JP3639871B2 - 励起酸素の生成方法および生成装置ならびにそれを用いたヨウ素レーザー装置 - Google Patents

励起酸素の生成方法および生成装置ならびにそれを用いたヨウ素レーザー装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はヨウ素レーザーおよび装置に関する。さらに詳しくは、RF放電型励起酸素生成器により生成された一重項励起酸素を用いてなるヨウ素レーザーおよび装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスレーザーの一種であるヨウ素レーザーは、高出力、高効率、高光質、ファイバー導光がよいこと、高吸収率であることから将来各分野で利用が期待されているものである。
【0003】
従来、このヨウ素レーザーは、図20および図21に示す化学励起酸素発生器bを有するヨウ素レーザー装置aにより発振されている。この化学励起酸素生成器bにおいては、図20および図21に示すように、過酸化水素水に水酸化ナトリウム溶液を加え、この混合溶液中に塩素ガスがバブリングされて一重項励起酸素(O21Δ))(以下、単に励起酸素ということもある)が生成される。この生成された励起酸素は前記のごとく湿式法により生成されるので、生成された励起酸素には水分が含まれている。そのため、水蒸気トラップcが設けられて励起酸素中の水分の除去がなされている。
【0004】
この水蒸気トラップcは、図21にその概略が示されるように、回転ディスクdに励起酸素中に含まれている水蒸気を氷結させて、それをスクレイパー(図示せず)により掻き落とすことにより水蒸気を除去するものである。このため、この水蒸気トラップc内には多数枚の回転ディスクdが設けられている。その結果、この水蒸気トラップcは大型化するとともに、回転ディスクdの冷却に要するエネルギーやその回転に要するエネルギーの消費も相当なものとなる。そのため、当然のことながら設備費およびランニングコストが増大する。また、原料として使用される塩素ガス、過酸化水素水および水酸化ナトリウム水溶液も高価であるため、これによってもランニングコストが増大する。
【0005】
それに加えて、励起酸素を生成するために用いられている塩素ガスがバブリングされた水溶液は、そのまま放流することができないため、廃液処理設備が必要となる。また、塩素ガスのバブリングの際の余剰の塩素ガスやバブリングの過程で副産物として生成される塩化水素ガスも有害ガスであるため、その排ガス処理設備も必要となる。この各処理設備が必要なことも、この化学励起酸素発生器bを有するヨウ素レーザー装置aの大型化およびコストの増大を助長している。なお、図19において、eはヨウ素インジェクタを示す。
【0006】
このように、化学励起酸素発生器bを有するヨウ素レーザー装置aは、かかる問題を有しているために、化学励起酸素発生器bを用いない、いわゆる乾式の励起酸素発生器を有するヨウ素レーザー装置の研究がなされている。この乾式の励起酸素発生器に関する研究報告としては、「マイクロウェーブ エキサイテイション オブ オキシゲン O21Δ) フォー アン オキシゲンーイオダインレーザー(DFVLR−FB 89−23)」や「フィジカル カイネティクス オブ ア エッチエフ グロー ディスチャージ イン オキシゲン ジェネレイション オブ ザ O21Δ) ステイト フォー ポンプィング アンイオダイン レーザー(Czech J. Phys. B 34 (1984))」などがある。
【0007】
しかしながら、これらの文献に報告されている方式では、励起酸素発生率は最高で10%程度であるため、ヨウ素レーザーを発振させるための閾値を超えることができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来技術の問題点に鑑みなされたものであって、化学励起酸素発生器を用いることなく発振されるヨウ素レーザーおよび装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等はかかる従来技術の問題点に対し鋭意研究した結果、RF放電において、ホローカソードの形態を適当に選択するとともに、ホローカソードを通過する酸素ガスの流速、ホロー内圧力、投入電力などを適当に選択してRF放電を行うと、プラズマ化されていない中性酸素とグロー部との間におけるアフターグロープラズマ層において効率よく励起酸素が生成されることを見出し本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の励起酸素の生成方法は、ホローカソードの外側にアノードを絶縁体を介して配設してなるRF放電型電極を用いた一重項励起酸素の生成方法であって、前記ホローカソードの先端部に設けられた透孔から酸素ガスまたは酸素ガスに他のガスを混合したガスを、RF放電時にプラズマ化しない中性酸素ガスが存在するに足る流速で噴出させて一重項励起酸素生成ることを特徴とする。
【0011】
本発明の励起酸素の生成方法においては、前記他のガスがヨウ素ガスであるのが好ましい
【0012】
また、本発明の励起酸素の生成方法においては、前記透孔の外周部に存在するアフターグロープラズマ層に中性酸素を二次供給して一重項励起酸素を生成するのが好ましい
【0013】
さらに、本発明の励起酸素の生成方法においては、前記透孔の周壁の酸素ガス流速を低下させて、該透孔の中央部を通過する酸素ガス量を多くするのが好ましい。
【0014】
さらに、本発明の励起酸素の生成方法においては、前記透孔の入口部の酸素ガスの流速を出口部の酸素ガスの流速よりも速くするのが好ましい
【0015】
さらに、本発明の励起酸素の生成方法においては、前記生成された一重項励起酸素が、濃度の高い部分から選択的に抽出されるのが好ましい。
【0016】
本発明の励起酸素の生成装置は、ホローカソードの外側にアノードを絶縁体を介して配設してなるRF放電型電極を用いた一重項励起酸素の生成装置であって、前記ホローカソードが、先端に透孔を有し、前記透孔から酸素ガスまたは酸素ガスに他のガスを混合したガスを、RF放電時にプラズマ化しない中性酸素ガスが存在するに足る流速で噴出させて一重項励起酸素を生成するようにされてなることを特徴とする。
【0017】
本発明の励起酸素の生成装置においては、前記ホローカソードが、円筒体からなり、前記円筒体の先端部が上面に透孔を有する円錐台とされてなるのが好ましい
【0018】
また、本発明の励起酸素の生成装置においては、前記ホローカソードが、角体からなり、前記角体の先端部が上面に透孔を有する台形とされてなるのが好ましい。
【0019】
さらに、本発明の励起酸素の生成装置においては、前記ホローカソードの透孔の周壁にガス流速を低下させるための抵抗が形成されてなるのが好ましい。その場合、前記抵抗が、例えば透孔の周壁に形成されたギザギザ状の凸凹とされる。
【0020】
さらに、本発明の励起酸素の生成装置においては、前記透孔の下部に通過ガス流速を上昇させるための絶縁体からなるノズルが配設されてなるのが好ましい
【0021】
さらに、本発明の励起酸素の生成装置においては、前記透孔の上部に生成された一重項励起酸素を吸引するための吸引ノズルが配設されてなるのが好ましい。その場合、前記吸引ノズルが、中心部に排気パイプが設けられた2重パイプであるのがさらに好ましい。
【0022】
さらに、本発明の励起酸素の生成装置においては、前記透孔に先広がりのテーパを設けてなるのが好ましい。
【0023】
さらに、本発明の励起酸素の生成装置においては、前記透孔の高さ(H)と内径(D)との比H/Dを1以上(1を含む)としてなるのが好ましい。
【0024】
本発明のヨウ素レーザー装置は、前記いずれかの励起酸素の生成装置を用いてなることを特徴とする
【0025】
本発明のヨウ素レーザー装置においては、前記励起酸素の生成装置の下流に設けられているレーザー発振器と、該レーザー発振器の下流に設けられているヨウ素トラップと、該ヨウ素トラップの下流に設けられている真空ポンプと、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供給するヨウ素気化器とを備え、前記励起酸素の生成装置により一重項励起酸素が生成され、前記レーザー発振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に前記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザー発振がなされるのが好ましい
【0026】
また、本発明のヨウ素レーザー装置においては、前記励起酸素の生成装置の下流に設けられているレーザー発振器と、該レーザー発振器の下流に設けられているヨウ素トラップと、該ヨウ素トラップの下流に設けられている循環送風機と、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供給するヨウ素気化器とを備え、前記ヨウ素気化器へのキャリアガスとして酸素ガスが用いられ、前記励起酸素の生成装置により一重項励起酸素が生成され、前記レーザー発振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に前記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザー発振がなされ、前記ヨウ素トラップによりレーザー発振後のガスからヨウ素分が分離され、前記ヨウ素分が分離されたガスが、前記循環送風機により前記励起酸素の生成装置に循環されるのが好ましい。その場合、前記レーザー発振器に圧力検出器が装着され、前記ヨウ素トラップと前記循環送風機との間から、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを備えてなる圧力調節ラインが分岐され、前記圧力調節弁が、前記圧力検出器からの信号に基づいて操作されるのがさらに好ましい。
【0027】
さらに、本発明のヨウ素レーザー装置においては、前記励起酸素の生成装置の下流に設けられているレーザー発振器と、該レーザー発振器の下流に設けられているヨウ素トラップと、該ヨウ素トラップの下流に設けられている循環送風機と、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供給するヨウ素気化器とを備え、前記ヨウ素気化器へのキャリアガスとして酸素ガスが用いられ、前記励起酸素の生成装置により一重項励起酸素が生成され、前記レーザー発振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に前記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザー発振がなされ、前記ヨウ素トラップによりレーザー発振後のガスからヨウ素分が分離され、前記ヨウ素分が分離されたガスが、前記循環送風機により前記励起酸素の生成装置と前記ヨウ素気化器に分岐されて循環されるのが好ましい。その場合、前記レーザー発振器に圧力検出器が装着され、前記ヨウ素トラップと前記循環送風機との間から、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを備えてなる圧力調節ラインが分岐され、前記圧力調節弁が、前記圧力検出器からの信号に基づいて制御されるのがさらに好ましい。
【0028】
さらに、本発明のヨウ素レーザー装置においては、前記励起酸素の生成装置の下流に設けられているレーザー発振器と、該レーザー発振器の下流に設けられている循環送風機とを備え、前記励起酸素の生成装置により一重項励起酸素が生成され、前記レーザー発振器において、前記一重項励起酸素のエネルギーが、ヨウ素原子に移乗されてレーザー発振がされ、前記循環送風機により、レーザー発振後のガスが前記励起酸素の生成装置に循環されるのが好ましい。
【0029】
その場合、前記励起酸素の生成装置と前記レーザー発振器との間に、前記一重項励起酸素のエネルギーがヨウ素原子に移乗され、励起されたヨウ素原子からエネルギーが誘導放出される過程において、磁界をかけることによりエネルギー誘導放出を防止する手段が配設されてなるのが好ましく、前記手段が、電磁石または永久磁石からなるのがさらに好ましい。また、前記レーザー発振器に圧力検出器が装着され、前記レーザー発振器と前記循環送風機との間から、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを備えてなる圧力調節ラインが分岐され、前記圧力調節弁が、前記圧力検出器からの信号に基づいて制御されるのが好ましく、また前記レーザー発振器の下流にヨウ素原子および/または酸素ガスの補充ラインが接続されてなるのも好ましい。
【0033】
【作用】
RF放電型励起酸素発生器内でRF放電がなされて、ヨウ素レーザー発振に必要な一重項励起酸素が生成される。この生成された励起酸素は、レーザー発振器に導入される。一方、このレーザー発振器には、ヨウ素気化器からのヨウ素原子もキャリアガスとともに導入されている。そのため、このレーザー発振器内で励起酸素からヨウ素原子へのエネルギー移乗がなされる。このエネルギー移乗されたヨウ素原子が基底状態に戻る際にヨウ素レーザーの発振がなされる。この発振されたヨウ素レーザーは、レーザー発振器に設けられた窓から放射される。このレーザー発振が終了したヨウ素原子は、レーザー発振器の下流のヨウ素トラップにより分離回収される。このヨウ素原子が分離されたガスは、真空ポンプにより大気に放出される。
【0034】
キャリアガスとして酸素が用いられている場合は、レーザー発振後のガスは、真空ポンプにより大気に放出される代わりに、循環送風機によりRF放電型励起酸素発生器に循環されて再利用される。この場合、循環ガスの一部はヨウ素気化器に循環されてキャリアガスとしても利用されてもよい。
【0035】
あるいは、ヨウ素トラップによりヨウ素原子を分離することなく、ヨウ素原子を含有したまま循環送風機によりRF放電型励起酸素発生器に循環されて再利用される。この場合、レーザー発振器に到達する前に、励起ヨウ素原子からエネルギーが誘導放出される恐れがあるが、そのときは磁界かけることにより励起ヨウ素からのエネルギー放出が抑制される。
【0036】
本発明においては、乾式によりヨウ素レーザーの発振がなされているので、水蒸気トラップ、排水処理設備、排ガス処理設備等が不要となり、ヨウ素レーザー装置が簡素化されて、装置全体がコンパクトになる。また、水蒸気トラップ等が不要になるので、エネルギー消費を低減でき、ランニングコストが低減される。さらに、励起酸素を発生させるための過酸化水素水、水酸化ナトリウムおよぴ塩素ガスが不要となり、原料費も低減される。ガスを循環しているものにおいては、原料費は著しく低減される。
【0037】
【実施例】
以下、添付図面を参照しながら本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0038】
実施例1
本発明の実施例1にかかわるヨウ素レーザー装置を図1に示し、実施例1のヨウ素レーザー装置1は、RF放電型励起酸素発生器10と、ヨウ素気化器20と、レーザー発振器30と、ヨウ素トラップ40と、真空ポンプ50とを主要構成要素としている。
【0039】
この実施例1のヨウ素レーザー装置1においては、RF放電型励起酸素発生器10により生成された励起酸素は連絡ダクトによりレーザー発振器30に導かれる。また、このレーザー発振器30には、ヨウ素気化器20からのヨウ素原子が、例えばチッ素ガスなどのキャリアガスとともに導かれている。このレーザー発振器30に導かれたヨウ素原子は、ヨウ素インジェクタ31により、レーザー発振器30内にキャリアガスとともに噴出される。このレーザー発振器30内に噴出されたヨウ素原子は、同じくこのレーザー発振器30内に導入されている励起酸素によりエネルギーが移乗されて励起状態とされる。この励起されたヨウ素原子がエネルギーを放出して基底状態に戻る際にヨウ素レーザーが発振される。この発振されたヨウ素レーザーは、レーザー発振器30に設けられたレーザー発振窓32より系外に放射される。一方、エネルギーを放出して基底状態に戻ったヨウ素原子は、連絡ダクトによりヨウ素トラップ40に導かれてヨウ素原子が分離される。ついで、このヨウ素分が分離されたガスは、下流側にある真空ポンプ50により大気に放出される。
【0040】
なお、この実施例1に用いられているレーザー発振器30、ヨウ素トラップ40および真空ポンプ50の構成の詳細な説明は省略するが、従来より化学励起酸素発生器が用いられているヨウ素レーザー装置に用いられているものと同種の構成のものが用いられている。このことは、特に断りがないかぎり以下の実施例においても同様である。
【0041】
ここで、この実施例1に用いられているRF放電型励起酸素発生器10の励起酸素発生部について説明する。このRF放電型励起酸素発生器10は以下に説明する各実施例にも用いられている。
【0042】
図2および図3は、RF放電型励起酸素発生器10に用いられるRF放電用電極11の一実施例(以下、電極実施例1という)の要部構造図である。
【0043】
図2および図3に示す電極実施例1においては、電極11は、円筒体のホローカソード12と、このホローカソード12の外側中間部に絶縁体13を介して装着されている板状のアノード14とから構成されている。このホローカソード12の先端部12aは、図2に示すように、円錐台とされ、その中央部に円形の透孔12bが設けられている。そして、このように構成された電極11に、図2にブロック図的に示すように、RF電源が接続されている。
【0044】
このホローカソード12の下端部には、図示しない酸素ガス供給源から酸素ガスが供給されて、透孔12bから酸素ガスが噴出させられている。この状態において、RF電源が投入されるとRF放電が起こり、透孔12bの周縁部にプラズマ部が形成される。ここで、前述のごとく、アノード14がホローカソード12の外側中間部に装着されているので、この透孔12bの周縁部に形成されるプラズマの形状は、図4に模式的に示すように、噴水状となる。このとき、RF電源の条件および透孔12bを通過する酸素ガスの流速を適度に調整すると、酸素分子への電子からのエネルギー移乗時間を短くすることができ、図5に模式的に示すように、中央部プラズマ化されていない中性酸素15が存在し、その外側に一重項励起酸素が生成されるミキシング部16と、さらにその外側にプラズマ部17が存在する状態が形成される。このRF放電型励起酸素発生器10は、このミキシング部16で生成された一重項励起酸素を取り出して使用するものである。本明細書では、このプラズマ部17と中性酸素15との間のミキシング部16近傍の電子のエネルギーレベルの低い部分を、アフターグロープラズマ層18という。
【0045】
なお、ここで、例えばホローノズルの径を3mm、高さを4mmとした場合、酸素ガス量1Nl/min、ホローノズルの1次圧力を50Torr、2次圧力を1Torrとするときは、透孔12bを通過するときの酸素ガスの流速は、例えば約400m/秒とされている。この時のRF電源入力は500W程度で、しかも高い励起率が得られた。
【0046】
このように、電極実施例1においては、ホローカソード12に酸素ガスを通過させて、RF放電を行うだけで一重項励起酸素を生成することができる。
【0047】
図6および図7は、RF放電型励起酸素発生器10に用いられるRF放電用電極11の他の実施例(以下、電極実施例2という)の要部構造図である。
【0048】
図6および図7に示す電極実施例2においては、電極11は、長方形状のホローカソード12と、このホローカソード12の外側中間部に絶縁体13を介して装着されている板状のアノード14とから構成されている。このホローカソード12の先端部12aは、図6に示すように、台形とされ、その中央部に長方形状の透孔12bが設けられている。そして、このように構成された電極に、図6にブロック図的に示すように、RF電源が接続されている。
【0049】
しかして、このように構成された電極実施例2においても、電極実施例1と同様に、この透孔12bに酸素ガスが通過させられた状態でRF放電がなされて一重項励起酸素が生成される。
【0050】
なお、ここでの運転条件も円形断面の電極実施例1に準じて設定される。
【0051】
このように、電極実施例2においても、ホローカソード12に酸素ガスを通過させて、RF放電を行うだけで一重項励起酸素を生成することができる。
【0052】
図8は、RF放電型励起酸素発生器10に用いられるRF放電用電極11のさらに他の実施例(以下、電極実施例3という)の要部構造図である。
【0053】
図8に示す電極実施例3は、電極実施例1を改変したものであって、ホローカソード12の上方に、生成された励起酸素を選択的に取り出すための吸引ノズル19が配設されてなるものである。この吸引ノズル19の配設位置は、その中心が励起酸素の濃度が一番高い位置に一致するようにされるのが好ましい。
【0054】
このように、電極実施例3においては、生成された励起酸素を、その濃度が高い箇所から選択的に取り出すことができる。したがって、励起酸素発生器10からレーザー発振器30へ送気されるガス中の励起酸素濃度を高くすることができ、レーザー発振器30における発振効率を向上することができる。
【0055】
図9は、RF放電型励起酸素発生器10に用いられるRF放電用電極11のさらに他の実施例(以下、電極実施例4という)の要部構造図である。
【0056】
図9に示す電極実施例4は、電極実施例3を改変したものである。すなわち、電極実施例3においては、図8に示すように、励起酸素濃度の高い箇所が一箇所であるために、吸引ノズル19は円筒体とされているが、電極実施例4においては、励起酸素濃度の高い箇所が外周部にあるために、吸引ノズル19は中心部に排気部19aが設けられた円筒体とされて、排気部19aと外筒19bとの間に吸引部19cが形成されている。この吸引部19cの配設位置は、その中心が励起酸素の濃度が一番高い位置に一致するようにされるのが好ましい。なお、排気部19a付近の濃度の低いガスは本排気部19aにより除去される。
【0057】
このように、電極実施例4においても、電極実施例3と同様に、生成された励起酸素を、その濃度が高い箇所から選択的に取り出すことができ、レーザー発振器30における発振効率を向上することができる。
【0058】
図10および図11は、RF放電型励起酸素発生器10に用いられるRF放電用電極のさらに他の実施例(以下、電極実施例5という)の要部構造図である。
【0059】
図10および図11に示す電極実施例5は、電極実施例1を改変したものである。すなわち、電極実施例5においては、円筒体の筒体12自身にも酸素ガスの流路12cが形成されて、この流路より二次酸素ガスが、透孔12bの外周部に存在するアフターグロープラズマ層18の外周部に噴出されるようにされている。このように電極実施例5においては、酸素ガスが多段的に投入されているので、励起酸素が効率よく多量に生成される。したがって、励起酸素発生器10からレーザー発振器30へ送気されるガス中の励起酸素濃度を高くすることができ、レーザー発振器30における発振効率を向上することができる。
【0060】
図12は、RF放電型励起酸素発生器10に用いられるRF放電用電極11のさらに他の実施例(以下、電極実施例6という)の要部構造図である。
【0061】
図12に示す電極実施例6は、電極実施例1を改変したものである。すなわち、電極実施例6においては、透孔12bの壁面に噴出酸素ガスの壁面に沿う流速を低下させて、中央部を流れる酸素ガスの流量を多くするための抵抗が形成されている。この抵抗12dは、例えば図12に示すように、壁面にぎざぎざの凹凸を形成して設けられる。この電極実施例6においては、励起酸素生成効率の悪い透孔の壁面の酸素ガス流速を低下させてその部分の流量を減少させるとともに、励起酸素生成効率の高い部分(中央部)の酸素ガスの量を増大させているので、励起酸素生成効率を上昇させることができる。したがって、励起酸素発生器10からレーザー発振器30へ送気されるガス中の励起酸素濃度を高くすることができ、レーザー発振器30における発振効率を向上することができる。
【0062】
図13は、RF放電型励起酸素発生器10に用いられるRF放電用電極11のさらに他の実施例(以下、電極実施例7という)の要部構造図である。
【0063】
図13に示す電極実施例7は、透孔12bの下部に、例えば耐熱ガラスなどの絶縁体からなるリング状のノズル12eが装着されている。このため、透孔12b入口部の電界強度を低くすることができるとともに、透孔12bを通過する酸素ガス流速を上げることができるので、酸素ガスへの電子からのエネルギー移乗を適度に抑制することができる。そのため、励起酸素を高効率で生成することができる。したがって、励起酸素発生器10からレーザー発振器30へ送気されるガス中の励起酸素濃度を高くすることができ、レーザー発振器30における発振効率を向上することができる。
【0064】
さらに、RF放電用電極11としては、例えば図14や図15に示すような形状とすることもできる。
【0065】
図14は透孔に先広がりのテーパを形成したものである。これによってもノズル内のガス流速を超音速流にすることができ、励起率の向上が図られる。
【0066】
図15は円形ノズル(透孔)の高さHと内径Dとの比H/DをH/D≧1としたものである。これによっても、励起率の向上が図られる。
【0067】
以上、RF放電用電極11を実施例に基づいて説明してきたが、この電極11は前記に限定されるものではなく、前記各電極実施例を組み合わせることもできる。例えば、電極実施例5において、電極実施例3に設けられているような吸引ノズル19を設けることもできる。
【0068】
実施例2
本発明の実施例2にかかわるヨウ素レーザー装置を図16に示し、実施例2のヨウ素レーザー装置1Aは、RF放電型励起酸素発生器10と、ヨウ素気化器20と、レーザー発振器30と、ヨウ素トラップ40と、循環送風機60とを主要構成要素としている。
【0069】
この実施例2のヨウ素レーザー装置1Aでは、キャリアガスが酸素ガスとされ、ヨウ素トラップ40によりヨウ素が分離された後のガスが、循環送風機60によりRF放電型励起酸素発生器10に循環されている点が実施例1と相違しているが、その他は実施例1と同様とされている。このように、実施例2においては、ガスを循環させて使用しているので、原料ガスの消費を著しく低減することができる。
【0070】
ここで、循環送風機60としては、各種のものを用いることができるが、ターボ型送風機を用いるのが、軽量小型化の点から好ましい。
【0071】
実施例2においては、ヨウ素気化器20からのキャリアガス(O2)が供給されているために、循環ダクト内のガス圧が上昇する。そこで、レーザー発振器30に圧力検出器Pを設けるとともに、ヨウ素トラップ40と循環送風機60との間に圧力調節弁71と真空ポンプ72からなる圧力調節ライン70を接続し、その圧力調節弁71を前記圧力検出器Pからの信号に基づいて制御して、循環ダクト内の圧力を一定に保つようにされている。また、この圧力調節ライン70は、ヨウ素レーザー装置1Aの起動時のダクト内の排気装置として使用することもできる。
【0072】
実施例3
本発明の実施例3にかかわるヨウ素レーザー装置を図17に示し、実施例3のヨウ素レーザー装置1Bは、RF放電型励起酸素発生器10と、ヨウ素気化器20と、レーザー発振器30と、ヨウ素トラップ40と、循環送風機60とを主要構成要素としている。
【0073】
この実施例3のヨウ素レーザー装置1Bでは、キャリアガスが酸素ガスとされ、ヨウ素トラップ40によりヨウ素分が分離された後のガスが、循環送風機60によりRF放電型励起酸素発生器10に循環されている点は実施例2と同様であるが、実施例3においては、循環ガスの一部は分岐されてキャリアガスとしてヨウ素気化器20にも供給されている。このため、実施例3においては、実施例2のように、キャリアガスが循環経路内に供給されることにより経路内のガス圧が上昇することはない。
【0074】
しかしながら、実施例2と同様に、レーザー発振器30に圧力検出器Pを設けるとともに、ヨウ素トラップ40と循環送風機60との間に圧力調節弁71と真空ポンプ72からなる圧力調節ライン70を接続し、その圧力調節弁71を前記圧力検出器Pからの信号により制御して、循環ダクト内の不測の圧力変動に対処できるようにされているのが好ましい。また、この圧力調節ライン70は実施例2と同様に、ヨウ素レーザー装置1Bの起動時のダクト内の排気装置としても使用される。
【0075】
実施例4
本発明の実施例4にかかわるヨウ素レーザー装置を図18に示し、実施例4のヨウ素レーザー装置1Cは、RF放電型励起酸素発生器10と、レーザー発振器30と、循環送風機60とを主要構成要素としている。
【0076】
この実施例4のヨウ素レーザー装置1Cでは、実施例2と同様に、ガスが循環されて使用されているが、ヨウ素原子が含有された状態でガスが循環される。このため、レーザー発振器30にはヨウ素インジェクタ31が設けられていない。かかる構成を有するヨウ素レーザー装置1Cにおいては、理論上はヨウ素原子は消耗することはないが、ダクトへの付着等によりヨウ素原子の濃度が低下する場合があり得るので、かかる事態に対処するために、レーザー発振器30の下流側に、初期充填用および補充の用のための補充ライン80が接続されている。また、実施例4では、通常の状態ではキャリアガスが循環経路内に供給されることがないので、経路内のガス圧が上昇することはない。
【0077】
しかしながら、補充時にはキャリアガスが系内に供給さてダクト内のガス圧が上昇するので、実施例2と同様に、レーザー発振器30に圧力検出器Pを設けるとともに、レーザー発振器30と循環送風機60との間に圧力調節弁71と真空ポンプ72からなる圧力調節ライン70を接続し、その圧力調節弁71を前記圧力検出器Pからの信号に基づいて制御して、循環ダクト内の不測の圧力変動に対処できるようにされているのが好ましい。また、この圧力調節ライン70は、実施例2と同様に、ヨウ素レーザー装置1Cの起動時のダクト内の排気装置としても使用される。
【0078】
なお、この場合、ヨウ素原子もホローカソード12に導かれるので、一部電子によりエネルギー移乗されてプラズマ化するが、これによる投入電力の損失はヨウ素ガスの量が酸素ガスの量の例えば1/100とわずかなため、励起酸素生成に際し問題となることはないし、また、レーザー発振に際しても問題となることはない。
【0079】
実施例5
本発明の実施例5にかかわるヨウ素レーザー装置を図19に示し、実施例5のヨウ素レーザー装置1Dは、RF放電型励起酸素発生器10と、ヨウ素原子エネルギーの誘導放出抑制手段90と、レーザー発振器30と、循環送風機60とを主要構成要素としている。
【0080】
この実施例5のヨウ素レーザー装置1Dは、実施例4を改変したものである。すなわち、実施例4においては、励起されたヨウ素原子からのエネルギー誘導放出が、レーザー発振器30へ導入される前または直後になされる恐れがある。しかしながら、このエネルギー誘導放出は、磁界をかけることにより防止することができる。そこで、実施例5では、永久磁石や電磁石を主要構成要素としているエネルギー移乗防止手段90がRF放電型励起酸素発生器10とレーザー発振器30との間に介装されて、励起酸素に所定の磁界がかけられている。この場合の磁界の強度は、例えば500ガウス程度とされている。
【0081】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、RF放電型励起酸素発生器により得られた一重項励起酸素を用いてヨウ素レーザー発振を行っているので、レーザー装置を小型化することができる。したがって、ヨウ素レーザー装置のコストを著しく低減できるという優れた効果が得られる。また、ヨウ素レーザー装置を小型化していること、および原料ガスの消費量が少ないので、ランニングコストを著しく低減することもできるという優れた効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のヨウ素レーザー装置のブロック図である。
【図2】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起酸素発生器に用いる電極実施例1の縦方向断面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】電極実施例1における励起酸素生成の説明図である。
【図5】図4のAーA線断面図である。
【図6】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起酸素発生器に用いる電極実施例2の縦方向断面図である。
【図7】同平面図である。
【図8】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起酸素発生器に用いる電極実施例3の縦方向断面図である。
【図9】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起酸素発生器に用いる電極実施例4の縦方向断面図である。
【図10】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起酸素発生器に用いる電極実施例5の縦方向断面図である。
【図11】同平面図である。
【図12】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起酸素発生器に用いる電極実施例6の縦方向断面図である。
【図13】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起酸素発生器に用いる電極実施例7の縦方向断面図である。
【図14】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起酸素発生器に用いる電極実施例の他の例の縦方向断面図である。
【図15】本発明のヨウ素レーザー装置のRF放電型励起酸素発生器に用いる電極実施例のさらに他の例の縦方向断面図である。
【図16】本発明の実施例2のヨウ素レーザー装置のブロック図である。
【図17】本発明の実施例3のヨウ素レーザー装置のブロック図である。
【図18】本発明の実施例4のヨウ素レーザー装置のブロック図である。
【図19】本発明の実施例5のヨウ素レーザー装置のブロック図である。
【図20】従来の化学励起酸素発生器を用いているヨウ素レーザー装置のブロック図である。
【図21】同装置の一部を破断して示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ヨウ素レーザー装置
10 RF放電型励起酸素発生器
11 RF放電用電極
12 ホローカソード
12b 透孔
13 絶縁体
14 アノード
15 中性酸素
16 ミキシング部
17 プラズマ部
18 アフターグロープラズマ層
19 吸引ノズル
20 ヨウ素気化器
30 レーザー発振器
31 ヨウ素インジェクタ
32 レーザー発振窓
40 ヨウ素トラップ
50 真空ポンプ
60 循環送風機
70 圧力調節ライン
71 圧力調節弁
72 真空ポンプ
80 補充ライン
90 抑制手段(発振抑制手段)

Claims (27)

  1. ホローカソードの外側にアノードを絶縁体を介して配設してなるRF放電型電極を用いた一重項励起酸素の生成方法であって、
    前記ホローカソードの先端部に設けられた透孔から酸素ガスまたは酸素ガスに他のガスを混合したガスを、RF放電時にプラズマ化しない中性酸素ガスが存在するに足る流速で噴出させて一重項励起酸素を生成することを特徴とする励起酸素の生成方法。
  2. 前記他のガスがヨウ素ガスであることを特徴とする請求項1記載の励起酸素の生成方法。
  3. 前記透孔の外周部に存在するアフターグロープラズマ層に中性酸素を二次供給して一重項励起酸素を生成することを特徴とする請求項1記載の励起酸素の生成方法。
  4. 前記透孔の周壁の酸素ガス流速を低下させて、該透孔の中央部を通過する酸素ガス量を多くすることを特徴とする請求項1記載の励起酸素の生成方法。
  5. 前記透孔の入口部の酸素ガスの流速を出口部の酸素ガスの流速よりも速くしたことを特徴とする請求項1記載の励起酸素の生成方法。
  6. 前記生成された一重項励起酸素が濃度の高い部分から選択的に抽出されることを特徴とする請求項1記載の励起酸素の生成方法。
  7. ホローカソードの外側にアノードを絶縁体を介して配設してなるRF放電型電極を用いた一重項励起酸素の生成装置であって、
    前記ホローカソードが、先端に透孔を有し、
    前記透孔から酸素ガスまたは酸素ガスに他のガスを混合したガスを、RF放電時にプラズマ化しない中性酸素ガスが存在するに足る流速で噴出させて一重項励起酸素を生成するようにされてなる
    ことを特徴とする励起酸素の生成装置。
  8. 前記ホローカソードが円筒体からなり、前記円筒体の先端部が上面に透孔を有する円錐台とされてなることを特徴とする請求項7記載の励起酸素の生成装置。
  9. 前記ホローカソードが角体からなり、前記角体の先端部が上面に透孔を有する台形とされてなることを特徴とする請求項7記載の励起酸素の生成装置。
  10. 前記ホローカソードの透孔の周壁にガス流速を低下させるための抵抗が形成されてなることを特徴とする請求項7記載の励起酸素の生成装置。
  11. 前記抵抗が透孔の周壁に形成されたギザギザ状の凸凹であることを特徴とする請求項10記載の励起酸素の生成装置。
  12. 前記透孔の下部に通過ガス流速を上昇させるための絶縁体からなるノズルが配設されてなることを特徴とする請求項7記載の励起酸素の生成装置。
  13. 前記透孔の上部に生成された一重項励起酸素を吸引するための吸引ノズルが配設されてなることを特徴とする請求項7記載の励起酸素の生成装置。
  14. 前記吸引ノズルが、中心部に排気パイプが設けられた2重パイプであることを特徴とする請求項13記載の励起酸素の生成装置。
  15. 前記透孔に先広がりのテーパを設けてなることを特徴とする請求項7記載の励起酸素の生成装置。
  16. 前記透孔の高さ(H)と内径(D)との比H/Dを1以上(1を含む)としてなることを特徴とする請求項7記載の励起酸素の生成装置。
  17. 請求項7ないし請求項16のいずれか一項に記載の励起酸素の生成装置を用いてなることを特徴とするヨウ素レーザー装置。
  18. 前記ヨウ素レーザー装置が、前記励起酸素の生成装置の下流に設けられているレーザー発振器と、該レーザー発振器の下流に設けられているヨウ素トラップと、該ヨウ素トラップの下流に設けられている真空ポンプと、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供給するヨウ素気化器とを備え、
    前記励起酸素の生成装置により一重項励起酸素が生成され、
    前記レーザー発振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に前記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザー発振がなされる
    ことを特徴とする請求項17記載のヨウ素レーザー装置。
  19. 前記ヨウ素レーザー装置が、前記励起酸素の生成装置の下流に設けられているレーザー発振器と、該レーザー発振器の下流に設けられているヨウ素トラップと、該ヨウ素トラップの下流に設けられている循環送風機と、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供給するヨウ素気化器とを備え、
    前記ヨウ素気化器へのキャリアガスとして酸素ガスが用いられ、
    前記励起酸素の生成装置により一重項励起酸素が生成され、
    前記レーザー発振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に前記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザー発振がなされ、
    前記ヨウ素トラップによりレーザー発振後のガスからヨウ素分が分離され、
    前記ヨウ素分が分離されたガスが、前記循環送風機により前記励起酸素の生成装置に循環される
    ことを特徴とする請求項17記載のヨウ素レーザー装置。
  20. 前記レーザー発振器に圧力検出器が装着され、前記ヨウ素トラップと前記循環送風機との間から、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを備えてなる圧力調節ラインが分岐され、
    前記圧力調節弁が、前記圧力検出器からの信号に基づいて操作される
    ことを特徴とする請求項19記載のヨウ素レーザー装置。
  21. 前記ヨウ素レーザー装置が、前記励起酸素の生成装置の下流に設けられているレーザー発振器と、該レーザー発振器の下流に設けられているヨウ素トラップと、該ヨウ素トラップの下流に設けられている循環送風機と、前記レーザー発振器にヨウ素原子を供給するヨウ素気化器とを備え、
    前記ヨウ素気化器へのキャリアガスとして酸素ガスが用いられ、
    前記励起酸素の生成装置により一重項励起酸素が生成され、
    前記レーザー発振器において、前記ヨウ素気化器からのヨウ素原子に前記一重項励起酸素のエネルギー移乗がなされてレーザー発振がなされ、
    前記ヨウ素トラップによりレーザー発振後のガスからヨウ素分が分離され、
    前記ヨウ素分が分離されたガスが、前記循環送風機により前記励起酸素の生成装置と前記ヨウ素気化器に分岐されて循環される
    ことを特徴とする請求項17記載のヨウ素レーザー装置。
  22. 前記レーザー発振器に圧力検出器が装着され、前記ヨウ素トラップと前記循環送風機との間から、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを備えてなる圧力調節ラインが分岐され、
    前記圧力調節弁が、前記圧力検出器からの信号に基づいて制御される
    ことを特徴とする請求項21記載のヨウ素レーザー装置。
  23. 前記ヨウ素レーザー装置が、前記励起酸素の生成装置の下流に設けられているレーザー発振器と、該レーザー発振器の下流に設けられている循環送風機とを備え、
    前記励起酸素の生成装置により一重項励起酸素が生成され、
    前記レーザー発振器において、前記一重項励起酸素のエネルギーがヨウ素原子に移乗されてレーザー発振がされ、
    前記循環送風機により、レーザー発振後のガスが前記励起酸素の生成装置に循環される
    ことを特徴とする請求項17記載のヨウ素レーザー装置。
  24. 前記励起酸素の生成装置と前記レーザー発振器との間に、前記一重項励起酸素のエネルギーがヨウ素原子に移乗され、励起されたヨウ素原子からエネルギーが誘導放出される過程において、磁界をかけることによりエネルギー誘導放出を防止する手段が配設されてなることを特徴とする請求項23記載のヨウ素レーザー装置。
  25. 前記手段が、電磁石または永久磁石からなることを特徴とする請求項24記載のヨウ素レーザー装置。
  26. 前記レーザー発振器に圧力検出器が装着され、
    前記レーザー発振器と前記循環送風機との間から、圧力調節弁と該圧力調節弁の下流に真空ポンプとを備えてなる圧力調節ラインが分岐され、
    前記圧力調節弁が、前記圧力検出器からの信号に基づいて制御される
    ことを特徴とする請求項23記載のヨウ素レーザー装置。
  27. 前記レーザー発振器の下流にヨウ素原子および/または酸素ガスの補充ラインが接続されてなることを特徴とする請求項23記載のヨウ素レーザー装置。
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