニタする電流値モニタ回路3
6、ラッチ回路38、及びスイッチング回路40を設け
たことである。
【0036】その他の構成要素は、図8に示した構成要
素と同一なので、それらの構成要素には同一の参照番号
を付してその逐一の説明は省略する。図9において、サ
ーミスタ104、恒温槽制御回路106Aは、図1の恒
温槽温度制御回路2及び図5の恒温槽温度制御回路2B
に対応し、第1のヒータ102は、図1及び図5の第1
の加温素子4に対応する。恒温槽本体100は、図1及
び図5の恒温槽本体6に対応し、第2のヒータ20は、
図1及び図5の第2の加温素子8に対応する。定電流源
30は、図5の定電流源14に対応する。電流値モニタ
回路36、ラッチ回路38は、図1の検知手段10に対
応し、電流値モニタ回路36は、図5の電流値モニタ回
路10Gに対応し、ラッチ回路38は、図5のラッチ回
路10Hに対応する。スイッチ32は、図1の通電手段
12、及び図5のスイッチング回路12Cに対応する。
素と同一なので、それらの構成要素には同一の参照番号
を付してその逐一の説明は省略する。図9において、サ
ーミスタ104、恒温槽制御回路106Aは、図1の恒
温槽温度制御回路2及び図5の恒温槽温度制御回路2B
に対応し、第1のヒータ102は、図1及び図5の第1
の加温素子4に対応する。恒温槽本体100は、図1及
び図5の恒温槽本体6に対応し、第2のヒータ20は、
図1及び図5の第2の加温素子8に対応する。定電流源
30は、図5の定電流源14に対応する。電流値モニタ
回路36、ラッチ回路38は、図1の検知手段10に対
応し、電流値モニタ回路36は、図5の電流値モニタ回
路10Gに対応し、ラッチ回路38は、図5のラッチ回
路10Hに対応する。スイッチ32は、図1の通電手段
12、及び図5のスイッチング回路12Cに対応する。
【0037】このように構成した高安定発振器の動作を
以下に説明する。恒温槽本体100を加温する温度制御
方式は、前述したフィードバック制御方式に加えて、本
発明の特徴部分となる温度制御方式が加わる。即ち、高
安定発振器の起動時には、サーミスタ104により検出
される恒温槽本体100の温度は低いから、第1のヒー
タ102に大きな電流が流れるように恒温槽制御回路1
06Aは動作する。
以下に説明する。恒温槽本体100を加温する温度制御
方式は、前述したフィードバック制御方式に加えて、本
発明の特徴部分となる温度制御方式が加わる。即ち、高
安定発振器の起動時には、サーミスタ104により検出
される恒温槽本体100の温度は低いから、第1のヒー
タ102に大きな電流が流れるように恒温槽制御回路1
06Aは動作する。
【0038】このとき、電流値モニタ回路36でモニタ
する電流は大きいから、電流値モニタ回路36は、ラッ
チ回路38から通電許容信号を出力させる。この通電許
容信号に応答するスイッチング回路40は、スイッチ3
2へスイッチ開成信号を送出してスイッチ32を開成
し、第2のヒータ20にも第1のヒータ102に流れる
電流を通電させる。従って、第1のヒータ102による
加温に、第2のヒータ20による加温が加わる。それ
故、恒温槽本体100の温度は、急速に上昇する。
する電流は大きいから、電流値モニタ回路36は、ラッ
チ回路38から通電許容信号を出力させる。この通電許
容信号に応答するスイッチング回路40は、スイッチ3
2へスイッチ開成信号を送出してスイッチ32を開成
し、第2のヒータ20にも第1のヒータ102に流れる
電流を通電させる。従って、第1のヒータ102による
加温に、第2のヒータ20による加温が加わる。それ
故、恒温槽本体100の温度は、急速に上昇する。
【0039】従って、恒温槽本体100の温度が、振動
子の周波数安定度の良い温度まで上昇するのに要する時
間は、従来に比して短時間となり、周波数安定化に要す
る時間が短縮化される。
子の周波数安定度の良い温度まで上昇するのに要する時
間は、従来に比して短時間となり、周波数安定化に要す
る時間が短縮化される。
【0040】又、図6及び図7の実施例に比較して、第
1のヒータ102及び第2のヒータ20に流す電流を供
給する電源を1個とすることができる。又、サーミスタ
24が1個で済む。
1のヒータ102及び第2のヒータ20に流す電流を供
給する電源を1個とすることができる。又、サーミスタ
24が1個で済む。
【0041】そして、前述のような加温により恒温槽の
温度が次第に上昇するとき、その温度に応答する恒温槽
制御回路106Aは、定電流源30の電流値を小さく制
御する。電流値モニタ回路36でモニタする定電流値
が、前記周波数安定度の良い温度近傍に対応する電流値
に達すると、ラッチ回路38は、通電禁止信号をスイッ
チング回路40へ供給してスイッチング回路40からス
イッチ開成信号を継続して出力する。従って、第2のヒ
ータ20からの発熱は停止する。その後における恒温槽
本体100の加温は、従来のフィードバック制御方式に
よる第1のヒータ102による加温だけとなり、恒温槽
本体100の温度は、前記周波数安定度の良い温度に維
持される。
温度が次第に上昇するとき、その温度に応答する恒温槽
制御回路106Aは、定電流源30の電流値を小さく制
御する。電流値モニタ回路36でモニタする定電流値
が、前記周波数安定度の良い温度近傍に対応する電流値
に達すると、ラッチ回路38は、通電禁止信号をスイッ
チング回路40へ供給してスイッチング回路40からス
イッチ開成信号を継続して出力する。従って、第2のヒ
ータ20からの発熱は停止する。その後における恒温槽
本体100の加温は、従来のフィードバック制御方式に
よる第1のヒータ102による加温だけとなり、恒温槽
本体100の温度は、前記周波数安定度の良い温度に維
持される。
【0042】なお、前記実施例のそれぞれに対応して、
サーミスタ24から出力される温度信号に応答する温度
検出回路26、トランジスタ108のコレクタ電圧に応
答するラッチ回路28、サーミスタ24から出力される
温度信号に応答する温度検出兼スイッチング回路34、
及び定電流源30の定電流をモニタする電流値モニタ回
路36をそれぞれ1個設ける場合について説明したが、
それらを2個以上にし、その数に対応する数だけのヒー
タを設け、温度を周波数安定度の良い温度まで多段に切
り換えるようにしてもよい。
サーミスタ24から出力される温度信号に応答する温度
検出回路26、トランジスタ108のコレクタ電圧に応
答するラッチ回路28、サーミスタ24から出力される
温度信号に応答する温度検出兼スイッチング回路34、
及び定電流源30の定電流をモニタする電流値モニタ回
路36をそれぞれ1個設ける場合について説明したが、
それらを2個以上にし、その数に対応する数だけのヒー
タを設け、温度を周波数安定度の良い温度まで多段に切
り換えるようにしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、通
常の加温素子に加えて、恒温槽本体内に収容された振動
子の温度が周波数安定度の良い温度に達するまでの間、
追加の加温素子に通電して恒温槽本体の温度を前記周波
数安定度の良い温度へ急速に上昇させるようにしたの
で、振動子の温度が振動子の周波数安定度の良い温度ま
で上昇するのに要する時間は、従来方式に比して短時間
となり、周波数安定化に要する時間が短縮化される。高
安定発振器を用いるシステムの立ち上げを早くすること
ができる。
常の加温素子に加えて、恒温槽本体内に収容された振動
子の温度が周波数安定度の良い温度に達するまでの間、
追加の加温素子に通電して恒温槽本体の温度を前記周波
数安定度の良い温度へ急速に上昇させるようにしたの
で、振動子の温度が振動子の周波数安定度の良い温度ま
で上昇するのに要する時間は、従来方式に比して短時間
となり、周波数安定化に要する時間が短縮化される。高
安定発振器を用いるシステムの立ち上げを早くすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の原理ブロック図である。
【図2】請求項2に係る発明の原理ブロック図である。
【図3】請求項3に係る発明の原理ブロック図である。
【図4】請求項4に係る発明の原理ブロック図である。
【図5】請求項5に係る発明の原理ブロック図である。
【図6】請求項1及び請求項2に係る発明の一実施例を
示す図である。
示す図である。
【図7】請求項1及び請求項3に係る発明の一実施例を
示す図である。
示す図である。
【図8】請求項1及び請求項4に係る発明の一実施例を
示す図である。
示す図である。
【図9】請求項1及び請求項5に係る発明の一実施例を
示す図である。
示す図である。
【図10】水晶振動子の温度−周波数特性を示す図であ
る。
る。
【図11】従来の高安定発振器の温度制御回路を示す図
である。
である。
【図12】従来の温度制御回路における温度−電流特性
を示す図である。
を示す図である。
2 恒温槽温度制御回路 2A トランジスタ 2B 恒温槽温度制御回路 4 第1の加温素子 6 恒温槽本体 8 第2の加温素子 10 検知手段 10A 測温素子 10B 温度検出回路 10C 電圧導出回路 10D ラッチ回路 10E 測温素子 10F 温度検出回路 10G 電流値モニタ回路 10H ラッチ回路 12 通電手段 12A スイッチング回路 12B スイッチング回路 12C スイッチ素子 14 定電流源 20 第2のヒータ 22 スイッチング回路 24 サーミスタ 26 温度検出回路 28 ラッチ回路 30 定電流源 32 スイッチ 34 温度検出兼スイッチング回路 36 電流値モニタ回路 38 ラッチ回路 40 スイッチング回路 100 恒温槽本体 102 第1のヒータ 104 サーミスタ 106 恒温槽制御回路 106A 恒温槽制御回路 108 第2のヒータ
Claims (5)
- 【請求項1】 恒温槽温度制御回路(2)により第1の
加温素子(4)に通電される電流を制御して恒温槽本体
(6)内の温度を一定に維持して振動子を動作させる高
安定発振器において、 前記恒温槽本体(6)に設けられた第2の加温素子
(8)と、 前記恒温槽本体(6)の温度を検知する検知手段(1
0)と、 該検知手段(10)の出力信号に応答して前記振動子の
周波数安定度の良い温度近傍より低い温度から該振動子
の周波数安定度の良い温度近傍へ恒温槽本体(6)の温
度を上昇させるためにのみ前記第2の加温素子(8)へ
通電させる通電手段(12)とを設けて構成したことを
特徴とする高安定発振器。 - 【請求項2】 請求項1に記載の高安定発振器におい
て、 検出手段(10)は測温素子(10A)及び温度検出回
路(10B)であり、通電手段(12)はスイッチング
回路(12A)であることを特徴とする高安定発振器。 - 【請求項3】 請求項1に記載の高安定発振器におい
て、 検知手段(10)は恒温槽温度制御回路(2)に設けら
れたトランジスタ(2A)に生ずる電圧を導出する電圧
導出回路(10C)及びラッチ回路(10D)であり、
通電手段(12)はスイッチング回路(12B)である
ことを特徴とする高安定発振器。 - 【請求項4】 請求項1に記載の高安定発振器におい
て、 第1の加温素子(4)に第2の加温素子(8)及び定電
流源(14)を直列に接続し、該定電流源(14)の電
流値を恒温槽温度制御回路(2B)で制御するように構
成し、検出手段(10)は測温素子(10E)及び温度
検出回路(10F)であり、通電手段(12)は前記第
2の加温素子(8)の端子間に設けられたスイッチ素子
(12C)であることを特徴とする高安定発振器。 - 【請求項5】 請求項1に記載の高安定発振器におい
て、 第1の加温素子(4)に第2の加温素子(8)及び定電
流源(14)を直列に接続し、該定電流源(14)の電
流値を恒温槽温度制御回路(2B)で制御するように構
成し、検出手段(10)は定電流源(14)に流れる電
流をモニタする電流値モニタ回路(10G)及びラッチ
回路(10H)であり、通電手段(12)は前記第2の
加温素子(8)の端子間に設けられたスイッチ素子(1
2C)であることを特徴とする高安定発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4587694A JPH07254820A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 高安定発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4587694A JPH07254820A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 高安定発振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07254820A true JPH07254820A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=12731431
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4587694A Withdrawn JPH07254820A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | 高安定発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07254820A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007251366A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 水晶発振器 |
JP2010028794A (ja) * | 2008-06-18 | 2010-02-04 | Epson Toyocom Corp | 原子発振器 |
JP2010062868A (ja) * | 2008-09-03 | 2010-03-18 | Fujitsu General Ltd | 電子機器 |
JP2018110460A (ja) * | 2018-04-16 | 2018-07-12 | 日本電波工業株式会社 | 発振器 |
-
1994
- 1994-03-16 JP JP4587694A patent/JPH07254820A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007251366A (ja) * | 2006-03-14 | 2007-09-27 | Nippon Dempa Kogyo Co Ltd | 水晶発振器 |
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US8593229B2 (en) | 2008-06-18 | 2013-11-26 | Seiko Epson Corporation | Atomic oscillator |
JP2010062868A (ja) * | 2008-09-03 | 2010-03-18 | Fujitsu General Ltd | 電子機器 |
JP2018110460A (ja) * | 2018-04-16 | 2018-07-12 | 日本電波工業株式会社 | 発振器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |