JPH07253489A - 高速炉の炉心集合体 - Google Patents
高速炉の炉心集合体Info
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- JPH07253489A JPH07253489A JP6042604A JP4260494A JPH07253489A JP H07253489 A JPH07253489 A JP H07253489A JP 6042604 A JP6042604 A JP 6042604A JP 4260494 A JP4260494 A JP 4260494A JP H07253489 A JPH07253489 A JP H07253489A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
Landscapes
- Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】炉心の反応度が零または負であり、炉心の出力
を大型化すること。 【構成】冷却材が流入するラッパ管1内に設置され希ガ
ス7が封入されたタンク6と、このタンク6を正の反応
度が生じる炉心領域に保持する保持部材4とを有し、こ
の保持部材4は事故時に解除され、タンク6を希ガス7
の浮力にて炉心領域外に移動させる。
を大型化すること。 【構成】冷却材が流入するラッパ管1内に設置され希ガ
ス7が封入されたタンク6と、このタンク6を正の反応
度が生じる炉心領域に保持する保持部材4とを有し、こ
の保持部材4は事故時に解除され、タンク6を希ガス7
の浮力にて炉心領域外に移動させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高速炉に係り、特にスク
ラムしない過渡変動(ATWS)時の炉心停止を円滑に
行うために冷却材であるナトリウムのボイド反応度を用
いた高速炉の炉心集合体に関する。
ラムしない過渡変動(ATWS)時の炉心停止を円滑に
行うために冷却材であるナトリウムのボイド反応度を用
いた高速炉の炉心集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、高速炉の炉心は核分裂性物質を
装荷した多数の燃料集合体から構成され、燃料要素から
熱を除去するための冷却材として主にナトリウムが使用
されている。通常、ナトリウムは沸騰してボイド化され
ることはないが、万一の事故を想定してナトリウムがボ
イド化した場合でも炉心を安全に停止させることが必要
である。
装荷した多数の燃料集合体から構成され、燃料要素から
熱を除去するための冷却材として主にナトリウムが使用
されている。通常、ナトリウムは沸騰してボイド化され
ることはないが、万一の事故を想定してナトリウムがボ
イド化した場合でも炉心を安全に停止させることが必要
である。
【0003】ナトリウムがボイド化した時の応答として
炉心が小型の場合は、炉心から中性子の漏れが多いた
め、負の反応度が入り、炉心は安全に停止する。しか
し、炉心が大型になると、中性子の漏れが少なくなり、
ナトリウムがボイド化した時の反応度は正となり、炉心
が安全に停止するか否かに関しては、他の反応度要因を
も含めた詳細な解析を行い、その安全性を確認する必要
が生ずる。したがって、事故時に炉心のボイド反応度を
小さくできれば、安全設計上非常に価値がある。
炉心が小型の場合は、炉心から中性子の漏れが多いた
め、負の反応度が入り、炉心は安全に停止する。しか
し、炉心が大型になると、中性子の漏れが少なくなり、
ナトリウムがボイド化した時の反応度は正となり、炉心
が安全に停止するか否かに関しては、他の反応度要因を
も含めた詳細な解析を行い、その安全性を確認する必要
が生ずる。したがって、事故時に炉心のボイド反応度を
小さくできれば、安全設計上非常に価値がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プラント設
計上からスケールメリットの観点で炉心出力を極度に小
さくすることは好ましくない。一方、ナトリウムがボイ
ド化した時の炉心の反応度を負にすることは、従来の設
計では炉心出力を100MWe程度にしなければなら
ず、スケールメリットを活用することができなかった。
しかし、大出力にすると、炉心全体ではナトリウムボイ
ド反応度は正になるという問題が生じることになる。
計上からスケールメリットの観点で炉心出力を極度に小
さくすることは好ましくない。一方、ナトリウムがボイ
ド化した時の炉心の反応度を負にすることは、従来の設
計では炉心出力を100MWe程度にしなければなら
ず、スケールメリットを活用することができなかった。
しかし、大出力にすると、炉心全体ではナトリウムボイ
ド反応度は正になるという問題が生じることになる。
【0005】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、炉心の反応度が零または負であり、炉心の出力
を大型化できる高速炉の炉心集合体を提供することを目
的とする。
もので、炉心の反応度が零または負であり、炉心の出力
を大型化できる高速炉の炉心集合体を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1は、冷却材が流入するラッパ管内に設
置され希ガスが封入されたタンクと、このタンクを正の
反応度が生じる炉心領域に保持する保持部材とを有し、
この保持部材は事故時に解除され、上記タンクを希ガス
の浮力にて上記炉心領域外に移動させることを特徴とす
る。
ために、請求項1は、冷却材が流入するラッパ管内に設
置され希ガスが封入されたタンクと、このタンクを正の
反応度が生じる炉心領域に保持する保持部材とを有し、
この保持部材は事故時に解除され、上記タンクを希ガス
の浮力にて上記炉心領域外に移動させることを特徴とす
る。
【0007】請求項2は、冷却材が流入するラッパ管内
に設置され希ガスが封入されたタンクと、このタンクを
正の反応度が生じる炉心領域に磁力で保持する磁石とを
有し、この磁石は事故時に磁気が消滅して上記保持状態
が解除され、上記タンクを希ガスの浮力にて上記炉心領
域外に移動させることを特徴とする。
に設置され希ガスが封入されたタンクと、このタンクを
正の反応度が生じる炉心領域に磁力で保持する磁石とを
有し、この磁石は事故時に磁気が消滅して上記保持状態
が解除され、上記タンクを希ガスの浮力にて上記炉心領
域外に移動させることを特徴とする。
【0008】請求項3は、冷却材が流入するラッパ管内
に設置され炉心に正の反応度を与える希ガスおよび冷却
材が封入されたタンクと、このタンク内の圧力が所定圧
力に上昇した際にその圧力を開放する圧力開放手段とを
有し、事故時に上記タンク内の冷却材が沸騰する蒸気圧
で上記圧力開放手段が作動し、上記タンク内の希ガスを
放出することを特徴とする。
に設置され炉心に正の反応度を与える希ガスおよび冷却
材が封入されたタンクと、このタンク内の圧力が所定圧
力に上昇した際にその圧力を開放する圧力開放手段とを
有し、事故時に上記タンク内の冷却材が沸騰する蒸気圧
で上記圧力開放手段が作動し、上記タンク内の希ガスを
放出することを特徴とする。
【0009】請求項4は、冷却材が流入するラッパ管内
に設置され炉心に正の反応度を与える希ガスが封入され
たタンクと、このタンクに形成された開口部を開閉する
弁と、この弁の閉止状態を磁力で保持する磁石とを有
し、この磁石は事故時に磁気が消滅して上記弁が開放さ
れ、上記タンク内の希ガスを放出することを特徴とす
る。
に設置され炉心に正の反応度を与える希ガスが封入され
たタンクと、このタンクに形成された開口部を開閉する
弁と、この弁の閉止状態を磁力で保持する磁石とを有
し、この磁石は事故時に磁気が消滅して上記弁が開放さ
れ、上記タンク内の希ガスを放出することを特徴とす
る。
【0010】請求項5は、請求項4記載の高速炉の炉心
集合体において、上記希ガスの炉心領域への流出を阻止
する手段を設けたことを特徴とする。
集合体において、上記希ガスの炉心領域への流出を阻止
する手段を設けたことを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1においては、タンクを正の反応度が生
じる炉心領域に保持する保持部材が事故時に解除され、
タンクを希ガスの浮力にて炉心領域外に移動させること
により、負の反応度を投入した効果が得られる。
じる炉心領域に保持する保持部材が事故時に解除され、
タンクを希ガスの浮力にて炉心領域外に移動させること
により、負の反応度を投入した効果が得られる。
【0012】請求項2においては、タンクを正の反応度
が生じる炉心領域に磁力で保持する磁石が事故時に磁気
が消滅し、その保持状態が解除され、タンクを希ガスの
浮力にて炉心領域外に移動させることにより、負の反応
度を投入した効果が得られる。
が生じる炉心領域に磁力で保持する磁石が事故時に磁気
が消滅し、その保持状態が解除され、タンクを希ガスの
浮力にて炉心領域外に移動させることにより、負の反応
度を投入した効果が得られる。
【0013】請求項3においては、炉心に正の反応度を
与える希ガスおよび冷却材がタンク内に封入され、事故
時にタンク内の冷却材が沸騰する蒸気圧で圧力開放手段
が作動し、タンク内の希ガスを放出することにより、こ
の希ガスが周囲の冷却材と置換される。その結果、希ガ
スが炉心外に移動し、負の反応度を投入した効果が得ら
れる。
与える希ガスおよび冷却材がタンク内に封入され、事故
時にタンク内の冷却材が沸騰する蒸気圧で圧力開放手段
が作動し、タンク内の希ガスを放出することにより、こ
の希ガスが周囲の冷却材と置換される。その結果、希ガ
スが炉心外に移動し、負の反応度を投入した効果が得ら
れる。
【0014】請求項4においては、炉心に正の反応度を
与える希ガスがタンクに封入され、このタンクの開口部
を開閉する弁の閉止状態を磁石の磁力で保持し、この磁
石は事故時に磁気が消滅して弁が開放され、タンク内の
希ガスを放出することにより、この希ガスが周囲の冷却
材と置換される。その結果、希ガスが炉心外に移動し、
負の反応度を投入した効果が得られる。
与える希ガスがタンクに封入され、このタンクの開口部
を開閉する弁の閉止状態を磁石の磁力で保持し、この磁
石は事故時に磁気が消滅して弁が開放され、タンク内の
希ガスを放出することにより、この希ガスが周囲の冷却
材と置換される。その結果、希ガスが炉心外に移動し、
負の反応度を投入した効果が得られる。
【0015】請求項5においては、請求項4記載の高速
炉の炉心集合体において、希ガスの炉心領域への流出を
阻止する手段を設けたことにより、希ガスが炉心領域ま
で到達し、正の反応度が生じることがない。
炉の炉心集合体において、希ガスの炉心領域への流出を
阻止する手段を設けたことにより、希ガスが炉心領域ま
で到達し、正の反応度が生じることがない。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0017】図1は本発明に係る高速炉の炉心集合体の
第1実施例を示す断面図である。図1に示すように、高
速炉の炉心集合体を構成するラッパ管1内には炉心支持
板2が固定され、この炉心支持板2に冷却材としてのナ
トリウムの流路である冷却材流路3が複数形成されてい
る。また、炉心支持板2には円筒パイプ状の保持部材4
が鉛直方向に固定され、この保持部材4には支柱5が挿
着されている。この支柱5はタンク6の底面に固定さ
れ、このタンク6内に希ガス7が封入されている。
第1実施例を示す断面図である。図1に示すように、高
速炉の炉心集合体を構成するラッパ管1内には炉心支持
板2が固定され、この炉心支持板2に冷却材としてのナ
トリウムの流路である冷却材流路3が複数形成されてい
る。また、炉心支持板2には円筒パイプ状の保持部材4
が鉛直方向に固定され、この保持部材4には支柱5が挿
着されている。この支柱5はタンク6の底面に固定さ
れ、このタンク6内に希ガス7が封入されている。
【0018】そして、ラッパ管1の内壁にはタンク6の
上方への移動を規制するストッパ8が突設され、その設
置位置はタンク6の下端が炉心高さの2/3程度に達す
る位置である。タンク6は保持部材4と支柱5とで正の
反応度が生じる炉心位置になるように配置され、保持部
材4には熱膨張係数の大きい材料を使用するとともに、
支柱5には熱膨張係数の小さい材料を選定する。
上方への移動を規制するストッパ8が突設され、その設
置位置はタンク6の下端が炉心高さの2/3程度に達す
る位置である。タンク6は保持部材4と支柱5とで正の
反応度が生じる炉心位置になるように配置され、保持部
材4には熱膨張係数の大きい材料を使用するとともに、
支柱5には熱膨張係数の小さい材料を選定する。
【0019】次に、本実施例の作用について説明する。
【0020】通常、保持部材4は冷却材流路3から供給
される冷却材で冷却されているが、流量低下時や出力の
異常上昇などの事故時に保持部材4の温度が上昇して熱
膨張により径が大きくなって支柱5が保持部材4から分
離する。タンク6は封入した希ガス7の浮力により上昇
移動し、ラッパ管1の内壁に突設されたストッパ8の位
置で停止する。
される冷却材で冷却されているが、流量低下時や出力の
異常上昇などの事故時に保持部材4の温度が上昇して熱
膨張により径が大きくなって支柱5が保持部材4から分
離する。タンク6は封入した希ガス7の浮力により上昇
移動し、ラッパ管1の内壁に突設されたストッパ8の位
置で停止する。
【0021】その結果、炉心に正のボイド反応度を与え
ていたタンク6内の希ガス7が炉心上部の軸方向ブラン
ケットに移動するため、負の反応度を投入した効果が得
られるとともに、新たに燃料集合体からの中性子の漏洩
を促すことにより、負の反応度を発生させることも可能
となる。
ていたタンク6内の希ガス7が炉心上部の軸方向ブラン
ケットに移動するため、負の反応度を投入した効果が得
られるとともに、新たに燃料集合体からの中性子の漏洩
を促すことにより、負の反応度を発生させることも可能
となる。
【0022】このように本実施例によれば、タンク6の
下端が炉心高さの2/3程度に達するように、タンク6
の位置を炉心上端部から軸方向ブランケットにかけて保
持することにより、燃料集合体からの中性子を軸方向ブ
ランケットに漏洩することが可能となり、炉心反応度を
低下させることができ、スクラムしない過渡変動(AT
WS)時の炉心停止を円滑に行うことができる。
下端が炉心高さの2/3程度に達するように、タンク6
の位置を炉心上端部から軸方向ブランケットにかけて保
持することにより、燃料集合体からの中性子を軸方向ブ
ランケットに漏洩することが可能となり、炉心反応度を
低下させることができ、スクラムしない過渡変動(AT
WS)時の炉心停止を円滑に行うことができる。
【0023】図2は本発明に係る高速炉の炉心集合体の
第2実施例を示す断面図である。なお、前記第1実施例
と同一または対応する部分には同一の符号を付して説明
する。以下の実施例についても同様である。図2に示す
ように、第2実施例では支柱5を保持するため保持部材
4の内壁には磁石9が固定されている。
第2実施例を示す断面図である。なお、前記第1実施例
と同一または対応する部分には同一の符号を付して説明
する。以下の実施例についても同様である。図2に示す
ように、第2実施例では支柱5を保持するため保持部材
4の内壁には磁石9が固定されている。
【0024】次に、本実施例の作用について説明する。
【0025】通常は冷却材流路3から供給される冷却材
で保持部材4および磁石9は冷却され、磁石9の磁力で
支柱5が固定されているが、流量低下時や出力の異常上
昇などの事故時に磁石9の温度がキューリー点を越える
と磁石9の磁気が消滅し、磁石9から支柱5が離脱す
る。
で保持部材4および磁石9は冷却され、磁石9の磁力で
支柱5が固定されているが、流量低下時や出力の異常上
昇などの事故時に磁石9の温度がキューリー点を越える
と磁石9の磁気が消滅し、磁石9から支柱5が離脱す
る。
【0026】その結果、炉心に正のボイド反応度を与え
ていたタンク6内の希ガス7が炉心上部の軸方向ブラン
ケットに移動するため、負の反応度を投入した効果が得
られるとともに、新たに燃料集合体からの中性子の漏洩
を促すことにより、負の反応度を発生させることも可能
となる。
ていたタンク6内の希ガス7が炉心上部の軸方向ブラン
ケットに移動するため、負の反応度を投入した効果が得
られるとともに、新たに燃料集合体からの中性子の漏洩
を促すことにより、負の反応度を発生させることも可能
となる。
【0027】なお、出力の異常上昇時に迅速に対応させ
るためには、保持部材4に発熱体(γ発熱などを起こす
物質)を使用し、この発熱体の発熱を磁石9に伝導させ
ることによって迅速に磁石9の温度をキューリー点に上
昇させることも可能である。その他の構成および作用は
前記第1実施例と同一であるのでその説明を省略する。
るためには、保持部材4に発熱体(γ発熱などを起こす
物質)を使用し、この発熱体の発熱を磁石9に伝導させ
ることによって迅速に磁石9の温度をキューリー点に上
昇させることも可能である。その他の構成および作用は
前記第1実施例と同一であるのでその説明を省略する。
【0028】図3は本発明に係る高速炉の炉心集合体の
第3実施例を示す断面図である。この実施例では、タン
ク6内の底部に発熱体10が配置されるとともに、内部
に希ガス7および少量のナトリウム11が封入されてい
る。また、タンク6は支柱5を介してラッパ管1内の炉
心支持板2に固定され、この炉心支持板2に冷却材とし
てのナトリウムの流路である冷却材流路3が複数形成さ
れている。そして、タンク6の上部に形成された開口部
6aには、圧力開放手段としてのラプチャーディスク1
2が設けられ、このラプチャーディスク12はタンク6
内の圧力が所定の圧力に上昇したときに破損してその圧
力を低下させる機能を備えている。なお、本実施例では
タンク6が固定されているため、ラッパ管1内壁にスト
ッパ8が設置されていない。
第3実施例を示す断面図である。この実施例では、タン
ク6内の底部に発熱体10が配置されるとともに、内部
に希ガス7および少量のナトリウム11が封入されてい
る。また、タンク6は支柱5を介してラッパ管1内の炉
心支持板2に固定され、この炉心支持板2に冷却材とし
てのナトリウムの流路である冷却材流路3が複数形成さ
れている。そして、タンク6の上部に形成された開口部
6aには、圧力開放手段としてのラプチャーディスク1
2が設けられ、このラプチャーディスク12はタンク6
内の圧力が所定の圧力に上昇したときに破損してその圧
力を低下させる機能を備えている。なお、本実施例では
タンク6が固定されているため、ラッパ管1内壁にスト
ッパ8が設置されていない。
【0029】次に、本実施例の作用について説明する。
【0030】通常、発熱体10から発生する熱はタンク
6に伝達され、冷却材流路3から供給される冷却材で冷
却されている。流量低下時にタンク6の周囲を流れる冷
却材の流量低下や出力の異常上昇などによって発熱体1
0の温度が上がると、タンク6内のナトリウム11の温
度も上昇する。
6に伝達され、冷却材流路3から供給される冷却材で冷
却されている。流量低下時にタンク6の周囲を流れる冷
却材の流量低下や出力の異常上昇などによって発熱体1
0の温度が上がると、タンク6内のナトリウム11の温
度も上昇する。
【0031】そして、ナトリウム11の温度が沸点に到
達すると、ナトリウム11が沸騰しタンク6内部の圧力
を高める。これにより、ラプチャーディスク12が破損
し内部のナトリウム11の蒸気や希ガス7が開口部6a
から放出され、周囲の冷却材と置換される。その結果、
炉心に正のボイド反応度を与えていたタンク6内の希ガ
ス7が炉心外に移動するため、負の反応度を投入した効
果が得られる。その他の構成および作用は前記第1実施
例と同一であるのでその説明を省略する。
達すると、ナトリウム11が沸騰しタンク6内部の圧力
を高める。これにより、ラプチャーディスク12が破損
し内部のナトリウム11の蒸気や希ガス7が開口部6a
から放出され、周囲の冷却材と置換される。その結果、
炉心に正のボイド反応度を与えていたタンク6内の希ガ
ス7が炉心外に移動するため、負の反応度を投入した効
果が得られる。その他の構成および作用は前記第1実施
例と同一であるのでその説明を省略する。
【0032】図4は本発明に係る高速炉の炉心集合体の
第4実施例を示す断面図である。この実施例では、タン
ク6が炉心領域に設置され、内部に周囲の冷却材圧力よ
り高い希ガス7が封入されている。そして、タンク6上
部には開口部6aが形成され、この開口部6aの周囲に
支持部13が固定されている。この支持部13の上方に
は発熱体10が設けられ、この発熱体10と支持部13
との間には連通孔14が穿設されている。また、発熱体
10の内部には磁石9が設置され、磁石9により弁15
が保持されている。すなわち、弁15は磁石9によりタ
ンク6の開口部6aに保持され、タンク6内の希ガス7
が放出されるのを防止している。
第4実施例を示す断面図である。この実施例では、タン
ク6が炉心領域に設置され、内部に周囲の冷却材圧力よ
り高い希ガス7が封入されている。そして、タンク6上
部には開口部6aが形成され、この開口部6aの周囲に
支持部13が固定されている。この支持部13の上方に
は発熱体10が設けられ、この発熱体10と支持部13
との間には連通孔14が穿設されている。また、発熱体
10の内部には磁石9が設置され、磁石9により弁15
が保持されている。すなわち、弁15は磁石9によりタ
ンク6の開口部6aに保持され、タンク6内の希ガス7
が放出されるのを防止している。
【0033】次に、本実施例の作用について説明する。
【0034】通常、冷却材流路3から供給される冷却材
により発熱体10は冷却されている。上記冷却材の減少
や出力の異常上昇時に発熱体10の温度が上昇し、熱伝
導により磁石9の温度も上昇する。そして、磁石9の温
度がキューリー点を越えると、磁石9の磁気が消滅し、
弁15がタンク6内の希ガス7の圧力により押し上げら
れ、この希ガス7が連通孔14を通してタンク6の周囲
の冷却材と置換される。その結果、炉心に正のボイド反
応度を与えていたタンク6内の希ガス7が炉心外に移動
するため、負の反応度を投入した効果が得られる。その
他の構成および作用は前記第3実施例と同一であるので
その説明を省略する。
により発熱体10は冷却されている。上記冷却材の減少
や出力の異常上昇時に発熱体10の温度が上昇し、熱伝
導により磁石9の温度も上昇する。そして、磁石9の温
度がキューリー点を越えると、磁石9の磁気が消滅し、
弁15がタンク6内の希ガス7の圧力により押し上げら
れ、この希ガス7が連通孔14を通してタンク6の周囲
の冷却材と置換される。その結果、炉心に正のボイド反
応度を与えていたタンク6内の希ガス7が炉心外に移動
するため、負の反応度を投入した効果が得られる。その
他の構成および作用は前記第3実施例と同一であるので
その説明を省略する。
【0035】図5は本発明に係る高速炉の炉心集合体の
第5実施例を示す断面図である。この実施例では、前記
第4実施例の構成に加えて発熱体10の周囲に、この発
熱体10を覆うように希ガス7の炉心領域への流出を阻
止する手段であるボイド捕獲部材16が配設されてい
る。
第5実施例を示す断面図である。この実施例では、前記
第4実施例の構成に加えて発熱体10の周囲に、この発
熱体10を覆うように希ガス7の炉心領域への流出を阻
止する手段であるボイド捕獲部材16が配設されてい
る。
【0036】次に、本実施例の作用について説明する。
【0037】通常、冷却材流路3から供給される冷却材
により発熱体10は冷却されている。上記冷却材の減少
や出力の異常上昇時に発熱体10の温度が上昇し、熱伝
導により磁石9の温度も上昇する。そして、磁石9の温
度がキューリー点を越えると、磁石9の磁気が消滅し、
弁15がタンク6内の希ガス7の圧力により押し上げら
れ、この希ガス7が連通孔14を通してタンク6の周囲
の冷却材と置換される。その結果、炉心に正のボイド反
応度を与えていたタンク6内の希ガス7が炉心外に移動
するため、負の反応度を投入した効果が得られる。
により発熱体10は冷却されている。上記冷却材の減少
や出力の異常上昇時に発熱体10の温度が上昇し、熱伝
導により磁石9の温度も上昇する。そして、磁石9の温
度がキューリー点を越えると、磁石9の磁気が消滅し、
弁15がタンク6内の希ガス7の圧力により押し上げら
れ、この希ガス7が連通孔14を通してタンク6の周囲
の冷却材と置換される。その結果、炉心に正のボイド反
応度を与えていたタンク6内の希ガス7が炉心外に移動
するため、負の反応度を投入した効果が得られる。
【0038】しかし、放出された希ガス7は冷却材の流
れに沿ってループを循環して燃料集合体に流入する可能
性があるものの、希ガス7が炉心領域まで到達すると、
正の反応度が生じるためボイド捕獲部材16で燃料集合
体外に希ガス7が流出できないようにしている。その他
の構成および作用は前記第4実施例と同一であるのでそ
の説明を省略する。
れに沿ってループを循環して燃料集合体に流入する可能
性があるものの、希ガス7が炉心領域まで到達すると、
正の反応度が生じるためボイド捕獲部材16で燃料集合
体外に希ガス7が流出できないようにしている。その他
の構成および作用は前記第4実施例と同一であるのでそ
の説明を省略する。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1によれ
ば、タンクを正の反応度が生じる炉心領域に保持する保
持部材が事故時に解除され、タンクを希ガスの浮力にて
炉心領域外に移動させることにより、負の反応度を投入
した効果が得られ、これにより、炉心の出力を大型化す
ることができる。
ば、タンクを正の反応度が生じる炉心領域に保持する保
持部材が事故時に解除され、タンクを希ガスの浮力にて
炉心領域外に移動させることにより、負の反応度を投入
した効果が得られ、これにより、炉心の出力を大型化す
ることができる。
【0040】請求項2によれば、タンクを正の反応度が
生じる炉心領域に磁力で保持する磁石が事故時に磁気が
消滅し、その保持状態が解除され、タンクを希ガスの浮
力にて炉心領域外に移動させることにより、請求項1と
同様の効果が得られる。
生じる炉心領域に磁力で保持する磁石が事故時に磁気が
消滅し、その保持状態が解除され、タンクを希ガスの浮
力にて炉心領域外に移動させることにより、請求項1と
同様の効果が得られる。
【0041】請求項3によれば、炉心に正の反応度を与
える希ガスおよび冷却材がタンク内に封入され、事故時
にタンク内の冷却材が沸騰する蒸気圧で圧力開放手段が
作動し、タンク内の希ガスを放出することにより、この
希ガスが周囲の冷却材と置換される。その結果、希ガス
が炉心外に移動し、負の反応度を投入した効果が得られ
る。
える希ガスおよび冷却材がタンク内に封入され、事故時
にタンク内の冷却材が沸騰する蒸気圧で圧力開放手段が
作動し、タンク内の希ガスを放出することにより、この
希ガスが周囲の冷却材と置換される。その結果、希ガス
が炉心外に移動し、負の反応度を投入した効果が得られ
る。
【0042】請求項4によれば、炉心に正の反応度を与
える希ガスがタンクに封入され、このタンクの開口部を
開閉する弁の閉止状態を磁石の磁力で保持し、この磁石
は事故時に磁気が消滅して弁が開放され、タンク内の希
ガスを放出することにより、この希ガスが周囲の冷却材
と置換される。その結果、請求項3と同様の効果が得ら
れる。
える希ガスがタンクに封入され、このタンクの開口部を
開閉する弁の閉止状態を磁石の磁力で保持し、この磁石
は事故時に磁気が消滅して弁が開放され、タンク内の希
ガスを放出することにより、この希ガスが周囲の冷却材
と置換される。その結果、請求項3と同様の効果が得ら
れる。
【0043】請求項5によれば、請求項4記載の高速炉
の炉心集合体において、希ガスの炉心領域への流出を阻
止する手段を設けたことにより、希ガスが炉心領域まで
到達し、正の反応度が生じることがなく、信頼性を向上
させることができる。
の炉心集合体において、希ガスの炉心領域への流出を阻
止する手段を設けたことにより、希ガスが炉心領域まで
到達し、正の反応度が生じることがなく、信頼性を向上
させることができる。
【図1】本発明に係る高速炉の炉心集合体の第1実施例
を示す断面図。
を示す断面図。
【図2】本発明に係る高速炉の炉心集合体の第2実施例
を示す断面図。
を示す断面図。
【図3】本発明に係る高速炉の炉心集合体の第3実施例
を示す断面図。
を示す断面図。
【図4】本発明に係る高速炉の炉心集合体の第4実施例
を示す断面図。
を示す断面図。
【図5】本発明に係る高速炉の炉心集合体の第5実施例
を示す断面図。
を示す断面図。
1 ラッパ管 2 炉心支持板 3 冷却材流路 4 保持部材 5 支柱 6 タンク 7 希ガス 8 ストッパ 9 磁石 10 発熱体 11 ナトリウム 12 ラプチャーディスク(圧力開放手段) 13 支持部 14 連通孔 15 弁 16 ボイド捕獲部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21D 3/04 GDF J
Claims (5)
- 【請求項1】 冷却材が流入するラッパ管内に設置され
希ガスが封入されたタンクと、このタンクを正の反応度
が生じる炉心領域に保持する保持部材とを有し、この保
持部材は事故時に解除され、上記タンクを希ガスの浮力
にて上記炉心領域外に移動させることを特徴とする高速
炉の炉心集合体。 - 【請求項2】 冷却材が流入するラッパ管内に設置され
希ガスが封入されたタンクと、このタンクを正の反応度
が生じる炉心領域に磁力で保持する磁石とを有し、この
磁石は事故時に磁気が消滅して上記保持状態が解除さ
れ、上記タンクを希ガスの浮力にて上記炉心領域外に移
動させることを特徴とする高速炉の炉心集合体。 - 【請求項3】 冷却材が流入するラッパ管内に設置され
炉心に正の反応度を与える希ガスおよび冷却材が封入さ
れたタンクと、このタンク内の圧力が所定圧力に上昇し
た際にその圧力を開放する圧力開放手段とを有し、事故
時に上記タンク内の冷却材が沸騰する蒸気圧で上記圧力
開放手段が作動し、上記タンク内の希ガスを放出するこ
とを特徴とする高速炉の炉心集合体。 - 【請求項4】 冷却材が流入するラッパ管内に設置され
炉心に正の反応度を与える希ガスが封入されたタンク
と、このタンクに形成された開口部を開閉する弁と、こ
の弁の閉止状態を磁力で保持する磁石とを有し、この磁
石は事故時に磁気が消滅して上記弁が開放され、上記タ
ンク内の希ガスを放出することを特徴とする高速炉の炉
心集合体。 - 【請求項5】 請求項4記載の高速炉の炉心集合体にお
いて、上記希ガスの炉心領域への流出を阻止する手段を
設けたことを特徴とする高速炉の炉心集合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6042604A JPH07253489A (ja) | 1994-03-14 | 1994-03-14 | 高速炉の炉心集合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6042604A JPH07253489A (ja) | 1994-03-14 | 1994-03-14 | 高速炉の炉心集合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07253489A true JPH07253489A (ja) | 1995-10-03 |
Family
ID=12640657
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6042604A Pending JPH07253489A (ja) | 1994-03-14 | 1994-03-14 | 高速炉の炉心集合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07253489A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100836076B1 (ko) * | 2006-09-22 | 2008-06-09 | 재단법인서울대학교산학협력재단 | 부유형 원자로 비상 정지 시스템 |
-
1994
- 1994-03-14 JP JP6042604A patent/JPH07253489A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100836076B1 (ko) * | 2006-09-22 | 2008-06-09 | 재단법인서울대학교산학협력재단 | 부유형 원자로 비상 정지 시스템 |
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