JPH07254738A - ヨウ素レーザーおよび装置 - Google Patents

ヨウ素レーザーおよび装置

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JPH07254738A
JPH07254738A JP7012894A JP7012894A JPH07254738A JP H07254738 A JPH07254738 A JP H07254738A JP 7012894 A JP7012894 A JP 7012894A JP 7012894 A JP7012894 A JP 7012894A JP H07254738 A JPH07254738 A JP H07254738A
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洋郎 藤井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 化学励起酸素生成器を用いることなく発振さ
れたヨウ素レーザーおよび装置を提供する。 【構成】 一重項励起酸素からヨウ素原子へのエネルギ
ー移乗により発振されてなるヨウ素レーザーであって、
前記一重項励起酸素がRF放電型励起酸素発生器10に
より生成されてなるものである。また、本発明のヨウ素
レーザー装置1は、RF放電型励起酸素発生器10から
の励起酸素とヨウ素気化器20からのヨウ素原子をレー
ザー発振器30において反応させエネルギー移乗を行い
レーザー発振をさせるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヨウ素レーザーおよび装
置に関する。さらに詳しくは、RF放電型励起酸素生成
器により生成された一重項励起酸素を用いてなるヨウ素
レーザーおよび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスレーザーの一種であるヨウ素レーザ
ーは、高出力、高効率、高光質、ファイバー導光がよい
こと、高吸収率であることから将来各分野で利用が期待
されているものである。
【0003】従来、このヨウ素レーザーは、図20およ
び図21に示す化学励起酸素発生器bを有するヨウ素レ
ーザー装置aにより発振されている。この化学励起酸素
生成器bにおいては、図20および図21に示すよう
に、過酸化水素水に水酸化ナトリウム溶液を加え、この
混合溶液中に塩素ガスがバブリングされて一重項励起酸
素(O21Δ))(以下、単に励起酸素ということもあ
る)が生成される。この生成された励起酸素は前記のご
とく湿式法により生成されるので、生成された励起酸素
には水分が含まれている。そのため、水蒸気トラップc
が設けられて励起酸素中の水分の除去がなされている。
【0004】この水蒸気トラップcは、図21にその概
略が示されるように、回転ディスクdに励起酸素中に含
まれている水蒸気を氷結させて、それをスクレイパー
(図示せず)により掻き落とすことにより水蒸気を除去
するものである。このため、この水蒸気トラップc内に
は多数枚の回転ディスクdが設けられている。その結
果、この水蒸気トラップcは大型化するとともに、回転
ディスクdの冷却に要するエネルギーやその回転に要す
るエネルギーの消費も相当なものとなる。そのため、当
然のことながら設備費およびランニングコストが増大す
る。また、原料として使用される塩素ガス、過酸化水素
水および水酸化ナトリウム水溶液も高価であるため、こ
れによってもランニングコストが増大する。
【0005】それに加えて、励起酸素を生成するために
用いられている塩素ガスがバブリングされた水溶液は、
そのまま放流することができないため、廃液処理設備が
必要となる。また、塩素ガスのバブリングの際の余剰の
塩素ガスやバブリングの過程で副産物として生成される
塩化水素ガスも有害ガスであるため、その排ガス処理設
備も必要となる。この各処理設備が必要なことも、この
化学励起酸素発生器bを有するヨウ素レーザー装置aの
大型化およびコストの増大を助長している。なお、図1
9において、eはヨウ素インジェクタを示す。
【0006】このように、化学励起酸素発生器bを有す
るヨウ素レーザー装置aは、かかる問題を有しているた
めに、化学励起酸素発生器bを用いない、いわゆる乾式
の励起酸素発生器を有するヨウ素レーザー装置の研究が
なされている。この乾式の励起酸素発生器に関する研究
報告としては、「マイクロウェーブ エキサイテイショ
ン オブ オキシゲン O21Δ) フォー アン オ
キシゲンーイオダインレーザー(DFVLR−FB 8
9−23)」や「フィジカル カイネティクス オブ
ア エッチエフ グロー ディスチャージ イン オキ
シゲン ジェネレイション オブ ザ O21Δ) ス
テイト フォー ポンプィング アンイオダイン レー
ザー(Czech J. Phys. B 34 (1
984))」などがある。
【0007】しかしながら、これらの文献に報告されて
いる方式では、励起酸素発生率は最高で10%程度であ
るため、ヨウ素レーザーを発振させるための閾値を超え
ることができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の問題点に鑑みなされたものであって、化学励起酸素
発生器を用いることなく発振されるヨウ素レーザーおよ
び装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等はかかる従来
技術の問題点に対し鋭意研究した結果、RF放電におい
て、ホローカソードの形態を適当に選択するとともに、
ホローカソードを通過する酸素ガスの流速、ホロー内圧
力、投入電力などを適当に選択してRF放電を行うと、
プラズマ化されていない中性酸素とグロー部との間にお
けるアフターグロープラズマ層において効率よく励起酸
素が生成されることを見出し本発明を完成するに至っ
た。
【0010】すなわち、本発明のヨウ素レーザーは、一
重項励起酸素からヨウ素原子へのエネルギー移乗により
発振されてなるヨウ素レーザーであって、前記一重項励
起酸素がRF放電型励起酸素発生器により生成されてな
ることを特徴とする。
【0011】本発明のヨウ素レーザー装置の第1態様
は、RF放電型励起酸素発生器と、該RF放電型励起酸
素発生器の下流に設けられているレーザー発振器と、該
レーザー発振器の下流に設けられているヨウ素トラップ
と、該ヨウ素トラップの下流に設けられている真空ポン
プと、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供給するヨウ
素気化器とを備え、前記RF放電型励起酸素発生器によ
り一重項励起酸素が生成され、前記レーザー発振器にお
いて、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に前記一重項
励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザー発振がな
されることを特徴とする。
【0012】本発明のヨウ素レーザー装置の第2態様
は、RF放電型励起酸素発生器と、該RF放電型励起酸
素発生器の下流に設けられているレーザー発振器と、該
レーザー発振器の下流に設けられているヨウ素トラップ
と、該ヨウ素トラップの下流に設けられている循環送風
機と、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供給するヨウ
素気化器とを備え、前記ヨウ素気化器へのキャリアガス
として酸素ガスが用いられ、前記RF放電型励起酸素発
生器により一重項励起酸素が生成され、前記レーザー発
振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に前
記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザー
発振がなされ、前記ヨウ素トラップによりレーザー発振
後のガスからヨウ素分が分離され、前記ヨウ素分が分離
されたガスが、前記循環送風機により前記RF放電型励
起酸素発生器に循環されることを特徴とする。
【0013】本発明のヨウ素レーザー装置の第2態様に
おいては、前記レーザー発振器に圧力検出器が装着さ
れ、前記ヨウ素トラップと前記循環送風機との間から、
圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを備え
てなる圧力調節ラインが分岐され、前記圧力調節弁が、
前記圧力検出器からの信号に基づいて制御されるのが好
ましい。
【0014】本発明のヨウ素レーザー装置の第3態様
は、RF放電型励起酸素発生器と、該RF放電型励起酸
素発生器の下流に設けられているレーザー発振器と、該
レーザー発振器の下流に設けられているヨウ素トラップ
と、該ヨウ素トラップの下流に設けられている循環送風
機と、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供給するヨウ
素気化器とを備え、前記ヨウ素気化器へのキャリアガス
として酸素ガスが用いられ、前記RF放電型励起酸素発
生器により一重項励起酸素が生成され、前記レーザー発
振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に前
記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザー
発振がなされ、前記ヨウ素トラップによりレーザー発振
後のガスからヨウ素分が分離され、前記ヨウ素分が分離
されたガスが、前記循環送風機により前記RF放電型励
起酸素発生器と前記ヨウ素気化器に分岐されて循環され
ることを特徴とする。
【0015】本発明のヨウ素レーザー装置の第3態様に
おいては、前記レーザー発振器に圧力検出器が装着さ
れ、前記ヨウ素トラップと前記循環送風機との間から、
圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを備え
てなる圧力調節ラインが分岐され、前記圧力調節弁が、
前記圧力検出器からの信号に基づいて制御されるのが好
ましい。
【0016】本発明のヨウ素レーザー装置の第4態様
は、RF放電型励起酸素発生器と、該RF放電型励起酸
素発生器の下流に設けられているレーザー発振器と、該
レーザー発振器の下流に設けられている循環送風機とを
備え、前記RF放電型励起酸素発生器により一重項励起
酸素が生成され、前記レーザー発振器において、前記一
重項励起酸素のエネルギーがヨウ素原子に移乗されてレ
ーザー発振がされ、前記循環送風機により、レーザー発
振後のガスが前記RF放電型励起酸素発生器に循環され
ることを特徴とする。
【0017】本発明のヨウ素レーザー装置の第4態様に
おいては、前記RF放電型励起酸素発生器と前記レーザ
ー発振器との間に、励起ヨウ素原子からの誘導放出(発
振)を抑制する手段が配設されてなるのが好ましい。前
記発振抑制手段としては、例えば電磁石または永久磁石
からなるものがあげられる。
【0018】また、本発明のヨウ素レーザー装置の第4
態様においては、前記レーザー発振器に圧力検出器が装
着され、前記レーザー発振器と前記循環送風機との間か
ら、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを
備えてなる圧力調節ラインが分岐され、前記圧力調節弁
が、前記圧力検出器からの信号に基づいて制御されるの
が好ましい。
【0019】さらに、本発明のヨウ素レーザー装置の第
4態様においては、前記レーザー発振器の下流にヨウ素
原子および/または酸素ガスの補充ラインが接続されて
なるのが好ましい。
【0020】ここで、前記一重項励起酸素を生成する方
法には、ホローカソードの外側にアノードを絶縁体を介
して配設してなるRF放電型電極を用い、前記ホローカ
ソードの先端部に設けられた透孔から酸素ガスまたは酸
素ガスに他のガス、例えばヨウ素ガスを混合したガスを
RF放電時にプラズマ化しない中性酸素ガスが存在する
に足る流速で噴出させるものがある。
【0021】この方法においては、前記透孔の外周部に
存在するアフターグロープラズマ層に中性酸素を2次供
給されるのも好ましい。
【0022】また、この方法においては、前記透孔の周
壁の酸素ガス流速を低下させて、該透孔の中央部を通過
する酸素ガス量を多くするのも好ましい。
【0023】さらに、この方法においては、前記透孔の
入口部の酸素ガスの流速を出口部の酸素ガスの流速より
も速くするのも好ましい。
【0024】その上、この方法においては、前記生成さ
れた一重項励起酸素が濃度の高い部分から選択的に抽出
されるのも好ましい。
【0025】また、前記RF放電型励起酸素発生器とし
ては、先端に透孔を有するホローカソードと、該ホロー
カソードの外側中間部に絶縁体を介して装着されている
アノードとからなるRF放電用電極を有するものがあげ
られる。
【0026】このRF放電型励起酸素発生器において
は、前記ホローカソードが円筒体からなり、前記円筒体
の先端部が上面に透孔を有する円錐台とされてなるのが
好ましい。
【0027】また、このRF放電型励起酸素発生器にお
いては、前記ホローカソードが角体からなり、前記角体
の先端部が上面に透孔を有する台形とされてなるのも好
ましい。
【0028】さらに、このRF放電型励起酸素発生器に
おいては、前記ホローカソードの透孔の周壁にガス流速
を低下させるための抵抗が形成されてなるのも好まし
い。
【0029】ここで、前記抵抗としては、透孔の周壁に
形成されたギザギザ状の凸凹があげられる。
【0030】さらにまた、このRF放電型励起酸素発生
器においては、前記透孔の下部に通過ガス流速を上昇さ
せるための絶縁体からなるノズルが配設されてなるのも
好ましい。あるいは、透孔を先広がりにしノズル内ガス
流速を超音速流にするのも好まく、また透孔の形状を高
さHと内径Dとの比、H/DをH/D≧1とするのも好
ましい。
【0031】その上、このRF放電型励起酸素発生器に
おいては、前記透孔の上部に生成された一重項励起酸素
を吸引するための吸引ノズルが配設されるのも好まし
い。
【0032】ここで、前記吸引ノズルとしては、例えば
パイプの中央部に励起率の低いガスを吸引排気する排気
パイプ材が設けられた構造があげられる。
【0033】
【作用】RF放電型励起酸素発生器内でRF放電がなさ
れて、ヨウ素レーザー発振に必要な一重項励起酸素が生
成される。この生成された励起酸素は、レーザー発振器
に導入される。一方、このレーザー発振器には、ヨウ素
気化器からのヨウ素原子もキャリアガスとともに導入さ
れている。そのため、このレーザー発振器内で励起酸素
からヨウ素原子へのエネルギー移乗がなされる。このエ
ネルギー移乗されたヨウ素原子が基底状態に戻る際にヨ
ウ素レーザーの発振がなされる。この発振されたヨウ素
レーザーは、レーザー発振器に設けられた窓から放射さ
れる。このレーザー発振が終了したヨウ素原子は、レー
ザー発振器の下流のヨウ素トラップにより分離回収され
る。このヨウ素原子が分離されたガスは、真空ポンプに
より大気に放出される。
【0034】キャリアガスとして酸素が用いられている
場合は、レーザー発振後のガスは、真空ポンプにより大
気に放出される代わりに、循環送風機によりRF放電型
励起酸素発生器に循環されて再利用される。この場合、
循環ガスの一部はヨウ素気化器に循環されてキャリアガ
スとしても利用されてもよい。
【0035】あるいは、ヨウ素トラップによりヨウ素原
子を分離することなく、ヨウ素原子を含有したまま循環
送風機によりRF放電型励起酸素発生器に循環されて再
利用される。この場合、レーザー発振器に到達する前
に、励起ヨウ素原子からエネルギーが誘導放出される恐
れがあるが、そのときは磁界かけることにより励起ヨウ
素からのエネルギー放出が抑制される。
【0036】本発明においては、乾式によりヨウ素レー
ザーの発振がなされているので、水蒸気トラップ、排水
処理設備、排ガス処理設備等が不要となり、ヨウ素レー
ザー装置が簡素化されて、装置全体がコンパクトにな
る。また、水蒸気トラップ等が不要になるので、エネル
ギー消費を低減でき、ランニングコストが低減される。
さらに、励起酸素を発生させるための過酸化水素水、水
酸化ナトリウムおよぴ塩素ガスが不要となり、原料費も
低減される。ガスを循環しているものにおいては、原料
費は著しく低減される。
【0037】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明を実施
例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに
限定されるものではない。
【0038】実施例1 本発明の実施例1にかかわるヨウ素レーザー装置を図1
に示し、実施例1のヨウ素レーザー装置1は、RF放電
型励起酸素発生器10と、ヨウ素気化器20と、レーザ
ー発振器30と、ヨウ素トラップ40と、真空ポンプ5
0とを主要構成要素としている。
【0039】この実施例1のヨウ素レーザー装置1にお
いては、RF放電型励起酸素発生器10により生成され
た励起酸素は連絡ダクトによりレーザー発振器30に導
かれる。また、このレーザー発振器30には、ヨウ素気
化器20からのヨウ素原子が、例えばチッ素ガスなどの
キャリアガスとともに導かれている。このレーザー発振
器30に導かれたヨウ素原子は、ヨウ素インジェクタ3
1により、レーザー発振器30内にキャリアガスととも
に噴出される。このレーザー発振器30内に噴出された
ヨウ素原子は、同じくこのレーザー発振器30内に導入
されている励起酸素によりエネルギーが移乗されて励起
状態とされる。この励起されたヨウ素原子がエネルギー
を放出して基底状態に戻る際にヨウ素レーザーが発振さ
れる。この発振されたヨウ素レーザーは、レーザー発振
器30に設けられたレーザー発振窓32より系外に放射
される。一方、エネルギーを放出して基底状態に戻った
ヨウ素原子は、連絡ダクトによりヨウ素トラップ40に
導かれてヨウ素原子が分離される。ついで、このヨウ素
分が分離されたガスは、下流側にある真空ポンプ50に
より大気に放出される。
【0040】なお、この実施例1に用いられているレー
ザー発振器30、ヨウ素トラップ40および真空ポンプ
50の構成の詳細な説明は省略するが、従来より化学励
起酸素発生器が用いられているヨウ素レーザー装置に用
いられているものと同種の構成のものが用いられてい
る。このことは、特に断りがないかぎり以下の実施例に
おいても同様である。
【0041】ここで、この実施例1に用いられているR
F放電型励起酸素発生器10の励起酸素発生部について
説明する。このRF放電型励起酸素発生器10は以下に
説明する各実施例にも用いられている。
【0042】図2および図3は、RF放電型励起酸素発
生器10に用いられるRF放電用電極11の一実施例
(以下、電極実施例1という)の要部構造図である。
【0043】図2および図3に示す電極実施例1におい
ては、電極11は、円筒体のホローカソード12と、こ
のホローカソード12の外側中間部に絶縁体13を介し
て装着されている板状のアノード14とから構成されて
いる。このホローカソード12の先端部12aは、図2
に示すように、円錐台とされ、その中央部に円形の透孔
12bが設けられている。そして、このように構成され
た電極11に、図2にブロック図的に示すように、RF
電源が接続されている。
【0044】このホローカソード12の下端部には、図
示しない酸素ガス供給源から酸素ガスが供給されて、透
孔12bから酸素ガスが噴出させられている。この状態
において、RF電源が投入されるとRF放電が起こり、
透孔12bの周縁部にプラズマ部が形成される。ここ
で、前述のごとく、アノード14がホローカソード12
の外側中間部に装着されているので、この透孔12bの
周縁部に形成されるプラズマの形状は、図4に模式的に
示すように、噴水状となる。このとき、RF電源の条件
および透孔12bを通過する酸素ガスの流速を適度に調
整すると、酸素分子への電子からのエネルギー移乗時間
を短くすることができ、図5に模式的に示すように、中
央部プラズマ化されていない中性酸素15が存在し、そ
の外側に一重項励起酸素が生成されるミキシング部16
と、さらにその外側にプラズマ部17が存在する状態が
形成される。このRF放電型励起酸素発生器10は、こ
のミキシング部16で生成された一重項励起酸素を取り
出して使用するものである。本明細書では、このプラズ
マ部17と中性酸素15との間のミキシング部16近傍
の電子のエネルギーレベルの低い部分を、アフターグロ
ープラズマ層18という。
【0045】なお、ここで、例えばホローノズルの径を
3mm、高さを4mmとした場合、酸素ガス量1Nl/
min、ホローノズルの1次圧力を50Torr、2次
圧力を1Torrとするときは、透孔12bを通過する
ときの酸素ガスの流速は、例えば約400m/秒とされ
ている。この時のRF電源入力は500W程度で、しか
も高い励起率が得られた。
【0046】このように、電極実施例1においては、ホ
ローカソード12に酸素ガスを通過させて、RF放電を
行うだけで一重項励起酸素を生成することができる。
【0047】図6および図7は、RF放電型励起酸素発
生器10に用いられるRF放電用電極11の他の実施例
(以下、電極実施例2という)の要部構造図である。
【0048】図6および図7に示す電極実施例2におい
ては、電極11は、長方形状のホローカソード12と、
このホローカソード12の外側中間部に絶縁体13を介
して装着されている板状のアノード14とから構成され
ている。このホローカソード12の先端部12aは、図
6に示すように、台形とされ、その中央部に長方形状の
透孔12bが設けられている。そして、このように構成
された電極に、図6にブロック図的に示すように、RF
電源が接続されている。
【0049】しかして、このように構成された電極実施
例2においても、電極実施例1と同様に、この透孔12
bに酸素ガスが通過させられた状態でRF放電がなされ
て一重項励起酸素が生成される。
【0050】なお、ここでの運転条件も円形断面の電極
実施例1に準じて設定される。
【0051】このように、電極実施例2においても、ホ
ローカソード12に酸素ガスを通過させて、RF放電を
行うだけで一重項励起酸素を生成することができる。
【0052】図8は、RF放電型励起酸素発生器10に
用いられるRF放電用電極11のさらに他の実施例(以
下、電極実施例3という)の要部構造図である。
【0053】図8に示す電極実施例3は、電極実施例1
を改変したものであって、ホローカソード12の上方
に、生成された励起酸素を選択的に取り出すための吸引
ノズル19が配設されてなるものである。この吸引ノズ
ル19の配設位置は、その中心が励起酸素の濃度が一番
高い位置に一致するようにされるのが好ましい。
【0054】このように、電極実施例3においては、生
成された励起酸素を、その濃度が高い箇所から選択的に
取り出すことができる。したがって、励起酸素発生器1
0からレーザー発振器30へ送気されるガス中の励起酸
素濃度を高くすることができ、レーザー発振器30にお
ける発振効率を向上することができる。
【0055】図9は、RF放電型励起酸素発生器10に
用いられるRF放電用電極11のさらに他の実施例(以
下、電極実施例4という)の要部構造図である。
【0056】図9に示す電極実施例4は、電極実施例3
を改変したものである。すなわち、電極実施例3におい
ては、図8に示すように、励起酸素濃度の高い箇所が一
箇所であるために、吸引ノズル19は円筒体とされてい
るが、電極実施例4においては、励起酸素濃度の高い箇
所が外周部にあるために、吸引ノズル19は中心部に排
気部19aが設けられた円筒体とされて、排気部19a
と外筒19bとの間に吸引部19cが形成されている。
この吸引部19cの配設位置は、その中心が励起酸素の
濃度が一番高い位置に一致するようにされるのが好まし
い。なお、排気部19a付近の濃度の低いガスは本排気
部19aにより除去される。
【0057】このように、電極実施例4においても、電
極実施例3と同様に、生成された励起酸素を、その濃度
が高い箇所から選択的に取り出すことができ、レーザー
発振器30における発振効率を向上することができる。
【0058】図10および図11は、RF放電型励起酸
素発生器10に用いられるRF放電用電極のさらに他の
実施例(以下、電極実施例5という)の要部構造図であ
る。
【0059】図10および図11に示す電極実施例5
は、電極実施例1を改変したものである。すなわち、電
極実施例5においては、円筒体の筒体12自身にも酸素
ガスの流路12cが形成されて、この流路より二次酸素
ガスが、透孔12bの外周部に存在するアフターグロー
プラズマ層18の外周部に噴出されるようにされてい
る。このように電極実施例5においては、酸素ガスが多
段的に投入されているので、励起酸素が効率よく多量に
生成される。したがって、励起酸素発生器10からレー
ザー発振器30へ送気されるガス中の励起酸素濃度を高
くすることができ、レーザー発振器30における発振効
率を向上することができる。
【0060】図12は、RF放電型励起酸素発生器10
に用いられるRF放電用電極11のさらに他の実施例
(以下、電極実施例6という)の要部構造図である。
【0061】図12に示す電極実施例6は、電極実施例
1を改変したものである。すなわち、電極実施例6にお
いては、透孔12bの壁面に噴出酸素ガスの壁面に沿う
流速を低下させて、中央部を流れる酸素ガスの流量を多
くするための抵抗が形成されている。この抵抗12d
は、例えば図12に示すように、壁面にぎざぎざの凹凸
を形成して設けられる。この電極実施例6においては、
励起酸素生成効率の悪い透孔の壁面の酸素ガス流速を低
下させてその部分の流量を減少させるとともに、励起酸
素生成効率の高い部分(中央部)の酸素ガスの量を増大
させているので、励起酸素生成効率を上昇させることが
できる。したがって、励起酸素発生器10からレーザー
発振器30へ送気されるガス中の励起酸素濃度を高くす
ることができ、レーザー発振器30における発振効率を
向上することができる。
【0062】図13は、RF放電型励起酸素発生器10
に用いられるRF放電用電極11のさらに他の実施例
(以下、電極実施例7という)の要部構造図である。
【0063】図13に示す電極実施例7は、透孔12b
の下部に、例えば耐熱ガラスなどの絶縁体からなるリン
グ状のノズル12eが装着されている。このため、透孔
12b入口部の電界強度を低くすることができるととも
に、透孔12bを通過する酸素ガス流速を上げることが
できるので、酸素ガスへの電子からのエネルギー移乗を
適度に抑制することができる。そのため、励起酸素を高
効率で生成することができる。したがって、励起酸素発
生器10からレーザー発振器30へ送気されるガス中の
励起酸素濃度を高くすることができ、レーザー発振器3
0における発振効率を向上することができる。
【0064】さらに、RF放電用電極11としては、例
えば図14や図15に示すような形状とすることもでき
る。
【0065】図14は透孔に先広がりのテーパを形成し
たものである。これによってもノズル内のガス流速を超
音速流にすることができ、励起率の向上が図られる。
【0066】図15は円形ノズル(透孔)の高さHと内
径Dとの比H/DをH/D≧1としたものである。これ
によっても、励起率の向上が図られる。
【0067】以上、RF放電用電極11を実施例に基づ
いて説明してきたが、この電極11は前記に限定される
ものではなく、前記各電極実施例を組み合わせることも
できる。例えば、電極実施例5において、電極実施例3
に設けられているような吸引ノズル19を設けることも
できる。
【0068】実施例2 本発明の実施例2にかかわるヨウ素レーザー装置を図1
6に示し、実施例2のヨウ素レーザー装置1Aは、RF
放電型励起酸素発生器10と、ヨウ素気化器20と、レ
ーザー発振器30と、ヨウ素トラップ40と、循環送風
機60とを主要構成要素としている。
【0069】この実施例2のヨウ素レーザー装置1Aで
は、キャリアガスが酸素ガスとされ、ヨウ素トラップ4
0によりヨウ素が分離された後のガスが、循環送風機6
0によりRF放電型励起酸素発生器10に循環されてい
る点が実施例1と相違しているが、その他は実施例1と
同様とされている。このように、実施例2においては、
ガスを循環させて使用しているので、原料ガスの消費を
著しく低減することができる。
【0070】ここで、循環送風機60としては、各種の
ものを用いることができるが、ターボ型送風機を用いる
のが、軽量小型化の点から好ましい。
【0071】実施例2においては、ヨウ素気化器20か
らのキャリアガス(O2)が供給されているために、循
環ダクト内のガス圧が上昇する。そこで、レーザー発振
器30に圧力検出器Pを設けるとともに、ヨウ素トラッ
プ40と循環送風機60との間に圧力調節弁71と真空
ポンプ72からなる圧力調節ライン70を接続し、その
圧力調節弁71を前記圧力検出器Pからの信号に基づい
て制御して、循環ダクト内の圧力を一定に保つようにさ
れている。また、この圧力調節ライン70は、ヨウ素レ
ーザー装置1Aの起動時のダクト内の排気装置として使
用することもできる。
【0072】実施例3 本発明の実施例3にかかわるヨウ素レーザー装置を図1
7に示し、実施例3のヨウ素レーザー装置1Bは、RF
放電型励起酸素発生器10と、ヨウ素気化器20と、レ
ーザー発振器30と、ヨウ素トラップ40と、循環送風
機60とを主要構成要素としている。
【0073】この実施例3のヨウ素レーザー装置1Bで
は、キャリアガスが酸素ガスとされ、ヨウ素トラップ4
0によりヨウ素分が分離された後のガスが、循環送風機
60によりRF放電型励起酸素発生器10に循環されて
いる点は実施例2と同様であるが、実施例3において
は、循環ガスの一部は分岐されてキャリアガスとしてヨ
ウ素気化器20にも供給されている。このため、実施例
3においては、実施例2のように、キャリアガスが循環
経路内に供給されることにより経路内のガス圧が上昇す
ることはない。
【0074】しかしながら、実施例2と同様に、レーザ
ー発振器30に圧力検出器Pを設けるとともに、ヨウ素
トラップ40と循環送風機60との間に圧力調節弁71
と真空ポンプ72からなる圧力調節ライン70を接続
し、その圧力調節弁71を前記圧力検出器Pからの信号
により制御して、循環ダクト内の不測の圧力変動に対処
できるようにされているのが好ましい。また、この圧力
調節ライン70は実施例2と同様に、ヨウ素レーザー装
置1Bの起動時のダクト内の排気装置としても使用され
る。
【0075】実施例4 本発明の実施例4にかかわるヨウ素レーザー装置を図1
8に示し、実施例4のヨウ素レーザー装置1Cは、RF
放電型励起酸素発生器10と、レーザー発振器30と、
循環送風機60とを主要構成要素としている。
【0076】この実施例4のヨウ素レーザー装置1Cで
は、実施例2と同様に、ガスが循環されて使用されてい
るが、ヨウ素原子が含有された状態でガスが循環され
る。このため、レーザー発振器30にはヨウ素インジェ
クタ31が設けられていない。かかる構成を有するヨウ
素レーザー装置1Cにおいては、理論上はヨウ素原子は
消耗することはないが、ダクトへの付着等によりヨウ素
原子の濃度が低下する場合があり得るので、かかる事態
に対処するために、レーザー発振器30の下流側に、初
期充填用および補充の用のための補充ライン80が接続
されている。また、実施例4では、通常の状態ではキャ
リアガスが循環経路内に供給されることがないので、経
路内のガス圧が上昇することはない。
【0077】しかしながら、補充時にはキャリアガスが
系内に供給さてダクト内のガス圧が上昇するので、実施
例2と同様に、レーザー発振器30に圧力検出器Pを設
けるとともに、レーザー発振器30と循環送風機60と
の間に圧力調節弁71と真空ポンプ72からなる圧力調
節ライン70を接続し、その圧力調節弁71を前記圧力
検出器Pからの信号に基づいて制御して、循環ダクト内
の不測の圧力変動に対処できるようにされているのが好
ましい。また、この圧力調節ライン70は、実施例2と
同様に、ヨウ素レーザー装置1Cの起動時のダクト内の
排気装置としても使用される。
【0078】なお、この場合、ヨウ素原子もホローカソ
ード12に導かれるので、一部電子によりエネルギー移
乗されてプラズマ化するが、これによる投入電力の損失
はヨウ素ガスの量が酸素ガスの量の例えば1/100と
わずかなため、励起酸素生成に際し問題となることはな
いし、また、レーザー発振に際しても問題となることは
ない。
【0079】実施例5 本発明の実施例5にかかわるヨウ素レーザー装置を図1
9に示し、実施例5のヨウ素レーザー装置1Dは、RF
放電型励起酸素発生器10と、ヨウ素原子エネルギーの
誘導放出抑制手段90と、レーザー発振器30と、循環
送風機60とを主要構成要素としている。
【0080】この実施例5のヨウ素レーザー装置1D
は、実施例4を改変したものである。すなわち、実施例
4においては、励起されたヨウ素原子からのエネルギー
誘導放出が、レーザー発振器30へ導入される前または
直後になされる恐れがある。しかしながら、このエネル
ギー誘導放出は、磁界をかけることにより防止すること
ができる。そこで、実施例5では、永久磁石や電磁石を
主要構成要素としているエネルギー移乗防止手段90が
RF放電型励起酸素発生器10とレーザー発振器30と
の間に介装されて、励起酸素に所定の磁界がかけられて
いる。この場合の磁界の強度は、例えば500ガウス程
度とされている。
【0081】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、RF放電型励起酸素発生器により得られた一重項励
起酸素を用いてヨウ素レーザー発振を行っているので、
レーザー装置を小型化することができる。したがって、
ヨウ素レーザー装置のコストを著しく低減できるという
優れた効果が得られる。また、ヨウ素レーザー装置を小
型化していること、および原料ガスの消費量が少ないの
で、ランニングコストを著しく低減することもできると
いう優れた効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のヨウ素レーザー装置のブロ
ック図である。
【図2】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起
酸素発生器に用いる電極実施例1の縦方向断面図であ
る。
【図3】同平面図である。
【図4】電極実施例1における励起酸素生成の説明図で
ある。
【図5】図4のAーA線断面図である。
【図6】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起
酸素発生器に用いる電極実施例2の縦方向断面図であ
る。
【図7】同平面図である。
【図8】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起
酸素発生器に用いる電極実施例3の縦方向断面図であ
る。
【図9】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起
酸素発生器に用いる電極実施例4の縦方向断面図であ
る。
【図10】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励
起酸素発生器に用いる電極実施例5の縦方向断面図であ
る。
【図11】同平面図である。
【図12】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励
起酸素発生器に用いる電極実施例6の縦方向断面図であ
る。
【図13】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励
起酸素発生器に用いる電極実施例7の縦方向断面図であ
る。
【図14】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励
起酸素発生器に用いる電極実施例の他の例の縦方向断面
図である。
【図15】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励
起酸素発生器に用いる電極実施例のさらに他の例の縦方
向断面図である。
【図16】本発明の実施例2のヨウ素レーザー装置のブ
ロック図である。
【図17】本発明の実施例3のヨウ素レーザー装置のブ
ロック図である。
【図18】本発明の実施例4のヨウ素レーザー装置のブ
ロック図である。
【図19】本発明の実施例5のヨウ素レーザー装置のブ
ロック図である。
【図20】従来の化学励起酸素発生器を用いているヨウ
素レーザー装置のブロック図である。
【図21】同装置の一部を破断して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ヨウ素レーザー装置 10 RF放電型励起酸素発生器 11 RF放電用電極 12 ホローカソード 12b 透孔 13 絶縁体 14 アノード 15 中性酸素 16 ミキシング部 17 プラズマ部 18 アフターグロープラズマ層 19 吸引ノズル 20 ヨウ素気化器 30 レーザー発振器 31 ヨウ素インジェクタ 32 レーザー発振窓 40 ヨウ素トラップ 50 真空ポンプ 60 循環送風機 70 圧力調節ライン 71 圧力調節弁 72 真空ポンプ 80 補充ライン 90 抑制手段(発振抑制手段)

Claims (34)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一重項励起酸素からヨウ素原子へのエネ
    ルギー移乗により発振されてなるヨウ素レーザーであっ
    て、前記一重項励起酸素がRF放電型励起酸素発生器に
    より生成されてなることを特徴とするヨウ素レーザー。
  2. 【請求項2】 RF放電型励起酸素発生器と、該RF放
    電型励起酸素発生器の下流に設けられているレーザー発
    振器と、該レーザー発振器の下流に設けられているヨウ
    素トラップと、該ヨウ素トラップの下流に設けられてい
    る真空ポンプと、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供
    給するヨウ素気化器とを備え、前記RF放電型励起酸素
    発生器により一重項励起酸素が生成され、前記レーザー
    発振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に
    前記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザ
    ー発振がなされることを特徴とするヨウ素レーザー装
    置。
  3. 【請求項3】 RF放電型励起酸素発生器と、該RF放
    電型励起酸素発生器の下流に設けられているレーザー発
    振器と、該レーザー発振器の下流に設けられているヨウ
    素トラップと、該ヨウ素トラップの下流に設けられてい
    る循環送風機と、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供
    給するヨウ素気化器とを備え、前記ヨウ素気化器へのキ
    ャリアガスとして酸素ガスが用いられ、前記RF放電型
    励起酸素発生器により一重項励起酸素が生成され、前記
    レーザー発振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ
    素原子に前記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされ
    てレーザー発振がなされ、前記ヨウ素トラップによりレ
    ーザー発振後のガスからヨウ素分が分離され、前記ヨウ
    素分が分離されたガスが、前記循環送風機により前記R
    F放電型励起酸素発生器に循環されることを特徴とする
    ヨウ素レーザー装置。
  4. 【請求項4】 前記レーザー発振器に圧力検出器が装着
    され、前記ヨウ素トラップと前記循環送風機との間か
    ら、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを
    備えてなる圧力調節ラインが分岐され、前記圧力調節弁
    が、前記圧力検出器からの信号に基づいて操作されるこ
    とを特徴とする請求項3記載のヨウ素レーザー装置。
  5. 【請求項5】 RF放電型励起酸素発生器と、該RF放
    電型励起酸素発生器の下流に設けられているレーザー発
    振器と、該レーザー発振器の下流に設けられているヨウ
    素トラップと、該ヨウ素トラップの下流に設けられてい
    る循環送風機と、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供
    給するヨウ素気化器とを備え、前記ヨウ素気化器へのキ
    ャリアガスとして酸素ガスが用いられ、前記RF放電型
    励起酸素発生器により一重項励起酸素が生成され、前記
    レーザー発振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ
    素原子に前記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされ
    てレーザー発振がなされ、前記ヨウ素トラップによりレ
    ーザー発振後のガスからヨウ素分が分離され、前記ヨウ
    素分が分離されたガスが、前記循環送風機により前記R
    F放電型励起酸素発生器と前記ヨウ素気化器に分岐され
    て循環されることを特徴とするヨウ素レーザー装置。
  6. 【請求項6】 前記レーザー発振器に圧力検出器が装着
    され、前記ヨウ素トラップと前記循環送風機との間か
    ら、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを
    備えてなる圧力調節ラインが分岐され、前記圧力調節弁
    が、前記圧力検出器からの信号に基づいて制御されるこ
    とを特徴とする請求項5記載のヨウ素レーザー装置。
  7. 【請求項7】 RF放電型励起酸素発生器と、該RF放
    電型励起酸素発生器の下流に設けられているレーザー発
    振器と、該レーザー発振器の下流に設けられている循環
    送風機とを備え、前記RF放電型励起酸素発生器により
    一重項励起酸素が生成され、前記レーザー発振器におい
    て、前記一重項励起酸素のエネルギーがヨウ素原子に移
    乗されてレーザー発振がされ、前記循環送風機により、
    レーザー発振後のガスが前記RF放電型励起酸素発生器
    に循環されることを特徴とするヨウ素レーザー装置。
  8. 【請求項8】 前記RF放電型励起酸素発生器と前記レ
    ーザー発振器との間に、前記一重項励起酸素のエネルギ
    ーがヨウ素原子に移乗され、励起されたヨウ素原子から
    エネルギーが誘導放出される過程において、ゲインを調
    整することにより発振を抑制する抑制手段が配設されて
    なることを特徴とする請求項7記載のヨウ素レーザー装
    置。
  9. 【請求項9】 前記抑制手段が、電磁石または永久磁石
    からなることを特徴とする請求項8記載のヨウ素レーザ
    ー装置。
  10. 【請求項10】 前記レーザー発振器に圧力検出器が装
    着され、前記レーザー発振器と前記循環送風機との間か
    ら、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを
    備えてなる圧力調節ラインが分岐され、前記圧力調節弁
    が、前記圧力検出器からの信号に基づいて制御されるこ
    とを特徴とする請求項7、8または9記載のヨウ素レー
    ザー装置。
  11. 【請求項11】 前記レーザー発振器の下流にヨウ素原
    子および/または酸素ガスの補充ラインが接続されてな
    ることを特徴とする請求項7、8、9または10記載の
    ヨウ素レーザー装置。
  12. 【請求項12】 ホローカソードの外側にアノードを絶
    縁体を介して配設してなるRF放電型電極を用い、前記
    ホローカソードの先端部に設けられた透孔から酸素ガス
    または酸素ガスに他のガスを混合したガスをRF放電時
    にプラズマ化しない中性酸素ガスが存在するに足る流速
    で噴出させて一重項励起酸素を生成することを特徴とす
    る一重項励起酸素の生成方法。
  13. 【請求項13】 前記他のガスがヨウ素ガスであること
    を特徴とする請求項12記載の一重項励起酸素の生成方
    法。
  14. 【請求項14】 前記透孔の外周部に存在するアフター
    グロープラズマ層に中性酸素を二次供給して一重項励起
    酸素を生成することを特徴とする請求項12記載の一重
    項励起酸素の生成方法。
  15. 【請求項15】 前記透孔の周壁の酸素ガス流速を低下
    させて、該透孔の中央部を通過する酸素ガス量を多くす
    ることを特徴とする請求項12記載の一重項励起酸素の
    生成方法。
  16. 【請求項16】 前記透孔の入口部の酸素ガスの流速を
    出口部の酸素ガスの流速よりも速くしたことを特徴とす
    る請求項12記載の一重項励起酸素の生成方法。
  17. 【請求項17】 前記生成された一重項励起酸素が濃度
    の高い部分から選択的に抽出されることを特徴とする請
    求項12、13、14、15または16記載の一重項励
    起酸素の生成方法。
  18. 【請求項18】 RF放電型励起酸素発生器であって、
    RF放電用電極が、先端に透孔を有するホローカソード
    と、該ホローカソードの外側に絶縁体を介して装着され
    ているアノードとからなることを特徴とするRF放電型
    励起酸素発生器。
  19. 【請求項19】 前記ホローカソードが円筒体からな
    り、前記円筒体の先端部が上面に透孔を有する円錐台と
    されてなることを特徴とする請求項18記載のRF放電
    型励起酸素発生器。
  20. 【請求項20】 前記ホローカソードが角体からなり、
    前記角体の先端部が上面に透孔を有する台形とされてな
    ることを特徴とする請求項18記載のRF放電型励起酸
    素発生器。
  21. 【請求項21】 前記ホローカソードの透孔の周壁にガ
    ス流速を低下させるための抵抗が形成されてなることを
    特徴とする請求項18記載のRF放電型励起酸素発生
    器。
  22. 【請求項22】 前記抵抗が透孔の周壁に形成されたギ
    ザギザ状の凸凹であることを特徴とする請求項21記載
    のRF放電型励起酸素発生器。
  23. 【請求項23】 前記透孔の下部に通過ガス流速を上昇
    させるための絶縁体からなるノズルが配設されてなるこ
    とを特徴とする請求項18記載のRF放電型励起酸素生
    成器。
  24. 【請求項24】 前記透孔の上部に生成された一重項励
    起酸素を吸引するための吸引ノズルが配設されてなるこ
    とを特徴とする請求項18、19、20、21、22ま
    たは23記載のRF放電型励起酸素発生器。
  25. 【請求項25】 前記吸引ノズルが中心部に排気パイプ
    が設けられたパイプであることを特徴とする請求項23
    記載のRF放電型励起酸素発生器。
  26. 【請求項26】 RF放電型励起酸素発生器に用いられ
    るものであって、先端に透孔を有するホローカソード
    と、該ホローカソードの外側に絶縁体を介して装着され
    ているアノードとからなることを特徴とするRF放電用
    電極。
  27. 【請求項27】 前記ホローカソードが円筒体からな
    り、前記円筒体の先端部が上面に透孔を有する円錐台と
    されてなることを特徴とする請求項26記載のRF放電
    用電極。
  28. 【請求項28】 前記ホローカソードが角体からなり、
    前記角体の先端部が上面に透孔を有する台形とされてな
    ることを特徴とする請求項26記載のRF放電用電極。
  29. 【請求項29】 前記ホローカソードの透孔の周壁に、
    ガス流速を低下させるための抵抗が形成されてなること
    を特徴とする請求項26記載のRF放電用電極。
  30. 【請求項30】 前記抵抗が透孔の周壁に形成されたギ
    ザギザ状の凸凹であることを特徴とする請求項29記載
    のRF放電用電極。
  31. 【請求項31】 前記透孔の下部に通過ガス流速を上昇
    させるための絶縁体からなるノズルが配設されているこ
    とを特徴とする請求項26記載のRF放電用電極。
  32. 【請求項32】 前記透孔の入口部に絶縁体によりなる
    ノズルを装着してなることを特徴とする請求項26記載
    のRF放電用電極。
  33. 【請求項33】 前記透孔に先広がりのテーパを設けて
    なることを特徴とする請求項26記載のRF放電用電
    極。
  34. 【請求項34】 前記透孔の高さ(H)と内径(D)と
    の比H/Dを1以上(1を含む)としてなることを特徴
    とする請求項26記載のRF放電用電極。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001082425A1 (fr) * 2000-04-21 2001-11-01 Fujisaki Electric Co., Ltd. Generateur d'oxygene excite par une decharge haute frequence pour laser a iode et procede de generation d'oxygene correspondant
RU2649025C2 (ru) * 2016-06-16 2018-03-29 федеральное государственное автономное образовательное учреждение высшего образования "Самарский национальный исследовательский университет имени академика С.П. Королева" Способ получения атомов йода

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